再表2019-138537IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年7月18日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/20 20170101AFI20201120BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20201120BHJP
【FI】
   G06T7/20
   G06T7/00 350B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】特願2019-564239(P2019-564239)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年1月12日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】小西 勇介
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA06
5L096BA02
5L096CA04
5L096DA02
5L096GA51
5L096HA05
5L096HA11
5L096JA03
5L096JA11
5L096KA04
5L096MA07
(57)【要約】
情報処理装置は連結ルール記憶部と通信可能に記憶されている。連結ルール記憶部は連結ルールを記憶している。連結ルールは、オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表す。また、連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の前記軌跡データを連結するための基準である。情報処理装置は、複数の軌跡データを取得し、取得した複数の軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する。情報処理装置は、グループに分類された複数の軌跡データを用いて、連結ルール記憶手段に記憶されている連結ルールを更新する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表す連結ルールを記憶する連結ルール記憶手段と通信可能に接続されており、
複数の前記軌跡データを取得し、取得した複数の前記軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する分類手段と、
前記グループに分類された複数の前記軌跡データを用いて、前記連結ルール記憶手段に記憶されている前記連結ルールを更新する更新手段と、を有し、
前記連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の前記軌跡データを連結するための基準である、情報処理装置。
【請求項2】
前記分類手段は、
センサによって検出されたオブジェクトの識別子、その識別子の検出場所、及びその識別子の検出時刻の組み合わせを示す検出情報を取得し、
前記検出情報が示す検出時刻にその検出情報が示す検出場所に位置しているオブジェクトの軌跡を示す軌跡データを、その検出情報が示す識別子と対応付け、
対応づけられた前記識別子がそれぞれ同一のオブジェクトを表している前記軌跡データを同一のグループに含めることで、複数の前記軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記更新手段は、互いに同一のグループに含まれる軌跡データの組み合わせから得られる軌跡データ間の特徴量を正例の学習データとし、なおかつ互いに異なるグループに含まれる軌跡データの組み合わせから得られる特徴量を負例の学習データとする機械学習により、前記連結ルールを更新する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の軌跡データを取得し、前記連結ルール記憶手段に記憶されている連結ルールに基づいて、前記取得した複数の軌跡データを連結するか否かを判定する判定手段と、
連結すると判定された軌跡データを連結する連結手段と、を有する請求項1乃至3いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
前記コンピュータは、オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表す連結ルールを記憶する連結ルール記憶ステップと通信可能に接続されており、
複数の前記軌跡データを取得し、取得した複数の前記軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する分類ステップと、
前記グループに分類された複数の前記軌跡データを用いて、前記連結ルール記憶ステップに記憶されている前記連結ルールを更新する更新ステップと、を有し、
前記連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の前記軌跡データを連結するための基準である、制御方法。
【請求項6】
前記分類ステップは、
