再表2016-140272IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月9日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】基地局、プロセッサ及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 68/02 20090101AFI20171201BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20171201BHJP
   H04W 92/14 20090101ALI20171201BHJP
【FI】
   H04W68/02
   H04W52/02 110
   H04W92/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
【出願番号】特願2017-503689(P2017-503689)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年3月2日
(31)【優先権主張番号】特願2015-41866(P2015-41866)
(32)【優先日】2015年3月3日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】キュリーズ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】長坂 優志
(72)【発明者】
【氏名】片桐 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】藤代 真人
(72)【発明者】
【氏名】守田 空悟
(72)【発明者】
【氏名】童 方偉
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA25
5K067BB04
5K067BB21
5K067CC11
5K067DD13
5K067DD27
5K067DD30
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE59
5K067FF05
5K067FF14
5K067FF31
5K067GG11
5K067HH22
5K067JJ15
(57)【要約】
本発明に係る無線端末は、所定セルに在圏する。前記無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する。前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定セルに在圏する無線端末であって、
アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備え、
前記制御部は、共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視し、
前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである無線端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記アイドルモードにおいて前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRX動作を前記無線端末が実行している場合に、前記共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する請求項1に記載の無線端末。
【請求項3】
前記所定セルにおいて前記共通タイミングに対応するシステムフレーム番号に関する共通タイミング情報を、前記所定セルから受信する受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記共通タイミング情報に基づいて、前記共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する請求項1に記載の無線端末。
【請求項4】
所定セルを管理する基地局であって、
無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを共通タイミングで送信する送信部を備え、
前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである基地局。
【請求項5】
無線端末であって、
アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備え、
前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXを設定する。
前記制御部は、所定条件を満たした場合に、前記ページングメッセージを取得するための手順を開始する無線端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルが閾値を超えた場合、前記無線端末が起動するために必要な機能以外への電源供給を停止し、
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルよりも短いタイマが満了した場合に、前記電源供給を再開し、前記手順を開始する請求項5に記載の無線端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記電源供給を停止する前に在圏するセルと、前記電源供給を再開した後に在圏するセルとが異なる場合に、前記手順を開始する請求項6に記載の無線端末。
【請求項8】
基地局であって、
無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、
前記無線端末に第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送する制御部とを備える基地局。
【請求項9】
前記制御部は、前記無線端末に前記第1のDRXサイクルを使用するDRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送しない請求項8に記載の基地局。
【請求項10】
