(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年8月2日
【発行日】2019年11月7日
(54)【発明の名称】電源制御方法、電源制御装置及び電源制御システム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/46 20060101AFI20191011BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20191011BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20191011BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20191011BHJP
【FI】
H02J3/46
H02J13/00 J
H02J13/00 301D
H02J3/32
H02J3/38 130
H02J3/38 110
H02J3/38 170
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】特願2018-564662(P2018-564662)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年1月26日
(31)【優先権主張番号】特願2017-12850(P2017-12850)
(32)【優先日】2017年1月27日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ECHONET Lite
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】キュリーズ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】卯花 竜也
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC11
5G064BA09
5G064CB12
5G064CB16
5G064DA02
5G066HA13
5G066HA15
5G066HB01
5G066HB03
5G066HB06
5G066HB07
5G066HB09
5G066JA05
5G066JB03
(57)【要約】
電源制御方法は、コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源及び前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源を、前記コスト優先度に基づいて制御するステップAと、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知するステップBと、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源を制御するステップCとを備える。前記ステップCは、前記正常分散電源が単位時間に増大可能な出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源及び前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源を、前記コスト優先度に基づいて制御するステップAと、
前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知するステップBと、
前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源を制御するステップCとを備え、
前記ステップCは、前記正常分散電源が単位時間に増大可能な電力の出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御するステップを含む、電源制御方法。
【請求項2】
前記ステップCは、前記故障が生じている故障期間において、前記負荷追従性に基づいて前記正常分散電源を制御した後において、前記コスト優先度に基づいて正常分散電源を制御するステップを含む、請求項1に記載の電源制御方法。
【請求項3】
前記第1分散電源は、前記負荷追従性として第1負荷追従性を有する分散電源であり、
前記第2分散電源は、前記負荷追従性として第2負荷追従性を有する分散電源であり、
前記第3分散電源は、前記負荷追従性として前記第2負荷追従性よりも優れた第3負荷追従性を有する分散電源であり、
前記ステップCは、前記第1分散電源が故障した場合において、前記故障が生じている故障期間において、前記負荷追従性に基づいて前記第3分散電源の出力を増大した後に、前記第3分散電源の電力の出力を減少することによって前記第2分散電源の出力を増大するステップを含む、請求項2に記載の電源制御方法。
【請求項4】
前記第2分散電源は、燃料電池装置であり、
前記第3分散電源は、蓄電池装置である、請求項3に記載の電源制御方法。
【請求項5】
前記故障からの復旧を検知するステップDと、
前記復旧が検知された場合において、前記復旧が検知された分散電源である復旧分散電源を制御するステップEとを備え、
前記ステップEは、前記コスト優先度及び前記負荷追従性に基づいて、前記復旧分散電源を制御するステップを含む、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電源制御方法。
【請求項6】
前記第1分散電源は、前記負荷追従性として第1負荷追従性を有する分散電源であり、
前記第2分散電源は、前記負荷追従性として第2負荷追従性を有する分散電源であり、
前記第3分散電源は、前記負荷追従性として前記第2負荷追従性よりも優れた第3負荷追従性を有する分散電源であり、
前記ステップEは、前記第2分散電源が復旧した場合において、前記復旧が検知された後において、前記第3分散電源の電力の出力を減少することによって前記第2分散電源の出力を増大するステップを含む、請求項5に記載の電源制御方法。
【請求項7】
前記第2分散電源は、燃料電池装置である、請求項6に記載の電源制御方法。
【請求項8】
コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源及び前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源を、前記コスト優先度に基づいて制御する制御部と、
