特表2026-533262IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】
(54)【発明の名称】循環補助デバイス、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
【FI】
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】
(86)(22)【出願日】
(85)【翻訳文提出日】
(86)【国際出願番号】
(87)【国際公開番号】
(87)【国際公開日】
(31)【優先権主張番号】63/540,346
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】カールソン、コリドン
【テーマコード(参考)】
【Fターム(参考)】
4C077AA04
4C077DD08
4C077DD21
4C077HH03
4C077HH09
4C077HH18
4C077HH19
4C077JJ03
4C077JJ16
(57)【要約】
循環補助システムは、血液ポンプと、1つ以上のセンサと、1つ以上のセンサと通信するコントローラとを含み得る。血液ポンプは、被駆動構成要素と、当該被駆動構成要素と連係し、被駆動構成要素を駆動して血液ポンプを通して血流を圧送するモータとを含み得る。1つ以上のセンサのうちのセンサは、モータの速度に関連する値を感知するように構成され得る。コントローラは、被駆動構成要素を駆動するためにモータにコマンド信号を出力し、モータの速度に関連する値及びコマンド信号に基づいて、血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値を決定するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項】
循環補助システムであって、
血液ポンプであって、
被駆動構成要素と、
前記被駆動構成要素と連係し、前記被駆動構成要素を駆動して前記血液ポンプを通して血流を圧送するように構成されたモータと、を含む前記血液ポンプと、
前記モータの速度に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサと、
前記モータ及び前記モータの速度に関連する値を感知するように構成された前記1つ以上のセンサと通信するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記被駆動構成要素を駆動するために前記モータにコマンド信号を出力し、前記モータの速度に関連する値及び前記コマンド信号に基づいて、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値を決定するように構成されている、循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、前記血液ポンプを通る血流の流量を含む、請求項1に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定し、
前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプを通る血流の流量を決定するように更に構成されている、請求項2に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含み、
前記コントローラは、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて左心室圧を決定するように構成されている、請求項3に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
大動脈圧に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサをさらに備え、
前記コントローラは、前記大動脈圧に関連する値を感知するように構成された前記1つ以上のセンサと通信し、
前記コントローラは、
前記血液ポンプにわたる圧力降下を決定し、
前記血液ポンプにわたる圧力降下及び前記大動脈圧に関連する値に基づいて、前記左心室圧を決定するように構成されている、請求項5に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定するように更に構成されており、
前記圧力降下は、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて決定される、請求項6に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、前記コマンド信号を調整するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、左心室から大動脈に血液を圧送するための血液ポンプの十分性を示す指標を出力するように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コマンド信号は、電圧レベルを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
患者の心臓に用いられる循環補助デバイスによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、前記循環補助デバイスに方法を実行させ、当該方法は、
血液ポンプのモータに被駆動構成要素を駆動させて、血液を左心室から血液ポンプを通して患者の大動脈に圧送させるために、前記血液ポンプの前記モータに対してコントローラからコマンド信号を出力することと、
前記コントローラと通信する1つ以上のセンサを用いて前記モータの速度に関連する値を受信することと、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいて、前記血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値は、前記血液ポンプを通る血液の流量、前記患者の心臓の左心室内の圧力、又は前記血液ポンプを通る血液の流量及び前記患者の心臓の左心室内の圧力の両方を含む、請求項11に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記方法は、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、を更に含み、
前記血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプを通る血液の流量を決定することを含む、請求項11又は12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記方法は、
前記コントローラと通信する1つ以上のセンサで感知された前記患者の大動脈内の圧力に関連する値を受信することと、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、
前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプにわたる圧力降下を決定することと、
前記血液ポンプにわたる圧力降下及び前記患者の大動脈内の圧力に基づいて、前記患者の心臓の左心室内の圧力を決定することと、を更に含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記コマンド信号は、電圧レベルを含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
機械的循環補助デバイスに関する。より具体的には、経皮的心室補助デバイス(percutaneous ventricular assist devices、PVAD)の動作
【背景技術】
【】
例えば、心臓の処置及び/又は心臓の治療における医療用途のために、多種多様な体内及び体外の医療デバイス及びシステムが開発されてきた。これらのデバイス及びシステムのいくつかは、ガイドワイヤ、カテーテル、カテーテルシステム、ポンプデバイス、心臓補助デバイスなどを含む。これらのデバイス及びシステムは、様々な異なる製造方法のいずれか1つによって製造され、様々な方法のいずれか1つに従って使用することができる。既知の医療デバイス、システム、及び方法の各々は、特定の利点及び欠点を有する。代替的な医療デバイス及びシステム、並びに医療デバイス及びシステムを製造及び使用する代替的な方法を提供する継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【】
心室補助デバイスを含む医療デバイスのための設計、材料、製造方法、及び使用の代替案を提供する。
第1の実施例では、循環補助システムは、血液ポンプであって、被駆動構成要素と、当該被駆動構成要素と連係し、被駆動構成要素を駆動して血液ポンプを通して血流を圧送するように構成されたモータと、を含む、血液ポンプと、モータの速度に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサと、モータ及びモータの速度に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサと通信するコントローラと、を備え、コントローラは、被駆動構成要素を駆動するためにモータにコマンド信号を出力し、モータの速度に関連する値及びコマンド信号に基づいて、血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値を決定するように構成されることができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、血液ポンプを通る血流の流量を含むことができる。
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コントローラは、コマンド信号及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失(motor mechanical loss)を決定し、モータトルク及びモータ機械損失に基づいて血液ポンプを通る血流の流量を決定するように更に構成されることができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含んでもよく、コントローラは、モータトルク及びモータ機械損失に基づいて左心室圧を決定するように構成されている。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含む。
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、大動脈圧に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサを備え、コントローラは、大動脈圧に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサと通信し、血液ポンプにわたる(血液ポンプの前後又は両端間の)圧力降下を決定し、血液ポンプにわたる圧力降下及び大動脈圧に関連する値に基づいて左心室圧を決定するように構成されることができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コントローラは、コマンド信号及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定するように更に構成されることができ、圧力降下は、モータトルク及びモータ機械損失に基づいて決定される。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コントローラは、血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、コマンド信号を調整するように構成されることができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コントローラは、血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、左心室から大動脈に血液を圧送するための血液ポンプの十分性(sufficiency)を示す指標を出力するように構成されることができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コマンド信号は、電圧レベルを含んでもよい。
