(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年11月30日
【発行日】2018年11月29日
(54)【発明の名称】基板組立体及び電子内視鏡システム
(51)【国際特許分類】
H05K 3/36 20060101AFI20181102BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20181102BHJP
【FI】
H05K3/36 Z
H05K1/14 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
【出願番号】特願2018-519580(P2018-519580)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年5月24日
(31)【優先権主張番号】特願2016-104515(P2016-104515)
(32)【優先日】2016年5月25日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】小師 敦
【テーマコード(参考)】
5E344
【Fターム(参考)】
5E344AA02
5E344AA22
5E344BB02
5E344BB06
5E344CD18
5E344EE21
5E344EE30
(57)【要約】
基板組立体は、基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含む。前記親基板と前記中継基板とは基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続している。前記親基板と前記中継基板の間には、前記ケーブルが挟まれるように配置されている。前記親基板及び前記中継基板のそれぞれは、複数のレイヤの積層構造を有する。前記基板対基板コネクタの実装部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と前記親基板の前記レイヤの積層数の合計である第1の総積層数は、前記中継基板における前記ケーブルの取付け部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と、前記取り付け部分に対応する前記親基板の対応部分における前記親基板の前記レイヤの積層数との合計である第2の総積層数よりも大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体であって、
前記親基板及び前記中継基板のそれぞれは、複数のレイヤの積層構造を有し、
前記基板対基板コネクタの実装部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と前記親基板の前記レイヤの積層数の合計である第1の総積層数が、前記中継基板における前記ケーブルの取付け部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と、前記取り付け部分に対応する前記親基板の対応部分における前記親基板の前記レイヤの積層数との合計である第2の総積層数よりも大きくなるように構成されている、基板組立体。
【請求項2】
前記親基板では、前記基板対基板コネクタの実装部分において部分的に前記レイヤの積層数が増加するようにレイヤが部分的に重ねられている、請求項1に記載の基板組立体。
【請求項3】
前記親基板では、前記対応部分における前記親基板の積層数が部分的に減少するように前記レイヤの一部が部分的に抜かれている、請求項1又は2に記載の基板組立体。
【請求項4】
前記中継基板では、前記基板対基板コネクタの実装部分において部分的に前記レイヤの積層数が増加するようにレイヤが部分的に重ねられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の基板組立体。
【請求項5】
前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記部分的に重ねられたレイヤによる厚さの増加分をCとしたとき、A≦B+Cを満たす、請求項2に記載の基板組立体。
【請求項6】
前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記レイヤの一部が前記部分的に抜かれたことによる前記親基板の厚さの減少分をC’としたとき、A≦B+C’を満たす、請求項3に記載の基板組立体。
【請求項7】
前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記中継基板に部分的に重ねられたレイヤによる厚さの増加分をC”としたとき、A≦B+C”を満たす、請求項4に記載の基板組立体。
【請求項8】
基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合させて接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体であって、
前記親基板及び前記中継基板のそれぞれは、複数のレイヤの積層構造を有し、
