(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】
(54)【発明の名称】多発性骨髄腫を治療するための方法
(51)【国際特許分類】
【FI】
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】
(86)(22)【出願日】
(85)【翻訳文提出日】
(86)【国際出願番号】
(87)【国際公開番号】
(87)【国際公開日】
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509087759
【氏名又は名称】ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】グレイ,キャスリーン
(72)【発明者】
【氏名】デ グルート,マルコ
【テーマコード(参考)】
【Fターム(参考)】
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
GPRC5D標的化治療薬による治療を受けている対象における、味覚障害などの口腔毒性を低減する方法
【特許請求の範囲】
【請求項】
GPRC5D標的化治療薬による治療下の対象における口腔毒性を減少させる方法であって、前記対象に、治療段階全体を通して治療有効量の前記GPRC5D標的化治療薬を投与する前に口腔毒性に対する予防的介入を投与することを含み、前記予防的介入が、デキサメタゾン、プレガバリン、クロナゼパム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬が、GPRC5D×CD3二重特異性抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号4のHCDR1、配列番号5のHCDR2、配列番号6のHCDR3、配列番号7のLCDR1、配列番号8のLCDR2、及び配列番号9のLCDR3を含むGPRC5D結合ドメインと、配列番号14のHCDR1、配列番号15のHCDR2、配列番号16のHCDR3、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、及び配列番号19のLCDR3を含むCD3結合ドメインと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含むGPRC5D結合ドメインと、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号21のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含むCD3結合ドメインと、を含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである、請求項2~4のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプである、請求項2~5のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、そのFc領域に1つ以上の置換を含む、請求項2~6のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、及びL235A置換を含む、請求項2~7のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む、請求項2~8のいずれかに記載の方法。
【請求項】
GPRC5D結合アームが由来するGPRC5D特異的IgG4抗体のFc領域が、そのFc領域にS228P、L234A、及びL235A置換を含む、請求項2~9のいずれかに記載の方法。
【請求項】
CD3結合アームが由来するCD3特異的IgG4抗体のFc領域が、そのFc領域にS228P、L234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む、請求項2~10のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、請求項2~11のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、請求項2~11のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、請求項2~11のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、請求項2~11のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、トアルクエタマブである、請求項2~12のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、多発性骨髄腫と診断されている、請求項1~16のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある、請求項1~17のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある、請求項1~17のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、再発性又は難治性多発性骨髄腫を有する、請求項1~17のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある、請求項1~17のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある、請求項1~17のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、デキサメタゾンである、請求項1~22のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、デキサメタゾン洗口液(デキサメタゾンを含む口腔溶液)である、請求項23に記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、0.1mg/mLデキサメタゾン洗口液である、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項】
前記デキサメタゾン洗口液を0.5mgの用量で1日2回投与することを含む、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項】
前記デキサメタゾン洗口液を0.5mg/5mLの用量で1日2回投与することと、50mgのフルコナゾールを1日1回投与することと、を含む、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項】
味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、前記デキサメタゾン洗口液の前記用量を1日最大4回まで増加させることを含む、請求項24~27のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、プレガバリンである、請求項1~22のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記プレガバリンを50mgの用量で1日2回投与することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項】
味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの前記用量を増加させることを含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項】
味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの前記用量を、最初は150mg/日に、及び1週間後に最大300mg/日に増加させることを含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、クロナゼパムである、請求項1~22のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、クロナゼパム洗口液である、請求項33に記載の方法。
【請求項】
前記予防的介入が、0.1mg/mLクロナゼパム洗口液である、請求項33に記載の方法。
【請求項】
クロナゼパム洗口液を0.5mgの用量で1日2回投与することを含む、請求項33~35のいずれかに記載の方法。
【請求項】
味覚スコアの6ポイント以上の減少が生じた場合に、同じ用量でクロナゼパム洗口液を継続することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する5~9日前に、前記予防的介入の前記第1の用量を投与することを含む、請求項1~37のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する6~8日前に、前記予防的介入の前記第1の用量を投与することと、前記治療段階全体を通して前記予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、請求項1~37のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する7日前に、前記予防的介入の前記第1の用量を投与することと、前記治療段階全体を通して前記予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、請求項1~37のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する前に、前記予防的介入を5~9日間毎日投与することと、前記治療段階全体を通して、前記予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、請求項1~30のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する前に、前記予防的介入を6~8日間毎日投与することを含む、請求項1~37のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D標的化治療薬の第1の用量を投与する前に、前記予防的介入を7日間毎日投与することを含む、請求項1~37のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量の前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を投与する前に、1つ以上の漸増用量の前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を前記対象に皮下投与することを含む、請求項2~43のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量の前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を毎週(QW)前記対象に皮下投与することを含む、請求項2~44のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量の前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を2週間ごとに(Q2W)前記対象に皮下投与することを含む、請求項2~44のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約400μg/kgの治療用量で毎週(QW)皮下投与することを含む、請求項2~44のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で2週間ごとに(Q2W)皮下投与することを含む、請求項2~44のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量を皮下投与する前に、前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体の2つ又は3つの漸増用量を皮下投与することを含む、請求項2~48のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量を皮下投与する前に、前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg及び60μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む、請求項2~48のいずれかに記載の方法。
【請求項】
治療用量を皮下投与する前に、前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg、及び60μg/kg、及び400μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む、請求項2~48のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体の漸増用量を互いに2~4日離して皮下投与することを含む、請求項44~51のいずれかに記載の方法。
【請求項】
第1の28日治療サイクルについて、以下の投与スケジュール:0.01mg/kgでの漸増用量1(1日目)、続いて0.06mg/kgでの漸増用量2(4日目)、続いて0.4mg/kgでの漸増用量3(8日目)、続いて0.8mg/kgでの第1の治療用量(15日目)に従って、前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体を皮下投与することを含む、請求項2~44のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記漸増用量が、≧2日離して投与され、前記第1の治療用量が、前記漸増用量3の≧2日後に、7日目~15日目の間に投与される、請求項53に記載の方法。
【請求項】
前記第1の28日治療サイクル後の後続の28日治療サイクル(サイクル2+)について、前記GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、以前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで投与される、請求項53又は54の記載の方法。
【請求項】
前記対象が、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、減少した口腔毒性を有する、請求項1~55のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した発生を有する、請求項1~56のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した重症度を有する、請求項1~57のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記対象が、前記予防的介入の結果として口腔毒性の発生を有しない、請求項1~58のいずれかに記載の方法。
【請求項】
前記方法が、味覚ストリップによって測定された場合に、治療段階中のベースライン味覚スコアからの6ポイント以上の悪化の少なくとも1回の発生を有する、集団における対象の割合を減少させる、請求項1~59のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年7月20日に出願された米国仮出願第63/514,744号の優先権を主張し、その全内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【】
(電子的に提出された配列表の参照)
本出願は、XML形式で電子的に提出された配列表を含み、配列表は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2024年6月21日作成の当該XMLコピーは、名称が「258199061702(JBI6826WOPCT1)Sequence Listing.xml」であり、サイズが25,460バイトである。
【】
(発明の分野)
多発性骨髄腫を治療する方法が開示される。
【背景技術】
【】
多発性骨髄腫(multiple myeloma、MM)は、形質細胞のがんである。機構としては、多発性骨髄腫は、機能を喪失した病理学的免疫グロブリン又はその断片から構成されるモノクローナルタンパク質(Mタンパク質)の産生を特徴とする。多発性骨髄腫細胞の増殖は、その後、正常な骨髄ニッチから移動し、一方、Mタンパク質の過剰産生は、特徴的な骨溶解性病変、感染症に対する感受性の増加、高カルシウム血症、腎機能障害又は腎不全、及び神経学的合併症を引き起こす。
【】
多発性骨髄腫の治療選択肢は、時とともに改善されており、疾患の攻撃性、根底にある予後因子、患者の健康状態、及び既存の併存疾患に応じて変わる。療法選択肢としては、プロテアソーム阻害剤(proteasome inhibitor、PI)、免疫調節薬(immunomodulatory drug、IMiD)、アルキル化剤、モノクローナル抗体(monoclonal antibody、mAb)、抗体薬物コンジュゲート、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、核タンパク質輸送阻害剤、キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor、CAR)T細胞療法、及び幹細胞移植が挙げられる。
【】
これらの療法成績にもかかわらず、疾患は再発し、更なる危険因子(例えば、併存疾患又は加齢)と関連し、したがって、新規の投与量及び治療レジメンなどの新規の療法アプローチの必要性を正当化する。特に、幹細胞移植が実行可能な選択肢ではないことが多い高齢者において、及び数々の療法を使い果たした難治性疾患を有する患者において、多発性骨髄腫は、依然として不治の悪性腫瘍であり、重大な罹患率及び死亡率を伴う満たされていない医療ニーズがある。特に、管理可能な安全性プロファイルを提供しながら、迅速で、深く、持続性のある臨床応答を達成する療法レジメンが依然として必要とされている。また、患者に改善された副作用プロファイル及び生活の質を提供する治療レジメンも依然として必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【】
