【実施例】
【0126】
(実施例1)
最初に、図8に示した方法で、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d)を形成した。貼り合せフィルム(252)として、アクリル系樹脂からなる剥離層を塗工したPETフィルムを準備した。アクリル系粘着樹脂を含む貼り合せインキ(54)を、貼り合せインキ保持容器(253)に充填した。貼り合せフィルム(252)を、貼り合せフィルム巻出ロール(251)より巻き出し、貼り合せ用インキ塗工用シリンダー(255)と貼り合せ用インキ加圧用シリンダー(256)との間を通し、両シリンダー(255,256)による加圧により、貼り合せインキ(54)を転写した。その後、熱風オーブンを用いる貼り合せ用インキ乾燥部(258)において貼り合せインキ(54)を乾燥させ、貼り合わせ部(30)を得た。
【0127】
一方、PETフィルム上にウレタン系樹脂を塗工し、ウレタン系樹脂を乾燥させて樹脂層を形成し、「プレス法」により所望する微細凹凸構造の反転形状を樹脂層に転写して、成形用フィルム(262)を得た。ウレタン系樹脂および橙色色素を含む成形樹脂インキ(264)を成形樹脂インキ保持容器(263)に充填した。位置を合わせて成形樹脂インキ加圧用シリンダー(266)で加圧して、パターン状の凹部を有する成形樹脂インキ塗工用シリンダー(265)から、成形用フィルム(262)に成形樹脂インキ(264)を転写させた。成形樹脂インキ硬化部(68)には熱風オーブンを用いて乾燥および硬化させ、微細凹凸構造含有部形成成形用フィルム(267)を得た。
【0128】
微細凹凸構造含有部貼り合せ用シリンダー(271)により加圧しながら、貼り合せ部形成貼り合せフィルム(257)および微細凹凸構造含有部形成成形用フィルム(267)を当接させ、微細凹凸構造含有部(42a〜d−Or)を貼り合せ部形成貼り合せフィルム(257)側に転写し、成形フィルム剥がし部(272)にて成型用フィルム(262)と微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を剥離させた、微細凹凸構造含有部(42a〜d−Or)が設けられた、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を貼り合せフィルム巻取ロール(274)に巻き取った。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d−Or)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を有するPETフィルムである。
【0129】
次いで、製造中間体の微細凹凸構造部含有部(42a〜d−Or)側の表面全体に膜厚55nmのアルミニウム金属を蒸着し、アルミニウム層を形成した。続いて、ポリアミドイミド系樹脂および赤褐色色素を含む組成物を、微細凹凸構造部含有部(42a〜d−Or)に対応する位置のみに付着させ、マスク層(46a〜d−RB)を形成した。次いで、製造中間体を水酸化ナトリウム溶液に浸漬して、マスク層(46a〜d−RB)をマスクとして反射層を選択的にエッチング除去して、パターン状の反射層(44a〜d)を形成した。エッチング除去後、塩酸溶液および水にて洗浄を行い、熱風により製造中間体を乾燥させた。その後、乾燥した製造中間体にアクリル系樹脂を塗布して接着層(50)を形成し、第2の実施形態の転写箔(2)を形成した。転写箔(2)は、相互に離間した4つの画像部(40a〜d)を有した。画像部(40a〜d)のそれぞれは、相互に離間して橙色に着色された微細凹凸構造含有部(42a〜d−Or)、相互に離間したアルミニウム反射層(44a〜d)、および相互に離間して赤褐色に着色されたマスク層(46a〜d−RB)を有した。また、画像部(40a〜d)の間隙には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0130】
ホットスタンプを備えるアップダウン型熱転写装置を用いて、得られた転写箔(2)を印刷部(130)を有する透明なポリプロピレン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図9Aおよび図9Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図9Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0131】
図9Bに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)は、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と橙色を有する微細凹凸構造含有部(42a〜d−Or)とに起因する金色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0132】
一方、図9Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)は、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と赤褐色を有するマスク層(46a〜d−RB)とに起因する銅色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0133】
以上のように、橙色に着色された微細構造を有する単一層を用いることなく、表側からの観察における金色の光沢表現および裏側からの観察における銅色の光沢表現とが、無色かつ透明な領域に離間されて視認される光学情報媒体(1)、およびそれを有する印刷物(100)を得ることができた。また、本実施例の反射層(44a〜d)はアルミニウム金属で形成されているため、従来技術の銀色の光沢表現を提供する反射層と同等の物理強度および耐薬品性を有した。
【0134】
(実施例2)
貼り合わせフィルム(252)として、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムを用いたこと、およびウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて、実施例1と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42a−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0135】
次いで、微細凹凸構造含有部(42a−R)を形成したPETフィルム、貼り合せインキ塗工用シリンダー(255)、貼り合せインキ加圧用シリンダー(256)、および貼り合せインキ保持容器(253)を省略したことを除いて図8と同様の装置、ならびにウレタン系樹脂および青色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42b−Bl)を所定の位置に形成した。
【0136】
続いて、ウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて微細凹凸構造含有部(42b−Bl)の形成と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42c−Y)を所定の位置に形成した。また、ウレタン系樹脂および緑色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて前述と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42c−G)を所定の位置に形成した。
【0137】
次いで、実施例1と同様の手順により、4種の微細凹凸構造含有部(42a〜d)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムである。
【0138】
続いて、ポリアミドイミド系樹脂および桃色色素を含む組成物を、微細凹凸構造含有部(42a−R)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46a−Pi)を形成した。
