(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-505644(P2015-505644A)
(43)【公表日】2015年2月23日
(54)【発明の名称】静電放電(ESD)保護を備えた電力供給
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20150127BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20150127BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20150127BHJP
【FI】
H01L27/04 H
H01L27/06 311A
H01L27/06 311B
H01L27/06 311C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-554795(P2014-554795)
(86)(22)【出願日】2013年1月23日
(85)【翻訳文提出日】2014年9月22日
(86)【国際出願番号】US2013022737
(87)【国際公開番号】WO2013112577
(87)【国際公開日】20130801
(31)【優先権主張番号】13/437,352
(32)【優先日】2012年4月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/589,451
(32)【優先日】2012年1月23日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】リアン ワン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイビアオ ジャン
(72)【発明者】
【氏名】デニング ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エリック クンズ
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
【Fターム(参考)】
5F038BH02
5F038BH03
5F038BH04
5F038BH05
5F038BH07
5F038BH13
5F038BH14
5F038EZ20
5F048AA02
5F048BC03
5F048CC01
5F048CC05
5F048CC06
5F048CC09
(57)【要約】
装置が、第1のイントリンシックボディダイオード(215)を含む第1のPFET(M1)(210)と、第1のPFET(210)のソースに結合される静電放電(ESD)サブ回路(ESD1)(222)と、そのアノードが第1のPFET(210)のゲート(VG)に結合されるツェナーダイオード(240)などの逆バイアス電圧要素と、ツェナーダイオード(240)のカソードに結合されるソースを有する第2のPFET(M2)(250)と、第2のPFET(250)のゲートに結合されるキャパシタ(C1)(270)と、第2のPFET(250)のゲートに結合される第1のレジスタ(R1)(260)を含む。この装置は、正及び負の静電気遷移放電事象両方から保護することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
第1のイントリンシックボディダイオードを含む第1のP型電界効果トランジスタ(PFET)、
前記第1のPFETのソースに結合される静電放電(ESD)サブ回路、
そのアノードが前記第1のPFETのゲートに結合される、逆バイアス電圧要素、
前記逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する第2のPFET、
前記第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタ、及び
前記第2のPFETのゲートに結合される第1のレジスタ、
を含む、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記第1のPFETのドレインと前記第1のボディダイオードのアノードが、入力ノードに結合される、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、前記ESDサブ回路が、前記装置の出力ノードと接地との間に結合される、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記第1のPFETのゲートと前記接地との間に第2のレジスタが結合される、装置。
【請求項5】