前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分における前記中継基板と前記親基板の対向面間の間隔が、前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記基板対基板コネクタの実装部分における前記中継基板の嵌合側面からの高さよりも大きくなるように、前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方の基板厚さが部分的に変更されている、基板組立体。
【請求項9】
前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方の、前記実装部分における厚さが部分的に増加するように、前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方は構成されている、請求項8に記載の基板組立体。
【請求項10】
前記取付け部分に対向する前記親基板の部分の厚さが部分的に減少するように、前記親基板は構成されている、請求項8又は9に記載の基板組立体。
【請求項11】
基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体であって、
前記中継基板及び前記親基板の少なくとも一方の前記基板対基板コネクタの実装部分の面は、前記実装部分の周りの部分の面に対して突出するように構成されている、基板組立体。
【請求項12】
基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体であって、
前記ケーブルの前記中継基板への取り付け部分に対応する前記親基板の対応部分の面は、前記対応部分の周りの部分の面に対して前記中継基板から遠ざかる方向に凹むように構成されている、基板組立体。
【請求項13】
光を出射する光源装置と、
前記光で照明された被写体を撮像する撮像素子を備えた内視鏡と、
前記内視鏡のコネクタ部と接続し、前記撮像素子で撮像した被写体の画像を処理するプロセッサと、
処理した前記画像を表示するモニタと、を備え、
前記コネクタ部は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の基板組立体を備え、
前記ケーブルは、前記撮像素子から延びる信号伝送ケーブルを少なくとも含む、電子内視鏡システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルが取り付けられた中継基板と親基板とが基板対基板コネクタにより接続された基板組立体、及びこの基板組立体を備える電子内視鏡システム
【背景技術】
【0002】
人の食道や腸などの管腔内を観察するための内視鏡システムとして、撮像素子を有する電子スコープ、電子スコープから送信された撮像信号を処理する内視鏡プロセッサ、及び内視鏡プロセッサで処理された撮像信号に基づいて観察画像を表示するモニタを備える電子内視鏡システムが知られている。このような電子内視鏡システムにおいて、電子スコープ先端部の撮像素子への電源供給及び信号の入出力は、ケーブルを介して行われる。これら撮像素子からのケーブルの内視鏡プロセッサへの接続は、通常は、一旦回路基板を介してコネクタ接続される構成とされる。また、従来は、回路基板に対して、ケーブルはハンダ付けされていた。
【0003】
電子スコープの細径化の観点から、ケーブルを回路基板に接続する部分の総厚はできるだけ低減する事が望ましい。下記特許文献1は、同軸ケーブルの基板への接続部分の総厚を低減するための構成例について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5631618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ハンダ付けによりケーブルを回路基板(親基板)へ接続する構成の場合には、撮像素子の修理や調整を行う際にハンダを溶融させてケーブルを取り外す必要があり手間がかかるため、最近では基板対基板コネクタを用いてケーブル側に小型中継基板を使用することが行われている。すなわち、撮像素子からのケーブルは小型中継基板を介して、基板対基板コネクタを用いて回路基板(親基板)へ接続される。
【0006】
このような構成の場合、基板対基板コネクタの一方が搭載される小型中継基板には、電子スコープの可撓管内を挿通させるために、小型中継基板の幅に制約が生じる。特に、ケーブルの本数が増えた場合には、ケーブルが小型中継基板の幅方向にはみ出してはならない為、ケーブルを厚み方向に重ねる処理をせざるを得ない。しかしながら、ケーブル処理の厚みが大きくなりすぎると基板対基板コネクタの高さ制約からコネクタ同士の嵌合に問題が生じ得る。
【0007】
本発明はの事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ケーブルの中継基板を親基板に基板対基板コネクタを用いて接続する構成において、中継基板に接続されるケーブル本数が増加した場合であっても、基板対基板コネクタの嵌合不具合を解消することのできる基板組立体及び、この基板組立体を備えて電子内視鏡システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体である。
前記親基板及び前記中継基板のそれぞれは、複数のレイヤの積層構造を有する。
前記基板対基板コネクタの実装部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と前記親基板の前記レイヤの積層数の合計である第1の総積層数は、前記中継基板における前記ケーブルの取付け部分における前記中継基板の前記レイヤの積層数と、前記取り付け部分に対応する前記親基板の対応部分における前記親基板の前記レイヤの積層数との合計である第2の総積層数よりも大きくなるように、前記基板組立体は構成されている。
【0009】
このような構造によれば、前記中継基板に接続されるケーブル数が増加してケーブルが前記中継基板の面から盛り上がる場合であっても、前記中継基板上のケーブルの取付け部分が前記親基板と干渉しない為、基板対基板コネクタの嵌合不具合を解消することができる。嵌合不具合とは、コネクタ間の電気的に接続されないことを含む。
【0010】
前記親基板では、前記基板対基板コネクタの実装部分において部分的に前記レイヤの積層数が増加するようにレイヤが部分的に重ねられていることが好ましい。
【0011】
前記親基板では、前記対応部分における前記親基板の積層数が部分的に減少するように前記レイヤの一部が部分的に抜かれている、ことも好ましい。
【0012】
前記中継基板では、前記基板対基板コネクタの実装部分において部分的に前記レイヤの積層数が増加するようにレイヤが部分的に重ねられている、ことも好ましい。
【0013】
一例によれば、前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記部分的に重ねられたレイヤによる厚さの増加分をCとしたとき、A≦B+Cを満たす、ことが好ましい。
【0014】
他の一例によれば、前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記レイヤの一部が前記部分的に抜かれたことによる前記親基板の厚さの減少分をC’としたとき、A≦B+C’を満たす、ことが好ましい。
【0015】
他の一例によれば、前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記中継基板の嵌合側面からの高さをAとし、前記実装部分における前記親基板の嵌合側面と前記中継基板の嵌合側面との間の距離をBとし、前記中継基板に部分的に重ねられたレイヤによる厚さの増加分をC”としたとき、A≦B+C”を満たす、ことが好ましい。
【0016】
本発明の他の一態様も、基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合させて接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体である。
前記親基板及び前記中継基板のそれぞれは、複数のレイヤの積層構造を有する。
前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分における前記中継基板と前記親基板の対向面間の間隔が、前記ケーブルの前記中継基板への取付け部分の頂部の、前記基板対基板コネクタの実装部分における前記中継基板の嵌合側面からの高さよりも大きくなるように、前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方の基板厚さが部分的に変更されている。
このような構造によれば、前記中継基板に接続されるケーブル数が増加する場合であっても、前記中継基板上の前記ケーブルの取付け部分が前記親基板と干渉しない為、前記基板対基板間コネクタの嵌合不具合を解消することができる。
【0017】
前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方の、前記実装部分における厚さが部分的に増加するように、前記親基板と前記中継基板の少なくとも一方は構成されている、ことが好ましい。
【0018】
前記取付け部分に対向する前記親基板の部分の厚さが部分的に減少するように、前記親基板は構成されている、ことも好ましい。
【0019】
本発明のさらに他の一態様も、基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体である。
前記中継基板及び前記親基板の少なくとも一方の前記基板対基板コネクタの実装部分の面は、前記実装部分の周りの部分の面に対して突出するように構成されている。
【0020】
本発明のさらに他の一態様も、基板対基板コネクタが設けられた親基板と、ケーブルが取り付けられ、基板対基板コネクタが設けられた中継基板とを含み、前記親基板と前記中継基板とを基板対基板コネクタ同士を嵌合して接続し、前記親基板と前記中継基板の間に前記ケーブルが挟まれるように配置された基板組立体である。
前記ケーブルの前記中継基板への取り付け部分に対応する前記親基板の対応部分の面は、前記対応部分の周りの部分の面に対して前記中継基板から遠ざかる方向に凹むように構成されている。
【0021】
本発明のさらに他の一態様は、電子内視鏡システムである。当該電子内視鏡システムは、
光を出射する光源装置と、
前記光で照明された被写体を撮像する撮像素子を備えた内視鏡と、
前記内視鏡のコネクタ部と接続し、前記撮像素子で撮像した被写体の画像を処理するプロセッサと、
処理した前記画像を表示するモニタと、を備える。
前記コネクタ部は、前記基板組立体を備え、前記ケーブルは、前記撮像素子から延びる信号伝送ケーブルを少なくとも含む。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、上述の基板組立体によれば、中継基板に接続されるケーブル本数が増加した場合であっても、基板対基板コネクタの嵌合不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】一実施形態にかかる電子内視鏡システムの一例のブロック図である。
【図2】中継基板と回路基板の接続部分の構成を示す図である。
【図3】中継基板のコネクタ嵌合面側にもケーブルをハンダ付けする場合に生じ得る嵌合不具合の問題を説明する図である。
【図4】一実施形態による基板対基板コネクタ実装構造の一例を説明する為の図である。
【図5】一実施形態による基板対基板コネクタ実装構造の一例を説明する図である。
【図6】一実施形態による基板対基板コネクタ実装構造の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0025】
[内視鏡システム1の構成]
図1は、本実施形態の基板組立体が適用される電子内視鏡システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す内視鏡システム1は、医療用の撮像システムであり、電子スコープ100、内視鏡プロセッサ200及びモニタ300を有している。
【0026】
電子スコープ100は、挿入管100Aとコネクタ部100Bとを有している。挿入管100A内には、対物光学系101、撮像ユニット102及び照明光学系103が設けられている。コネクタ部100B内には、回路基板11が設けられている。回路基板11には、撮像素子ドライバ104及びAFE(Analog Front End)105が含まれている。また、コネクタ部100Bから挿入管100Aの先端部100Cにかけてライトガイド106が配置されている。撮像ユニット102と回路基板11とは、複数のケーブル14及び中継基板13によって接続されている。中継基板13と回路基板11との接続部分の構成については後に詳細に説明する。
【0027】
内視鏡プロセッサ200は、内視鏡用の画像処理装置が組み込まれており、システムコントローラ201、タイミングコントローラ202、光源ユニット203、画像処理ユニット204及びフロントパネル205を備えている。光源ユニット203は、光源ドライバ203A、光源203B、集光レンズ203Cを有している。
【0028】
システムコントローラ201は、内視鏡システム1を構成する各要素を制御する。タイミングコントローラ202は、信号の処理タイミングを調整するクロック信号を内視鏡システム1内の各回路に送信する。
【0029】
光源203Bは、光源ドライバ203Aによって駆動制御され、白色光を放射する。光源203Bには、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の高輝度ランプが用いられる。光源203Bから放射された照明光は集光レンズ203Cを介してライトガイド106に入射され、電子スコープ100の先端部100Cに向けてライトガイド106内を導波される。ライトガイド106は、例えば、複数の光ファイバを束ねたLCB(Light Carrying Bundle)である。
【0030】
ライトガイド106内を導波された照明光は、先端部100C内に配置されたライトガイド106の端面より射出される。ライトガイド106の端面より射出された照明光は、照明光学系103を介して先端部100Cから射出され、被写体を照明する。被写体で反射された照明光(反射光)は、対物光学系101を介して撮像ユニット102に入射される。撮像ユニット102は撮像素子(不図示)を有している。撮像ユニット102に入射された反射光は、撮像素子が備える各画素の受光面上で被写体像を結ぶ。
【0031】
撮像素子は、それぞれグリーン(G)、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、イエロー(Ye)(若しくはレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B))のカラーフィルタを有する、G、Cy、Mg、Ye(R,G,B)の画素を備えている。各画素は、結像した被写体像を光量に応じた電荷として蓄積して、G、Cy、Mg、Ye(R,G,B)の各色に対応した画素信号(G画素信号、Cy画素信号、Mg画素信号、Ye画素信号)(R画素信号、G画素信号、B画素信号)に変換する。変換された各画素信号は、AFE105によって信号増幅処理やA/D変換処理が施されて、内視鏡プロセッサ200の画像処理ユニット204に送信される。撮像素子には、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられる。
【0032】
画像処理ユニット204で受信された画素信号は、所定の信号処理によって映像信号に変換されモニタ300に送信される。モニタ300は、画像処理ユニット204から受信した映像信号に基づいて観察画像を表示する。
【0033】
このように、電子内視鏡システムは、光を出射する光源ユニット203(光源装置)と、照明された被写体を撮像する撮像素子を備えた撮像ユニット102を含む電子スコープ100(電子内視鏡)と、電子スコープ100のコネクタ部100Bと接続し、撮像素子で撮像した被写体の画像を処理する内視鏡プロセッサ200(プロセッサ)と、処理した画像を表示するモニタ300と、を備える。電子スコープ100のコネクタ部100Bは、後述する、基板対基板コネクタを用いて中継基板を親基板に接続した基板組立体を備える。このとき、中継基板に取り付けられるケーブルは、撮像素子から延びる信号伝送ケーブルを少なくとも含む。撮像素子から延びる信号伝送ケーブルは、基板対基板コネクタ31,34によって確実に、回路基板11と電気的に接続されるので、内視鏡プロセッサ200に画像信号を供給することができる。
【0034】
[回路基板及び中継基板の接続部分の構成]
次に、回路基板(親基板)11及び中継基板13の接続部分の構造について詳細に説明する。図2は、基板組立体10の構成の主要部、すなわち、中継基板13と回路基板11の接続部分の構成を示す図であり、詳細には、中継基板13が、回路基板11に基板対基板コネクタ接続により接続された状態を、中継基板13の、コネクタ嵌合面と逆の面(以下、表面とも記す)側から見た状態を表している。回路基板11、中継基板13はいずれも複数のレイヤの積層構造を有する基板である。
【0035】
図2中に破線で示したように、中継基板13のコネクタ嵌合面(以下、裏面とも記す)側には、基板対基板コネクタ(例えば、コネクタプラグ)31が実装されており、この基板対基板コネクタ31は、回路基板11側に実装された基板対基板コネクタ(例えば、コネクタレセプタクル)34(図4(b)参照)にコネクタ嵌合により接続されている。複数のケーブル14は、中継基板13の複数のランド33にそれぞれハンダ付けにより接続される。複数のケーブル14は、シールド部材を含む複合ケーブル20内に束ねられている。なお、複数のケーブル14は、回路基板11と、撮像ユニット102との間で各種信号を入出力する為の、絶縁線や信号を伝送する同軸ケーブルを含んでいる。なお、図2及び以降の図において、ランド33及びケーブル14には図示の便宜上一部のものについてのみ符号を付している場合がある。
【0036】
中継基板13を挿入管101A内に挿通させる必要性から、中継基板13は、幅の狭い形状(挿入管101Aの軸線方向に沿って細長い形状)に構成されている。複数のケーブル14は、中継基板13の表面側のランド33及び裏面側のランド(不図示)にそれぞれ接続されている。なお、複数のケーブル14は、ランド33への接続部分において保護コート35により覆われる(図4参照)。このように、複数のケーブル14を中継基板13の両面に接続する構成とすることにより、複数のケーブル14の本数が多い場合にも、複数のケーブル14を中継基板13で中継できるようになる利点がある。
【0037】
ここで、ケーブル14の本数が増加し、中継基板13のコネクタ嵌合面(裏面)側にもケーブル14をハンダ付けする必要がある場合に発生する事が想定される嵌合不具合の問題について説明する。図3は、中継基板13のコネクタ嵌合面側にもケーブル14をハンダ付けする場合に生じ得る嵌合不具合の問題を説明する為の図である。詳細には、図3(a)は、ケーブル14の中継基板13へのハンダ付け部分を、中継基板13の長手方向から見た断面図であり、図3(b)は、中継基板13及び回路基板11の接続部分を、長手方向に対して垂直となる横方向から見た断面図である。なお、図示の便宜上、図3(a)と図3(b)とでは上下関係が逆に示されている(以下の図においても同様)。
【0038】
図3(a)に示すように、ケーブル取付け部の高さ(具体的には、ケーブル14の中継基板13への取付け部分の頂部の、中継基板13の嵌合側面からの高さ、あるいは中継基板13のコネクタ嵌合側面から、当該コネクタ嵌合側における保護コート35の最高部までの高さ)をAとし、回路基板11と中継基板13間のコネクタ嵌合高さ(基板対基板コネクタ31,34の実装部分における回路基板11の嵌合側面と中継基板13の嵌合側面との間の距離)をBとすると、A>Bとなるときに、図3(b)に示すようにケーブル取付け部(保護コート35)が回路基板11に干渉し、基板対基板コネクタの完全な嵌合が妨げられる事態が生じ得る。そこで、本実施形態では、このような嵌合不具合が生じることを回避する基板対基板コネクタ実装構造をとる。以下、嵌合不具合が生じることを回避することができる基板組立体10の3つの例について説明する。
