(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA
車両は、エネルギを供給するエネルギ供給部が接続される接続部と、コイル(22)とを含む受電部(20)とを備えた車両であって、コイル(22)は、水平方向に延びる巻回軸(O1)の周囲を取り囲むように形成され、第1接続部(77)は、巻回軸(O1)から離れた位置に設けられる。
前記受電部(20)は、前記受電部(20)と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界と、前記受電部(20)と前記送電部の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて前記送電部から電力を受電する、請求項1に記載の車両。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施の形態に係る受電装置と、送電装置と、電力伝送システムとを模式的に示す模式図である。
【図2】電動車両10の左側の側面を示す側面図である。
【図3】電動車両10の右側の側面を示す側面図である。
【図4】電動車両10の正面図である。
【図5】電動車両10の背面図である。
【図6】電動車両10の平面図である。
【図7】電動車両10の底面図である。
【図8】受電装置11を示す断面図である。
【図9】受電装置11の分解斜視図である。
【図10】固定部材27およびフェライトコア21を示す分解斜視図である。
【図11】第2コイル22を示す斜視図である。
【図12】第2コイル22を平面視した平面図である。
【図13】受電部20と送電部56とを対向配置させた状態を示す斜視図である。
【図14】電動車両10を電動車両10の鉛直方向上方から見たときに、第2コイル22と、給油部77と、充電部78との配置を模式的に示す平面図である。
【図15】電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す。
【図16】送電部93および受電部96の固有周波数のズレと、電力伝送効率との関係を示すグラフである。
【図17】固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、第1コイル58に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。
【図18】巻回軸O1の延びる方向における磁界の分布を示すグラフである。
【図19】巻回軸O1に垂直な方向における磁界の分布を示すグラフである。
【図20】巻回軸O1の延びる方向における電界の分布を示すグラフである。
【図21】巻回軸O1に垂直な方向における電界の分布を示すグラフである。
【図22】実施の形態2に係る電動車両10の左側側面図である。
【図23】電動車両10の右側側面図である。
【図24】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図25】実施の形態3に係る電動車両10の左側側面図である。
【図26】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図27】実施の形態4に係る電動車両10の左側側面図である。
【図28】電動車両10の右側側面図である。
【図29】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図30】実施の形態5に係る電動車両10の左側側面図である。
【図31】電動車両10の右側側面図である。
【図32】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図33】実施の形態6に係る電動車両10の正面図である。
【図34】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図35】実施の形態7に係る電動車両10の正面図である。
【図36】電動車両10の左側側面図である。
【図37】電動車両10の上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図38】実施の形態8に係る電動車両10の背面図である。
【図39】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図40】実施の形態9に係る電動車両10の左側面図である。
【図41】電動車両10の背面図である。
【図42】電動車両10の上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図43】実施の形態10に係る電動車両10の左側側面図である。
【図44】電動車両10の右側面図である。
【図45】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図46】受電部20と、バッテリ15と、フロアパネル100とを示す斜視図である。
【図47】本実施の形態10に係る電動車両10の変形例を示す平面図である。
【図48】実施の形態11に係る電動車両10の平面図である。
【図49】電動車両10の左側側面図である。
【図50】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視した図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図51】実施の形態12に係る電動車両10の平面図である。
【図52】電動車両10の左側側面図である。
【図53】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視した図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図54】実施の形態13に係る電動車両10の平面図である。
【図55】電動車両10の左側側面図である。
【図56】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときの平面図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図57】実施の形態13に係る電動車両10の左側側面図である。
【図58】動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図59】実施の形態14に係る電動車両10の右側側面図である。
【図60】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図61】実施の形態15に係る電動車両10の左側側面図である。
【図62】動車両10の右側側面図である。
【図63】電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図64】本実施の形態16に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図65】受電部20を示す平面図である。
【図66】図29に示すLXVI−LXVI線における断面図である。
【図67】受電部20および送電部56を示す斜視図である。
【図68】本実施の形態26に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図69】受電部20を模式的に示す平面図である。
【図70】受電部20と送電部56と模式的に示す斜視図である。
【図71】受電部20および送電部56を模式的に示す斜視図である。
【図72】受電部20の変形例を示す平面図である。
【図73】図71に示す受電部20と、この受電部20と同種の送電部56との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。
【図74】図72に示す受電部20と、当該受電部20と異なるタイプ送電部56との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。
【図75】本実施の形態27に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。
【図76】受電部20を模式的に示す斜視図である。
【図77】図76に示す受電部20と、この受電部20と同じタイプの受電部20との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。
【図78】受電部20と、送電部56との間で電力伝送するときの様子を示す斜視図である。
【図79】電動車両10を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1から図63を用いて、本発明の実施の形態に係る受電装置と送電装置と、この送電装置および受電装置を含む電力伝送システムについて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る受電装置と、送電装置と、電力伝送システムとを模式的に示す模式図である。
【0027】
本実施の形態1に係る電力伝送システムは、受電装置11を含む電動車両10と、送電装置50を含む外部給電装置51とを有する。電動車両10の受電装置11は、送電装置50が設けられた駐車スペース52の所定位置に停車して、主に、送電装置50から電力を受電する。
【0028】
駐車スペース52には、電動車両10を所定の位置に停車させるように、輪止や駐車位置および駐車範囲を示すラインが設けられている。
【0029】
外部給電装置51は、交流電源53に接続された高周波電力ドライバ54と、高周波電力ドライバ54などの駆動を制御する制御部55と、この高周波電力ドライバ54に接続された送電装置50とを含む。送電装置50は、送電部56を含み、送電部56は、フェライトコア57と、フェライトコア57に巻きつけられた第1コイル(共鳴コイル)58と、この第1コイル58に接続されたキャパシタ59とを含む。なお、キャパシタ59は、必須の構成ではない。第1コイル58は、高周波電力ドライバ54に接続されている。
【0030】
送電部56は、第1コイル58のインダクタンスと、第1コイル58の浮遊容量およびキャパシタ59のキャパシタンスとから形成された電気回路を含む。
【0031】
図1において、電動車両10は、受電装置11と、受電装置11に接続された整流器13と、この整流器13に接続されたDC/DCコンバータ14と、このDC/DCコンバータ14に接続されたバッテリ15と、パワーコントロールユニット(PCU(Power Control Unit))16と、このパワーコントロールユニット16に接続されたモータユニット17と、DC/DCコンバータ14やパワーコントロールユニット16などの駆動を制御する車両ECU(Electronic Control Unit)18とを備える。なお、本実施の形態に係る電動車両10は、図示しないエンジンを備えたハイブリッド車両であるが、モータにより駆動される車両であれば、燃料電池車両も含む。
【0032】
整流器13は、受電装置11に接続されており、受電装置11から供給される交流電流を直流電流に変換して、DC/DCコンバータ14に供給する。
【0033】
DC/DCコンバータ14は、整流器13から供給された直流電流の電圧を調整して、バッテリ15に供給する。なお、DC/DCコンバータ14は必須の構成ではなく省略してもよい。この場合には、外部給電装置51にインピーダンスを整合するための整合器を送電装置50と高周波電力ドライバ54との間に設けることで、DC/DCコンバータ14の代用をすることができる。
【0034】
パワーコントロールユニット16は、バッテリ15に接続されたコンバータと、このコンバータに接続されたインバータとを含み、コンバータは、バッテリ15から供給される直流電流を調整(昇圧)して、インバータに供給する。インバータは、コンバータから供給される直流電流を交流電流に変換して、モータユニット17に供給する。
【0035】
モータユニット17は、たとえば、三相交流モータなどが採用されており、パワーコントロールユニット16のインバータから供給される交流電流によって駆動する。
【0036】
なお、電動車両10は、エンジンまたは燃料電池をさらに備える。モータユニット17は、発電機として主に機能するモータジェネレータと、電動機として主に機能するモータジェネレータとを含む。
【0037】
受電装置11は、受電部20を含む。受電部20は、フェライトコア21と、このフェライトコア21の外周面に巻きつけられた第2コイル22と、第2コイル22に接続されたキャパシタ23とを含む。なお、受電部20においても、キャパシタ23は、必須の構成ではない。第2コイル22は、整流器13に接続されている。第2コイル22は浮遊容量を有する。このため、受電部20は、第2コイル22のインダクタンスと、第2コイル22およびキャパシタ23のキャパシタンスとによって形成された電気回路を有する。なお、キャパシタ23は、必須の構成ではなく、省略することができる。
