再表2020-230380IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2020年11月19日
【発行日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】異物除去装置及び送電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/60 20160101AFI20211029BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20211029BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20211029BHJP
   B60L 53/124 20190101ALI20211029BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20211029BHJP
   B60L 5/00 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
   H02J50/60
   H02J7/00 P
   H02J7/00 301D
   H02J50/12
   B60L53/124
   B60M7/00 X
   B60L5/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】特願2021-519261(P2021-519261)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2020年2月5日
(31)【優先権主張番号】特願2019-92010(P2019-92010)
(32)【優先日】2019年5月15日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100170818
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀輝
(74)【代理人】
【識別番号】100133064
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 新
(72)【発明者】
【氏名】矢崎 怜志
【テーマコード(参考)】
5G503
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GB08
5H105AA20
5H105BA09
5H105BB05
5H105CC07
5H105CC19
5H105DD10
5H105EE15
5H105EE22
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC25
5H125BE02
5H125DD03
5H125EE66
(57)【要約】
異物除去装置は、路面に設置された送電装置の送電部から路面を走行する車両の車体下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電における車体下面の異物を除去する異物除去装置であって、送電部の周囲の路面に設置され、車体下面の異物を除去する異物除去部を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面に設置された送電装置の送電部から前記路面を走行する車両の車体下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電における前記車体下面の異物を除去する異物除去装置であって、
前記送電部の周囲の前記路面に設置され、前記車体下面の前記異物を除去する異物除去部を備えた異物除去装置。
【請求項2】
前記異物除去部は、前記路面に設置された電磁石を有する、請求項1に記載の異物除去装置。
【請求項3】
前記車両の前記送電部及び前記異物除去部のいずれかへの接近を検出する検出部と、
前記検出部が前記車両の前記送電部及び前記異物除去部のいずれかへの接近を検出していないときに前記異物除去部を停止させ、前記検出部が前記車両の前記送電部及び前記異物除去部のいずれかへの接近を検出したときに前記異物除去部を作動させる制御部と、をさらに備えた、請求項1又は2に記載の異物除去装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記送電部と前記受電部とが互いに対向する位置での前記車両の停止を検出し、
前記制御部は、前記異物除去部が作動しており、且つ前記検出部が前記送電部と前記受電部とが互いに対向する位置での前記車両の停止を検出したときは、前記異物除去部の作動を停止させる、請求項3に記載の異物除去装置。
【請求項5】
前記異物除去部により前記車体下面から除去されて前記路面に落下した前記異物を前記路面から除去する路面維持部をさらに備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異物除去装置。
【請求項6】
前記異物除去部は、前記路面における前記車両が前記送電部に至る経路に設置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の異物除去装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の異物除去装置と、前記送電部とを備えた送電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