請求項3に記載の装置であって、前記第1のレジスタが前記接地に結合される、装置。
【請求項6】
請求項3に記載の装置であって、前記キャパシタが、前記第2のPFETのドレインと前記第2のPFETの前記ゲートとの間に並列に結合される、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、前記装置が単一の集積回路内に具現化される、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記逆バイアス電圧要素がツェナーダイオードである、装置。
【請求項9】
装置であって、
第1のボディダイオードを有する第1のPFET、
前記第1のPFETのソースに結合されるESDサブ回路、
そのアノードが前記第1のPFETのゲートに結合される、逆バイアス電圧要素、
第2のボディダイオードを有し、前記逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する、第2のPFET、
前記第2のPFETのゲートに結合される第1のレジスタ、
前記第1のPFETのゲートと接地との間に結合される第2のレジスタ、及び
前記第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタ、
を含み、
前記キャパシタが、前記第2のPFETのドレインと前記第2のPFETの前記ゲートとの間に並列に結合され、
前記第1のレジスタが前記接地にも結合される、
装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、前記装置が、前記第1のPFETの前記ソースにおいて出力ノードを有する、装置。
【請求項11】
請求項9に記載の装置であって、正の電流のスパイクが、少なくとも部分的に前記第1のPFETの前記ボディダイオードを介して及び前記ESDサブ回路を介して前記接地まで通る、装置。
【請求項12】
請求項9に記載の装置であって、負の電流のスパイクが、前記ESDサブ回路を介し、その後前記第1のPFETを介して、前記第1のPFETの前記ドレインに結合されるノードまで通る、装置。
【請求項13】
請求項9に記載の装置であって、前記ドレインと前記第1のPFETの前記ソースとの間のツェナーダイオードの少なくとも逆バイアス電圧の電圧降下を更に含む、装置。
【請求項14】
請求項9に記載の装置であって、前記装置が単一の集積回路内に具現化される、装置。
【請求項15】
請求項9に記載の装置であって、前記第2のボディダイオードが電圧降下を前記逆バイアス電圧要素の前記カソードに搬送する、装置。
【請求項16】
請求項9に記載の装置であって、前記第1のレジスタ及び前記第1のキャパシタが、入力ノード上で負の電圧スパイクが生じる時間の経過後、前記第2のPFETをオフにするため時定数を作成するように構成される、装置。
【請求項17】
請求項9に記載の装置であって、前記逆バイアス電圧要素がツェナーダイオードである、装置。
【請求項18】
装置であって、
第1のボディダイオードを有する第1のPFET、
前記第1のPFETのソースに結合されるESDサブ回路、
そのアノードが前記第1のPFETのゲートに結合される、逆バイアス電圧要素、
第2のボディダイオードを有し、前記逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する、第2のPFET、
前記第2のPFETのゲートに結合される第1のレジスタ、
前記第1のPFETのゲートと接地との間に結合される第2のレジスタ、及び
前記第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタ、
を含み、
前記キャパシタが、前記第2のPFETのドレインと前記第2のPFETの前記ゲートとの間に並列に結合され、
前記第1のレジスタが前記接地にも結合され、
第1のノードが、前記第1のPFETのドレイン、前記第2のPFETのドレイン、及び前記キャパシタに結合される、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して、静電放電(ESD)保護に関し、更に具体的には、正及び負の両方の電流スパイクから保護するESD保護に関連し、ESD保護は、以下の3つの特徴を1つの回路に統合することを含む。(1)正の電力供給が印加されるとき、通常DCオペレーションを可能にし、低インピーダンスを提供すること、(2)負の電圧が印加されるとき負のDC電圧をブロックすること、及び(3)正及び負の両方のESD事象に対し電流経路を提供すること。
【背景技術】
【0002】