センサによって検出されたオブジェクトの識別子、その識別子の検出場所、及びその識別子の検出時刻の組み合わせを示す検出情報を取得し、
前記検出情報が示す検出時刻にその検出情報が示す検出場所に位置しているオブジェクトの軌跡を示す軌跡データを、その検出情報が示す識別子と対応付け、
対応づけられた前記識別子がそれぞれ同一のオブジェクトを表している前記軌跡データを同一のグループに含めることで、複数の前記軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する、請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記更新ステップは、互いに同一のグループに含まれる軌跡データの組み合わせから得られる軌跡データ間の特徴量を正例の学習データとし、なおかつ互いに異なるグループに含まれる軌跡データの組み合わせから得られる特徴量を負例の学習データとする機械学習により、前記連結ルールを更新する、請求項5又は6に記載の制御方法。
【請求項8】
複数の軌跡データを取得し、前記連結ルール記憶ステップに記憶されている連結ルールに基づいて、前記取得した複数の軌跡データを連結するか否かを判定する判定ステップと、
連結すると判定された軌跡データを連結する連結ステップと、を有する請求項5乃至7いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項9】
請求項5乃至8いずれか一項に記載の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオブジェクトを監視する技術
【背景技術】
【0002】
カメラ等を利用することで、監視場所を通過する人や車両等のオブジェクトを追跡するシステムが開発されている。これらのシステムでは、例えば、オブジェクトの位置の時系列変化、すなわち軌跡を表す軌跡データが生成される。
【0003】
軌跡データは、カメラの設置状況、現場の照明などの環境条件、オブジェクト同士の重なり合いなどが原因で、断片化してしまうことがある。すなわち、本来的には連続している1つの軌跡が、複数の軌跡データに分かれて検出されることがある。そこで、このような断片化した軌跡を連結するための技術が開発されている。
【0004】
例えば特許文献1には、複数のカメラで得られた軌跡データを、カメラ間で視野が重複した領域で対応付けることで、軌跡データを連結する技術が開示されている。特許文献2には、カメラから検出された人物領域内の色や模様などの特徴量の類似性に従って、異なる画像間で人物領域を対応付けることで、軌跡データを連結する技術が開示されている。非特許文献1には、断片化した軌跡データを、人物の歩き方、動き、見えなどの特徴量の類似性に基づいて連結する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−63001号公報
【特許文献2】特開2011−100175号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】杉村、他4名、「混雑環境下における人物追跡のための歩容特徴に基づく動線の対応付け」、画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2010)、2010年7月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
カメラの設置状況や環境条件などは時間と共に変化しうる。例えば、新たなカメラが設置されたり、既設のカメラの場所が変更されたりする場合などが考えられる。前述した先行技術文献はいずれも、このようやカメラの設置状況や環境条件の変化については言及していない。
【0008】
本発明は、の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一つは、断片化したオブジェクトの軌跡を精度良く連結するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報処理装置は、オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表す連結ルールを記憶する連結ルール記憶手段と通信可能に接続されている。
情報処理装置は、1)複数の軌跡データを取得し、取得した複数の軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する分類手段と、2)グループに分類された複数の軌跡データを用いて、連結ルール記憶手段に記憶されている連結ルールを更新する更新手段と、を有する。
連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の軌跡データを連結するための基準である。
【0010】
本発明の制御方法は、コンピュータによって実行される制御方法である。前記コンピュータは、オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表す連結ルールを記憶する連結ルール記憶ステップと通信可能に接続されている。