異物除去装置及び送電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
駐車場等の路面に設置された送電装置の送電部から路面を走行する車両の車体下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電に関する技術が知られている。チューインガム及び油により、車両の車体下面の受電部にチューインガムの包装紙等の金属の異物が付着することがある。受電部に金属の異物が付着すると、異物の周囲の温度が上昇すること及び非接触給電の電力伝送効率が低下することがある。そこで、例えば、特許文献1には、非接触給電において、受電部のコイルが無通電の状態になったときに、送電部のコイルに直流電流を通流させることにより送電部のコイルを電磁石として異物を除去する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018‐57194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、技術では、送電部が駐車場等の路面に設置され、受電部が路面を走行する車両の車体下面に設置されている場合に、電磁石として受電部から異物を除去した送電部の上に異物が落下することがある。送電部に金属の異物が存在していても、異物の周囲の温度が上昇すること及び非接触給電の電力伝送効率が低下することがある。
【0005】
そこで受電部の異物を除去しつつ除去された異物が送電部に落ちることを低減することができる異物除去装置及び送電装置を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る異物除去装置は、路面に設置された送電装置の送電部から路面を走行する車両の車体下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電における車体下面の異物を除去する異物除去装置であって、送電部の周囲の路面に設置され、車体下面の異物を除去する異物除去部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の異物除去装置及び送電装置によれば、受電部の異物を除去しつつ除去された異物が送電部に落ちることを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】異物除去装置及び送電装置を示すブロック図である。
【図2】駐車スペースにおける車両の経路に対する送電部及び電磁石の配置を示す平面図である。
【図3】(A)は路面維持部の一態様を示す平面図であり、(B)は路面維持部の他態様を示す平面図である。
【図4】異物除去装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】(A)、(B)及び(C)は、異物除去装置の動作を示す側面図である。
【図6】(A)、(B)及び(C)は、駐車スペースにおける車両の経路に対する送電部及び電磁石の配置の他の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一側面に係る異物除去装置は、路面に設置された送電装置の送電部から路面を走行する車両の車体下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電における車体下面の異物を除去する異物除去装置であって、送電部の周囲の路面に設置され、車体下面の異物を除去する異物除去部を備える。
【0010】
この異物除去装置によれば、路面に設置された送電装置の送電部から路面を走行する車両下面に設置された受電装置の受電部への非接触給電における車体下面の異物を除去する異物除去装置において、送電部の周囲の路面に設置された異物除去部により、車体下面の異物が除去される。このため、受電部の異物を除去しつつ除去された異物が送電部に落ちることを低減することができる。
【0011】
いくつかの態様において、異物除去部は、路面に設置された電磁石を有していてもよい。
【0012】
この構成によれば、異物除去部は路面に設置された電磁石を有するため、単純な構成により車体下面の異物を除去することができる。
【0013】
いくつかの態様において、車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近を検出する検出部と、検出部が車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近を検出していないときに異物除去部を停止させ、検出部が車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近を検出したときに異物除去部を作動させる制御部とをさらに備えてもよい。
【0014】
この構成によれば、検出部により、車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近が検出され、制御部により、検出部が車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近を検出していないときに異物除去部は停止させられ、検出部が車両の送電部及び異物除去部のいずれかへの接近を検出したときに異物除去部は作動させられる。このため、必要なときにのみ異物除去部を作動させ、異物除去部が消費するエネルギーを低減することができる。