【0038】
図2は、電動車両10の左側の側面を示す側面図である。図3は、電動車両10の右側の側面を示す側面図である。図4は、電動車両10の正面図である。図5は、電動車両10の背面図である。図6は、電動車両10の平面図である。図7は、電動車両10の底面図である。
【0039】
図2において、電動車両10は、車両本体70と、車両本体70に設けられた車輪とを含む。車両本体70内には、モータユニット17やエンジンなどが収容される駆動室80と、駆動室80より電動車両10の進行方向後方側に配置された乗員収容室81と、この乗員収容室81よりも進行方向後方側に配置された荷物室68とが形成されている。
【0040】
電動車両10の左側面71には、乗員収容室81に連通する乗降用開口部82Lが形成されている。車両本体70は、乗降用開口部82Lを開閉するドア83Lと、乗降用開口部82Lよりも進行方向前方側に配置されたフロントフェンダ84Lと、フロントフェンダ84よりも進行方向前方側に配置されたフロントバンパ86とを含む。
【0041】
車両本体70は、乗降用開口部82Lよりも進行方向後方側に配置されたリヤフェンダ85Lと、リヤフェンダ85Lよりも進行方向後方側に配置されたリヤバンパ87とを含む。
【0042】
図3において、電動車両10の右側面72には、乗員収容室81に連通する乗降用開口部82Rが形成されている。車両本体70は、乗降用開口部82Rを開閉するドア83Rと、乗降用開口部82Rよりも進行方向前方側に配置されたフロントフェンダ84Rと、乗降用開口部82Rよりも進行方向後方側に配置されたリヤフェンダ85Rとを含む。図6において、車両本体70は、駆動室80を開閉するエンジンルーフ88と、乗員収容室81の上面を規定するルーフ66と、荷物室68に形成された開口部を開閉するハッチ67とを含む。ハッチ67は、上面部67aと、背面部67bとを含む。
【0043】
電動車両10の左側面71とは、図2に示すように、電動車両10から電動車両10の幅方向であって、電動車両10の左側に離れた位置から電動車両10を見たときに見える面である。
【0044】
このため、電動車両10の左側面71とは、主に、フロントバンパ86の側部と、フロントフェンダ84Lと、ドア83Lと、リヤフェンダ85Lと、リヤバンパ87の側部とによって規定される。
【0045】
図3において、電動車両10の右側面72とは、図3に示すように、電動車両10の幅方向であって、電動車両10の右側に離れた位置から電動車両10を見たときに見える面である。このため、電動車両10の右側面72は、主に、フロントバンパ86の側部と、フロントフェンダ84Rと、ドア83Rと、リヤフェンダ85Rと、リヤバンパ87の側部とによって規定される。
【0046】
図4において、電動車両10の正面73とは、電動車両10に対して進行方向前方側に離れた位置から電動車両10をみたときに見える面である。
【0047】
このため、電動車両10の正面73とは、主に、フロントバンパ86の正面部と、エンジンルーフ88およびフロントバンパ86の間に設けられた部材とによって規定されている。
【0048】
図5において、電動車両10の背面74とは、電動車両10に対して進行方向後方側に離れた位置から電動車両10を見たときに見える面である。
【0049】
このため、電動車両10の背面74は、主に、リヤバンパ87の背面部と、ハッチ67の背面部67bとによって規定されている。
【0050】
図6において、電動車両10の上面75とは、電動車両10の車輪(タイヤ)が地面と接地された状態において、地面に対して鉛直方向の上方に離れた位置から電動車両10を見たときに、見える面である。
【0051】
このため、電動車両10の上面75とは、主に、エンジンルーフ88と、ルーフ66と、ハッチ67の上面部67aとによって規定されている。
【0052】
図7において、電動車両10の底面76とは、電動車両10の車輪(タイヤ)が地面と接地された状態において、地面に対して鉛直方向の下方に離れた位置から電動車両10を見たときに、見える面である。
【0053】
図2および図3において、電動車両10は、左側面71に設けられた給油部(第2接続部)77と、右側面72に設けられた充電部(第1接続部)78と、給油部77に配管などによって接続された燃料タンク79とを含む。
【0054】
本実施の形態においては、給油部77は、フロントフェンダ84Lに設けられ、充電部78は、フロントフェンダ84Rに設けられている。充電部78は、バッテリ15に接続されており、充電部78とバッテリ15との間には、配線と、充電部78から供給される交流電流を直流電流に変換する変換器とが設けられている。
【0055】
給油部77には、給油装置に設けられた給油プラグが接続される。給油プラグ(燃料供給部)は、ガソリン、液体水素などの燃料を給油部77に供給し、給油部77に供給された燃料は、燃料タンク79に供給される。すなわち、給油部77から供給されるエネルギは、電力と異なるエネルギであって、ガソリンや水素元素を含む水素化合物などの燃料である。
【0056】
充電部78には、充電装置に設けられた充電プラグが接続される。充電プラグ(電力供給部)は、充電部78に電力を供給する。充電部78に供給された交流電流は、直流電流に変換されて、バッテリ15に蓄積される。
【0057】
図8は、受電装置11を示す断面図であり、図9は、受電装置11の分解斜視図である。この図8および図9に示すように、受電装置11は、受電部20と、受電部20を収容する筐体24とを含む。
【0058】
筐体24は、下方に向けて開口するように形成されたシールド25と、シールド25の開口部を閉塞するように設けられた蓋部26とを含む。
【0059】
シールド25は、天板部25aと、天板部25aの周縁部から下方に向けて垂れ下がるように形成された周壁部25bとを含む。周壁部25bは、複数の壁部25c〜25fを含み、これら複数の壁部25c〜25fが互いに接続されて、環状の周壁部25bが形成されている。壁部25cおよび壁部25eは、第2コイル22の巻回軸O1の延びる方向に配列し、壁部25dおよび壁部25fは、第2コイル22の巻回軸O1に垂直な方向に配列している。なお、シールド25の形状としては、このような形状に限られず、多角刑形状、円形液状、長円形形状など各種形状を採用することができる。
【0060】
周壁部25bの下端部によって開口部が形成されており、蓋部26はこの開口部を閉塞する。
【0061】
受電部20は、板状に形成されたフェライトコア21と、このフェライトコア21を上下面から挟み込む固定部材27と、この固定部材27に巻回された第2コイル22と、この第2コイル22に接続されたキャパシタ23とを含む。
【0062】
フェライトコア21は、第2コイル22内から巻回軸O1の延びる方向に突出する突出部29aおよび突出部29bを含む。突出部29aは、第2コイル22の一方の端部側から突出しており、突出部29bは、第2コイル22の他方の端部側から突出する。このように、フェライトコア21は、巻回軸O1の延びる方向において第2コイル22の長さよりも長くなるように形成されている。
【0063】
図10は、固定部材27およびフェライトコア21を示す分解斜視図である。この図10に示すように、固定部材27は、フェライトコア21の上面側に配置された絶縁片30と、フェライトコア21の下面側に配置された絶縁片31とを含む。
【0064】
絶縁片30および絶縁片31は、図9などに示すボルト28によって互いに固定されており、フェライトコア21は、絶縁片30および絶縁片31によって挟みこまれている。絶縁片30および絶縁片31がフェライトコア21を挟み込むことで、フェライトコア21を保護している。
【0065】
このように形成された受電装置11は、図7に示すように、電動車両10の底面76に設けられている。受電装置11の固定方法は、各種の方法を採用することができる。たとえば、電動車両10は、車両の幅方向に配列するサイドメンバ47と、サイドメンバ47同士を接続するように設けられた複数のクロスメンバとを含み、受電装置11をサイドメンバ47やクロスメンバから懸架するようにしてもよい。または、電動車両10は、フロアパネル49を備えてり、受電装置11をこのフロアパネル49に固定するようにしてもよい。「受電装置11を底面76に配置する」とは、電動車両10の下方から電動車両10を見たときに、必ずしも受電装置11が目視できる位置に設けられている必要はない。このため、たとえば、受電装置11は、フロアパネル49よりも下方側に配置されている。
【0066】
図11は、第2コイル22を示す斜視図である。この図11に示すように、第2コイル22は、第1端部35および第2端部36を含み、第2コイル22は、第1端部35から第2端部36に向かうにつれて、巻回軸O1の周囲を取り囲むと共に、巻回軸O1の延びる方向に変位するように形成されている。第2コイル22は、複数回、コイル線を巻回して形成されている。なお、第1端部35および第2端部36が、巻回軸O1の延びる方向において第2コイル22の両端に位置している。
【0067】
この図11に示す例においては、フェライトコア21は、略直方体形状に形成されており、フェライトコア21は、上面37と、上面37と厚さ方向に対向する底面38と、短手方向に配列する側面39および側面40と、長手方向に配列する端面41および端面42とを含む。なお、フェライトコア21は、複数の分割されたフェライトピースから形成してもよい。
【0068】
第2コイル22は、上面37に配置された長辺部43と、この長辺部43の端部から下方に向けて延び、側面39に配置された短辺部44と、短辺部44に接続され、底面38に配置された長辺部45と、この長辺部45の端部に接続され、側面40に配置された短辺部46とを含む。
【0069】
そして、1つの長辺部43と、1つの短辺部44と、1つの長辺部45と、1つの短辺部46とによって、コイル線がフェライトコア21の周面に一巻きされる。
【0070】
第2コイル22は、複数巻きされており、第2コイル22は、複数の長辺部43と、複数の短辺部44と、複数の長辺部45と、複数の短辺部46とを含む。
【0071】
図12は、第2コイル22を平面視した平面図である。この図12に示すように、複数の短辺部46が巻回軸O1の延びる方向に配列しており、同様に、複数の短辺部44が巻回軸O1の延びる方向に配列している。
【0072】
短辺部44と、短辺部46とは、同一の仮想水平面上に配置されており、短辺部44と、短辺部46とは、巻回軸O1を挟んで互いに対向すると共に、短辺部44と短辺部46とは水平方向に配列している。
【0073】
本実施の形態においては、第2コイル22は、正面から見ると、四角形状となるように形成されているが、コイルの形状としては、楕円形状、長円形状、多角形形状などの各種形状を採用することができる。
【0074】
図13は、受電部20と送電部56とを対向配置させた状態を示す斜視図である。なお、図13において、受電装置11に設けられた蓋部26は図示されていない。
【0075】
この図13に示すように、電力伝送時には、受電部20と、送電部56とは互いにエアギャップをあけて対向するように配置される。
【0076】
送電部56は、内部に第1コイル58などを収容する筐体60と、筐体60内に収容された固定部材61と、固定部材61内に収容されたフェライトコア57と、固定部材61の外周面に装着された第1コイル58と、筐体60内に収容されたキャパシタ59とを含む。
【0077】
筐体60は、銅などの金属材料によって形成されたシールド62と、シールド62に設けられた樹脂性の蓋部材63とを含む。
【0078】
シールド62は、底面部と、この底面部の外周縁部から上方に向けて立ち上げるように環状に形成された周壁部とを含み、周壁部の環状に延びる上端部によって上方に向けて開口する開口部が形成されている。蓋部材63は、シールド62の周壁部の上端部によって形成された開口部を閉塞するように形成されている。
【0079】
フェライトコア57は、第1コイル58の巻回軸の延びる方向に突出する突出部64aと、突出部64bとを含む。突出部64aは、第1コイル58の一方の端部側から突出するように形成されており、突出部64bは、第1コイル58の他方の端部側から突出する。
【0080】
固定部材61は、フェライトコア57の上面側に配置された絶縁片と、フェライトコア57の下面側に配置された絶縁片とを含む。フェライトコア57は、この2つの絶縁片によって挟み込まれており、この2つの絶縁片がボルトおよびナットなどのような締結部材によって互いに固定されることで、フェライトコア57が2つの絶縁片によって挟み込まれている。第1コイル58は、固定部材61の外周面に巻きつけられている。
【0081】
図14は、電動車両10を電動車両10の鉛直方向上方から見たときに、第2コイル22と、給油部77と、充電部78との配置を模式的に示す平面図である。
【0082】