当該制御方法は、1)複数の軌跡データを取得し、取得した複数の軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する分類ステップと、2)グループに分類された複数の軌跡データを用いて、連結ルール記憶ステップに記憶されている連結ルールを更新する更新ステップと、を有する。
連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の軌跡データを連結するための基準である。
【0011】
本発明のプログラムは、本発明の制御方法が有する各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、断片化したオブジェクトの軌跡を精度良く連結するための技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0014】
【図1】実施形態1の情報処理装置(図2に例示する情報処理装置2000)の動作の概要を表す図である。
【図2】実施形態1の情報処理装置2000の構成を例示する図である。
【図3】情報処理装置2000を実現するための計算機1000を例示する図である。
【図4】実施形態1の情報処理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
【図5】実施形態2の情報処理装置2000の機能構成を例示する図である。
【図6】実施形態2の情報処理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、特に説明する場合を除き、各ブロック図において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
【0016】
[実施形態1]
<概要>
図1は、実施形態1の情報処理装置(図2に例示する情報処理装置2000)の動作の概要を表す図である。図1は情報処理装置2000の動作についての理解を容易にするための概念的な図であり、情報処理装置2000の動作を具体的に限定するものではない。
【0017】
情報処理装置2000は軌跡データを取得する。軌跡データは、オブジェクトの軌跡を表すデータである。オブジェクトは、時間と共に移動する可能性がある任意のオブジェクトである。例えばオブジェクトは、人や車である。軌跡データは、複数の時点それぞれにおけるオブジェクトの位置を示すデータ、すなわちオブジェクトの位置の時系列データである。オブジェクトの位置は、2次元座標系における位置であってもよいし、3次元座標系における位置であってもよい。図1において、軌跡データは矢印で表されている。
【0018】
情報処理装置2000は、軌跡データの連結に利用される連結ルールを更新する装置である。連結ルールは、複数の軌跡データを連結するか否かの基準を表す。連結ルールに従った連結により、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の軌跡データが連結される。連結ルールは、後述する連結ルール記憶部10に記憶されている。
【0019】
情報処理装置2000は、取得した軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する。例えば図1では、取得した7つの軌跡データが、オブジェクトAの軌跡データ、オブジェクトBの軌跡データ、及びオブジェクトCの軌跡データにそれぞれ分類されている。そして情報処理装置2000は、分類された軌跡データを用いて、連結ルール記憶部10に記憶されている連結ルールを更新する。
【0020】
<作用効果>
実施形態1の情報処理装置2000によれば、オブジェクトごとに分類された軌跡データを利用して連結ルールが更新される。ここで、軌跡データをオブジェクトごとに分類することにより、本来断片化されずに連結された状態で得られるべきであった軌跡データを特定することができる。そして、このようなグループを利用することで、どのような関係にある軌跡データが連結されるべきであるかが分かる。このことから、情報処理装置2000によれば、軌跡データを連結するための連結ルールを適切に定めることができる。
【0021】
ここで前述したように、カメラの設置状況や環境条件は時間と共に変化しうる。その結果、軌跡データを連結するための基準も変化しうる。このように軌跡データの連結するための基準が変化しても、本実施形態の情報処理装置2000を利用して連結ルールを更新することにより、連結ルールを適切に定めることができる。また、連結ルールを手動で決定する方法と比較し、連結ルールの変更を容易に行うことができるというメリットがある。
【0022】
以下、本実施形態の情報処理装置2000についてさらに詳細に説明する。
【0023】
<情報処理装置2000の機能構成の例>
図2は、実施形態1の情報処理装置2000の構成を例示する図である。情報処理装置2000は連結ルール記憶部10と通信可能に接続されている。前述したように、連結ルール記憶部10は連結ルールを記憶している。情報処理装置2000は分類部2020及び更新部2040を有する。分類部2020は、複数の軌跡データを取得し、取得した軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する。更新部2040は、分類された軌跡データを用いて、連結ルール記憶部10に記憶されている連結ルールを更新する。