GPRC5D標的化治療薬による治療下の対象における口腔毒性を減少させる方法であって、対象に、治療段階全体を通して治療有効量のGPRC5D標的化治療薬を投与する前に口腔毒性に対する予防的介入を投与することを含み、予防的介入が、デキサメタゾン、プレガバリン、クロナゼパム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、方法を提供する。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D標的化治療薬は、トアルクエタマブ(talquetamab)などのGPRC5D×CD3二重特異性抗体である。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号4のHCDR1、配列番号5のHCDR2、配列番号6のHCDR3、配列番号7のLCDR1、配列番号8のLCDR2、及び配列番号9のLCDR3を含むGPRC5D結合ドメイン、並びに配列番号14のHCDR1、配列番号15のHCDR2、配列番号16のHCDR3、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、及び配列番号19のLCDR3を含むCD3結合ドメインを含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D結合ドメインは、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(light chain variable region、VL)を含み、CD3結合ドメインは、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(heavy chain variable region、VH)及び配列番号21のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプである。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、そのFc領域に1つ以上の置換を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、及びL235A置換を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D結合アームが由来するGPRC5D特異的IgG4抗体のFc領域は、そのFc領域に、S228P、L234A、及びL235A置換を含む。
【】
特定の実施形態では、CD3結合アームが由来するCD3特異的IgG4抗体のFc領域は、そのFc領域にS228P、L234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む。特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、トアルクエタマブである。
【】
いくつかの実施形態では、対象は、多発性骨髄腫と診断されている。
【】
特定の実施形態では、対象は、再発性又は難治性多発性骨髄腫(relapsed or refractory multiple myeloma、RRMM)を有する。
【】
特定の実施形態では、対象は、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある。
【】
特定の実施形態では、対象は、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある。
【】
特定の実施形態では、対象は、少なくとも5回の治療ラインを以前に受けたことがある(五剤曝露)。
【】
特定の実施形態では、対象は、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある。
【】
特定の実施形態では、対象は、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、デキサメタゾンである。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、デキサメタゾン洗口液(デキサメタゾンを含む口腔溶液)を、例えば、0.5mgのデキサメタゾン、1日2回である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、0.1mg/mLデキサメタゾン洗口液(例えば、0.5mgのデキサメタゾン、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、方法は、デキサメタゾン洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の量で、1日2回投与すること(例えば、対象が、洗口液を嚥下することなく、洗口液で約5分間、口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間、食物又は飲料を摂取しない)を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、デキサメタゾン洗口液を5mLの量で、1日2回投与すること、及び50mgのフルコナゾールを1日1回投与すること(例えば、鵞口瘡を防止するために)を含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、デキサメタゾン洗口液の用量を1日最大4回まで増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、プレガバリン(例えば、カプセル又は錠剤、好ましくは50mgカプセルの形態である)である。
【】
特定の実施形態では、本方法は、プレガバリンを50mgの用量で1日2回投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を、最初は150mg/日に、1週間後には最大300mg/日に増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパムである。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパム洗口液(例えば、0.5mgクロナゼパム、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパム口腔溶解錠COOT)(例えば、0.5mgクロナゼパム口腔溶解錠(orally dissolving tablet、ODT)、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、0.1mg/mLのクロナゼパム洗口液である。
【】
特定の実施形態では、方法は、0.1mg/mLクロナゼパム洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の用量で1日2回投与すること(例えば、対象が、洗口液を嚥下することなく、約5分間洗口液で口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間食物又は飲料を摂取しない)を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、味覚スコアの6ポイント以上の減少(味覚ストリップによって測定される)が生じた場合に、同じ用量でクロナゼパム洗口液を継続することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量(step-up dose))を投与する5~9日前に、予防的介入の第1の用量を投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する6~8日前に、予防的介入の第1の用量を投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する7日前に、予防的介入の第1の用量を投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を5~9日間毎日投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を6~8日間毎日投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を7日間毎日投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量(treatment dose)のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を投与する前に、1つ以上の漸増用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を毎週(QW)対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を2週間ごとに(Q2W)対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約400μg/kgの治療用量で毎週(QW)皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で2週間ごとに(Q2W)皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の2つ又は3つの漸増用量を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量を皮下投与する前に、二重特異性抗体の10μg/kg及び60μg/kgの漸増用量をGPRC5D×CD3皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg、及び60μg/kg、及び400μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の漸増用量を互いに2~4日離して皮下投与することを含む。
【】
特定の実施態様では、方法は、第1の28日治療サイクルについて、以下の投与スケジュール:0.01mg/kgでの漸増用量1(1日目)、続いて0.06mg/kgでの漸増用量2(4日目)、続いて0.4mg/kgでの漸増用量3(8日目)、続いて0.8mg/kgでの第1の治療用量(15日目)に従って、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では漸増用量は、≧2日離して投与され、第1の治療用量が、漸増用量3の≧2日後に、7日目~15日目の間に投与される。
【】
特定の実施形態では、第1の28日治療サイクル後の後続の28日治療サイクル(サイクル2+)について、GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、以前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで投与される(例えば、各治療サイクルの1日目及び15日目に)。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、減少した口腔毒性(例えば、減少した味覚障害)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した発生(例えば、味覚障害の減少した発生)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した重症度(例えば、味覚障害の減少した重症度)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、予防的介入(味覚障害などの口腔毒性が防止される)の結果として、口腔毒性の発生を有しない(例えば、味覚障害の発生を有しない)。
【】
特定の実施形態では、方法は、味覚ストリップによって、例えば、標準的な味覚評価によって測定された場合に、治療段階中のベースライン味覚スコアからの6ポイント以上の悪化の少なくとも1回の発生を有する、集団における対象の割合を減少させる。
【】
ある特定の実施形態では、対象は、以下の臨床結果(例えば、合計WETT試験スコアによって決定される)のうちの1つ以上を示す:
1.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、味覚機能障害(味覚減退)の発生率が低い、及び/又は
2.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の発生率がより低い、及び/又は
3.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の最初の発症までの時間がより長い、及び/又は
4.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、3か月及び6か月での味覚減退/味覚消失の消散/改善率がより高い。
【】
本明細書に記載される全ての方法は、どのように表現されても、対応する用途、具体的には医療用途として記載され得る。
【図面の簡単な説明】
【】
以下の図は、本明細書の一部を形成し、本発明の特定の態様を更に実証するために含まれる。本発明は、本明細書に提示される特定の実施形態の説明と組み合わせて、これらの図のうちの1つ以上を参照することによって、より良好に理解され得る。
【図】トアルクエタマブ関連の口腔毒性に対する予防的介入を評価するための第2相非盲検無作為化試験の試験デザインを提供する(TALISMAN試験)。
【図】規範的WETT-SA53パーセンタイル表を提供する。
【発明を実施するための形態】
【】
本開示の方法は、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解され得る。本開示の方法は、本明細書に記載及び/又は示される特定の方法に限定されないこと、更に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を例として説明することのみを目的とし、特許請求された方法を限定することを意図しないことを理解されたい。本明細書に引用する全ての特許、公開された特許出願及び刊行物は、参照によってあたかもその全体が本明細書に記載されているように組み込まれる。
【】
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数を含むものとする。
【】
本明細書の態様に関する様々な用語が、本明細書及び特許請求の範囲を通して使用される。別途指示されない限り、このような用語には、当該技術分野におけるそれらの通常の意味が与えられるものとする。他の具体的に定義される用語は、本明細書で提供される定義と一致するように解釈されるものとする。
【】
「約」は、数値範囲、カットオフ、又は特定の値に関して使用される場合、当業者によって決定される特定の値について許容される誤差範囲内であることを意味し、これは、その値が測定又は決定される方法、すなわち測定システムの制限事項に部分的に依存する。アッセイ、結果、又は実施形態の文脈において実施例又は本明細書の他の箇所に別途明記されていない限り、「約」は、当該技術分野の実施に従う1つの標準偏差内又は最大5%の範囲内のいずれか大きい方を意味する。
【】
「抗体」は、広義の意味を有し、マウス、ヒト、ヒト化、及びキメラモノクローナル抗体を含むモノクローナル抗体、抗原結合断片、二重特異性、三重特異性、四重特異性などの多重特異性抗体、二量体、四量体、又は多量体抗体、一本鎖抗体、ドメイン抗体、並びに必要とされる特異性の抗原結合部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の修飾された形態を含む免疫グロブリン分子を含む。「全長抗体」は、ジスルフィド結合により相互接続された、2本の重鎖(heavy chain、HC)及び2本の軽鎖(light chain、LC)、並びにこれらの多量体(例えばIgM)で構成される。各重鎖は、重鎖可変領域(VH)、及び重鎖定常領域(ドメインCH1、ヒンジ、CH2、及びCH3で構成される)で構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域(light chain constant region、CL)で構成される。VH領域及びVL領域は、フレームワーク領域(framework region、FR)が散在している、相補性決定領域(complementarity determining region、CDR)と称される超可変領域に更に細分類することができる。各VH及びVLは、アミノ末端からカルボキシ末端に向かってFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4の順序で配置された、3つのCDR及び4つのFRセグメントで構成される。免疫グロブリンは、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列に応じて5つの主なクラスである、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMに割り当てられ得る。IgA及びIgGは、アイソタイプのIgA1、IgA2、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4として更に細分類される。いずれの脊椎動物種の抗体軽鎖も、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて2つの明確に異なるタイプ、すなわち、カッパ(κ)及びラムダ(λ)のうちの一方に割り当てられ得る。
【】
「抗原結合断片」又は「抗原結合ドメイン」は、抗原に結合する免疫グロブリン分子の一部分を指す。抗原結合断片は合成ポリペプチド、酵素により入手可能なポリペプチド、又は遺伝子組換えされたポリペプチドであり得、VH、VL、VH及びVL、Fab、F(ab’)2、Fd及びFv断片、1つのVHドメイン又は1つのVLドメインからなるドメイン抗体(domain antibody、dAb)、サメ可変性IgNARドメイン、ラクダ化VHドメイン、FR3-CDR3-FR4部分などの、抗体のCDRを再現したアミノ酸残基からなる最小の認識単位、HCDR1、HCDR2、及び/又はHCDR3、並びにLCDR1、LCDR2、及び/又はLCDR3が挙げられる。VH及びVLドメインは、合成リンカーを介して互いに結合し、様々なタイプの一本鎖抗体設計を形成することができ、VH及びVLドメインが、別個の一本鎖抗体構築物により発現する場合、VH/VLドメインは分子内、又は分子間で一対になり、一価の抗原結合部位、例えば一本鎖Fv(single chain Fv、scFv)又はダイアボディを形成することができる。これらは、例えば国際公開第1998/44001号、同第1988/01649号、同第1994/13804号、及び同第1992/01047号に記載されている。
【】
「二重特異性」は、2つの異なる抗原、又は同じ抗原内の2つの異なるエピトープと特異的に結合する抗体を指す。二重特異性抗体は、他の関連抗原、例えば、ヒト又はサル、例えば、カニクイザル(Macaca cynomolgus,cynomolgus、cyno)又はチンパンジー(Pan troglodytes)などの他の種由来の同じ抗原(ホモログ)に対して交差反応性を有することができ、あるいは2つ以上の異なる抗原間で共有されるエピトープに結合することができる。
【】
「がん」は、身体における異常細胞の制御されていない増殖を特徴とする様々な疾患の広範な群を指す。無秩序な細胞分裂及び増殖は、隣接組織に浸潤する悪性腫瘍の形成をもたらし、リンパ系又は血流を介して身体の遠位部分にも転移する可能性がある。「がん」又は「がん組織」は、腫瘍を含み得る。
【】
「CD3」は、多分子T細胞受容体(T cell receptor、TCR)複合体の一部としてT細胞上で発現し、2つ又は4つの受容体鎖:CD3イプシロン、CD3デルタ、CD3ゼータ、及びCD3ガンマの会合から形成されたホモ二量体又はヘテロ二量体からなるヒトの抗原を指す。ヒトCD3イプシロンは、配列番号2のアミノ酸配列を含む。配列番号3は、CD3イプシロンの細胞外ドメインを示す。
【】
配列番号2
MQSGTHWRVLGLCLLSVGVWGQDGNEEMGGITQTPYKVSISGTTVILTCPQYPGSEILWQHNDKNIGGDEDDKNIGSDEDHLSLKEFSELEQSGYYVCYPRGSKPEDANFYLYLRARVCENCMEMDVMSVATIVIVDICITGGLLLLVYYWSKNRKAKAKPVTRGAGAGGRQRGQNKERPPPVPNPDYEPIRKGQRDLYSGLNQRRI
【】
配列番号3