この図14に示すように、電動車両10は、左側面71(第2側面)と、左側面71と電動車両10の幅方向に対向する右側面(第1側面)72と、左側面71と右側面72との間に配置された正面(第3側面)73と、左側面71と右側面72との間に配置され、正面73と車両の前後方向に対向する背面(第4側面)74とを含む。
【0083】
第2コイル22は、巻回軸O1が水平方向に向くように配置されており、巻回軸O1は、正面73から背面74を通るように延びている。「巻回軸O1が水平方向に向く」とは、完全に水平方向に巻回軸O1が延びている場合と、実質的に水平方向に向いている場合とのいずれも含む。なお、巻回軸O1が実質的に水平方向に向いているとは、たとえば、仮想水平面と巻回軸O1との交差角度が、10度以下である場合を意味する。ここで、給油部77および充電部78は、巻回軸O1から間隔をあけて設けられている。
【0084】
具体的には、巻回軸O1は、電動車両10の幅方向における底面76の中央部をとおり、電動車両10の進行方向D1に延びている。その一方で、給油部77は、左側面71に設けられ、充電部78は、右側面72に設けられている。給油部77と、充電部78とは、幅方向D2に配列している。
【0085】
底面76の中心部P1は、底面76の進行方向D1の中央に位置し、底面76の幅方向D2の中央部に位置している。
【0086】
第2コイル22は、中心部P1よりも進行方向D1の後方側に位置しており、給油部77および充電部78は、中心部P1よりも進行方向D1の前方側に位置している。ここで、コイル中心P2は、第2コイル22の巻回軸O1の中央部であって、巻回軸O1に垂直な方向の中央部に位置している。
【0087】
進行方向(背面74から正面73に向かう方向)D1における第2コイル22と給油部77との間の距離を距離L4とする。進行方向D1における第2コイル22と充電部78との間の距離を距離L5とする。第2コイル22と右側面72との最短距離を距離L6とし、第2コイル22と左側面71との最短距離を距離L7とする。
【0088】
ここで、距離L4および距離L5のうち、短い方の距離を第2距離とし、距離L6および距離L7のうち、短い方の距離を第1距離とすると、第2距離は、第1距離よりも長い。なお、この図14に示す例においては、距離L4と距離L5との長さは等しく、距離L6と距離L7との距離は等しい。そして、距離L4および距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。
【0089】
また、左側面71と、右側面72と、正面73と、背面74とのうち、第2コイル22またはコイル中心P2から最も離れた面は、正面73である。
【0090】
図1において、本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、送電部56の固有周波数と、受電部20の固有周波数との差は、受電部20または送電部56の固有周波数の10%以下である。このような範囲に各送電部56および受電部20の固有周波数を設定することで、電力伝送効率を高めることができる。その一方で、固有周波数の差が受電部20または送電部56の固有周波数の10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%より小さくなり、バッテリ15の充電時間が長くなるなどの弊害が生じる。
【0091】
ここで、送電部56の固有周波数とは、キャパシタ59が設けられていない場合には、第1コイル58のインダクタンスと、第1コイル58のキャパシタンスとから形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。キャパシタ59が設けられた場合には、送電部56の固有周波数とは、第1コイル58およびキャパシタ59のキャパシタンスと、第1コイル58のインダクタンスとによって形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。電気回路において、制動力および電気抵抗をゼロもしくは実質的にゼロとしたときの固有周波数は、送電部56の共振周波数とも呼ばれる。
【0092】
同様に、受電部20の固有周波数とは、キャパシタ23が設けられていない場合には、第2コイル22のインダクタンスと、第2コイル22のキャパシタンスとから形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。キャパシタ23が設けられた場合には、受電部20の固有周波数とは、第2コイル22およびキャパシタ23のキャパシタンスと、第2コイル22のインダクタンスとによって形成された電気回路が自由振動する場合の振動周波数を意味する。電気回路において、制動力および電気抵抗をゼロもしくは実質的にゼロとしたときの固有周波数は、受電部20の共振周波数とも呼ばれる。
【0093】
図15および図16を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図15は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す。電力伝送システムは、送電装置90と、受電装置91とを備え、送電装置90は、コイル92(電磁誘導コイル)と、送電部93とを含む。送電部93は、コイル94(共鳴コイル)と、コイル94に設けられたキャパシタ95とを含む。
【0094】
受電装置91は、受電部96と、コイル97(電磁誘導コイル)とを備える。受電部96は、コイル99とこのコイル99(共鳴コイル)に接続されたキャパシタ98とを含む。
【0095】
コイル94のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ95のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。コイル99のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ98のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、送電部93の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、受電部96の固有周波数f2は、下記の式(2)によって示される。
【0096】
f1=1/{2π(Lt×C1)
1/2}・・・(1)
f2=1/{2π(Lr×C2)
1/2}・・・(2)
ここで、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合において、送電部93および受電部96の固有周波数のズレと、電力伝送効率との関係を図16に示す。なお、このシミュレーションにおいては、コイル94およびコイル99の相対的な位置関係は固定した状態であって、さらに、送電部93に供給される電流の周波数は一定である。
【0097】
図16に示すグラフのうち、横軸は、固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は、一定周波数での伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記式(3)によって示される。
【0098】
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%)・・・(3)
図16からも明らかなように、固有周波数のズレ(%)が±0%の場合には、電力伝送効率は、100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は、40%となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は、10%となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は、5%となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、受電部96の固有周波数の10%以下の範囲となるように各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が受電部96の固有周波数の5%以下となるように、各送電部および受電部の固有周波数を設定することで電力伝送効率をより高めることができることがわかる。なお、シミュレーションソフトとしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
【0099】
次に、本実施の形態に係る電力伝送システムの動作について説明する。
図1において、第1コイル58には、高周波電力ドライバ54から交流電力が供給される。この際、第1コイル58を流れる交流電流の周波数が特定の周波数となるように電力が供給されている。
【0100】
第1コイル58に特定の周波数の電流が流れると、第1コイル58の周囲には特定の周波数で振動する電磁界が形成される。
【0101】
第2コイル22は、第1コイル58から所定範囲内に配置されており、第2コイル22は第1コイル58の周囲に形成された電磁界から電力を受け取る。
【0102】
本実施の形態においては、第2コイル22および第1コイル58は、所謂、ヘリカルコイルが採用されている。このため、第1コイル58の周囲には、特定の周波数で振動する磁界および電界が形成され、第2コイル22は主に当該磁界から電力を受け取る。
【0103】
ここで、第1コイル58の周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と第1コイル58に供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、第1コイル58に供給される電流の周波数との関係について説明する。第1コイル58から第2コイル22に電力を伝送するときの電力伝送効率は、第1コイル58および第2コイル22の間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電部56および受電部20の固有周波数(共振周波数)を固有周波数f0とし、第1コイル58に供給される電流の周波数を周波数f3とし、第2コイル22および第1コイル58の間のエアギャップをエアギャップAGとする。
【0104】
図17は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、第1コイル58に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。
【0105】
図17に示すグラフにおいて、横軸は、第1コイル58に供給する電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、第1コイル58に供給する電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、第1コイル58に供給する電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
【0106】
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような第1の手法が考えられる。第1の手法としては、図1に示す第1コイル58に供給する電流の周波数を一定として、エアギャップAGにあわせて、キャパシタ59やキャパシタ23のキャパシタンスを変化させることで、送電部56と受電部20との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が挙げられる。具体的には、第1コイル58に供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタ59およびキャパシタ23のキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、第1コイル58および第2コイル22に流れる電流の周波数は一定である。なお、電力伝送効率の特性を変化させる手法としては、送電装置50と高周波電力ドライバ54との間に設けられた整合器を利用する手法や、コンバータ14を利用する手法などを採用することもできる。
【0107】
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、第1コイル58に供給する電流の周波数を調整する手法である。たとえば、図17において、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、第1コイル58には周波数が周波数f4または周波数f5の電流を第1コイル58に供給する。そして、周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数が周波数f6の電流を第1コイル58に供給する。この場合では、エアギャップAGの大きさに合わせて第1コイル58および第2コイル22に流れる電流の周波数を変化させることになる。