【0015】
いくつかの態様において、検出部は、送電部と受電部とが互いに対向する位置での車両の停止を検出し、制御部は、異物除去部が作動しており、且つ検出部が送電部と受電部とが互いに対向する位置での車両の停止を検出したときは、異物除去部の作動を停止させてもよい。
【0016】
この構成によれば、検出部により送電部と受電部とが互いに対向する位置での車両の停止が検出され、異物除去部が作動しており、且つ検出部により送電部と受電部とが互いに対向する位置での車両の停止が検出されたときは、送電部と受電部とが互いに対向しており、送電部の周囲の路面に設置された異物除去部による受電部に付着した異物の除去が難しくなるため、制御部により異物除去部の作動が停止させられる。これにより、異物除去部が異物を除去できる可能性が高いときのみ異物除去部を作動させ、異物除去部が消費するエネルギーを低減することができる。
【0017】
いくつかの態様において、異物除去部により車体下面から除去されて路面に落下した異物を路面から除去する路面維持部をさらに備えてもよい。
【0018】
この構成によれば、路面維持部により、異物除去部によって車体下面から除去されて路面に落下した異物が路面から除去されるため、異物除去部により車体下面から除去された異物が風等によって路面の送電部に接触することを低減することができる。
【0019】
いくつかの態様において、異物除去部は、路面における車両が送電部に至る経路に設置されていてもよい。
【0020】
この構成によれば、異物除去部は路面における車両が送電部に至る経路に設置されているため、非接触給電の前に、より確実に車体下面の異物を除去することができる。
【0021】
また、本開示の他側面に係る送電装置は、本開示の一側面の異物除去装置と、送電部とを備えた送電装置である。
【0022】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1に示されるように、第1送電装置1は、送電部2と異物除去装置3とを備える。送電装置1は、路面Sに設置された送電装置1の送電部2から、路面Sを走行する車両30の車体下面32に設置された受電装置20の受電部21に、非接触給電により電力を供給する。送電装置1は、例えば駐車場の駐車スペース等に設置されている。
【0024】
車両30は、例えば、電気自動車である。送電装置1は、駐車場の駐車スペース等に到着した電気自動車等の車両30に搭載された受電装置20に対し、磁界共鳴方式又は電磁誘導方式等のコイル間の磁気結合を利用して、電力を供給するように構成されている。なお、車両30は、電気自動車ではなく、プラグインハイブリッド車及び水中航走体などの各種移動体であってもよい。また、車両30は、有人車両ではなく、無人搬送車(AGV:Automated guided vehicle)でもよい。
【0025】
図1に示されるように、送電装置1は、送電部2、異物除去装置3、コンバータ12、インバータ13及び送電制御部14を備える。送電装置1は、外部の電源11から電力を供給される。電源11は、車両30に送電すべき電力を生成するために必要となる電力を供給し、例えば商用交流電源のような単相交流電力を供給する。なお、この電源11は、単相交流電源に限られることはなく、三相交流電力を供給する電源であってもよい。
【0026】
コンバータ12は、電源11から供給される交流電力を整流して直流電力に変換するAC/DCコンバータである。コンバータ12は、PFC[Power Factor Correction]機能や昇降圧機能を有していてもよい。なお、電源11としては燃料電池や太陽電池など直流電源を利用することも可能であり、その場合には、コンバータ12を省略することができる。また、電源11が直流電源である場合は、コンバータ12の代わりにDC/DCコンバータを設けてもよい。インバータ13は、コンバータ12からの直流電力を電源11の交流電力よりも周波数が高い交流電力(高周波電力)に変換して送電部2に供給する。
【0027】
送電制御部14は、例えば、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等を含む電子制御ユニットである。送電制御部14は、送電装置1の送電部2から受電装置20の受電部21への電力供給を制御する。送電制御部14は、送電装置1の送電部2から受電装置20の受電部21へ送電される電力の大きさを変更するようにコンバータ12及びインバータ13の動作を制御する。また、送電制御部14は、後述するように、異物除去装置3が異物を除去する動作を停止し、路面Sから異物を除去したときは、送電装置1の送電部15から受電装置20の受電部21への送電を開始する。
【0028】
送電部2は、駐車場の駐車スペース等の路面Sに設置されたコイル装置である。受電装置20の受電部21は、車両30の車体下面32に設置されたコイル装置である。送電部2と受電部21とが近接させられることで、電磁結合回路が形成される。この電磁結合回路は、送電部2と受電部21とが電磁気的に結合して送電部2から受電部21への非接触給電により送電が行われる回路を意味する。なお、送電部2及び受電部21は、電磁誘導方式により非接触給電を行ってもよく、磁界共鳴方式で非接触給電を行ってもよい。また、送電部2及び受電部21は、アンテナ装置であってもよい。
