(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-516152(P2015-516152A)
(43)【公表日】2015年6月11日
(54)【発明の名称】微細藻類により産生されるスクアレンを精製する方法
(51)【国際特許分類】
C12P 7/64 20060101AFI20150515BHJP
A61K 36/02 20060101ALI20150515BHJP
A61K 8/97 20060101ALI20150515BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20150515BHJP
A61K 31/01 20060101ALI20150515BHJP
A61P 39/06 20060101ALI20150515BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20150515BHJP
A61K 39/39 20060101ALI20150515BHJP
C07C 11/21 20060101ALI20150515BHJP
C07C 7/04 20060101ALI20150515BHJP
C07C 7/10 20060101ALI20150515BHJP
【FI】
C12P7/64
A61K35/80 Z
A61K8/97
A61K8/31
A61K31/01
A61P39/06
A61Q19/00
A61K39/39
C07C11/21
C07C7/04
C07C7/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2015-506284(P2015-506284)
(86)(22)【出願日】2013年4月15日
(85)【翻訳文提出日】2014年12月12日
(86)【国際出願番号】FR2013050812
(87)【国際公開番号】WO2013156720
(87)【国際公開日】20131024
(31)【優先権主張番号】1253496
(32)【優先日】2012年4月16日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1253614
(32)【優先日】2012年4月19日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】591169401
【氏名又は名称】ロケット フレール
【氏名又は名称原語表記】ROQUETTE FRERES
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】ローテン,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】パティニール,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】ペリュ,ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ペリュ,ヴァンサン
【テーマコード(参考)】
4B064
4C083
4C085
4C088
4C206
4H006
【Fターム(参考)】
4B064AD85
4B064CA08
4B064CC30
4B064CE08
4B064CE20
4B064DA01
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4C085CC40
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4H006AA02
4H006AD11
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4H006BB30
4H006BB49
4H006BC51
4H006BC52
4H006BD60
4H006BD82
(57)【要約】
本発明は、微細藻類の発酵によって産生されるスクアレンが非常に豊富である組成物を調製する方法に関する。本方法は、抽出物還流を用いた多段向流分画カラム内での超臨界CO2抽出、および短経路分子蒸留を含む群から選択される精製ステップを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内での超臨界CO2を用いた抽出、およびいわゆる「短経路」分子蒸留からなる群から選択される精製ステップを含むことを特徴とする、微生物の発酵により産生される高スクアレン含量を有する組成物を調製する方法。
【請求項2】
前記微生物が、スラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類が、スキゾキトリウム種(Schizochytrium sp.)、オーランチオキトリウム種(Aurantiochytrium sp.)およびスラウストキトリウム種(Thraustochytrium sp.)の微細藻類であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
下記のステップ:
1)スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類のバイオマスを調製するステップ、
2)少なくとも10重量%のスクアレン、好ましくは少なくとも15重量%のスクアレンを含有する粗製油を得るために、前記バイオマスを処理するステップ、
3)70〜75%のスクアレン含量を有する抽出物および1.5%未満のスクアレンを有するラフィネートを製造するために、このようにして得られる前記粗製油を、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で超臨界圧の流体と接触させることにより分画するステップ、
4)95〜99重量%のスクアレン含量を得るために、このようにして得られる前記抽出物を、ステップ3)におけるものと同様の、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で超臨界圧の流体と接触させるステップ、
5)このようにして得られる前記スクアレン組成物を回収するステップ、
を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記向流で動作する多段分画カラムが、構造化パッキングを備えたカラムであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ3)で使用される前記超臨界圧の流体を、圧力10〜50MPa、好ましくは15〜25MPa、および温度40〜80℃に上昇させることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
ステップ4)で使用される前記超臨界圧の流体を、圧力10〜30MPa、好ましくは10〜20MPa、および温度40〜80℃に上昇させることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記超臨界圧の流体が純二酸化炭素であることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
下記のステップ:
1)スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類のバイオマスを調製するステップ、
2)少なくとも10重量%のスクワレン、好ましくは少なくとも15重量%のスクワレンを含有する粗製油を得るために、前記バイオマスを処理するステップ、
3)このようにして得られる前記粗製油を、脱ガム、脱酸、脱色および脱臭という一連のステップによって、任意選択的に精製するステップ、