【0108】
第1の手法では、第1コイル58を流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、第1コイル58を流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が第1コイル58に供給される。第1コイル58に特定の周波数の電流が流れることで、第1コイル58の周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電部20は、受電部20と送電部56の間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電部56から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、の例では、エアギャップAGに着目して、第1コイル58に供給する電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、第1コイル58および第2コイル22の水平方向のずれ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、第1コイル58に供給する電流の周波数を調整する場合がある。
【0109】
なお共鳴コイルとしてヘリカルコイルを採用した例について説明したが、共鳴コイルとして、メアンダラインなどのアンテナなどを採用した場合には、第1コイル58に特定の周波数の電流が流れることで、特定の周波数の電界が第1コイル58の周囲に形成される。そして、この電界をとおして、送電部56と受電部20との間で電力伝送が行われる。
【0110】
本実施の形態に係る電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。図18は、電流源または磁流源からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図18を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電磁界」と「誘導電磁界」と「静電磁界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πとあらわすことができる。
【0111】
「静電磁界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、本実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電磁界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電部56および受電部20(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、送電部56から他方の受電部20へエネルギー(電力)を伝送する。この「静電磁界」は遠方にエネルギーを伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電磁界」によってエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。
【0112】
このように、この電力伝送システムにおいては、送電部と受電部とを電磁界によって共振(共鳴)させることで送電部と受電部との間で非接触で電力が送電される。このような受電部と送電部との間に形成される電磁場は、たとえば、近接場共振(共鳴)結合場という場合がある。そして、送電部と受電部との間の結合係数κは、たとえば、0.3以下程度であり、好ましくは、0.1以下である。当然のことながら、結合係数κを0.1〜0.3程度の範囲も採用することができる。結合係数κは、このような値に限定されるものでなく、電力伝送が良好となる種々の値をとり得る。
【0113】
本実施の形態の電力伝送における送電部56と受電部20との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「磁場共振(共鳴)結合」、「近接場共振(共鳴)結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」または「電界(電場)共振結合」という。
【0114】
「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
【0115】
本明細書中で説明した送電部56の第1コイル58と受電部20の第2コイル22とは、コイル形状のアンテナが採用されているため、送電部56と受電部20とは主に、磁界によって結合しており、送電部56と受電部20とは、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」している。
【0116】
なお、第1コイル58,22として、たとえば、メアンダラインなどのアンテナを採用することも可能であり、この場合には、送電部56と受電部20とは主に、電界によって結合している。このときには、送電部56と受電部20とは、「電界(電場)共振結合」している。
【0117】
図13において、受電部20と、送電部56との間で電力伝送する際には、第1コイル58に所定の周波数の交流電流が供給される。
【0118】
第1コイル58に所定交流電流が供給されることで、第1コイル58の周囲に所定の周波数で振動する電磁界が形成される。そして、第2コイル22が当該電磁界から電力を受電する。また、受電部20と送電部56との間に磁路65が形成される。
【0119】
磁路65は、突出部29aと、第2コイル22内と、突出部29bと、エアギャップと、突出部64bと、第1コイル58内と、突出部64aと、エアギャップと、突出部29aとを通るように形成される。
【0120】
図18および図19は、第2コイル22の周囲に形成される磁界の強度分布を示すグラフである。図18は、巻回軸O1の延びる方向における磁界の分布を示すグラフである。図18に示すグラフの横軸は、図9に示す壁部25cまたは壁部25eから巻回軸O1の延びる方向の距離(cm)を示す。グラフの縦軸は、磁界強度を示す。
【0121】
図19は、巻回軸O1に垂直な方向における磁界の分布を示すグラフである。この図18に示すように、グラフの横軸は、図9に示す壁部25dまたは壁部25fから巻回軸O1に垂直な方向の距離(cm)を示す。グラフの縦軸は、磁界の強度を示す。
【0122】
この図18および図19に示すように、巻回軸O1の延びる方向に長くなるように強度が高い磁界が分布することがわかる。
【0123】
図20および図21は、第2コイル22の周囲に形成される電界の分布を示すグラフである。図20は、巻回軸O1の延びる方向における電界の分布を示すグラフである。グラフの横軸は、図9に示す壁部25cまたは壁部25eから巻回軸O1の延びる方向の距離(cm)を示し、縦軸は、電界の強度を示す。
【0124】
図21は、巻回軸O1に垂直な方向における電界の分布を示すグラフである。横軸は、図13に示す壁部25dまたは壁部25fから巻回軸O1に垂直な方向における距離(cm)を示す。
【0125】
図20および図21に示すように、電界は、巻回軸O1に垂直な方向に長くなるように分布することが分かる。その一方で、図20および図21から明らかなように、電界の強度自体は弱いことが分かる。
【0126】
ここで、図14において、第2コイル22は、巻回軸O1が進行方向D1に延びるように、配置されている。これにより、突出部29aと、突出部29bとは、第2コイル22を挟み、進行方向D1に配列している。
【0127】
図14において、二点差線で囲まれた領域R1は、電力伝送時に、第2コイル22の周囲に形成される電磁界のうち、強度の高い領域を示す。
【0128】
そして、磁路が巻回軸O1の延びる方向に配列する突出部29aおよび突出部29bを通るように形成される。この図14に示されるように、強度の高い電磁界は、巻回軸O1の延びる方向に長くなると共に、巻回軸O1の延びる方向に垂直な方向に短くなるように分布する。
【0129】
充電部78および給油部77は、巻回軸O1から離れた位置に設けられているため、電力伝送時に強度の高い電磁界が充電部78および給油部77に達することを抑制することができる。なお、充電部78および給油部77が巻回軸O1から離れた位置とは、充電部78と給油部77と巻回軸O1とを電動車両10の鉛直方向の上方から平面視したときに、充電部78と巻回軸O1とが重ならず、給油部77と巻回軸O1とが重ならないことを意味する。
【0130】
これにより、第2コイル22が電力を受電しているときに、給油作業を行うときに、作業者が所持する電気機器や、給油プラグに搭載された機器が第2コイル22の周囲に形成される電磁界から受ける影響を低減することができる。
【0131】
同様に、第2コイル22が電力を受電しているときに、充電部78を用いて充電作業をする際に、充電部78に設けられた電気機器や作業者の所持する電気機器が、第2コイル22の周囲に形成される電磁界から受ける影響を抑制することができる。
【0132】
なお、送電部56と、受電部20との間で電力を伝送している場合には、充電部78を用いてバッテリ15を充電できないようにしたり、給油部77を用いて燃料を燃料タンク79に供給できないようにしてもよい。
【0133】
このような電動車両10においても、運転手や作業者が、送電部56と受電部20との間で電力伝送がなされていることを忘れて、充電部78や給油部77に近づく場合がある。
【0134】
このような場合においても、運転手や作業者が保持する電気機器が電磁界から受ける影響を抑制することができる。
【0135】
ここで、幅方向D2において、底面76の中央部をとおり、進行方向D1に延びる仮想線を電動車両10の中心線O2とする。図14に示す例においては、第2コイル22の巻回軸O1と中心線O2とは一致するように第2コイル22が配置されている。
【0136】
図14において、第2距離(距離L4および距離L5のうち、短い方の距離)は、第1距離(距離L6および距離L7のうち、短い方の距離)よりも長い。
【0137】
このため、領域R1が進行方向D1に長くなるように分布したとしても、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0138】
なお、領域R1は、巻回軸O1の延びる方向における第2コイル22の中央部において、幅方向D2の長さが長くなる。
【0139】
給油部77および充電部78は、第2コイル22のコイル中心P2よりも進行方向D1前方側に配置されている。このため、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0140】
第2コイル22は、巻回軸O1が正面73および背面74を通るように配置されており、イル22の周囲には、巻回軸O1が延びる方向に強度の高い電磁界が分布する。
【0141】
その一方で、給油部77および充電部78は、電動車両10の周面のうち、正面73および背面74と異なる右側面72または左側面71に設けられている。このため、給油部77および充電部78で作業者が給油作業や充電作業を行ったとしても、当該作業者が所持する電子機器が電磁界から受ける影響を小さく抑えることができる。
【0142】
正面73は、電動車両10の周面のうち、最も、コイル中心P2および第2コイル22から離れた面であり、給油部77は、左側面71のうち、背面74よりも正面73に近い位置に設けられている。このため、非接触充電時に、第2コイル22の周囲に電磁界が形成されたとしても、強度の高い電磁界が給油部77に達することを抑制することができる。
【0143】
同様に、充電部78は、背面74よりも正面73に近い位置に設けられており、非接触充電時に、強度の高い電磁界が充電部78に達することが抑制されている。
【0144】
このため、非接触充電がなされているときに、作業者が給油部77で給油作業を行ったり、充電作業を行ったとしても、作業者が所持する電子機器が電磁界の影響を受けることを抑制することができる。
【0145】
(実施の形態2)
図22から図24を用いて、本実施の形態2に係る電動車両10について説明する。なお、図22から図24に示す構成のうち、図1から図21に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0146】
図22は、実施の形態2に係る電動車両10の左側側面図であり、図23は、電動車両10の右側側面図である。
【0147】
この図22に示すように、給油部77は、電動車両10の左側面71に設けられたリヤフェンダ85Lに設けられ、図23に示すように、充電部78は、リヤフェンダ85Rに設けられている。
【0148】