【0139】
前述と同様の手順により、ポリアミドイミド系樹脂およびシアン色素を含む組成物を、微細凹凸構造含有部(42b−Bl)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46b−Cy)を形成した。また、ポリアミドイミド系樹脂および茶色色素を含む組成物を、微細凹凸構造含有部(42c−Y)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46c−Br)を形成した。さらに、ポリアミドイミド系樹脂およびマゼンタ色素を含む組成物を、微細凹凸構造含有部(42d−G)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46d−M)を形成した。
【0140】
続いて、実施例1と同様の手順により、マスク層(46a〜d)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44a〜d)を得た。そして、実施例1と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成を行った。得られた積層体の接着層(50)の表面に、不織布からなる脱離基材(60)を貼り付け、第3の実施形態のラベル(3)を形成した。ラベル(3)は、相互に離間した4つの画像部(40a〜d)を有した。画像部(40a〜d)のそれぞれは、相互に離間し、それぞれ赤色、青色、黄色、または緑色に着色された微細凹凸構造含有部(42a−R、42b−Bl、42c−Yおよび42d−G)、相互に離間したアルミニウム反射層(44a〜d)、および、相互に離間し、それぞれ桃色、シアン、茶色、またはマゼンタに着色されたマスク層(46a−R、46b−Cy、46c−Brおよび46d−M)を有した。また、画像部(40a〜d)の間隙には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0141】
得られたラベル(3)の脱離基材(60)を剥離除去し、印刷部(130)を有する透明なPET受容基材(110)に貼付して、図10Aおよび図10Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図10Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有するラベル本体(3’)が貼付されている。
【0142】
図10Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)のそれぞれは、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と、それぞれ別の色を有する微細凹凸構造含有部(42a〜d)とに起因する銀色ではない光沢表現(たとえば、第1の画像部(40a)の赤色の光沢表現)を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0143】
一方、図10Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)は、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)とそれぞれ別の色を有するマスク層(46a〜d)とに起因する銀色ではない光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0144】
以上のように、単一色に着色された微細構造を有する単一層を用いることなく、表側からの観察における複数種の銀色ではない光沢表現および裏側からの観察における複数種の銀色ではない光沢表現が、無色かつ透明な領域に離間されて視認される光学情報媒体(1)、およびそれを有する印刷物(100)を得ることができた。また、本実施例の反射層(44a〜d)はアルミニウム金属で形成されているため、従来技術の銀色の光沢表現を提供する反射層と同等の物理強度および耐薬品性を有した。
【0145】
(実施例3)
ウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて、実施例1と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42a−R、42b−Rおよび42d−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0146】
次いで、微細凹凸構造含有部(42a−R、42b−Rおよび42d−R)を形成したPETフィルム、貼り合せインキ塗工用シリンダー(255)、貼り合せインキ加圧用シリンダー(256)、および貼り合せインキ保持容器(253)を省略したことを除いて図8と同様の装置、ならびにウレタン系樹脂および青色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用い、微細凹凸構造含有部(42b−Bl、42c−Bl、42d−Bl)を所定の位置に形成した。
【0147】
続いて、ウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて微細凹凸構造含有部(42b−Bl)の形成と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42b−Y、42c−Yおよび42d−Y)を所定の位置に形成した。また、ウレタン系樹脂および緑色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて前述と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42a−G、42d−G)を所定の位置に形成した。さらに、ウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて前述と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42c−Cl)を所定の位置に形成した。
【0148】
次いで、実施例1と同様の手順により、4種の微細凹凸構造含有部(42a〜d)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d)がこの順に積層された、パッチ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を有するPETフィルムである。
【0149】
ポリアミドイミド系樹脂および桃色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Piおよび46b−Pi)を形成した。
【0150】
前述と同様の手順により、ポリアミドイミド系樹脂およびシアン色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Cy、46b−Cy、および46d−Cy)を形成した。また、ポリアミドイミド系樹脂および茶色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Br、46c−Br、および46d−Br)を形成した。さらに、ポリアミドイミド系樹脂およびマゼンタ色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−M、46c−M、および46d−M)を形成した。引き続いて、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46c−Cl)を形成した。
【0151】
続いて、実施例1と同様の手順により、マスク層(46a〜d)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44a〜d)を得た。そして、実施例1と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成を行い、第2の実施形態の転写箔(2)を形成した。
【0152】