【0024】
<情報処理装置2000のハードウエア構成>
情報処理装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、情報処理装置2000の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0025】
図3は、情報処理装置2000を実現するための計算機1000を例示する図である。計算機1000は任意の計算機である。例えば計算機1000は、Personal Computer(PC)、サーバマシン、タブレット端末、又はスマートフォンなどである。また、計算機1000は、オブジェクトの撮像に利用されるカメラであってもよい。このようなカメラには、例えば、インテリジェントカメラ、ネットワークカメラ、又は IP(Internet Protocol)カメラなどと呼ばれるカメラを用いることができる。計算機1000は、情報処理装置2000を実現するために設計された専用の計算機であってもよいし、汎用の計算機であってもよい。
【0026】
計算機1000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120を有する。バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ1040は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサである。メモリ1060は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス1080は、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。ただし、ストレージデバイス1080は、RAM など、主記憶装置を構成するハードウエアと同様のハードウエアで構成されてもよい。
【0027】
入出力インタフェース1100は、計算機1000と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース1120は、計算機1000を通信網に接続するためのインタフェースである。この通信網は、例えば LAN(Local Area Network)や WAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1120が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0028】
ストレージデバイス1080は、情報処理装置2000の機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1040は、これら各プログラムモジュールをメモリ1060に読み出して実行することで、各プログラムモジュールに対応する機能を実現する。
【0029】
<連結ルール記憶部10のハードウエア構成>
連結ルール記憶部10は、連結ルールを記憶することができる任意の記憶装置である。連結ルール記憶部10は、情報処理装置2000の内部に設けられてもよいし、外部に設けられてもよい。前者の場合、例えば連結ルール記憶部10は、ストレージデバイス1080によって実現される。後者の場合、例えば連結ルール記憶部10は、入出力インタフェース1100やネットワークインタフェース1120を介して計算機1000と接続される。
【0030】
<処理の流れ>
図4は、実施形態1の情報処理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。分類部2020は複数の軌跡データを取得する(S102)。分類部2020は複数の軌跡データをオブジェクトごとに分類する(S104)。更新部2040は、分類された軌跡データを用いて連結ルールを更新する(S106)。
【0031】
情報処理装置2000が図4に示した一連の処理を実行するタイミングは様々である。例えば情報処理装置2000は、所定の時間間隔で(例えば1時間に1回や1日に1回)一連の処理を実行する。その他にも例えば、情報処理装置2000は、管理者等による手動の操作に応じて、一連の処理を実行する。
【0032】
その他にも例えば、情報処理装置2000は、カメラの設置状況や環境条件が変化したことを検出し、その検出に応じて一連の処理を実行してもよい。例えばカメラの設置状況は、各カメラから定期的にハートビート等の情報を受信することで把握することができる。その他にも例えば、監視場所に設置された照度センサから照度に関する情報を受信することで、監視場所の明るさの変化を把握することができる。具体的には、前回連結ルールを更新した時の照度と現在の照度との差異が大きくなったとき(例えば差異が所定の閾値以上となったときに)などに、情報処理装置2000が一連の動作を実行する。
【0033】
<軌跡データの取得:S102>