前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知する検知部とを備え、
前記制御部は、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源が単位時間に増大可能な電力の出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御する、電源制御装置。
【請求項9】
コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源と、
前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源と、
前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源と、
前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源を制御する電源制御装置とを備え、
前記電源制御装置は、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知し、
前記電源制御装置は、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源が単位時間に増大可能な電力の出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御する、電源制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電源制御方法、電源制御装置及び電源制御システムに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
近年、燃料電池装置、太陽電池装置及び蓄電池装置を有するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このようなシステムにおいては、コスト等の観点から、太陽電池装置が最大動作点で動作するように制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−320752号公報
【発明の概要】
【0004】
第1の態様に係る電源制御方法は、コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源及び前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源を、前記コスト優先度に基づいて制御するステップAと、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知するステップBと、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源を制御するステップCとを備える。前記ステップCは、前記正常分散電源が単位時間に増大可能な出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御するステップを含む。
【0005】
第2の態様に係る電源制御装置は、コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源及び前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源を、前記コスト優先度に基づいて制御する制御部と、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知する検知部とを備える。前記制御部は、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源が単位時間に増大可能な出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御する。
【0006】
第3の態様に係る電源制御システムは、コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源と、前記コスト優先度として前記第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源と、前記コスト優先度として前記第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源と、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源を制御する電源制御装置とを備える。前記電源制御装置は、前記第1分散電源、前記第2分散電源及び前記第3分散電源のいずれかの故障を検知する。前記電源制御装置は、前記故障が検知された場合において、前記故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源が単位時間に増大可能な出力に関する負荷追従性に基づいて、前記正常分散電源を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、一電源制御システム100を示す図である。
【図2】図2は、一施設300を示す図である。
【図3】図3は、一電力管理サーバ200を示す図である。
【図4】図4は、一ローカル制御装置360を示す図である。
【図5】図5は、一適用シーンの一例を説明するための図である。
【図6】図6は、一適用シーンの一例を説明するための図である。
【図7】図7は、一適用シーンの一例を説明するための図である。
【図8】図8は、一適用シーンの一例を説明するための図である。
【図9】図9は、一適用シーンの一例を説明するための図である。
【図10】図10は、一電源制御方法を示す図である。
【図11】図11は、一電源制御方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
燃料電池装置、太陽電池装置及び蓄電池装置の動作がコスト等の観点で最適化されていたとしても、これらの分散電源のいずれかの分散電源が故障した際に、残りの分散電源(以下、正常分散電源)の動作を最適化する必要性についても検討する必要がある。