第1の画像部(40a)は、2つの異なる色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42a−Rおよび42a−G)と、アルミニウム反射層(44a)と、4つの異なる色の領域を有するマスク層(46a−Pi、46a−Cy、46a−Br、および46a−M)とを有した。第2の画像部(40b)は、3つの異なる色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42b−R、42b−Blおよび42b−Y)と、アルミニウム反射層(44b)と、2つの異なる色を有する4つの領域を有するマスク層(46b−Piおよび46b−Cy)とを有した。第3の画像部(40c)は、2つの異なる色を有する3つの領域および無色の1つの領域を有する微細凹凸構造含有部(42c−Bl、42c−Yおよび42c−Cl)と、アルミニウム反射層(44c)と、2つの異なる色を有する3つの領域および無色の1つの領域を有するマスク層(46c−Br、46c−Mおよび46c−Cl)とを有した。第4の画像部(40d)は、3つの異なる色を有する5つの領域を有する微細凹凸構造含有部(42d−R、42d−Blおよび42d−G)と、アルミニウム反射層(44d)と、3つの異なる色を有する4つの領域を有するマスク層(46d−Cy、46d−Brおよび46d−M)とを有した。また、画像部(40a〜d)の間隙には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0153】
実施例1と同様の手順により、得られた転写箔(2)を印刷部(130)を有する透明なポリプロピレン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図11Aおよび図11Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図11Aに示す表側表面に、パッチ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0154】
図11Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)は、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と複数の色に着色された微細凹凸構造含有部(42a〜d)とに起因する複数色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。なお、第3の画像部(40c)において、無色の微細凹凸構造含有部(42c−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有した。このように、本発明においては、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0155】
一方、図11Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)のそれぞれは、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と複数の色に着色されたマスク層(46a〜d)とに起因する複数色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。表側からの観察と同様に、第3の画像部(40c)において、無色のマスク層(46c−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有した。このように、本発明においては、裏面からの観察においても、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0156】
以上のように、単一色に着色された微細構造を有する単一層を用いることなく、表側からの観察における銀色を含む多色の光沢表現および裏側からの観察における銀色を含む多色の光沢表現とが、無色かつ透明な領域に離間されて視認される光学情報媒体(1)およびそれを有する印刷物(100)を得ることができた。また、本実施例の反射層(44a〜d)はアルミニウム金属で形成されているため、従来技術の銀色の光沢表現を提供する反射層と同等の物理強度および耐薬品性を有した。
【0157】
(実施例4)
実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42a−R、42b−Rおよび42c−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0158】
次いで、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および青色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42a−Bl、42b−Blおよび42c−Bl)を所定の位置に形成した。続いて、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42b−Y)を所定の位置に形成した。また、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および緑色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42a−G、42d−G)を所定の位置に形成した。さらに、実施例3と同様の手順によりウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42c−Clおよび42d−Cl)を所定の位置に形成した。
【0159】
次いで、実施例2と同様の手順により、4種の微細凹凸構造含有部(42a〜d)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d)がこの順に積層された、パッチ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムである。
【0160】
次に、ポリアミドイミド系樹脂および桃色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Piおよび46c−Pi)を形成した。前述と同様の手順により、ポリアミドイミド系樹脂およびシアン色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Cyおよび46c−Cy)を形成した。また、ポリアミドイミド系樹脂および茶色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46b−Br、46c−Br、および46d−Br)を形成した。さらに、ポリアミドイミド系樹脂およびマゼンタ色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46d−M)を形成した。引き続いて、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46a−Cl、46b−Cl、および46d−Cl)を形成した。
【0161】
続いて、実施例2と同様の手順により、マスク層(46a〜d)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44a〜d)を得た。そして、実施例2と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成、および脱離基材(60)の貼付を行い、第3の実施形態のラベル(3)を形成した。
【0162】