4)60重量%超、好ましくは80重量%超のスクアレン含量を有する軽質画分を得るために、いわゆる「短経路」分子蒸留によって前記スクアレンを抽出するステップ、
5)スクアレン含量95〜100%を有するラフィネートを得るために、鹸化、2相分離、洗浄、脱色および脱臭という一連のステップによってこの軽質画分を精製するステップ、
6)このようにして得られる前記スクアレン組成物を回収するステップ、
を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
分子蒸留のステップ4)が、0.1mbar未満の値の、高真空で実施されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
「短経路」が1分未満の期間、接触することを意味することを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項により得られるスクアレン組成物の、化粧品分野、製薬分野および医学分野における使用。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を実施することによって得られる前記高純度スクアレン組成物の水素化により、スクアランを多く含む組成物を調製する方法。
【請求項14】
請求項13に記載のスクアラン組成物の、化粧品分野における使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物、より詳細には微細藻類、さらに詳細にはスラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)のものから出発して、発酵により産生されるスクアレンを精製する方法
【背景技術】
【0002】
本発明の意味で、「スラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類」は、スキゾキトリウム種(Schizochytrium sp.)、オーランチオキトリウム種(Aurantiochytrium sp.)およびスラウストキトリウム種(Thraustochytrium sp.)に属する微細藻類を意味する。
【0003】
スクアレンは、全ての高等生物に存在する脂質であり、動物および植物両者のステロイドホルモン類、および一部のビタミン、たとえばビタミンD類の、共通の前駆体である。
【0004】
スクアレンは多くの細胞膜に存在して、それらに流動性を与える。
【0005】
この不飽和線状炭化水素は、式:2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル−2,6,10,14,18,22−テトラコサヘキサエン、C
30H
50という、30個の炭素原子および50個の水素原子を有するイソプレノイドである、すなわち、6つのイソプレン単位から成り、全てトランス立体配座である。
【0006】
全てのテルペン類と同様、スクアレンはイソペンチルピロリン酸から形成され、イソペンチルピロリン酸はジメチルアリルピロリン酸とカップリングして、ゲラニルピロリン酸を、次いで、ファルネシルピロリン酸を、連続的に供給し、その2分子をNADPHで還元後に縮合し、スクアレンシンターゼの作用下でスクアレンを形成する。
【0007】
植物および多数の微生物において、この経路は、クロロフィル、カロテノイド色素、およびラテックス中のテルペンの前駆体である、フィトエンにつながる他の代謝経路と共存する。
【0008】
スクアレン、および末端二重結合上でエポキシ化されたその誘導体は、特化された酵素(シクラーゼ)のために、注目すべきは位置選択的および立体選択的に、構造的にかなり多様な多環トリテルペン類に、変換される特性を有する:真核生物におけるホペンおよびジプロプテロールならびに原生動物におけるテトラヒマノール(ペンタサイクリックトリペルペン類);酵母、真菌および哺乳動物におけるラノステロール、植物におけるシクロアルテノール(テトラサイクリックトリペルペン類)。
【0009】
スクアレンの用途
スクアレンは、特に日本では、栄養補助食品として、長期にわたって使用されてきた。
【0010】
さらに、スクアレンを1906年に発見して1916年にその構造を決定したのは、日本人化学者、辻本満丸であった。
【0011】
スクアレンは、天然薬物における多くの有益な特性を有する、有効な抗酸化剤であると考えられる。
【0012】
その従来の用途は化粧品を含むが、そこでは、その水素化誘導体、スクアラン(酸化しないので、悪臭がするようにならない)を使用することがより一般的である。
【0013】
高純度のものであるとき、スクアレンは、免疫系を刺激するアジュバントと組み合わせてある種ワクチンに使用されてきており、依然として使用されている:「水中油」エマルジョンの形で、界面活性剤の役割を果たし、したがってワクチンの応答を高める。
【0014】
これは、H5N1およびH1N1等の、出現ウイルスを標的とする実験的ワクチンで使用されるが、特に季節性インフルエンザの抗原と組合せて、1997年以来投与された2200万回量の組成物中で(FLUAD(登録商標)1回量当たり10mgの率の、MF59)、重大なワクチン後反応なしに使用されている。
【0015】
ある種ワクチンは、不活化ワクチンであるかまたはサブユニットワクチンであるため、免疫系が適切な防御機構を使用することを可能にするシグナルを含まず、アジュバント、スクアレンまたはアルミニウム塩類(1926年以来使用されている)の添加が目下必要である。
【0016】
スクアレンは、良好な防護を確実にするために反復注射する必要をなくす。
【0017】
スクアレンのこうした用途は、高純度のスクアレンを製造する方法を確保しようとする当業者の決意を強固にする。
【0018】
さらに、この品質は、医学分野における他の活用ルートを開拓し得る。
【0019】
スクアレンとヌクレオシド類似体との化学的カップリングは、したがって、将来的に、ある種の癌の治療またはHIVタイプのウイルス疾患においてかなりの進歩を生じさせ得る。
【0020】
様々なスクアレン源
スクアレンは、従来、深海のサメ肝臓から抽出される。
【0021】
しかし肝臓は、重金属(水銀を含む)や他の脂溶性毒素等の、多数の毒性化合物を蓄積する。
【0022】
化粧品で使用される濃度で、スクアレンおよびその水素化形スクアランは有毒ではなく、またヒト皮膚に対して刺激性または感作性ではないことが、毒性学的研究で証明されている。
【0023】
しかし、医学分野で、特にワクチン用アジュバントとして使用されるとき、スクアレンの純度レベルは非常に重要である。
【0024】
不純物(微量の金属類、特に水銀、および他の毒素)を含まない、高品質のスクアレンを所有することが絶対必要である。
【0025】
サメ肝臓からの抽出以外の、幾つかのスクアレン製造経路が文献で提案されている。
【0026】
第1の代替法として、オリーブ油、パーム油、および他の穀物油、またはアマランサス、種子類、米ぬか、および小麦胚芽に由来する油類から、スクアレンを分離することができる。
【0027】
しかし、ここで主要な欠点は、スクアレンが、およそ0.1〜0.7重量%という、非常に少量でこれらから抽出されること、そして非常に多くの骨が折れて高価な精製工程を必要とすることである。
【0028】
第2の代替法として、微生物、より詳細には、特にサッカロマイセス(Saccharomyces)タイプの、天然酵母または組み換え酵母からの、第1のスクアレン製造方法が提案されてきた。
【0029】
このように、サカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)は、スクアレンを産生できることが知られているが、非常に少量であり:およそ0.041mg/gバイオマスである(BHATTACHARJEE,P.et al.,2001,World J.Microb.Biotechnol.,17,pp 811−816)。
【0030】
そこで、遺伝子組換えにより、これらの製造能力の最適化が試みられてきた。
【0031】
しかし、医学分野(ワクチン用アジュバントとして、純度97%超のスクアレン製造)の特許出願国際公開第2010/023551号パンフレットに示されている通り、この第1の代替法は、スクアレンを過剰生産(乾燥細胞の15重量%超)する組み換え酵母を利用できる場合に工業的に応用できるにすぎない。
【0032】
ここで、こうした組み換え細胞の入手には、スクアレン生合成経路の刺激およびスクアレン異化経路の阻害に導く、分子生物学の道具を使用することにより、多数の骨の折れる、長く複雑な代謝工学の工程を適用することが必要である。
【0033】
事実、前記特許出願国際公開第2010/023551号パンフレットでさらに想起される通り、メバロン酸キナーゼ、ホスホメバロン酸キナーゼ、ピロホスホメバロン酸脱炭素酵素、イソペンテニルピロリン酸イソメラーゼ、HMGR(3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAレダクターゼ)、およびスクアレンシンセターゼを含む、多数の遺伝子がスクアレンの生合成に関与している。
【0034】
異化経路に関して、スクアレンのエルゴステロールへの変換に関与する多数の酵素をコード化する遺伝子としては、スクアレンエポキシダーゼ(ERG1)、ラノステロールシンセターゼ、C14−ジメチラーゼ、d14−レダクターゼ、C4−メチルオキシダーゼ、C4−脱炭素酵素(ERG26)、3−ケトレダクターゼ、C24−メチルトランスフェラーゼ、C8−イソメラーゼ、C5−デサチュラーゼ、d22−デサチュラーゼおよびd24−レダクターゼなどが挙げられる。
【0035】
さらに、他の分解酵素も考慮しなければならない:LEU2([β]−イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ)、オキシドスクアレンシクラーゼ、チモステロール−24−メチルトランスフェラーゼおよびエルゴスタ−5,7,24(28)−トリエノール−22−デヒドロゲナーゼ。
【0036】
サメの肝臓から抽出する方法の第3の代替法として、特にスラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科(スラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属およびスキゾキトリウム(Schizochytrium)属を含む)、より詳細にはスキゾキトリウム マングロベイ(Schizochytrium mangrovei)またはスキゾキトリウム リマシヌム(Schizochytrium limacinum)の微細藻類からスクアレンを産生するための有望な方法が提案されている。
【0037】
さらに、こうした微細藻類は、従属栄養条件(光の欠如;炭素含有源としてのグルコースの供給)でスクアレンを産生し、したがって、微生物の発酵技術における当業者により容易に操作され得る。
【0038】
しかし、こうしたスラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科の微細藻類では、スクアレンは、関心事の他の脂質化合物、たとえばω3ファミリーの多価不飽和脂肪酸である、ドコサヘキサエン酸(すなわちDHA)等の、副産物である。
【0039】
したがって、スクアレンは、DHAの工業用油の非鹸化性画分の構成要素の1つ(カロテノイド類およびステロール類に加えて)として特記されていると考えられる。
【0040】
比較のために、スキゾキトリウム マングロベイ(Schizochytrium mangrovei)のFB1株は、スクアレンの0.017%まで、細胞の乾燥重量の6.2%の率でDHAを産生する。
【0041】
したがって、自然にスクアレンを産生するこうした微生物は、少量で産生する:
− スラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063では、およそ0.1mg/gバイオマス(LEWIS et al.,Mar.Biotechnol.,2001,pp 439−447参照)、
− スキゾキトリウム マングロベイ(Schizochytrium mangrovei)FB1では、およそ0.162mg/gバイオマス(JIANG et al.,J.Agric.Food Chem.,2004,52,pp 1196−1200参照)。
【0042】
しかし、発酵による産生の最適化によって、この分野における専門家は、下記の水準の製造に成功した:
− スラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063のバイオマス1g当たり1mg〜1.2mgのスクアレン(QIAN Li et al.,J.Agric.Food Chem.,2009,57,4267−4272またはMar.Biotechnol.,2001,3,439−447のLEWIS et al.参照)。
− スキゾキトリウム(Schizochytrium)のバイオマス1g当たり0.72mgのスクアレン(G.CHEN et al.,New Biotechnology,2010,27−4,pp 382−389参照)。
− オーランチオキトリウム マングロベイ(Aurantiochytrium mangrovei)FB31のバイオマス1g当たり0.53mgのスクアレン(K.W.FAN et al.,World J.Microbiol.Biotechnol.,2010,26−3,pp 1303−1309参照)。
− スキゾキトリウム マングロベイ(Schizochytrium mangrovei)のバイオマス1g当たり1.17±0.6mgのスクアレン(C−J YUE and Y.JIANG,Process Biochemistry,2009,44,923−927参照)。
【0043】
本出願人はまた、この分野の文献でこれまで決して到達したことのないレベルで、すなわち、バイオマス100g当たり少なくとも8gのスクアレンで、スクアレンを産生する方法を提供し(そのフランスの特許出願が審査中)、スラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類によるスクアレン産生のさらなる向上にも貢献した。
【0044】
このように、スラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類により、今や相当量のスクアレン産生が可能であるが、食物、化粧品および特に医学的な要件を満たすために、それを精製することが依然として必要である。
【0045】
幾つかのスクアレン精製法が文献に提案されているが、これらの方法は、当業者により、従来のスクアレン産生源(動物、植物または酵母タイプの微生物)に合うように改変されている。
【0046】
4つの主要なテクノロジーが、単独でまたは組み合わせて、一般に使用される:
− 結晶化、
− クロマトグラフィ、
− 蒸留または
− 超臨界流体(超臨界CO
2等)を使用した抽出。
【0047】
以下で説明する通り、最後に述べた2つのテクノロジーは、最も頻繁に遭遇するものである。
【0048】
植物起源のスクアレンの精製の場合、たとえば米国特許出願公開第2003/130532号明細書では、植物油から非鹸化性物質を抽出する方法であって、少なくとも1つの鹸化ステップ(それによって前記油が水性アルコール溶液に変換される)、クロロ−1−ブタン等の有機溶媒を用いた水性アルコール溶液の向流抽出ステップ、ステロール類および/または併産されるトリテルペンアルコール類の結晶化ステップおよび最終的に蒸留によるスクアレンの分離を含む、抽出方法が主張されている。
【0049】
好ましくは、処理される植物油はアボカド油または大豆油である。
【0050】
やはり植物から出発する、国際特許出願国際公開第2010/004193号パンフレットでは、有機溶媒の使用を回避するために、たとえば、植物油の脱臭からの蒸留液から、ステロール類、ビタミンE、スクアレンおよび他の炭化水素類を抽出するための総括的な方法が記述されている。
【0051】
遊離脂肪酸のエステル化、およびその後の複合脂肪酸(グリセリド類およびステライド類(sterides))と同一「短」アルコールとのエステル交換後、連続3つの蒸留により連続回収(炭化水素、次いで、アルキルエステル類、および最後にスクアレンを含む最も重いアルキルエステル)が可能である。
【0052】
このように第3蒸留液は、スクアレン(残留炭化水素の第2画分と共に、第1画分から分離される)の製造に役立つ。
【0053】
第3蒸留の残留物は、ステロール類およびビタミンEの製造に役立つであろう。
【0054】
したがって本方法では、石油起源の溶媒を使用せずに4つの非鹸化性物質のそれぞれを抽出することが可能であり、自然の物理的および化学的方法で得られる製品ラベルを請求することが可能である。
【0055】
しかし、の通り、こうした植物スクアレンの抽出方法は、毒性溶媒の使用のため、また魅力のない価格のため、工業規模にあてはめることがまだ難しい方法である。
【0056】
S.セルビシエ(S.cerevisiae)タイプの微生物により産生されるスクアレンの精製方法に関して、従来、溶媒抽出法が使用される。
【0057】
第1抽出ステップは一般に、細胞溶解後に回収される脂質に対してメタノール/クロロホルム(2:1)で実施され、クロマトグラフィステップが後続する。
【0058】
それに関して、たとえばWorld Journal of Microbiology and Biotechnology,2003,19−6,pp 605−608のBHATTACHARJEE and SINGHALという論文に記述されている通り、有機溶媒の使用を最小限に抑えるために、多くの場合、超臨界CO
2を用いた抽出が好ましい。
【0059】
特に植物起源のスクアレンを抽出するための、このテクノロジーの応用について記述している文献または特許も多数ある(たとえば、パーム油からの、特許出願特開2005/087998号公報、またはオリーブ油からの、特許出願米国特許出願公開2004/0015033号明細書等)。
【0060】
国際特許出願国際公開第94/026683号パンフレットは、オリーブ油残留物からスクアレンを製造するための方法および装置を示している。
【0061】
この方法は、下記の4ステップを含む:鹸化、クラッキング、脂肪酸のエステル化および超臨界流体を用いた抽出。
【0062】
しかし、超臨界流体を用いた抽出には、事前に金属触媒でエステル化された生成物が使用され、その後、多様な温度帯のある高圧抽出塔内に噴霧される。
【0063】
こうした方法および装置では、純度90%超の、市場性あるスクアレンを得ることが可能であるが、魅力的な価格で工業規模にあてはめることは困難である。
【0064】
微細藻類により産生されるスクアレンを精製する好ましい方法を記述した文献は非常に少ない。
【0065】
本発明者らは、たとえば、Journal of Chromatography,2003,994,37−43に発表された、LUらの科学論文(スラウストキトリウム(Thraustochytrium)ATCC 26185により産生されるスクアレンの調製的分離および精製のための高速向流クロマトグラフィのメリットを賞賛している)を見つけることができる。
【0066】
これらの著者によれば、このテクノロジーは、固体支持体を使用しない(したがって、前記固体支持体上への不可逆的吸着による材料の損失がない)、1回の液体/液体クロマトグラフィ分配を提案するため、より従来型のHPLC(高速液体クロマトグラフィ)よりはるかに効率的な方法を提案するというメリットを有する。
【0067】
しかし、この論文に詳述されている通り、この方法は、実験室規模で想定され得るにすぎず、さらにメタノール/クロロホルムによる予備的抽出ステップを必要とする。
【0068】
最高水準の技術で、ボツリオコッカス ブラウニー(Botryococcus braunii)、セネデスムス オブリカス(Scenedesmus obliquus)またはトルラスポラ デルブルッキ(Torulaspora delbrueckii)に関して、超臨界流体を用いた抽出について幾つかの予備研究が開始されている。
【0069】
しかし、推奨される操作条件を工業規模に移すことも困難である。
【0070】
出願人の知る限り、超臨界流体または分子蒸留タイプのテクノロジーを使用して、微細藻類から産生されるスクアレンを精製するための、産業応用に好適な、当業者に実際に利用できる効率的な方法は皆無である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0071】
出願人は、微細藻類により産生されるスクアレンを精製する効率的な方法の開発を切望して、独自の調査研究に着手し、95%超、好ましくは97%超、またはおよそ100%ものスクアレンレベルを保証するために、超臨界流体を用いた抽出および分子蒸留による抽出に、テクノロジーを合わせることに成功した。
【0072】
この純度レベルは、このようにして得られるスクアレンを医学分野で使用することを可能にするばかりでなく、化粧品用途のためのスクアランへの容易な水素化を想像することも可能にする。
【0073】
本発明はしたがって、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内での超臨界CO
2を用いた抽出、およびいわゆる「短経路」分子蒸留からなる群から選択される精製ステップを含むことを特徴とする、微生物の発酵により産生される高スクアレン含量を有する組成物を調製する方法に関する。
【0074】
微生物は、好ましくはスラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類であり、いっそう好ましくはスキゾキトリウム種(Schizochytrium sp.)、オーランチオキトリウム種(Aurantiochytrium sp.)、およびスラウストキトリウム種(Thraustochytrium sp.)に属する微細藻類である。
【0075】
本発明の意味で、「高スクアレン含量を有する組成物」は、95重量%超、好ましくは97重量%超、いっそう好ましくはおよそ100重量%のスクアレン含量を有する組成物を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0076】
超臨界CO
2を用いた抽出の2つの連続ステップの実行
本発明による方法の第1の好ましい実施形態において、下記のステップ:
1)スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類のバイオマスを調製するステップ、
2)少なくとも10重量%のスクアレン、好ましくは少なくとも15重量%のスクアレンを含有する粗製油を得るために、バイオマスを処理するステップ、
3)70〜75%のスクアレン含量を有する抽出物および1.5%未満のスクアレンを有するラフィネートを製造するために、このようにして得られる粗製油を、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で、超臨界圧の流体と接触させることにより分画するステップ、
4)95〜99重量%のスクアレン含量を得るために、このようにして得られる抽出物を、ステップ3)におけるものと同様の、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で超臨界圧の流体と接触させるステップ、
5)このようにして得られるスクアレン組成物を回収するステップ
を含むことを特徴とする、方法が実施される。
【0077】
この第1の好ましい実施形態の第1ステップは、スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類のバイオマスを調製することから成る。
【0078】
スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類として、たとえば、下記の市販の株が入手可能である:
− スキゾキトリウム(Schizochytrium sp.)標準(referenced)ATCC 20888、
− オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium sp.)標準ATCC PRA 276。
【0079】
さらに、出願人はまた、2011年4月14日に、フランスのパスツール研究所の国立微生物培養物寄託機関(Collection Nationale de Cultures de Microorganismes[National Collection of Cultures of Microorganisms])に第CNCM I−4469号で寄託し、中国の武漢大学の中国標準菌株保蔵機関(CHINA CENTER FOR TYPE CULTURE COLLECTION)(武漢430072、P.R.中国)に第M 209118号で寄託した、その生産株、スキゾキトリウム(Schizochytrium sp.)も所有する。
【0080】
培養は、従属栄養条件で実施される。一般に、培養ステップは、株を復活させるための、前培養ステップ、次いで、本来の培養ステップまたは発酵ステップを含む。この最後に述べたステップは、関心事の脂質化合物の産生ステップに相当する。
【0081】
こうした微細藻類の培養条件は当該技術分野で周知である。
【0082】
たとえば、New Biotechnology,2010,27−4,pp 382−389のG.CHENの論文には、下記の連続ステップを含む方法が見られる:
− グルコース、グルタミン酸ナトリウム、酵母エキスおよび様々な微量元素を含む寒天栄養培地で維持された株から出発するステップ、
− 復活したバイオマスを得るために、オービタルスターラ上の三角フラスコ内、pH6、温度25℃で、前培養を実施するステップ、
− 前培養で使用されるものと同じ培地が入っている別シリーズの生産三角フラスコに、前ステップで得られるバイオマス約0.5%(v/v)をまき、温度25℃で維持するステップ。
【0083】
この第1の好ましい実施形態の第2ステップは、少なくとも10重量%のスクアレン、好ましくは少なくとも15重量%のスクアレンを含む粗製油を得るために、バイオマスを処理することから成る。
【0084】
こうした処理は、当業者によってさらに知られている任意の方法で実施してもよく、少なくとも10重量%のスクアレン含量を、上述の株CNCMI−4469から得ることができる。
【0085】
以下に示す実施例に記述されている通り、出願人は下記を推奨する:
− バイオマスを脱塩水で、乾燥物含量6〜12%に、好ましくは乾燥物含量10〜12%に、調整すること、
− 前記微細藻類の細胞壁を破壊するために、このようにして得られるバイオマスを、アルカラーゼタイプの酵素を使用して処理すること、
− 5%(v/v)超、好ましくは約10%(v/v)のエタノールを反応混合物に加えること(水中油エマルジョンの形)、
− 水相から油を分離するために、このようにして得られる反応混合物を遠心分離すること、
− スクアレン中で濃縮された油性の上相を回収すること。
【0086】
この濃縮は、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%のスクアレン含量と理解される。
【0087】
この第1の好ましい実施形態の第3ステップは、70〜75%のスクアレン含量を有する抽出物および1.5%未満のスクアレンを有するラフィネートを製造するために、このようにして得られる粗製油を、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で、超臨界圧の流体と接触させることにより分画することから成る。
【0088】
出願人の知る限り、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラムを使用する、この独特の形のスクアレン抽出が、一般に微生物の発酵により産生されるスクアレンに、特にスラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類タイプの微生物に、利用されたことはない。
【0089】
出願人はそこで、超臨界圧の二酸化炭素中で、スクアレン(無極性炭化水素)と、油の脂質を構成しているトリグリセリドとの間の大きな溶解度差(スクアレンはトリグリセリドよりはるかに溶けやすい)を利用した。
【0090】
このために、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム(構造化パッキングを備えているカラム)を使用することにより、予想外に、出発油と比較して優れた収率で高純度のスクアレンを獲得できることを、出願人は発見した。
【0091】
超臨界圧の流体を用いた抽出は、非常に高品質の抽出物につながることを、当業者は知っている。
【0092】
超臨界圧の流体を用いた方法の主な利点の1つは、多数の出版物に、およびある特定の重要な実施態様のために仏国特許第2584618号明細書に、記述されている通り、溶媒(流体)と抽出物および溶質との間で分離を実施することが容易なことである。
【0093】
超臨界流体の他の重要な利点の1つは、混合物の構成要素に関して「適応可能な」選択性を有することである。
【0094】
この非常に高い選択性は、超臨界流体の特定の特性と、特に超臨界圧における二酸化炭素の特性と関連している:溶解力は、流体の圧力および温度を変えることによって、細かく制御することが可能である。
【0095】
溶解力が低下するにつれて溶媒はますます選択的になるため、出願人は「穏和な」条件が最も選択的であることを確認した。
【0096】
したがって、好ましくは、その溶解力を高めるであろう添加補助溶媒よりむしろ、純粋な二酸化炭素を使用することを、出願人は推奨する。
【0097】
さらに、動作圧10〜50MPa、好ましくは15〜25MPa、および温度40〜80℃を選択する。
【0098】
超臨界圧の流体を、ポンプによって高圧でポンプ圧送し、一定に維持されて質量流量計に表示される流量でカラムの底部に注入する前に、熱交換器内で所望の温度まで上昇させる。
【0099】
フィードは、カラムの底から数えて、セクション1と2の間、または2と3の間、または3と4の間で、構造化パッキングが付いたカラム中程の高圧ポンプにより、一定に保たれて質量流量計に表示される流量で、注入される。
【0100】
抽出物の多い流体は、カラムの最上部で出て行き、その後、流体は6MPaまで幾分か減圧され、特に直列に搭載されたサイクロンセパレータ(そのボディはジャケット内で水の循環によって加熱される)を含む、幾つかの分離ステージに送られる。
【0101】
液体抽出物がこうしたセパレータの底部で回収されるのに対して、気体状態の流体はその後、従来の方式でリサイクルされる:0〜5℃に冷却されたコンデンサ内での凝縮、外部貯蔵タンクからの新鮮な流体の給送、高圧でのポンプ圧送および所望の温度までの加熱によって、液位が一定に維持されるバッファフラスコでの中間貯蔵。
【0102】
ラフィネートは、レベルセンサによって制御される膨張弁を通してカラム底で回収され、このようにしてカラム下部の油−流体界面を維持する;カラム内での分画に有害な圧力動揺を避けるために、このラフィネートは、直列の2つの沈降槽で回収され、第1の槽の圧力は、カラム内の一般的な圧力より約1〜4MPa未満だけ低い値に維持されている。
【0103】
これらの槽ではこのように、ラフィネートに溶解した流体の最小限の損失で、動揺なしに、ラフィネートを回収することができる。
【0104】
出願人が示す通り、分離流体と液体フィードとの多段向流接触を使用することにより、使用される流体のこの選択性を最高に利用することができる。
【0105】
さらに、抽出物還流は、分画操作の総括的選択性の改善に特に貢献する。
【0106】
抽出物還流はここで発生し、後者の直径が壁への良好な熱伝達を可能にするとき、一方ではフィードと接触している流体と、他方ではこの勾配を利用できるように幾つかの独立した区域に分けられたジャケット内を循環している熱水との間で、カラムに沿って熱勾配を確立することによって慎重に制御される。
【0107】
事実、臨界圧(すなわち7.4MPa)から30MPaまでの範囲の帯域で固定された、超臨界圧の二酸化炭素中でのほとんどの有機化合物の溶解度は、温度が上昇するとき低下する;このように、油と向流で流体がカラム内で上昇するとき、加熱することができ、したがって抽出物の一部と、油と混合されたその還流との脱混合を引き起こす。
【0108】
200mmより大きい直径を有するカラムが使用されるのであれば、壁への熱伝達が不十分になるので、外部抽出物還流(カラムを出る流体の部分的減圧によって抽出物の一部がカラムの最上部で分離され、液体抽出物のこの画分は次にはポンプによって再加圧されて、カラムの最上部で注入される)を使用することが好ましい。
【0109】
さらに、超臨界圧の流体は、液体よりはるかに良い優れた熱伝達特性および物質移動特性を有し、観察された優れた選択性に貢献している。
【0110】
この第1の好ましい実施形態の第4ステップは、95〜99重量%のスクアレン含量を得るために、このようにして得られる抽出物を、ステップ3)におけるものと同様の、抽出物還流と向流で動作する多段分画カラム内で超臨界圧の流体と接触させることから成る。
【0111】
スクアレン濃縮のこのステップは、前ステップの条件と類似しているが、圧力および温度が僅かに異なる条件で実施される。
【0112】
したがって、動作圧は10〜30MPa、ここで好ましくは10〜20MPa、温度は40〜80℃で選択される。
【0113】
この第1の好ましい実施形態の第5ステップは最終的に、このようにして得られるスクアレン組成物を回収することから成る。
【0114】
以下に示す実施例で説明される通り、このようにして精製された組成物は97%以上のスクアレン含量を有することが可能である。
【0115】
分子蒸留の利用
本発明による方法の第2の好ましい実施形態で、下記のステップ:
1)スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類のバイオマスを調製するステップ、
2)少なくとも10重量%のスクアレン、好ましくは少なくとも15重量%のスクアレンを含有する粗製油を得るために、バイオマスを処理するステップ、
3)このようにして得られる粗製油を、脱ガム、脱酸、脱色および脱臭という一連のステップによって任意選択的に精製するステップ、
4)60重量%超、好ましくは80重量%超のスクアレン含量を有する軽質画分を得るために、いわゆる「短経路」分子蒸留によってスクアレンを抽出するステップ、
5)スクアレン含量95〜100%を有するラフィネートを得るために、鹸化、2相分離、洗浄、脱色および脱臭という一連のステップによってこの軽質画分を精製するステップ、
6)このようにして得られるスクアレン組成物を回収するステップ
を含むことを特徴とする、方法が実施される。
【0116】
本発明による方法のこの第2の好ましい実施形態の第1および第2ステップは、上述の第1の好ましい実施形態の第1および第2ステップと全く同じである。
【0117】
このようにして得られる粗製油は、グリセリド類(主としてトリグリセリド類)、非鹸化性物質(主としてスクアレン)および任意選択で少量の遊離脂肪酸およびリン脂質から成る。
【0118】
分子蒸留によるスクアレンの抽出に先立って、この粗製油に予め粗雑な精製を行ってもよい。
【0119】
下記ステップの1つまたは複数が想定される:
− 脱ガム:酸性媒体中で沈殿によりリン脂質の除去を可能にする;
− 脱酸:塩基の使用により遊離脂肪酸の中和を提供する;
− 脱色:従来、活性炭で実施される;
− 脱臭:真空蒸留、いわゆる水蒸気「ストリッピング」による。
【0120】
これらの精製ステップは、植物油の精製でよく使用されるステップである。
【0121】
本発明による方法のこの第2の好ましい実施形態の第4ステップは、60重量%超、好ましくは80重量%超のスクアレン含量を有する軽質画分を得るために、いわゆる「短経路」分子蒸留によってスクアレンを抽出することから成る。
【0122】
任意選択的に精製された、粗製油のスクアレンは、分子蒸留により抽出される。
【0123】
0.1mbar未満の高真空では、スクアレンの沸点はおよそ200℃である。
【0124】
この高真空では、温度を制限することが可能になる、したがってスクアレンの分解/重合のリスクを制限することが可能になる。
【0125】
さらに、滞留時間は非常に短い、1分未満に維持される。
【0126】
この圧力−温度−接触時間方式で、トリグリセリド画分(高分子量)は揮発性ではない。
【0127】
このように、こうした条件で、いわゆる「短経路」分子蒸留は、主としてトリグリセリドとスクアレンであるこれら2つの画分を分離するのに特に適したテクノロジーであることを、出願人は発見した。
【0128】
出願人により推奨される操作条件は以下の通りである。
【0129】
窒素不活性フィードタンクから、25〜100℃の範囲内で自動調温制御される第1回路を通って脱ガス装置に、油をポンプ圧送する(微量の水と溶媒の除去)。
【0130】
脱ガス装置出口で、50〜150℃の温度範囲内で自動調温制御される回路を通って(「短経路」)蒸発チャンバ内に、油をポンプ圧送する。
【0131】
蒸発器の温度を、150〜250℃の範囲内で調節する。
【0132】
コンデンサを、0〜50℃の温度範囲で調節する。
【0133】
蒸発チャンバ内の圧力を、10
−2〜10
−4mbarの範囲内で調節する。
【0134】
主としてスクアレンを含有する蒸留液および主としてトリグリセリドを含有する残留物は、回収回路を経て不活性貯蔵タンクに運ばれる。
【0135】
蒸留液の軽質画分中のスクアレン含量は、60重量%超、好ましくは80重量%超である。
【0136】
本発明による方法のこの第2の好ましい実施形態の第5ステップは、スクアレン含量95〜100%を有するラフィネートを得るために、鹸化、2相分離、洗浄、脱色および脱臭という一連のステップによってこの軽質画分を精製することから成る。
【0137】
鹸化は、蒸留中に連行された可能性がある残留グリセリドを加水分解するために予め実施されるが、エステル化されたステロール類を加水分解するためでもある。
【0138】
後者は、その後遊離形(より極性)で、次のステップの間に、より容易に除去される。
