(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
パウチ、例えば、1つ以上の活性剤(布地ケア活性剤、並びに食器洗浄用活性剤及び/若しくは洗剤組成物など)を含むパウチ、特に水溶性繊維壁材を使用したパウチ、使用中に壊れる繊維壁材を使用したパウチなど、並びにその同一物を作製する方法を提供する。
前記パウチが破壊試験法により測定した場合に壊れる、好ましくは前記パウチが破壊試験法により測定した場合に、240秒未満の平均破壊時間を呈する、請求項1に記載のパウチ。
前記水溶性繊維壁材が1つ以上の繊維要素を含む、好ましくは前記水溶性繊維壁材が1つ以上のフィラメントを含む、より好ましくは少なくとも1つの前記フィラメントがフィラメント形成ポリマーを含む、更に好ましくは前記フィラメント形成ポリマーがヒドロキシルポリマーを含む、最も好ましくは前記ヒドロキシルポリマーが、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アカシアガム、アラビアガム、ポリアクリル酸、デキストリン、ペクチン、キチン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、ポリビニルアルコール、デンプン、デンプン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物、から成る群より選択される、請求項1〜2のいずれか一項に記載のパウチ。
前記パウチが目的とされる使用条件に曝される時に、1つ以上の活性剤が少なくとも1つのフィラメント中に存在し、その少なくとも1つのフィラメントから放出可能である、好ましくは少なくとも1つの前記活性剤が少なくとも1つのフィラメント中に存在し、その少なくとも1つのフィラメントから放出可能であって、且つ界面活性剤、漂白剤、酵素、抑泡剤、泡増量剤、布地用柔軟剤、色相剤、発泡剤、及びこれらの組み合わせ、から成る群より選択される、請求項3に記載のパウチ。
前記パウチが、前記パウチの内容積中に活性剤を更に含む、好ましくは前記活性剤が、界面活性剤、漂白剤、酵素、抑泡剤、泡増量剤、布地用柔軟剤、義歯洗浄剤、毛髪洗浄剤、ヘアケア剤、パーソナルヘルスケア剤、色相剤、及びこれらの組み合わせ、から成る群より選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパウチ。
前記パウチが、振盪試験法により測定した場合に、10%未満の%重量喪失を呈する、好ましくは前記パウチが振盪試験法により測定した場合に、5%未満の%重量喪失を呈する、請求項6〜8のいずれか一項に記載のパウチ。
前記パウチが内容積中に存在する別個のインナーパウチを更に含む、好ましくは前記インナーパウチが2番目の内容積を規定するパウチ壁材を含む、より好ましくは前記インナーパウチのパウチ壁材が繊維壁材及び/又はフィルム壁材を含む、更に好ましくは前記フィルム壁材が開口のフィルム壁材である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のパウチ。
前記インナーパウチが、破壊試験法により測定した場合に、前記パウチの平均破壊時間と同等又はそれ以上の平均破壊時間を呈する、請求項13〜14のいずれか一項に記載のパウチ。
【発明を実施するための形態】
【0024】
用語の定義
本明細書で使用するとき、「パウチ壁材」は、パウチの内容積が、パウチ壁材により少なくともその一部又はその全体が規定され、包み込まれているような1つ以上のパウチ壁を形成する材料を意味する。
【0025】
本明細書で使用する時、「繊維壁材」は、パウチ壁材が、繊維構造体の形態である相互に絡まったフィラメントといった例えばフィラメントなどの繊維要素を少なくとも部分的に含んでいることを意味する。一実施例では、繊維壁材が、パウチの全表面積の約5%超、及び/又は10%超、及び/又は20%超、及び/又は50%超、及び/又は70%超、及び/又は90%超、及び/又は100%を占めている。パウチの全表面積の100%又は約100%を覆う繊維壁材を含むパウチが、図1及び図2に示されている。繊維パウチ壁を合わせて結合/密封する結果として、パウチ上の任意の端の継ぎ目が、フィルム部分又はフィルム様部分を含む可能性があることは理解されている。他の実施例では、繊維壁材が、パウチの全表面積の100%未満、及び/又は70%未満、及び/又は50%未満、及び/又は20%未満、及び/又は10%未満を占めている。パウチの全表面積の100%未満を覆う繊維壁材を含むパウチが、図3及び図4に示されている。
