特表2016-532071IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-532071(P2016-532071A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】接線方向に配向された燃焼器缶を有するカニュラ型燃焼器配列用のラジアルミッドフレームバッフル
(51)【国際特許分類】
   F23R 3/46 20060101AFI20160916BHJP
   F23R 3/60 20060101ALI20160916BHJP
   F23R 3/42 20060101ALI20160916BHJP
   F23R 3/14 20060101ALI20160916BHJP
   F23R 3/06 20060101ALI20160916BHJP
   F02C 7/28 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
   F23R3/46
   F23R3/60
   F23R3/42 A
   F23R3/14
   F23R3/06
   F23R3/42 D
   F02C7/28 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-541975(P2016-541975)
(86)(22)【出願日】2014年8月13日
(85)【翻訳文提出日】2016年5月10日
(86)【国際出願番号】US2014050845
(87)【国際公開番号】WO2015038268
(87)【国際公開日】20150319
(31)【優先権主張番号】14/024,892
(32)【優先日】2013年9月12日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】599078705
【氏名又は名称】シーメンス エナジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ホセ エル. ロドリゲス
(57)【要約】
カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列(10)は、間にプレナム(22)を画定する外側ケーシング(24)およびロータケーシング(26)と、プレナム(22)に圧縮空気を排出するように構成されたディフューザと、タービンと、燃焼器入口(38)を有する燃焼器缶(12)と、プレナム(22)内に配置され、プレナム(22)を半径方向の複数のセクタに分割するように構成され、かつプレナム(22)内での圧縮空気の周方向の移動を効果的に抑制する複数のバッフルであって、半径方向に隣り合う複数のバッフルがその間にセクタを画定する、バッフルと、複数のガストランジションダクト(40)であって、各ガストランジションダクトは、それぞれの燃焼器缶(12)からタービン入口(42)へ高温ガスを案内するように構成され、かつ少なくとも2つの半径方向のセクタに広がっている、高温ダクトと、を備える。各バッフルは、広がっている高温ガストランジションダクト(40)に適合するためのダクト開口部を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列であって、
燃焼器入口と、該燃焼器入口から周方向および軸方向でオフセットされた燃焼器出口とを有する燃焼器缶と、
プレナムを画定する外側ケーシングであって、該プレナム内に前記燃焼器缶が配置されている、外側ケーシングと、
前記プレナムを半径方向の複数のセクタに分割するように構成されかつ前記プレナム内の圧縮空気の周方向の移動を抑制するように構成された複数のバッフルと、
を備えることを特徴とする、カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列。
【請求項2】
バッフルが半径方向に配向されている、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項3】
ディフューザ出口をさらに備え、前記バッフルは、前記ディフューザ出口の近傍から前記外側ケーシングの近傍にまで広がっている、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項4】
前記バッフルは、前記外側ケーシングの近傍からロータケーシングの近傍にまで広がっている、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項5】