前記制御部は、上位ノードから前記ページングメッセージを受信した場合に、当該ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを判断する請求項8に記載の基地局。
【請求項11】
前記ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを示す情報を前記ページングメッセージと共に上位ノードから受信する受信部をさらに備える請求項8に記載の基地局。
【請求項12】
無線端末であって、
アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備え、
前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXの設定情報を、前記無線端末が在圏する所定セルから取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの設定を行い、
前記制御部は、セル再選択手順により新たなセルを選択した際に、前記新たなセルから拡張DRXの設定情報を取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの再設定を行う無線端末。
【請求項13】
前記制御部は、前記セル再選択手順を開始した後、前記所定セルから取得した前記拡張DRXの設定情報を破棄する請求項12に記載の無線端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムにおいて用いられる無線端末及び基地局
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線端末の消費電力を削減するための間欠受信技術として、非連続受信(DRX)が規定されている。アイドルモードにおいてDRX動作を実行している無線端末は、ページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する。下りリンク制御チャネルを監視する周期は「DRXサイクル」と称される。
【0003】
近年、移動通信システムにおいて人が介在することなく無線端末が通信を行うマシンタイプコミュニケーション(MTC)が注目されている。このような背景から、既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRX(extended DRX)サイクルを新たに導入し、更なる消費電力の削減を図ることが検討されている(例えば、非特許文献1参照)。拡張DRXサイクルを使用するDRXは拡張DRXと称される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP寄書「RP−141994」
【発明の概要】
【0005】
第1の特徴に係る無線端末は、所定セルに在圏する。前記無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する。前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである。
【0006】
第2の特徴に係る基地局は、所定セルを管理する。前記基地局は、無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを共通タイミングで送信する送信部を備える。前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである。
【0007】
第3の特徴に係る無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXを設定する。前記制御部は、所定条件を満たした場合に、前記ページングメッセージを取得するための手順を開始する。
【0008】
第4の特徴に係る基地局は、無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、前記無線端末に前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送する制御部とを備える。
【0009】
第5の特徴に係る無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXの設定情報を、前記無線端末が在圏する所定セルから取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの設定を行う。前記制御部は、セル再選択手順により新たなセルを選択した際に、前記新たなセルから拡張DRXの設定情報を取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの再設定を行う。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、LTEシステムの構成図である。
【図2】図2は、UEのブロック図である。
【図3】図3は、eNBのブロック図である。
【図4】図4は、プロトコルスタック図である。
【図5】図5は、無線フレームの構成図である。
【図6】図6は、第1動作を説明するための図である。
【図7】図7は、第1動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態の概要]
アイドルモードにおいて拡張DRX動作を実行している無線端末が、移動に伴ってセル再選択手順を実行し、第1のセルから第2のセルに在圏したケースを想定する。
【0012】
下りリンク制御チャネルの送信タイミングはセル毎に異なるため、当該無線端末の下りリンク制御チャネルの監視タイミングにおいて、第1のセルから下りリンク制御チャネルが送信されている場合であっても、第2のセルからは下りリンク制御チャネルが送信されていない可能性がある。この場合において、無線端末が、下りリンク制御チャネルの監視タイミングの直前に第1のセルから第2のセルに在圏した場合、当該無線端末は、次の監視タイミングまで下りリンク制御チャネルを監視しないため、ページングメッセージの取得機会が拡張DRXサイクルの時間だけ遅くなる虞がある。
【0013】
そこで、セル再選択処理に起因して、ページングメッセージを長期間取得できないことを低減可能な無線端末及び基地局を提供する。
【0014】