図24は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。この図23において、第2コイル22は、巻回軸O1が背面74から正面73に向かうように配置されている。そして、充電部78および給油部77のいずれもが巻回軸O1から離れた位置に設けられているため、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0149】
給油部77および充電部78は、第2コイル22のコイル中心P2よりも進行方向D1後方側に位置している。このため、電力伝送時において、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0150】
(実施の形態3)
図25および図26を用いて、本実施の形態3に係る電動車両10について説明する。なお、図25および図26に示す構成のうち、図1から図24に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0151】
図25は、実施の形態3に係る電動車両10の左側側面図であり、図26は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【0152】
図25において、充電部78は、左側面71のフロントフェンダ84Lに設けられており、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。
【0153】
図26において、給油部77および充電部78は、巻回軸O1から離れた位置に設けられている。さらに、進行方向D1において、充電部78と第2コイル22との間の距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。
【0154】
本実施の形態においても、第2コイル22は、巻回軸O1が正面73および背面74を通るように配置されている。給油部77および充電部78は、左側面71に設けられており、正面73および背面74と異なる面に設けられている。このため、非接触充電時に給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0155】
第2コイル22は、正面73よりも背面74に近い位置に設けられている。左側面71と、右側面72と、正面73と、背面74とのうち、第2コイル22から最も離れた面は、正面73である。
【0156】
充電部78は、背面74よりも正面73に近い位置に設けられており、強度の高い電磁界が充電部78に達することを抑制することができる。
【0157】
このため、電力伝送時に、充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。なお、進行方向D1における給油部77と第2コイル22との間の距離L4は、距離L6および距離L7のいずれよりも短い。その一方で、給油部77は、第2コイル22の中央部よりも進行方向D1後方側に配置されている。このため、電力伝送時に給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0158】
ここで、充電部78には、充電プラグが接続されたか否かをセンシングするセンサなどが設けられている。その一方で、距離L5は、距離L4よりも長いため、充電部78に達する電磁界の強度は、給油部77に達する電磁界の強度よりも弱い。このため、充電部78に設けられたセンサなどの電気機器が電磁界から受ける影響が低減されている。このため、受電部20と送電部56との間で非接触で電力伝送している際に、充電部78を用いて充電作業を行う場合が考えられる。このような場合においても、充電作業者が充電作業を行うときに、強度の高い電磁界が充電作業者に達することを抑制することができる。
【0159】
なお、第2コイル22は、幅方向D2における底面76の中央部に配置されているが、第2コイル22の配置位置としては、これに限られない。たとえば、第2コイル22は、給油部77および充電部78が設けられた側面(左側面71)と反対側の側面(右側面72)に近接するように配置してもよい。この場合、給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0160】
なお、本実施の形態3においては、充電部78を給油部77よりも第2コイル22から離れた位置に配置しているが、給油部77を充電部78から離した位置に設けるようにしてもよい。
【0161】
(実施の形態4)
図27から図29を用いて、本実施の形態4に係る電動車両10について説明する。図27から図29に示す構成のうち、図1から図26に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0162】
図27は、実施の形態4に係る電動車両10の左側側面図であり、図28は、電動車両10の右側側面図である。図27に示すように、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。図28に示すように、充電部78は、右側面72のフロントフェンダ84Rに設けられている。
【0163】
図29は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。この図29に示されるように、充電部78および給油部77は、いずれも、巻回軸O1から離れた位置に配置されている。充電部78と第2コイル22との距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも大きいため、充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0164】
なお、本実施の形態においても、巻回軸O1は、正面73および背面74を通り、充電部78および給油部77は、正面73および背面74と異なる面に設けられている。さらに、第2コイル22は、正面73よりも背面74に近い位置に設けられており、充電部78は、背面74よりも正面73に近い位置に設けられている。
【0165】
また、給油部77は、第2コイル22のコイル中心P2よりも進行方向D1後方側に配置されているため、給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0166】
なお、第2コイル22の搭載位置の変形例として、たとえば、第2コイル22を充電部78が設けられた側面(右側面72)よりも給油部77が設けられた側面(左側面71)に近接するように配置してもよい。
【0167】
(実施の形態5)
図30から図32を用いて、本実施の形態5に係る電動車両10について説明する。なお、図30から図32に示す構成のうち、図1から図29に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0168】
図30は、実施の形態5に係る電動車両10の左側側面図であり、図31は、右側側面図である。図30において、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。図31において、充電部78は、右側面72のリヤフェンダ85Rに設けられている。
【0169】
図32は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。この図31において、充電部78および給油部77は、いずれも、巻回軸O1から離れた位置に配置されている。
【0170】
第2コイル22は、進行方向D1において、背面74よりも正面73に近接するように配置されており、第2コイル22は、中心部P1よりも進行方向D1前方側に配置されている。給油部77および充電部78は、正面73よりも背面74側に配置されており、充電部78および給油部77は、中心部P1よりも進行方向D1後方側に配置されている。給油部77および充電部78は、幅方向D2に配列する。
【0171】
左側面71、右側面72、正面73および背面74のうち、背面74が最も第2コイル22から離れている。そして、充電部78は、右側面72のうち、正面73よりも背面74に近い位置に設けられ、給油部77は、左側面71のうち、正面73よりも背面74に近い位置に設けられている。
【0172】
このため、距離L4および距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。このため、電力伝送時に、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0173】
(実施の形態6)
図33および図34を用いて、本実施の形態6に係る電動車両10について説明する。図33および図34に示す構成のうち、図1から図32に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0174】
図33は、実施の形態6に係る電動車両10の正面図である。この図33に示すように、給油部77および充電部78は、正面73のフロントバンパ86に設けられている。
【0175】
図34は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。この図33において、進行方向D1において、背面74と第2コイル22と、背面74との間の距離を距離L8とし、進行方向D1における正面73と、第2コイル22との間の距離を距離L9とする。ここで、距離L6〜L9のうち、最も長い距離は、距離L9である。
【0176】
換言すれば、左側面71と、右側面72と、正面73と、背面74とのうち、第2コイル22からの距離が最も長い面は、正面73である。そして、給油部77および充電部78は、正面73に設けられている。
【0177】
このように、電動車両10の周面のうち、第2コイル22から最も離れた面に、給油部77および充電部78が配置されているので、電力伝送時に充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0178】
なお、好ましくは、距離L8が距離L6および距離L7よりも長くなるように第2コイル22を配置する。このように第2コイル22を配置することで、強度の高い電磁界が背面74と地面との間から強度の高い電磁界が車両の周囲から漏れることを抑制することができる。
【0179】
(実施の形態7)
図35から図37を用いて、本実施の形態7に係る電動車両10について説明する。なお、図35から図37に示す構成のうち、図1から図34に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0180】
図35は、実施の形態7に係る電動車両10の正面図であり、図36は、電動車両10の左側側面図である。図35に示すように、充電部78は、正面73のフロントバンパ86に設けられている。図36に示すように、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。
【0181】
図37は、電動車両10の上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。この図37に示すように、第2コイル22は、進行方向D1において、正面73よりも背面74に近い位置に配置されている。このため、左側面71、右側面72、正面73および背面74のうち、正面73は、最も第2コイル22から離れている。
【0182】
充電部78は、正面73に設けられているため、電力伝送時に充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0183】
進行方向D1における充電部78と第2コイル22との間の距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。このため、正面73と巻回軸O1とが交差する位置に充電部78が設けられたとしても、充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0184】
なお、進行方向D1における第2コイル22と給油部77との間の距離L4は、距離L6および距離L7のいずれよりも短い。その一方で給油部77は、巻回軸O1の延びる方向における第2コイル22の中央部よりも進行方向D1後方側に位置している。このため、電力伝送時に、強度の高い電磁界が給油部77に達することが抑制されている。なお、給油部77は、第2コイル22の中央部よりも進行方向D1の前方側に配置するようにしてもよい。
【0185】
(実施の形態8)
図38および図39を用いて、本実施の形態8に係る電動車両10について説明する。なお、図38および図39に示す構成のうち、図1から図37に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0186】
図38は、実施の形態8に係る電動車両10の背面図である。この図38に示すように、給油部77および充電部78は、背面74のリヤバンパ87に設けられている。
【0187】