DGNEEMGGITQTPYKVSISGTTVILTCPQYPGSEILWQHNDKNIGGDEDDKNIGSDEDHLSLKEFSELEQSGYYVCYPRGSKPEDANFYLYLRARVCENCMEMD
【】
「CH3領域」又は「CH3ドメイン」は、免疫グロブリンのCH3の領域を指す。ヒトIgG1抗体のCH3領域は、アミノ酸残基341~446に対応する。しかしながら、CH3領域は、本明細書に記載の他の抗体アイソタイプのいずれかでもあり得る。
【】
「組み合わせ」は、2つ以上の治療薬を、混合物の状態で一緒に、単剤として同時に、又は単剤として任意の順序で逐次、対象に投与することを意味する。
【】
「相補性決定領域(Complementarity determining region、CDR)」は、抗原に結合する抗体の領域である。CDRは、Kabat(Wu et al.J Exp Med 132:211-50,1970)(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.,1991)、Chothia(Chothia et al.J Mol Biol 196:901-17,1987)、IMGT(Lefranc et al.Dev Comp Immunol 27:55-77,2003)及びAbM(Martin and Thornton J Bmol Biol 263:800-15,1996)などの様々な記述方法を使用して定義することができる。様々な記述と、可変領域の番号付けとの対応が記載されている(例えば、Lefranc et al.Dev Comp Immunol 27:55-77,2003、Honegger and Pluckthun,J Mol Biol 309:657-70,2001、International ImMunoGeneTics(IMGT)データベース;ウェブリソース、http://www_imgt_orgを参照されたい)。UCL Business PLCによるabYsisなどの利用可能なプログラムを使用して、CDRを記述することができる。本明細書で使用される場合、「CDR」、「HCDR1」、「HCDR2」、「HCDR3」、「LCDR1」、「LCDR2」、及び「LCDR3」という用語は、本明細書で別途明示的に記載されない限り、上述したKabat、Chothia、IMGT、又はAbMの方法のいずれかにより定義されるCDRを含む。好ましくは、本明細書で使用される「CDR」、「HCDR1」、「HCDR2」、「HCDR3」、「LCDR1」、「LCDR2」及び「LCDR3」という用語は、Kabatの方法によって定義されるCDRを含む。
【】
「含む(comprising)」は、「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」という用語によって包含される例を含むことを意図する。同様に、「から本質的になる」という用語は、「からなる」という用語によって包含される例を含むことが意図される。文脈上明白に他の意味に解すべき場合を除き、明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの語は、排他的又は網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で、すなわち、「~を含むがこれらに限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【】
「口腔毒性の減少」は、対象における口腔毒性の重症度を減少させること、及び/又は対象における口腔毒性の発生を減少させること、及び/又は対象における口腔毒性の発生を防止することを指す。
【】
「Fcガンマ受容体」(FcγR)は、周知のFcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb又はFcγRIIIのことを指す。活性化FcγRには、FcγRI、FcγRIIa及びFcγRIIIが含まれる。
【】
「GPRC5D標的化治療薬」は、多発性骨髄腫細胞上のGPRC5Dに結合する抗体などの治療薬を指す。
【】
「GPRC5D×CD3二重特異性抗体」は、GPRC5D及びCD3に特異的に結合する二重特異性抗体を指す。
【】
「ヒト抗体」は、ヒト対象に投与されたときに免疫応答が最小限になるように最適化された抗体を指す。ヒト抗体の可変領域は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する。ヒト抗体が定常領域又は定常領域の一部分を含む場合、その定常領域もヒト免疫グロブリン配列に由来する。ヒト抗体は、ヒト抗体の可変領域がヒト生殖細胞系列免疫グロブリン又は再編成された免疫グロブリン遺伝子を使用する系から得られた場合、ヒト起源の配列に「由来する」重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む。このような例示的な系は、ファージに提示されたヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリ、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座を保有するトランスジェニック非ヒト動物、例えばマウス又はラットである。「ヒト抗体」は、典型的には、ヒト抗体及びヒト免疫グロブリン遺伝子座を得るために使用した系の違い、フレームワーク若しくはCDR又はその両方への体細胞変異の導入若しくは置換の意図的な導入により、ヒトで発現した免疫グロブリンと比較したときにアミノ酸の違いを含有する。典型的には、「ヒト抗体」は、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン又は再編成された免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に対して、アミノ酸配列が少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%同一である。場合によっては、「ヒト抗体」は、例えばKnappik et al.,(2000)J Mol Biol 296:57-86に記載されるヒトフレームワーク配列分析から導出されるコンセンサスフレームワーク配列、又は例えばShi et al.,(2010)J Mol Biol 397:385-96及び国際特許公開第2009/085462号に記載される、ファージ上に提示されたヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリに組み込まれた合成HCDR3を含むことができる。少なくとも1つのCDRが非ヒト種に由来する抗体は、「ヒト抗体」の定義には含まれない。
【】
「ヒト化抗体」は、少なくとも1つのCDRが非ヒト種に由来し、少なくとも1つのフレームワークがヒト免疫グロブリン配列に由来する抗体を指す。ヒト化抗体は、フレームワークに置換を含むことができるため、フレームワークは、発現したヒト免疫グロブリン又はヒト免疫グロブリン生殖細胞系列遺伝子配列の厳密なコピーではない場合がある。
【】
「同一性」は、配列をアラインメント及び比較することによって決定される、2つ以上のポリペプチド分子又は2つ以上の核酸分子の配列間の関係を指す。参照ポリペプチド配列に対する「配列同一性パーセント(%)」は、最大配列同一性パーセントを達成するように、配列同一性の一部としていずれの保存的置換も考慮することなく、配列をアラインメントし、必要に応じてギャップを導入した後の、参照ポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基の百分率として定義される。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のためのアラインメントは、当該技術分野における技能の範囲内である様々な方法、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、又はMEGALIGN(DNAStar,Inc.)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成することができる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列をアラインメントするための適切なパラメータを決定することができる。
【】
「単離された」は、組換え細胞などの分子が産生される系の他の成分から実質的に分離及び/又は精製されている、分子の均質な集団(例えば、合成ポリヌクレオチド又は抗体などのタンパク質)に加えて、少なくとも1つの精製又は単離ステップに供されたタンパク質を指す。「単離抗体」は、他の細胞材料及び/又は化学物質を実質的に含まない抗体を指し、より高い純度、例えば80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の純度まで単離された抗体を包含する。
【】
「モノクローナル抗体」は、抗体重鎖からのC末端リジンの除去、あるいはアミノ酸の異性化若しくは脱アミド、メチオニンの酸化、又はアスパラギン若しくはグルタミンの脱アミドなどの翻訳後修正といった、可能な周知の改変を除いて同一である、抗体分子の実質的に均質な母集団から得られた抗体、すなわち、集団を構成する個別の抗体を指す。モノクローナル抗体は、典型的には、1つの抗原性エピトープに結合する。二重特異性モノクローナル抗体は、2つの異なる抗原性エピトープに結合する。モノクローナル抗体は、抗体集団内で不均一なグリコシル化を有することができる。モノクローナル抗体は、単一特異性若しくは二重特異性などの多重特異性とすることもでき、一価、二価、又は多価とすることもできる。
【】
「変異」は、参照配列と比較したときのポリペプチド又はポリヌクレオチド配列における、遺伝子操作によるか又は自然発生による改変を指す。改変は、1つ以上のアミノ酸又はポリヌクレオチドの置換、挿入、又は欠失とすることができる。
【】
「陰性の微小残存病変状態」又は「陰性MRDの状態」又は「MRD陰性」は、患者の参照骨髄試料(すなわち、トアルクエタマブ未治療骨髄試料)に対する、患者の検査中の骨髄試料におけるパーミリオンカウント(すなわち、100万個の核形成細胞当たりの悪性骨髄腫細胞の点推定)を指す。このパーミリオンカウントに基づいて、各試料は陽性又は陰性であると判定される。パーミリオンカウントが感度限界以上の場合、試料は陽性であり、そうでなければ、試料は陰性である。陰性の微小残存病変状態は、0.01%(10-4)、0.001%(10-5)、又は0.0001%(10-6)の感度で判定することができる。陰性の微小残存病変状態は、次世代シーケンシング(next generation sequencing、NGS)を使用して判定した。
【】
「医薬組成物」は、有効成分と薬学的に許容される担体とを含む組成物を指す。
【】
「薬学的に許容される担体」又は「賦形剤」は、対象に対して毒性のない、有効成分以外の医薬組成物中の成分を指す。
【】
「口腔毒性のための予防的介入」は、本明細書で使用される場合、GPRC5D標的化治療薬による治療段階が開始される前に(すなわち、GPRC5D標的化治療薬の対象の初回用量の前に)、予防的介入による治療が開始されることを意味し、好ましくは、予防的介入による治療は、対象がGPRC5D標的化治療薬による治療を開始した後も継続する(すなわち、対象は、GPRC5D標的化治療薬による治療段階の前、好ましくは治療段階の間に予防的介入により治療される)。
【】
「組換え」は、異なる供給源由来のセグメントが接合して組換えDNA、抗体、又はタンパク質を生成するときに、組換え手段によって調製、発現、作成、又は単離されるDNA、抗体、及び他のタンパク質を指す。
【】
「難治性」は、外科的介入によっても修復可能ではなく、最初から療法に反応しないがんを指す。
【】
「再発性」は、治療に反応するが、その後再発するがんを指す。
【】
「漸増用量」は、治療用量の前に対象に投与される活性薬剤の用量を指す。漸増用量は、治療用量よりも低い。サイトカイン放出症候群(cytokine release syndrome、CRS)などの特定の毒性を防止又は軽減するための「プライミング」投与戦略は、1つ以上のより低い漸増用量、続いてより高い治療用量を含み得る。
【】
「対象」は、任意のヒト又は非ヒト動物を含む。「非ヒト動物」には、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などの哺乳動物及び非哺乳動物の全ての脊椎動物が含まれる。特記されている場合を除き、「患者」又は「対象」という用語は、互換的に使用される。
【】
「T細胞リダイレクト治療薬」は、2つ以上の結合領域を含む分子を指し、結合領域のうちの1つは、標的細胞又は組織上の細胞表面抗原に特異的に結合し、分子の第2の結合領域は、T細胞抗原に特異的に結合する。細胞表面抗原の例には、GPRC5Dなどの腫瘍関連抗原が含まれる。T細胞抗原の例としては、例えば、CD3が挙げられる。この二重/多重標的結合能力は、T細胞を標的細胞又は組織に動員して、標的細胞又は組織の根絶をもたらす。
【】
「治療有効量」は、必要な用量及び期間で所望の治療結果を達成するのに有効な量を指す。治療有効量は、個体の病態、年齢、性別、及び体重などの要因、並びに個体において所望の応答を誘発する治療薬又は治療薬の組み合わせの能力に応じて異なり得る。有効な治療薬又は治療薬の組み合わせの例示的な指標としては、例えば、患者の改善された健康状態が挙げられる。
【】
「治療する」又は「治療」は、療法的治療、及び予防的(prophylactic)若しくは防止的(preventative)手段の両方を指し、対象は、望ましくない生理学的変化又は障害が防止されるか又は緩徐される(低減される)。有益な又は所望の臨床結果としては、検出可能か又は検出不可能かにかかわらず、症状の緩和、疾患の程度の軽減、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状態、疾患の進行の遅延又は緩徐、疾患状態の改善又は緩和、及び寛解(部分的又は全体的にかかわらず)が挙げられる。「治療」はまた、対象が治療を受けていない場合に予想される生存期間と比較して、生存期間を延長させることを意味し得る。治療を必要とする者には、既に病態若しくは疾患を有している者、及び、病態若しくは障害を有しやすい者、又は病態若しくは障害を防止しようとする者が含まれる。
【】
「治療用量」は、疾患を治療するために対象に投与される活性薬剤の用量を指す。治療用量は、反復的に(例えば、毎週、隔週)、規則的な投与間隔で投与され得る。治療用量には、1つ以上の漸増用量が先行し得る。
【】
「治療段階」は、本明細書で使用される場合、対象のGPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)から開始して、対象がGPRC5D標的化治療薬による治療を中止するまで、任意のステップ用量及び治療用量を含む投与スケジュールで対象にGPRC5D標的化治療薬が投与される期間を指す。例えば、治療フレーズは、対象が第1の漸増用量を受けるときに開始し、対象が後続の漸増用量及び治療用量を受ける間、数週間又は数か月間継続し得る。
【】
「三重クラスに曝露された」患者は、(最低でも)プロテアソーム阻害剤(proteasome inhibitor、PI)、免疫調節剤及び抗CD38モノクローナル抗体で以前に治療された多発性骨髄腫(MM)と診断された患者を指す。
【】
「腫瘍細胞」又は「がん細胞」は、インビボ、エクスビボ、又は組織培養のいずれかにおいて、自発的な又は誘導された表現型の変化を有するがん性、前がん性、又は形質転換細胞を指す。これらの変化は、必ずしも新たな遺伝物質の取り込みを伴うものではない。形質転換は、形質転換ウイルスの感染及び新たなゲノム核酸の組み込み、外因性核酸の取り込みにより発生する場合があり、あるいは自然発生的に又は発がん物質に曝露した後に発生し、それによって内因性の遺伝子を変異させる場合もある。形質転換/がんは、インビトロ、インビボ、及びエクスビボにおける、形態学的変化、細胞の不死化、異常な増殖制御、病巣の形成、増殖、悪性病変、腫瘍特異的マーカーレベルの調節、浸潤性、ヌードマウスなどの好適な動物宿主における腫瘍の増殖などによって例示される。
【】
本明細書全体を通して、抗体定常領域におけるアミノ酸残基の番号付けは、別途明記されない限り、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5thEd.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991)に記載のEUインデックスに従う。抗体定常鎖の番号付けは、例えば、ImMunoGeneTicsのウェブサイトで、IMGT ScientificチャートのIMGT Webリソースに見出すことができる。
【】
従来の1文字及び3文字のアミノ酸コードを、表1に示す通りに本明細書で使用する。
【】
【】
GPRC5D×CD3二重特異性抗体及びその使用
数々の療法を使い果たした再発性又は難治性疾患を有する患者において、多発性骨髄腫(MM)は、依然として不治の悪性腫瘍であり、重大な罹患率及び死亡率を伴う満たされていない医療ニーズがある。プロテアソーム阻害剤(Pi)、免疫調節薬(ImiD)、及びモノクローナル抗体(mAb)などの薬剤を含む治療成績にもかかわらず、疾患はほとんどの場合再発する。再発性又は難治性多発性骨髄腫(RRMM)を有する三重クラスに曝露された患者における実際の標準治療の最初の前向き研究では、利用されたレジメンは、明確な標準治療を示さず、重度に前治療されたトリプルクラス曝露患者において不良な転帰をもたらした。CD3並びにBCMA、FcRH5、及びGPRC5Dなどのエピトープを標的とするT細胞リダイレクティング剤、並びに抗BCMA CAR-T細胞は、治療手段を広げた。代替的な作用機序を対象とするこれらの新しい治療選択肢により、疾患をより良好に制御し、より深く、より持続的な応答を提供し、及び健康関連の生活の質の維持を含むより良好な長期転帰を提供し得る。しかしながら、これらの新規薬剤の特定の毒性は、よりよく研究され、管理されるべきである。大きな進展にもかかわらず、MMは、依然として不治の悪性疾患であり、重大な罹患率及び死亡率を伴う満たされていない医学的必要性である。
【】
GPRC5Dは、7回膜貫通型受容体タンパク質であり、その発現は、正常な形質細胞及び毛包などの硬質の角質化組織に限定されることが示されている。GPRC5Dの発現が比較的制限されていることから、GPRC5Dは、オンターゲット/オフ腫瘍毒性のリスクが比較的低い標的となり、多発性骨髄腫のような形質細胞障害を治療するためのTリンパ球(T細胞)媒介療法の好適な標的として指定される。トアルクエタマブは、T細胞及びGPRC5D発現多発性骨髄腫細胞上のCD3受容体を標的とし、T細胞を活性化し、続いてGPRC5Dを発現する細胞を溶解するように設計された新規のヒト化IgG4二重特異性抗体である。
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口腔毒性は、トアルクエタマブ治療で最も頻繁に報告される有害事象(adverse event、AE)の1つである。口腔乾燥症、味覚異常、及び/又は嚥下障害を特徴とする口腔毒性は、患者の生活の質を低下させ、体重減少をもたらす可能性があり、トアルクエタマブ治療の中止につながる可能性があるため特に注目される。MonumenTAL-1臨床試験では、中止率は約5%であった。トアルクエタマブ治療後の口腔毒性の病因は、解明されていない。GPRC5D指向性T細胞のオンターゲット、オフ腫瘍効果は、要因である可能性があるが、しかしながら、GPRC5D発現は糸状乳頭においてのみ実証することができる。糸状乳頭は最も数の多い乳頭であり、舌の前方3分の2の背側全体にわたって見出され、これは味覚受容体とは関連しない。GPRC5D標的化治療薬に関連する口腔毒性を治療又は逆転することができる薬物は、依然として特定されておらず、この口腔毒性副作用の病因は、更なる調査を必要とする。
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本発明者らは、GPRC5D×CD3二重特異性抗体などのGPRC5D標的化治療薬を投与される対象における口腔毒性の発生及び/又は重症度を減少させる又は防止するための新規な治療レジメンを開発した。好ましい実施形態では、これらの治療レジメンのうちの1つ以上の予防的使用が、予防法を行わない場合と比較して、GPRC5Dを標的とする治療の口腔副作用(例えば、味覚障害)を軽減し、それによって生活の質を改善し、GPRC5Dを標的とする投与レジメンへの対象の遵守を維持する。
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本明細書で使用される場合、口腔毒性は、口渇及び/又は味覚障害(味覚の変化及び/又は味覚の喪失)及び/又は嚥下困難を含む。味覚障害は、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は味覚消失を含み得る。
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本発明の抗体
本開示を考慮して、当業者に既知の任意の好適なGPRC5D標的化治療薬を本発明で使用することができる。好ましい実施形態では、GPRC5D標的化治療薬は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体である。
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様々な二重特異性抗体のフォーマットには、本明細書に記載のフォーマット、並びに分子の2つの側が各々、少なくとも2つの異なる抗体のFab断片又はFab断片の一部を含有する組換えIgG様二重標的分子と、全長IgG抗体が、余分のFab断片又はFab断片の一部に融合されているIgG融合分子と、一本鎖Fv分子又は安定化されたダイアボディが、重鎖定常ドメイン、Fc領域、又はその一部に融合されているFc融合分子と、異なるFab断片が一緒に融合されているFab融合分子と、異なる一本鎖Fv分子若しくは異なるダイアボディ若しくは異なる重鎖抗体(例えば、ドメイン抗体、ナノボディ)が、互いに融合されるか、あるいは別のタンパク質若しくは担体分子、又はアーム交換によって生成された二重特異性抗体に融合されるScFv及びダイアボディベースの重鎖抗体(例えば、ドメイン抗体、ナノボディ)と、が含まれる。例示的な二重特異性抗体のフォーマットとしては、二重標的(Dual Targeting、DT)-Ig(GSK/Domantis)を含む二重標的分子、2in1(Two-in-one)抗体(Genentech)及びmAb2(F-Star)、二重可変ドメイン(Dual Variable Domain、DVD)-Ig(Abbott)、DuoBody(Genmab)、Ts2Ab(MedImmune/AZ)及びBsAb(Zymogenetics)、HERCULES(Biogen Idec)及びTvAb(Roche)、ScFv/Fc融合体(Academic Institution)、SCORPION(Emergent BioSolutions/Trubion、Zymogenetics/BMS)及び二重親和性再標的技術(Dual Affinity Retargeting Technology、Fc-DART)(MacroGenics)、F(ab)2(Medarex/AMGEN)、二重活性又はBis-Fab(Genentech)、Dock-and-Lock(DNL)(ImmunoMedics)、二価二重特異性(Biotecnol)及びFab-Fv(UCB-Celltech)、二重特異性T細胞エンゲージャー(Bispecific T Cell Engager、BITE)(Micromet)、タンデムダイアボディ(Tandem Diabody、Tandab)(Affimed)、二重親和性再標的技術(Dual Affinity Retargeting Technology、DART)(MacroGenics)、一本鎖ダイアボディ(Academic)、TCR様抗体(AIT、ReceptorLogics)、ヒト血清アルブミンScFv融合体(Merrimack)及びCOMBODY(Epigen Biotech)、二重標的ナノボディ(Ablynx)、二重標的重鎖のみドメイン抗体が挙げられる。二重特異性抗体の様々なフォーマットは、例えば、Chames and Baty(2009)Curr Opin Drug Disc Dev 12:276及びNunez-Prado et al.,(2015)Drug Discovery Today 20(5):588-594にも記載されている。
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いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、米国特許第10,562,968号(その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているGPRC5D結合ドメインのうちのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、米国特許第10,562,968号に記載されているCD3結合ドメインのうちのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、米国特許第10,562,968号に記載されているGPRC5D×CD3二重特異性抗体のうちのいずれか1つを含む。
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いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、キメラ、ヒト化、又はヒトである。
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いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである。好ましい実施形態では、二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプである。例示的な野生型IgG4は、配列番号34のアミノ酸配列を含む。
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配列番号34:
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPSCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
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二重特異性抗体は、任意のアロタイプのものであり得る。アロタイプは、結合又はFc媒介性エフェクタ機能などの二重特異性抗体の特性に影響を与えないことが予想される。治療用抗体の免疫原性は、注入反応のリスクの高さ及び治療反応の期間短縮に関連している(Baert et al.,(2003)N Engl J Med 348:602-08)。宿主において治療用抗体が免疫応答を誘導する程度は、抗体のアロタイプによって部分的に決定され得る(Stickler et al.,(2011)Genes and Immunity 12:213-21)。抗体のアロタイプは、抗体の定常領域配列における特定の位置のアミノ酸配列のバリエーションに関連する。表2は、選択されたIgG1、IgG2、及びIgG4アロタイプを示す。
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いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、二重特異性抗体とFcγ受容体(FcγR)との結合を低減する、及び/又はC1q結合、補体依存性細胞毒性(complement dependent cytotoxicity、CDC)、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity、ADCC)若しくは抗体依存性細胞媒介性貪食作用(antibody-dependent cell-mediated phagocytosis、ADCP)などのFcエフェクタ機能を低減する、1つ以上のFc置換を含む。具体的な置換は、配列番号34の野生型IgG4と比較して作製することができる。
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Fcと活性化FcγRとの結合を低減させ、次にエフェクタ機能を低減させるよう置換され得るFc位置は、IgG1上のL234A/L235A、IgG2上のV234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S、IgG4上のF234A/L235A、IgG4上のS228P/F234A/L235A、全てのIgアイソタイプ上のN297A、IgG2上のV234A/G237A、IgG1上のK214T/E233P/L234V/L235A/G236欠失/A327G/P331A/D365E/L358M、IgG2上のH268Q/V309L/A330S/P331S、IgG1上のS267E/L328F、IgG1上のL234F/L235E/D265A、IgG1上のL234A/L235A/G237A/P238S/H268A/A330S/P331S、IgG4上のS228P/F234A/L235A/G237A/P238S、及びIgG4上のS228P/F234A/L235A/G236欠失/G237A/P238Sの置換であり、ここで、残基の番号付けは、EUインデックスに従う。
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CDCを低減するために使用することができるFc置換は、K322A置換である。
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IgG4の安定性を向上させるために、周知のS228P置換をIgG4抗体に更に行うことができる。
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いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、第1のCH3ドメイン若しくは第2のCH3ドメインに、又は第1のCH3ドメイン及び第2のCH3ドメインの両方に、1つ以上の非対称置換を含む。
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いくつかの実施形態では、1つ以上の非対称置換は、F405L/K409R、野生型/F405L_R409K、T366Y/F405A、T366W/F405W、F405W/Y407A、T394W/Y407T、T394S/Y407A、T366W/T394S、F405W/T394S及びT366W/T366S_L368A_Y407V、L351Y_F405A_Y407V/T394W、T366I_K392M_T394W/F405A_Y407V、T366L_K392M_T394W/F405A_Y407V、L351Y_Y407A/T366A_K409F、L351Y_Y407A/T366V_K409F、Y407A/T366A_K409F、並びにT350V_L351Y_F405A_Y407V/T350V_T366L_K392L_T394Wからなる群から選択される。
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いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプであり、第1の重鎖(HC1)の405位にフェニルアラニン及び409位にアルギニン、並びに第2の重鎖(HC2)の405位にロイシン及び409位にリジンを含み、残基の番号付けは、EUインデックスに従う。
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いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、HC1及びHC2の両方において、228位にプロリン、234位にアラニン、及び235位にアラニンを更に含む。
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表3及び表4は、Kabat番号付けシステムに従った、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の例示的な実施形態の配列を提供する。
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いくつかの実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、JNJ-64407564又はトアルクエタマブ(本明細書ではTalとも呼ばれる)であり、表3及び表4に記載される配列を有する。
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トアルクエタマブは、再発性又は難治性多発性骨髄腫を有する患者の治療のために開発されたGPRC5D指向性二重特異性抗体である。例えば、Chari A,et al.Blood 2022;140(suppl 1):384-387(これは参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。トアルクエタマブは、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも3回又は4回の治療を以前に受けたことがある再発性又は難治性多発性骨髄腫を有する成人患者の治療のための単独療法として開発された二重特異性GPRC5D指向性CD3 T細胞エンゲージャーである。
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トアルクエタマブ及びその使用方法は、例えば、国際公開第2018/017786号及び国際公開第2022/058445号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。特定の実施形態によれば、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、トアルクエタマブのアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。
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本発明に従って使用され得るGPRC5D×CD3二重特異性抗体の更なる実施形態を以下に記載する。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号4のHCDR1、配列番号5のHCDR2、配列番号6のHCDR3、配列番号7のLCDR1、配列番号8のLCDR2、及び配列番号9のLCDR3を含むGPRC5D結合ドメイン、並びに配列番号14のHCDR1、配列番号15のHCDR2、配列番号16のHCDR3、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、及び配列番号19のLCDR3を含むCD3結合ドメインを含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D結合ドメインは、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含み、CD3結合ドメインは、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号21のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプである。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、そのFc領域に1つ以上の置換を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、及びL235A置換を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D結合アームが由来するGPRC5D特異的IgG4抗体のFc領域は、そのFc領域に、S228P、L234A、及びL235A置換を含む。
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特定の実施形態では、CD3結合アームが由来するCD3特異的IgG4抗体のFc領域は、そのFc領域にS228P、L234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む。特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
【】
特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む。
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特定の実施形態では、GPRC5D×CD3二重特異性抗体は、トアルクエタマブである。
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多発性骨髄腫を有する患者集団
特定の実施形態では、本明細書に開示されるGPRC5D×CD3二重特異性抗体は、対象、例えばヒト対象における多発性骨髄腫の治療に使用するためのものであり、対象は、以前の1回以上の抗がん治療による治療に対して再発性又は難治性である。再発性疾患とは、がんが再び発生したことを意味する。難治性疾患とは、がんが治療で改善しなかったか、又は治療に応答しなくなったことを意味する。
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いくつかの実施形態では、対象は、多発性骨髄腫又は他の血液悪性腫瘍を治療するために使用される治療薬による治療に対して再発性又は難治性である。
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特定の実施形態では、対象は、1~11回の以前の治療ライン、又は1~10回の以前の治療ラインで治療されたことがある。
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特定の実施形態では、対象は、自家幹細胞移植(autologous stem cell transplant、ASCT)を以前に受けたことがある。
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特定の実施形態では、対象は、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある。
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特定の実施形態では、対象は、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある。
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特定の実施形態では、対象は、少なくとも5回の治療ラインを以前に受けたことがある(五剤曝露)。
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特定の実施形態では、対象は、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある。
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特定の実施形態では、対象は、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある。
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特定の実施形態では、患者は、再発性、又は難治性又は最終治療ライン(last line of therapy、LOT)に不耐性であり、プロテアソーム阻害剤、免疫調節薬、及び抗CD38療法に曝露され、測定可能な疾患を有していた。
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いくつかの実施形態では、対象は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の投与前に3つの抗がん療法を受けたことがある。
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一実施形態では、3つの以前の抗がん療法は、プロテアソーム阻害剤(PI)、免疫調節薬(iMiD)、及び抗CD38抗体である。特定のそのような実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、又はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)は、レナリドマイド、ポマリドミド、又はサリドマイドであり、抗CD38抗体は、ダラツムマブ又はイサツキシマブである。
【】
一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。
【】
一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。
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一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はレナリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はポマリドミドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はダラツムマブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブであり、免疫調節薬(iMiD)はサリドマイドであり、抗CD38抗体はイサツキシマブである。
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いくつかの実施形態では、対象は、THALOMID(登録商標)(サリドマイド)、REVLIMID(登録商標)(レナリドマイド)、POMALYST(登録商標)(ポマリドミド)、VELCADE(登録商標)(ボルテゾミブ)、NINLARO(イキサゾミブ)、KYPROLIS(登録商標)(カルフィルゾミブ)、FARADYK(登録商標)30エリネクソル30アット(30elinexor30att))、AREDIA(登録商標)(パミドロネート)、ZOMETA(登録商標)(ゾレドロン酸)、DARZALEX(登録商標)(ダラツムマブ)、エロトズマブ(elotozumab)又はメルファラン、Xpovio(登録商標)(セリネクソル)、Venclexta(登録商標)(ベネトクラクス)、GSK916、CAR-T療法、又は他のBCMA指向性療法などの1つ以上の治療又は療法による治療に対して難治性又は再発性である。
【】
様々な定性的及び/又は定量的方法を、疾患の再発性又は難治性を判定するために使用することできる。関連し得る症状は、例えば、患者の健康状態の低下若しくは安定状態、固形腫瘍に関連する様々な症状の再現若しくは悪化、及び/又は1つの場所から他の臓器、組織、若しくは細胞への体内のがん性細胞の転移である。
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いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫は、抗CD38抗体、31エリネクソル(31elinexorr)、ベネトクラクス、レナリドマイド、ボルテゾミブ、ポマリドミド、カルフィルゾミブ、エロトズマブ、イキサゾミブ、メルファラン若しくはサリドマイド、又はそれらの任意の組み合わせによる治療に対して再発性又は難治性である。
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一実施形態では、抗CD38抗体は、ダラツムマブである。
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別の実施形態では、抗CD38抗体は、イサツキシマブである。
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いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫は、高リスク多発性骨髄腫である。高リスク多発性骨髄腫を有する対象は、早期に再発し、不良予後及び転帰を有することが知られている。高リスク多発性骨髄腫を有すると分類され得る対象は、以下の細胞遺伝学的異常:t(4;14)(p16;q32)、t(14;16)(q32;q23)、del17p、1qAmp、t(4;14)(p16;q32)及びt(14;16)(q32;q23)、t(4;14)(p16;q32)及びdel17p、t(14;16)(q32;q23)及びdel17p、又はt(4;14)(p16;q32)、t(14;16)(q32;q23)及びdel17pのうちの1つ以上を有する。いくつかの実施形態では、高リスク多発性骨髄腫を有する対象は、t(4;14)(p16;q32)、t(14;16)(q32;q23)、del17p、1qAmp、t(4;14)(p16;q32)及びt(14;16)(q32;q23)、t(4;14)(p16;q32)及びdel17p、t(14;16)(q32;q23)及びdel17p、若しくはt(4;14)(p16;q32)、t(14;16)(q32;q23)及びdel17p、又はそれらの任意の組み合わせを含む1つ以上の染色体異常を有する。
【】
細胞遺伝学的異常は、例えば、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(fluorescent in situ hybridization、FISH)によって検出され得る。染色体転座において、がん遺伝子は、染色体14q32上のIgH領域に転座され、これらの遺伝子の制御不全がもたらされる。t(4;14)(p16;q32)は、線維芽細胞成長因子受容体3(fibroblast growth factor receptor 3、FGFR3)及び多発性骨髄腫SETドメイン含有タンパク質(multiple myeloma SET、MMSET)(WHSC1/NSD2とも呼ばれる)の転座を伴い、t(14;16)(q32;q23)は、MAF転写因子C-MAFの転座を伴う。17pの欠失(del17p)は、p53遺伝子座の喪失を伴う。
【】
染色体再構成は、周知の方法、例えば、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション、核型分析、パルスフィールドゲル電気泳動、又はシーケンシングを使用して特定することができる。
【】
GPRC5D関連口腔毒性に対する予防的介入
本発明者らは、GPRC5D×CD3二重特異性抗体(例えば、トアルクエタマブ)などのGPRC5D標的化治療薬を投与される対象における、口腔毒性、例えば、味覚障害の発生及び/又は重篤度を減少させる又は防止するための新規の治療レジメンを開発した。
【】
本明細書で使用される場合、「体重ベース」は、対象の特定の体重に基づく投与量の投与を指し、例えば、3mg/kgは、対象の体重1キログラム当たり3ミリグラムの抗体の用量を指す。本明細書で別途指定されない限り、用量が「mg/kg」又は「μg/kg」の単位で記載されている場合、体重ベースの投与量が用いられている。
【】
本明細書で別途指定されない限り、トアルクエタマブなどのGPRC5D×CD3二重特異性抗体は、連続的な28日のサイクルに基づく投与スケジュールで投与され、例えば、サイクル1は、サイクル1の1日目に開始し、サイクル1の28日目に終了し、次いで、サイクル2の1日目は、サイクル1の28日目の翌日に開始し、サイクル2の28日目に終了し、次いで、サイクル3の1日目は、サイクル2の28日目の翌日に開始し、サイクル3の28日目に終了するなどである。特定の実施形態では、1つ以上の漸増用量は、第1の治療サイクルの前に、すなわち、サイクル1の1日目の前に投与される。したがって、本明細書で使用される場合、治療サイクルは、28日の治療サイクルを指す。
【】
本明細書で使用される場合、「Q2W」(「隔週(bi-weekly)」又は「隔週(biweekly)」とも呼ばれる)は、2週間に1回を意味し、「QW」(「毎週」とも呼ばれる)は、週1回を意味する。週1回(QW)の治療用量の投与は、本明細書では週投与スケジュールとも呼ばれる。2週間に1回(Q2W)の治療用量の投与は、本明細書では隔週投与スケジュールとも呼ばれる。本明細書で使用される場合、「Q4W」は、4週間に1回を意味する。本明細書では、Q4Wは、「毎月」を指す場合があるが、厳密には、4週間ごとに1回又は28日ごとに1回を指す(例えば、28日サイクルにおいて、第1の治療用量はサイクル1の1日目に投与され、第2の治療用量はサイクル2の1日目に投与されるなど)。
【】
本発明の実施形態によれば、多発性骨髄腫を治療する方法は、国際骨髄腫ワーキンググループ(International Myeloma Working Group、IMWG)奏効基準によって決定されるような対象における臨床応答を誘発するのに有効である。特定の実施形態によれば、治療方法は、IMWG奏効基準によって決定されるように、部分奏効、非常に良好な部分奏効、完全奏効又は厳密な完全奏効を誘発するのに有効である。本明細書で使用される場合、全奏効率(overall response rate、ORR)は、部分奏効(partial response、PR)以上、すなわち、部分奏効、非常に良好な部分奏効、完全奏効又は厳密な完全奏効を達成する集団における患者のパーセンテージを指す。多発性骨髄腫治療に対する奏効についてのIMWG基準を以下の表7に提供する。
【】
【表】
CR=完全奏効、FLC=遊離軽鎖(free light chain)、IMWG=国際骨髄腫ワーキンググループ、Mタンパク質=モノクローナルパラプロテイン、MR=最小奏効(minimal response)、PC=形質細胞(plasma cell)、PD=進行性疾患(progressive disease)、PR=部分奏効、sCR=厳密な完全奏効、SD=安定した疾患(stable disease)、VGPR=非常に良好な部分奏効
aクローン細胞の存在/非存在は、カッパ/ラムダ比に基づく。免疫組織化学又は免疫蛍光による異常なカッパ/ラムダ比は、分析のために最低100個の形質細胞を必要とする。異常クローンの存在を反映する異常比は、4:1超又は1:2未満のカッパ/ラムダである。
*唯一の測定可能な疾患が血清FLCレベルによるものである対象におけるCR及びVGPRをコードするためのIMWG基準の明確化:そのような対象におけるCRは、上に列挙したCR基準に加えて、0.26~1.65の正常FLC比を示す。そのような対象におけるVGPRは、腫瘍由来FLCレベルと非腫瘍由来FLCレベルとの差の90%超の減少を必要とする。
【】
多発性骨髄腫治療に対する奏効についてのIMWG基準はまた、例えば、Durie et al.,Kumar et al.及びRajkumar et al.:Durie BG,Harousseau JL,Miguel JS,et al.International uniform response criteria for multiple myeloma.Leukemia.2006;20(9):1467-1473;Kumar S,Paiva B,Anderson KC,et al.International Myeloma Working Group consensus criteria for response and minimal residual disease assessment in multiple myeloma.Lancet Oncol.2016;17(8):e328-346、Rajkumar SV,Harousseau JL,Durie B,et al.Consensus recommendations for the uniform reporting of clinical Trials:report of the International Myeloma Workshop Consensus Panel 1.Blood.2011;117(18):4691-4695にも記載されている。
【】
特定の実施態様では、本明細書に記載される予防的介入に対する対象の応答は、以下の手順のうちの1つ以上によって試験され得る:
-本明細書に記載される、WETTを使用した味覚評価;
-味覚ストリップを使用した味覚評価(例えば、本明細書に記載される標準的な味覚評価に従う);
-NCI-CTCAE、バージョン5.0による味覚異常のグレード;
-PRO:EORTC-QLQ-C30/OH-15、STTA、口腔乾燥症一覧表(xerostomia inventory)、及びPRO-CTCAE口腔毒性項目。
-刺激下及び非刺激下における唾液流量の測定;
-舌及び/又は唾液腺生検(任意選択)
【】
一実施形態によれば、対象の味覚は、本明細書で「標準味覚評価」と呼ばれる以下の手順に従って、味覚ストリップを用いて評価される。
【】
標準味覚評価:
-長さ8cm及び面積2cm2の味覚ストリップに、味覚刺激剤を含浸させる。各味覚特性の最低濃度は、健康な個体のみの半数によって識別されるべきである。最高濃度は、参加者の約100%によって特定されるべきである。
-4つの濃度(4=最低濃度、1=最高濃度)を、各味覚特性:甘味、酸味、塩味、苦味、及びうま味について使用する。
-味覚ストリップ(及び味のない2つのブランクストリップ)は、濃度を増加させて提示される(表11)。22枚の味覚ストリップの2つのシーケンス(各味覚特性の4つの濃度+2つのブランク)の各々を、擬似無作為化された(pseudorandomized)順序で適用する。
-手順の前に、対象は、手順の30分~1時間前に、食べること、飲むこと、又はタバコ製品(電子タバコ又は電子タバコの同等物を含む、ニコチンパッチを除く)を使用することを控えるように指示される。
【】
手順:
1.表11に記載されるように、評価のためにA/C、A/D、B/C又はB/Dのシーケンスのうちの1つを選択する。評価ごとに順序を変更する。
2.舌の先端から約1.5cmの舌の中央に味覚ストリップを置く。
3.対象に、口を閉じ、用紙にある6つの可能な回答(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味、又は無味)のうちの1つを選択するように依頼する。
4.次の味覚ストリップで評価する前に、水で口をすすぐように対象に依頼する。
5.評価終了後、味ごとの最高スコアに基づいて、合計スコアを計算する。試験は、各味覚特性について最大スコア4、及び最大(すなわち、最良)合計スコア20をもたらす。
【】
【】
本明細書で使用される場合、ベースラインの味覚スコアは、GPRC5D標的化治療薬による治療前の対象の味覚スコアを指す。例えば、対象のベースライン味覚スコアは、対象のGPRC5D標的化治療薬の初回用量前7日以内に取得され得る。好ましい実施形態では、ベースライン味覚スコアは、以下の味覚評価からの2つのスコアを平均することによって決定される:(a)GPRC5D治療の1日目の1~7日前(すなわち、-7日目~-1日目)及び(b)GPRC5D治療の1日目(「GPRC5D治療の1日目」は、GPRC5D標的化治療薬の最初の用量が対象に投与される日を指す)。
【】
代替の実施形態によれば、対象の味覚は、本明細書において、市販されている水なし経験的味覚試験(Waterless Empirical Taste Test、WETT)と称される、以下の手順に従って評価される。
【】
味覚ストリップを使用した味覚評価(WETT):
この味覚評価の実行には、スクロース(甘味)、クエン酸(酸味)、塩化ナトリウム(塩味)、カフェイン(苦味)、グルタミン酸一ナトリウム(うま味)、又はブランク味物質のいずれかを埋め込んだモノマーセルロースの独自のパッドを備えた1×6cmのプラスチックストリップを使用する。
【】
4つの濃度(4=最低濃度、1=最高濃度)を、各味覚特性:甘味、酸味、塩味、苦味、及びうま味について使用する。液体によるすすぎは必要ない。味覚ストリップ(及び味のない7枚のブランクストリップ)は、所定の擬似無作為化された順序で提示される。試験は2段階に分けられる。前半では、27枚の味覚ストリップ(各味覚特性の4つの濃度+7つのブランク)を使用して、濃度を増加させながら味覚刺激剤を提示する。後半では、26枚の味覚ストリップ(各味覚特性の4つの濃度+6つのブランク)を使用して、濃度を減少させながら味覚刺激剤を提示する。
【】
手順前の調製:
参加者に、手順の3時間前に、食べること、飲むこと、又はタバコ製品(電子タバコ又は電子タバコの同等物を含む、ニコチンパッチを除く)を使用することを控えるように指示する。
【】
手順:
1.味覚試験は、参加者によって自己管理される。
2.各味覚ストリップは、連続的に番号が付けられ、4パックで提供される。
3.参加者は、舌の上及び周囲、特に側面に、ストリップ番号1から始めて、各ストリップを1つずつ10~15秒間置く。
4.提供された応答シートを使用して、甘味、酸味、塩味、苦味、だし味(brothy)(スープ様、こく味(savory taste))、又は全く味なしとして、ストリップ上で識別された味の下の適切な丸を塗りつぶす。
5.完了した後、参加者は、臨床スタッフに応答シートを提出する。
6.試験投与時間は、参加者の味覚能力に応じて変化する。ほとんどの正常な対象の場合、投与試験時間は5~10分である。
【】
スコアリング
1.キットに提供されたスコアキーを使用して、試験結果を評価する。
2.試験を採点するために、WETT(商標)スコアキー上の赤色矢印がWETT(商標)RESPONSE SHEET上の赤色ドットに整列するように、WETT(商標)スコアキー1/2及び2/2をWETT RESPONSE SHEETAVETT-SA-53)の上に置く。正しい応答(スコアカードに表示される塗りつぶされた円によって示される)は、各列について応答シートの下部に追加され、示されるべきである。これらの値は、各試験品質に対する正しい応答の数、並びにブランクに対する正しい応答の数を表す。合計スコアは、列の数字を加算し、それらの総計を応答カード(WETT-SA-53)の第2ページの右側のボックスに記入することによって得られる。WETT-SA-53カードに追加された合計スコアは、健康な男性及び女性についての規範的WETT-SA53パーセンタイル表に対して使用される。図2に示すようにエラー!参照ソースが見つからず。