【0029】
異物除去装置3は、路面Sに設置された送電装置1の送電部2から路面Sを走行する車両30の車体下面32に設置された受電装置20の受電部21への非接触給電における車体下面32の異物を除去する。異物は、送電部2と受電部21との間で発熱の原因となる金属物である。異物は、例えば、チューインガム及び油等により車両30の車体下面32の受電部21に付着したチューインガム等の菓子の包装紙等である。なお、受電部21に異物が付着していなくとも、車体下面32に異物が付着していると、車体下面32に付着した異物が送電部2に落下し、送電部2と受電部21との間で発熱の原因となることがある。そのため、本実施形態の異物除去装置3は、車体下面32の受電部21が設置されている以外の位置に付着した異物も除去する。
【0030】
異物除去装置3は、異物除去部4、検出部5、制御部6及び路面維持部7を備える。異物除去部4は、送電部2の周囲の路面Sに設置され、車体下面32の異物を除去する。異物除去部4が送電部2の周囲の路面Sに設置されているとは、例えば、異物除去部4が、路面Sの送電部2と同じ位置には設置されておらず、送電部2に隣接する位置から送電部2から10m以内の位置までの範囲に設置されていることを意味する。異物除去部4は、路面Sに設置された電磁石41を有する。異物除去部4は、路面Sにおける車両30が送電部2に至る経路に設置されている。例えば、図2に示されるように、駐車場の駐車スペースPの中央部に送電部2が設置されている場合に、異物除去部4の平面視で長方形状の電磁石41は、路面Sにおける車両30が前方又は後方に直進しつつ駐車スペースPの中央部の送電部2に至る経路Dと電磁石の長辺とが直交するように設置されている。
【0031】
異物が鉄等の強磁性体である場合には、電磁石41の磁力により車両30の車体下面32から電磁石41へ異物を引き付けることによって、異物除去部4の電磁石41は車体下面32から異物を除去することができる。異物がアルミニウム等の常磁性体である場合には、車両30の走行に伴い、異物が電磁石41の磁場を通過することにより異物内に生じる渦電流によって磁界が発生する。渦電流により発生した磁界による磁力は電磁石41の磁界による磁力と反発する。そのため、異物には車両30の走行方向とは反対方向に力が働く。したがって、異物がアルミニウム等の常磁性体である場合でも、異物に車両30の走行方向とは反対方向に働く力により、異物除去部4の電磁石41は車体下面32から異物を除去することができる。
【0032】
図1に示される検出部5は、車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出する。また、検出部5は、検出部5は、送電部2と受電部21とが互いに対向する位置での車両30の停止を検出する。例えば、検出部5は無線通信機を含み、車両30に搭載された無線通信機との無線通信により車両30の接近、位置及び停止を検出する。
【0033】
なお、例えば、検出部5は、車両30との距離を計測する距離センサを含み、計測された車両30との距離に基づいて車両30の位置、接近及び停止を検出してもよい。また、例えば、検出部5は路面Sに車両30の重量を検出する重量センサを含み、検出された車両30の重量に基づいて車両30の位置、接近及び停止を検出してもよい。また、例えば、検出部5は、車両30のエンジン音を検出するマイクロフォンを含み、検出された車両30のエンジン音に基づいて車両30の位置、接近及び停止を検出してもよい。また、例えば、検出部5は、車両30のソナーが発する超音波を検出する超音波センサを含み、検出された車両30のソナーの超音波に基づいて車両30の位置、接近及び停止を検出してもよい。
【0034】
図1に示される制御部6は、異物除去装置3の動作を制御する。制御部6は、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出していないときに異物除去部4を停止させ、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出したときに異物除去部4を作動させる。また、制御部6は、異物除去部4が作動しており、且つ検出部5が送電部2と受電部21とが互いに対向する位置での車両30の停止を検出したときは、異物除去部4の作動を停止させる。制御部6は、送電制御部14と同様に、例えば、CPU、ROM、RAM等を含む電子制御ユニットである。
【0035】
図1に示される路面維持部7は、異物除去部4により車体下面32から除去されて路面Sに落下した異物を路面Sから除去する。図3(A)に示されるように、例えば、路面維持部7は、異物除去部4の平面視で長方形状の電磁石41の両方の長辺が分割された複数の電磁石71a,71b,71c,71dと、電磁石41の両方の短辺の近傍の溝72とを有する。例えば、電磁石41により車体下面32から除去された異物Aが電磁石71aに落下した場合は、電磁石71b、電磁石71c及び電磁石71dの順序で、電磁石71b,71c,71dは磁力を発生した後に磁力の発生を停止する。これにより、異物Aは、電磁石71a,71b,71c,71dの上を順次移動させられ、電磁石71dの近傍の溝72に落下し、路面Sから除去される。