第1無線端末は、所定セルに在圏する。前記無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する。前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである。
【0015】
第1実施形態において、前記制御部は、前記アイドルモードにおいて前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRX動作を前記無線端末が実行している場合に、前記共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する。
【0016】
第1無線端末は、前記所定セルにおいて前記共通タイミングに対応するシステムフレーム番号に関する共通タイミング情報を、前記所定セルから受信する受信部をさらに備える。前記制御部は、前記共通タイミング情報に基づいて、前記共通タイミングで前記下りリンク制御チャネルを監視する。
【0017】
第1基地局は、所定セルを管理する。前記基地局は、無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを共通タイミングで送信する送信部を備える。前記共通タイミングは、前記所定セルが属するトラッキングエリアに属する各セルを管理する各基地局が前記下りリンク制御チャネルを同時に送信するタイミングである。
【0018】
第2無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXを設定する。前記制御部は、所定条件を満たした場合に、前記ページングメッセージを取得するための手順を開始する。
【0019】
第2実施形態において、前記制御部は、前記第2のDRXサイクルが閾値を超えた場合、前記無線端末が起動するために必要な機能以外への電源供給を停止する。前記制御部は、前記第2のDRXサイクルよりも短いタイマが満了した場合に、前記電源供給を再開し、前記手順を開始する。
【0020】
なお、第2のDRXサイクルよりも短いタイマが満了した場合が、所定条件を満たした場合に該当する。
【0021】
第2実施形態において、前記制御部は、前記電源供給を停止する前に在圏するセルと、前記電源供給を再開した後に在圏するセルとが異なる場合に、前記手順を開始する。
【0022】
なお、電源供給を停止する前に在圏するセルと、電源供給を再開した後に在圏するセルとが異なる場合が、所定条件を満たした場合に該当する。
【0023】
第3基地局は、無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、前記無線端末に前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送する制御部とを備える。
【0024】
第3実施形態において、前記制御部は、前記無線端末に前記第1のDRXサイクルを使用するDRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送しない。
【0025】
第3実施形態において、前記制御部は、上位ノードから前記ページングメッセージを受信した場合に、当該ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを判断する。
【0026】
第3実施形態において、前記ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを示す情報を前記ページングメッセージと共に上位ノードから受信する受信部をさらに備える。
【0027】
第4無線端末は、アイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する制御部を備える。前記制御部は、前記下りリンク制御チャネルを監視する周期である第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXの設定情報を、前記無線端末が在圏する所定セルから取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの設定を行う。前記制御部は、セル再選択手順により新たなセルを選択した際に、前記新たなセルから拡張DRXの設定情報を取得し、当該拡張DRXの設定情報に基づいて前記拡張DRXの再設定を行う。
【0028】
第4実施形態において、前記制御部は、前記セル再選択手順を開始した後、前記所定セルから取得した前記拡張DRXの設定情報を破棄する。
【0029】
[第1実施形態]
以下において、本発明をLTEシステムに適用する場合の実施形態を説明する。
【0030】
(システム構成)
図1は、LTEシステムの構成図である。図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
【0031】
UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置であり、接続先のセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
【0032】
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
【0033】
eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータのルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能などを有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
【0034】
EPC20は、コアネットワークに相当する。E−UTRAN10及びEPC20によりLTEシステムのネットワーク(LTEネットワーク)が構成される。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM(Operation and Maintenance)400とを含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御などを行う。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