多くのシステムに対する通常使用の間、時間が経つにつれ、電源が取り除かれ得、再接続され得る。電力が再接続される度、その電力を不適切に接続する可能性があり得る。例えば、バッテリー電力供給用途では、バッテリーが逆に挿入され得る。再充電可能なシステムでは、バッテリー充電器が不適切に接続され得るか、又は適合性のないバッテリー充電器が接続され得る。他のシステムにおいて、電力供給構成要素がシステムに不適切に接続され得る。内部回路及び更にはESD(静電放電)回路の寄生ダイオードが順方向バイアスされ得、大電流を引き得るため、逆のバッテリー、バッテリー充電器、又は電力供給接続は危険である。これらの大電流は、ESD構造及び内部回路を損傷させ得る。
【0003】
従って、従来の電力供給回路に関連付けられる問題を解決する技術が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
第1の側面が或る装置を提供する。この装置は、第1の寄生ボディダイオードを含む第1のP型電界効果トランジスタ(PFET)、第1のPFETのソースに結合される静電放電(ESD)サブ回路、そのアノードが第1のPFETのゲートに結合される逆バイアス電圧要素、逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する第2のPFET、第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタ、及び第2のPFETのゲートに結合される第1の抵抗性要素を含む。
【0005】
第2の側面が或る装置を提供する。この装置は、第1の寄生ボディダイオードを有する第1のPFET、第1のPFETのソースに結合されるESD、そのアノードが第1のPFETのゲートに結合される逆バイアス電圧要素、第2の寄生ボディダイオードを有し、逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する第2のPFET、第2のPFETのゲートに結合される第1の抵抗性要素、第1のPFETのゲートと接地との間に結合される第2の抵抗性要素、及び第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタを含む。キャパシタは、第2のPFETのドレインと第2のPFETのゲートとの間に並列に結合される。第1の抵抗性要素は接地にも結合される。
【0006】
第3の側面が或る装置を提供する。この装置は、第1の寄生ボディダイオードを有する第1のPFET、第1のPFETのソースに結合されるESD、そのアノードが第1のPFETのゲートに結合される逆バイアス電圧要素、第2の寄生ボディダイオードを有し、逆バイアス電圧要素のカソードに結合されるソースを有する第2のPFET、第2のPFETのゲートに結合される第1の抵抗性要素、第1のPFETのゲートと接地との間に結合される第2の抵抗性要素、及び第2のPFETのゲートに結合されるキャパシタを含む。キャパシタは、第2のPFETのドレインと第2のPFETのゲートとの間に並列に結合される。第1の抵抗性要素は接地にも結合される。第1のノードが、第1のPFETのドレイン、第2のPFETのドレイン、及びキャパシタに結合される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、従来技術の静電放電(ESD)保護回路要素を図示する。
【0008】
【図2】図2は、本開示の原理に従って構成されるESD保護回路の一実施例を図示する。
【0009】
【図3】図3は、図1の回路要素と図2の回路との間の回路フットプリントの比較の例である。
【0010】
【図4】図4は、図2のESD保護回路のVDDPINノードとGNDノードとの間の正の極性のESDストライクの電圧対時間のシミュレーションである。
【0011】
【図5】図5は、図2のESD保護回路のVDDPINノードとGNDノードとの間の負の極性のESDストライクの電圧対時間のシミュレーションである。
【0012】
【図6】図6は、図2のESD保護回路への非ESD高電圧正及び負のDC入力への応答の電圧対時間のシミュレーションである
【0013】
【図7】図7は、図2のESD保護回路への非ESD低電圧正及び負のDC入力への応答の電圧対時間のシミュレーションである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、従来技術の電圧保護回路の一例を図示し、2010年2月9日に出願されたウェイビアオ ジャンらの米国特許出願番号第12/702,699号、発明の名称「逆電圧保護回路」においても説明されており、これは参照のため全体が本出願に組み込まれている。
【特許文献1】米国特許出願番号第12/702,699号