隣り合う2つの前記バッフルが、その間にセクタを画定しており、前記バッフルは、隣り合う複数のセクタの間の圧力差を低減するように構成された複数の孔をさらに有する、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項6】
バッフル縁にシール要素をさらに備える、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項7】
各前記バッフルは、前記プレナム内に存在する他の構成要素の周りに圧縮空気の局所的な領域を案内するように構成された局所的な幾何学特徴をさらに有する、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項8】
前記バッフルは、前記燃焼器入口に通じる流路への入口を取り囲んでいる、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項9】
流れスリーブが、前記流路と該流路への前記入口とを画定している、請求項8記載の燃焼配列。
【請求項10】
圧縮空気を半径方向に案内するように構成された気流ガイドをさらに備える、請求項1記載の燃焼配列。
【請求項11】
前記気流ガイドを有する支持ブラケットをさらに備える、請求項10記載の燃焼配列。
【請求項12】
カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列であって、
間にプレナムを画定する外側ケーシングおよびロータケーシングと、
前記プレナム内へ圧縮空気を排出するように構成されたディフューザと、
タービンと、
燃焼器入口を有する燃焼器缶と、
を備え、
改良は、前記プレナムを半径方向の複数のセクタに分割するように構成された複数のバッフルを備え、各前記バッフルは、前記外側ケーシングと前記ロータケーシングと前記ディフューザとの間に延在していて、かつ前記プレナムを複数のセクタに区切り、前記セクタの間の圧縮空気の移行を抑制するように構成されていることを含むことを特徴とする、カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列。
【請求項13】
前記バッフルは、隣り合う複数のセクタの間の圧力差を低減するように構成された複数の孔をさらに有する、請求項12記載の燃焼配列。
【請求項14】
当該燃焼配列は、高温の燃焼ガスを案内するように構成された複数のダクトをさらに備え、各前記ダクトは、隣り合う2つのセクタに広がっており、各前記バッフルは、それぞれのダクトに適合するためのダクト開口部をさらに有する、請求項12記載の燃焼配列。
【請求項15】
各前記バッフルは、圧縮空気を案内するように構成された幾何学形状部をさらに有する、請求項12記載の燃焼配列。
【請求項16】
各前記セクタは、前記燃焼器入口に通じる流路への入口を有する、請求項12記載の燃焼配列。
【請求項17】
前記改良は、圧縮空気を半径方向に案内するように構成された気流ガイドをさらに含む、請求項12記載の燃焼配列。
【請求項18】
カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列であって、
間にプレナムを画成する外側ケーシングおよびロータケーシングと、
前記プレナム内へ圧縮空気を排出するように構成されたディフューザと、
タービンと、
燃焼器入口を有する燃焼器缶と、
前記プレナム内に配置され、前記プレナムを半径方向の複数のセクタに分割するように構成され、かつ前記プレナム内での圧縮空気の周方向の移動を抑制するのに有効な、複数のバッフルであって、半径方向に隣り合う複数の前記バッフルがその間に1つのセクタを画定する、バッフルと、
複数の高温ガスダクトであって、各高温ガスダクトは、それぞれの前記燃焼器缶からタービン入口へ高温ガスを案内するように構成され、かつ少なくとも2つのセクタに広がっている、高温ダクトと、
を備えることを特徴とする、カニュラ型ガスタービンエンジン燃焼配列。
【請求項19】
各前記バッフルは、広がっている高温ガスダクトに適合するためのダクト開口部を有する、請求項18記載の燃焼配列。
【請求項20】
各前記バッフルは、複数の孔を有する、請求項18記載の燃焼配列。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
連邦政府基金による開発の記載
本発明の開発は、アメリカ合衆国エネルギー省により与えられた契約番号DE−FC26−05NT42644により一部で支援されていた。したがって、アメリカ合衆国政府は、本発明に一定の権利を有することがある。
【0002】
発明の分野
本発明は、接線方向に配向された燃焼器缶を有するカニュラ型燃焼器配列を備えるガスタービンエンジンのミッドフレームにおける圧縮空気の流れの周方向の移動の低減に関する。
【0003】
発明の背景
カニュラ型燃焼器を使用する従来のタスタービンエンジンは、高温燃焼ガスを生成する複数の燃焼器缶と、高温ガスを受け取り高温ガスを第1列のガイドベーンへ搬送するトランジションダクトと、を備える。ガイドベーンは、高温ガスを変向しかつ加速し、そうして、高温ガスは、第1列のタービンブレードへ搬送するのに適切な配向および速度となる。この公知の配列では、燃焼器缶およびトランジションは、半径方向内向きに角度付けられているが、その他はエンジン軸線と整合されている。空気が、軸流圧縮機により圧縮され、ディフューザ内で減速され、次いでディフューザから、ミッドフレームにより画定されたプレナム内へ軸方向に流れる。エンジンのミッドフレームは、エンジンのセクションであって、このセクションを通って、圧縮空気が圧縮機出口から燃焼器入口へ流れる。いったんミッドフレーム内で圧縮空気が半径方向外向きに流れてから、燃焼器缶入口に向かって上流へ戻る。ディフューザ出口および燃焼器缶はエンジン軸線と同心であるので、圧縮空気流は、ほぼ半径方向でありかつ軸方向にエンジン軸線と整合している。
【0004】
ガスタービンエンジン技術の発展は、燃焼器缶がエンジン軸線と軸方向に整合されていない、燃焼器配列の1つの構造を生み出している。そのような構造は、Charronらによる米国特許第8276389号に記載されており、その全体が本明細書に援用される。その代わりに、この構造では、高温ガスが燃焼器缶内で生成され、それぞれの流路に沿って移動し、第1列のタービンブレードへ直接搬送され、その際、高温ガスを変向しかつ加速するために第1列のベーンの必要がない。これは、既に第1列のタービンブレードへ直接搬送するのに適切に配向されている通路に沿って高温ガスが燃焼器缶から離れるので、可能である。燃焼器缶と第1列のタービンブレードとの間でも、各ガスダクトは、ガスダクトにおける高温ガスのそれぞれの流れを適切な速度に加速する。したがって、この燃焼器配列は、第1列のタービンブレードの必要性をなくしている。
【0005】
高温ガスが燃焼器缶から離れるときに適切に整列されていることを保証するために、燃焼器缶は、所望の流路と整合されなければならない。この所望の流路の軸線は、エンジン軸線の半径に対して垂直の平面と整合されていて、エンジン軸線からオフセットされている。この配列は、以前のあらゆる配列からの大幅な逸脱であり、ゆえに、当該技術において最適化のための余地がある。
【0006】
本発明を、図面を参照して以下の記載で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】ガスタービンエンジンミッドフレームに配置されかつ接線方向に配向された複数の燃焼器を有するカニュラ型燃焼器配列の概略図である。
【図2】図1と同様のカニュラ型燃焼器配列の1つの燃焼器缶入口内へ流れている圧縮空気を示すモデルである。
【図3】図1と同様のカニュラ型燃焼器配列に関して使用される、本明細書で開示される半径方向に配向されたバッフルの概略図である。
【図4】ダクトのための1つの開口部と圧力均等のための複数の開口部とを示す、バッフルの一部の概略斜視図である。
【図5】それぞれ気流ガイドを有する、ミッドフレームのプレナム内に配置された複数のブラケットを示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願発明者は、接線方向に配向された複数の燃焼器缶を使用しているカニュラ型燃焼器配列のミッドフレーム内の気流が、軸方向に整列された従来の燃焼器缶が使用されるときの気流とは異なることを認めている。発明者は、この異なる気流が最適ではない気流特性を生じさせ得ることをさらに認めている。それゆえ、発明者は、ミッドフレーム内で周方向の気流を低減するように半径方向に配向された複数のバッフルを実現することにより、巧妙であるにもかかわらず単純で割安の解決手段を発明した。半径方向のバッフルは、バッフルのそれぞれの側における圧力変動を十分な程度低減することができる一方で、圧縮空気の周方向流れも低減している複数の孔を有してよい。バッフルは、ミッドフレーム内で複数のセクタ(扇形部)を画定し、かつ圧縮空気を、ディフューザのそれぞれのアーチ形セグメントからそれぞれの燃焼器缶入口へまたは燃焼器缶入口に通じる流体通路へ案内する。こうして、ディフューザ出口から燃焼器入口までの最短の流路が維持されている。これは、圧力降下の低減を可能にし、燃焼器内への圧縮空気の流れのより良好な一様性を可能にし、経時的な不安定性の低減を可能にする。
【0009】
図1は、ガスタービンエンジンミッドフレーム14に配置されかつ接線方向に配向された複数の燃焼器缶12を有するカニュラ型燃焼器配列10の1つの例示的な実施の形態の概略図である。この図1では、視線は下流から上流を見ている。したがって、図示するように、ロータシャフト(図示していない)は時計回り方向に回転する。上流から見たとき、エンジンは、反時計回り方向に回転するように見える。空気は、軸流圧縮機(図示していない)により圧縮され、ディフューザ(図示していない)により減速され、圧縮空気16としてディフューザ出口18から排出される。燃焼器配列10およびディフューザ出口18は、エンジン軸線20と同心である。ディフューザ出口18から排出されるとすぐに、圧縮空気16は、外側ケーシング24とロータケーシング26とにより画定されるプレナム22に進入する。この例示的な実施の形態では、圧縮空気は、流路入口32を通って流路30に進入する。流路30は、流れスリーブ34により画定されてよい。流れスリーブ34は、それぞれの燃焼器缶12を取り囲み、トップハット開口36を通って外側ケーシング24を横断してよい。流路30は、燃焼器入口38に通じている。圧縮空気16が、燃焼器缶12内で燃料と混合されると、点火され、高温ガスを生成する。高温ガスは、それぞれの流れダクト40に沿ってタービン入口42へ移動する。
【0010】
各燃焼器缶12は、燃焼器缶12が圧縮空気のそれぞれの流れを直接、タービン入口42で第1列のタービンブレード(図示していない)へ搬送できるように配向されており、その際、第1列のターニングベーン(図示していない)の必要性がない。そうするために、各燃焼器缶12は、半径方向外向きに傾斜付けられており、タービン入口42に対して接線方向に配向されている。その結果、この観点から、燃焼器軸線44は、エンジン軸線20の半径48に対して垂直な平面46上に位置する。燃焼器軸線44は、環状のタービン入口42と直接交差してよいので、高温ガスは、燃焼器缶12からタービン入口42まで真っ直ぐな流路を有する。その結果、燃焼器軸線44が燃焼器入口38の平面52と交差するところの入口箇所50が、燃焼器軸線44が平面56または燃焼器出口(看取されない)と交差するところの出口箇所54の軸方向上流側に(エンジン前端へ向けて)オフセットされている。同様に、入口箇所50は、ロータシャフトの回転方向60に関して、出口箇所54の周方向上流側にオフセットされている。
【0011】
本発明者は、軸方向に整列されていて、半径方向内向きに向いている、燃焼器缶の従来の配列が、必然的に、軸方向に流れる間にディフューザ出口18から排出される圧縮空気の流れを利用することに気付いた。しかし、発明者は、この通常の整列が、もはや図1に示す例示的な実施の形態などの新しい構造には存在しないことを認めた。燃焼器缶12に沿った流路30の配向の結果、ディフューザ出口18から退出する圧縮空気16は、回転方向60とは逆向きに周方向で引っ張られる。それぞれ異なる矢印により示すように、圧縮空気16が短い周方向の距離を移動して、最も近い流路入口32に進入し得ること、または、圧縮空気がさらに周方向に移動し得ることが推測された。
【0012】
本発明者は、周方向移動の範囲を確定するために、プレナム内の圧縮空気16をモデル化した。図2は、エンジン軸線20に沿って上流から下流を見ている、燃焼配列10の代替的で例示的な実施の形態における主要な圧縮空気流れの図である。ここでは、ロータシャフトが時計回り方向に回転する。最終的に選択された燃焼器入口62に進入することになる流線だけが示されている。この調査は、圧縮空気が成す周方向移動の、以前には知られていなかった範囲を明らかにしている。ディフューザ出口18の全ての位置から到来する圧縮空気16は、時折不要な流れ循環を生じながら、選択された燃焼器入口62へ進み、その結果、ディフューザ出口18と選択された燃焼器入口62との間で不要な圧力降下が生じる。ある程度の圧縮空気16がこの図面において時計回り方向に移動させられ、これは、選択された燃焼器入口62に進入するほとんどの圧縮空気16の反時計回り方向の移動と相反することがさらに見いだされた。このことは、流れ内で速度の一様性を低減させ、経時的な不安定性を増大させる。これは、不均一な温度をもたらし、より大量の冷却空気などの関係する必要性をもたらしてしまうことがあった。これらの全ての要因は、エンジン効率およびエミッションに不利に作用する。