更なる実施例では、患者の心臓に用いられる循環補助デバイスによって実行可能な命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、循環補助デバイスに方法を実行させ、当該方法は、血液ポンプのモータに被駆動構成要素を駆動させて、血液を左心室から血液ポンプを通して患者の大動脈に圧送させるために、血液ポンプのモータに対してコントローラからコマンド信号を出力することと、コントローラと通信する1つ以上のセンサを用いてモータの速度に関連する値を受信することと、コマンド信号及びモータの速度に関連する値に基づいて、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値は、血液ポンプを通る血液の流量、患者の心臓の左心室内の圧力、又は血液ポンプを通る血液の流量及び患者の心臓の左心室内の圧力の両方を含んでもよい。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、方法は、コマンド信号及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、を更に含むことができ、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、モータトルク及びモータ機械損失に基づいて血液ポンプを通る血液の流量を決定することを含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、方法は、コントローラと通信する1つ以上のセンサで感知された患者の大動脈内の圧力に関連する値を受信することと、血液ポンプにわたる圧力降下を決定することと、血液ポンプにわたる圧力降下及び患者の大動脈内の圧力に基づいて、患者の心臓の左心室内の圧力を決定することと、を更に含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、方法は、コマンド信号及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、モータトルク及びモータに基づいてポンプにわたる圧力降下を決定することと、を更に含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、コマンド信号は、電圧レベルを含んでもよい。
更なる実施例では、患者の心臓に用いられる血液循環補助システムを動作させる方法は、血液ポンプのモータに被駆動構成要素を駆動させて、血液を左心室から血液ポンプを通して患者の大動脈に圧送させるために、血液ポンプのモータに対してコントローラからコマンド信号で電圧レベルを出力することと、コントローラと通信する1つ以上のセンサでモータの速度に関連する値を感知することと、電圧レベル及びモータの速度に関連する値に基づいて、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することと、を含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、電圧レベル及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルク値を決定することと、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失値を決定することと、を更に含むことができ、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、モータトルク及びモータ機械損失に基づいて血液ポンプを通る血液の流量を決定することを含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、コントローラと通信する1つ以上のセンサで感知された患者の大動脈内の圧力に関連する値を受信することと、血液ポンプにわたる圧力降下値を決定することと、血液ポンプにわたる圧力降下及び患者の大動脈内の圧力に基づいて、患者の心臓の左心室内の圧力値を決定することと、を更に含むことができる。
【】
の実施例のいずれかに代えて、又はそれに加えて、別の実施例では、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、モータに提供される電圧レベル及びモータの速度に関連する値に基づいてモータトルク値を決定することと、モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失値を決定することと、モータトルク値及びモータ機械損失値に基づいてポンプにわたる圧力降下値を決定することと、を更に含むことができる。
【】
いくつかの実施形態のの概要は、本開示の各開示された実施形態又は全ての実装形態を説明することを意図していない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」は、これらの実施形態のうちのいくつかをより具体的に例示する。
【図面の簡単な説明】
【】
添付の図面に関連して以下の「発明を実施するための形態」を考慮することにより、より完全に理解することができる。
【図】解剖学的構造の概略部分断面図、及び解剖学的構造内の例示的な経皮的心室補助デバイス(PVAD)の概略側面図である。
【図】例示的なPVADの概略断面図である。
【図】図2に示す例示的なPVADの線3-3内の概略詳細図である。
【図】例示的な循環補助システムの概略図である。
【図】例示的なコンピューティングデバイス又はコントローラ及びユーザインターフェースの概略図である。
【図】例示的な循環補助システムの概略図である。
【図】例示的な循環補助システムの概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】例示的なコントローラ構成の概略図である。
【図】循環補助システムを動作させる例示的な方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【】
様々な修正形態及び代替形態に適用可能であるが、それらの詳細が図面において例として示されており、詳細に説明される。しかしながら、本発明は、本開示を、説明した特定の実施形態に限定しようとするものではないと理解されるべきである。逆に、その意図は、本開示の趣旨及び範囲内に入る全ての修正形態、均等物、及び代替形態を包含することである。
【】
以下に定義される用語については、特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において異なる定義が与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
本明細書において、全ての数値は、明示的に示されているか否かにかかわらず、用語「約」によって修飾されると仮定する。「約」という用語は、一般には、当業者が、記載された値と等価であると見なす(すなわち同じ機能又は結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含み得る。
【】
端点による数値範囲の記載は、その範囲内のすべての数値を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、内容が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、「又は」という用語は、内容が明らかにそうではないことを指示しない限り、「及び/又は」を含む意味で一般に使用される。
【】
本明細書における「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が1つ以上の特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むことができることを示すことに留意されたい。しかしながら、そのような記述は、全ての実施形態が特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むことを必ずしも意味しない。加えて、特定の特徴、構造、及び/又は特性が一実施形態に関連して説明される場合、そのような特徴、構造、及び/又は特性は、特段の記載がない限り、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態にも関連して使用され得ることを理解されたい。
【】
以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、図面において、異なる図面における同様の構造は同じ番号が付されている。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示しており、本開示の範囲を限定することを意図していない。加えて、任意の所与の図において、いくつかの特徴は、明確化及び/又は簡略化のために示されていない場合があること又は概略的に示されている場合があることに留意されたい。いくつかの構成要素及び/又は方法ステップに関する更なる詳細が、他の図においてより詳細に示されることもある。本明細書に開示されるデバイス及び/又は方法は、以下でより詳細に説明するように、いくつかの望ましい特徴及び利点を提供し得る。
【】
重度の心不全及び/又は他の心臓状態を有する患者の心臓のポンプ機能を補助又は置換するための様々な循環補助デバイスが知られている。循環補助デバイスは、心原性ショック、心筋梗塞、急性非代償性心不全、及び/又は他の心臓関連状態を有する患者を治療するように構成されることができる。追加的に又は代替的に、循環補助デバイスは、経皮的冠動脈介入及び/又は他の処置中に患者を支援することができる。
【】
例示的な心臓循環補助デバイスとしては、心室補助デバイス(ventricular assist devices、VAD)、完全人工心臓(total artificial hearts)、大動脈内バルーンポンプ(intra-aortic balloon pumps、IABP)、及び体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation、ECMO)が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なVADとしては、左心室補助デバイス(left ventricular assist devices、LVAD)、右心室補助デバイス(right ventricular assist devices、RVAD)、及び両心室補助デバイス(biventricular assist devices、BiVAD)が挙げられる。更なる例示的なVADは、大腿動脈若しくは大腿静脈及び/又は他の適切な血管を通して心室に送達することによって、患者の心臓の心室(例えば、左心室又は右心室)に挿入することができる経皮的心室補助デバイス(PVAD)である。PVADは、経皮的アクセス及び送達を介して患者の解剖学的構造の所望の位置に配置されてもよく、これにより、PVADを救急医療、カテーテル検査室、並びに/又は他の外科的及び/若しくは非外科的環境で使用することを可能にすることができる。
【】
図1は、患者の解剖学的構造における血液ポンプ100(例えば、LVAD構成のPVADなどの経皮的循環補助デバイスなど)の例示的な配置を示す。図1において、血液ポンプ100は、遠位端103が心臓18の左心室16内に位置し、近位端107が大動脈20内に位置するように配置されており、それにより、血液ポンプ100は、左心室16と大動脈20との間の大動脈弁22をまたいで延在している。血液ポンプ100が左心室16から大動脈20まで延在している状態で、血液ポンプ100は、血流循環を補助するために、左心室16から大動脈20の中へ血液を圧送するように構成されることができる。解剖学的構造に対する血液ポンプの他の好適な位置が企図され、これには、血液ポンプの遠位端103が心臓18の右心室に配置され、近位端が肺動脈に配置されることを含むが、これに限定されない。
【】
図2は、血液ポンプ100の例示的な構成の概略断面図を示す。場合によっては、血液ポンプ100は、ガイドワイヤ、導入器シース、コントローラ、ユーザインターフェース、1つ以上のセンサ、及び/又は他の好適な構成要素とともに、経皮的循環補助システム又は循環補助システムの一部を形成することができる。
【】
血液ポンプ100は、インペラハウジング102及びモータハウジング104を有するハウジング101を含むことができる。インペラハウジング102及びモータハウジング104は、一体的に又はモノリシックに構成されることができるが、これは必須ではなく、インペラハウジング102及びモータハウジング104は、取り外し可能に又は恒久的に結合されるように構成された別個の構成要素であってもよい。いくつかの構成では、血液ポンプ100は、インペラハウジング102とは別個のモータハウジング104を欠いていてもよく、インペラハウジング102は、モータ105に直接結合されていてもよく、又はモータハウジング104は、モータ105と一体的に構成されることができる。