なお、実施例1〜3のいずれにおいても、基板対基板コネクタ31,34の実装部分における中継基板13のレイヤの積層数と回路基板10(親基板)のレイヤの積層数の合計である第1の総積層数が、中継基板13におけるケーブル14の取付け部分における中継基板13のレイヤの積層数と、ケーブル14の取り付け部分に対応する回路基板11の対応部分における回路基板11のレイヤの積層数との合計である第2の総積層数よりも大きくなるように構成されている。この場合、回路基板11を構成する複数のレイヤの各レイヤの厚さはいずれも同じであることが好ましい。また、中継基板13を構成する複数のレイヤの各レイヤの厚さはいずれも同じであることも好ましい。さらに、回路基板11及び中継基板13を構成する複数のレイヤの各レイヤの厚さはいずれも同じであることが好ましい。
また、実施例1〜3のいずれにおいても、ケーブル14の中継基板13への取付け部分における中継基板13と回路基板11の対向面間の間隔が、ケーブル14の中継基板13への取付け部分の頂部の、基板対基板コネクタ31,34の実装部分における中継基板13の嵌合側面からの高さよりも大きくなるように、回路基板11と中継基板13の少なくとも一方の基板厚さが部分的に変更されている。この場合、基板対基板コネクタ31,34における基板厚さが部分的に増加するように、回路基板11と中継基板13の少なくとも一方は構成されている。あるいは、ケーブル14の取付け部分に対向する回路基板11の部分の基板厚さが部分的に減少するように、回路基板11は構成されている。
【0039】
さらに、実施例1、3のいずれも、中継基板13及び回路基板11の少なくとも一方の基板対基板コネクタ41,43の実装部分の面は、この実装部分の周りの部分の面に対して突出するように構成されている。
また、実施例2は、ケーブル14の中継基板11への取り付け部分に対応する回路基板11の対応部分の面は、この対応部分の周りの部分の面に対して中継基板13から遠ざかる方向に凹むように構成されている。
このような構成により、中継基板13に接続されるケーブル数が増加してケーブルが中継基板13の面から盛り上がる場合であっても、中継基板13上のケーブルの取付け部分が回路基板11と干渉しない為、基板対基板コネクタ31,34の嵌合不具合を解消することができる。
【0040】
[実施例1]
実施例1は、回路基板11側のコネクタ実装部分に1以上のレイヤを追加することによってコネクタ嵌合高さをかさ上げし、コネクタ嵌合不具合を回避する構成例である。この場合、回路基板11を構成するレイヤの厚さは互いに同じであり、追加する1以上のレイヤのレイヤの厚さは、回路基板11を構成するレイヤの厚さと同じであることが好ましい。図4(a)は、実施例1による基板組立体10(基板対基板コネクタ実装構造)が適用された、ケーブル14の中継基板13へのハンダ付け部分を、中継基板13の長手方向から見た断面図であり、図4(b)は、図4(a)における中継基板13及び回路基板11の接続部分を、長手方向に対して垂直となる横方向から見た断面図である。
【0041】
具体的には、追加レイヤ11aの厚み(部分的に重ねられたレイヤ11aによる厚さの増加分)をCと定義すると、実施例1では、A≦B+Cが満たされるように追加レイヤ11aの寸法(すなわち、重ねるレイヤ数)が設定される。このような構成とすることにより、ケーブルの取付け部(保護コート35)が回路基板11に干渉しコネクタ嵌合不具合が生じることが回避される。この場合、A>Bであることが好ましい。
【0042】
レイヤが部分的に重ねられる回路基板11の材質には特に制限は無く、セラミック、有機系プラスティック等の様々な材質の基板を用いることができるが、製造性の面ではセラミックが好ましいと考えられる。セラミック材質の場合には、大きなレイヤに小さなレイヤを重ねて焼成することで本実施例の構成が実現される。また、レイヤが部分的に重ねられたプリント基板構成とする為に、当技術分野で知られる様々な積層技術や加工技術が用いられても良い。
【0043】
[実施例2]
実施例2は、回路基板11側のケーブル取付け部(保護コート35)に対向する部分のレイヤが部分的に抜けた構成とすることによって基板厚みを低減し、コネクタ嵌合不具合を回避する構成例である。ここで、回路基板11を構成するレイヤの厚さは互いに同じであり、抜くレイヤの厚さは、回路基板11を構成するレイヤの厚さと同じであることが好ましい。図5(a)は、実施例2による基板対基板コネクタ実装構造が適用された、ケーブル14の中継基板13へのハンダ付け部分を、中継基板13の長手方向から見た断面図であり、図5(b)は、図5(a)における中継基板13及び回路基板11の接続部分を、長手方向に対して垂直となる横方向から見た断面図である。
【0044】
具体的には、図5(b)に示すように、回路基板11におけるケーブル取付け部(保護コート35)との対向部分のレイヤを部分的に抜き、掘下げレイヤ部11bを形成する。図5(a)に示すように、掘下げレイヤ部11bの深さ(レイヤの一部が前記部分的に抜かれたことによる前記親基板の厚さの減少分)をC’と定義すると、実施例2では、A≦B+C’が満たされるように掘り下げレイヤ部C’の寸法(抜き取るレイヤ数)が設定される。このような構成とすることにより、ケーブルの取付け部(保護コート35)が回路基板11に干渉しコネクタ嵌合不具合が生じることが回避される。この場合、A>Bであることが好ましい。