【0026】
繊維壁材は、複数の繊維要素を含む。一実施例では、繊維壁材は、2つ以上及び/又は3つ以上の異なる繊維要素を含む。
【0027】
本発明の繊維壁材は、均質であってもよく、又は積層されていてもよい。積層されている場合、繊維壁材は、少なくとも2つ、及び/又は少なくとも3つ、及び/又は少なくとも4つ、及び/又は少なくとも5つの層を含んでよい。
【0028】
繊維壁材を占めている繊維壁材及び/又は繊維要素(例えばフィラメント)は、1つ以上の活性剤(例えば、布地ケア活性剤、食器洗浄用活性剤、硬質表面用活性剤及びこれらの組み合わせ)を含んでいてもよい。一実施例では、本発明の繊維壁材は、1つ以上の界面活性剤、1つ以上の酵素(小粒酵素の形態など)、1つ以上の香料及び/又は1つ以上の抑泡剤を含む。別の実施例では、本発明の繊維壁材は、ビルダー及び/又はキレート剤を含む。別の実施例では、本発明の繊維壁材は、漂白剤(カプセル化された漂白剤など)を含む。
【0029】
一実施例では、繊維壁材が、水溶性の繊維壁材である。
【0030】
一実施例では、繊維壁材は、本明細書に記載の坪量試験方法により測定した場合に、5000g/m
2未満、及び/又は4000g/m
2未満、及び/又は2000g/m
2未満、及び/又は1000g/m
2未満、及び/又は500g/m
2未満の坪量を示す。
【0031】
本明細書で使用するとき、「繊維要素」は、長さがその平均直径を大きく上回る、すなわち、長さと平均直径との比が少なくとも約10である、細長い微粒子を意味する。繊維要素は、フィラメント又は繊維であってもよい。一実施例では、繊維要素は、複数の繊維要素を含む糸ではなく、むしろ単一の繊維要素である。
【0032】
本発明の繊維要素は、好適な紡糸プロセス(例えばメルトブロー、スパンボンディング、エレクトロスピニング及び/又は回転紡績など)によって、繊維要素形成組成物とも称されるフィラメント形成組成物から紡糸されてもよい。
【0033】
本発明の繊維要素は、単成分及び/又は多成分であってもよい。例えば、繊維要素は、2成分の繊維及び/又はフィラメントを含み得る。2成分の繊維及び/又はフィラメントは、サイドバイサイド、シースコア、海島型などの任意の形態であってもよい。
【0034】
本明細書で使用する時、「フィラメント」は、長さ5.08cm(2インチ)以上、及び/又は7.62cm(3インチ)以上、及び/又は10.16cm(4インチ)以上、及び/又は15.24cm(6インチ)以上を示すのような細長い微粒子を意味する。
【0035】
フィラメントは、典型的に、連続しているか又は実質的に連続していると考えられる。フィラメントは、相対的に繊維より長い。フィラメントの非限定的な例としては、メルトブローン及び/又はスパンボンドフィラメントを含む。フィラメントに紡績することができるポリマーの非限定的な例としては、例えば、デンプン、デンプン誘導体、セルロース(例えば、レーヨン及び/又はリヨセル)、セルロース誘導体、ヘミセルロース、及びヘミセルロース誘導体などの天然ポリマー、並びに熱可塑性ポリマーフィラメント、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレンフィラメント、及びポリエチレンフィラメント)、並びに生分解性熱可塑性繊維、例えば、ポリ乳酸フィラメント、ポリヒドロキシアルカノエートフィラメント、ポリエステルアミドフィラメント、及びポリカプロラクトンフィラメントが挙げられるが、これらに限定されない合成ポリマーが挙げられる。
【0036】
本明細書で使用する時、「繊維」は、長さ5.08cm(2インチ)未満、及び/又は3.81cm(1.5インチ)未満、及び/又は2.54cm(1インチ)未満を示すのような細長い微粒子を意味する。
【0037】