【】
インペラハウジング102は、インペラアセンブリ106と、インペラアセンブリ106の一部であってもよく又はそれとは別個であってもよい被駆動磁石124とを収容してもよい。インペラアセンブリ106は、軸受110及び/又は他の好適な軸受などの少なくとも1つの軸受によって回転可能に支持されるインペラシャフト108を含むことができる。インペラアセンブリ106は、インペラハウジング102に対して回転して血液ポンプ100を通して血液を駆動するインペラ112を更に含むことができる。いくつかの構成では、例えば、図示するように、インペラシャフト108及びインペラ112は、別個の構成要素であってもよく、他の構成では、インペラシャフト108及びインペラ112は、一体化されていてもよい。インペラアセンブリ106は、全体として、被駆動構成要素と見なされてもよく、かつ/又はインペラアセンブリ106の回転構成要素(例えば、インペラシャフト108及び/又はインペラ112)は、個々に、又は組み合わせて、被駆動構成要素であってもよい。
【】
インペラ112は、インペラ112が回転すると、血液が、インペラハウジング102上に又はインペラハウジング102に形成された血液入口114から流入し、インペラハウジング102を通って、インペラハウジング102上に又はインペラハウジング102に形成された血液出口116から流出するように、インペラハウジング102内に構成されることができる。いくつかの構成では、インペラハウジング102は、遠位方向に延びるカニューレ(図示せず)に結合する、又はそれを含むことができ、カニューレは、(例えば、心臓18の左心室16から、及び/又は他の適切な位置から)血液を受け入れて入口114に送達することができる。
【】
入口114及び出口116はそれぞれ、血液ポンプ100での血液の受け入れ及び血液ポンプ100からの血液の出力のそれぞれを容易にするように構成された任意の適切な数の開口部を有することができる。いくつかの実施例では、入口114及び/又は出口116はそれぞれ、複数の開口部を含んでもよく、他の実施例では、入口114及び出口116の一方又は両方はそれぞれ、単一の開口部を含んでもよい。
【】
入口及び出口116はそれぞれ、インペラハウジング102に沿った任意の適切な位置又は血液ポンプ100に沿った他の適切な位置に形成されていてもよい。いくつかの実施例では、図2に示すように、入口114は、インペラハウジング102の端部(例えば、遠位端部)に形成されていてもよく、出口116は、インペラハウジング102の側部(例えば、入口114の位置の近位)に形成されていてもよい。インペラハウジング102における入口114及び/又は出口116の他の好適な配置構成が企図される。
【】
モータハウジング104は、他の好適な構成要素と共にモータ105を収容することができる。いくつかの実施例では、図2に示すように、モータハウジング104は、少なくともモータ105、駆動シャフト120、及び駆動磁石122を収容することができる。
【】
モータ105は、任意の適切なタイプのモータであってもよい。一実施例では、モータ105は、ブラシレス直流(direct current、DC)モータ(brushless DC、BLDC)であってもよいが、他の適切なモータタイプが企図される。
【】
動作中、モータ105は、インペラハウジング102に対してインペラ112を回転可能に駆動するように構成されることができる。いくつかの例示的な構成では、モータ105は、駆動磁石122に結合された駆動シャフト120を回転させることができる。駆動磁石122の回転は、インペラアセンブリ106の一部である、又はそれに接続されており、かつそれとともに回転する被駆動磁石124の回転を引き起こすことができる。すなわち、インペラシャフト108がインペラアセンブリ106に含まれる場合、インペラシャフト108及びインペラ112は、被駆動磁石124と共に回転するように構成されている。追加的に又は代替的に、モータ105は、他の構成要素を介してインペラアセンブリ106に結合されることができる。
【】
以下でより詳細に説明するように、コントローラ(図2には図示せず)は、モータ105に動作可能に結合され、コントローラからモータ105に送信される1つ以上のコマンド信号を介してモータ105を制御するように構成されることができる。コントローラは、モータハウジング104内に配置されていてもよく、及び/又はコントローラは、モータハウジング104の外側(例えば、モータハウジング104から独立した血液ポンプ100のハウジング内、患者の外部など)に配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、複数の構成要素を含むことができ、それらのうちの1つ以上は、モータハウジング104内に、かつ/又はそれとは別個に配置されていてもよい。
【】
モータハウジング104は、インペラハウジング102の反対側のモータハウジング104の位置でカテーテル126に結合することができる。カテーテル126は、レーザ溶接、はんだ付けなどの様々な方法でモータハウジング104に結合することができる。カテーテル126は、モータハウジング104から離れて近位方向に延びることができる。
【】
カテーテル126は、血液ポンプ100を含む循環補助システムの1つ以上の構成要素を受け入れるための1つ以上の管腔を含むことができる。場合によっては、カテーテル126は、主管腔130内でモータケーブル128(例えば、モータ105の動作を可能にするように構成された1つ以上のケーブル)を保持するように構成されることができ、モータケーブル128は、モータ105をコントローラ(図示せず)及び/又は外部電源(図示せず)に動作可能に結合することができる。
【】
カテーテル126は、患者の血管内、例えば、大動脈又は肺動脈内の圧力を測定するためのセンサアセンブリ132を保持してもよい。センサアセンブリ132は、血液ポンプ100の他の構成要素に対して、非常に正確な圧力データを取得するための位置に配置されていてもよい。例えば、モータハウジング104及びモータ105に対するセンサアセンブリ132の近位位置は、モータ速度関連又は動圧関連の感知の不正確さを低減及び/又は排除することができる。このような不正確さは、モータ又はインペラアセンブリに対してより遠位に位置する圧力センサを使用する他の経皮的循環補助デバイス、例えば、出口116の近くに位置する圧力センサを使用するデバイスにおいて典型的に生じる。
【】
図3は、図2の線3-3内の概略詳細図を示す。図3に示すように、センサアセンブリ132は、内部チャンバ136を有するセンサハウジング134を含むことができる。いくつかの実施例では、内部チャンバ136は、座ぐり状(counterbore-shape)を有することができるが、内部チャンバ136の他の好適な形状及び/又は構成が企図される。光学圧力センサ(例えば、1つ以上の光ファイバを使用する光学圧力センサ及び/又は他の好適な光学圧力センサ)、電気圧力センサ、及び/又は他の好適な圧力センサなどの圧力センサ138は、内部チャンバ136内に配置され、血液ポンプ100が心臓18の左心室16の中に延在するとき、大動脈20内の圧力を感知するように構成されることができる。センサハウジング134は、血液ポンプ100の配置中に圧力センサ138を保護することができる。センサハウジング134はまた、内部チャンバ136の、又はそれに結合された、遠位方向を向いている開口部140を含むことができる。開口部140は、血液が内部チャンバ136に入ることを可能にすることができ、それによって開口部140は、圧力センサ138が、内部チャンバ136に近接する血液の圧力を感知することを可能にする。
【】
センサハウジング134は、様々な形態をとることができる。例えば、センサハウジング134は、例えば、1つ以上の金属、1つ以上のプラスチック、複合材料、及び/又は他の好適な材料から製造されたチューブ又はフェルール(ferrule)であってもよい。センサハウジング134は、1つ以上の溶接部(図示せず)、1つ以上の接着剤142、並びに/又はセンサハウジング134及びカテーテル126の少なくとも一部分を取り囲む外側ジャケット144を介して、カテーテル126に結合されていてもよい。センサハウジング134はまた、内部チャンバ136内にセンサマウント145を含むことができる。センサマウント145は、センサハウジング134の壁から離れて圧力センサ138を支持することを可能にすることができ(例えば、センサマウント145は、圧力センサ138を内部チャンバ136内で中心に位置決めしてもよい)、これにより、高精度の圧力感知が容易になる。センサハウジング134の他の適切な構成が企図される。
【】
センサアセンブリ132は、圧力センサ138に結合されたセンサケーブル147を含むことができる。センサケーブル147は、圧力センサ138をコントローラ(図示せず)に動作可能に結合することができる。図示のように、センサケーブル147は、センサマウント145を通って延在し、センサハウジング134の壁から離れて圧力センサ138を支持することができる。センサケーブル147は、接着剤142を通って、かつカテーテル126の又はそれに結合されたケーブル管腔149を通って、近位方向に延在することができる。いくつかの実施例では、ケーブル管腔149は、1つ以上の溶接部(図示せず)、接着剤(図示せず)、及び/又は外側ジャケット144を介してカテーテル126に結合されていてもよい。他の実施例では、ケーブル管腔149は、省略されてもよく、センサケーブル147は、カテーテル126の主管腔130を通って延びてもよく、又は外側ジャケット144の直下にあってもよい。例示的な好適なセンサアセンブリ132は、2022年11月16日に出願された、「PERCUTANEOUS CIRCULATORY SUPPORT DEVICE INCLUDING PROXIMAL PRESSURE SENSOR」と題する米国特許出願公開第2023/0149699(A1)号に開示されており、同出願公開は、任意の及びあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【】
図4は、例示的な循環補助システム10の概略図を示す。他の追加の及び/又は代替の構成要素の中でも、循環補助システム10は、血液ポンプ100、圧力センサ138、コントローラ146、及びユーザインターフェース148を含むことができる。上述のように、血液ポンプ100は、コントローラ146と通信するモータ105と、モータ105と連係するインペラ112とを含むことができる。
【】
いくつかの実施例では、血液ポンプ100は、モータの位置を感知するように構成された1つ以上のセンサ150(例えば、1つ以上の位置センサ及び/又は他の好適な速度センサ)を含む、又はそれに結合することができる。センサ150のうちの1つ以上が含まれる場合、1つ以上のセンサ150は、カテーテル126を通って、及び/又はそれに沿って延在する1つ以上のケーブルを介して、コントローラ146に結合することができる。場合によっては、モータ105の速度又は位置は、コントローラ146によってモータ105を駆動するために使用される電気信号から直接感知されてもよい。そのような場合、モータ105は、明示的なセンサ150と共に使用される、又は明示的なセンサ150の必要性をなくす、暗黙的なセンサであってもよい。
【】
1つ以上のセンサ150は、モータの速度又は位置を感知するための任意の好適なタイプ(単数又は複数)のセンサであってもよい。例示的な好適なタイプ(単数又は複数)のセンサ150としては、位置センサ、ホール効果センサ、磁気誘導センサ、光学エンコーダ、渦電流センサ、ドップラー効果センサ、タコメータ、及び/又は他の好適なタイプのセンサが挙げられるが、これらに限定されない。
【】
図5は、循環補助システム10のコントローラ146(例えば、コンピューティングデバイス)及びユーザインターフェース148の例示的な構成の概略図を示す。コントローラ146は、循環補助システム10のデータ又は循環補助システム10のためのデータ(例えば、モータ105、圧力センサ138、センサ150、患者の検査結果、ユーザ入力、患者モニタなどのデータ又はこれらからのデータ)を処理するように構成された任意の好適なコンピューティングデバイスであってもよく、かつ/又はそれを含んでもよい。場合によっては、循環補助システム10の1つ以上の構成要素は、コントローラ146及び/又はユーザインターフェース148に組み込まれていてもよい。更に、循環補助システム10の1つ以上の構成要素は、コントローラ146及び/又はユーザインターフェース148と同様の、あるいはコントローラ146及び/又はユーザインターフェース148と同様の構成要素を有する1つ以上のコンピューティングデバイスを組み込むことができる。