【0035】
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
【0036】
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、アンテナ101、無線送受信機110、ユーザインターフェイス120、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130、バッテリ140、メモリ150、及びプロセッサ160を備える。メモリ150は記憶部に相当し、プロセッサ160は制御部に相当する。UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
【0037】
アンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ160に出力する。
【0038】
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
【0039】
メモリ150は、プロセッサ160により実行されるプログラム、及びプロセッサ160による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
【0040】
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、アンテナ201、無線送受信機210、ネットワークインターフェイス220、メモリ230、及びプロセッサ240を備える。なお、メモリ230をプロセッサ240と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ240’としてもよい。
【0041】
アンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ240に出力する。
【0042】
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
【0043】
メモリ230は、プロセッサ240により実行されるプログラム、及びプロセッサ240による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
【0044】
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されており、第1層は物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
【0045】
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
【0046】
MAC層は、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式)、UE100への割当リソースブロックを決定(スケジューリング)するスケジューラを含む。
【0047】
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
【0048】
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
【0049】
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッドモード(コネクティッドモード)であり、そうでない場合、UE100はRRCアイドルモード(アイドルモード)である。
【0050】
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
【0051】
図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンク(DL)にはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンク(UL)にはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
【0052】
図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルによりリソースエレメントが構成される。UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより構成され、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により構成される。
【0053】
(DRX動作の概要)
以下において、RRCアイドルモードにおけるDRX(DRX: Discontinuous Reception)動作について説明する。
【0054】
UE100は、バッテリを節約するために、DRX動作を行うことが可能である。DRX動作を行うUE100は、PDCCHを間欠的に監視する。通常、サブフレーム中のPDCCHは、当該サブフレーム中のPDSCHのスケジューリング情報(無線リソース及びトランスポートフォーマットの情報)を運搬する。
【0055】
RRCアイドルモードであるUE100は、着信があることを通知するページングメッセージを受信するためにPDCCHを間欠的に監視するDRX動作を行う。UE100は、ページング用のグループ識別子(P−RNTI)を用いて、PDCCH(CCE)をデコードして、ページングチャネルの割り当て情報(PI)を取得する。UE100は、当該割当情報に基づいて、ページングメッセージを取得する。UE100におけるPDCCH監視タイミングは、通常、UE100の識別子(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)に基づいて定められる。PDCCH監視タイミングの算出について具体的に説明する。
【0056】
RRCアイドルモードのDRX動作におけるPDCCH監視タイミング(PDCCH監視サブフレーム)は、Paging Occasion(PO)と称される。
【0057】
UE100(及びeNB200)は、Paging Occasion(PO)、及び、Paging Occasionを含みうる無線フレームであるPaging Frame(PF)を下記のように計算する。
【0058】
PFのシステムフレーム番号(SFN)は、下記の式(1)から求められる。
【0059】
SFN mod T= (T div N) * (UE_ID mod N) …(1)
【0060】
ここで、Tは、ページングメッセージを受信するためのUE100のDRXサイクルであり、無線フレームの数で表される。Nは、TとnBのうち最小値である。nBは、4T, 2T, T, T/2, T/4, T/8, T/16, T/32から選択される値である。UE_IDは、「IMSI mod 1024」により求められる値である。
【0061】
このようにして求められたPFのうち、POのサブフレーム番号は、下記のように求められる。まず、下記の式(2)により、インデックスi_sを求める。
【0062】
i_s = floor(UE_ID/N) mod Ns …(2)
【0063】
ここで、Nsは、1とnB/Tのうち最大値である。
【0064】
次に、表1または表2からNs及びインデックスi_sに対応するPOを求める。表1はLTE FDDシステムに適用され、表2はLTE TDDシステムに適用される。表1および表2において、N/Aは非適用を表す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
以上により、UE100及びeNB200は、ページングメッセージが送信され得るタイミングを決定する。
【0068】
次に、拡張DRXについて説明する。拡張DRXによれば、アイドルモードにおける既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを設定可能である。本実施形態において、拡張DRX動作は、アイドルモードにおいて実行される。
【0069】
拡張DRXは、SIB2によってUE100へブロードキャストされる既存のPCCH設定(PCCH−Config.)内のページング周期(defaultPagingCycle)の値域が拡張されることによって規定されてもよい。
【0070】
或いは、既存の「DRX−Config」とは異なる情報要素として規定されてもよい。例えば、アイドルモードにおける拡張DRXの設定情報である「Idle−eDRX−Config」が規定されてもよい。「Idle−eDRX−Config」は、拡張DRXサイクルとして、例えば、「・・・、rf512、rf1024、・・・」という値域が設定可能であってもよい。
【0071】
(第1動作)
次に、第1動作について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、第1動作を説明するための図である。図7は、第1動作を説明するためのシーケンス図である。なお、以下において、eNB200Aの動作をCellAの動作として説明し、eNB200Bの動作をCellBの動作として説明することがある。
【0072】
図6に示すように、eNB200Aは、CellAを管理し、eNB200Bは、CellAに隣接するCellBを管理する。CellA及びCellBは、同一のトラッキングエリア(TA)に属する。
【0073】
eNB200A(CellA)及びeNB200B(CellB)のそれぞれは、SFNが10000、20000、…になる度にページングメッセージをUE100が受信するためのPDCCHを送信する。なお、既存のSFNの最大値は、1023であるため、SFNが拡張されたことを想定している。また、eNB200AとeNB200BとのSFNは、異なっている。図6(上図)に示すように、eNB200AのSFNが8500の場合に、eNB200BのSFNが10000である。従って、eNB200AとeNB200Bとの間でPDCCHの送信タイミングは、異なっている。
【0074】
UE100は、CellAに在圏している。UE100は、RRCアイドルモードである。UE100には、RRCアイドルモードにおける拡張DRXが設定されている。拡張DRXサイクルは、4320000[SFN](12時間)であり、eNB200AのSFNが10000のタイミングが、UE100の1回目のPDCCH監視タイミングであると仮定して説明を進める。なお、次のPDCCH監視タイミングは、eNB200AのSFNが4330000に相当するタイミングである。
【0075】
図6(上図)に示すように、拡張DRX動作を実行しているUE100が、CellAに在圏している間に、eNB200BにおいてSFNが10000に到達し、PDCCHが送信される。一方で、eNB200A(CellA)においては、SFNが8500であるため、PDCCHの送信タイミングに達していない。
【0076】
その後、UE100は、CellBへ向かって移動したと仮定する。UE100は、移動に伴ってセル再選択(リセレクション)手順を実行する。具体的には、UE100は、セル探索を行い、発見されたセルの中から所定のセル(例えば、受信レベルが最も高いセル)を(再)選択する。UE100は、CellBを選択し、CellBに在圏する。
【0077】
ここで、図6(下図)に示すように、eNB200AにおいてSFNが10000に到達した場合、eNB200AのSFNが10000のタイミングが、UE100の1回目のPDCCH監視タイミングであるため、UE100は、PDCCHの監視を行う。eNB200Aは、PDCCHを送信するが、eNB200Bは、PDCCHを送信しないため、UE100は、PDCCHの監視機会を逃している。UE100の次のPDCCH監視タイミングは、eNB200BのSFNが4331500に相当するタイミングである。従って、UE100は、次のPDCCH監視タイミングまで監視しないため、ページングメッセージの取得機会が拡張DRXサイクルの時間だけ遅くなる虞がある。また、各eNB200が、一度しかページングメッセージを送信しない場合、UE100は、ページングメッセージを取得できない虞もある。
【0078】
そこで、以下の方法により、問題を解消する。
【0079】
図7に示すように、ステップS10において、MME300は、絶対時間情報(Absolute time Information)を同一のトラッキングエリアに属する各セルを管理する各eNB200(eNB200A及びeNB200B)に通知する。
【0080】