【0013】
この問題を軽減するために、発明者は、図2の例示的な実施の形態を詳しく示す図3に示すような半径方向のバッフル70を提案している。半径方向のバッフル70は、実質的にプレナム22の1つの再分割区分であるセクタ72を画定している。1つの例示的な実施の形態では、各燃焼器缶12に対して1つのバッフル70を設けてよく、バッフルは、プレナム22を均一サイズの複数のセクタ72に分割してよい。代替的に、バッフルは、その位置の特定の設計要求にとって最適化されてよく、したがって、均一サイズの複数のセクタ72を形成しなくてよい。バッフル70は、ほぼ半径方向に配向されてよいが、正確に半径方向に配向する必要はない。バッフルは、当業者に知られたようなプレナム22における他の構成要素が取り付けられているあらゆる方法で取り付けられてよい。たとえば、図3に示すように、バッフル70の半径方向内向きの端部は、それぞれの圧縮機出口ディフューザストラットに直接取り付けられてよい。代替的に、トランジションダクトが外側ケーシング24に固定されているのと同様の方式でバッフル70を外側ケーシング24に固定するブラケットを設けてもよい。
【0014】
バッフル70の意図された効果は、セクタ72を形成することである。セクタ72は、ディフューザ出口18のクロッキング配置箇所(またはアーチ形セグメントの場合にはクロッキング位置の範囲)から排出された圧縮空気が、半径方向外向きにそのクロッキング位置/範囲に沿って移動することを許容する。クロッキング範囲は、ディフューザ出口18のアーチ形セグメント74であってよいので、バッフル70は、選択されたアーチ形セグメント76から退出する圧縮空気16の大部分が、選択されたアーチ形セグメント76の周方向境界78内に実質的に残るように、配列されてよい。(圧力を低減する、圧縮空気16の漏れが許容されており、漏れた圧縮空気は、選択されたアーチ形セグメント76内に残らない)。
【0015】
バッフル70は、アーチ形セグメント76の周方向の境界78の半径方向の延在長さに正確に適合させる必要はないが、バッフル70は、実質的に適合してよいことが理解される。このようにして、圧縮空気16は、ほぼ半径方向に、選択されたアーチ形セグメント76から、選択された燃焼器入口62に通じる、関連する流路30への入口32へ移動することができる。入口32は、セクタ72の半径方向外側に、かつセクタ72の同一のクロッキング範囲内に配置されており、圧縮空気16は、通常、半径方向に配向されたセクタの広がりに沿って移動する。この例示的な実施の形態で示されているように、バッフル70は、流路30に通じる入口32を取り囲むので、入口32は、完全にそれぞれのセクタ72内に配置されている。図示の燃焼配列10では、選択された燃焼器入口62が流路30への入口32とは異なる周方向配置箇所(クロッキング位置)にあることが理解される。セクタ72内に位置決めされるのはこの入口32である。バッフル70は、圧縮空気16がバッフル70に隣り合って流れるときにある程度のせん断損失を生じ得ることが理解されるが、これは、得られる利点をふまえると容認できると考えられる。
【0016】
図4は、バッフル70の一部の概略斜視図を示している。詳しく前述しているように、燃焼器缶12の配向および結果として生じる流れダクト40の配向に基づいて、流れダクト40は、1つのセクタ72から隣り合うセクタ72にまで及んでいてよい。これに適合させるために、バッフル70は、広がっている流れダクト40に適合するように寸法付けされたダクト開口部80を有してよい。バッフル縁82と広がっているダクト40との間に隙間があってよい。この隙間は、ブラシシール84、リーフシール、フィンガシールまたはこれに類するものなどのシーリング要素によりシールされてよい。
【0017】