【0036】
また、図3(B)に示されるように、例えば、路面維持部7は、路面Sから窪み、その底面に異物除去部4の電磁石41を収容する凹部73と、凹部73の上方を覆う格子74とを有していてもよい。例えば、電磁石41により車体下面32から除去された異物Aは、格子74を通って凹部73の底面に落下する。これにより、異物Aは、路面Sから除去される。なお、路面維持部7は、路面Sへの気体の噴射、路面Sへの液体の噴射及びワイパー等の機械的手段のいずれかにより、異物Aを路面Sから除去してもよい。
【0037】
一方、車両30に搭載された受電装置20は、受電部21、整流器22を備える。受電装置20は、送電装置1の送電部2から電力を受け取り、車両30のバッテリ23等の負荷に電力を供給する装置である。受電部21は、のように、車両30の車体下面32の4つの車輪31の間に取り付けられたコイル装置である。送電部2で発生した磁束が受電部21に鎖交することによって、受電部21は誘導電流を発生させる。これにより、受電部21は、非接触で送電部2からの電力を受け取る。整流器22は、受電部21が送電部2から受け取った交流電力を整流して直流電力に変換する。整流器22により変換された直流電力は、車両30のバッテリ23等の負荷に供給される。
【0038】
以下、本実施形態の送電装置1及び異物除去装置3の動作について説明する。図4に示されるように、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出していないときに、異物除去装置3の制御部6は異物除去部4を停止させる(S1)。異物除去部4が停止しているときは、異物除去部4の電磁石41は磁力を発生していない。図5(A)に示されるように、車体下面32の受電部21に異物Aが付着した車両30が、駐車スペースPの送電部2及び異物除去部4の電磁石41に非接触給電のために接近する。図4に示されるように、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出したときは(S2)、制御部6は異物除去部4を作動させる(S3)。異物除去部4が作動しているときは、異物除去部4の電磁石41は磁力を発生する。
【0039】
図2、図5(A)及び図5(B)に示されるように、異物除去部4の電磁石41は、路面Sにおける車両30が送電部2に至る経路Dに設置されているため、異物Aが鉄等の強磁性体である場合には、電磁石41の磁力により車体下面32から電磁石41へ異物Aを引き付けることによって、電磁石41は車体下面32から異物Aを除去する。異物Aがアルミニウム等の常磁性体である場合でも、上述したように、異物Aが電磁石41の磁場を通過することによって渦電流による磁界が発生し、異物Aに車両30の走行方向とは反対方向に力が働き、電磁石41は車体下面32から異物Aを除去する。
【0040】
図4及び図5(C)に示されるように、異物除去部4が作動しており、且つ検出部5が送電部2と受電部21とが互いに対向する位置での車両30の停止を検出したときは(S4)、制御部6は異物除去部4の作動を停止させる(S5)。路面維持部7は、異物除去部4の電磁石41により車体下面32から除去されて路面Sに落下した異物Aを路面Sから除去する(S6)。なお、路面維持部7による路面Sからの異物Aの除去は、車両30及び異物除去部4の停止の前に行われてもよい。図4及び図5(C)に示されるように、路面Sに設置された送電装置1の送電部2から車両30の車体下面32に設置された受電装置20の受電部21への非接触給電が行われる(S7)。
【0041】
本実施形態によれば、路面Sに設置された送電装置1の送電部2から路面Sを走行する車両30の車体下面32に設置された受電装置20の受電部21への非接触給電における車体下面32の異物Aを除去する異物除去装置3において、送電部2の周囲の路面Sに設置された異物除去部4により、車体下面32の異物Aが除去される。このため、受電部21の異物Aを除去しつつ除去された異物Aが送電部2に落ちることを低減することができる。
【0042】
例えば、送電部2のコイルを電磁石として異物Aを除去する技術では、送電部2のコイルの上に異物Aが落下しないようにするため、送電部2のコイルを路面Sに設置せずに、送電部2及び受電部21のコイルを互いに水平方向に対向するように設置することが考えられる。また、送電部2のコイルを電磁石として異物Aを除去する技術では、路面Sに設置された送電部2のコイルの形状をその中央部が突出した形状にすることが考えられる。しかし、送電装置1が駐車スペースPの路面Sに設置されている場合は、送電部2及び受電部21のコイルを互いに水平方向に対向するように設置すること及び送電部2及び送電部2のコイルの形状をその中央部が突出した形状にすることが困難である。そのため、受電部21から除去された異物Aが送電部2に落ちることを防止することが難しい。