図39は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。第2コイル22は、底面76のうち、背面74よりも正面73に近い位置に設けられている。左側面71、右側面72、正面73および背面74のうち、背面74が最も第2コイル22から離れている。
【0188】
給油部77および充電部78は、背面74に設けられている。このため、電力伝送時に充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0189】
(実施の形態9)
図40から図42を用いて、本実施の形態9に係る電動車両10について説明する。なお、図40から図42に示す構成のうち、図1から図39に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0190】
図40は、実施の形態9に係る電動車両10の左側面図であり、図41は、電動車両10の背面図である。
【0191】
図40において、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。図41において、充電部78は、背面74のリヤバンパ87に設けられている。
【0192】
図42は、電動車両10の上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。この図42において、第2コイル22は、底面76のうち、背面74よりも正面73に近い位置に配置されており、第2コイル22は、中心部P1より進行方向D1前方側に配置されている。
【0193】
このため、左側面71、右側面72、正面73および背面74のうち、背面74が最も第2コイル22から離れた面である。充電部78は、この背面74に設けられている。このため、電力伝送時に充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0194】
給油部77は、第2コイル22の中央部よりも進行方向D1後方側に配置されており、進行方向D1における給油部77と第2コイル22との間の距離L4は、距離L6および距離L7よりも長い。このため、電力伝送時に給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0195】
(実施の形態10)
図43から図47を用いて、本実施の形態10に係る電動車両10について説明する。図43は、実施の形態10に係る電動車両10の左側側面図である。この図43において、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。図44において、充電部78は、右側面72のリヤフェンダ85Rに設けられている。
【0196】
図45は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに電動車両10を模式的に示す平面図である。図45において、第2コイル22は、底面76の中央部に配置されている。バッテリ15は、底面76のうち、第2コイル22の進行方向D1後方側に配置されている。
【0197】
図46は、受電部20と、バッテリ15と、フロアパネル100とを示す斜視図である。図45において、フロアパネル100は、電動車両10の底面を規定する部材ある。
【0198】
図45および図46において、受電部20とバッテリ15とが巻回軸O1の延びる方向に配列している。このため、電力伝送時に、バッテリ15が電磁界の広がりを抑制する。
【0199】
これにより、電動車両10の周囲に強度の高い電磁界が漏れることを抑制することができる。
【0200】
バッテリ15は、受電部20と対向する端面を含み、給油部77は、この端面よりも進行方向D1後方側に設けられている。充電部78も、バッテリ15の端面よりも進行方向D1後方側に位置している。
【0201】
このため、バッテリ15が電磁界の伝播を抑制し、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0202】
なお、この図45に示す例においては、充電部78は右側面72に設けられ、給油部77は、左側面71に設けられているが、充電部78および給油部77を背面74に設けるようにしてもよい。
【0203】
この場合、給油部77および充電部78の間に、バッテリ15が配置されることになり、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0204】
幅方向D2における第2コイル22の幅を幅W1とし、幅方向D2におけるバッテリ15の幅を幅W2とすると、幅W2は幅W1よりも大きい。
【0205】
このため、バッテリ15よりも進行方向D1後方側に強度の高い電磁界が伝播することが抑制され、充電部78および給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0206】
バッテリ15は、ケース101と、このケース101内に収容された複数のバッテリセル102と、ケース101に収容され、バッテリセル102の駆動を制御する制御部103とを含む。
【0207】
複数のバッテリセル102は、巻回軸O1の延びる方向に配列している。このため、居度の高い電磁界がバッテリ15をとおりぬけることが抑制される。
【0208】
制御部103は、バッテリセル102に対して第2コイル22と反対側に配置されている。
【0209】
制御部103と第2コイル22との間に少なくとも1つのバッテリセル102が配置されることで、電力伝送時に強度の高い電磁界が制御部103に達することを抑制することができる。
【0210】
図47は、本実施の形態10に係る電動車両10の変形例を示す平面図である。この図47に示すように、第2コイル22に対して、進行方向D1前方側にバッテリ15を配置するようにしてもよい。この場合、充電部78および給油部77は、バッテリ15のうち第2コイル22と対向する端面よりも進行方向D1前方側に配置される。
【0211】
(実施の形態11)
図48から図50を用いて、実施の形態11に係る電動車両10について説明する。図48は、実施の形態11に係る電動車両10の平面図であり、図49は、電動車両10の左側側面図である。
【0212】
図48において、充電部78は、上面75のエンジンルーフ88に設けられている。具体的には、充電部78は、エンジンルーフ88のうち、左側面71よりも右側面72に近い位置に設けられており、充電部78は、幅方向D2におけるエンジンルーフ88の中央部よりも右側面72側に配置されている。図49において、給油部77は、右側面72のリヤフェンダ85Lに設けられている。
【0213】
図50は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視した図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。この図50において、第2コイル22は、底面76のうち、正面73よりも背面74に近い位置に設けられている。
【0214】
ここで、進行方向D1における充電部78と第2コイル22との間の距離L5は、距離L6および距離L7の短い方の距離よりも長く、距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。
【0215】
このため、電力伝送時に充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。特に、充電部78は、上面75のエンジンルーフ88に設けられているため、充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0216】
これにより、充電部78に設けられた電気機器が電磁界から受ける影響を抑制することができる。
【0217】
なお、進行方向D1における給油部77と第2コイル22との間の距離L4は、距離L6および距離L7の短い方の距離よりも短い。その一方で、給油部77は、第2コイル22の中央部よりも進行方向D1後方側に配置されているため、給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0218】
なお、給油部77を第2コイル22よりも進行方向D1前方側に配置してもよい。また、距離L4が距離L6および距離L7のいずれよりも長くなるように、給油部77を配置するようにしてもよい。
【0219】
(実施の形態12)
図51から図53を用いて、本実施の形態12に係る電動車両10について説明する。図51は、実施の形態12に係る電動車両10の平面図であり、図52は、電動車両10の左側側面図である。
【0220】
図51に示すように、充電部78は、上面75のエンジンルーフ88に設けられており、充電部78は、幅方向D2におけるエンジンルーフ88の中央部よりも左側面71に近い位置に設けられている。
【0221】
図52に示すように、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。
【0222】
図53は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視した図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【0223】
進行方向D1における第2コイル22と充電部78との距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。このため、電力伝送時に、充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0224】
特に、充電部78は、上面75に設けられているため、充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0225】
なお、本実施の形態12においては、給油部77が左側面71に設けられ、充電部78が左側面71に近接した位置に設けられているため、第2コイル22を左側面71よりも右側面72に近い位置に設けるようにしてもよい。
【0226】
(実施の形態13)
図54から図56を用いて、実施の形態13に係る電動車両10について説明する。この図54は、実施の形態13に係る電動車両10の平面図であり、図54は、電動車両10の左側側面図である。
【0227】
図54において、充電部78は、上面75のエンジンルーフ88に設けられており、充電部78は、エンジンルーフ88のうち、左側面71および右側面72よりも、正面73に近い位置に設けられている。図55において、給油部77は、左側面71のリヤフェンダ85Lに設けられている。
【0228】
図56は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときの平面図であって、電動車両10を模式的に示す平面図である。図56において、底面76のうち、第2コイル22は、正面73よりも背面74に近い位置に配置されている。
【0229】
そして、左側面71、右側面72、正面73および背面74のうち、正面73が最も第2コイル22から離れている。
【0230】
充電部78は、エンジンルーフ88のうち、正面73に近い位置に配置されているため、電力伝送時に充電部78の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。なお、進行方向D1における充電部78と第2コイル22との間の距離L5は、距離L6および距離L7のいずれよりも長い。
【0231】
充電部78は、上面75に設けられ、第2コイル22は、底面76に設けられているため、電力伝送時に第2コイル22の周囲に形成される電磁界が充電部78に達することが抑制されている。
【0232】
進行方向D1における第2コイル22と給油部77との間の距離L4は、距離L6および距離L7の短い方の距離よりも短い。その一方で、給油部77は、進行方向D1における第2コイル22の中央部よりも進行方向D1後方側に配置されており、給油部77の周囲に作業者等が近づいたとしても、作業者等の所持する電気機器に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0233】
なお、給油部77を第2コイル22の中央部よりも進行方向D1前方側に配置するようにしてもよく、さらに、距離L4が距離L6および距離L7のいずれよりも長い位置に配置するようにしてもよい。
【0234】
(実施の形態13)
図57および図58を用いて、本実施の形態13に係る電動車両10について説明する。なお、図57および図58に示す構成のうち、図1から図56に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。図57は、実施の形態13に係る電動車両10の左側側面図であり、図58は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10をみたときに、電動車両10を模式的に示す平面図である。
【0235】