分類部2020は軌跡データを取得する(S102)。分類部2020が軌跡データを取得する方法は様々である。例えば分類部2020は、軌跡データを生成した装置から軌跡データを受信することで、軌跡データを取得する。その他にも例えば、分類部2020は、軌跡データが記憶されている記憶装置にアクセスすることで、軌跡データを取得してもよい。
【0034】
なお、軌跡データは、カメラから得られる映像や、床圧力センサや赤外線センサの検出結果などを利用することで生成することができる。軌跡データを生成する具体的な技術には、既存の技術を利用することができる。
【0035】
<軌跡データの分類:S104>
分類部2020は、取得した軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する(S104)。すなわち、1つのグループに含まれる軌跡データが互いに同一のオブジェクトの軌跡を表すように、軌跡データをグループに分ける。以下、その方法の具体例を説明する。
【0036】
例えば分類部2020は、センサによって検出されたオブジェクトの識別子に関する情報である検出情報を取得し、その検出情報を利用して軌跡データの分類を行う。以下、オブジェクトの識別子をオブジェクト識別子とも表記する。オブジェクト識別子は、オブジェクトを一意に特定できる固有の識別子である。
【0037】
オブジェクト識別子を検出するセンサとしては、様々なものを採用できる。例えばセンサとして、カメラを用いることができる。この場合、例えばオブジェクト識別子は、カメラによって生成されたオブジェクトの画像から得られるオブジェクトの画像特徴である。オブジェクトの画像特徴は、例えば、人が含まれる画像から得られるその人の生体情報(顔や指紋の特徴量)や、車両が含まれる画像から得られるその車両の識別子(ナンバープレート)などである。
【0038】
その他にも例えば、センサとして、無線通信を介して識別子を受信する装置を利用することができる。この場合、例えば、オブジェクトが保有する RFID(Radio Frequency Identifier)タグから送信される識別子をオブジェクト識別子とし、RFID リーダをセンサとして利用する。
【0039】
検出情報は、「オブジェクト識別子、そのオブジェクト識別子の検出場所、及びそのオブジェクト識別子の検出時刻」を示す。オブジェクト識別子の検出場所は、例えば、そのオブジェクト識別子を検出したセンサの検出範囲によって表される。ただし、センサがオブジェクトの位置を一意に特定した上でオブジェクト識別子を取得できる場合(例えば、オブジェクトが保有する無線通信端末から GPS(Global Positioning System)座標を取得できる場合など)、その位置をオブジェクト識別子の検出場所としてもよい。
【0040】
オブジェクト識別子を検出するセンサが設置される場所は、オブジェクトの監視場所(軌跡の取得対象とする場所)の一部である。センサは、オブジェクトの監視場所内においてそれぞれ異なる複数の位置に設置されることが好適である。
【0041】
検出情報を利用する場合、分類部2020は、軌跡データとオブジェクト識別子との対応付けを行う。そして分類部2020は、互いに同一のオブジェクト識別子に対応づけられ複数の軌跡データを同一のグループに含めるように、軌跡データをグループに分ける。例えば、軌跡データ1から軌跡データ4を取得し、軌跡データ1と3がオブジェクト識別子Aに対応づけられ、軌跡データ2と4がオブジェクト識別子Bに対応づけられたとする。この場合、軌跡データ1と3を含むグループと、軌跡データ2から4を含むグループとが生成される。
【0042】
分類部2020は、検出情報が示す検出時刻にその検出情報が示す検出場所を通過したことを示す軌跡データを特定し、特定した軌跡データに対して、その検出情報が示すオブジェクト識別子を対応づける。ここで、検出情報が示す検出時刻にその検出情報が示す検出場所を通過したことを示す軌跡データは、複数存在する可能性がある。この場合、これら複数のオブジェクトの軌跡データそれぞれにオブジェクト識別子を対応づけるようにしてもよいし、いずれの軌跡データにもオブジェクト識別子を対応づけないようにしてもよい。後者の場合、オブジェクト識別子が検出された時刻にその検出場所を通過したオブジェクトが1つである場合にのみ、オブジェクト識別子が軌跡データに対応づけられる。オブジェクト識別子を複数の軌跡データに対応づける場合、1つの軌跡データが複数のグループに属することとなる。
【0043】
分類部2020が検出情報を取得する方法は様々である。例えば分類部2020は、検出情報が記憶されている記憶装置にアクセスすることで、検出情報を取得する。その他にも例えば、検出情報は、検出情報を作成したセンサから情報処理装置2000に対して送信されてもよい。
【0044】
軌跡データをオブジェクトごとのグループに分類する方法は、前述した検出情報を利用する方法に限定されない。例えばカメラの映像から軌跡データが生成される場合、その軌跡データにカメラから得られたオブジェクトの画像特徴を対応づけておくようにする。そして分類部2020は、オブジェクトの画像特徴と対応づけられた軌跡データを取得する。この場合、分類部2020は、軌跡データに対応づけられたオブジェクトの画像特徴に基づいて、軌跡データをオブジェクトごとに分類する。具体的には、分類部2020は、対応づけられた画像特徴が互いに類似する複数の軌跡データを同一のグループに含めるように分類を行う。例えば、対応づけられている画像特徴に基づいて軌跡データをクラスタリングする。こうすることで、対応づけられた画像特徴が互いに類似する軌跡データが、同一のクラスタに分類される。そこで分類部2020は、クラスタをオブジェクトごとのグループとして扱う。