【0015】
概して、図1において、ツェナーダイオードZDの閾値電圧を上回る正のDC電圧がESD回路要素100のVDDPIN入力ノード102と接地(GND)との間に印加されるとき、P型電界効果トランジスタ(PFET)M1がオンである。VDDPIN102とVDDINTノード104との間に電流が流れ、VDDINTノード104は機能回路要素130に結合され、機能回路要素130は保護されるべきものである。ツェナーZDの逆バイアス電圧がPFET M1のドレイン及びゲート間に印加されるため、PFET M1はオンであり(「短絡」)、従って、常にPFET M1をオンにさせる。VDDPIN102とGNDとの間の電圧降下の残りの大部分がR2を介して生じる。
【0016】
ESD回路要素100において、典型的に、2つの使用事例があり得る。
1.VDDPIN電圧がZDの閾値電圧(又は降伏電圧)より低いとき、VGはR2によりゼロ電圧又はGND電圧までプルダウンされ得る。これは、M1のドレインがVDDPIN電圧にあり、M1のソースが寄生ダイオードに起因してドレイン電圧に非常に近くなり、M1がオンになり得るためである。
2.VDDPIN電圧がZDの降伏電圧より高いとき、VG電圧はVDDPINのものより低いままであり得る。M1のドレインとVGとの間の電圧差は、PFETの閾値電圧より高くなり得、これはM1がオンのままであることを保証するのを助け得る。
【0017】
また、ESD回路要素100の付加的な逆電圧耐性ESD回路120に関して、VDDPINが正であるとき、PFET M4、M5及びM6は常にオフである。これは、これらのPFETのゲート及びソースは、常に結合され、従って、その対応するPFETの閾値V
Tより小さく、各PFETのドレインがゼロ電圧であるか又はそのソース及びゲート電圧より低いためである。即ち、M4及びM6では、それらのドレインノードは接地に結合され、M5では、そのドレインノード電圧はソース及びゲートノード電圧より低く、そのため、PFET M4、M5、及びM6はオフである。また、C1は、VDDPIN102の正の電圧のDC構成要素をブロックする。N5は正の電力供給よりわずかに低い。
【0018】
また、PFET M4は、正の電圧に対するVDDPIN102からのPFET M3を介する如何なる電流をもブロックし、そのため、PFET M3のドレインとゲートN3との間の電圧差がゼロよりも著しく高くなり得る場合であっても、ESD回路100のこのレッグ(leg)は再びオフになる。従って、正のDC状況下で、VDDPIN102から、M3、M4で及びM2、R4、M5、M6で構成されるブランチを介してGNDへ流れる電流はない。VDDPIN102とGNDとの間の電圧降下は、M3及びM4で構成されるブランチでは実質的にPFET M4のドレインとソースとの間で生じる。M2、R4、M5、及びM6で構成されるブランチでは、電圧降下はM5及びM6間で共有される。
【0019】
大きな正の電圧スパイク/遷移がVDDPIN102にストライクする(即ち、大きな電圧遷移が生じる)場合、上述のツェナーダイオードZDの継続する逆バイアスに起因して、M1は、オンのままであり得、VDDPIN102から正の電流を搬送し、静電放電サブ回路(ESD1)122が、正の電流パルスをそれ自体の保護回路要素を介して接地まで搬送し得、それにより、機能回路要素130を保護する。サブ回路ESD1 122についての更なる情報は、米国特許出願番号第12/702,699号を参照されたい。また、大きな正の電圧スパイクがVDDPIN102にストライクするとき、M1の寄生ボディダイオードは、順方向バイアスされ、電流をESD1 122にシャントし得る。
【0020】
しかし、VDDPIN105とGNDとの間に負のDC電圧が印加される場合、回路100は次のように機能し得る。D1は、GNDからVDDPIN105への電流フローをブロックし得る。従って、VGはGND電圧にあり得る。M1のドレイン電圧は、負であるVDDPIN105の電圧となり得る。M1におけるソース電圧は、サブ回路ESD1 122から導出されるように、ゼロに非常に近くなり得、従ってM1が「開」であり、ESD1 122回路及び機能回路要素130からVDDPIN102へ流れる電流をブロックする。
【0021】