【0009】
燃料電池装置、太陽電池装置及び蓄電池装置のいずれかが故障した場合であっても、正常分散電源の動作を最適化することを可能とする電源制御方法、電源制御装置及び電源制御システムを提供する。
【0010】
[実施形態]
(電源制御システム)
以下において、電源制御システムについて説明する。
【0011】
図1に示すように、電源制御システム100は、電力管理サーバ200と、施設300とを有する。図1では、施設300として、施設300A〜施設300Cが例示されている。
【0012】
各施設300は、電力系統110に接続される。以下において、電力系統110から施設300への電力の流れを潮流と称し、施設300から電力系統110への電力の流れを逆潮流と称する。
【0013】
電力管理サーバ200、施設300は、ネットワーク120に接続されている。ネットワーク120は、電力管理サーバ200と施設300との間の回線を提供すればよい。ネットワーク120は、例えば、インターネットである。ネットワーク120は、VPN(Virtual Private Network)などの専用回線を提供してもよい。
【0014】
電力管理サーバ200は、発電事業者、送配電事業者或いは小売事業者などの事業者によって管理されるサーバである。
【0015】
電力管理サーバ200は、施設300に設けられるローカル制御装置360に対して、施設300に設けられる分散電源(例えば、太陽電池装置、蓄電池装置及び燃料電池装置)に対する制御を指示する制御メッセージを送信する。例えば、電力管理サーバ200は、潮流の制御を要求する潮流制御メッセージ(例えば、DR;Demand Response)を送信してもよく、逆潮流の制御を要求する逆潮流制御メッセージを送信してもよい。さらに、電力管理サーバ200は、分散電源の動作状態を制御する電源制御メッセージを送信してもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、絶対値(例えば、○○kW)で表されてもよく、相対値(例えば、○○%)で表されてもよい。或いは、潮流又は逆潮流の制御度合いは、2以上のレベルで表されてもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、現在の電力需給バランスによって定められる電力料金(RTP;Real Time Pricing)によって表されてもよく、過去の電力需給バランスによって定められる電力料金(TOU;Time Of Use)によって表されてもよい。
【0016】
施設300は、図2に示すように、ルータ500を有する。ルータ500は、ネットワーク120を介して電力管理サーバ200と接続される。ルータ500は、ローカルエリアネットワークを構成しており、各装置(例えば、電力計321、電力計323、PCS331、PCS332、PCS333負荷350及びローカル制御装置360など)と接続される。図2において、実線は電力線を示しており、点線は信号線を示している。実施形態はこれに限定されるものではなく、電力線で信号が送信されてもよい。
【0017】
施設300は、太陽電池311と、蓄電池312と、燃料電池313と、給湯装置314と、電力計321と、電力計323と、PCS331と、PCS332と、PCS333と、分電盤340と、負荷350と、ローカル制御装置360とを有する。
【0018】
太陽電池311は、受光に応じて発電を行う装置である。太陽電池311は、発電された直流電力を出力する。太陽電池311の発電量は、太陽電池311に照射される日射量に応じて変化する。
【0019】
蓄電池312は、電力を蓄積する装置である。蓄電池312は、蓄積された直流電力を出力する。蓄電池312は、VPP(Virtual Power Plant)に用いられる電源であってもよい。
【0020】
燃料電池313は、燃料を用いて電力を発電する電池である。燃料は、例えば水素を含む材料であってもよいし、アルコールを含む材料であってもよい。燃料電池313は、例えば、固体酸化物型燃料電池(以下、SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)、固体高分子型燃料電池(以下、PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)、リン酸型燃料電池(以下、PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell)及び溶融炭酸塩型燃料電池(以下、MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell)のいずれかであってもよい。
【0021】
給湯装置314は、貯湯槽を有しており、燃料電池313の排熱を用いて、貯湯槽に貯留される水(湯)の量を維持又は増大し、或いは、貯湯槽に貯留される水(湯)の温度を維持又は上昇する。このような制御は、貯湯槽に貯留される水の沸き上げと称してもよい。
【0022】
電力計321は、PCS331の出力電力を計測する電力計である。電力計321は、太陽電池311の発電電力を計測する電力計であってもよい。電力計321は、PCS331の出力電流を計測するCT(Current Transformer)であってもよい。
【0023】
電力計323は、PCS333の出力電力を計測する電力計である。電力計323は、燃料電池313の発電電力を計測する電力計であってもよい。電力計323は、PCS333の出力電流を計測するCTであってもよい。
【0024】
PCS331は、太陽電池311に接続される電力変換装置(PCS;Power Conditioning System)である。PCS331は、太陽電池311からの直流電力を交流電力に変換する。PCS331は、変換した交流電力を第1分電盤340Aに出力してもよい。PCS331は、変換した交流電力を蓄電池312に出力してもよい。
【0025】
PCS332は、蓄電池312に接続される電力変換装置である。PCS332は、蓄電池312からの直流電力を交流電力に変換する。PCS332は、変換した交流電力を第1分電盤340Aに出力する。PCS332は、蓄電池312への交流電力を直流電力に変換する。PCS332は、変換した直流電力を蓄電池312に出力する。