一方、本実施形態では、異物除去部4が送電部2の周囲の路面Sに設置されているため、受電部21の異物Aを除去しつつ除去された異物Aが送電部2に落ちることを低減することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、異物除去部4は路面Sに設置された電磁石41を有するため、単純な構成により車体下面32の異物Aを除去することができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、検出部5により、車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近が検出され、制御部6により、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出していないときに異物除去部4は停止させられ、検出部5が車両30の送電部2及び異物除去部4のいずれかへの接近を検出したときに異物除去部4は作動させられる。このため、必要なときにのみ異物除去部4を作動させ、異物除去部4が消費するエネルギーを低減することができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、検出部5により送電部2と受電部21とが互いに対向する位置での車両30が停止を検出され、異物除去部4が作動しており、且つ検出部5により送電部2と受電部21とが互いに対向する位置での車両30の停止が検出されたときは、送電部2と受電部21とが互いに対向しており、送電部2の周囲の路面Sに設置された異物除去部4による受電部21に付着した異物Aの除去が難しくなるため、制御部6により異物除去部4の作動が停止させられる。これにより、異物除去部4が異物Aを除去できる可能性が高いときのみ異物除去部4を作動させ、異物除去部4が消費するエネルギーを低減することができる。
【0046】
また、本実施形態によれば、路面維持部7により、異物除去部4によって車体下面32から除去されて路面Sに落下した異物Aが路面Sから除去されるため、異物除去部4により車体下面32から除去された異物Aが風等によって路面Sの送電部2に接触することを低減することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、異物除去部4は路面Sにおける車両30が送電部2に至る経路Dに設置されているため、非接触給電の前に、より確実に車体下面32の異物を除去することができる。
【0048】
以上、本開示の実施形態及び変形例について説明したが、実施形態に限定されるものではない。例えば、異物除去部4が設置されている位置は適宜変更されてもよい。例えば、図6(A)に示されるように、車両30が駐車スペースPの路面Sに設置された送電部2に全方向から至ることが可能な場合には、複数の車両30の経路Dに対応するために、異物除去部4の電磁石41は送電部2の周囲の全ての位置に設置されていてもよい。この場合、図6(A)に斜線で示されるように、制御部6は、検出部5により検出された車両30の経路Dの上の電磁石41のみを作動させてもよい。
【0049】
また、例えば、図6(B)に示されるように、駐車スペースPが路肩Bに隣接して配置され、車両30が駐車スペースPの路面Sに設置された送電部2に路肩B以外の方向から至ることが可能な場合には、異物除去部4の電磁石41は送電部2の周囲の路肩Bを除く位置に設置されていてもよい。また、例えば、図6(C)に示されるように、駐車スペースPが壁Wに隣接して配置され、車両30が駐車スペースPの路面Sに設置された送電部2に壁W以外の方向から至ることが可能な場合には、異物除去部4の電磁石41は送電部2の周囲の壁Wを除く位置に設置されていてもよい。
【0050】
また、例えば、異物除去部4は、車体下面32に当接しつつ異物Aを除去するブラシを含んでいてもよい。また、例えば、異物除去部4は、車体下面32に気体及び液体を噴射することにより異物Aを除去するノズルを含んでいてもよい。また、例えば、異物除去部4は、永久磁石を含んでいてもよい。また、例えば、路面維持部7は、送電部2の周囲で送電部2に隣接するように設置された溝でもよい。
【0051】
また、例えば、制御部6は、異物除去部4が作動しており、且つ検出部5が車両30の停止を検出したときに、必ずしも異物除去部4の作動を停止させなくともよい。例えば、路面Sに設置された送電部2と異物除去部4との距離が数m程度に離れている場合には、検出部5が車両30の異物除去部4の上での停止、通過及び往復動のいずれかを検出したときに、制御部6は異物除去部4の作動を続行し、検出部5が車両30の異物除去部4からの離脱を検出したときに、制御部6は異物除去部4の作動を停止させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本開示の異物除去装置及び送電装置によれば、受電部の異物を除去しつつ除去された異物が送電部に落ちることを低減することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 送電装置
2 送電部
3 異物除去装置
4 異物除去部
5 検出部
6 制御部
7 路面維持部
11 電源
12 コンバータ
13 インバータ
14 送電制御部
20 受電装置
21 受電部
22 整流器
23 バッテリ
30 車両
31 車輪
32 車体下面
41 電磁石
71a,71b,71c,71d 電磁石
72 溝
73 凹部
74 格子
S 路面
P 駐車スペース
D 経路
A 異物
B 路肩
W 壁
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】

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