【0045】
<連結ルールについて>
連結ルールは、オブジェクトの軌跡を表す複数の軌跡データを1つに連結するか否かの基準を表すルールである。また、連結ルールは、同一のオブジェクトの軌跡を表すと推測される複数の軌跡データを連結するためのルールである。以下、軌跡データを連結する方法と共に、連結ルールについて説明する。
【0046】
軌跡データの連結は、2つの軌跡データから算出できる特徴量(以下、軌跡特徴量)に基づいて行われる。軌跡特徴量としては、1)2つの軌跡データの間の距離、2)一方の軌跡データが表す軌跡の終点座標と、他方の軌跡データが表す軌跡の始点座標の間の距離、3)2つの軌跡データが時間的に重複している時間における平均距離、4)一方の軌跡データの終了時刻(終点座標が記録された時刻)から他方の軌跡データの開始時刻(始点座標が記憶された時刻)までの経過時間、5)2つの軌跡データの平均速度の内積、6)平均速度の差、7)一方の軌跡データの終点速度と他方の軌跡データの始点速度の内積、8)一方の軌跡データの終点速度と他方の軌跡データの始点速度の差、9)それぞれの軌跡データに対応するオブジェクトの画像から得られた画像特徴(色や形状など)の類似度などを用いることができる。なお、軌跡データの連結には、これら複数の軌跡特徴量の内の特定の1つの軌跡特徴量を用いてよいし、複数の軌跡特徴量を用いてもよい。
【0047】
軌跡特徴量に基づいて軌跡データを連結するか否かを判定する方法には、種々の識別器を利用することができる。例えば識別器には、閾値に基づいて判定を行うもの、分類木によって判定を行うもの、線形判別によって判定を行うもの、SVM(Support Vector Machine)によって判定を行うもの、ニューラルネットワークによって判定を行うものなどを用いることができる。
【0048】
連結ルールは、これら種々の識別器を構成する1つ以上のパラメータを示す。例えば閾値に基づく判定を行う識別器の場合、連結ルールはこの閾値を示す。
【0049】
<連結ルールの更新:S106>
更新部2040は、グループに分類された軌跡データを利用して連結ルールを更新する(S106)。例えば更新部2040は、取得した各軌跡データの組み合わせから算出される軌跡特徴量を用いて正例の学習データと負例の学習データを生成し、この学習データを用いた機械学習を実行することで、連結ルールを更新する。ここで、正例の学習データは、互いに連結すべき軌跡データの組から算出される軌跡特徴量である。一方、負例の学習データは、互いに連結されるべきでない軌跡データの組から算出される軌跡特徴量である。
【0050】
正例の学習データの生成には、同一のグループに分類された軌跡データの組み合わせを用いることができる。例えば、更新部2040は、同一のグループに分類された軌跡データから選択できる2つの軌跡データの全組み合わせを、正例データの生成に用いる。その他にも例えば、更新部2040は、同一のグループに分類された軌跡データから選択できる2つの軌跡データの組み合わせのうち、一部の組み合わせのみを、正例データの生成に用いてもよい。この場合、正例データの生成に用いる軌跡データの組み合わせは、軌跡特徴量に基づいて決定することができる。
【0051】
正例データの生成に用いる軌跡データの組み合わせを軌跡特徴量に基づいて決定する方法は、様々である。例えば更新部2040は、同一のグループに分類された軌跡データから選択できる2つの軌跡データの各組合せについて、軌跡特徴量と閾値とを比較する。ここで、値が大きいほど軌跡データを連結すべき度合いが高くなる軌跡特徴量(例えば、軌跡データに対応するオブジェクトの画像から得られた画像特徴の類似度)については、所定の閾値以上である軌跡特徴量のみを正例データとする。一方、値が小さいほど軌跡データを連結すべき度合いが高くなる軌跡特徴量(例えば、2つの軌跡データの間の距離)については、所定の閾値以下である軌跡特徴量のみを、正例データとする。
【0052】
その他にも例えば、更新部2040は、同一のグループに分類された軌跡データから選択できる2つの軌跡データの各組み合わせを、軌跡特徴量に基づいてクラスタリングすることで、軌跡データを連結すべき度合いが高いクラスタと、軌跡データを連結すべき度合いが低いクラスタとに分類してもよい。この場合、軌跡データを連結すべき度合いが高いクラスタに分類された各組み合わせについて算出された軌跡特徴量を、正例データとして用いる。
【0053】
負例の学習データの生成は、互いに異なるグループに分類された軌跡データから選択できる2つの軌跡データの各組み合わせを利用できる。さらに、互いに同一のグループに分類された軌跡データから選択できる各組み合わせから得られる軌跡特徴量のうち、正例データとして用いない軌跡特徴量については、負例データに追加してもよい。
【0054】