【0026】
PCS333は、燃料電池313に接続される電力変換装置である。PCS333は、燃料電池313からの直流電力を交流電力に変換する。PCS333は、変換した交流電力を第1分電盤340Aに出力してもよい。PCS333は、変換した交流電力を蓄電池312に出力してもよい。
【0027】
分電盤340は、主幹電力線10Lに接続される。分電盤340は、第1分電盤340A及び第2分電盤340Bを有する。第1分電盤340Aは、主幹電力線10LAを介して電力系統110に接続される。第1分電盤340Aは、PCS331を介して太陽電池311と接続されており、PCS332を介して蓄電池312と接続されており、PCS333を介して燃料電池313と接続される。第1分電盤340Aは、PCS332を介して、電力系統110から供給される交流電力を蓄電池312に供給してもよい。第1分電盤340Aは、PCS331から供給される交流電力を、逆潮流として、主幹電力線10LAを介して電力系統110に供給してもよい。第1分電盤340Aは、PCS332から供給される交流電力を、逆潮流として、主幹電力線10LAを介して電力系統110に供給してもよい。第1分電盤340Aは、PCS333から供給される交流電力を、逆潮流として、主幹電力線10LAを介して電力系統110に供給してもよい。第1分電盤340Aは、主幹電力線10LBを介して、PCS331〜PCS333から出力される電力及び電力系統110から供給される電力を第2分電盤340Bに供給する。第2分電盤340Bは、主幹電力線10LBを介して供給される電力を各機器に分配する。各機器は、例えば、負荷350、ローカル制御装置360等である。
【0028】
負荷350は、電力線を介して供給される電力を消費する装置である。例えば、負荷350は、エアーコンディショナ、照明装置、冷蔵庫、テレビなどの装置を含む。負荷350は、単数の装置であってもよく、複数の装置を含んでもよい。
【0029】
ローカル制御装置360は、施設300における電力を示す電力情報を管理する装置(EMS;Energy Management System)である。施設300における電力とは、施設300内を流れる電力、施設300が買電する電力、又は施設300から売電する電力である。従って、ローカル制御装置360は、少なくともPCS331〜PCS333を管理する。ローカル制御装置360は、負荷350を管理してもよい。また、負荷350が複数の装置を含む場合には、ローカル制御装置360は、複数の装置のうち一部の装置を管理してもよい。また、この場合、ローカル制御装置360は、所定の優先順位に従って、複数の装置を管理してもよい。また、このような優先順位は、負荷350が消費する消費電力量に基づいて、ローカル制御装置360が決定してもよい。
【0030】
実施形態において、太陽電池311は、コスト優先度として第1優先度を有する第1分散電源の一例である。太陽電池311の単体を太陽電池装置と称してもよく、太陽電池311及びPCS331を太陽電池装置と称してもよい。太陽電池装置は、負荷追従性として第1負荷追従性を有する分散電源である。
【0031】
燃料電池313は、コスト優先度として第1優先度よりも低い第2優先度を有する第2分散電源の一例である。燃料電池313の単体を燃料電池装置と称してもよく、燃料電池313及びPCS333を燃料電池装置と称してもよく、燃料電池313、給湯装置314及びPCS333を燃料電池装置と称してもよい。燃料電池装置は、負荷追従性として第2負荷追従性を有する分散電源ある。第2負荷追従性は、第1負荷追従性と同程度であってもよく、第1負荷追従性よりも劣っていてもよい。
【0032】
蓄電池312は、コスト優先度として第2優先度よりも低い第3優先度を有する第3分散電源の一例である。蓄電池312の単体を蓄電池装置と称してもよく、蓄電池312及びPCS332を蓄電池装置と称してもよい。蓄電池装置は、第3負荷追従性を有する分散電源である。第3負荷追従性は、少なくとも第2負荷追従性よりも優れている。第3負荷追従性は、第1負荷追従性よりも優れていてもよい。
【0033】
なお、コスト優先度は、分散電源の種類によって異なるものであり、実施形態においては、コスト優先度が高い分散電源ほど、電力コストが低いものとする。次に電力コストについて説明する。燃料電池313の電力コストは、主として燃料となるガスの料金に依存する。蓄電池312の電力コストは、主として充電する際の電力料金に依存する。例えば、蓄電池312の電力コストは、電力系統110から買電する際の電力料金に基づいて算出される。また、蓄電池312は、太陽電池311の発電電力を充電すれば、電力コストをより低減できる。このように、蓄電池312の電力コストは、蓄電池312の充電動作に用いる電源(充電使用電源)によって変動する。それゆえ、蓄電池312は燃料電池313よりもコスト優先度が高くなる場合もある。なお、太陽電池311は、発電時に燃料等が不要であるため、燃料電池313および蓄電池312に比べて電力コストが低く、コスト優先度が高い。したがって、太陽電池311のコスト優先度は、燃料電池313のコスト優先度よりも高いため、充電使用電源が太陽電池311であるケースにおける蓄電池312のコスト優先度は、充電使用電源が燃料電池313であるケースにおける蓄電池312のコスト優先度よりも高い。また、燃料電池313の電力コストは、電力系統110から買電する際の電力料金よりも低いため、充電使用電源が燃料電池313であるケースにおける蓄電池312のコスト優先度は、充電使用電源が電力系統110であるケースにおける蓄電池312のコスト優先度よりも高くなる。
【0034】
また、負荷追従性は、分散電源の種類によって異なるものであり、実施形態においては、負荷追従性が優れている分散電源ほど、負荷350の消費電力の変化に出力する電力を追従しやすい、すなわち、負荷追従速度が速いものとする。負荷追従速度は、負荷350の消費電力の増加に応じて、分散電源が単位時間に増大可能な出力電力である。また、負荷追従速度は、負荷350の消費電力の減少に応じて、分散電源が単位時間に低減可能な出力電力であってもよい。
【0035】