【】
コントローラ146は、循環補助システム10の動作を可能にするように構成されることができる。コントローラ146は、場合によっては、モータ105、圧力センサ138、ユーザインターフェース148、及び/又はセンサ150の構成要素に制御信号を設定及び/又は出力して、これらのユニット及びデバイスの動作を制御及び/又は監視することによって、モータ105、圧力センサ138、ユーザインターフェース148、及び/又はセンサ150の動作を制御するように構成されることができる。
【】
コントローラ146は、リモートサーバ又は他の好適なコンピューティングデバイスと通信することができる。コントローラ146、又はコントローラ146の少なくとも一部が、モータ105、圧力センサ138、ユーザインターフェース148、及び/又はセンサ150の構造とは別個の構成要素である場合、コントローラ146は、1つ以上の有線若しくは無線接続又はネットワーク(例えば、LAN及び/又はWAN)を介して循環補助システム10の電子構成要素と通信してもよい。
【】
コントローラ146は、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Arrays、FPGA)、1つ以上のプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Devices、PLD)、1つ以上の複合PLD(Complex PLDs、CPLD)、1つ以上のカスタム特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASIC)、1つ以上の専用プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)、1つ以上の中央処理装置(Central Processing Units、CPU)若しくはシステムオンチップ(System On Chips、SOC)、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれら及び/若しくは他の構成要素の任意の組み合わせであってもよく、それらを含んでもよく、又はそれらに含まれてもよい。コントローラ146は、本明細書では単数形で言及されることがあるが、コントローラ146は、複数のインスタンスに実装されてもよく、複数のコンピューティングデバイスに分散されてもよく、複数の仮想マシン内でインスタンス化されてもよく、かつ/又は同様のものであってもよい。
【】
例示的なコントローラ146は、他の好適な構成要素の中でも、1つ以上のプロセッサ152、メモリ154、及び/又は1つ以上のI/Oユニット156を含むことができる。図2に具体的に示されていないコントローラ146の例示的な他の好適な構成要素としては、通信構成要素、タッチスクリーン、選択可能ボタン、ハウジング、及び/又はコントローラの他の好適な構成要素を挙げることができるが、これらに限定されない。上述のように、コントローラ146の1つ以上の構成要素は、循環補助システム10の構成要素とは別個であってもよく、かつ/又は循環補助システム10の構成要素に組み込まれていてもよい。
【】
コントローラ146は、様々なサブコントローラを含むことができ、かつ/又はそれらと通信することができる。コントローラ146に含まれる、又はコントローラ146と通信することができる例示的なサブコントローラとしては、モータサブコントローラ、流量サブコントローラ、圧力サブコントローラ、モータトルクサブコントローラ、モータ機械損失サブコントローラ、ストール圧力(stall pressure)サブコントローラ、圧力損失サブコントローラ、及び/又は他の適切なサブコントローラを挙げることができるが、これらに限定されない。
【】
コントローラ146のプロセッサ152は、単一のプロセッサ、又は個々に若しくは互いと共に動作する2つ以上のプロセッサを含むことができる。プロセッサ152は、メモリ154及び/又は他の好適なメモリにロードすることができる命令を含む命令を受信及び実行するように構成されることができる。プロセッサ152の例示的な構成要素としては、中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、マルチコアプロセッサ、グラフィカル処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、人工知能アクセラレータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート回路、及び/又は他の好適なタイプのデータ処理デバイスを挙げることができるが、これらに限定されない。
【】
コントローラ146のメモリ154は、単一のメモリ構成要素、又は各々が個々に若しくは互いと共に動作する2つ以上のメモリ構成要素を含むことができる。例示的なタイプのメモリ154としては、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、EEPROM、フラッシュ、適切な揮発性記憶デバイス、適切な不揮発性記憶デバイス、永続メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)、ハードドライブ、フラッシュメモリ、光ディスクメモリ、及び/又は他の適切な永続メモリ)、及び/又は他の適切なタイプのメモリを挙げることができる。メモリ154は、非一時的コンピュータ可読媒体であってもよく、又はそれを含んでもよい。メモリ154は、コンピュータ可読媒体上に一時的及び/又は非一時的状態で記憶された命令を含み得、当該命令は、本明細書で説明する方法及び/又は技法のうちの1つ以上をプロセッサに実行させるように、プロセッサ152によって実行可能であり得る。
【】
コントローラ146のI/Oユニット156は、単一のI/O構成要素、又は各々が個々に若しくは互いと共に動作する2つ以上のI/O構成要素を含むことができる。例示的なI/Oユニット156は、循環補助システム10の電子構成要素及び/又は他の好適なコンピューティングデバイス若しくはシステムと通信するように構成された通信ポートを含むがこれらに限定されない、任意の好適なタイプの通信ハードウェア及び/又はソフトウェアであってもよく、又はそれらを含んでもよい。例示的なタイプのI/Oユニット156としては、有線通信構成要素(例えば、HDMI(登録商標)構成要素、イーサネット(登録商標)構成要素、VGA構成要素、シリアル通信構成要素、パラレル通信構成要素、コンポーネントビデオポート、Sビデオ構成要素、複合オーディオ/ビデオ構成要素、DVI構成要素、USB構成要素、光通信構成要素、及び/又は他の適切な有線通信構成要素)、無線通信構成要素(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)構成要素、低エネルギー(Low-Energy)BLUETOOTH(登録商標)プロトコル構成要素、BLUETOOTHプロトコル構成要素、近距離無線通信(Near-Field Communication、NFC)プロトコル構成要素、WI-FIプロトコル構成要素、光通信構成要素、ZIGBEEプロトコル構成要素、及び/又は他の適切な無線通信構成要素)、及び/又は他の適切なI/Oユニット156を挙げることができるが、これらに限定されない。
【】
ユーザインターフェース148は、1つ以上の有線接続又は無線接続を介してコントローラ146と通信するように構成されることができる。ユーザインターフェース148は、1つ以上のディスプレイデバイス158、1つ以上の入力デバイス160、1つ以上の出力デバイス162、及び/又は1つ以上の他の好適な特徴を含むことができる。
【】
ディスプレイデバイス158は、任意の好適なディスプレイであってもよい。例示的な好適なディスプレイとしては、タッチスクリーンディスプレイ、非タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)スクリーン、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、仮想現実ディスプレイ、拡張現実ディスプレイ、及び/又は他の好適なディスプレイタイプが挙げられるが、これらに限定されない。
【】
入力デバイス(単数又は複数)160は、ユーザインターフェースを介してユーザ入力を受信するための任意の好適な構成要素及び/又は特徴であってもよく、かつ/又はそれらを含んでもよい。例示的な入力デバイス(単数又は複数)160としては、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、タッチパッド、マイクロフォン、選択可能ボタン、選択可能ノブ、光学的入力部、カメラ、ジェスチャセンサ、アイトラッカー(eye tracker)、音声認識コントロール(例えば、適切な自然言語処理構成要素に結合されたマイクロフォン)、及び/又は他の適切な入力デバイスが挙げられるが、これらに限定されない。
【】
出力デバイス(単数又は複数)162は、ユーザ及び/又は他のコンピューティング構成要素に情報及び/又はデータを提供するための任意の好適な構成要素及び/又は特徴であってもよく、かつ/又はそれらを含んでもよい。例示的な出力デバイス(単数又は複数)162としては、ディスプレイ、スピーカ、振動システム、触覚フィードバックシステム、光出力、ケーブル、ライト、及び/又は他の好適な出力デバイスが挙げられるが、これらに限定されない。
【】
血液ポンプ100の、血液ポンプ100を通る、又は血液ポンプ100に近接する様々なパラメータ(例えば、圧力、流量など)は、患者内に配置された血液ポンプ100の、又は血液ポンプ100に対する、動作的に及び/又は臨床的に関連する性能パラメータであってもよい。例えば、臨床医は、追加又は代替の治療に関する決定を行うため、患者の状態を評価するため、血液ポンプの状態を評価するため、血液ポンプの動作を評価するため、血液ポンプの有効性を評価するため、血液ポンプの動作を制御するためなどに、心室圧データ、血管圧(vasculature pressure)データ(例えば、大動脈圧データ、肺動脈圧データなど)、血液ポンプ100の前後(両端間)の(例えば、心室と大動脈との間などの)差圧データ、血液ポンプ100を通って流れる血液に関連する流量データ、インペラ速度データ、及び/又は血液ポンプ100の動作に関連する他のデータを有することに関心があり得る。更に、血液ポンプ100を通って流れる血液に関連する、及び/若しくは当該血液についての圧力及び流量データ、血液ポンプ100の動作に関連する他の血液ポンプデータ、並びに/又は血液ポンプ100を通って流れる血液に関連するデータに基づく計算は、コントローラ146によって自動的に及び/又はユーザ入力に応じて血液ポンプ100の動作を制御する(例えば、コマンド信号を調整するなど)ために利用されることができる。
【】
圧力(例えば、左心室圧、右心室圧、血液ポンプ100の前後(両端間)の差圧など)、流量(例えば、血液ポンプ100の近位側、遠位側、及び/又は血液ポンプ100を通る血流の流量)、並びに/又は血液ポンプ100を通る及び/又はそれに近接する血液の他のパラメータの値及び/又はそれらに関連する測定値をセンサで感知することは、センサによって拾われるノイズ、限られた空間、コスト、及び/又は他の理由により、機械的に困難であり得る。本明細書で説明する概念は、血液ポンプ100のフィードバック制御システム及び決定された値を利用するための技術を用いて、圧力(例えば、左心室圧、右心室圧、血液ポンプ100の前後(両端間)の差圧など)、血液ポンプ100を通る及び/若しくは血液ポンプ100に近接する血液の流量(例えば、血液ポンプ100の近位側、遠位側、及び/又は血液ポンプ100を通る血流の流量)、並びに/又は他のパラメータの値を決定又は計算(例えば、推定)する手段を提供することにより、PVADの動作及び患者へのPVADの適用を改善する。
【】
図6は、循環補助システム10の例示的な制御システムの概略図を示す。場合によっては、制御システムは、閉ループ又は部分閉ループ制御システムであってもよいが、これは必須ではない。
【】
図6に示すように、コントローラ146は、転流基板(commutation board)164を介して血液ポンプ100のモータ105と通信して、インペラシャフト108及びインペラ112を駆動又は回転させることができる。転流基板164及び/又はその構成要素は、コントローラ146に組み込まれていてもよく、モータ105に組み込まれていてもよく、かつ/又はコントローラ146及びモータ105の一方又は両方とは別個の構成要素であってもよい。いくつかの実施例では、転流基板164は、省略されてもよい。