【0139】
鹸化は、温度約80℃で0.5〜2時間、エタノール性カリで実施される。
【0140】
冷却後、鹸化の結果生じる2相の混合物を、次には傾瀉または遠心分離で分離することが可能である。
【0141】
乳化は、分離をより複雑にするようである;水を加えることにより、その後分離が容易になる可能性がある。
【0142】
エタノール相は、遊離脂肪酸を濃縮するが、生成した極性不純物の比率も増す。油相はスクアレンを濃縮する。
【0143】
鹸化後に分離されるスクアレン相を、水洗する。
【0145】
塩基性の水(カリまたはソーダで処理)を使用して、最初の洗浄サイクルの間に、残留鹸化不純物を連行することが可能である。
【0146】
水洗による洗浄液の上澄が中性pHのとき、洗浄が完了する。
【0147】
各サイクルの間に、傾瀉または遠心分離によって、相(洗浄水とスクアレン)を分離する。
【0148】
この段階で、ステロールの一部ならびに残留グリセリド類(モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド)からスクアレン画分が精製される。
【0149】
黄色がかった着色を減らすために、この段階で追加的脱色ステップを実施することが可能である。
【0150】
この脱色ステップは、植物油精製で従来使用されている脱色と同様に活性炭で実施される。
【0151】
スクアレン画分の精製は脱臭ステップで終了する。
【0152】
脱臭は、真空下で0.5〜1時間、熱(150〜200℃)蒸気「ストリッピング」によって実施される。
【0153】
このようにして精製されたスクアレンは、制御雰囲気下(理想的には窒素不活性)で貯蔵される。
【0154】
抗酸化剤の添加は、この画分の安定化に有利な可能性がある。
【0155】
本発明はまた、本発明による方法を実施することにより得られるスクアレン組成物の、化粧品、製薬および医学分野における使用にも関する。
【0156】
本発明はさらに、本発明による方法を実施することにより得られる高純度スクアレン組成物の水素化によってスクアランを多く含む組成物を調製する方法、ならびにこのスクアラン組成物の化粧品分野における使用にも関する。
【0157】
本発明は、説明のために供給されるのであって限定されない、以下に示す実施例からよりよく理解されるであろう。
【実施例】
【0158】
実施例1.20リットル発酵槽内での、スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類の発酵による、少なくとも10重量%のスクアレンを含有する油の調製。
この実施例は、出願人に属する微細藻類スキゾキトリウム(Schizochytrium sp.)(2011年4月14日に、フランスのパスツール研究所の国立微生物培養物寄託機関(Collection Nationale de Cultures de Microorganismes[National Collection of Cultures of Microorganisms])に第CNCMI−4469号で寄託された)の発酵により産生されるスクアレンを多く含む油を抽出する方法を説明する。
【0159】
発酵はここで、20リットル反応装置で、本来の培養/生産段階の前に、連続した2つの予備的前培養相で実施された。
【0160】
これらの実験の場合、最初の前培養培地ではビタミン類が添加されたが、第2の前培養培地および生産では、任意選択的であった。
【0161】
前培養培地はそのとき、下表IおよびIIに示す組成を有していた。
【0162】
【表1】
【0163】
【表2】
【0164】
一般に、クレロール(Clerol)「FBA3107」消泡剤を1ml/lで使用した。任意選択的に、汚染細菌の増殖を防止するために、50mg/lのペニシリンG「ナトリウム塩」を使用した。
【0165】
残りの培地と別に、グルコースをKH
2PO
4で滅菌し、沈殿(アンモニウム−リン酸塩−マグネシウム)の形成を避けた。滅菌濾過後に、ビタミン類の混合物および微量元素を添加した。培養/生産培地の組成を下表IIIに示す。
【0166】
【表3】
【0167】
ビタミン類の混合物および微量元素の組成を下表IVおよびVに示す。
【0168】
【表4】
【0169】
【表5】
【0170】
前培養条件
第1の前培養は、バッフルを備えた500ml三角フラスコ内で、COGNIS GmbH Dusseldorfにより販売されているCLEAROL FBA 3107消泡剤一滴を添加して実施した。
【0171】
培地は、その構成成分を完全に溶解した後にろ過し、任意選択的にペニシリンG「ナトリウム塩」を0.25mg/lの率で補足した。
【0172】
接種は、ペトリ皿で培養した微細藻類のコロニーを採取することにより実施した(10μlループ1つの率)。
【0173】
インキュベーションは、100rpmで撹拌しながら(オービタルスターラ上)、温度28℃で、24〜36時間を要した。
【0174】
バイオマス傾斜のとき(言い換えれば壁に付着する)、本発明者らは三角フラスコをよく撹拌した後、3〜5mlを注意深く採取した。
【0175】
第2の前培養には、バッフルおよび配管を備えた2リットル三角フラスコを使用した。
【0176】
消泡剤一滴および酵母エキスを、水100mlに添加した。
【0177】
培地の全構成成分を脱塩水300mlに溶解した後、濾過した。ペニシリンG「ナトリウム塩」を任意選択的に添加することも可能であり、滅菌前に、三角フラスコ内に、消泡剤一滴を予め添加することも可能である。
【0178】
次いで、第1の前培養3〜5mlを用いて、播種を実施した。
【0179】
100rpmで撹拌しながら、28℃でさらに24〜36時間、インキュベーションを実施した。
【0180】
20リットル反応装置での生産
本来の培養を、下記の通りに20リットル反応装置で実施した。
− 培地の滅菌(沈殿の形成を避けるために、一部は反応装置内で、残りは別途)、
− 培地の0.5%v/vの比率で、第2の前培養の終わりに産生されたバイオマスを用いて実施される播種、
− 30℃に維持される培養。
− 35〜40mmol/l/時間に固定された酸素の移動率、
− 0.2〜0.3VVMの通気、
− 初期pH>5.5、
− 一度のグルコースフィード(グルコース濃度を15〜70g/lに維持するために、濃度は>20%である)。
【0181】
下表IVは、出願人のスキゾキトリウム(Schizochytrium sp.)を用いて得られた結果示す。
【0182】
【表6】
【0183】
バイオマス回収
発酵槽から取り出され、遠心分離(5000gで5分)およびバイオマスの希釈(1/3Vpellet/Vwaterの比率)により、連続した2つの濃度系列で間質可溶物から洗浄された、バイオマス。
【0184】
全粗乾燥物に対する乾燥細胞濃度は95%である。
【0185】
次いで、乾燥物を蒸留水で12%に調整する。
【0186】
スクアレンを多く含む粗製油の獲得
洗浄したバイオマスを、船用プロペラおよびバッフルを備えた2リットル発酵槽タイプの実験室規模反応装置(Interscience社により販売されているもの等)内で撹拌する。
【0187】
このシステムでは、溶解酵素の作用に不可欠な、十分な混合をしている間に生成した細胞溶解物の乳化を制限することが可能になる。
【0188】
温度を60℃に調整し、pHを、ソーダで約8に制御する。
【0189】
これらの条件は、1%/秒のレベルで添加されるアルカラーゼ酵素(Novozymes)の活性に最適である。
【0190】
溶解時間を4時間に固定する。
【0191】
溶解の終わりに、10%のエタノール(V
ethanol/V
lysate)を反応混合物(水中油エマルジョン)に添加し、これをさらに15分間撹拌する。