圧縮空気16の周方向の流れを最小化する要求と、隣り合うセクタ72における圧力差の低減または解消を可能にする機構を有する必要性とのバランスを取る必要がある。バッフル70が極めて良好なセクタ間シールを形成する場合、エンジンにおける他の公差が隣り合うセクタにおいて異なる圧力をもたらすことになる。これは望ましくないので、ある程度の圧縮空気16が1つのセクタ72から別のセクタへ移動することを意図的に許容することが好ましい。このように、圧力差が生じようとする場合には、バッフルは、バッフルを境とする圧力差を低減または解消しようとする程度に十分な透過性を有する。これは、ダクト開口部80または隙間が生じ得る他のあらゆるところ、たとえばバッフル70が外側ケーシング24またはロータケーシング26などの近傍にある位置において、シーリング要素を省くことにより達成することができる。代替的にまたは付加的に、幾つかまたは全てのバッフル70は、バッフル70の選択された1つまたは複数の位置に、もしくは全体にわたって配置された複数の孔86を有してよい。代替的に、バッフルは、プレナム22が許容するほど大きくなくてもよい。ディフューザ出口18の近傍から外側ケーシング24の近傍にまで広がる代わりに、タービン(図示していない)の近傍までなど、1つまたは複数のバッフル70の広がりはより小さくてよい。本明細書で使用するとき、「近傍」は、最大のシーリング効果を提供するのに十分に近くである一方で、動作中に生じる寸法変化に適合するのに十分な隙間が残っていることを意味している。1つの例示的な実施の形態では、これは、ほぼ20mmであってよいが、最終的なサイズは、エンジン内での予想される移動に依存する。
【0018】
バッフル70が斜面(ランプ)、凹部または他の湾曲部などの局所的な幾何学形状部88を有してよいことが考えられ、圧縮空気16が幾何学形状部を通過するときに圧縮空気16の流れを変向するためにバッフル70が使用されてよい。そのような特徴は、バッフルと、そのような局所的な制御から得られる圧縮空気流の局所的な領域との間の入射角を滑らかにするために使用することができる。代替的に、そのような斜面は、船舶の球状船首と同様に作用して2つの衝突を滑らかにし、これにより空気力学損失を低減するために、圧縮空気16の流れにおける局所的な領域に関してプレナム22の他の構成要素の正面に配置することもできる。
【0019】
プレナム22内での他の役割を果たす様々な構成要素は、構造的支持などの本来の機能と圧縮空気16の案内などの付加的な機能との2つの役割を果たすように設計されてよい。たとえば、図5は、外側ケーシング24と、ロータケーシング26と、ディフューザ出口18と、流れダクト40の低い部分と、流れダクト40を支持するために使用される支持ブラケット90の例示的な実施の形態とを含む燃焼配列10の部分斜視図を示している。この例示的な実施の形態では、ロータシャフトは、反時計回り方向に回転する。これらの支持ブラケット90があらゆる数の方向で機能することができる状況では、図示のように、半径方向で整列された配向が選択されてよい。なぜならば、これが圧縮空気16の半径方向での案内を補助し得るからである。代替的に、支持ブラケット90が、気流ガイド92として機能するように半径方向で整列させることができない場合には、余分な考慮が成されてもよく、ブラケットは、圧縮空気16がより妨げられずに通流できるようにするために、空隙94を含んでよいし、または、支持ブラケット90は、翼と同様に、必要に応じて圧縮空気を方向付けるように構成された気流制御平面を有する局所的な領域を含んでよい。代替的に、翼は、プレナム22内で別個の構成要素として組み付けられていてよい。さらに別の例示的な実施の形態では、図示の支持ブラケット90は、その支持機構を提供するのに必要であるよりも大きなサイズに拡張することができるので、支持ブラケット90自体が、バッフルにもなる。
【0020】
上述の記載が示すように、本願発明者は、新しい燃焼配列が、従来の燃焼配列のように、軸方向に配向された圧縮空気の流れに有利を利用しなかったことを認めており、さらに新しい燃焼配列とともに従来のエンジン構造を使用することにより重大な欠点が生じることを確認した。結果として生じる解決手段は、単純かつ割安で、直ちに実行可能であるにもかかわらず、新しい燃焼配列を使用することにより生じる重大な欠点を軽減する。したがって、この解決手段は、当該技術における発展を意味している。
【0021】
本発明の様々な実施の形態を本明細書に図示し説明したが、そのような実施の形態は単なる例として提供されていることは明らかである。発明の範囲から逸脱することなく、多数の変更、変化および代替を行ってよい。よって、本発明は、添付の請求項の思想および範囲によってのみ制限されることが意図されている。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【国際調査報告】

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