絶対時間情報は、同一のトラッキングエリアに属する各セル(当該各セルを管理する各eNB200)がPDCCHを同時に送信する時間(絶対時間)を示す情報である。MME300は、例えば、現在のサブフレーム番号又はシステムフレーム番号を絶対時間として各eNB200に通知してもよい。また、MME300は、絶対時間の開始点を示す情報を各eNB200に通知してもよい。例えば、MME300は、絶対時間情報を送信したサブフレームを絶対サブフレームの「0」番目としてもよい。各eNB200は、絶対時間情報が送信されたサブフレームを絶対サブフレームの「0」番目と解釈する。各eNB200は、絶対時間によって決定される共通タイミング(SFN)でPDCCHを同時に送信する。なお、共通タイミングは、無線フレーム(PF)単位であってもよいし、サブフレーム(PO)単位であってもよい。
【0081】
絶対時間情報を受信した各eNB200は、絶対時間が自eNB200における何番目のSFNに対応するかを算出する。以下において、絶対時間が、eNB200AにおけるSFNが10000に相当し、eNB200BにおけるSFNが11500に対応すると仮定して説明を進める。
【0082】
ステップS20において、eNB200A(CellA)は、共通タイミング情報をUE100に送信する。UE100は、eNB200A(CellA)から共通タイミング情報を受信する。共通タイミング情報は、ブロードキャストで共通信号(例えば、SIB、PDCCH)によって送信されてもよいし、ユニキャストで個別信号(例えば、PDSCH)によって送信されてもよい。
【0083】
共通タイミング情報は、共通タイミング(絶対時間)に対応するSFNに関する情報である。例えば、共通タイミング情報は、絶対時間に対応するSFN(又は当該SFN内のサブフレーム)を算出するためのパラメータである。本実施形態において、共通タイミング情報は、ステップS10において算出された絶対時間に対応するSFNを示す情報である。従って、UE100は、共通タイミング情報に基づいて、eNB200AにおけるSFNが10000のタイミングが共通タイミング(絶対時間)であると判断する。その後、UE100は、CellBへ向かって移動する。
【0084】
ステップS30において、UE100は、セル再選択手順を実行する。UE100は、CellBを選択し、CellBに在圏する。
【0085】
ステップS40において、eNB200A及びeNB200Bは、共通タイミング(絶対時間)でPDCCHを同時に送信する。一方、UE100は、共通タイミング情報に基づいて、共通タイミングでPDCCHを監視する。従って、UE100は、共通タイミングが拡張DRXの設定に基づくPDCCH監視タイミングでない場合であっても、PDCCHを監視する。これにより、UE100は、次のPDCCH監視タイミングまで待たなくても、PDCCHを監視できるため、UE100宛てのページングメッセージを取得可能である。
【0086】
なお、UE100は、拡張DRX動作を実行している場合に、共通タイミングでPDCCHを監視してもよい。すなわち、アイドルモードにおいて通常のDRX動作を実行しているUE100は、共通タイミングでPDCCHを監視してもよいし、監視しなくてもよい。
【0087】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、UE100は、所定条件下において、ページングメッセージが示す情報を取得するための手順を開始する。
【0088】
以下に、第2動作例1〜3について説明する。
【0089】
(1)動作例1
まず、動作例1について説明する。
【0090】
UE100は、拡張DRXを設定するための設定情報をeNB200又はMME300から取得する。UE100は、設定情報に基づいて、拡張DRXサイクルが閾値を超えるか否かを判定する。閾値は、例えば、少なくとも拡張DRXサイクルの2周期の長さの間、ページングメッセージの取得機会がなくても問題が発生する可能性が低い値である。閾値は、例えば、既存のDRXサイクルの最大2周期の長さである。或いは、閾値は、UE100が拡張DRX動作を実行した場合の節電効果が、UE100が起動するために必要な機能以外への電源供給を停止した場合の節電効果よりも高くなる値である。
【0091】
UE100は、拡張DRXサイクルが閾値を超えない場合、設定情報に基づいて、拡張DRXの設定を行う。その後、アイドルモードであるUE100は、拡張DRX動作を実行する。拡張DRXサイクルが閾値を越えていないため、UE100が、問題が発生するほどの長期間、ページングメッセージを取得できない可能性を低下できる。
【0092】
一方、UE100は、拡張DRXサイクル(例えば、4320000[SFN])が閾値を越えた場合、UE100が起動するために必要な機能以外への電源供給を停止する。例えば、UE100は、無線送受信機110、ユーザインターフェイス120、GNSS受信機130の少なくともいずれかへの電源供給を停止する。UE100は、プロセッサ160の機能の一部を無効(ディアクティブ)にする処理を行ってもよい。UE100は、後述する起動タイマが満了した場合に起動するために必要な機能以外の電源をオフにしてもよい。
【0093】
UE100は、上述の処理を行った後、拡張DRXサイクルよりも短い起動タイマを起動する。その後、UE100は、起動タイマが満了した場合に、電源供給を再開し、ページングメッセージを取得するための動作を開始する。具体的には、UE100は、ランダムアクセス手順を実行した後、ネットワークへの登録(アタッチメント)を行う。これにより、ネットワークは、UE100の位置(トラッキングエリア)を把握する。ネットワークは、UE100宛てのページングメッセージが存在する場合、UE100へページングメッセージを通知する(ページングする)。これにより、UE100は、セル再選択処理に起因してページングメッセージを取得できない場合であっても、ページングメッセージを取得できる。従って、セル再選択処理に起因して、ページングメッセージを長期間取得できないことを低減できる。
【0094】
なお、起動タイマの満了が、「所定条件を満たした場合」に該当する。
【0095】
(2)動作例2
次に、動作例2について説明する。動作例2は、動作例1と比べて、電源供給を再開した後のUE100の動作が異なる。
【0096】