実施形態において、電力管理サーバ200とローカル制御装置360との間の通信は、第1プロトコルに従って行われる。一方で、ローカル制御装置360と分散電源との間の通信は、第1プロトコルとは異なる第2プロトコルに従って行われる。第1プロトコルとしては、例えば、Open ADR(Automated Demand Response)2.0に準拠するプロトコル、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。第2プロトコルは、例えば、ECHONET Liteに準拠するプロトコル、SEP(Smart Energy Profile)2.0、KNX、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。なお、第1プロトコルと第2プロトコルは異なっていればよく、例えば、両方が独自の専用プロトコルであっても異なる規則で作られたプロトコルであればよい。
【0036】
(電力管理サーバ)
以下において、電力管理サーバについて説明する。図3に示すように、電力管理サーバ200は、管理部210と、通信部220と、制御部230とを有する。電力管理サーバ200は、VTN(Virtual Top Node)の一例である。
【0037】
管理部210は、不揮発性メモリ又は/及びHDDなどの記憶媒体によって構成されており、施設300に関するデータを管理する。施設300に関するデータは、例えば、施設300に設けられる分散電源の種別、施設300に設けられる分散電源のスペックなどである。スペックは、太陽電池311に接続されるPCS331の定格発電電力、蓄電池312に接続されるPCS332の定格出力電力、燃料電池313に接続されるPCS333の定格出力電力などであってもよい。
【0038】
通信部220は、通信モジュールによって構成されており、ネットワーク120を介してローカル制御装置360と通信を行う。通信部220は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージをローカル制御装置360に送信する。通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答をローカル制御装置360から受信する。
【0039】
制御部230は、メモリ及びCPUなどによって構成されており、電力管理サーバ200に設けられる各構成を制御する。制御部230は、例えば、制御メッセージの送信によって、施設300に設けられるローカル制御装置360に対して、施設300に設けられる分散電源に対する制御を指示する。また、制御部230は、施設300に設けられるローカル制御装置360に対して、施設300に設けられる負荷350に対する制御を指示してもよい。制御メッセージは、上述したように、潮流制御メッセージであってもよく、逆潮流制御メッセージであってもよく、電源制御メッセージであってもよい。
【0040】
(ローカル制御装置)
以下において、ローカル制御装置について説明する。図4に示すように、ローカル制御装置360は、第1通信部361と、第2通信部362と、制御部363とを有する。ローカル制御装置360は、VEN(Virtual End Node)の一例である。
【0041】
第1通信部361は、通信モジュールによって構成されており、ネットワーク120を介して電力管理サーバ200と通信を行う。第1通信部361は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージを電力管理サーバ200から受信する。第1通信部361は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答を電力管理サーバ200に送信する。
【0042】
第2通信部362は、通信モジュールによって構成されており、分散電源(例えば、PCS331〜PCS333)と通信を行う。第2通信部362は、上述したように、第2プロトコルに従って通信を行う。例えば、第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージを分散電源に送信する。第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージ応答を分散電源から受信する。また、第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージを負荷350に送信してもよい。また、第2通信部362は、第2プロトコルに従って第2メッセージ応答を負荷350から受信してもよい。
【0043】
制御部363は、メモリ及びCPUなどによって構成されており、ローカル制御装置360に設けられる各構成を制御する。具体的には、制御部363は、施設300の電力を制御するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって、分散電源の動作状態の設定を分散電源に指示する。制御部363は、施設300の電力を管理するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって分散電源の情報の報告を分散電源に指示してもよい。また、制御部363は、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって、負荷350の動作状態の設定を負荷350に指示してもよい。また、制御部363は、施設300の電力を管理するために、第2メッセージの送信及び第2メッセージ応答の受信によって負荷350の情報の報告を負荷350に指示してもよい。
【0044】
実施形態において、制御部363は、太陽電池311を少なくとも含む太陽電池装置、蓄電池312を少なくとも含む蓄電池装置及び燃料電池313を少なくとも含む燃料電池装置をコスト優先度に基づいて制御する(以下、計画制御)。例えば、制御部363は、太陽電池装置、蓄電池装置及び燃料電池装置が正常に動作していることを前提として、負荷350の消費電力の予測値に基づいて各分散電源の運転計画を決定する。運転計画は、所定期間(例えば、1日、1週間など)における計画である。制御部363は、各分散電源のコスト優先度に基づいて運転計画を決定するが、他の要因を考慮して運転計画を決定してもよい。他の要因は、太陽電池311の発電電力の売電価格、電力系統110から供給される電力の買電価格、CO
2排出量などの環境負荷、給湯装置314の湯量又は湯温、施設300のユーザの嗜好(設定)などである。