なお、正例の学習データと負例の学習データを利用して識別器を学習させる技術については、既存の技術を利用することができる。
【0055】
[実施形態2]
図5は、実施形態2の情報処理装置2000の機能構成を例示する図である。以下で説明する事項を除き、実施形態2の情報処理装置2000は、実施形態1の情報処理装置2000と同様の機能を有する。
【0056】
実施形態2の情報処理装置2000は、連結ルール記憶部10に記憶されている連結ルールを利用して、軌跡データの連結を行う機能を有する。そのために情報処理装置2000は、判定部2060及び連結部2080を有する。判定部2060は、軌跡データを取得する。また、判定部2060は、連結ルール記憶部10から連結ルールを取得する。さらに判定部2060は、取得した連結ルールに基づいて、軌跡データを連結するか否かを判定する。連結部2080は、連結すると判定された軌跡データを連結する。
【0057】
<処理の流れ>
図6は、実施形態2の情報処理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。判定部2060は、複数の軌跡データ及び連結ルールを取得する(S202)。ループ処理A(S204からS210)は、取得した軌跡データの集合から任意の2つを選択することで得られる全ての組み合わせそれぞれについて1回ずつ実行されるループ処理である。S204において、判定部2060は、全組み合わせについて既にループ処理Aが実行されているか否かを判定する。全組み合わせについて既にループ処理Aが行われている場合、ループ処理Aは終了する。一方、まだループ処理Aの対象としていない組み合わせがある場合、判定部2060は、その組み合わせの内の1つについてS206から210を実行する。
【0058】
判定部2060は、連結ルールに基づいて、選択した2つの軌跡データを連結するか否かを判定する(S206)。連結すると判定された場合(S206:YES)、連結部2080は2つの軌跡データを連結する(S208)。一方、連結しないと判定された場合(S206:NO)、図6の処理はS210に進む。S210はループ処理Aの終端であるため、図6の処理はS204に戻る。
【0059】
なお、或る2つの軌跡データを連結した場合、それ以降の処理では、それら2つの軌跡データをそのままループ処理Aの対象としてもよいし、それら2つの軌跡データの代わりに連結後の軌跡データをループ処理Aの対象としてもよい。
【0060】
<連結するか否かの判定:S206>
判定部2060は、前述した種々の識別器として実現することができる。そして、2つの軌跡データを連結するか否かの判定は、軌跡特徴量と連結ルールを利用して行われる。例えば、判定部2060が、閾値に基づく判定を行う識別器であるとする。この場合、判定部2060は、2つの軌跡データについて軌跡特徴量を算出し、軌跡特徴量を連結ルールが示す閾値と比較することで、2つの軌跡データを連結するか否かを判定する。例えば、軌跡特徴量として「2つの軌跡データの間の距離」を利用する。この場合、判定部2060は「軌跡特徴量が閾値以下であれば軌跡データを連結すると判定し、軌跡特徴量が閾値より大きければ軌跡データを連結しないと判定する」という識別器として定義され、連結ルールにはその閾値が示される。そこで判定部2060は、2つの軌跡データの間の距離を算出し、この距離が連結ルールに示される閾値以下であれば、2つの軌跡データを連結すると判定する。
【0061】
<軌跡データの連結:S208>
連結部2080は、2つの軌跡データを連結して1つの軌跡データを生成する。軌跡データを連結する技術には、既存の技術を利用することができる。
【0062】
<ハードウエア構成の例>
実施形態3の情報処理装置2000を実現する計算機のハードウエア構成は、実施形態1と同様に、例えば図3によって表される。ただし、本実施形態の情報処理装置2000を実現する計算機1000のストレージデバイス1080には、本実施形態の情報処理装置2000の機能を実現するプログラムモジュールがさらに記憶される。
【0063】
ここで、情報処理装置2000は複数のコンピュータを用いて実現されてもよい。例えば、連結ルールを更新する機能と、連結ルールに基づいて軌跡データを連結する機能とは、互いに異なるコンピュータ上に実装することができる。この場合、情報処理装置2000は、連結ルールを更新する機能を有するコンピュータと、連結ルールに基づいて軌跡データを連結する機能を有するコンピュータとからなる情報処理システムとして捉えることもできる。
【0064】
<作用・効果>
実施形態2の情報処理装置2000によれば、更新部2040によって更新される連結ルールに基づいて、軌跡データの連結が行われる。そのため、カメラの設置状況や環境条件に応じて適切に更新された連結ルールに基づいて、軌跡データの連結が行われる。よって、軌跡データの連結を高い精度で行うことができる。
【0065】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、各実施形態の組み合わせ、又は以外の様々な構成を採用することもできる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります