(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-514940(P2016-514940A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(54)【発明の名称】電圧レギュレータ
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20160418BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-505581(P2016-505581)
(86)(22)【出願日】2014年3月28日
(85)【翻訳文提出日】2015年11月30日
(86)【国際出願番号】US2014032137
(87)【国際公開番号】WO2014160918
(87)【国際公開日】20141002
(31)【優先権主張番号】61/806,305
(32)【優先日】2013年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/863,251
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン フェクル
(72)【発明者】
【氏名】ナイジェル ピーター スミス
(72)【発明者】
【氏名】エーリヒ ヨハン バイエル
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS04
5H730BB14
5H730BB57
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD31
5H730FG05
(57)【要約】
電力をシステムに提供するための電圧レギュレータ(300)が、このシステムにより必要とされる電流を示す信号(S
LOAD)をこのシステムから受信するフィードフォワード回路要素(302)を含み、フィードフォワード回路要素(302)は、電圧レギュレータに、このシステムからの信号(S
LOAD)に応答して電圧レギュレータ出力電流(I
out)を変えさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力をシステムに提供するための電圧レギュレータであって、
前記システムから、前記システムにより必要とされる電流を示す負荷信号を受け取るように適合されるフィードフォワード回路要素であって、前記負荷信号に応答して制御信号を生成するように更に適合される、前記フィードフォワード回路要素、
を含み、
前記電圧レギュレータが、前記フィードフォワード回路要素からの前記制御信号に応答して前記電圧レギュレータ出力電流を変えるように適合される、
電圧レギュレータ。
【請求項2】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、
出力フィードバック回路要素、
を更に含み、
前記電圧レギュレータが、前記出力フィードバック回路要素に部分的に応答して、及び、前記フィードフォワード回路要素からの前記制御信号に部分的に応答して、前記電圧レギュレータ出力電流を変えるように適合される、
電圧レギュレータ。
【請求項3】
請求項2に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素からの前記制御信号が、前記負荷信号における電圧ステップの直後生じる
短い信号である、電圧レギュレータ。
【請求項4】
請求項3に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素からの前記制御信号が、前記出力フィードバック回路要素からの出力信号に容量性結合される、電圧レギュレータ。
【請求項5】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素が、前記電圧レギュレータに、前記システムへの電流の瞬時変化に応答して前記電圧レギュレータの前記出力電流を瞬時に変えさせる、電圧レギュレータ。
【請求項6】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記負荷信号が周期的である、電圧レギュレータ。
【請求項7】
請求項6に記載の電圧レギュレータであって、前記負荷信号の周波数が人間の聴覚周波数範囲内である、電圧レギュレータ。
【請求項8】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記電圧レギュレータが線形である、電圧レギュレータ。
【請求項9】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記電圧レギュレータがスイッチング電圧レギュレータである、電圧レギュレータ。
【請求項10】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素が、前記電圧レギュレータに、前記負荷信号がシステム電流における急激な変化を示した後、短い時間期間の間前記電圧レギュレータ出力電流を変えさせる、電圧レギュレータ。
【請求項11】
請求項1に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素が、前記フィードフォワード回路要素からの前記制御信号の大きさを判定するために前記電圧レギュレータの出力電圧上の遷移電圧を用いる、電圧レギュレータ。
【請求項12】
電力をシステムに提供するための電圧レギュレータであって、
少なくとも一つのスイッチ、
前記スイッチを制御するためのスイッチ制御回路要素、
出力フィードバック回路要素、及び
前記システムから、前記システムにより必要とされる前記電流を示す負荷信号を受け取るように適合されるフィードフォワード回路要素、
を含み、
前記スイッチ制御回路要素が、前記フィードフォワード回路要素により及び前記出力フィードバック回路要素により制御される、
電圧レギュレータ。
【請求項13】
請求項12に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素が、前記負荷信号に応答して前記電圧レギュレータ出力電流を瞬時に変えるために信号を前記スイッチ制御回路要素に送る、電圧レギュレータ。
【請求項14】
請求項13に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素から前記スイッチ制御回路要素への前記信号が、前記負荷信号における電圧におけるステップにすぐ続く短い電圧スパイクである、電圧レギュレータ。
【請求項15】
請求項14に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素から前記スイッチ制御回路要素への前記信号が、前記出力フィードバック回路要素から前記スイッチ制御回路要素に容量性結合される信号である、電圧レギュレータ。
【請求項16】
請求項13に記載の電圧レギュレータであって、前記フィードフォワード回路要素が、前記電圧レギュレータ出力電圧を受信し、前記フィードフォワード回路要素から前記スイッチ制御回路要素への前記信号の大きさを制御するために前記レギュレータ出力電圧上の遷移を用いる、電圧レギュレータ。
【請求項17】
方法であって、
電圧レギュレータにより、前記電圧レギュレータにより電力供給されるシステムから負荷信号を受信すること、及び
前記電圧レギュレータにより、前記電圧レギュレータの出力電圧に応答して及び前記負荷信号に応答して、前記電圧レギュレータの出力電流を制御すること、
を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
フィードフォワード回路により、前記負荷信号に応答して、前記電圧レギュレータの前記出力電流を制御するために信号を生成すること、
を更に含む、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記フィードフォワード回路からの前記信号を出力電圧フィードバック回路からの信号に容量性結合すること、
を更に含む方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、
前記フィードフォワード回路により、前記出力電流を制御するための信号を生成することであって、前記出力電流を制御するための前記信号のタイミングが、前記負荷信号によって決まり、前記出力電流を制御するための前記信号の大きさが、前記電圧レギュレータの前記出力電圧上の遷移によって決まるようにすること、
を更に含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電圧レギュレータ及び電圧レギュレーションの方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
電圧レギュレータは、一定の出力電圧を自動で維持するために設計される回路である。幾つかの電圧レギュレータは線形モードで動作し、幾つかはスイッチングモードで動作する(少なくとも1つの要素がオン/オフスイッチとして機能する)。典型的に、電圧レギュレータは、負荷電流における急激な変化に即時に応答することができない。通常、リップルを低減するため、及び負荷電流の急激な変化に起因する出力電圧遷移の低減を助けるために出力キャパシタが用いられる。
【発明の概要】
【0003】
多くのシステムは、セラミック誘電体を有する電圧レギュレータ出力キャパシタを用いる。セラミック層及び金属電極を備えるこれらのタイプのキャパシタは本質的に圧電性である。その結果、それらは、人間の可聴周波数範囲(20Hz〜20KHz)内である可聴周期的電圧変化がある場合、振動し得る。例えば、コンピュータモニタ及びテレビに用いられる液晶ディスプレイは毎秒240回リフレッシュされ得、3Dディスプレイはその2倍の速度でリフレッシュされ得る。各リフレッシュサイクルは、電力供給電流における大きな変化を必要とし得、これは電圧レギュレータ出力キャパシタにおける電圧遷移を起こし得る。周期的負荷電流変化を有する、電圧レギュレータ駆動ディスプレイ又はその他のシステムでは、不快な可聴ノイズが出力キャパシタにより生成され得る。電圧レギュレータの出力における電圧遷移を低減するための一般的な要望、及び特に、電圧レギュレータの出力キャパシタから可聴ノイズを低減するための要望がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】従来技術の電圧レギュレータの例示の実施例の概略ブロック図である。
【0005】
【図2A】図1(従来技術)の電圧レギュレータにおける電流波形を図示するタイミング図である。
【図2B】図1(従来技術)の電圧レギュレータにおける電圧波形を図示するタイミング図である。
【図2C】図1(従来技術)の電圧レギュレータにおける信号波形を図示するタイミング図である。
【0006】
【図3】改善された電圧レギュレータの例示の実施例の概略ブロック図である。
【0007】
【図4A】図3の電圧レギュレータにおける信号及び電圧波形を図示するタイミング図である。
【図4B】図3の電圧レギュレータにおける信号及び電圧波形を図示するタイミング図である。
【図4C】図3の電圧レギュレータにおける信号及び電圧波形を図示するタイミング図である。
【図4A】図3の電圧レギュレータにおける信号及び電圧波形を図示するタイミング図である。
【0008】
【図5】図3の電圧レギュレータの一部の例示の実施例のための付加的な詳細を図示する概略ブロック図である。
【0009】
【図6】図3の電圧レギュレータの一部の例示の実施例のための付加的な詳細を図示する概略ブロック図である。
【0010】
【図7】電圧レギュレータにおける周期的出力電圧リップルを低減するための方法の例示の実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、電力を負荷108に提供するための従来技術の電圧レギュレータ100の一例を図示する。負荷108はレジスタとして示されるが、概して負荷108は、変化する電流需要を有するシステムであり得る。例示される電圧レギュレータ100(図示及び説明を助けるため簡略化されている)は、DC−DCコンバータ102及びフィードバック回路要素104を含む。DC−DCコンバータ102は、入力電圧V
INにおける電力を、出力電圧V
OUTにおける電力に変換する。入力電圧V
INは出力電圧V
OUTより大きくし得、或いは、出力電圧V
OUTは入力電圧V
INより大きくし得る。DC−DCコンバータ02は線形回路であり得、又はそれはスイッチング回路であり得る。フィードバック回路104は、出力電圧V
OUTを基準電圧V
REFと比較し、一定の出力電圧V
OUTを保つため、DC−DCコンバータ102に、より多い又はより少ない電流を生成させるフィードバック信号S
FBを生成する。出力キャパシタ106が、DC−DCコンバータをスイッチングするために重要である。全てのタイプのDC−DCコンバータに対し、出力キャパシタ106は、出力電圧上のリップルを低減することを助け、また、負荷電流
LOADにおける急激な変化に起因する出力電圧遷移を低減することを助ける。
【0012】
図2A〜図2Cは、図1の例示の電圧レギュレータ100に関連する種々の例示の波形を図示する。図2Aの例において、システム108に対する負荷電流i
LOADは、時間t
1及びt
3に急激に増大し、時間t
2及びt
4に急激に減少して、周期的に変化する。
【0013】
図2Bにおいて、図1の電圧レギュレータ100は、図2Aに示した負荷電流変化に即時に応答することができない。負荷電流i
LOADが増大するとき(t
1、t
3)、DC−DCコンバータ102によって提供される電流(i
OUT)は不充分であり、出力キャパシタ106が放電し始めるにつれて出力電圧V
OUTが減少し始める。閉ループ電圧レギュレータシステムが、応答するため及び出力電圧V
OUTを所望の電圧に戻すために有限量の時間がかかるため、時間t
1及びt
3に出力電圧V
OUT上に負の電圧遷移が生成される。同様に、負荷電流i
LOADが減少するとき(t
2、t
4)、DC−DCコンバータ102は、負荷110が必要とするより多い電流(i
OUT)を提供し、キャパシタ106が変化し始めるにつれて出力電圧V
OUTは増大し始める。この場合も、閉ループ電圧レギュレータシステムが応答するために有限量の時間がかかり、時間t
2及びt
4に出力電圧V
OUT上に正の電圧遷移が生成される。V
OUT上の電圧遷移が充分に大きい場合、及び電圧遷移の周波数が人間の聴覚帯域内である場合、出力キャパシタ106は不快な聴覚ノイズを生成し得る。
【0014】
図1において、フィードバック信号S
FBは、DC−DCコンバータ102の電流出力を制御する。図2Cにおいて、時間t
1及びt
3に、閉ループ電圧レギュレータ応答時間が、i
OUT(DC−DCコンバータ102の電流出力)を増大させるためにフィードバック信号S
FBを一層高いレベルまでゆっくり増大させ、時間t
2及びt
4に、i
OUTを低減させるために電圧レギュレータ閉ループ応答時間にフィードバック信号S
FBを一層低いレベルまでゆっくりと減少させる。
【0015】
図3は、付加的なフィードフォワード回路要素が付加された図1の電圧レギュレータ100である、改善された電圧レギュレータ300の例示の実施例を図示する。信号S
LOADは、電圧レギュレータ300により電力供給され、システム108により要求される電流を示す、システム108からの信号である。より具体的には、信号S
LOADは、システム108が電流の変化を必要とすることを示し、それにより電圧レギュレータ300が負荷電流における急激な変化を予知することを可能にする。フィードフォワード回路302は、フィードバック信号S
FBに結合されるフィードフォワード信号S
FFを生成するために信号S
LOADを用いる。フィードフォワード回路302はまた、電圧レギュレータ出力電圧V
OUTを受信する。フィードフォワード回路302は、フィードフォワード電圧出力V
FFを生成するためにV
OUT及び信号S
LOADを用いる。フィードフォワード信号S
FFは可変振幅を有し、フィードフォワード信号S
FFの振幅は、フィードフォワード電圧出力V
FFの振幅である。図3において、改変されたフィードバック信号S
FBは、(図2Cに図示するような)フィードバック回路要素104の出力とフィードフォワード信号S
FFの和である。信号S
LOAD、S
FF、及び、S
FFのS
FBに対する寄与、及び、その結果の改変されたS
FBを図4A〜図4Dに図示する。
【0016】
典型的に、電圧レギュレータが、負荷電流が変わろうとすることを予知することはできない。信号S
LOAD及びフィードフォワード回路302により、電圧レギュレータ300は、フィードバックループにおいて感知されるべき充分な電流変化がある少し前、及び感知されるべき出力電圧V
OUT上の如何なる遷移がある少し前に、電流変化を予知することができる。フィードフォワード信号S
FFは、図2Cにあるような比較的遅い閉ループ応答ではなく、改変されたフィードバック信号S
FBが信号S
LOADに即時に(しかし、短く)応答するように、フィードバック信号S
FBを改変する。フィードフォワード信号S
FFは、信号S
LOADの各ステップ変化の直後にフィードバック信号S
FBにスパイクを付加する(その後減衰が続く電圧におけるステップ)。図3の例において、フィードフォワード信号S
FFは、フィードバック信号S
FBに容量性結合されるが、容量性結合は必ずしも必要とされない。容量性結合は、信号S
LOADにおける各ステップ後に短い信号を提供する方式の単なる一例である。信号S
LOADが周期的であるとき、フィードフォワード回路302は、出力電圧V
OUT上の対応する周期的電圧遷移が本質的になくされるように時間にわたってフィードフォワード信号S
FFの振幅(フィードフォワード信号S
FFの振幅はフィードフォワード電圧出力V
FFの振幅である)を調節することができる。
【0017】
図4Aにおいて、信号S
LOADは、電圧レギュレータ300により電力供給されるシステム108からの信号である。信号S
LOADは、変化するシステム電流に対応する信号、例えばシステム108の状態を変え得るコントローラにおける信号、である。例えば、S
LOADは、ディスプレイリフレッシュ信号、又は周期的パルス幅変調ディスプレイバックライトのための信号であり得る。図4Aの例において、S
LOADが高であるとき負荷電流i
LOADが高く、S
LOADが低であるとき負荷電流i
LOADが低い。
【0018】
図4Bにおいて、フィードフォワード信号S
FFは、負荷信号S
LOADと同じタイミングを有するが、可変振幅(フィードフォワード信号S
FFの振幅は、フィードフォワード電圧出力V
FFの振幅である)を有する信号である。図3の例では、改変されたフィードバック信号S
FBは、フィードバック回路要素104(図2Cに図示するように)の出力及び容量性結合されたフィードフォワード信号S
FFの和である。
【0019】
図4Cにおいて、信号S
FB(S
FF)は、改変されたフィードバック信号S
FBに対するフィードフォワード信号S
FFの寄与である。S
FB(S
FF)は、時間t
1及びt
3に正のステップをフィードバック信号S
FBに付加し、レジスタ304及びキャパシタ306によって決まるように各ステップが減衰する。S
FB(S
FF)は、時間t
2及びt
4に負のステップをフィードバック信号S
FBに付加し、レジスタ304及びキャパシタ306によって決まるように各ステップが減衰する。この場合も、容量性結合は、V
LOADにおける各ステップに対する短い応答を実装するための単なる一例である。ステップの可変振幅は、フィードフォワード回路302からのフィードフォワード電圧出力V
FFの振幅である。
【0020】
図4Dは、(図2Cに図示するような)フィードフォワード信号S
FFからの減衰するステップがフィードバック回路104の出力に付加されるときのフィードバック信号S
FBを図示する。結果のフィードバック信号S
FBは、本質的に瞬時の立ち上がり及び立ち下がり時間を有する。フィードバック信号S
FBの早い立ち上がり及び立ち下がり時間は、DC−DCコンバータ102に、時間t
1、t
2、t
3、及びt
4に図2Cに示す一層遅い閉ループ応答時間に比して即時に、負荷電流変化に応答させる。事実上、フィードフォワード回路302は、DC−DCコンバータ回路102に、出力電圧V
OUT上の如何なる変化がある前に負荷電流変化に応答させ、周期的負荷電流変化に起因するV
OUT上の周期的電圧遷移が本質的になくされる。V
OUT上の周期的電圧遷移をなくす結果、出力キャパシタ106からの可聴ノイズがなくなる。
【0021】
図5は、スイッチングDC−DCコンバータ502を用いた、図3の電圧レギュレータ300の例示の実施例に対する付加的な詳細を図示する。図5において、DC−DCコンバータ502は、図3のDC−DCコンバータ102の1つの可能な例を図示する。DC−DCコンバータ502は、スイッチングDC−DCブーストコンバータ(出力電圧V
OUTは入力電圧V
INより高い)の一例である。DC−DCコンバータ502は、インダクタ504、電子的スイッチ(トランジスタ)506、及びダイオード508を含む。出力キャパシタ510は、DC−DC変換プロセスの重要なエネルギー蓄積構成要素であり、出力キャパシタ510は出力電圧遷移を低減することを助ける。スイッチ506が開であるとき、電流が入力V
INから及びインダクタ504における蓄積エネルギーから負荷512へ及び出力キャパシタ510へ流れる。スイッチ506が閉であるとき、エネルギーがインダクタ504に蓄積され、負荷512への電流が、出力キャパシタ510における蓄積されたエネルギーから流れる。例示の電圧レギュレータ500は、出力電圧をレギュレートするため出力電圧V
OUTからのフィードバックを用いる。増幅器514が、出力電圧V
OUTを基準電圧V
REFと比較する。補償ネットワーク516が、閉ループ電圧レギュレーションシステムのための安定性を確実にする。多くの市販の電圧レギュレータは、補償ネットワークのための外部接続(VCOMPと呼ばれる)を有することに留意されたい。従って、図3又は図5の回路は、市販の集積回路のための外部回路として実装され得、又は図3又は図5の回路が統合され得る。パルス幅変調(PWM)回路518が、一定の出力電圧を保つようにスイッチ506のデューティサイクルを制御する。デューティサイクルが増大するとき(つまり、各スイッチングサイクルの一層長い部分に対しスイッチ506が閉であるとき)、各スイッチングサイクルの間一層多い電流が負荷512に供給される。デューティサイクルが減少する場合、各スイッチングサイクルの間一層少ない電流が負荷512に供給される。負荷変化により電流が必要とされる場合、出力電圧V
OUTを変えるため、及び増幅器514が出力電圧変化を感知するため、及びPWM回路518が出力電圧V
OUTをターゲット電圧まで戻すようにスイッチ506のデューティサイクルを変えるために、有限量の時間がかかる。
【0022】
スイッチングDC−DCコンバータ設計において多くのバリエーションがある。ダイオード506は、別の電子的スイッチによって置き換えられてもよい。ステップダウンDC−DCコンバータでは、入力電圧V
INは出力電圧V
OUTより高く、一つ又は複数のスイッチが入力電圧とインダクタの間にある。スイッチのオン時間又はオフ時間は一定であり得、スイッチング周波数は変更され得る。スイッチのデューティサイクル及びスイッチングの周波数はいずれも変更され得る。複数のフィードバックループがあり得る。図5の特定の回路は、例示の目的のためスイッチングDC−DCコンバータの単なるの一例を用いた電圧レギュレータの単なるの一例である。本発明は、他のタイプのDC−DCコンバータを用いる電圧レギュレータに等しく適用し、本発明は、線形電圧レギュレータに等しく適用する。
【0023】
図6は、図3に図示するフィードフォワード回路302の例示の実施例の付加的な詳細を図示する。第1に、出力において、フィードフォワード信号S
FF、フィードフォワード電圧出力V
FF、レジスタ304、及びキャパシタ306は、図3に図示するようなものであることに留意されたい。図6において、インバータ624が負荷信号S
LOADを反転する。信号反転されたS
LOADにより制御されるトランジスタスイッチ622が、信号反転されたS
LOADの各遷移においてフィードフォワード信号S
FFにおけるステップを生成し、フィードフォワード信号S
FFにおける各ステップが、抵抗304及び静電容量306によって決まるように減衰する。フィードフォワード信号S
FFにおける各ステップの大きさは、増幅器616により制御されるように、フィードフォワード電圧出力V
FFの大きさである。入力段階において、キャパシタ602及びレジスタ604がハイパスフィルタを形成する。ハイパスフィルタの出力はトランジスタ610によりゲーティングされる。トランジスタ610は、信号反転されたS
LOADの高・低遷移後の短い時間を除きハイパスフィルタの出力を接地する。つまり、キャパシタ606及びレジスタ608を用いて、信号反転されたS
LOADの高・低遷移がスパイク(その後減衰が続く電圧におけるステップ)を生成し、スパイクはトランジスタ610をしばらくの間がオフにし、これによりハイパスフィルタの出力をレジスタ612に渡すことが可能となる。増幅器616、キャパシタ614、及びレジスタ612が積分器を形成する。本質的に、積分器は、信号反転されたS
LOADの各高・低遷移の直後に起こるV
OUTのAC遷移を積分する(図4A、t
1、t
3)。積分器は、(反転されたS
LOAD各高・低遷移の直後に起こる)V
OUTのAC遷移を駆動するためフィードフォワード電圧出力V
FFをゼロに調節する。V
OUT(図2B)上の電圧遷移が対称であると仮定すると、図示するような回路は、信号反転されたS
LOADの高・低遷移にのみ応答してフィードフォワード電圧出力V
FFを調節することに留意されたい。何らかの理由で信号反転されたS
LOADにおける上昇及び下降が非対称である場合、フィードフォワード回路302におけるような第2のフィードフォワード回路が、低・高遷移のために付加され得る。増幅器618及びダイオード620は、用いられている増幅器のタイプに応じて任意選択である。1つの特定の実施例において、バイポーラ増幅器が用いられ、そのため、V
2の負の値を避けるために増幅器618及びダイオード620が必要とされる。
【0024】
回路302はフィードフォワード及びフィードバック特性両方を有することに留意されたい。典型的に、フィードフォワード制御回路は、出力の変化とは関係なく出力を制御する。回路302は、それが、出力V
OUTの変化とは無関係である外部信号S
LOADに応答して出力V
OUTを制御するという点で、フィードフォワード特性を有する。回路302は更に、フィードフォワード信号S
FFの振幅を調節するために出力V
OUTの変化が用いられるという点で、フィードバック特性を含む。
【0025】
図7は例示の方法700を図示する。工程702で、電圧レギュレータが、電圧レギュレータにより電力供給される負荷から負荷信号を受信する。工程704で、電圧レギュレータは、電圧レギュレータの出力電圧に応答して及び負荷信号に応答して電圧レギュレータの出力電流を制御する。
【0026】
当業者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び多くの他の実施例が可能であることが分かるであろう。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】