【0045】
制御部363は、太陽電池装置、蓄電池装置及び燃料電池装置のいずれかの故障及び復旧を検知する。制御部363は、第2通信部362とPCS331〜PCS333との間の通信エラーに基づいて故障を検知してもよく、PCS331〜PCS333から第2通信部362が受信するメッセージに基づいて故障を検知してもよい。制御部363は、第2通信部362とPCS331〜PCS333との間の通信エラーの解除に基づいて復旧を検知してもよく、PCS331〜PCS333から第2通信部362が受信するメッセージに基づいて復旧を検知してもよい。従って、各分散電源の故障及び復旧を検知する検知部は制御部363である。但し、各分散電源の故障及び復旧を検知する検知部は第2通信部362であると考えてもよい。
【0046】
制御部363は、太陽電池装置の故障が検知された場合に第1故障制御を行う。制御部363は、太陽電池装置の復旧が検知された場合に第1復旧制御を行う。第1故障制御は、太陽電池装置の出力電力(計画値)を他の電源によって代替する制御である。他の電源は、太陽電池装置の出力電力(計画値)を代替する必要性から負荷追従性に基づいて選択される。他の電源は、例えば、優れた負荷追従性を有する蓄電池装置であってもよく、電力系統110であってもよい。但し、燃料電池装置の出力電力が最大出力ではない場合には、最大出力を超えない範囲で燃料電池装置の出力電力が増大してもよい。このような場合には、燃料電池装置の負荷追従性が考慮される。第1復旧制御は、太陽電池装置の出力電力を計画値に戻す制御である。運転計画は、コスト優先度に基づいて決定されているが、太陽電池装置の出力電力を直ちに計画値に戻すことができない場合には、太陽電池装置の負荷追従性が考慮される。第1故障制御及び第2復旧制御の詳細については後述する(図6及び図7を参照)。
【0047】
制御部363は、燃料電池装置の故障が検知された場合に第2故障制御を行う。制御部363は、燃料電池装置の復旧が検知された場合に第2復旧制御を行う。第2故障制御は、燃料電池装置の出力電力(計画値)を他の電源によって代替する制御である。他の電源は、燃料電池装置の出力電力(計画値)を代替する必要性から負荷追従性に基づいて選択される。他の電源は、例えば、優れた負荷追従性を有する蓄電池装置であってもよく、電力系統110であってもよい。但し、太陽電池装置の出力電力が最大出力ではない場合には、最大出力を超えない範囲で太陽電池装置の出力電力が増大してもよい。このような場合には、太陽電池装置の負荷追従性が考慮される。第2復旧制御は、燃料電池装置の出力電力を計画値に戻す制御である。運転計画は、コスト優先度に基づいて決定されているが、燃料電池装置の出力電力を直ちに計画値に戻すことができない場合には、燃料電池装置の負荷追従性が考慮される。第2故障制御及び第2復旧制御の詳細については後述する(図8及び図9を参照)。
【0048】
制御部363は、蓄電池装置の故障が検知された場合に第3故障制御を行う。制御部363は、蓄電池装置の復旧が検知された場合に第3復旧制御を行う。第3故障制御は、蓄電池装置の出力電力(計画値)を他の電源によって代替する制御である。他の電源は、蓄電池装置の出力電力(計画値)を代替する必要性から負荷追従性に基づいて選択される。他の電源は、例えば、電力系統110であってもよい。但し、太陽電池装置又は燃料電池装置の出力電力が最大出力ではない場合には、最大出力を超えない範囲で太陽電池装置又は燃料電池装置の出力電力が増大してもよい。このような場合には、太陽電池装置又は燃料電池装置の負荷追従性が考慮される。第3復旧制御は、蓄電池装置の出力電力を計画値に戻す制御である。蓄電池装置の負荷追従性は優れているため、第3復旧制御では、負荷追従性が考慮されなくてもよい。
【0049】
このように、制御部363は、分散電源の故障が検知された場合において、故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源を制御する。このような制御において、制御部363は、基本的に負荷追従性に基づいて正常分散電源を制御する。制御部363は、故障が生じている故障期間において、負荷追従性に基づいて正常分散電源を制御した後において、負荷追従性が許容する範囲内においてコスト優先度に基づいて正常分散電源を制御してもよい。制御部363は、分散電源の復旧が検知された場合において、コスト優先度に加えて負荷追従性に基づいて、復旧が検知された分散電源である復旧分散電源を制御してもよい。
【0050】
(適用シーン)
以下において、実施形態の適用シーンについて説明する。以下においては、施設300がゼロエネルギー施設であるケースを例示する。ゼロエネルギー施設は、電力系統110から供給される電力に依存せずに、施設300に設けられる分散電源の出力電力によって負荷350の消費電力の全てを賄う施設を意味する。ここで、蓄電池装置が充電動作を行っている場合には、蓄電池装置は負荷350の一つであると考えてもよい。
【0051】
ローカル制御装置360は、太陽電池装置、蓄電池装置及び燃料電池装置が正常に動作していることを前提として、図5に示すように、負荷350の消費電力の予測値に基づいて各分散電源の運転計画を決定する。
【0052】
図5において、「電力需要」は、負荷350の消費電力の予測値の推移である。「PV→負荷」は、太陽電池装置の出力電力の計画値である。「FC→負荷」は、燃料電池装置の出力電力の計画値である。「BAT→負荷」は、蓄電池装置の出力電力(放電電力)の計画値である。「PV→負荷」、「FC→負荷」及び「BAT→負荷」は、コスト優先度に基づいて決定されるが、最大出力を超えないことは勿論である。
【0053】
第1に、太陽電池装置の故障が生じるケースについて、図6及び図7を参照しながら説明する。図7は、太陽電池装置の故障期間(PV故障期間)にフォーカスを当てた図である。
【0054】
図6に示すように、12時及び13時の時間帯において太陽電池装置の故障が生じる。PV故障期間において、太陽電池装置の出力電力(計画値)は、基本的に、蓄電池装置及び燃料電池装置の出力電力によって代替される。
【0055】