【】
動作中、転流基板164の転流ブロック(commutation block)166は、コマンド信号168と、モータ105の位置及び/又はモータ105の速度に関連する測定値を感知するセンサ150の出力とを受信するように構成されることができる。転流ブロック166は、センサ150の出力を使用して、コマンド信号168をモータ105の動作と同期させ、コマンド信号168及びセンサ150の出力に基づいて、制御信号170(例えば、DACコマンド又は電子機器が読み取る/理解することができる他の適切な値)をモータ105に提供することができる。
【】
更に、フィルタ172(例えば、図6に示すようなハイパスフィルタ(high pass filter、HPF))は、転流基板164に配置され、センサ150の出力を受信するように構成されることができる。図6に示す実施例では、HPFとして構成されたフィルタ172は、位置信号の導関数を取り、センサ150からもたらされる速度信号内のノイズをフィルタリングし、フィルタリングされた信号を出力としてコントローラ146に提供するように構成されることができる。いくつかの実施例では、HPFとして構成されたフィルタ172は、省略されてもよく、又は、例えば速度センサが使用される場合にはLPF(ローパスフィルタ)に置き換えられてもよい。
【】
フィルタ172は、任意の適切なタイプのフィルタであってもよい。例示的な適切なタイプのフィルタとしては、HPF、LPF、ハッチフィルタ、リード・ラグフィルタ(lead-lag filters)、ラグ・リードフィルタ(lag-lead filters)、及び/又は他の適切なタイプのフィルタが挙げられるが、これらに限定されない。
【】
コントローラ146は、任意の好適なタイプのコントローラであってもよく、かつ/又はそれを含んでもよい。例えば、コントローラ146は、1つ以上の比例コントローラ、比例積分(proportional integral、PI)コントローラ、比例積分微分(proportional integral derivative、PID)コントローラ、リード・ラグコントローラ、非線形テーブルコントローラ、線形テーブルコントローラ、及び/又は他の好適なタイプのコントローラであってもよく、かつ/又はそれらを含んでもよい。いくつかの実施例では、コントローラ146は、図6に示すように、比例構成要素174及び積分構成要素176を有する1つ以上のPIコントローラであってもよく、又はそれを含んでもよい。更に、必須ではないが、コントローラ146は、複数の制御ループを含んでもよく、かつ/又は中間状態を制御するように構成されることができる。
【】
動作中、コントローラ146は、コントローラ146のモータサブコントローラ180に入力される基準パラメータ178の値を受信するように構成されることができる。モータサブコントローラ180は、基準パラメータ178の値、基準パラメータ178の値に関連する値、及び/又は他の適切なデータを処理して、コマンド信号168を出力するように構成されたPIコントローラの比例構成要素174及び積分構成要素176を含むことができる。
【】
基準パラメータ178の値は、コントローラ146と通信するユーザ、構成要素、又はシステムからの任意の適切なタイプの入力であってもよい。場合によっては、基準パラメータ178の値は、設定点、閾値、値の範囲、及び/又はユーザによってユーザインターフェース148を介して提供される他の適切な入力であってもよいが、これは必須ではない。基準パラメータ178は、モータ速度、血液ポンプ100を通過する血液の流量、心臓18の心室内の圧力(例えば、左心室圧及び/又は右心室圧)、血液ポンプ100の前後(両端間)の差圧(例えば、心室内の圧力と大動脈内の圧力との間の圧力差)、平均動脈圧(mean arterial pressure、MAP)、総心拍出量(total cardiac output、TCO)、及び/又は他の適切な値を含むが、これらに限定されない、血液ポンプ100の動作に関連する任意のパラメータであってもよい。いくつかの実施例では、基準パラメータ178の値は、モータ105の速度の設定点であってもよいが、これは必須ではない。
【】
基準パラメータ178の値がモータ105の速度の設定点である場合、基準パラメータ178の値は、加算器(summer)(例えば、加算構成要素)182において(例えば、転流基板164においてフィルタ172を通過してもよい、又は通過しなくてもよい)センサ150からの出力と比較されるように構成されることができる。基準パラメータ178の値がモータ105の速度の設定点でない場合、基準パラメータ178のタイプに基づくパラメータの値(例えば、基準パラメータの値に基づいて決定された速度)は、加算器182においてセンサ150の出力と比較され得る。代替的に又は追加的に、基準パラメータ178の値がモータ105の速度の設定点でない場合、基準パラメータ178の値は、加算器182においてセンサ150の出力に基づくパラメータ(例えば、圧力、流量など)の値と比較されてもよい。いくつかの実施例では、比較された値の間の差は、加算器182及び/又は本明細書で説明する他の比較器において識別されてもよく、これは、加算器近傍の「-」符号によって表され得る。
【】
図6では、加算器182と加算器183との間のコントローラのタイプとしてPIコントローラが示されているが、追加及び/又は代替のコントローラタイプが利用されてもよい。コントローラ146の比例構成要素174及び積分構成要素176が含まれる場合、加算器182の出力は、比例構成要素174及び積分構成要素176で処理され得る。比例構成要素174及び積分構成要素176の出力は、別の加算器183で組み合わされてもよく、別の加算器183は、コマンド信号168を出力してもよい。加算器183に供給される値は、コマンド信号168を生成するために加算されてもよいが、これは必須ではない。モータサブコントローラ180の他の適切な構成が企図される。
【】
コントローラ146は、モータ105及びインペラ112の制御から及び/又は動作からの出力及び/又は信号(例えば、コマンド信号168、感知されたモータ速度、大動脈圧など)を利用して、1つ以上のパラメータを決定又は計算し得る。追加的又は代替的に、コントローラ146は、血液ポンプ100又は循環補助システム10の1つ以上の他のセンサの出力を利用して、1つ以上のパラメータを決定又は計算してもよく、1つ以上のセンサからの出力は、患者の血管(例えば、大動脈20、肺動脈など)内の圧力を感知するように構成された圧力センサ138からの出力、及び/又は1つ以上の他の適切なセンサからの出力を含むことができるが、これらに限定されない。
【】
図7は、循環補助システム10の制御システムの例示的な構成の概略図を示す。場合によっては、制御システムは、閉ループ又は部分閉ループ制御システムであってもよいが、これは必須ではない。図7に示す制御システムは、図6に関して説明したものと同様の特徴を含むことができるが、第1のPIコントローラ173、第2のPIコントローラ175、内側制御ループ177、及び外側制御ループ179を有する。図6に関して説明した動作と同じ動作をする又は同様の動作する図7に示す制御システムの特徴は、ここでは繰り返さない場合がある。
【】
コントローラ146は、任意の好適なタイプ(単数又は複数)のコントローラであってもよく、かつ/又はそれを含んでもよい。いくつかの実施例では、コントローラ146は、図7に示すように、比例構成要素174及び積分構成要素176を有する第1のPIコントローラ173と、比例構成要素174及び積分構成要素176を有する第2のPIコントローラ175とを含むことができる。更に、必須ではないが、コントローラ146は、複数の制御ループを含んでもよく、かつ/又は、例えば、図7に示すように、内側制御ループ177及び外側制御ループ179を用いて中間状態を制御するように構成されることができる。
【】
動作中、コントローラ146は、コマンド信号168へと処理するためにモータサブコントローラ180に入力される基準パラメータ178の値(単数又は複数)を受信するように構成されることができる。いくつかの実施例では、モータサブコントローラ180は、基準パラメータ178の値、基準パラメータ178の受信された値に関連する値、及び/又は他の適切なデータを処理して、コマンド信号168を決定し、コマンド信号168を出力するように構成された第1のPIコントローラ173及び第2のPIコントローラ175を含むことができる。
【】
上述したように、基準パラメータ178は、任意の適切な値であってもよい。基準パラメータ178の値が、患者の循環パラメータの設定点かつ/又は1つ以上の閾値である場合、第1のPIコントローラ173又は他の好適なコントローラは、循環パラメータの基準パラメータ178の値をモータ速度設定に関連する値(例えば、電圧コマンドなど)に変換してもよく、第2のPIコントローラ175又は他の好適なコントローラは、モータ速度設定に関連する値をコマンド信号168に変換するように構成されることができるが、これは必須ではなく、他の好適な構成が企図される。
【】
図7に示す構成では、循環パラメータに関連する基準パラメータ178の値は、加算器182において(例えば、センサ150及び/又はモータ105からの)モータの速度及び/又はモータの速度に関連する測定値と組み合わされ得る。いくつかの実施例では、モータ105の速度及び/又はモータ105の速度に関連する測定値は、加算器182で受信される前に、1つ以上のフィルタ172を通過することができる。例えば、モータ105の速度及び/又はモータ105の速度に関連する測定値は、図7に示されるように、転流基板164においてHPF又は他の適切なフィルタとして構成されたフィルタ172、及びモータサブコントローラ180においてLPF又は他の適切なフィルタとして構成された更なるフィルタ172を通過することができるが、他の適切な構成が企図される。
【】
加算器182の出力は、第1のPIコントローラ173において、比例構成要素174及び積分構成要素176を用いて処理され得る。加算器182の出力は、第1のPIコントローラ173の比例構成要素174及び積分構成要素176に到達する前に、フィルタ172(例えば、図7に示されるようなHPF及び/又は他の適切なフィルタ)を通過することができるが、フィルタ172を含まない他の適切な構成も企図される。第1のPIコントローラ173の比例構成要素174及び積分構成要素176の出力は、加算器181において加算され、モータ105の速度の設定点の値189又はそれに関連する値189とされ得る。いくつかの実施例では、モータ105の速度の設定点の値189又はそれに関連する値189は、電圧値(例えば、電圧コマンド信号)及び/又は他の好適な値であってもよい。モータ105の速度の設定点の値又はそれに関連する値は、加算器185に出力され得る。図7では、加算器182と加算器182との間のコントローラのタイプとしてPIコントローラが示されているが、追加及び/又は代替のコントローラタイプが利用されてもよい。
【】
モータ105の速度の設定点の値189又はそれに関連する値189は、加算器185において制御信号170(例えば、電圧値)と加算され得る(例えば、値189と制御信号170との間の差が識別され得る)。加算器185の出力は、第2のPIコントローラ175において、その比例構成要素174及び積分構成要素176を用いて処理され得る。加算器185の出力は、第2のPIコントローラ175の比例構成要素174及び積分構成要素176に到達する前に、フィルタ172(例えば、図7に示されるようなLPF及び/又は他の適切なフィルタ)を通過することができるが、他の適切な構成がフィルタ172なしで企図される。第2のPIコントローラ175は、加算器185と加算器183との間のコントローラのタイプであるとして図7に示されているが、追加及び/又は代替のコントローラタイプが利用されてもよい。
【】
第2のPIコントローラ175の比例構成要素174及び積分構成要素176の出力は、加算器183において互いに加算され得、加算器183は、コマンド信号168を出力することができる。加算器183で加算される値は、コマンド信号168を生成するために加算されてもよいが、これは必須ではない。場合によっては、コマンド信号168は、基準パラメータ178の受信された値を達成することになる速度でモータ105を動作させるように構成されることができる。値189が電圧コマンドである場合、第2のPIコントローラ175は、加算器185の出力を、電子機器によって理解可能な値(例えば、DACコマンド及び/又は他の適切なコマンド信号値)を有するコマンド信号168に変換するように構成されることができる。モータサブコントローラ180の他の適切な構成が企図される。