図57および図58に示されるように、電動車両10は、受電装置11と、給油部77とを備える。本実施の形態13に係る電動車両10は、充電部78を備えていない。図58に示すように、給油部77は、フロントフェンダ84Lに設けられており、給油部77は、巻回軸O1から離れた位置に設けられている。
【0236】
このため、受電部20と送電部56との間で電力伝送しているときに、作業者が給油したとしても、強度の高い電磁界が作業者に達することを抑制することができる。特に、給油作業中は、作業者が電動車両10の傍らに立ち続けるケースが多いため、給油部77を巻回軸O1から離れた位置に配置するのが好ましい。
【0237】
(実施の形態14)
図59および図60を用いて、本実施の形態14に係る電動車両10について説明する。なお、図59および図60に示す構成のうち、図1から図58に示す構成と同一または相当する構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0238】
図59は、実施の形態14に係る電動車両10の右側側面図であり、図60は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときに電動車両10を模式的に示す平面図である。電動車両10は、受電装置11と、充電部78とを備える。なお、本実施の形態14に係る電動車両10は、給油部77を備えていない。充電部78は、フロントフェンダ84Rに設けられている。
【0239】
このため、充電部78は、巻回軸O1から離れた位置に設けられている。このため、受電部20および送電部56の間で電力伝送しているときに、作業者が充電部78を用いて充電作業を行ったとしても、強度の高い電磁界が作業者に達することを抑制することができる。
【0240】
(実施の形態15)
図61から図63を用いて、本実施の形態15に係る電動車両10について説明する。なお、図61から図63に示す構成のうち、図1から図60に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。図61は、実施の形態15に係る電動車両10の左側側面図であり、図62は、電動車両10の右側側面図である。図63は、電動車両10の鉛直方向上方から電動車両10を平面視したときに電動車両10を模式的に示す平面図である。
【0241】
電動車両10は、左側面71のフロントフェンダ84Lに設けられた給油部77と、右側面72のリヤフェンダ85Rに設けられた充電部78と、電動車両10の底面に設けられた受電装置11とを備える。図63に示すように、給油部77は、充電部78よりも第2コイル22から離れた位置に設けられている。つまり、給油部77と第2コイル22との間の距離は、充電部78と第2コイル22との間の距離よりも長い。
【0242】
ここで、一般的に、給油作業に要する時間は、充電時間に要する時間よりも短い。このため、給油作業者が給油作業中に電動車両10の傍に立ち続けるケースが多い。その一方で、充電部78を用いて充電する際には、受電作業者は、充電部78にプラグを挿入した後、そのままプラグが充電部78に接続された状態を放置して、電動車両10の周囲から離れるケースが多い。
【0243】
ここで、給油部77は、充電部78よりも第2コイル22から離れているため、受電部20と送電部56との間で電力伝送しているときに、給油作業を行ったとしても、給油作業者に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0244】
(実施の形態16)
図64から図67を用いて、本実施の形態16に係る電動車両10について説明する。なお、図64から図67に示す構成のうち、図1から図63に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0245】
図64は、本実施の形態16に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。この図64に示すように、受電部20は、後輪19Rと後輪19Lとの間に配置されている。給油部77は、左側面71に設けられると共に、受電部20よりも電動車両10の前方側に設けられている。充電部78は、右側面72に設けられると共に、受電部20よりも電動車両10の前方側に設けられている。なお、受電部20は、電動車両10の前後方向の中央部よりも、背面74側に配置され、給油部77および充電部78は、電動車両10の前後方向の中央部よりも正面73側に配置されている。
【0246】
図65は、受電部20を示す平面図である。図66は、図29に示すLXVI−LXVI線における断面図である。図65および図66に示すように、受電部20は、フェライトコア21と、このフェライトコア21の下面に設けられたコイルユニット120とを含む。
【0247】
フェライトコア21は、長方形形状となるように形成されており、図64に示すように、フェライトコア21は、幅方向D2に長くなるように配置されている。
【0248】
図65および図66おいて、コイルユニット120は、フェライトコア21の長手方向に配列するコイル121と、コイル122とを含む。
【0249】
コイル121は、鉛直方向に延びる巻回軸O4を中心にリッツ線(コイル線)を巻回することで、形成されており、リッツ線は、フェライトコア21の下面に沿って延びる平面内で巻きまわされている。
【0250】
コイル122は、鉛直方向に延びる巻回軸O5を中心にリッツ線(コイル線)を巻きまわすことで、形成されており、リッツ線は、フェライトコア21の下面を通る仮想平面内で巻き回されている。
【0251】
なお、コイル121およびコイル122とは、いずれも、中空状に巻回されており、コイル121およびコイル122の中空部からフェライトコア21が露出している。
【0252】
図67は、受電部20および送電部56を示す斜視図である。この図67に示すように、送電部56も受電部20と同様に形成されている。
【0253】
送電部56は、板状に形成されたコアフェライトコア126と、このコアフェライトコア126の上面上に配置されたコイルユニット125とを含む。
【0254】
コアフェライトコア126も長方形形状に形成されている。コイルユニット125は、コアフェライトコア126の長手方向に配列するコイル123と、コイル124とを含む。
【0255】
コイル123は、巻回軸の周囲を取り囲むようにリッツ線(コイル線)を巻回して形成されており、リッツ線は、コアフェライトコア126の上面を通る平面で巻き回されている。コイル124は、巻回軸の周囲を取り囲むようにリッツ線を巻回して形成されており、このリッツ線もコアフェライトコア126の上面を通る平面で巻き回されている。
【0256】
コイル123およびコイル124は、いずれも、中空状に巻回されており、コイル123およびコイル124の中空部からコアフェライトコア126が露出している。
【0257】
このように形成された受電部20と、送電部56との間で電力伝送すると、磁路が受電部20と送電部56との間で形成される。
【0258】
磁路130は、コイル123の中空部と、エアギャップと、コイル121の中空部と、フェライトコア21のうちコイル121の中空部から露出する部分と、フェライトコア21のコイル121およびコイル122の間に位置する部分とを通る。さらに、磁路130は、フェライトコア21のうち、コイル122の中空部から露出する部分と、コイル122の中空部と、エアギャップと、コイル124の中空部とを通る。また、磁路130は、フェライトコア126のうち、コイル124の中空部から露出する部分と、フェライトコア126のうち、コイル123とコイル124との間に位置する部分と、フェライトコア126のうち、コイル123の中空部から露出する部分とを通る。
【0259】
このように、受電部20と送電部56との間で磁路130が形成されることで、受電部20と送電部56との間における電力伝送効率の向上が図られている。
【0260】
ここで、図67において、たとえば、コイル122の中空部からコイル121の中空部に向けて磁束が流れる際に、磁束の一部がコイル121の中空部に向けて流れずに、フェライトコア21の端部から外部に向けて放出され、その後、エアギャップを通りフェライトコア126の端部に達する場合がある。
【0261】
同様に、コイル121の中空部からコイル122の中空部に向けて磁束が流れる際に、磁束の一部がコイル122の中空部に入り込まず、フェライトコア21の端部から外部に向けて放射され、その後、フェライトコア126の端部に達する。
【0262】
この結果、受電部20と送電部56との間で電力伝送を行うと、図64に示すように、第1強度領域R1、第2強度領域R2および第3強度領域R3は、コイル121とコイル122との配列方向に対して垂直な方向よりもコイル121とコイル122との配列方向に広く分布する。
【0263】
ここで、図64に示すように、コイル121とコイル122とは、幅方向D2に配列している。これにより、第1強度領域R1、第2強度領域R2および第3強度領域R3は、進行方向D1よりも幅方向D2に広く分布する。
【0264】
このように、本実施の形態において、受電部20が送電部56から非接触で電力を受電するときに、受電部20の周囲に形成される電磁界は、フェライトコア21の幅方向(第1方向)よりもフェライトコア21が長尺に延びる方向(第2方向)に広く分布する。ここで、コイル121からフェライトコア21の幅方向に延びる領域を領域R4とし、コイル122からフェライトコア21の幅方向に延びる領域を領域R5とする。給油部77および充電部78は、いずれも、領域R4およびR5から離れた位置に設けられている。このため、給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することが抑制されている。
【0265】
換言すれば、フェライトコア21が長尺に延びる方向が電動車両10の幅方向となるように、受電部20が電動車両10に搭載され、給油部77および充電部78は、受電部20から電動車両10の前後方向にずれた位置に配置されている。このため、受電部20の周囲に形成される強度の高い電磁界が給油部77および充電部78に達することを抑制することができる。
【0266】
(実施の形態17)
図68から図74を用いて、本実施の形態4に係る電動車両10について説明する。なお、図68から図74に示す構成のうち、図1から図67に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0267】
図68は、本実施の形態17に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。図69、受電部20を模式的に示す平面図である。この図69に示すように、受電部20は、フェライトコア140と、このフェライトコア140に巻回されたコイルユニット141とを含む。
【0268】
フェライトコア140は、軸部146と、この軸部146の一方の端部に形成された幅広部145と、軸部146の他方の端部に設けられた幅広部147とを含む。フェライトコア140は、板状に形成されている。幅広部145の幅W4と幅広部147の幅W5は、軸部146の幅W3よりも大きい。
【0269】
コイルユニット141は、軸部146に巻回されたコイル142およびコイル143を含む。コイル142およびコイル143は、いずれも、巻回軸O1の周囲を取り囲むように形成されている。コイル142とコイル143とは、巻回軸O1の延びる方向に間隔をあけて配置されており、コイル142と、コイル143とは、軸部146の長手方向に間隔をあけて設けられている。
【0270】
ここで、コイル142と、コイル143とには、別々に電流が供給可能となっている。このため、コイル142を流れる電流の方向と、コイル143を流れる電流の方向とは、別々に制御可能となっている。
【0271】
なお、本実施の形態に係る受電部20は、同種の送電部56のみならず、異種の送電部56からも電力を受電することができる。
【0272】
そこで、まず、受電部20と同種の送電部56から電力受電するときについて、図70を用いて説明する。
【0273】
図70は、受電部20と送電部56と模式的に示す斜視図である。この図70に示すように、送電部56は、フェライトコア150と、このフェライトコア150に設けられたコイルユニット154と、制御部157とを含む。
【0274】
フェライトコア150は、軸部151と、この軸部151の一方の端部に設けられた幅広部152と、軸部151の他方の端部に設けられた幅広部153とを含む。なお、幅広部152および幅広部153の幅は、軸部151の幅よりも大きい。
【0275】
コイルユニット154は、軸部151に設けられたコイル155と、軸部151に設けられると共に、コイル155と間隔をあけて配置されたコイル156とを含む。
【0276】
ここで、コイル155を流れる電流の方向と、コイル156を流れる電流の方向とは、各々別々に制御可能となっている。