PFETは、それらの内部構成の一部として、イントリンシックな寄生「ボディダイオード」を有することに留意されたい。ボディダイオードに関する更なる情報は、参照のため全体が本出願に組み込まれている、Paul R. Gray/ Robert G. Meyerによる「アナログ集積回路の分析及び設計 第3版」を参照されたく、この文献は、MOSトランジスタのPN接合によって寄生ボディダイオードがどのように形成されるかを述べている。また、同じく参照のため全体が本出願に組み込まれている、Behzad Razaviによる「アナログCMOS集積回路の設計」の「第2章:ベーシックMOSデバイスフィジックス」も参照されたく、この文献は、ドレインノードからボディノードへの接合ダイオードであって、カソードノードがソースノードに短絡されている接合ダイオードを論じている。
【非特許文献1】"Analysis and Design of Analog Integrated Circuits, 3rd edition" by Paul R. Gray/ Robert G. Meyer, page 171-172 and 174
【非特許文献2】"Design of Analog CMOS Integrated Circuits" by Behzad Razavi, “Chapter 2: Basic MOS Device Physics", page 12
【0022】
付加的な逆電圧耐性ESD1サブ回路122に関して、負のDC電圧に対し、N2はGNDからの2つのボディダイオード電圧降下である。これは、これらはM5及びM6のボディ電圧降下であり、R3を介する電流はないためである。従って、M2のドレインはM2のゲートより小さく、M2のソースは、GNDからの2つのボディダイオード電圧降下(M6及びM5のボディダイオード)であり、従って、M2がオフである。従って、M3のN3におけるゲートもゼロからの2つの電圧降下であり、これはM3ドレイン電圧より高い。しかし、M3もオフであるため、M3は導通することができない。
【0023】
しかし、負のESD遷移がある場合、付加的な逆電圧耐性ESD回路120は次のように機能し得る。キャパシタC1は、遷移充電でプルダウンされ、従って、PFET M2のゲート、ノードN2もプルダウンされる。しかし、PFET M2のソース、ノードN3における電圧は、ゼロより低い2つのボディダイオード電圧に近いままである。従って、PFET M2はオンになり短絡され、N3がVDDPIN102の負の遷移電圧にあり、従って、PFET M3がオンになり短絡され、逆電流がGNDからVDDPIN102にPFET M4及びPFET M3を介して流れる。回路120において、レジスタR4は、圧倒的なPFET M6、M5及びM2を避けるため、M6、M5及びM2を介する逆電流が最小閾値を下回って保たれることを確実にすることを助ける。
【0024】
回路100において、負のESDスパイク遷移が生じる場合、M2がオンであり、これにより、M3が、オンであり、M4及びM3のブランチを介する大電流をダンプするようにN3がプルダウンされる。M3及びM4は、充分な電流を急速にダンプするように充分に大きな寸法とされる。負のストライクの初めに、GNDからの2つのボディダイオード電圧降下であるノードN5と、R3及びC1にわたって分配されるVDDPIN102との間の電圧降下もある。従って、C1は、キャパシタが、VDDPINからN5への電圧降下に等しい、それを介する電圧を有するまで充電し始める。C1を介する電圧がVDDPIN102からN5への電圧に達するため、M2のゲート、N2がそのソースN3に等しくプルされ、従って、PFET M2は開となり、N3はGNDに近くされる。その後、PFET M3のゲートは、PFET M3のV
Tを超えてそのソースより低くなく、そのため、ESD回路要素100のPFET M3は次第にオフにされる。
【0025】
図2は、本開示の原理に従って構成されるESD保護回路200を図示する。回路200において、ボディダイオード215を有するPFET M1 210のドレインにVDDPIN202が結合される。PFET M1 210のソースが、装置の出力ノードであるVDDINTノード204に結合され、VDDINTノード204は機能回路要素230に結合される。ESD1サブ回路222が、VDDINT204及びGND209に結合される。ESD1 222は、40ボルトなど、GNDから最大許容電圧までの電圧である電圧をGND及びノードVDDINT204間に出力し得るが、他の許容可能な最大許容電圧が、概して用いられるプロセス技術及びデバイスによって決まることに留意されたい。
【0026】
ボディダイオード215及び255など、イントリンシック、寄生ボディダイオードは、図2におけるESD保護回路200の説明を簡潔にするために図示され、回路200内の付加的な要素内及びそれら自体のではなく、これらは回路200内でその対応するPFETのイントリンシック部として用いられることに留意されたい。
【0027】