【0192】
溶解物を12000gで5分間、遠心分離する。表面で脱相しておいた、スクアレンを含有する油を、このように抽出する。
【0193】
実施例2:1m
3発酵槽内、スラウストキトリアレス(Thraustochytriales)科に属する微細藻類の発酵による、少なくとも10重量%のスクアレンを含有する油の調製。
1m
3発酵槽で実施される産生(実施例1のものと同様の発酵条件)から出発して、バイオマスを、Flottweg S3E Sedicanteur(清澄剤)を給送するSEEPEX容積移送型ポンプで発酵槽から抜き取る。
【0194】
このような方法で、バイオマスを200g/lに濃縮する。
【0195】
1m
3タンク内で、濃縮物を脱炭酸水で希釈し(1 水の容量/濃縮物の容量)、次いで前述と同じ操作によって再度濃縮し、洗浄したバイオマス620kgを得て、110g/lに濃縮する。
【0196】
1m
3タンク内で、バイオマスを150rpmで撹拌し、60℃に加熱する。
【0197】
次いで45%カリでpHを8に調整する。
【0198】
NOVOの酵素アルカラーゼ2.4L FGを、1%(/乾燥バイオマス)レベルで添加する。溶解パラメータを、6時間維持する。
【0199】
溶解の質を、光学顕微鏡および試料の遠心分離(2分、10000g)で監視する。
【0200】
溶解の終わりに、エタノール(約10%vol/vol)60lを、60℃に維持されたタンクに、撹拌しながら添加する。
【0201】
実施例1と同様に、次には温度を80℃まで再度上昇させ、その後、出口が3つある濃縮器モードで構成されたALPHA LAVAL CLARA 20遠心分離ユニットで、遠心分離を実施する。
【0202】
この構成は、固相/液相/液相タイプの3相混合物の分離に特に適する。
【0203】
9600回/分での回転で、約10000gに達することが可能である。
【0204】
容積移送型ポンプを流量100〜400l/時間で使用して、細胞溶解物のフィードが提供される。
【0205】
重質相出口で逆圧を制御することにより、重質相と軽質相との間の界面を変位させる。
【0206】
自動スライム除去の頻度を、2〜15分の頻度に調節する。
【0207】
スクアレンを多く含む粗製油13kgはこのように、収率50%超で回収される。
【0208】
実施例3:分子蒸留によるスクアレンの抽出
実施例2に従って調製される微細藻類のバイオマスからの抽出によって、スクアレン21.8%を含有する粗製油が得られる。
【0209】
窒素不活性フィードタンクから、油8kgを3.5kg/時間で温度120℃の脱ガス装置にポンプ圧送する。
【0210】
脱ガス装置出口にて、油は85℃に維持された回路を経て蒸発チャンバを通過する(「短経路」)。蒸発器の温度を220℃に調整する。
【0211】
コンデンサを、温度20℃に調整する。最大真空は、蒸発チャンバ内で生じる(<10
−3mbar)。
【0212】
スクアレンを含有する蒸留液およびトリグリセリドを含有する残留物は、回収回路を経て、不活性貯蔵タンクに運ばれる。この段階で、蒸留液約1.5kgおよび残留液6kgが回収される。
【0213】
蒸留液中のスクアレン含量(NMR解析に基づいた重量基準によるパーセンテージ)は94%に等しい。
【0214】
残留物のスクアレン含量は2%未満である。
【0215】
上述の分子蒸留で抽出されたスクアレン10gの試料から出発して、一連の精製操作をここで実施する。
【0216】
エタノール性溶媒(比率9/1(m
ethanol/m
water))で比率1/2(m
oil/m
ethanolic potash)を維持しながら、カリ(2N)を含有する媒体中で鹸化操作を実施する。
【0217】
鹸化媒体を、還流下で45分間、80℃に維持する。
【0218】
遊離脂肪酸含量はこのように、0.29から3.1(g
oleic acid eq./%g
oil)に上昇する。
【0219】
これらの遊離脂肪酸は、エステル化されたステロール類の加水分解に一部由来する。
【0220】
部分的に乳化された鹸化混合物の2相を遠心分離(25000gで10分)で分離する。
【0221】
抽出された油相(スクアレン)を、カリを少量添加した水(比率3/1(m
water/m
oil))で洗浄する。
【0222】
中性pHの上澄が得られるまで、浄水で洗浄を繰り返す。
【0223】
各洗浄ステップの間に、25000gで10分間の遠心分離によって分離を実施する。
【0224】
この段階でスクアレン7gが、収率70%で得られる。
【0225】
鹸化により精製される画分を、撹拌しながら活性炭(5%/油)で脱色し、次いで活性炭を、0.2μmでの濾過により分離する。
【0226】
真空下180℃で30分間の水蒸気ストリッピングにより、最終ステップの脱臭を実施する。
【0227】
このようにして得られる精製スクアレンは、98%に近い純度を有する。
【0228】
NMR解析の手順では、正確な純度の値を得ることができず、不純物の除去率は約75%と評価される。
【0229】
実施例4.超臨界CO
2を用いた連続2ステップの抽出を実施することによるスクアレンの精製
これは、実施例1および2に近い操作条件で、10m
3発酵槽内で培養されたスキゾキトリウム(Schizochytrium)藻から産生されるスクアレン15%超を含有する油200リットルを使用した。
【0230】
この油は、より詳細には主として脂肪酸:
− C14、C16短鎖、27%まで
− C20および特にC22長鎖、43%まで、および
加えて、本質的にスクアレンから成る(約15.5%)、この大量の非鹸化性物質、
と共に、トリグリセリド類を含む。
【0231】
目的は、一方では、95%超まで精製されたスクアレンを得ることであり、他方ではスクアレンが除去されている油を得ることである。
【0232】
本発明に従って使用される分画方法はしたがって、このように要約することが可能な2つのステップ:
− ステップ1:スクアレンを多く含む抽出物およびスクアレンを含まないラフィネートを生じる超臨界圧の流体との接触による粗製油の分画;
− ステップ2:超臨界圧の流体との接触により、ステップ1で得られた抽出物の分画によるスクアレンの精製;
を含む。
【0233】
この分画は、スクアレン(無極性炭化水素)と油の脂質を構成するトリグリセリド類との間の、大きい溶解度差に基づき、スクアレンはトリグリセリド類よりはるかに溶けやすい。
【0234】
2つの分画ステップは、内部抽出物還流と向流で動作する充填分画カラムで実施される。
【0235】
使用する分画ユニットは、内径125mm、および2mの4区域で温度勾配を確立できる高さ8mを有する、向流分画カラムを備えている。
【0236】
このカラムは、高性能充填物(Sulzer BXタイプ)で満たされている。このユニットは完全に自動化されており、連続動作を提供する。
【0237】
ステップ1:スクアレンを抽出するための粗製油の処理
カラムの底から数えて、区域3と4の間で、カラムに油を給送する。プロセスパラメータを、下表Vに提示する。
【0238】
【表7】
【0239】
スクアレンはこのように、比較的高濃度で抽出物中に回収される。
【0240】
粗製油の処理で、スクアレンの大部分を抽出することが可能である。
【0241】
ステップ2:スクアレンの精製:
粗製油に使用したものと同様の条件ではあるが、下表VIに示す通り、圧力および温度が僅かに異なる条件で、スクアレンの超臨界分画をもう一度実施する。
【0242】
【表8】
【0243】
超臨界CO
2を用いた連続した2つの抽出ステップを使用するこの方法で、スクアレン含量97%の組成物を得ることを保証することが可能である。
【国際調査報告】