【0277】
制御部157は、コイル155を流れる電流の流通方向を切り替え(制御)可能であると共に、コイル156を流れる電流の流通方向も切り替え(制御)可能である。
【0278】
このように形成された受電部20と送電部56との間の電力伝送について説明する。ここで、図70において、コイル155およびコイル156に同じ方向に電流を流す。これにより、磁路158が形成される。磁路158は、幅広部152と、コイル155内と、軸部151と、コイル156内と、幅広部153と、エアギャップと、幅広部147と、コイル143と、軸部146と、コイル142と、幅広部145と、エアギャップとを通る。これにより、コイル142およびコイル143に電流が流れる。このようにして、受電部20は、受電部20と同種の送電部56から電力を受電することができる。
【0279】
ここで、幅広部145と幅広部152との間で流れる磁束は、ある程度広がる。同様に、幅広部147と幅広部153との間を流れる磁束もある程度広がる。これにより、電力伝送時において、電磁界は、巻回軸O1の延びる方向に広く分布する。
【0280】
図71を用いて、受電部20と異なるタイプの送電部56から受電部20が電力を受電するメカニズムについて説明する。
【0281】
図71において、送電部56は、フェライトコア160と、このフェライトコア160に設けられたコイル163とを含む。
【0282】
フェライトコア160は、中央部に溝部164が形成された板状の基部162と、溝部164に形成された軸部161とを含む。コイル163は、溝部164内に配置されると共に、軸部161を取り囲むように配置されている。
【0283】
このように、形成された受電部20と送電部56との間での電力伝送のメカニズムについて説明する。
【0284】
ここで、コイル163に電流が流れると、磁路165と、磁路166とが形成される。磁路165は、たとえば、軸部161と、エアギャップと、軸部146と、コイル142内と、幅広部145と、エアギャップと、基部162とを通る。
【0285】
磁路166は、軸部161と、エアギャップと、軸部146と、コイル143内と、幅広部147と、エアギャップと、基部162とを通る。
【0286】
そして、コイル142と、コイル143とに電流が流れる。この際、コイル143と、コイル142とは、電流が流れる方向が逆となる。このようにして、受電部20は、送電部56から電力を受電する。
【0287】
ここで、のような受電部20が電力を受電すると、強度の高い電磁界は、コイル142およびコイル143の巻回軸O1の延びる方向に広く分布する。
【0288】
このように受電部20と、受電部20と同種の送電部56との間で電力伝送する場合と、さらに、受電部20と、受電部20と異種の送電部56との間で電力伝送する場合とのいずれの場合であっても、強度の高い電磁界は、巻回軸O1の延びる方向に広く分布する。
【0289】
図68において、巻回軸O1が幅方向D2に延びるようにコイルユニット141が配置されている。この結果、第1強度領域R1、第2強度領域R2および第3強度領域R3は、進行方向D1よりも幅方向D2に広く分布する。ここで、給油部77および充電部78は、巻回軸O1から離れた位置に設けられている。このため、受電部20が送電部56から非接触で電力を受電する際に、給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することが抑制されている。
【0290】
なお、図72は、受電部20の変形例を示す平面図である。この図72に示すように、受電部20は、コイル142とコイル143との間に設けられた中間コイル149をさらに含む。この図72に示す例おいても、各種の送電部56から電力を受電することができる。なお、図73は、図71に示す受電部20と、この受電部20と同種の送電部56との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。この図73に示すように、電磁界は、巻回軸O1の延びる方向に広く分布する。
【0291】
図74は、図72に示す受電部20と、当該受電部20と異なるタイプ送電部56との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。この図74に示す例においても、電力伝送時の電磁界は、巻回軸O1の延びる方向に広く分布する。
【0292】
このように、図72に示す受電部20においても、各種の送電部56から電力を受電することができる。このように、受電部20と、受電部20と同種の送電部56と電力伝送する場合と、受電部20と、受電部20と異種の送電部56と電力伝送する場合とのいずれの場合においても、巻回軸O1の延びる方向に第1強度領域R1、第2強度領域R2、および第3強度領域R3が広く分布する。
【0293】
ここで、図68に示すように、受電部20は巻回軸O1が幅方向D2に向くように配置されており、給油部77および充電部78は、受電部20から電動車両10の前後方向にずれた位置に配置されている。受電部20が送電部56から非接触で電力を受電する際には、受電部20の周囲に形成される電磁界は、電動車両10の幅方向に広く分布する。その一方で、給油部77および充電部78は、電動車両10に対して車両の前後方向にずれた位置に配置されている。このように、給油部77および充電部78は、受電部20の巻回軸O1から離れた位置に設けられているため、給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0294】
(実施の形態18)
図75から図79を用いて、本実施の形態18に係る電動車両10について説明する。なお、図75から図79に示す構成のうち、図1から図74に示す構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0295】
図75は、本実施の形態27に係る電動車両10を模式的に示す平面図である。この図75に示すように、受電部20は、後輪19Lと後輪19Rとの間に配置されている。給油部77は、左側面71のうち、前輪18Lの上方に位置する部分に設けられている。充電部78は、右側面72のうち、前輪18Rの上方に位置する部分に設けられている。
【0296】
図76おいて、受電部20は、フェライトコア170と、このフェライトコア170に設けられたコイルユニット171とを含む。
【0297】
フェライトコア170は、複数のコア片173,174,175,176を含む。各コア片173,174,175,176の一方の端部は、互いに接続されている。
【0298】
コイルユニット171は、コア片173に巻回されたコイル184と、コア片174に巻回されたコイル181と、コア片175に巻回されたコイル182と、コア片176に巻回されたコイル183とを含む。これにより、フェライトコア170は、十字形状とされている。なお、フェライトコア170は板状に形成されている。
【0299】
コイル181と、コイル183とは、いずれも、巻回軸O1bの周囲を取り囲むように形成されており、コイル181とコイル183とは互いに巻回軸O1bの延びる方向に間隔をあけて配置されている。
【0300】
コイル182と、コイル184とは、いずれも、巻回軸O1aの周囲を取り囲むように形成され、コイル182とコイル184とは互いに巻回軸O1aの延びる方向に間隔をあけて配置されている。
【0301】
図75において、巻回軸O1aと巻回軸O1bと底面76とを電動車両10の上方から平面視する。この際、給油部77は、巻回軸O1aおよび巻回軸O1bのいずれからも離れた位置に設けられている。また、充電部78も、巻回軸O1aおよび巻回軸O1bのいずれからも離れた位置に設けられている。
【0302】
このように形成された受電部20は、各種のタイプの送電部にも対応することができる。図77は、図76に示す受電部20と、この受電部20と同じタイプの受電部20との間で電力伝送しているときの様子を示す斜視図である。この図77に示すように、送電部56は、十字形状のフェライトコア185と、このフェライトコア185に設けられたコイルユニット186とを含む。
【0303】
フェライトコア185は、複数のコア片部を含む。コイルユニット186は、各コア片に巻回されたコイル187,188,189,190を含む。
【0304】
このように形成された送電部56と受電部20との間で電力伝送する際には、送電部56のコイル187,188,189,190に電流が流れる。これにより、たとえば、図77に示す例においては、コイル184とコイル187との間で磁路195が形成される。コイル181とコイル188との間で磁路196が形成される。コイル182とコイル189との間で磁路197が形成される。コイル183とコイル190との間で磁路198が形成される。
【0305】
このように、受電部20と、送電部56との間で複数の磁路が形成され、受電部20が送電部56から電力を受電する。このように、受電部20と送電部56との間で電力伝送する際において、コア片173とフェライトコア185との間では、磁束は、巻回軸O1aの延びる方向に膨らむ。コア片175とフェライトコア185との間では、磁束は、巻回軸O1aの延びる方向に膨らむ。また、コア片174とフェライトコア185との間と、コア片176とフェライトコア185との間とにおいては、磁束は、巻回軸O1bの延びる方向に膨らむ。
【0306】
この結果、図75に示すように、第1強度領域R1、第2強度領域R2および第3強度領域R3は、いずれも、巻回軸O1aおよび巻回軸O1bの延びる方向に広く分布する。
【0307】
ここで、給油部77および充電部78は、巻回軸O1aおよび巻回軸O1bのいずれからも離れた位置に設けられている。このため、受電部20が送電部56と非接触で電力を受電する際に、受電部20の周囲に形成される電磁界が給油部77および充電部78に達することを抑制することができる。次に、図78を用いて、受電部20と、この受電部20とは異なるタイプの送電部56との間で電力伝送するときについて説明する。
【0308】
図78は、受電部20と、送電部56との間で電力伝送するときの様子を示す斜視図である。この図78において、送電部56は、フェライトコア160と、コイル163とを含む。
【0309】
基部162は、板状に形成されており、この基部162には、溝部164と、この溝部164の中央部から上方に向けて突出するように形成された軸部161とを含む。コイル163は、軸部161に巻回されている。
【0310】
このように、形成された送電部56と受電部20との間で電力伝送する際には、送電部56のコイル163に電流が流れる。
【0311】
これにより、受電部20と送電部56との間で磁路201,202が形成される。たとえば、磁路202は、軸部161と、エアギャップと、フェライトコア170の中央部と、コイル181内と、コア片174の端部と、エアギャップと、フェライトコア160とを通る。磁路202は、軸部161とエアギャップとフェライトコア170の中央部と、コイル183内と、コア片176と、エアギャップと、フェライトコア160とをとおる。
【0312】
このように、受電部20と送電部56との間で磁路が形成されることで、コイル181と、コイル183とに大きな電流が流れる。これにより、受電部20が送電部56から電力を受電する。
【0313】
ここで、コア片174と、フェライトコア160との間においては、磁束は、巻回軸O1bの延びる方向に広く分布する。同様にコア片176とフェライトコア160との間においても、磁束は、巻回軸O1bの延びる方向広く分布する。
【0314】
このように、本実施の形態に係る電動車両10に搭載された受電部20によれば、各種の送電部56から電力を受電することができる。
【0315】
ここで、図79に示すように、第1強度領域R1、第2強度領域R2および第3強度領域R3は、巻回軸O1bの延びる方向に広く分布する。ここで、図79に示すように、給油部77および充電部78は、巻回軸O1bから離れた位置に設けられている。受電部20が送電部56から非接触で電力を受電する際に、給油部77および充電部78に強度の高い電磁界が達することを抑制することができる。
【0316】
なお、の実施の形態においては、所謂電磁界共振(共鳴)結合などを利用した例について説明したが、所謂電磁誘導タイプの非接触充電方式にも適用することができる。なお、受電部20の2次コイル22が受電した電力を電磁誘導コイルで取り出してもよく、本実施の形態のように、キャパシタと整流器とを接続するようにしてもよい。なお、送電部56においても、同様に、電源53からの電力を電磁誘導コイルを用いて1次コイル58に供給してもよく、また、配線で高周波電力ドライバ54と、1次コイル58とを接続するようにしてもよい。
【0317】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、数値などは、例示であり、数値および範囲にかぎられない。