更なる側面において、PFET M1 210はドレイン拡張されたPMOS(DEPMOS)であり、これは非対称構造を有する。M1 PFET215の非対称構造は、PFETが、ドレイン・ソース、ドレイン・ゲート、及び通常ゲート・ソース電圧にわたる一層高い電圧に耐えることを可能にする。
【0028】
ESD保護回路200において、ボディダイオード255を有するPFET250のドレインもVDDPINに結合される。PFET M2のソースが、ツェナーダイオード240のカソードに結合される。ツェナーダイオード240のアノードが、ノードVGにおいてPFET M1 210のゲートに結合される。レジスタR2 235もPFET M1 210のゲートにおけるノードVGとGND209との間に結合される。
【0029】
ツェナーZD240は逆ブロック電圧を提供するが、更なる側面において、逆バイアス電圧要素が、バイアスされた逆要素が逆バイアスされるとき、それはオフであり、それが3V又は7Vなどの何らかの閾値電圧より高いとき、短絡されることで代替され得る。それが順方向バイアスされる場合、それは短絡される。
【0030】
ESD保護回路200において、VDDPIN202ノードとM2 250のゲートとの間にキャパシタ270が並列に結合される。PFET M2 250のゲートとGND209との間にレジスタ260が結合される。
【0031】
1つの側面において、ESD保護回路200は次のように機能し得る。
【0032】
VDDPIN202とGND209との間に正のDC電圧が印加されるとき、PFET M2 250のドレインはVDDPINにある。PFET M2 250のゲートは、C1 270のDCブロックとGND209からM2のゲートへの間で導通するR1とに起因して、GND電圧209にある。従って、PFET M2は「オン」であり、逆バイアスされたZD240を介する電圧降下が生じる。逆バイアスされたZD240を介する電圧降下、及びPFET M2 250を介する電圧降下がその後、PFET M1 210のドレインとゲートとの間に印加される。総電圧降下はM1の閾値電圧より大きい。従って、PFET M1 210がオンであり、VDDINT204は、VDDPIN202からPFET M1 210を介する電圧降下を減じた電圧である。M1が「オン」であるため、M1のインピーダンスは低く、従って、202と204との間の電圧降下は小さく、従って、低インピーダンス電力供給である。
【0033】
40ボルトより大きいなどの、VDDPIN202上の正の電圧スパイク/遷移の事象において、回路200は、VDDPIN202からGND209への電流の搬送を介する電圧スパイクの緩和を介して次のように機能し得る。PFET M2 210のドレインにおける正の電圧は、VDDPIN202の正の電圧スパイクまでプルアップされ得る。従って、まだ、例えば約7ボルトであり得るZD240を介する逆バイアス電圧降下と、PFET M1 210のドレインとゲートとの間に印加されるPFET M2 250を介する電圧降下とがあり得る。M2 255のドレインがM2 255のゲートより高くなるため、PFET M2 250はオンのままであり得る。従って、PFET M1 210はオンのままであり、VDDPIN202からGND209へそのボディダイオード215を介して導通する。その後、正の電流が、正のストライク203に対するESD電流経路を介してESD1サブ回路222により吸収され、VDDPIN202の電圧スパイクを緩和する。たとえM1 210がオンでなくても、M1 210の寄生ボディダイオード215は、正のESD電流をESD1 222にシャントし得る。
【0034】
回路200の幾つかの側面において、R1 260及びC1 270の値は、回路200のユーザーなどにより調節可能であり得る。例えば、C1 270はバラクターであり得、R1 260は等価の可変抵抗を与えるトランジスタであり得る。
【0035】
VDDPIN202に印加される負のDC電圧に対し、回路200は次のように機能し得る。PFET M2 250のゲートは、C1 270のDCブロックとR1 260を介してGND209に結合されていることとの両方に起因して、ゼロボルトである。しかし、PFET M2 255のドレインは負のDC電圧にある。PFET M2 255のソースもPFET M2 255のゲートより低い電圧電位であり得る。従って、PFET M2 250は導通していない。従って、VGがGND209電圧にあり、これは、VGがVDDPIN202より高い電圧にあり、従ってドレイン・ソース電圧がPFET M1 210に対しオフであることを意味する。また、PFET M1 210のソースは、サブ回路ESD1 222から搬送されるGND209電圧に遭い、そのため、M1 201もオフである。C1 270はDC負の電圧をブロックする。