詳細には、図7に示すように、PV故障期間の当初においては、負荷追従性に基づいて、蓄電池装置の出力電力が増大する。続いて、蓄電池装置の出力電力の減少によって、燃料電池装置の出力電力が増大する。ここで、燃料電池装置の最大出力を超えない範囲で、燃料電池装置の負荷追従性に従って蓄電池装置の出力電力が減少することによって、燃料電池装置の出力電力が増大する。
【0056】
上述したように、燃料電池装置のコスト優先度は、蓄電池装置のコスト優先度よりも高い。すなわち、ローカル制御装置360は、PV故障期間において、負荷追従性に基づいて蓄電池装置の出力電力を増大した後において、燃料電池装置の負荷追従性が許容する範囲内においてコスト優先度に基づいて蓄電池装置の出力電力を減少することによって、最大出力を超えない範囲で燃料電池装置の出力電力を増大する。
【0057】
さらに、PV故障期間の直後においては、すなわち、太陽電池装置が復旧した場合において、太陽電池装置の出力電力がPV故障期間の直前のレベルに戻される。その後において、燃料電池装置の出力電力の減少によって、燃料電池装置の出力電力が計画値に戻されながら、太陽電池装置の出力電力が計画値に戻される。
【0058】
第2に、燃料電池装置の故障が生じるケースについて、図8及び図9を参照しながら説明する。図9は、燃料電池装置の故障期間(FC故障期間)にフォーカスを当てた図である。
【0059】
図8に示すように、12時及び13時の時間帯において燃料電池装置の故障が生じる。FC故障期間において、燃料電池装置の出力電力(計画値)は、基本的に、蓄電池装置の出力電力によって代替される。なお、太陽電池装置の出力電力(計画値)が最大電力未満である場合には、太陽電池装置の出力電力が計画値よりも増大されてもよい。
【0060】
詳細には、図9に示すように、FC故障期間においては、負荷追従性に基づいて、蓄電池装置の出力電力が増大する。太陽電池装置の出力電力(計画値)が最大電力未満である場合には、蓄電池装置の出力電力よりも優先して太陽電池装置の出力電力が増大する。
【0061】
さらに、FC故障期間の直後において、すなわち、燃料電池装置が復旧した場合において、蓄電池装置の出力電力の減少によって、燃料電池装置の出力電力が増大する。ここで、燃料電池装置の出力電力の計画値を超えない範囲で、燃料電池装置の負荷追従性に従って蓄電池装置の出力電力が減少することによって、燃料電池装置の出力電力が増大する。これによって、燃料電池装置の出力電力が計画値に戻される。
【0062】
すなわち、ローカル制御装置360は、燃料電池装置が復旧した場合において、負荷追従性及びコスト優先度に基づいて蓄電池装置の出力電力を減少することによって燃料電池装置の出力電力を計画値まで増大する。
【0063】
(電源制御方法)
以下において、電源制御方法について説明する。
【0064】
第1に、分散電源の故障制御について図10を参照しながら説明する。
【0065】
図10に示すように、ステップS10において、ローカル制御装置360は、運転計画に基づいて各分散電源を制御する(計画制御)。運転計画は、上述したように、所定期間(例えば、1日、1週間など)における計画であり、負荷350の消費電力の予測値及び各分散電源のコスト優先度に基づいて決定される。
【0066】
ステップS11において、ローカル制御装置360は、各分散電源の故障が検知されたか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS12の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、ステップS11の処理が継続する。
【0067】
ステップS12において、ローカル制御装置360は、太陽電池装置が故障したか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS14の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、ステップS13の処理が行われる。
【0068】
ステップS13において、ローカル制御装置360は、燃料電池装置が故障したか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS15の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、ステップS16の処理が行われる。
【0069】
ステップS14において、ローカル制御装置360は、第1故障制御(図6及び図7を参照)を行う。ローカル制御装置360は、PV故障期間において、太陽電池装置の出力電力(計画値)を蓄電池装置及び燃料電池装置の出力電力によって代替する。具体的には、ローカル制御装置360は、PV故障期間において、負荷追従性に基づいて蓄電池装置の出力電力を増大した後において、燃料電池装置の負荷追従性が許容する範囲内においてコスト優先度に基づいて蓄電池装置の出力電力を減少することによって、最大出力を超えない範囲で燃料電池装置の出力電力を増大する。
【0070】
ステップS15において、ローカル制御装置360は、第2故障制御(図8及び図9を参照)を行う。ローカル制御装置360は、FC故障期間において、燃料電池装置の出力電力(計画値)を蓄電池装置の出力電力によって代替する。ここで、ローカル制御装置360は、太陽電池装置の出力電力が最大出力ではない場合には、最大出力を超えない範囲で太陽電池装置の出力電力を増大してもよい。
【0071】
ステップS16において、ローカル制御装置360は、第3故障制御を行う。ローカル制御装置360は、蓄電池装置の出力電力(計画値)を電力系統110の供給電力によって代替する。ここで、ローカル制御装置360は、太陽電池装置又は燃料電池装置の出力電力が最大出力ではない場合には、最大出力を超えない範囲で太陽電池装置又は燃料電池装置の出力電力を増大してもよい。
【0072】
第2に、分散電源の復旧制御について図11を参照しながら説明する。
【0073】
図11に示すように、ステップS20において、ローカル制御装置360は、各分散電源の復旧が検知されたか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS21の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、各分散電源の復旧の検知待ち状態が維持される。
【0074】