【0045】
なお、抜き取るレイヤ数に特に制限は無く、回路基板11を構成する全レイヤを抜く構成としても良い。全レイヤを抜く場合には、全レイヤ抜き取られた部分は、穴として形成されることとなる。レイヤが部分的に抜き取られて形成される回路基板11の材質には特に制限は無く、セラミック、有機系プラスティック等の様々な材質の基板を用いることができる。また、レイヤが部分的に抜き取られたプリント基板構成とする為に、当技術分野で知られる様々な積層技術や加工技術が用いられても良い。
【0046】
[実施例3]
実施例3は、中継基板13側のコネクタ実装部分に1以上のレイヤを追加することによってコネクタ嵌合高さをかさ上げし、コネクタ嵌合不具合を回避する構成例である。ここで、中継基板13を構成するレイヤの厚さは互いに同じであり、追加する1以上のレイヤのレイヤの厚さは、中継基板13を構成するレイヤの厚さと同じであることが好ましい。図6(a)は、実施例3による基板対基板コネクタ実装構造が適用された、ケーブル14の中継基板13へのハンダ付け部分を、中継基板13の長手方向から見た断面図であり、図6(b)は、図6(a)における中継基板13及び回路基板11の接続部分を、長手方向に対して垂直となる横方向から見た断面図である。
【0047】
具体的には、中継基板13のコネクタ取付け部分に追加される追加レイヤ13aの厚み(中継基板13に部分的に重ねられたレイヤ13aによる厚さの増加分)をC”と定義すると、実施例3では、A≦B+C”が満たされるように追加レイヤ13aの厚み(すなわち、重ねるレイヤ数)が設定される。このような構成とすることにより、ケーブルの取り付け部分が、回路基板11に干渉しコネクタ嵌合不具合が生じることが回避される。この場合、A>Bであることが好ましい。
【0048】
レイヤが部分的に重ねられる中継基板13の材質には特に制限は無く、セラミック、有機系プラスティック等の様々な材質の基板を用いることができるが、製造性の面ではセラミックが好ましいと考えられる。セラミック材質の場合には、大きなレイヤに小さなレイヤを重ねて焼成することで本実施例の構成が実現される。また、レイヤが部分的に重ねられたプリント基板構成とする為に、当技術分野で知られる様々な積層技術や加工技術が用いられても良い。
【0049】
実施例1から3で示された基板対基板コネクタ実装構造は、次の様な技術的概念に基づくものである。すなわち、本実施形態により提供される基板組立体は、ケーブルが取り付けられる多層中継基板と多層親基板とが基板対基板コネクタでコネクタ接続される構成において、基板対基板コネクタの実装部分における中継基板のレイヤの積層数と親基板のレイヤの積層数の合計である第1の総積層数が、中継基板におけるケーブルの取付け部分における中継基板のレイヤの積層数と、取り付け部分に対応する親基板の対応部分における親基板のレイヤの積層数との合計である第2の総積層数よりも大きくなるように構成されている構造である、と表現することができる。
【0050】
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【0051】
上述の基板対基板コネクタを用いた実装構造を内視鏡の電子スコープにおける中継基板とその親基板である回路基板のコネクタ接続部分に適用した例であったが、本発明による基板対基板コネクタ実装構造は、様々な電子機器における中継基板と親基板間のコネクタ接続部分に適用することができる。
【0052】
上述の実施例1は、回路基板の回路基板11側のコネクタ実装部分に1以上のレイヤを追加する構成であり、実施例2は、回路基板11側のケーブル取付け部に対向する部分のレイヤを部分的に抜く構成であり、実施例3は、中継基板13側のコネクタ実装部分に1以上のレイヤを追加する構成であったが、これら実施例1、実施例2、実施例3の構成の少なくとも2以上を組み合わせる構成としても良い。
【符号の説明】
【0053】
1 内視鏡システム
10 基板組立体
11 回路基板
11a 追加レイヤ
11b 掘下げレイヤ部
13 中継基板
13a 追加レイヤ
14 ケーブル
31 基板対基板コネクタ(コネクタプラグ)
33 ランド
34 基板対基板コネクタ(コネクタレセプタクル)
100 電子スコープ
100A 挿入管
100B コネクタ部
100C 先端部
101 対物光学系
102 撮像ユニット
103 対物光学系
104 撮像素子ドライバ
105 AFE(Analog Front End)
106 ライトガイド
200 内視鏡プロセッサ
201 システムコントローラ
202 タイミングコントローラ
203 光源ユニット
203A 光源ドライバ
203B 光源
203C 集光レンズ
204 画像処理ユニット
205 フロントパネル
300 モニタ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】