a.19~21(10パーセンタイル)以下のスコアは、機能障害を示唆する。
b.14(5パーセンタイル)以下のスコアは、重度の味覚減退又は味覚消失を強く示唆する。
【】
投与スケジュール
特定の実施形態では、治療段階は、表9及び表10に示される以下の体重に基づく投与スケジュール(QW及び/又はQ2W)の一方又は両方に従ってトアルクエタマブを皮下投与することを含み、mg/kgは、患者の体重の1kg当たりのトアルクエタマブのmgを指す。
【】
【表】
a実際の体重に基づく。
b用量は、前回の用量の2~4日後に投与されてもよく、有害反応の解消を可能にするために、前回の用量の7日後までに投与されてもよい。
c毎週の用量の間に最低6日間維持する。
【】
【表】
a実際の体重に基づく。
b用量は、前回の用量の2~4日後に投与されてもよく、有害反応の解消を可能にするために、前回の用量の7日後までに投与されてもよい。
c用量は、漸増用量3の2~7日後に投与され得る。
d隔週(2週間ごと)の用量の間に最低12日間維持する。
【】
本発明の追加の実施形態を、以下に記載する。
【】
本発明の一GPRC5D標的化治療薬による治療下の対象における口腔毒性(例えば、味覚障害)を減少させる方法であって、対象に、治療段階全体を通して、(例えば、多発性骨髄腫を治療するために)治療有効量のGPRC5D標的化治療薬を投与する前に、口腔毒性に対する予防的介入を投与することを含み、予防的介入が、デキサメタゾン、プレガバリン、クロナゼパム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、方法を提供する。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、デキサメタゾンである。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、デキサメタゾン洗口液(デキサメタゾンを含む口腔溶液)を、例えば、0.5mgのデキサメタゾン、1日2回である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、0.1mg/mLデキサメタゾン洗口液(例えば、0.5mgのデキサメタゾン、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、方法は、デキサメタゾン洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の量で、1日2回投与すること(例えば、対象が、洗口液を嚥下することなく、洗口液で約5分間、口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間、食物又は飲料を摂取しない)を含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、デキサメタゾン洗口液を5mLの量で、1日2回投与すること、及び50mgのフルコナゾールを1日1回投与すること(例えば、鵞口瘡を防止するために)を含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、デキサメタゾン洗口液の用量を1日最大4回まで増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、プレガバリン(例えば、カプセル又は錠剤の形態で)である。一実施形態では、プレガバリンは、50mgのカプセルとして投与される。
【】
特定の実施形態では、本方法は、プレガバリンを50mgの用量で1日2回投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、本方法は、味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を、最初は150mg/日に、1週間後には最大300mg/日に増加させることを含む。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパムである。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパム洗口液(例えば、0.5mgクロナゼパム、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、クロナゼパム口腔溶解錠(ODT)(例えば、0.5mgクロナゼパム口腔溶解錠(ODT)、1日2回)である。
【】
特定の実施形態では、予防的介入は、0.1mg/mLのクロナゼパム洗口液である。
【】
特定の実施形態では、方法は、0.1mg/mLのクロナゼパム洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の量で1日2回投与することを含む(例えば、対象は、洗口液を嚥下することなく、約5分間洗口液で口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間食物又は飲料を摂取しない)。
【】
特定の実施形態では、方法は、味覚スコアの6ポイント以上の減少(味覚ストリップによって測定される)が生じた場合に、同じ用量でクロナゼパム洗口液を継続することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する少なくとも1日前、又は少なくとも2日前、又は少なくとも3日前、又は少なくとも4日前、又は少なくとも5日前、又は少なくとも6日前、又は少なくとも7日前に、予防的介入の第1の用量を投与することを含む
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する5~9日前に、予防的介入の第1の用量を投与すること、好ましくは、治療段階全体を通して予防的介入の投与(例えば、毎日の投与)を継続することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する6~8日前に、予防的介入の第1の用量を投与すること、好ましくは、治療段階全体を通して予防的介入の投与(例えば、毎日の投与)を継続することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する7日前に予防的介入の第1の用量を投与すること、好ましくは、治療段階全体を通して予防的介入の投与(例えば、毎日の投与)を継続することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を5~9日間毎日投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の投与(例えば、毎日の投与)を継続することとを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を6~8日間毎日投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、方法は、GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を7日間毎日投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を投与する前に、1つ以上の漸増用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を毎週(QW)対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を2週間ごとに(Q2W)対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を4週間ごとに(Q4W)対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を2週間ごと(Q2W)、その後4週間ごと(Q4W)に対象に皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約400μg/kgの治療用量で毎週(QW)皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で2週間ごとに(Q2W)皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で2週間ごと(Q2W)に皮下投与し、その後GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で4週間ごと(Q4W)に投与することを含む。
【】
ある特定の実施形態では、治療段階は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を、約800μg/kgの治療用量で2週間ごと(Q2W)に皮下投与すること、その後、IMWG 2016基準に従って、対象がVGPR又はそれより良好な応答を有する場合にはC5D1から開始して、又は参加者がPR又はそれより良好な応答を有する場合にはC7D1から開始して、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を、約800μg/kgの治療用量で4週間ごと(Q4W)に投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の2つ又は3つの漸増用量を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg及び60μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg、及び60μg/kg、及び400μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む。
【】
特定の実施形態では、治療段階は、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の漸増用量を互いに2~4日離して皮下投与することを含む。
【】
ある特定の実施形態では、治療段階はGPRC5D×CD3二重特異性抗体を、第1の28日の治療サイクルについて以下の投与スケジュールに従って皮下投与することを含む:漸増用量1(1日目)0.01mg/kg、続いて漸増用量2(4日目)0.06mg/kg、続いて漸増用量3(8日目)0.4mg/kg、続いて第1の治療用量(15日目)0.8mg/kg。
【】
特定の実施形態では漸増用量は、≧2日離して投与され、第1の治療用量が、漸増用量3の≧2日後に、7日目~15日目の間に投与される。
【】
特定の実施形態では、第1の28日治療サイクル後の後続の28日治療サイクル(サイクル2+)について、GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、以前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで投与される(例えば、各治療サイクルの1日目及び15日目に)。
【】
特定の実施形態では、本方法は、以下のように28日サイクルでトアルクエタマブを投与することを含み、サイクル1の間に、以下のトアルクエタマブの漸増用量及び第1の治療用量を投与すること:
・漸増用量1(例えば、1日目):0.01mg/kg
・漸増用量2(例えば、4日目):0.06mg/kg
・漸増用量3(例えば、8日目):0.4mg/kg
・第1の治療用量(例えば、15日目):0.8mg/kg
ここで、漸増用量は、少なくとも2日間隔をあけて投与され、第1の治療用量は、漸増用量3の少なくとも2日後(例えば、8日目~15日目の間)に投与され;サイクル2及び全ての後続のサイクルの間、トアルクエタマブは、前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで(例えば、各サイクルの1日目及び15日目に)、投与され、ここで、投与頻度は、IMWG 2016基準に従って、対象がVGPR若しくはそれより良好な応答を有する場合、サイクル5の1日目(C5D1)に開始して任意選択でQ4Wに減少され、又は対象がPR若しくはそれより良好な応答を有する場合、サイクル7の1日目(C7D1)に開始して、任意選択でQ4Wに減少される。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、減少した口腔毒性(例えば、減少した味覚障害)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した発生(例えば、味覚障害の減少した発生)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した重症度(例えば、味覚障害の減少した重症度)を有する。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、予防的介入(味覚障害などの口腔毒性が防止される)の結果として、口腔毒性の発生を有しない(例えば、味覚障害の発生を有しない)。
【】
特定の実施態様では、方法は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象の集団と比較して、対象の集団における口腔毒性を減少させる(例えば、味覚障害を減少させる)。
【】
特定の実施態様では、方法は、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象の集団と比較して、対象の集団における口腔毒性の発生を減少させる(例えば、味覚障害の発生を減少させる)。
【】
特定の実施態様では、方法は、例えば、味覚ストリップを使用した味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象の集団と比較して、対象の集団における口腔毒性の重症度を減少させる(例えば、味覚障害の重症度を減少させる)。
【】
特定の実施形態では、本方法は、例えば、味覚ストリップを使用した味覚評価によって決定された場合、(味覚障害などの口腔毒性が防止される)予防的介入の結果として、対象の集団における口腔毒性を防止する(例えば、味覚障害を防止する)。
【】
特定の実施形態では、方法は、味覚ストリップによって、例えば、標準的な味覚評価によって測定された場合に、治療段階中のベースライン味覚スコアからの6ポイント以上の悪化の少なくとも1回の発生を有する集団における対象の割合を減少させる。
【】
特定の実施態様では、対象は、例えば、水なし経験的味覚試験(WETT)スコアによって決定される、以下の臨床結果のうちの1つ以上を呈する:
1.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、味覚機能障害(味覚減退)の発生率が低い、及び/又は
2.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の発生率がより低い、及び/又は
3.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の最初の発症までの時間がより長い、及び/又は
4.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、3か月及び6か月での味覚減退/味覚消失の消散/改善率がより高い。
【】
例示的な実施形態
列挙された本発明の実施形態を以下に提供する。これらの例示のみを目的としており、本開示又は本明細書に添付された特許請求の範囲を限定するものではない。
1.GPRC5D標的化治療薬による治療下の対象における口腔毒性(例えば、味覚障害)を減少させる方法であって、対象に、治療段階全体を通して治療有効量のGPRC5D標的化治療薬を投与する前に口腔毒性に対する予防的介入を投与することを含み、予防的介入が、デキサメタゾン、プレガバリン、クロナゼパム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、方法。
2.GPRC5D標的化治療薬が、GPRC5D×CD3二重特異性抗体である、実施形態1に記載の方法。
3.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号4のHCDR1、配列番号5のHCDR2、配列番号6のHCDR3、配列番号7のLCDR1、配列番号8のLCDR2、及び配列番号9のLCDR3を含むGPRC5D結合ドメインと、配列番号14のHCDR1、配列番号15のHCDR2、配列番号16のHCDR3、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、及び配列番号19のLCDR3を含むCD3結合ドメインと、を含む、実施形態2に記載の方法。
4.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含むGPRC5D結合ドメインと、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(VH)及び配列番号21のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(VL)を含むCD3結合ドメインと、を含む、実施形態2又は3に記載の方法。
5.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである、実施形態2~4のいずれかに記載の方法。
6.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプである、実施形態2~5のいずれかに記載の方法。
7.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、そのFc領域に1つ以上の置換を含む、実施形態2~6のいずれかに記載の方法。
8.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、及びL235A置換を含む、実施形態2~7のいずれかに記載の方法。
9.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、IgG4アイソタイプであり、そのFc領域にS228P、F234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む、実施形態2~8のいずれかに記載の方法。
10.GPRC5D結合アームが由来するGPRC5D特異的IgG4抗体のFc領域が、そのFc領域にS228P、L234A、及びL235A置換を含む、実施形態2~9のいずれかに記載の方法。
11.CD3結合アームが由来するCD3特異的IgG4抗体のFc領域が、そのFc領域にS228P、L234A、L235A、F405L、及びR409K置換を含む、実施形態2~10のいずれかに記載の方法。
12.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、実施形態2~11のいずれかに記載の方法。
13.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、実施形態2~11のいずれかに記載の方法。
14.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、実施形態2~11のいずれかに記載の方法。