【0036】
VDDPIN202における負の電圧ストライクに対し、回路200は、GND209からVDDPIN202への電流の搬送を介する電圧ストライクを緩和するため次のように機能し得る。キャパシタC1 270を介する電圧は、負の電圧ストライクに対し瞬時には変化しない。従って、PFET M2 250のゲートは、負のストライク電圧であるVDDPIN202に一時的に運ばれる。従って、PFET M2 255のソース・ゲートを介する正の電圧差があり、従ってPFET M2 255は、ソース・ドレインを導通し始める。ZD240が順方向バイアスされ、これはVGをM2 250のドレインに短絡する。従って、電流がが、PFET M2 250を介するこの遷移に対してGND209からVDDPIN202へ流れるが、M2の抵抗により制限される。M1 210のゲートがVDDPIN202近くまでプルダウンされるとき、負の電圧ストライク緩和するため、GNDから、サブ回路ESD1 122及びM1を介してVDDPINへ遷移電流を搬送するためM1はONである。
【0037】
図2では、負の電圧ストライクに対し、負のストライクに対するESD電流経路213がどのくらい長く継続するかについてRC時間限界があり得る。内部回路ブロック230への負のESD保護を実行するためにサブ回路ESD1 222及びM1 210が用いられる。この時間係数は、R1 260及びC1 270のRC値から計算され得る。R1 260の抵抗値及びC1 270の静電容量が一層大きいと、回路200がM1 210を介するサブ回路ESD1 222までの負の電流経路212を停止し得る前に一層長い時間がかかり得る。
【0038】
回路200に関して、この回路200は、少なくとも下記の利点を有し得る。回路200は、図1における回路100のものより小さなシリコン面積を有し得る。また、図1の多数の要素が除かれる。概して、図1における負のESD保護のための部分を消費するほとんどの面積はM3、M4であり、これらは、図2の回路では必要とされない。M5、M6、及びR4のスタンドアロン物理的要素も必要とされない。実装の一例のレイアウトが27%の面積節約を示している。PFET M1 210は、回路200の電圧パラメータ内である正の電圧オペレーションの間、低インピーダンスを有し、これは1つの側面において、VDDPIN202において印加される正の40ボルトレールであり得、これは負の電圧をブロックし得る。また、回路200は、正及び負のストライク両方に対し機能回路要素230に対するESD保護を提供し得る。
【0039】
米国特許出願番号第12/702,699号の出願と較べて、ESD保護200は一層シンプルなトポロジーを有するにも関わらず、正及び負の電圧ストライクに対する保護を提供する。回路200は、印刷回路基板上の個別の構成要素の必要性をなくし得る。幾つかの従来技術の回路において、ESD保護のための種々の構成要素は、集積回路ICの外にある必要があるためオフチップであることが必要とされる。また、回路200は、図3において後に更に詳細に説明するように、回路100と比べて消費し得るシリコン面積が一層小さい。
【0040】
回路200は、例えば、R1 260及びC1 270の値を変えることを介して、異なるESD目標を満たすようにカスタマイズされ得る。また、機能回路要素230を備えた又は備えない回路200は、スタンドアロン集積回路(IC)にパッケージングされ得るか、又は内部回路要素に対する調整された電圧を提供する設計の一部であり得る。
【0041】
回路200において、M1 210はインピーダンスを低減するため「大きな」総フィンガー幅を有し得る。低い値は、回路200が設計されるインピーダンスがどの程度低いか、及びそれが実装されるプロセスに依存する。
【0042】
概して、1つの側面において、図2のESD回路200は、図1のR1の機能性を図2のPFET M2 210にまとめており、図1のダイオードD1は、M1 210のボディダイオードに機能的に組み込まれ、図1のESD回路要素100からのPFETトランジスタM3、M4、M5、及びM6の機能性は、PFET M1 215及びESD保護回路200のその制御回路要素にまとめている。従って、ESD保護回路200を従来技術のESD保護回路100と比較すると、図1のESD保護回路100の省かれた要素の機能性がESD保護回路200内に保持されている。
【0043】