ステップS21において、ローカル制御装置360は、太陽電池装置が復旧したか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS23の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、ステップS22の処理が行われる。
【0075】
ステップS22において、ローカル制御装置360は、燃料電池装置が復旧したか否かを判定する。判定結果がYESである場合には、ステップS24の処理が行われ、判定結果がNOである場合には、ステップS25の処理が行われる。
【0076】
ステップS23において、ローカル制御装置360は、第1復旧制御を行う。ローカル制御装置360は、太陽電池装置の出力電力を計画値に戻す。ここで、ローカル制御装置360は、太陽電池装置の出力電力をPV故障期間の直前のレベルに戻した後において、燃料電池装置の出力電力の減少によって、燃料電池装置の出力電力を計画値に戻しながら、太陽電池装置の出力電力を計画値に戻してもよい。
【0077】
ステップS24において、ローカル制御装置360は、第2復旧制御を行う。ローカル制御装置360は、燃料電池装置の出力電力を計画値に戻す。ここで、ローカル制御装置360は、燃料電池装置の負荷追従性が許容する範囲内においてコスト優先度に基づいて蓄電池装置の出力電力を減少することによって、燃料電池装置の出力電力を計画値に戻してもよい。
【0078】
ステップS25において、ローカル制御装置360は、第3復旧制御を行う。ローカル制御装置360は、蓄電池装置の出力電力を計画値に戻す。ここで、蓄電池装置の負荷追従性は優れているため、ローカル制御装置360は、蓄電池装置の出力電力を直ちに計画値に戻してもよい。
【0079】
(作用及び効果)
ローカル制御装置360は、故障が検知された場合において、故障が検知された分散電源以外の分散電源である正常分散電源が単位時間に増大可能な出力に関する負荷追従性に基づいて、正常分散電源を制御する。このような構成によれば、故障が検知された分散電源の出力電力(計画値)を正常分散電源の出力電力によって適切に代替することができる。
【0080】
[その他の実施形態]
本開示は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0081】
実施形態では、第1分散電源として太陽電池装置を例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。第1分散電源は、風力又は地熱などの自然エネルギーを利用する分散電源であってもよい。
【0082】
実施形態では、第2分散電源として燃料電池装置を例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。同様に、第3分散電源として蓄電池装置を例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。第2分散電源及び第3分散電源は、第3分散電源の負荷追従性が第2分散電源の負荷追従性よりも相対的に優れた関係を満たす分散電源であればよい。第2分散電源及び第3分散電源は、第3分散電源のコスト優先度が第2分散電源のコスト優先度よりも相対的に低い関係を満たす分散電源であればよい。
【0083】
実施形態では、第1分散電源、第2分散電源及び第3分散電源は、コスト優先度及び負荷追従性の観点において種類が異なるものとした。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、各分散電源は、電池の種類が同じだった場合、分散電源の定格出力電力等のスペック、分散電源の保守情報、分散電源の制御履歴等の観点において種類が異なるようにしてもよい。この場合、電力コストは、それぞれの各分散電源で異なる。なお、分散電源の保守情報は、分散電源の総運転時間に関する情報、分散電源の寿命の情報、分散電源の劣化情報、分散電源の交換情報、分散電源の修理情報等を含んでもよい。また、分散電源の制御履歴は、分散電源の通常停止または異常停止に関する情報を含む分散電源の停止情報、分散電源の起動情報等を含んでもよい。なお、コスト優先度及び負荷追従性は、分散電源の保守情報、分散電源の制御履歴等の変化に応じて、変動するものであってもよい。
【0084】
実施形態では特に触れていないが、施設300に設けられるローカル制御装置360は、必ずしも施設300内に設けられていなくてもよい。例えば、ローカル制御装置360の機能の一部は、インターネット上に設けられるクラウドサーバによって提供されてもよい。すなわち、ローカル制御装置360がクラウドサーバを含むと考えてもよい。
【0085】
実施形態では、各分散電源を制御するローカル制御装置がローカル制御装置360(EMS)であるケースを例示した。しかしながら、このようなローカル制御装置は、PCS331〜PCS333であってもよい。このようなケースにおいて、PCS331〜PCS333は相互に通信を行う機能を有してもよい。
【0086】
実施形態では、第1プロトコルがOpen ADR2.0に準拠するプロトコルであり、第2プロトコルがECHONET Liteに準拠するプロトコルであるケースについて例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。第1プロトコルは、電力管理サーバ200とローカル制御装置360との間の通信で用いるプロトコルとして規格化されたプロトコルであればよい。第2プロトコルは、施設300で用いるプロトコルとして規格化されたプロトコルであればよい。
【0087】
実施形態では、燃料電池装置、太陽電池装置及び蓄電池装置のいずれかが故障するケース、具体的には、負荷350の消費電力は変化せずに、分散電源の出力電力が減少するケースについて例示した。しかしながら、これに限らず、分散電源が出力する電力は変化せずに、負荷350の消費電力が急激に変化する場合であってもよい。すなわち、分散電源の出力電力と負荷350の消費電力との間の電力値の相対関係に変化が生じた場合であってもよい。
【0088】
なお、日本国特許出願第2017−012850号(2017年1月27日出願)の全内容が、参照により、本願に組み込まれている。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【国際調査報告】