UE100は、起動タイマが満了し、電源供給を再開する。その後、UE100は、電源供給を停止する前に在圏するセルと、電源供給を再開した後に在圏するセルとが異なる場合に、ページングメッセージを取得するための動作を開始する。
【0097】
UE100は、例えば、セル探索を行い、電源供給を停止する前に在圏したセル(CellA)と異なるセル(CellB)を選択した場合、ページングメッセージを取得するための動作を開始する。一方、UE100は、電源供給を停止する前に在圏したセル(CellA)と同じセル(CellA)を選択した場合には、ページングメッセージを取得するための動作を行わずに、拡張DRX動作を実行する。或いは、UE100は、起動タイマが満了しても、PDCCH監視タイミングまで時間がある場合には、再び電源供給を停止し、起動タイマを新たに起動してもよい。
【0098】
これにより、UE100は、ページングメッセージを取得する機会を失った可能性がある場合に、ページングメッセージを取得するための動作を開始する。従って、セル再選択処理に起因して、ページングメッセージを長期間取得できないことを低減できる。
【0099】
(3)動作例3
次に、動作例3について説明する。動作例3では、UE100は、電源供給を停止しない。
【0100】
UE100は、拡張DRXサイクルが閾値を越えた場合であっても、電源供給を停止せずに、拡張DRX動作を実行してもよい。この場合、UE100は、起動タイマを起動する。UE100は、起動タイマが満了した場合に、ページングメッセージを取得するための動作を開始する。これにより、UE100は、セル再選択処理に起因してページングメッセージを取得できない場合であっても、主体的にページングメッセージを取得できる。
【0101】
或いは、UE100は、起動タイマを起動せずに、セル再選択処理を実行した場合に、ページングメッセージを取得するための動作を開始してもよい。これにより、UE100は、セル再選択処理に起因してページングメッセージを取得できない場合であっても、主体的にページングメッセージを取得できる。
【0102】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、拡張DRXの設定がされたUE100宛てのページングメッセージが再送される。
【0103】
eNB200は、上位ノードであるMME300からのページングメッセージを受信した場合、ページングメッセージの宛先のUE100に拡張DRXが設定されているかを判断する。例えば、eNB200は、個別シグナリング(例えば、RRCメッセージ)により、拡張DRXサイクルを設定するための設定情報をUE100に送信していた場合に、当該UE100に拡張DRXサイクルが設定されていると判断する。
【0104】
或いは、eNB200は、当該UE100に拡張DRXサイクルが設定されているか否かの問い合わせをMME300に行ってもよい。MME300は、NASシグナリング(NASメッセージ)により、拡張DRXサイクルを設定するための設定情報をUE100に送信していた場合に、その旨をeNB200に応答する。或いは、UE100からNASシグナリングにより、拡張DRXを設定した旨を通知されていた場合に、その旨をeNB200に応答する。
【0105】
或いは、MME300は、上位ノードからページングメッセージを受信した場合に、ページングメッセージの宛先のUE100に拡張DRXサイクルが設定されているかを判断してもよい。MME300は、ページングメッセージを各eNB200に通知する場合に、UE100に拡張DRXサイクルが設定されているか否かを示す情報をページングメッセージと共に通知してもよい。なお、MME300は、上述のように、UE100に拡張DRXサイクルが設定されているか否かを判断できる。eNB200は、当該情報に基づいて、当該UE100に拡張DRXサイクルが設定されているか否かを判断する。
【0106】
ページングメッセージを受信したeNB200は、拡張DRXが設定されていない(通常のDRXが設定されている)UE100宛てのページングメッセージを再送せずに、ページングメッセージを送信するための通常の動作を実行する。一方、eNB200は、拡張DRXが設定されているUE100宛てのページングメッセージを再送する。例えば、eNB200は、ページングメッセージを送信した後、次のページングメッセージを送信するタイミングにおいてページングメッセージを再送する。
【0107】
或いは、eNB200は、ページングメッセージを再送し続け、UE100がページングメッセージを取得したことを検知した場合に、ページングメッセージの再送を終了してもよい。eNB200は、例えば、UE100からシグナリングを受信した場合に、UE100がページングメッセージを取得したことを検知してもよい。或いは、eNB200は、MME300又は他のeNB200から、UE100がページングメッセージを取得した旨の通知を受信した場合に、UE100がページングメッセージを取得したことを検知してもよい。
【0108】
これにより、UE100は、ページングメッセージの取得機会が増えるため、UE100宛てのページングメッセージを長期間取得できないことを低減できる。
【0109】
なお、eNB200は、拡張DRXの設定に加えて、ページングメッセージの宛先のUE100がMTCである場合に、当該ページングメッセージを再送してもよい。当該UE100がMTCであるか否かを上位ノード(例えば、MME300)から通知されてもよい。
【0110】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、UE100は、セル再選択手順により新たなセルを選択した場合に、拡張DRXの再設定を行う。
【0111】
まず、所定セルに在圏するアイドルモードであるUE100は、セル再選択手順を実行し、新たなセルを選択した場合、新たなセル(新たなセルを管理するeNB200)とRRC接続を確立する。これにより、UE100は、アイドルモードからコネクティッドモードへ遷移する。UE100は、新たなセル(eNB200)から拡張DRXを設定するための設定情報(以下、設定情報と称する)を取得する(受信する)。UE100は、新たなセルから取得した設定情報に基づいて拡張DRXの設定を行う。
【0112】