15.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の重鎖(HC1)と、配列番号13のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第1の軽鎖(LC1)と、配列番号22のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の重鎖(HC2)と、配列番号23のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有する第2の軽鎖(LC2)と、を含む、実施形態2~11のいずれかに記載の方法。
16.GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、トアルクエタマブである、実施形態2~12のいずれかに記載の方法。
17.対象が、多発性骨髄腫と診断されている、実施形態1~16のいずれか1つに記載の方法。
18.対象が、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
19.対象が、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
20.対象が、再発性又は難治性多発性骨髄腫骨髄腫(RRMM)を有する、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
21.対象が、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも3回の治療ラインを以前に受けたことがある、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
22.対象が、プロテアソーム阻害剤、免疫調節剤、及び抗CD38モノクローナル抗体を含む、少なくとも4回の治療ラインを以前に受けたことがある、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
23.予防的介入が、デキサメタゾンである、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
24.予防的介入が、デキサメタゾン洗口液(デキサメタゾンを含む口腔溶液)、例えば、0.5mgデキサメタゾン、1日2回である、実施形態23に記載の方法。
25.予防的介入が、0.1mg/mLデキサメタゾン洗口液(例えば、0.5mgデキサメタゾン、1日2回)である、実施形態23又は24に記載の方法。
26.デキサメタゾン洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の用量で1日2回投与することを含む(例えば、対象が、洗口液を嚥下することなく、約5分間洗口液で口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間食物又は飲料を摂取しない)、実施形態24又は25に記載の方法。
27.デキサメタゾン洗口液を5mLの用量で1日2回投与することと、50mgのフルコナゾールを1日1回投与することと、を含む(例えば、鵞口瘡を防止するため)、実施形態24又は25に記載の方法。
28.味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、デキサメタゾン洗口液の用量を1日最大4回まで増加させることを含む、実施形態24~27のいずれかに記載の方法。
29.予防的介入が、プレガバリン(例えば、カプセル又は錠剤、好ましくは、50mgカプセルの形態である)である、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
30.プレガバリンを50mgの用量で1日2回投与することを含む、実施形態29に記載の方法。
31.味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を増加させることを含む、実施形態29又は30に記載の方法。
32.味覚スコアの減少(≧6)の事象が生じた後に、プレガバリンの用量を、最初は150mg/日に、及び1週間後に最大300mg/日に増加させることを含む、実施形態29又は30に記載の方法。
33.予防的介入が、クロナゼパムである、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
34.予防的介入が、クロナゼパム洗口液(例えば、0.5mgクロナゼパム、1日2回)である、実施形態33に記載の方法。
35.予防的介入が、0.1mg/mLクロナゼパム洗口液である、実施形態33に記載の方法。
36.0.1mg/mLクロナゼパム洗口液を5mL(例えば、0.5mg/5mL)の用量で1日2回投与することを含む(例えば、対象が、洗口液を嚥下することなく、約5分間洗口液で口を洗浄し、好ましくは、その後約30分間食物又は飲料を摂取しない、実施形態33~35のいずれかに記載の方法。
37.味覚スコアの6ポイント以上の減少(味覚ストリップによって測定される)が生じた場合に、同じ用量でクロナゼパム洗口液を継続することを含む、実施形態36に記載の方法。
38.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する5~9日前に、予防的介入の第1の用量を投与することを含む、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
39.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する6~8日前に、予防的介入の第1の用量を投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
40.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する7日前に、予防的介入の第1の用量を投与することと、治療段階全体を通して予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
41.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を5~9日間毎日投与することと、治療段階全体を通して、予防的介入の毎日の投与を継続することと、を含む、実施形態1~30のいずれかに記載の方法。
42.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を6~8日間毎日投与することを含む、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
43.GPRC5D標的化治療薬の第1の用量(例えば、第1の漸増用量)を投与する前に、予防的介入を7日間毎日投与することを含む、実施形態1~37のいずれかに記載の方法。
44.治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を投与する前に、1つ以上の漸増用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を対象に皮下投与することを含む、実施形態2~43のいずれかに記載の方法。
45.治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を毎週(QW)対象に皮下投与することを含む、実施形態2~44のいずれかに記載の方法。
46.治療用量のGPRC5D×CD3二重特異性抗体を2週間ごとに(Q2W)対象に皮下投与することと、次いで、任意選択で、IMWG 2016基準に従って、対象がVGPR以上の応答を有する場合はC5D1から開始して、又は参加者がPR以上の応答を有する場合はC7D1から開始して、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を4週間ごとに(Q4W)投与することと、を含む、実施形態2~44のいずれかに記載の方法。
47.GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約400μg/kgの治療用量で毎週(QW)皮下投与することを含む、実施形態2~44のいずれかに記載の方法。
48.GPRC5D×CD3二重特異性抗体を約800μg/kgの治療用量で2週間ごとに(Q2W)皮下投与することを含む、実施形態2~44のいずれかに記載の方法。
49.治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の2つ又は3つの漸増用量を皮下投与することを含む、実施形態2~48のいずれかに記載の方法。
50.治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg及び60μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む、実施形態2~48のいずれかに記載の方法。
51.治療用量を皮下投与する前に、GPRC5D×CD3二重特異性抗体の10μg/kg、60μg/kg、及び400μg/kgの漸増用量を皮下投与することを含む、実施形態2~48のいずれかに記載の方法。
52.GPRC5D×CD3二重特異性抗体の漸増用量を互いに2~4日離して皮下投与することを含む、実施形態44~51のいずれかに記載の方法。
53.第1の28日治療サイクルについて、以下の投与スケジュール:0.01mg/kgでの漸増用量1(1日目)、続いて0.06mg/kgでの漸増用量2(4日目)、続いて0.4mg/kgでの漸増用量3(8日目)、続いて0.8mg/kgでの第1の治療用量(15日目)に従って、GPRC5D×CD3二重特異性抗体を皮下投与することを含む、実施形態2~44のいずれかに記載の方法。
54.漸増用量が、≧2日離して投与され、第1の治療用量が、漸増用量3の≧2日後に、7日目~15日目の間に投与される、実施形態53に記載の方法。
55.第1の28日治療サイクル(サイクル2+)後の後続の28日治療サイクルについて、GPRC5D×CD3二重特異性抗体が、以前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで投与される(例えば、各治療サイクルの1日目及び15日目に)、実施形態53又は54の記載の方法。
56.対象が、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、減少した口腔毒性(例えば、減少した味覚障害)を有する、実施形態1~55のいずれかに記載の方法。
57.対象が、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した発生(例えば、味覚障害の減少した発生)を有する、実施形態1~56のいずれかに記載の方法。
58.対象が、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、口腔毒性の減少した重症度(例えば、味覚障害の減少した重症度)を有する、実施形態1~57のいずれかに記載の方法。
59.対象が、例えば、味覚ストリップを使用する味覚評価によって決定された場合、予防的介入(例えば、味覚障害などの口腔毒性が防止される)の結果として口腔毒性の発生を有しない(例えば、味覚障害の発生を有しない)、実施形態1~58のいずれかに記載の方法。
60.方法が、味覚ストリップによって、例えば、標準的な味覚評価によって測定された場合に、治療段階中のベースライン味覚スコアからの6ポイント以上の悪化の少なくとも1回の発生を有する、集団における対象の割合を減少させる、実施形態1~59のいずれかに記載の方法。
61.28日サイクルでトアルクエタマブを以下のように投与することであって、
サイクル1の間に、トアルクエタマブの以下の漸増用量及び第1の治療用量を投与すること:
・漸増用量1(例えば、1日目):0.01mg/kg、
・漸増用量2(例えば、4日目):0.06mg/kg、
・漸増用量3(例えば、8日目):0.4mg/kg、
・第1の治療用量(例えば、15日目):0.8mg/kg、
ここで、漸増用量は、少なくとも2日間隔をあけて投与され、第1の治療用量は、漸増用量3の少なくとも2日後(例えば、8日目~15日目の間)に投与され;
サイクル2及び全ての後続のサイクルの間に、トアルクエタマブを、前の治療用量の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで(例えば、各サイクルの1日目及び15日目に)投与し、
ここで、投与頻度は、IMWG2016基準に従って、対象がVGPR若しくはそれより良好な応答を有する場合、サイクル5の1日目(C5D1)に開始して任意選択でQ4Wに減少され、又は対象がPR若しくはそれより良好な応答を有する場合、サイクル7の1日目(C7D1)に開始して任意選択でQ4Wに減少される、投与することを含む、実施形態1~60のいずれかに記載の方法。
62.対象が、WETTスコアによって決定される、以下の臨床結果:
1.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、味覚機能障害(味覚減退)の発生率が低い、及び/又は
2.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の発生率がより低い、及び/又は
3.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、重度の味覚減退/味覚消失の最初の発症までの時間がより長い、及び/又は
4.同じ予防的介入を受けていない対象と比較して、3か月及び6か月での味覚減退/味覚消失の消散/改善率がより高い、のうちの1つ以上を呈する、実施形態1~61のいずれかに記載の方法。
【】
当業者であれば、本発明の好ましい実施形態に対して、多数の変更及び修正を加えることができ、このような変更及び修正を、本発明の趣旨から逸脱せずに行うことができることを理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲に収まる、このような同等の変形を全て網羅することが意図されている。
【】
本明細書に引用又は記載されている各特許、特許出願、及び刊行物の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【】
本明細書に開示された実施形態のいくつかを更に説明するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、例示を意図するものであり、本開示の実施形態を制限するものではない。
【】
実施例1:トアルクエタマブ関連の口腔毒性に対する予防的介入を評価するための第2相非盲検無作為化試験(TALISMAN試験)
この研究の理論的根拠は、トアルクエタマブの口腔毒性を更に特徴付け、トアルクエタマブの口腔副作用を減少させる又は防止するための予防法の効果を研究することである。
【】
二重特異性抗体
抗GPRC5D/抗CD3抗体トアルクエタマブ(Talとも呼ばれる)(例えば、米国特許第10,562,968号に記載され、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)は、Janssen Pharmaceuticalsによって作製されたものである。これは、組換えチャイニーズハムスター卵巣細胞の培養、続いて単離、クロマトグラフィー精製、及び製剤化によって産生された。トアルクエタマブは、GPRC5D結合アームGC5B596及びCD3結合アームCD3B219を含み、それらのアミノ酸配列を表A及び表Bに示す。
【】
【】
【】
目的
これは、非盲検の無作為化された試験であり)7、これは、トアルクエタマブに関連する口腔毒性を軽減するための様々な予防法の効果を評価することを目的とする。コホートAを対照として使用する。現在、有効性が証明された予防法はない。
【】
主要な試験目的は、水なし経験的味覚試験(WETT(登録商標))スコアによって測定される、トアルクエタマブに関連する味覚減退の発生率、重症度、及び持続時間を最小限にし得る予防的介入を特定すること、並びにトアルクエタマブに関連する味覚減退の臨床症状をより良好に特徴付けることである。重要な二次目的は、味覚機能障害、体重、嗅覚、及び唾液の変化に対する予防法の効果を決定すること、並びに味覚異常、口腔粘膜炎、嚥下障害、及び口腔乾燥症の評価に焦点を当てたPROを使用して健康関連の生活の質パラメータを評価することである。
【】
この試験の仮説は、トアルクエタマブの初回用量の前に開始され、治療段階全体を通して毎日継続される予防法が、予防法を行わない場合と比較して、トアルクエタマブ関連の味覚減退の発生率、重症度、又は持続時間を最小限にするということである。
【】
これは、少なくとも1つのPI、1つのIMiD、及び抗CD38 mAhに以前に曝露され、トアルクエタマブによる治療が考慮されたRRMMを有する成人参加者における非盲検無作為化、多施設試験である。この試験は、スクリーニング段階、治療段階、及びフォローアップ段階を含む。トアルクエタマブの口腔副作用は、4つのコホート:標準治療コホート、すなわち、対照コホート(コホートA)及び口腔副作用の発生を防止するか又はその重症度を減少させるために予防法7が加えられる3つのコホート(コホートB、C及びD)において、味覚の変化又は喪失に特に焦点を当てて、厳密にモニターされる。トアルクエタマブの口腔副作用は、4つのコホート全てにおいて厳密にモニターされる。予防的介入の評価を修正する決定又は新しいコホート若しくは介入の追加は、試験結果に基づいて後の段階で考慮され得る。
【】
方法
無作為化後、コホートB、C、及びDの参加者は、トアルクエタマブ治療を開始する1週間前に、割り当てられた予防法を開始する。予防法は、参加者がトアルクエタマブを受け続ける限り、治療段階を通して継続する。トアルクエタマブ療法の漸増投与後、参加者は、疾患の進行、死亡、フォローアップ不能、同意の撤回、中止まで、又はトアルクエタマブ治療の開始後12か月まで、のいずれか早い方が起こるまで、0.8mg/kg SC Q2Wレジメンで治療される。治験責任医師の裁量で、0.8mg/kg SC Q4Wのトアルクエタマブへの変更は、参加者が確認されたVGPR又はそれより良好な応答を有する場合、サイクル5の1日目(C5D1)に開始し、参加者が確認されたPR又はそれより良好な応答を有する場合、サイクル7の1日目(C7D1)に開始することが許可される。参加者は、外来として投与を受けるか、又はトアルクエタマブSC投与の入院モニタリングのために入院することもできる。
【】
合計約120人の参加者を4つのコホートに無作為化する(1:1:1:1)。試験デザインを、図1に示す。
【】
コホートAは、トアルクエタマブの口腔副作用を特徴付けるための対照コホートである。口腔副作用の治療は、治療する医師の裁量である。この研究で使用された予防的介入を除く薬物は、口腔副作用の治療のために考慮され得る。
【】
コホートB、C、及びDの参加者は、以下の予防法を受ける。
【】
コホートB:0.1mg/mLデキサメタゾン洗口液、5mLを1日2回。
【】
コホートC:50mg用量のプレガバリン経口投与、1日2回。
【】
コホートD:0.5mgクロナゼパム口腔溶解錠(ODT)、1日2回。
【】
味覚機能障害が発症した場合、治験責任医師は、臨床判断に従って、及びWETTスコアに従った重度の味覚減退又は味覚消失の評価によって、いずれの予防法に対しても用量の変更を考慮し得る。
【】
全ての参加者は、以下の重要な手順で試験される。
・味覚ストリップを使用した味覚評価(WETT)
・味覚異常、口腔粘膜炎、口腔乾燥症、嚥下障害を含む口腔毒性の症状の評価、NCI-CTCAE、バージョン5.0による等級付け