【】
内側制御ループ177は、制御信号170でモータ105に提供された電圧値を値189と比較することによって、転流ブロック166に提供されたコマンド信号168を微調整して、モータサブコントローラ180が予測可能な様式でコマンド電圧を達成していることを確実にするように構成されることができる。内側制御ループ177は、モータ105の現在の動作に基づいて基準178を調整または修正するために使用される外側制御ループ179よりも迅速なフィードバックを提供することができ、内側制御ループ177及び外側制御ループ179の使用により、単一のフィードバックループが利用される場合よりも、システム10の動作のより緊密でより効率的な制御を提供することができる。
【】
コントローラ146によって決定又は計算されるパラメータは、血液ポンプ100を通して圧送された血流に関連するパラメータの1つ以上の値を含むことができる。いくつかの実施例では、コントローラ146は、流量オブザーバ(flow rate observer)184(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)における血液ポンプ100を通る血液の流量の1つ以上の値、圧力オブザーバ186(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)における血液ポンプ100に近接する1つ以上の圧力(例えば、左心室圧、右心室圧、血液ポンプ100の前後(両端間)の差圧など)、及び/又は血液ポンプ100を通して圧送された血流に関連するパラメータの他の適切な値を決定又は計算するように構成されることができる。
【】
血液ポンプ100における又は血液ポンプ100に近接する流量及び/又は圧力は、任意の好適な方法で計算され得る。いくつかの実施例では、血液ポンプ100における又は血液ポンプ100に近接する流量及び/又は圧力は、エネルギー保存の法則、より具体的にはベルヌーイの法則に基づいてもよい。
【】
【数】
【】
式中、ρは、流体密度であり、gは、重力による流体の加速度であり、Pは、流体中のある点における圧力であり、vは、その点における流体の速度であり、hは、その点における高さであり、Cは、作動流体の物理的特性に基づく定数である。
【】
血液ポンプ100における又は血液ポンプ100に近接する流量及び/又は圧力は、ニュートン力平衡方程式(Newtonian force balance equations)を使用して同様に計算され得る。特に、
F=ma (2)
式中、Fは、モータによって付与される力であり、mは、運動している流体の質量であり、aは、作動流体に与えられる加速度である。
【】
流量オブザーバ184及び圧力オブザーバ186は、モータサブコントローラ180から出力されたコマンド信号168を、モータ105の動作を表すパラメータ値として利用することができる。コマンド信号168は、電圧値若しくは電圧信号、電流値若しくは電流信号、コンピュータ可読命令、及び/又は他の好適な信号であってもよく、又はそれらを含んでもよい。場合によっては、コマンド信号168は、所望のモータ回転又は速度を達成するように構成された電圧レベル若しくは電圧値又は電圧信号を含むことができる。コマンド信号168の又はコマンド信号168における電圧レベル若しくは電圧値及び/又は他の適切な値若しくは信号は、モータ105において感知された電流を使用するのではなく、パラメータ値を決定するために利用されてもよく、血液ポンプ100の動作に関連するパラメータ値を決定するために、そのようなモータ105において感知された電流を使用することに勝る利点を提供することができる。例えば、コマンド信号168を使用することにより、モータがコマンド信号168を実施し、センサが、実施されたコマンド信号168に応じて動作するモータ105によって使用される電流を感知するまで待機する必要がないことに起因して、パラメータ値を決定するためにモータ105において感知された電流の値を使用することと比較して、より速い流量及び/又は圧力の決定又はより速い計算時間を可能にすることができる。パラメータ値を決定するための入力としてコマンド信号168を使用することにより、モータ105で感知された電流又は電圧を用いて識別されるモータ105がどのように動作していたかではなく、モータ105がどのように動作することになるかの観点に基づいて、パラメータ値を決定することを可能にすることができ、これは、感知された電流又は電圧の値をコントローラ146に伝達させるのに時間を要し、その伝達には、感知された電流又は電圧の値を1つ以上のフィルタ172(例えば、転流基板164におけるHPF及び/又は他の適切なフィルタ)に通すことが含まれ得るためである。加えて、コマンド信号168の電圧レベル(単数又は複数)若しくは電圧値(単数又は複数)及び/又は他の適切な値若しくは信号を使用することにより、パラメータ値を決定するためにモータ105における電流及び/又は電圧の感知された値を使用することから生じるノイズレベルと比較したとき、パラメータ値の決定におけるノイズの量を低減することができ、これは、流量及び/又は圧力を決定又は計算することの複雑さを低減する。
【】
図8は、血液ポンプ100を通って流れる血液の流量を決定又は計算するように構成された流量オブザーバ184の例示的な動作の図を概略的に示す。流量オブザーバ184は、コマンド信号168からの値(例えば、電圧レベル若しくは電圧値、電流レベル若しくは電流値、及び/又は他の適切な値若しくは信号)と、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値とを受信するように構成されることができる。受信した信号又は値に基づいて、流量オブザーバ184は、モータ105のモータトルク出力188及びモータ105の機械損失190(例えば、モータ105(及びポンプ)を回転させるのに必要なトルク又はエネルギーの量)を決定又は計算することができる。
【】
モータトルク出力188及び機械損失190は、任意の好適な方法で決定されてもよい。モータトルク出力188を決定するための例示的な構成については、図9に関して説明する。機械損失190を決定するための例示的な構成については、図10に関して説明する。
【】
モータ105のモータトルク出力188及び機械損失190が決定又は計算されると、決定されたモータトルク出力188の1つ以上の値及びモータ105の機械損失190の1つ以上の値は、加算器192で組み合わされ得る。いくつかの実施例では、組み合わされた値の間の差は、加算器192において識別されてもよい。モータトルク出力188(例えば、モータ105によって生成される総トルク)とモータ105の機械損失190(例えば、モータ105を回転させるために必要とされるトルクの量)との間の差は、血液ポンプ100を通して血液を圧送するためにモータ105によって使用されるトルクの量を表す。
【】
モータトルク出力188と機械損失190との間の差が識別されると、血液ポンプ100を通して流体を圧送するために利用可能なモータ105の決定されたトルクを、血液ポンプ100を通る流体の流量に関連付けるために、1つ以上のポンプ係数(例えば、トルク-流量ポンプ係数)が、差に適用され得る。いくつかの実施例では、1つ以上の係数は、実験的に決定され、かつ血液ポンプ100の構成に固有であってもよい。
【】
図8に示す例示的な構成では、2つのポンプ係数が、モータ105のモータトルク出力188と機械損失190との間の決定された差に関連する値に個別に適用され得る。第1のポンプ係数KFR0194は、モータトルク出力188と機械損失190との間の差に適用され得る。第1のポンプ係数KFR0194は、血液ポンプ100のモータトルクを血液ポンプ100を通る流量に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値(例えば、血液ポンプ100の構成に対して決定された値)であり得る。加えて、モータトルク出力188と機械損失190との間の差の平方根196が決定され得、第2のトルク-流量係数KFR1198が、平方根196の値に適用され得る。第2のトルク-流量係数KFR1198は、血液ポンプ100のモータトルクの平方根を血液ポンプ100を通る流量に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値であり得る。
【】
加算器200において、第1のトルク-流量係数KFR0194をモータトルク出力188と機械損失190との間の差に適用することによって決定される値は、第2のトルク-流量係数KFR1198をモータトルク出力188と機械損失190との間の差の平方根の値に適用することによって決定される値と加算される。合計は、血液ポンプ100を通る決定又は計算された流量202の値であってもよく、又はそれに関連する値であってもよい。流量202は、血液ポンプ100を用いて患者を治療する際に施術者によって使用するために、並びに/又は、決定若しくは計算された流量をモータサブコントローラ180に提供することによって及び/若しくは1つ以上の他の好適な様式で、血液ポンプ100の動作を自動的に制御するために、ユーザインターフェース148又は他のユーザインターフェースに出力されてもよい。
【】
図9は、血液ポンプ100のモータ105のモータトルク188を決定又は計算するように構成されたモータトルク出力オブザーバ204(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)の例示的な動作の図を概略的に示す。モータトルク出力オブザーバ204は、コマンド信号168からの値(例えば、電圧値、電流値、及び/又は他の適切な値)と、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値とを受信するように構成されることができる。受信した信号又は値に基づいて、モータトルク出力オブザーバ204は、モータ105のモータトルク出力188を決定又は計算することができる。
【】
コマンド信号168及び感知されたモータ速度187が受信されると、1つ以上の係数が、コマンド信号168及び感知されたモータ速度187の値又はそれらに関連する値に適用され得る。いくつかの実施例では、1つ以上の係数は、実験的に決定され、かつ/又はモータ105の構成に固有であってもよく、電圧値をモータ105のトルク出力に相関させることができる。場合によっては、電圧をトルク出力に関連付ける係数のうちの1つ以上は、モータ105のデータシート上に提供されてもよい。
【】
図9に示す例示的な構成では、2つの係数を、受信されたコマンド信号168及び感知されたモータ速度187に個別に適用することができる。トルク-電圧係数KT206は、感知されたモータ速度187の値又はそれに関連する値に適用されて、比較器208においてコマンド信号168の値と比較され得る電圧値(例えば、モータ105の逆起電力の値及び/又は他の適切な値)を生成し得る。トルク-電圧係数KT206は、モータデータシート上で見出されるパラメータ値であってもよい、モータトルク定数であってもよい。
【】
加算器208において、トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値と、コマンド信号168の値との間の差が決定され得る。トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値は、モータ105の速度に基づいてモータ105の内部で生成される電圧の量であってもよく、又はその量を表してもよい。モータトルク出力188の正確な値を決定するために、トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値は、コマンド信号168におけるコマンド電圧から減算されてもよい。
【】
比係数210は、トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値と、コマンド信号168の値との間の差に適用され得る。比係数210は、トルク電圧係数KT206をモータ105の巻線抵抗で除算することによって決定され得る。モータ105の巻線(又は端子)抵抗Rw212は、モータ105に対して実験的に決定されてもよく、かつ/又はモータ105の巻線抵抗Rw212は、モータ105のデータシート上で見出される値であってもよい。
【】
トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値と、コマンド信号168の値との間の差に適用された比係数210の出力は、モータトルク出力188を表すことができる。場合によっては、例えば図9に示すように、トルク-電圧係数KT206を感知されたモータ速度187に適用することによって決定された値と、コマンド信号168の値との間の差に比係数210を適用することからの出力の値に、ローパスフィルタ214が適用されてもよい。ローパスフィルタ214は、ノイズを除去するために、所定の周波数閾値よりも高い周波数を有する全ての値を除去するように構成されることができる。
【】
図10は、力平衡方程式に基づいて血液ポンプ100のモータ105の機械損失(mechanical loss)190を決定又は計算するように構成されたモータ機械損失オブザーバ(motor mechanical loss observer)216(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)の例示的な動作の図を概略的に示す。モータ機械損失オブザーバ216は、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値を受信するように構成されることができる。受信した信号又は値に基づいて、モータ機械損失オブザーバ216は、モータ105のモータ機械損失190を決定又は計算することができる。
【】
感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)が受信されると、感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)に、ローパスフィルタ218が適用され得る。ローパスフィルタ218は、同じ周波数閾値を有するローパスフィルタ214と同じであってもよく、又は、受信された感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)からノイズをフィルタリングするために異なる周波数閾値を有する異なるローパスフィルタであってもよい。ローパスフィルタ218の出力は、複数の別個のステップで処理され、加算されて、決定又は計算されたモータ機械損失190を得ることができる。
【】
1つのステップにおいて、ローパスフィルタ218の出力の導関数220は、モータ105の加速度を提供することができる。慣性式J 222は、モータ105の決定又は計算された加速度に適用されてもよく、慣性式J 222をモータ105の加速度に適用した出力は、モータ105の慣性を克服するために必要とされる計算又は決定された力を表してもよく、又はそれであってもよい。
【】
追加の処理ステップにおいて、ローパスフィルタ218の出力は、二乗され得(224)、非線形抗力係数(non-linear drag coefficient)CN226が、ローパスフィルタ218の出力の二乗に適用され得る。非線形抗力係数CN226は、モータ105の非効率性に起因して熱として環境に失われる非線形力及び/又は電力に対応することができ、非線形抗力係数CN226をローパスフィルタ218の出力に適用した出力は、モータ105に作用する非線形抗力を克服するために必要な計算又は決定された力を表すことができ、又はそのような力とすることができる。
【】
モータ105の慣性を克服するために必要な計算又は決定された力、及びモータ105の抗力を克服するための計算又は決定された力は、加算228で加算され得る。加算228の出力は、モータ105に作用する計算又は決定された正味慣性及び非線形力であってもよく、又はそれを表してもよい。
【】
更なる処理ステップにおいて、線形抗力係数CL230が、ローパスフィルタ218の出力に適用され得る。線形抗力係数CL230は、モータ105の非効率性に起因して熱として環境に失われる線形力及び/又は電力に対応することができ、線形抗力係数CL230をローパスフィルタ218の出力に適用した出力は、モータ105に作用する線形抗力を克服するために必要な計算又は決定された力を表すことができ、又はそのような力とすることができる。
【】
モータ105に作用する計算又は決定された正味慣性及び非線形力、並びにモータ105の線形抗力を克服するために必要な計算又は決定された力は、加算232で加算され得る。加算232の出力は、モータ105に作用する計算又は決定された正味の力(例えば、慣性力、非線形抗力、及び線形抗力)であってもよく、又はそれを表してもよい。言い換えれば、加算232の出力は、モータ機械損失190であってもよい。
【】
図11は、インペラ112の遠位の(又は血流の方向に対して近位の)圧力(例えば、血液ポンプ100がどの心室に延在しているかに応じて、左心室圧及び/又は右心室圧などの心室圧)を決定又は計算するように構成された圧力オブザーバ186の例示的な動作の図を概略的に示し、インペラの遠位は、心室(例えば、患者の心臓の左心室又は右心室)にあってもよい。圧力オブザーバ186は、コマンド信号168からの値(例えば、電圧値若しくはレベル及び/又は他の適切な値)、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値、及び圧力センサ138(例えば、患者の大動脈内の圧力など、インペラ112の近位又は血流の方向に対して遠位の圧力を感知する圧力センサ)からの値を受信するように構成されることができる。受信された信号又は値に基づいて、圧力オブザーバ186は、モータ105のモータトルク出力188、モータ105の機械損失190(例えば、モータ105を回転させるために必要なトルク又はエネルギーの量)、及び血液が血液ポンプ100を通って流れなくなる圧力であり得るストール圧力(例えば、ヘッド圧力又はゼロ流量圧力)を決定又は計算することができる。
【】
モータトルク出力188及び機械損失190は、図9及び図10に関して本明細書で説明したようなものを含むが、それらに限定されない任意の好適な方法で決定されてもよい。更に、ストール圧力234は、任意の好適な方法で決定されてもよい。ストール圧力234を決定するための例示的な構成については、図12に関して説明する。
【】
モータ105のモータトルク出力188及び機械損失190が決定又は計算されると、モータ105の決定されたモータトルク出力188の1つ以上の値及び機械損失190の1つ以上の値は、加算器236で比較され得る。いくつかの実施例では、比較された値の間の差は、加算器236において識別されてもよく、これは、図8に関して上述したのと同様に、血液ポンプ100を通して血液を圧送するためにモータ105によって使用されるトルクの量を表すことができる。
【】
モータトルク出力188と機械損失190との間の差が識別されると、圧力オブザーバ186は、モータトルク出力188と機械損失190との間の差及び感知されたモータ速度187を利用して、血液ポンプ100を通る血流によって引き起こされる圧力損失238を計算又は決定することができる。圧力損失238を決定するための例示的な構成については、図13に関して説明する。
【】
図11に示す例示的な構成では、計算又は決定された圧力損失238は、加算器240において計算又は決定されたストール圧力234と比較され得る。ストール圧力234と圧力損失238との間の差は、血液ポンプ100を通る血液の所与の流れに対するポンプにわたる瞬間的な圧力降下であってもよく、かつ/又はそれを表してもよい。いくつかの実施例では、圧力降下は、血液ポンプが配置されている心室(例えば、左心室又は右心室)の心室圧と、血液ポンプ100が配置されている動脈(例えば、大動脈又は左肺動脈)の動脈圧との差を表す。
【】
血液ポンプ100にわたる決定された圧力降下は、加算器242において、(例えば、患者の大動脈などのインペラ112の近位の位置における圧力において)圧力センサ138によって感知された圧力値、及び/又は圧力センサ138によって感知された測定値に基づく圧力値と比較され得る。加算器242において、圧力値は、インペラ112の遠位の圧力(例えば、左心室圧又は右心室圧などの心室圧)の遠位圧力値244を決定するために、血液ポンプ100にわたる決定された圧力降下から減算され得る。遠位圧力値244は、血液ポンプ100を用いて患者を治療する際に施術者によって使用するために、及び/又は決定若しくは計算された遠位圧力値244をモータサブコントローラ180に提供することによって血液ポンプ100の動作を自動的に制御するために、ユーザインターフェース148又は他のユーザインターフェースに出力されてもよく、かつ/あるいは1つ以上の他の好適な様式で出力されてもよい。
【】
図12は、血液ポンプ100のモータ105のストール圧力234を決定又は計算するように構成されたモータストール圧力オブザーバ246(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)の例示的な動作の図を概略的に示す。ストール圧力オブザーバ246は、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値を受信するように構成されることができる。受信した信号又は値に基づいて、ストール圧力オブザーバ246は、モータ105のストール圧力234を決定又は計算することができる。
【】
感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)が受信されると、感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)に、ローパスフィルタ248が適用され得る。ローパスフィルタ248は、同じ周波数閾値を有するローパスフィルタ214、218の一方又は両方と同じであってもよく、あるいは、受信された感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)からノイズをフィルタリングするために異なる周波数閾値を有する異なるローパスフィルタであってもよい。ローパスフィルタ218の出力は、モータ105の決定又は計算されたストール圧力234を得るために、複数の別個のステップで処理されてもよい。
【】
1つのステップにおいて、ローパスフィルタ248の出力の導関数220は、モータ105の加速度を提供することができる。追加の処理ステップにおいて、ローパスフィルタ248の出力は、二乗され得る(224)。
【】
モータ105の加速度が決定され、ローパスフィルタ248の出力が二乗されると、感知されたモータ速度187をストール圧力234に関連付けるために、1つ以上の係数(例えば、速度-圧力損失ポンプ係数)がそれに適用され得る。いくつかの実施例では、1つ以上のポンプ係数は、実験的に決定され、かつ血液ポンプ100の構成に固有であってもよい。いくつかの実施例では、第2のポンプ係数KSP1221が、モータ105の加速度に適用されてもよく、第1のポンプ係数KSP0225が、ローパスフィルタ248から出力された二乗されたモータ速度に適用されてもよい。第2のポンプ係数KSP1221は、血液ポンプ100のモータ105の加速度を血液ポンプ100のストール圧力に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値(例えば、血液ポンプ100の構成に対して決定された値)であり得る。第1のポンプ係数KSP0225は、感知されたモータ速度187の二乗を血液ポンプ100のストール圧力に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値であり得る。
【】
第1のポンプ係数KSP0をローパスフィルタ248の出力に適用した出力は、加算器250において、第2のポンプ係数KSP1をモータ105の加速度に適用した出力から減算され得る。加算器250における、第1のポンプ係数KSP0をローパスフィルタ248の二乗された出力に適用した出力と、第2のポンプ係数KSP1を決定されたモータ105の加速度に適用した出力との間の差は、ストール圧力234であり得、ストール圧力234は、血液ポンプ100が生成することが可能であり得る最大圧力であり得る。
【】
図13は、血液ポンプ100のモータ105の圧力損失238を決定又は計算するように構成された圧力損失オブザーバ252(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)の例示的な動作の図を概略的に示す。圧力損失オブザーバ252(例えば、サブコントローラ又は他の適切なオブザーバ)は、感知されたモータ速度187又はそれに関連する値、及び残留モータトルク254又はそれに関連する値を受信するように構成されることができる。残留モータトルク254は、モータトルク出力188とモータ機械損失190との間の差であり得る。受信した信号又は値に基づいて、圧力損失オブザーバ252は、モータ105の圧力損失238を決定又は計算することができる。
【】