第1の画像部(40a)は、2つの異なる色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42a−Rおよび42a−G)と、アルミニウム反射層(44a)と、2つの異なる色の領域および1つの無色の領域を有するマスク層(46a−Pi、46a−Cy、および46a−Cl)とを有した。第2の画像部(40b)は、3つの異なる色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42b−R、42b−Blおよび42b−Y)と、アルミニウム反射層(44b)と、1つの色を有する1つの領域および無色の3つの領域を有するマスク層(46b−Brおよび46b−Cl)とを有した。第3の画像部(40c)は、2つの異なる色を有する3つの領域および無色の1つの領域を有する微細凹凸構造含有部(42c−R、42c−Yおよび42c−Cl)と、アルミニウム反射層(44c)と、3つの異なる色を有する5つの領域を有するマスク層(46c−Cy、46c−Brおよび46c−M)とを有した。第4の画像部(40d)は、1つの色を有する1つの領域および無色の4つの領域を有する微細凹凸構造含有部(42d−Rおよび42d−Cl)と、アルミニウム反射層(44d)と、2つの異なる色を有する3つの領域および無色の1つの領域を有するマスク層(46d−Br、46d−Mおよび46d−Cl)とを有した。また、画像部(40a〜d)の間隙には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0163】
得られたラベル(3)の脱離基材(60)を剥離除去し、印刷部(130)を有する透明なPET受容基材(110)に貼付して、図12Aおよび図12Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図12Aに示す表側表面に、パッチ形状を有するラベル本体(3’)が貼付されている。
【0164】
図12Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)のそれぞれは、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と複数の色に着色された微細凹凸構造含有部(42a〜d)とに起因する複数色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。なお、第1の画像部(40a)において、赤色の微細凹凸構造含有部(42a−R)からなる周縁区域と、緑色の微細凹凸構造含有部(42a−G)からなる内部区域とに起因する2色の光沢表現を有した。また、第3の画像部(40c)において、無色の微細凹凸構造含有部(42c−Cl)からなり、銀色の光沢表現を提供する周縁区域と、赤色および黄色の微細凹凸構造含有部(42c−Rおよび42c−Y)からなり、銀色ではない光沢表現を提供する内部区域と有した。このように、本発明においては、1つの色を呈する周縁区域の中に、1つまたは複数の色を呈する内部区域を有する画像を提供することができる。
【0165】
一方、図12Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。4つの画像部(40a〜d)のそれぞれは、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜d)と複数の色に着色されたマスク層(46a〜d)とに起因する複数色の光沢表現を有し、4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。表側からの観察と同様に、第1の画像部(40a)において、桃色のマスク層(46a−Pi)からなる周縁区域と、シアンおよび無色のマスク層(46a−Cyおよび46a−Cl)からなる内部区域とに起因する2色の光沢表現を有した。また、第4の画像部(40d)において、無色のマスク層(46d−Cl)からなり、銀色の光沢表現を提供する周縁区域と、茶色およびマゼンタのマスク層(46d−Brおよび46d−M)からなり、銀色ではない光沢表現を提供する内部区域とを有した。このように、本発明においては、裏面からの観察においても、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0166】
(実施例5)
実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42a−Rおよび42c−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0167】
次いで、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42b−Yおよび42d−Y)を所定の位置に形成した。
【0168】
次いで、実施例2と同様の手順により、4種の微細凹凸構造含有部(42a〜d)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜d)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムである。
【0169】
次に、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、微細凹凸構造含有部(42a〜d)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46a〜d)を形成した。
【0170】
続いて、実施例2と同様の手順により、マスク層(46a〜d)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44a〜d)を得た。そして、実施例2と同様の手順により、洗浄および乾燥を行った。
【0171】
乾燥後の製造中間体の画像部(40a〜d)側の表面全体に、アクリル系樹脂および青色色素を含む組成物を付着させ、青色の接着層(50−B)を形成した。次いで、製造中間体のキャリア基材(20)側の表面全体に、アクリル系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を付着させ、無色のキャリア基材側接着層(70)を形成し、第4の実施形態の抄紙用スレッド(4)を形成した。
【0172】
得られた抄紙用スレッド(4)をコットン分散物中に抄き込み、コットン受容基材(110)中に抄紙用スレッド(4)を含む第5の実施形態の積層体を製造した。なお、コットン受容基材(110)の表側表面が、抄紙用スレッド(4)の画像部(40a〜d)に相当する位置に、画像部(40a〜d)が露出する受容基材窓部(120)を有した。積層体(コットン受容基材(110))の表側および裏側の表面に印刷を施して印刷部(130)を形成し、第6の実施形態の印刷物(100)を得た。
【0173】
図13Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された4つの画像部(40a〜d)が視認された。2つの画像部(40aおよび40c)は、アルミニウム金属からなる反射層(44aおよび44c)と、赤色微細凹凸構造含有部(42a−Rおよび42c−R)とに起因する銀色ではない光沢表現を有した。一方、2つの画像部(40bおよび40d)は、アルミニウム金属からなる反射層(44bおよび44d)と、黄色微細凹凸構造含有部(42b−Yおよび42d−Y)とに起因する銀色ではない光沢表現を有した。4つの画像部(40a〜d)以外の領域は、青色の接着層(50−B)に起因する、光沢のない青色領域として観察された。光沢の不存在は、画像部(40a〜d)以外の領域に反射層(44a〜d)が存在しないことに起因する。
【0174】
一方、図13Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)の不透明性のため、4つの画像部(40a〜d)を視認できなかった。なお、印刷物(100)の表側に強い光源を配置した状態で、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)を透過する光によって、青色の接着層(50−B)に起因する光沢のない青色領域の中に、4つの画像部(40a〜d)に相当する位置の黒色領域を視認できる。画像部(40a〜d)においては、反射層(44a〜d)により、透過光が遮断されるためである。
【0175】
(実施例6)
実施例1と同様の手順により、貼り合わせ部(30)を形成した。
【0176】
次いで、回折格子構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)を用いたことを除いて実施例1と同様の手順により、ウレタン系樹脂および橙色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて微細凹凸構造含有部(42a−Or)を所定の位置に形成した。
【0177】
次いで、微細凹凸構造含有部(42a−Or)を形成したPETフィルム、貼り合せインキ塗工用シリンダー(255)、貼り合せインキ加圧用シリンダー(256)、および貼り合せインキ保持容器(253)を省略したことを除いて図8と同様の装置、無指向性の散乱構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)、ならびにウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42b−Cl)を所定の位置に形成した。上面視において、微細凹凸構造含有部(42b−Cl)は、微細凹凸構造含有部(42a−Or)とは異なる面積を有した。
【0178】
次いで、指向性の散乱構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)、ならびにウレタン系樹脂および赤褐色の色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42c−RB)を所定の位置に形成した。上面視において、微細凹凸構造含有部(42c−RB)は、微細凹凸構造含有部(42b−Cl)および微細凹凸構造含有部(42a−Or)のいずれとも異なる面積を有した。
【0179】
次いで、実施例1と同様の手順により、3種の微細凹凸構造含有部(42a〜c)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42a〜c)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を有するPETフィルムである。
【0180】
次に、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、微細凹凸構造含有部(42a〜c)に対応する位置のみに付着させて、マスク層(46a〜c)を形成した。
【0181】
続いて、実施例1と同様の手順により、マスク層(46a〜d)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44a〜d)を得た。そして、実施例1と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成を行い、図14に示す第2の実施形態の転写箔(2)を形成した。第1の画像部(40a)は、表面に回折格子構造を有する橙色の微細凹凸構造含有部(42a−Or)を有した。第2の画像部(40b)は、表面に無指向性散乱構造を有する無色の微細凹凸構造含有部(42b−Cl)を有した。第3の画像部(40c)は、表面に指向性散乱構造を有する赤褐色の微細凹凸構造含有部(42c−RB)を有した。
【0182】
実施例1と同様の手順により、得られた転写箔(2)を印刷部(130)を有する不透明なコットン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図15Aおよび図15Bに示す第6の実施形態の印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図15Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0183】
図15Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された3つの画像部(40a〜c)が視認された。第1の画像部(40a)は、全体として金色の光沢表現を有すると共に、観察角を変化させることにより、観察される色相が変化した。この効果は、橙色の微細凹凸構造含有部(42a−Or)の表面の回折格子構造に起因する。第2の画像部(40b)は、全体として銀色の光沢表現を有し、観察角を変化させても、反射光の強度および色相は変化しなかった。この効果は、無色の微細凹凸構造含有部(42b−Cl)の表面の無指向性散乱構造に起因する。第3の画像部(40c)は、全体として銅色の光沢表現を有し、観察角を変化させた際に、特定の観察角における反射光の強度の増大が観察された。この効果は、赤褐色の微細凹凸構造含有部(42c−RB)の表面の指向性散乱構造に起因する。さらに、第1から第3の画像部(40a〜c)は、それぞれ異なる面積を有した。
【0184】
一方、図15Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)の不透明性のため、3つの画像部(40a〜c)を視認できなかった。なお、印刷物(100)の表側に強い光源を配置した状態で、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)を透過する光によって、3つの画像部(40a〜c)に相当する位置の黒色領域を視認できる。画像部(40a〜c)においては、反射層(44a〜c)により、透過光が遮断されるためである。この条件で観察できる3つの黒色領域もまた、それぞれ異なる面積を有した。
【0185】
(比較例)
キャリア基材(20)として、アクリル系樹脂からなる剥離層を塗工したPETフィルムを準備した。剥離層表面に、アクリル系粘着樹脂を含む組成物を塗布し、乾燥させて貼り合わせ部(30)を形成した。貼り合わせ部(30)の表面に、ウレタン系樹脂および橙色色素を含む組成物を塗布し、乾燥させて樹脂層を形成した。「プレス法」により樹脂層の一部に微細凹凸構造を形成し、橙色の連続型微細凹凸構造含有層(142−Or)を形成した。連続型微細凹凸構造含有層(142−Or)上に、蒸着法により、アルミニウム層を形成した。前述の微細凹凸構造に対応する位置において、アルミニウム層の上にポリアミドイミド系樹脂および赤褐色色素を含む組成物を塗布し、乾燥させてマスク層(46a〜c−RB)を形成した。次いで、製造中間体を水酸化ナトリウム溶液に浸漬して、マスク層(46a〜c−RB)をマスクとして反射層を選択的にエッチング除去して、パターン状の反射層(44a〜c)を形成した。エッチング除去後、塩酸溶液および水にて洗浄を行い、熱風により製造中間体を乾燥させた。その後、乾燥した製造中間体にアクリル系樹脂を塗布して接着層(50)を形成し、図16に示す転写箔(2)を形成した。
【0186】
ホットスタンプを備えるアップダウン型熱転写装置を用いて、得られた転写箔(2)を、印刷部(130)を有する透明なポリプロピレン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図17Aおよび図17Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図17Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0187】
図17Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、相互に離間された3つの画像部(40a〜c)が視認された。3つの画像部(40a〜c)は、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜c)と橙色を有する微細凹凸構造含有部(142−Or)とに起因する金色の光沢表現を有した。しかしながら、3つの画像部(40a〜c)以外の領域は、微細凹凸構造含有部(142−Or)とに起因する無光沢の橙色を呈した。無光沢の橙色の背景の中に金色の光沢表現を有する画像部(40a〜c)が存在するため、反射層が金であるかのごとき外観を提供することができなかった。
【0188】
一方、図17Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、相互に離間された3つの画像部(40a〜c)が視認された。3つの画像部(40a〜c)のそれぞれは、アルミニウム金属からなる反射層(44a〜c)と赤褐色に着色されたマスク層(46a〜c)とに起因する銅色の光沢表現を有した。しかしながら、3つの画像部(40a〜c)以外の領域は、微細凹凸構造含有部(142−Or)に起因する無光沢の橙色を呈した。無光沢の橙色の背景の中に金色の光沢表現を有する画像部(40a〜c)が存在するため、反射層が銅であるかのごとき外観を提供することができなかった。
【0189】
(実施例7)
離間されていない単一の画像部(40)を形成したことを除いて、実施例1の手順を繰り返して、第2の実施形態の転写箔(2)を得た。得られた転写箔(2)の画像部(40)は、ウレタン系樹脂および橙色色素を含む微細凹凸構造含有部(42−Or)、アルミニウムからなる反射層(44)、およびポリアミドイミド系樹脂および赤褐色色素を含むマスク層(46−RB)をこの順に含んだ。
【0190】
ホットスタンプを備えるアップダウン型熱転写装置を用いて、得られた転写箔(2)を印刷部(130)を有する透明なポリプロピレン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図18Aおよび図18Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図18Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0191】
図18Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、離間されていない単一の画像部(40)が視認された。単一の画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と橙色を有する微細凹凸構造含有部(42−Or)とに起因する金色の光沢表現を有し、画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0192】
一方、図18Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、離間されていない単一の画像部(40)が視認された。単一の画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と赤褐色を有するマスク層(46−RB)とに起因する銅色の光沢表現を有し、画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。
【0193】
以上のように、橙色に着色された微細構造を有する単一層を用いることなく、表側からの観察における金色の光沢表現および裏側からの観察における銅色の光沢表現が、無色かつ透明な領域に内包されて視認される光学情報媒体(1)、およびそれを有する印刷物(100)を得ることができた。また、本実施例の反射層(44)はアルミニウム金属で形成されているため、従来技術の銀色の光沢表現を提供する反射層と同等の物理強度および耐薬品性を有した。
【0194】
(実施例8)
ウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて、実施例1と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0195】
次いで、微細凹凸構造含有部(42−R)を形成したPETフィルム、貼り合せインキ塗工用シリンダー(255)、貼り合せインキ加圧用シリンダー(256)、および貼り合せインキ保持容器(253)を省略したことを除いて図8と同様の装置、ならびにウレタン系樹脂および青色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用い、微細凹凸構造含有部(42−Bl)を所定の位置に形成した。
【0196】
続いて、ウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いたことを除いて前述と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42−Cl)を所定の位置に形成した。各色の微細凹凸構造含有部(42−R、42−Bl、および42−Cl)は、離間されていない単一の微細凹凸構造含有部(42)を形成した。
【0197】
次いで、実施例1と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42)がこの順に積層された、パッチ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を有するPETフィルムである。
【0198】
ポリアミドイミド系樹脂および桃色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Pi)を形成した。
【0199】
前述と同様の手順により、ポリアミドイミド系樹脂およびシアン色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Cy)を形成した。引き続いて、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Cl)を形成した。各色のマスク層(46−Pi、46−Cy、および46−Cl)は、離間されていない単一のマスク層(46)を形成した。マスク層(46)は、微細凹凸構造含有部(42)の上方に位置し、かつ微細凹凸構造含有部(42)と同一の形状を有した。
【0200】
続いて、実施例1と同様の手順により、マスク層(46)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44)を得た。のようにして得られた微細凹凸構造含有部(42)、反射層(44)、およびマスク層(46)は、離間されていない単一の画像部(40)を形成した。そして、実施例1と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成を行い、第2の実施形態の転写箔(2)を形成した。
【0201】
画像部(40)は、2つの異なる色の領域および1つの無色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42−R、42−Blおよび42−Cl)と、アルミニウム反射層(44)と、2つの異なる色の領域および1つの無色の領域を有するマスク層(46−Pi、46−Cy、および46−Cl)とを有した。また、画像部(40)以外の領域には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0202】
実施例1と同様の手順により、得られた転写箔(2)を、印刷部(130)を有する透明なポリプロピレン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図19Aおよび図19Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図19Aに示す表側表面に、パッチ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0203】
図19Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、離間していない1つの画像部(40)が視認された。画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と複数の色に着色された微細凹凸構造含有部(42)とに起因する複数色の光沢表現、および無色の微細凹凸構造含有部(42c−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有し、画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。このように、本発明においては、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0204】
一方、図19Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、離間していない1つの画像部(40)が視認された。画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と複数の色に着色されたマスク層(46)とに起因する複数色の光沢表現、および無色のマスク層(46−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有した。画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。このように、本発明においては、裏面からの観察においても、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0205】
以上のように、単一色に着色された微細構造を有する単一層を用いることなく、表側からの観察における銀色を含む多色の光沢表現および裏側からの観察における銀色を含む多色の光沢表現が、無色かつ透明な領域に内包されて視認される光学情報媒体(1)およびそれを有する印刷物(100)を得ることができた。また、本実施例の反射層(44)はアルミニウム金属で形成されているため、従来技術の銀色の光沢表現を提供する反射層と同等の物理強度および耐薬品性を有した。
【0206】
(実施例9)
実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および青色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−Bl)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0207】
次いで、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−Y)を所定の位置に形成した。実施例3と同様の手順によりウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−Cl)を所定の位置に形成した。各色の微細凹凸構造含有部(42−Bl、42−Y、および42−Cl)は、離間されていない単一の微細凹凸構造含有部(42)を形成した。
【0208】
次いで、実施例2と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42)がこの順に積層された、パッチ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムである。
【0209】
次に、ポリアミドイミド系樹脂および桃色色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Pi)を形成した。前述と同様の手順により、ポリアミドイミド系樹脂およびシアン色素を含む組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Cy)を形成した。さらに、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置のみに付着させて、マスク層(46−Cl)を形成した。各色のマスク層(46−Pi、46−Cy、および46−Cl)は、離間されていない単一のマスク層(46)を形成した。マスク層(46)は、微細凹凸構造含有部(42)の上方に位置し、かつ微細凹凸構造含有部(42)と同一の形状を有した。
【0210】
続いて、実施例2と同様の手順により、マスク層(46)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44)を得た。のようにして得られた微細凹凸構造含有部(42)、反射層(44)、およびマスク層(46)は、離間されていない単一の画像部(40)を形成した。そして、実施例2と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成、および脱離基材(60)の貼付を行い、第3の実施形態のラベル(3)を形成した。
【0211】
画像部(40)は、2つの異なる色の領域および1つの無色の領域を有する微細凹凸構造含有部(42−Y、42−Blおよび42−Cl)と、アルミニウム反射層(44)と、2つの異なる色の領域および1つの無色の領域を有するマスク層(46−Pi、46−Cy、および46−Cl)とを有した。また、画像部(40)以外の領域には、無色の接着層(50)のみが存在した。
【0212】
得られたラベル(3)の脱離基材(60)を剥離除去し、印刷部(130)を有する透明なPET受容基材(110)に貼付して、図20Aおよび図20Bに示す印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図20Aに示す表側表面に、パッチ形状を有するラベル本体(3’)が貼付されている。
【0213】
図20Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、離間していない1つの画像部(40)が視認された。画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と複数の色に着色された微細凹凸構造含有部(42)とに起因する複数色の光沢表現、および無色の微細凹凸構造含有部(42−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有し、4つの画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。このように、本発明においては、1つの色を呈する周縁区域の中に、1つまたは複数の色を呈する内部区域を有する画像を提供することができる。
【0214】
一方、図20Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、透明な受容基材(110)を通して、離間していない1つの画像部(40)が視認された。画像部(40)は、アルミニウム金属からなる反射層(44)と複数の色に着色されたマスク層(46)とに起因する複数色の光沢表現、および無色のマスク層(46−Cl)が設けられた領域は銀色の光沢表現を有した。画像部(40)以外の領域は、無色かつ透明な領域として観察された。このように、本発明においては、裏面からの観察においても、従来型の銀色の光沢表現と、他の色の光沢表現とを有する画像を提供することが可能である。
【0215】
(実施例10)
実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および赤色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−R)を貼り合わせ部(30)上の所定の位置に形成した。
【0216】
次いで、実施例2と同様の手順によりウレタン系樹脂および黄色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−Y)を所定の位置に形成した。各色の微細凹凸構造含有部(42−Rおよび42−Y)は、離間されていない単一の微細凹凸構造含有部(42)を形成した。
【0217】
次いで、実施例2と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を持たないPETフィルムである。
【0218】
次に、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置に付着させて、離間されていない単一のマスク層(46)を形成した。マスク層(46)は、微細凹凸構造含有部(42)の上方に位置し、かつ微細凹凸構造含有部(42)と同一の形状を有した。
【0219】
続いて、実施例2と同様の手順により、マスク層(46)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44)を得た。のようにして得られた微細凹凸構造含有部(42)、反射層(44)、およびマスク層(46)は、離間されていない単一の画像部(40)を形成した。そして、実施例2と同様の手順により、洗浄および乾燥を行った。
【0220】