・嗅覚識別及び閾値試験の両方を含む、嗅覚機能の評価
・PRO:EORTC-QLQ-C30、EORTC-QLQ-OH-15、エプスタイン味覚スケール(Epstein Taste Scale)、STTA、簡易口腔乾燥症一覧表、及びPRO-CTCAE
・舌及び/又は唾液腺生検(選択された部位のみ)
・マイクロバイオーム分析のための舌スワブ(コホートAの参加者のみ)
・唾液評価:産生及び特性評価
【】
合計の推定される発生時間は、約18か月である。個々の参加者の治療期間は、12か月までである。したがって、個々の参加期間は12~30か月と推定される。
【】
試験を通してのトアルクエタマブの提供は、計画された1年の治療スケジュールを超えて継続される可能性がある。
【】
用量が正当である理由
トアルクエタマブのQ2W投与の理論的根拠
0.8mg/kg SC Q2Wは、多くの治療歴のあるRRMMを有する参加者において、有効であり、良好な耐容性を示し、管理可能な安全性プロファイルを有する。更に、0.8mg/kg SC Q2Wレジメンは、0.4mg/kg SC QWなどのより頻繁なレジメンよりも簡便である。トアルクエタマブSCの用量及びスケジュール(0.01、0.06、及び0.4mg/kgの漸増用量、続いて0.8mg/kgのSC Q2W治療用量)は、MonumenTAL-1試験(トアルクエタマブ単一療法)の第1相パートからのPK、薬力学、安全性、及び有効性の知見に基づいて選択された。この試験における第3の漸増用量(0.4mg/kg)は、MonumenTAL-1の第1相及び第2相のパートで評価された用量(0.3mg/kg)よりもわずかに高いが、この調整は、MonumenTAL-1試験において治療用量として毎週与えられる0.4mg/kg用量の実証された安全性によって支持される。濃度-時間及び安全性プロファイルは、レジメン0.01、0.06、及び0.3mg/kgの漸増用量、続いて0.8mg/kgのSC Q2Wと、0.01、0.06、及び0.4mg/kgの漸増用量、続いて0.8mg/kgのSC Q2Wの治療用量との間で類似していると推定される。
【】
トアルクエタマブのQ4W投与の理論的根拠
本試験では、投与頻度は、治験責任医師の裁量で、VGPR又はそれより良好な応答が確認された参加者については、C5D1で開始するトアルクエタマブについてQ4Wに減少させることができる。PR又はそれより良好な応答が確認された参加者については、トアルクエタマブ投与を、C7D1で開始するQ4Wに切り替えることができた。C5D1又はC7D1でのQ4W投与後の濃度-時間プロファイルの中央値は、エクスビボ細胞傷害性アッセイにおいて特定されたEC90値に関連する最大濃度を上回ると推定され、低腫瘍量設定において有効性を維持するのに十分であると推定される。更に、予備的な安全性曝露-応答分析に基づいて、トアルクエタマブ特有のAE(皮膚、口腔、及び爪の毒性)について用量応答関係を観察した。したがって、ある一定期間にわたって応答を示した後により低用量に切り替える患者は、AEのより低い(又は悪化しない)発生率による利益を得る可能性がある。提案されたトアルクエタマブのQ4W投与スケジュールは、参加者の利便性を伴う最初の6回の治療サイクルにおける隔週投与による疾患負荷の最大限の低減と、確認されたPR若しくはそれより良好な応答を有する参加者のためのサイクル7以降の(又はVGPR若しくはそれより良好な確認された応答を達成した参加者のためのサイクル5と同じくらい早い)Q4W投与による曝露の低減とのバランスをとることによって、有効性を維持するだろう。
【】
デキサメタゾン洗口液の投与の理論的根拠
0.5mg/5mLの1日2回の洗口液は、軽度及び活動性の口腔cGVHDの通常の開始用量である。CR後の1日1回の用量への減少は、再発を防止するために使用することができる。口腔cGVHDを有する患者におけるデキサメタゾン洗口液の効果を模倣するために、トアルクエタマブ治療開始の1週間前に、1日1回の50mgのフルコナゾールと組み合わせて、1日2回の用量を予防的に使用する。
【】
プレガバリンの投与の理論的根拠
神経傷害性疼痛を治療するための通常の開始用量は、1日2回75mgである。参加者は予防的に治療されるので、副作用の発生を最小限にするために、プレガバリンは50mgで1日2回から開始される。
【】
クロナゼパムの投与の理論的根拠
クロナゼパムの用量及びスケジュールは、エラー!のセクションで考察したように、1mg錠剤を14日間、1日3回吸入する、口腔灼熱症候群の治療における局所クロナゼパムの使用の研究に基づいて選択した。参照ソースが見つからず。この試験において、0.5mgのクロナゼパム口腔溶解錠が、口腔における薬物分布を改善するために供給される。参加者は、トアルクエタマブ治療開始の1週間前に、1日2回の0.5mgクロナゼパムを開始する。クロナゼパム口腔溶解錠(ODT)は、唾液と接触すると、口中で急速に崩壊する;したがって、投与の間、追加の水は必要とされないか、又は少量の水が必要とされる可能性がある。
【】
詳細な投与方法を以下に提供する。
【】
予防法のための薬物
予防的介入を以下の表に概説する。
【】
【表】
a処方情報には、適用される規制要件を満たす情報を含む。
【】
トアルクエタマブ治療投与スケジュール
SCトアルクエタマブの各サイクルの期間は28日である。
【】
サイクル1については、トアルクエタマブは、以下の漸増投与スケジュールに従って投与される。
・漸増用量1(1日目):0.01mg/kg
・漸増用量2(4日目):0.06mg/kg
・漸増用量3(8日目):0.4mg/kg
・治療用量15:0.8mg/kg
【】
漸増用量は、少なくとも2日間隔をあけて投与する必要がある。第1の治療用量は、漸増用量3の少なくとも2日後、8日目と15日目との間に投与する必要がある。
【】
サイクル2+については、トアルクエタマブは、前の治療投与の14±3日後に、0.8mg/kg Q2Wで(すなわち、各サイクルの1日目及び15日目に)、投与する必要がある。投与頻度は、治験責任医師の裁量で、VGPR又はそれより良好な応答が確認された参加者については、C5D1で開始するトアルクエタマブについてQ4Wに減少させることができる。PR又はそれより良好な応答が確認された参加者については、治験責任医師の裁量で、トアルクエタマブ投与を、C7D1で開始するQ4Wに切り替えることができた。
【】
エンドポイント
目的及びエンドポイントを以下の表にまとめる。
【】
【】
試験中の合計WETT試験スコアによって評価される主要評価項目
治療段階は以下の通りである。
・味覚機能障害(味覚減退)の発生率、ここで、味覚機能障害は、規範的WETT-SA53パーセンタイル表(図2)に従って、合計WETTスコアが男性では≦19(出生時に割り当てられる)、女性では≦21(出生時に割り当てられる)として定義される。注目すべきことに、検証試験は、WETTのスコアリングマトリックスにおいて説明される試験結果における性別依存的な差を実証した。
・重度の味覚減退/味覚消失の発生率、ここで重度の味覚減退/味覚消失は、規範的WETT-SA53パーセンタイルに従って合計WETTスコア≦14と定義される(図2を参照されたい)。
・トアルクエタマブの初回用量の日から、合計WETTスコアに従った重度の味覚減退/味覚消失の最初の発症日までの時間として定義される、重度の味覚減退/味覚消失の最初の発症までの時間。重度の味覚減退/味覚消失を有しない参加者については、最初の発症までの時間を打ち切る。
・3か月及び6か月での味覚減退/味覚消失の消散/改善率、ここで、消散/改善は、2つの潜在的なシナリオとして定義される:
-味覚機能障害が、味覚機能障害なしにダウングレードされた、すなわち、3か月目及び6か月目前の来院時、男性で≦19及び女性で≦21の合計WETTスコアが、3か月目及び6か月目に男性では>19及び女性では>21の合計WETTスコアになる。
-重度の味覚減退/味覚消失が、重度でない味覚減退/味覚消失にダウングレードされた、すなわち、3か月目及び6か月目前の合計WETTスコア≦14が、3か月目及び6か月目に合計WETTスコア>14になる。
【】
各主要評価項目について記述統計が提供される。
【】
参加基準
試験対象患者基準には以下が含まれる:インフォームドコンセント時に≧18歳(又は試験が行われている管轄区における法定成人年齢、のいずれか高い方)である;並びに、
1.以下の両方の基準:
a.IMWG診断基準に従ったMM。
b.スクリーニング時に、地域検査機関による評価で、以下のうちのいずれかとして定義される測定可能な疾患:
i.血清Mタンパク質レベル≧0.5g/dL;又は
ii.尿M-タンパク質レベル≧200mg/24時間;又は
iii.血清若しくは尿における測定可能なMタンパク質がない軽鎖多発性骨髄腫:sFLC≧10mg/dL及び異常な血清免疫グロブリン、カッパラムダFLC比。
iv.血清、尿、又は腫瘍由来FLCに測定可能な疾患を伴わない参加者の場合、形質細胞腫(≧2cm)の存在。
2.三重クラスに曝露された(PI、IMiD、及び抗CD38 mAbでの前治療を受けた)。
注記:再発性疾患は、以前の治療に対する初期応答があったが、その後治療の中止の>60日後のIMWG基準によって確認された進行性疾患として定義される。難治性疾患は、以前の治療中若しくは治療の中止から≦60日後の、<25%のMタンパク質の減少、又はIMWG基準によって確認された進行性疾患として定義される。
3.最終レジメン時又はその後のIMWG基準による治験責任医師による応答の決定に基づいて、進行性疾患の証拠が記録されている。
4.スクリーニング時に0又は1のECOG PSを有するエラー!参照ソースが見つからず。)。ECOG PS 2又は3を有する参加者は、ECOG PSスコアが安定した身体的制限(例えば、以前の脊髄損傷による車椅子拘束)に関連し、多発性骨髄腫又は関連する治療に関連しない場合、試験に適格である。
【】
除外基準は以下を含む:
1.試験薬又はその賦形剤に対する禁忌又は生命を脅かす既知のアレルギー、過敏症、又は不耐性。
注記:特定の予防法に関する追加の除外基準については、処方情報を参照されたい。
2.登録前6か月以内の脳卒中、一過性脳虚血発作、又は発作。
3.試験治療の初回用量前6か月以内に以下のいずれか:重度又は不安定狭心症、心筋梗塞;主要な血栓塞栓事象(例えば、肺塞栓症、脳血管障害)、臨床的に重大な心室性不整脈又は心不全、ニューヨーク心臓協会機能分類クラスIII又はIV。
合併症のない深部静脈血栓症は、除外とはみなされない。
4.以下のいずれか:
a.B型肝炎感染(B型肝炎表面抗原又はHBV-DNA陽性):感染状態が不明である場合、感染状態を判断するために定量的ウイルスレベルが必要である。
b.陽性HCV-RNA試験によって測定される活動性C型肝炎感染。HCV抗体陽性の病歴を有する参加者は、HCV-RNA試験を受けなければならない。慢性C型肝炎感染(HCV抗体及びHCV-RNAの両方が陽性であると定義される)の病歴を有する参加者が抗ウイルス療法を完了し、療法の完了後少なくとも12週間、HCV-RNAが検出されない場合、その参加者は試験に適格である。
5.試験治療の投与開始前の2週間以内に大手術若しくは重度の外傷を受けたか、又は手術から完全に回復していないか、又は参加者が試験で治療されると予想される期間中若しくは試験治療の最終用量の投与から2週間以内に大手術を予定している。
注記:局所麻酔下で施行される外科治療が計画されている参加者は、参加可能である。椎骨形成術又は椎体形成術は、大手術とはみなされない。処置が大手術と考えられるかどうかの疑問がある場合、治験責任医師が治験依頼者と相談し、試験の参加者を登録する前に問題を解決することが望ましい。
6.WETTスコアは、スクリーニング時に重度の味覚減退/味覚消失を示唆する。また、参加者によって言及された未解決の/重度の味覚異常、又は身体検査/口腔検査における所見。いくつかの例としては、白板症、口腔がんの既往、広範囲の虫歯、重度の歯周炎、活動性口腔感染症、カンジダ症、耳下腺除去、又は口腔乾燥症を伴う放射線療法が挙げられる。
7.対象が、試験手順若しくは結果に干渉する可能性がある、又は治験責任医師の意見において、この試験への参加に関する危険性をもたらす可能性のある、併存する医学的又は精神学的状態又は疾患、例えば:
a.コントロール不良の糖尿病
b.急性びまん性浸潤性肺疾患。
c.全身性抗菌療法を必要とする、活動性の全身性ウイルス、真菌、又は細菌感染症の証拠。
d.試験治療の開始前6か月以内に全身性免疫抑制療法を必要とする活動性自己免疫性疾患。例外:白斑、コントロールされたI型糖尿病、並びに臨床症状及び臨床検査に基づいて現在は甲状腺機能正常である自己免疫性甲状腺炎の既往歴を有する参加者は、これらの状態がいつ診断されたかにかかわらず適格である。
e.試験手順の遵守が損なわれると治験責任医師が判断する、障害を引き起こす精神状態(例えば、アルコール又は薬物乱用)、重度の認知症、又は重度の精神学的状態の障害。
f.参加者が治療施設で計画された治療を受ける又はそれに耐える能力を損なうことになるか、参加者がインフォームドコンセント又は、治験責任医師の判断によれば、参加者にとって参加が最良ではない(例えば、健康を損なう)あらゆる条件を理解する能力を損なうことになるか、又はプロトコルに定められた評価を妨害、制限、又は混同しかねない、任意の他の問題。
g.推奨される医療処置に対する不遵守の履歴。
8.既知の活動性CNS障害又はMMの髄膜障害の臨床兆候を示す。いずれかが疑われる場合、陰性の全脳MRI及び腰部細胞診が必要とされる。
9.登録時の形質細胞性白血病(IMWG基準による)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、POEMS症候群(多発神経障害、臓器肥大、内分泌障害。Mタンパク質、及び皮膚変化)、又は原発性アミロイド軽鎖アミロイドーシス。
10.以下のいずれか:
a.全身療法を必要とする再発のリスクが高いと考えられる、多発性骨髄腫以外の悪性腫瘍の任意の病歴。
b.任意の進行中のB細胞悪性腫瘍(多発性骨髄腫以外)又は骨髄異形成症候群。
c.再発/難治性多発性骨髄腫以外の任意の活動性悪性腫瘍(すなわち、過去24か月で進行しているか、又は治療の変更を必要とするもの)。唯一の許容される例外は、過去24か月以内に治療され、治癒したと考えられる、悪性腫瘍である。
1)筋層非浸潤性膀胱がん(孤立性Ta-PUNLMP又は低悪性度、<3cm、CISなし)。
2)治癒的療法で治療された非黒色腫皮膚がん又は治癒的外科的切除のみで治療された限局性黒色腫。
3)非浸潤性子宮頚がん。
4)乳がん:適切に治療された上皮内小葉がん又は上皮内腺管がん又は限局性乳がんの病歴(抗ホルモン療法が許可される)。
5)グリーソンスコア≦7aを有し、局所的にのみ治療される(RP/RT/局所治療)限局性前立腺がん(MO、NO)。
6)治験依頼者の医療モニターとの相談で再発のリスクが最小限で治癒したと考えられる他の悪性腫瘍。
注記:質問がある場合、参加者を登録する前に治験依頼者と相談する。
11.無作為化前の特定の時間枠における以下のいずれかへの事前又は同時曝露:
a.任意の以前のGPRC5D指向療法を受けたことがある。
b.3週間以内のT細胞再指向療法(例えば、二重特異性抗体療法又は二重特異性T細胞エンゲージャー)。
c.3か月以内の遺伝子改変養子細胞療法(例えば、CAR-T細胞、ナチュラルキラー細胞)。
d.21日以内若しくは>5半減期以内いずれか短い方までの、標的療法、エピジェネティック療法、又は治験薬による治療、又は侵襲的治験医療デバイス。
e.治験薬の初回用量前4週間以内に、任意の弱毒化生ワクチンを受けたか、又は受ける予定である。地域の保健機関によって緊急使用について承認又は認可された非生ワクチン(例えば、COVID19)は許可される。
f.21日以内のモノクローナル抗体療法。
g.21日以内の細胞傷害性療法。
h.14日以内のPI療法。
i.14日以内のiMiD剤療法。
j.14日以内の放射線療法又は7日以内の局所放射線。過去3か月内の口腔又は前頸部への任意の放射線療法。
12.以下のいずれかを受けた:
a.試験治療の初回用量前6か月以内の同種SCT。同種移植を受けた参加者は、試験治療投与の開始前の6週間の間、移植片対宿主病の徴候がなく、全ての免疫抑制剤を中止しなければならない。
b.試験治療投与開始前12週間以内に自家SCT
13.試験薬の初回用量前14日の期間内のコルチコステロイドの最大累積投与が≧140mgのプレドニゾン又は同等物である(前治療薬は含まない)。
14.本試験に含まれる意図される予防的介入のいずれかの継続使用
【】
味覚ストリップを使用した味覚評価(WETT)
この味覚評価の実行には、スクロース(甘味)、クエン酸(酸味)、塩化ナトリウム(塩味)、カフェイン(苦味)、グルタミン酸一ナトリウム(うま味)、又はブランク味物質のいずれかを埋め込んだモノマーセルロースの独自のパッドを備えた1×6cmのプラスチックストリップを使用する。
【】
4つの濃度(4=最低濃度、1=最高濃度)を、各味覚特性:甘味、酸味、塩味、苦味、及びうま味について使用する。液体によるすすぎは必要ない。味覚ストリップ(及び味のない7つのブランクストリップ)は、所定の擬似無作為化された順序で提示される。試験は2段階に分けられる。前半では、27枚の味覚ストリップ(各味覚特性の4つの濃度+7つのブランク)を使用して、濃度を増加させながら味覚刺激剤を提示する。後半では、26枚の味覚ストリップ(各味覚特性の4つの濃度+6つのブランク)を使用して、濃度を減少させながら味覚刺激剤を提示する。
【】
手順前の調製
参加者に、手順の3時間前に、食べること、飲むこと、又はタバコ製品(電子タバコ又は電子タバコの同等物を含む、ニコチンパッチを除く)を使用することを控えるように指示する。
【】
処置
3.味覚試験は、参加者によって自己管理される。
4.各味覚ストリップは、連続的に番号が付けられ、4パックで提供される。
5.参加者は、舌の上及び周囲、特に側面に、ストリップ番号1から始めて、各ストリップを1つずつ10~15秒間置く。
6.提供された応答シートを使用して、甘味、酸味、塩味、苦味、だし味(スープ様、こく味)、又は全く味なしとして、ストリップ上で識別された味の下の適切な丸を塗りつぶす。
7.完了した後、参加者は、臨床スタッフに応答シートを提出する。
8.試験投与時間は、参加者の味覚能力に依存して変化する。ほとんどの正常な対象の場合、投与試験時間は5~10分である。
【】
スコア付け(臨床スタッフによって行われる)
9.キットに提供されたスコアキーを使用して、試験結果を評価する。
10.試験を採点するために、WETT(商標)スコアキー上の赤色矢印がWETT(商標)RESPONSE SHEET上の赤色ドットに整列するように、WETT(商標)スコアキー1/2及び2/2をWETT RESPONSE SHEETAVETT-SA-53)の上に置く。正しい応答(スコアカードに表示される塗りつぶされた円によって示される)は、各列について応答シートの下部に追加され、示されるべきである。これらの値は、各試験品質に対する正しい応答の数、並びにブランクに対する正しい応答の数を表す。合計スコアは、列の数字を加算し、それらの総計を応答カード(WETT-SA-53)の第2ページの右側のボックスに記入することによって得られる。WETT-SA-53カードに追加された合計スコアは、健康な男性及び女性についての規範的WETT-SA53パーセンタイル表に対して使用される。図2に示すように、エラー!参照ソースが見つからず。
a.19~21(10パーセンタイル)以下のスコアは、機能障害を示唆する。
b.14(5パーセンタイル)以下のスコアは、重度の味覚減退又は味覚消失を強く示唆する。
【図】
【図】
【配列表】
【国際調査報告】