感知されたモータ速度187及び残留モータトルク254の値(単数又は複数)が受信されると、感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)に、ローパスフィルタ256が適用され得る。ローパスフィルタ256は、同じ周波数閾値を有するローパスフィルタ214、218、248の1つ以上と同じであってもよく、あるいは、受信された感知されたモータ速度187の値(単数又は複数)からノイズをフィルタリングするために異なる周波数閾値を有する異なるローパスフィルタであってもよい。ローパスフィルタ218の出力は、乗算器258に提供され得る。
【】
残留モータトルク254は、残留モータトルク254及び/又は感知されたモータ速度187を圧力損失238に関連付けることができる1つ以上の係数を使用して、複数のステップで処理することができる。いくつかの実施例では、係数のうちの1つ以上は、実験的に決定され、かつ血液ポンプ100の構成に固有であってもよい。
【】
1つのステップにおいて、第1のポンプ係数KPL0255が、残留モータトルクに適用され得る。第1のポンプ係数KPL0255は、血液ポンプ100の残留モータトルクを圧力損失238に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値(例えば、血液ポンプ100の構成に対して決定された値)であり得る。第1のポンプ係数KPL0255の適用の結果は、加算器260に提供され得る。
【】
更に、残留モータトルク254の平方根196を計算又は決定し、乗算器258に適用することができる。乗算器258で受信された値は、乗算され得る。
乗算器258で受信された値が乗算されると、第2のポンプ係数KPL1259が、乗算器258に提供された値の積に適用され得る。第2のポンプ係数KPL1259は、残留モータトルク254と感知されたモータ速度187との積を圧力損失238に相関させる、血液ポンプ100の実験的に求められた値であり得る。乗算器258に提供された値の積への第2のポンプ係数KPL1259の適用の結果は、加算器260に提供され得る。
【】
加算器260において、第1のポンプ係数KPL0194を残留モータトルク254に適用することからもたらされる値、及び第2のポンプ係数KPL1259を乗算器258から出力された値に適用することから生じる値は、圧力損失238の値を決定又は計算するために加算され得る。圧力損失238の決定された値は、遠位圧若しくは心室圧244の決定及び/又は他の適切なパラメータの決定において使用され得る。
【】
図8~図13に示し、図8~図13に関して説明した定数又は係数は、1つ以上のパラメータに基づく値であってもよい。いくつかの実施例では、図8~図13の定数又は係数は、モータ若しくはポンプの速度、モータ若しくはポンプの温度、モータ若しくはポンプの電力、モータ若しくはポンプの稼働時間、これらのパラメータの値の組み合わせ、及び/又はポンプの動作条件が変化するときのポンプ性能の変化を補償するために使用される追加若しくは代替のパラメータの値に基づいてスケジューリングされた値であってもよい。
【】
図14は、患者の心臓に用いられる血液循環補助システムを動作させるための概略的な方法又は技法300を示す。方法300は、患者内に配置された血液ポンプのモータにコマンド信号を送信すること(302)を含むことができる。いくつかの実施例では、コマンド信号は、コントローラからモータに送信されてもよく、コマンド信号は、電圧値若しくは電圧レベル、及び/又は所望の方法でモータの速度を制御するための他の好適な値若しくは信号を含んでもよい。いくつかの実施例では、コマンド信号は、本明細書で説明するような、又は別様の、施術者によって受信された基準値(例えば、設定点)に基づいてもよい。コマンド信号は、モータに駆動構成要素(例えば、インペラ)を駆動させて、血液を患者の心室(例えば、左心室又は右心室)から血液ポンプを通して患者の動脈血管(例えば、大動脈又は肺動脈)に圧送することができる。
【】
血液ポンプの動作中、モータの速度は、モータ速度又はモータ速度に関連する測定値を感知する1つ以上のセンサによって感知され得る(304)。感知されたモータの速度は、コントローラに通信され得る。
【】
更に、方法300は、コマンド信号に基づいて(例えば、コマンド信号の電圧値又は電圧レベルに基づいて)、及びモータの速度に関連する値に基づいて、血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定すること(306)を含むことができる。決定された値は、本明細書で説明する値の決定又は計算において利用されてもよく、これは、(例えば、コントローラからのコマンド信号を構成及び/又は調整することにより)血液ポンプの動作を制御するために、血液ポンプの動作を評価するために、患者を治療するために、及び/又は血液ポンプに対する患者の必要性を監視するために(例えば、左心室から大動脈に血液を圧送することなどの患者の必要性を満たすための血液ポンプの十分性を示す指標を決定及び/又は出力するために)、利用されてもよい。
【】
多くの点で例示にすぎないことを理解されたい。詳細については、本開示の範囲を超えることなく、特に形状、サイズ、及び工程の構成に関して変更を行うことができる。これは、適切な範囲で、1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかを他の実施形態で使用することを含んでもよい。本開示の範囲は、当然のことながら、添付の特許請求の範囲が表現される文言で定義される。
【図】
【図】
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【図】
【図】
【図】
【図】
【図】
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【図】
【図】
【図】
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【手続補正書】
【提出日】
【手続補正】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】
循環補助システムであって、
血液ポンプであって、
被駆動構成要素と、
前記被駆動構成要素と連係し、前記被駆動構成要素を駆動して前記血液ポンプを通して血流を圧送するように構成されたモータと、を含む前記血液ポンプと、
前記モータの速度に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサと、
前記モータ及び前記モータの速度に関連する値を感知するように構成された前記1つ以上のセンサと通信するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記被駆動構成要素を駆動するために前記モータにコマンド信号を出力し、前記モータの速度に関連する値及び前記コマンド信号に基づいて、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値を決定するように構成されている、循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、前記血液ポンプを通る血流の流量を含む、請求項1に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定し、
前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプを通る血流の流量を決定するように更に構成されている、請求項2に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含み、
前記コントローラは、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて左心室圧を決定するように構成されている、請求項3に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記血液ポンプを通る血流に関連する1つ以上の値は、左心室圧を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
大動脈圧に関連する値を感知するように構成された1つ以上のセンサをさらに備え、
前記コントローラは、前記大動脈圧に関連する値を感知するように構成された前記1つ以上のセンサと通信し、
前記コントローラは、
前記血液ポンプにわたる圧力降下を決定し、
前記血液ポンプにわたる圧力降下及び前記大動脈圧に関連する値に基づいて、前記左心室圧を決定するように構成されている、請求項5に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定し、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定するように更に構成されており、
前記圧力降下は、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて決定される、請求項6に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、前記コマンド信号を調整するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コントローラは、前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値に基づいて、左心室から大動脈に血液を圧送するための血液ポンプの十分性を示す指標を出力するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
前記コマンド信号は、電圧レベルを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の循環補助システム。
【請求項】
患者の心臓に用いられる循環補助デバイスによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、前記循環補助デバイスに方法を実行させ、当該方法は、
血液ポンプのモータに被駆動構成要素を駆動させて、血液を左心室から血液ポンプを通して患者の大動脈に圧送させるために、前記血液ポンプの前記モータに対してコントローラからコマンド信号を出力することと、
前記コントローラと通信する1つ以上のセンサを用いて前記モータの速度に関連する値を受信することと、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいて、前記血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記血液ポンプを通して圧送された血流に関連する1つ以上の値は、前記血液ポンプを通る血液の流量、前記患者の心臓の左心室内の圧力、又は前記血液ポンプを通る血液の流量及び前記患者の心臓の左心室内の圧力の両方を含む、請求項11に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記方法は、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、を更に含み、
前記血液ポンプを通して圧送された血液に関連する1つ以上の値を決定することは、前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプを通る血液の流量を決定することを含む、請求項11又は12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記方法は、
前記コントローラと通信する1つ以上のセンサで感知された前記患者の大動脈内の圧力に関連する値を受信することと、
前記コマンド信号及び前記モータの速度に関連する値に基づいてモータトルクを決定することと、
前記モータの速度に関連する値に基づいてモータ機械損失を決定することと、
前記モータトルク及び前記モータ機械損失に基づいて前記血液ポンプにわたる圧力降下を決定することと、
前記血液ポンプにわたる圧力降下及び前記患者の大動脈内の圧力に基づいて、前記患者の心臓の左心室内の圧力を決定することと、を更に含む、請求項11又は12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項】
前記コマンド信号は、電圧レベルを含む、請求項11又は12に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】

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