なお、UE100は、セル再選択手順を開始した後、所定セル(新たなセルを選択する前のセル)から取得していた設定情報を破棄してもよい。具体的には、UE100は、(a)新たなセルを選択した場合、(b)新たなセル(eNB200)から設定情報を取得した場合、(c)新たなセルから取得した設定情報に基づいて拡張DRXの設定を行った場合、のすくなくともいずれかの場合に、所定セルから取得していた設定情報を破棄することができる。
【0113】
その後、UE100は、アイドルモードへと遷移し、拡張DRX動作を実行する。UE100は、新たなセルの設定に従って拡張DRX動作を実行するため、ページングメッセージを長期間取得できないことを低減できる。
【0114】
[その他の実施形態]
上述した第1実施形態では、共通タイミング情報は、eNB200が算出した絶対時間に対応するSFNを示す情報であったがこれに限られない。eNB200は、絶対時間に対応するSFNを算出するための算出パラメータをUE100に送信してもよい。例えば、UE100は、絶対時間情報をMME300からNASメッセージにより受信する。また、UE100は、在圏するセルを管理しているeNB200から、共通タイミング情報として算出パラメータを受信する。UE100は、絶対時間と算出パラメータに基づいて、絶対時間に対応するSFNを算出してもよい。
【0115】
上述した第1実施形態において、MME300以外のネットワーク装置(ネットワークノード)がMME300と同様の動作を実行してもよい。例えば、MBMS GW又はMCE(Multi−Cell Multicast Coordination Entity)が、第1MME300の動作を実行してもよい。なお、MBMS GWは、eNB200の上位ノードであり、MCEは、eNB200の上位ノードであり、MME300の下位ノードである。
【0116】
なお、MME300は、ネットワークインターフェイス、メモリ、及びプロセッサを備える。なお、メモリをプロセッサと一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサとしてもよい。ネットワークインターフェイスは、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。ネットワークインターフェイスは、S1インターフェイス上で行う通信に用いられる。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ340は、上述の各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。なお、MBMS GW及びMCEも、MME300と同様の構成を有することができる。
【0117】
上述した各実施形態において、UE100は、セル再選択手順を実行するか否かを判断するために無線状況の測定を周期的に実行する。セル再選択手順を適切なタイミングで実行するために、(アイドルモードにおける)無線状況の測定周期は、拡張DRXサイクル(及びDRXサイクル)に応じて決定されてもよい。例えば、ネットワーク装置(eNB200、MME300など)が、拡張DRXサイクル(及びDRXサイクル)に応じて算出した値を無線状況の測定周期としてUE100に通知してもよい。或いは、UE100が、拡張DRXサイクル(及びDRXサイクル)に応じて測定周期を算出してもよい。UE100は、ネットワーク装置から通知された測定周期又はUE100が算出した測定周期に従って無線状況の測定を実行できる。
【0118】
上述した各実施形態におけるノード(UE100、eNB200、MME300)の動作は、適宜組み合わされて実行されてもよい。
【0119】
上述した実施形態では、セルラ通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
【0120】
[相互参照]
日本国特許出願第2015−041866号(2015年3月3日)の全内容が参照により本願明細書に組み込まれている。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本発明は、通信分野において有用である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

【手続補正書】
【提出日】2017年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局であって、
無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、
前記無線端末に第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送する制御部とを備える基地局。
【請求項2】
前記制御部は、上位ノードから前記ページングメッセージを受信した場合に、当該ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを判断する請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記ページングメッセージの宛先の無線端末に前記拡張DRXが設定されているか否かを示す情報を前記ページングメッセージと共に上位ノードから受信する受信部をさらに備える請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
基地局を制御するためのプロセッサであって、
無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信する処理と、
前記無線端末に第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送する処理と、を実行するプロセッサ。
【請求項5】
通信方法であって、
基地局が、無線端末がアイドルモードにおいてページングメッセージを受信するための下りリンク制御チャネルを送信するステップと、
基地局が、前記無線端末に第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを使用する拡張DRXが設定されている場合、前記無線端末宛てのページングメッセージを再送するステップと、を備える通信方法。
【国際調査報告】

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