乾燥後の製造中間体の画像部(40)側の表面全体に、アクリル系樹脂および青色色素を含む組成物を付着させ、青色の接着層(50−B)を形成した。次いで、製造中間体のキャリア基材(20)側の表面全体に、アクリル系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を付着させ、無色のキャリア基材側接着層(70)を形成し、第4の実施形態の抄紙用スレッド(4)を形成した。
【0221】
得られた抄紙用スレッド(4)をコットン分散物中に抄き込み、コットン受容基材(110)中に抄紙用スレッド(4)を含む第5の実施形態の積層体を製造した。なお、コットン受容基材(110)の表側表面が、抄紙用スレッド(4)の画像部(40)の一部が露出する受容基材窓部(120a〜c)を有した。積層体(コットン受容基材(110))の表側および裏側の表面に印刷を施して印刷部(130)を形成し、第6の実施形態の印刷物(100)を得た。
【0222】
図21Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、受容基材窓部(120)を通して、離間していない1つの画像部(40)が視認された。第1および第2の受容基材窓部(120a、b)においては、アルミニウム金属からなる反射層(44)と、2つの色に着色された微細凹凸構造含有部(42−Rおよび42−Y)とに起因する銀色ではない光沢表現を有する画像部(40)が観察された。一方、第3の受容基材窓部(120c)においては、アルミニウム金属からなる反射層(44)と、赤色に着色された微細凹凸構造含有部(42−R)とに起因する銀色ではない光沢表現を有する画像部(40)が観察された。加えて、全ての受容基材窓部(120a〜c)において、画像部(40)以外の領域は、青色の接着層(50−B)に起因する、光沢のない青色領域として観察された。光沢の不存在は、画像部(40)以外の領域に反射層(44)が存在しないことに起因する。
【0223】
一方、図21Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)の不透明性のため、画像部(40)を視認できなかった。なお、印刷物(100)の表側に強い光源を配置した状態で、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)を透過する光によって、青色の接着層(50−B)に起因する光沢のない青色領域の中に、画像部(40)に相当する位置の黒色領域を視認できる。画像部(40)においては、反射層(44)により、透過光が遮断されるためである。
【0224】
(実施例11)
実施例1と同様の手順により、貼り合わせ部(30)を形成した。次いで、回折格子構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)を用いたことを除いて実施例1と同様の手順により、ウレタン系樹脂および橙色色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて微細凹凸構造含有部(42−Or)を所定の位置に形成した。
【0225】
次いで、微細凹凸構造含有部(42−Or)を形成したPETフィルム、貼り合せインキ塗工用シリンダー(255)、貼り合せインキ加圧用シリンダー(256)、および貼り合せインキ保持容器(253)を省略したことを除いて図8と同様の装置、無指向性の散乱構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)、ならびにウレタン系樹脂を含むが、色素を含まない成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−Cl)を所定の位置に形成した。上面視において、微細凹凸構造含有部(42−Cl)は、微細凹凸構造含有部(42−Or)とは異なる面積を有した。
【0226】
次いで、指向性の散乱構造の反転形状を有する成形用フィルム(262)、ならびにウレタン系樹脂および赤褐色の色素を含む成形樹脂インキ(264)を用いて、微細凹凸構造含有部(42−RB)を所定の位置に形成した。上面視において、微細凹凸構造含有部(42−RB)は、微細凹凸構造含有部(42−Cl)および微細凹凸構造含有部(42−Or)のいずれとも異なる面積を有した。各色の微細凹凸構造含有部(42−Or、42−RB、および42−Cl)は、離間されていない単一の微細凹凸構造含有部(42)を形成した。
【0227】
次いで、実施例1と同様の手順により、微細凹凸構造含有部(42)を有する微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)の表面全体に、膜厚55nmのアルミニウム金属層を形成した。そして、微細凹凸構造含有部形成貼り合せフィルム(273)を裁断して、キャリア基材(20)、貼り合わせ部(30)および微細凹凸構造含有部(42)がこの順に積層された、ストライプ形状の製造中間体を得た。ここで、キャリア基材(20)は、貼り合せフィルム(252)として用いた、アクリル系樹脂からなる剥離層を有するPETフィルムである。
【0228】
次に、ポリアミドイミド系樹脂を含むが、色素を含まない組成物を、所定の位置に付着させて、離間されていない単一のマスク層(46)を形成した。マスク層(46)は、微細凹凸構造含有部(42)の上方に位置し、かつ微細凹凸構造含有部(42)と同一の形状を有した。
【0229】
続いて、実施例1と同様の手順により、マスク層(46)をマスクとして用いる水酸化ナトリウム溶液による選択的エッチングにより、反射層(44)を得た。のようにして得られた微細凹凸構造含有部(42)、反射層(44)、およびマスク層(46)は、離間されていない単一の画像部(40)を形成した。そして、実施例1と同様の手順により、洗浄、乾燥、および接着層(50)の形成を行い、図14に示す第2の実施形態の転写箔(2)を形成した。画像部(40)は、表面に回折格子構造を有する橙色の微細凹凸構造含有部(42−Or)、表面に無指向性散乱構造を有する無色の微細凹凸構造含有部(42−Cl)、および表面に指向性散乱構造を有する赤褐色の微細凹凸構造含有部(42−RB)を有した。
【0230】
実施例1と同様の手順により、得られた転写箔(2)を印刷部(130)を有する不透明なコットン受容基材(110)に熱圧着させ、キャリア基材(20)を剥離除去し、図22Aおよび図22Bに示す第6の実施形態の印刷物(100)を得た。印刷物(100)において、図22Aに示す表側表面に、ストライプ形状を有する光学情報媒体(1)が転写されている。
【0231】
図22Aに示すように、印刷物(100)を表側から観察した場合、離間していない1つの画像部(40)が視認された。画像部(40)の橙色の微細凹凸構造含有部(42−Or)が設けられた領域は、全体として金色の光沢表現を有すると共に、観察角を変化させることにより、観察される色相が変化した。この効果は、橙色の微細凹凸構造含有部(42−Or)の表面の回折格子構造に起因する。画像部(40)の無色の微細凹凸構造含有部(42−Cl)が設けられた領域は、全体として銀色の光沢表現を有し、観察角を変化させても、反射光の強度および色相は変化しなかった。この効果は、無色の微細凹凸構造含有部(42−Cl)の表面の無指向性散乱構造に起因する。画像部(40)の赤褐色の微細凹凸構造含有部(42−RB)が設けられた領域は、全体として銅色の光沢表現を有し、観察角を変化させた際に、特定の観察角における反射光の強度の増大が観察された。この効果は、赤褐色の微細凹凸構造含有部(42−RB)の表面の指向性散乱構造に起因する。さらに、の3種の領域は、それぞれ異なる面積を有した。
【0232】
一方、図22Bに示すように、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)の不透明性のため、画像部(40)を視認できなかった。なお、印刷物(100)の表側に強い光源を配置した状態で、印刷物(100)を裏側から観察した場合、コットン受容基材(110)を透過する光によって、画像部(40)に相当する位置の黒色領域を視認できる。画像部(40)においては、反射層(44)により、透過光が遮断されるためである。この条件で観察できる黒色領域もまた、それぞれ異なる面積を有した。