また、ESD200において、PFET M1 210が負のストライク213に対する電流経路に用いられ、これは図2の従来技術において、ESD回路要素100のM3及びM4を介して搬送され得る。しかし、ESD回路200において、PFET M1 210を、正及び負のストライク両方に対する導通経路として有利に用いることができ、ESD保護回路要素100と比べてESD回路の要素が低減されるが、これらの要素がなくても、負のストライク保護がPFET M1 210に統合されている。実際、ESD保護回路要素100と比べると、専用のC1/R3/M2/M3/R4/M5/M6電流経路がなくされており、多数のこれらの要素が回路200において省かれても、それらの機能性が保持される。
【0044】
図3は、回路100のレイアウトの例であり、どのように回路200が一層少ないICフットプリントを占め得るかの例である。回路300(それが図3における全面積を意味すると仮定する)は900×800μm×μmの面積を有し、301は、400×130μm×μmの面積を有する図1におけるESD1 122に対応し、303は図1におけるM1に対応し、305は図1におけるM3であり、307及び309は回路200にはもはや必要ではない面積であり、これはM4、M5、M5、R4、R3、M2と、C1及びM3の一部とに対応する。307及び309の全面積は〜550×400μm×μmである。
【0045】
図4は、正の極性のESDストライクに対する例示のESD保護200性能シミュレーションを図示する。この図示では、人体を仮定する2kV人体モデル(HBM)が2000ボルトの電圧での充電されたキャパシタであり、人が回路に触れる際に誤って手を使うとき、アタックを受ける回路はこのストライクを受け得る。ストライクがVDDPINから接地までシミュレーションされた。この図示に選択されたESD保護回路200は、40VのDC電圧を維持(sustain)することができ、VDDPINは19Vのピーク電圧を有し、VDDINTは16Vのピーク電圧を有し、これらの電圧は40Vより小さい絶対値を有するため、回路200は正の2kVのHBMストライクに耐えることができる。2つのグラフは、それぞれ種々の時の、VDDPIN202及びVDDINT204における電圧を表す。
【0046】
図5は、負の極性のESDストライクに対する例示のESD保護200性能シミュレーションを図示する。この図示では、2kV HBMである。負のストライクがVDDPINから接地までシミュレーションされた。VDDPINは−15.4Vでクランプされ、VDDINTは−2.4Vでクランプされ、これらの電圧の絶対値は40Vより小さいため、ESD回路200は負の2kV HBMストライクに耐えることができる。2つのグラフは、それぞれ種々の時の、VDDPIN202及びVDDINT204における電圧を表す。図示されているように、VDDINT204は、VDDPIN202に印加される負の電圧遷移からの著しい保護を有する。
【0047】
図6は、低インピーダンス正電圧及び負の過電圧保護の両方のシミュレーションの一例を図示し、これは、図示されるシミュレーションでは+/−40ボルトであるが、これはCMOSプロセスに従って変化し得る。50オーム負荷が印加されるが、他の負荷を用いることができる。負荷は50オームのレジスタであり得るが、これは、何らかの他の値でもよく、更に、電流シンクなどのような要素とすることもできる。図示されているように、VDDPINが40VであるときVDDINTが39.01ボルトである。図示される例において、VDDINTが1V内でVDDPINを追跡し、正のDCモードの回路の低インピーダンス又は低電圧降下の性質を知らせる。しかし、有利なことに、VDDPINが−40Vであるとき、VDDINTはそれにもかかわらず−2.854uVでクランプされる。言い換えると、VDDINT302上の負荷に対する著しい負の電圧保護がある。
【0048】
図7は、回路200の典型的な利用の一例を図示する。図示されているように、VDDINT202上の50オーム負荷で、VDDPIN202が2Vであるとき、VDDINT204は1.81Vである。VDDINTが−2Vであるとき、VDDINGが−1.25uVでクランプされる。
【0049】
ESD1 222回路は、VDDINがGNDに対して正及び負の両方のストレスを受けるとき適切に電流シャントを提供する。負の方向において、それは順方向バイアスされるe特性を有し得る。これらの特性を備えた任意の回路をESD1 222に用いることができる。
【0050】
当業者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び多くの他の実施例が可能であることが分かるであろう。
【図3】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】