繊維は、典型的には事実上連続していないと考えられる。繊維の非限定的な例には、本発明のフィラメント又はフィラメントトウを紡糸し、その後フィラメント又はフィラメントトウを5.08cm(2インチ)未満の断片に切断することにより生産された短繊維が含まれる。
【0038】
一実施例では、1つ以上の繊維は、フィラメントをより短い長さに切断するなどして(例えば、長さ5.08cm未満)、本発明のフィラメントから形成されてもよい。したがって、一実施例では、本発明は、本発明のフィラメントから製造される繊維、例えば1つ以上のフィラメント形成材料及び1つ以上の添加剤(活性剤など)を含む繊維、も含む。したがって、本明細書において本発明のフィラメントへの言及には、特に注記がない限り、このようなフィラメントから製造される繊維を含む。繊維は典型的に、本質的に連続性であると考えられるフィラメントと比較して、本質的に不連続性であると考えられる。
【0039】
本明細書で使用するとき、「フィラメント形成組成物」及び/又は「繊維要素形成組成物」は、メルトブローイング及び/又はスパンボンディングなど、本発明の繊維要素を製造するのに好適な組成物を意味する。フィラメント形成組成物は、それらを繊維要素に紡糸するのに好適な特性を呈する、1つ以上のフィラメント形成材料(例えばフィラメント形成ポリマー)を含む。一実施例では、フィラメント形成材料は、ポリマー(例えばヒドロキシルポリマー及び/又は水溶性ポリマー)を含む。1つ以上のフィラメント形成材料に加えて、フィラメント形成組成物は1つ以上の添加剤(例えば1つ以上の活性剤)を含んでもよい。更に、フィラメント形成組成物は、1つ以上の極性溶媒(例えば水)を含んでもよく、この極性溶媒中に、1つ以上(例えば全て)のフィラメント形成材料及び/又は1つ以上(例えば全て)の活性剤が、繊維要素(フィラメント形成組成物由来のフィラメントなど)を紡糸する前に、溶解され及び/又は分散されていてもよい。
【0040】
1つ以上の添加材(例えば、1つ以上の活性剤)が、繊維要素(1つ以上の活性剤を含むコーティング組成物など)上ではなく、繊維要素(例えば、フィラメント)内に存在してもよく、このコーティング組成物の1つ以上の活性剤は、繊維要素内の活性剤と同じであっても又は異なっていてもよい。フィラメント形成材料の総濃度、及びフィラメント形成組成物内に存在する活性剤の総濃度は、本発明の繊維要素が、それから製造され得る限り、任意の好適な量であってもよい。
【0041】
一実施例では、1つ以上の活性剤は、繊維要素中に存在してもよく、1つ以上の追加の活性剤は、繊維要素の表面上に存在してもよい。他の実施例では、本発明の繊維要素は、元々製造時に繊維要素内に存在する活性剤で、繊維要素の目的とされる使用条件に曝す前に及び/又は曝した際に、繊維要素の表面にブルームする1つ以上の活性剤を含んでいてもよい。
【0042】
本明細書で使用するとき、「フィラメント形成材料」は、繊維要素を製造するのに好適な特性を呈するポリマー又はポリマーを製造することができるモノマーなどの材料を意味する。一実施例では、フィラメント形成材料は、1つ以上の置換ポリマー、例えばアニオン性、カチオン性、双極性イオン、及び/又は非イオン性ポリマーを含む。他の実施例では、ポリマーは、例えばポリビニルアルコール(「PVOH」)などのヒドロキシルポリマー、部分加水分解したポリ酢酸ビニル、及び/又は多糖(例えばデンプン)、及び/又はデンプン誘導体(例えばエトキシル化デンプン)、及び/又は酸希釈デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースを含んでもよい。別の実施例では、ポリマーはポリエチレン及び/又はテレフタレートを含んでもよい。更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、極性溶媒に可溶の材料である。
【0043】
本明細書で使用するとき、「粒子」は、粉末、顆粒、カプセル、マイクロカプセル及び/又はプリルなどの固体添加物を意味する。一実施例では、粒子は本明細書に記載の中央粒径試験方法に従って測定されたときに、1600μm以下のメジアン粒径を呈する。他の実施例では、粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験方法により測定した場合に、約1μm〜約1600μm、及び/又は約1μm〜約800μm、及び/又は約5μm〜約500μm、及び/又は約10μm〜約300μm、及び/又は約10μm〜約100μm、及び/又は約10μm〜約50μm、及び/又は約10μm〜約30μmの中央粒径を呈する。粒子の形状は、球状、棒状、皿状、管状、正方形、長方形、円盤状、星状、繊維状であってもよく、並びに規則的な又は不規則なランダム形状を有していてもよい。
【0044】
本明細書で使用するとき、「添加剤」は、本発明の繊維要素内に存在し、フィラメント形成材料ではない任意の材料を意味する。一実施例では、添加剤は活性剤を含む。他の実施例では、添加剤は加工助剤を含む。更に他の実施例では、添加剤は充填剤を含む。一実施例では、添加剤には繊維要素内に存在する任意の材料を含み、この材料は、繊維要素に存在しなくなった場合にも、繊維要素の繊維要素構造を損なわない(すなわち、このような材料が存在しなくなることで、繊維要素はその固体形態を損なわれない)材料である。他の実施例では、添加剤、例えば活性剤は非ポリマー材料を含む。
【0045】
他の実施例では、添加剤は繊維要素のための可塑剤を含んでいてもよい。本発明の好適な可塑剤の非限定的な例としては、ポリオール、コポリオール、ポリカルボン酸、ポリエステル、ジメチコンコポリオールが挙げられる。有用なポリオールの例としては、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ポリエチレングリコール(200〜600)、ペンタエリスリトール、並びに例えば、ソルビトール、マニトール、ラクチトール及び他のモノ−及び多価低分子量アルコール(例、C2〜C8アルコール)などの糖アルコール、例えばフルクトース、グルコース、スクロース、マルトース、ラクトース、高級フルクトースコーンシロップ固形物、及びデキストリンなどの単糖、二糖及びオリゴ糖、並びにアスコルビン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
一実施例では、可塑剤としては、グリセリン及び/又はプロピレングリコール、及び/又はグリセロール誘導体、例えばプロポキシル化グリセロールが挙げられる。更に他の実施例では、可塑剤は、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリシドール、尿素、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、糖類、エチレンビスホルムアミド、アミノ酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0047】
他の実施例では、添加剤は、剪断力変性剤及び/又は伸長変性剤などのレオロジー変性剤を含んでいてもよい。レオロジー変性剤の非限定的な例としては、本発明の繊維要素中で使用され得るポリアクリルアミド、ポリウレタン、及びポリアクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。レオロジー変性剤の非限定例はDow Chemical Company(Midland,MI)から市販されている。
【0048】
更に他の実施例において、添加剤には、繊維要素を目的とされる使用条件に曝した際に、及び/又は活性剤が繊維要素から放出された際に、及び/又は繊維要素の形態が変化した際に、視覚的な信号を提供するために、本発明の繊維要素内に組み込まれる1つ以上の色及び/又は染料が含まれていてもよい。
【0049】
更に他の実施例では、添加剤には1つ以上の剥離剤及び/又は潤滑剤が含まれていてもよい。好適な剥離剤及び/又は潤滑剤の非限定的な実施例としては、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、スルホン化脂肪酸エステル、脂肪族アミンアセテート、脂肪酸アミド、シリコーン、アミノシリコーン、フルオロポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施例では、剥離剤及び/又は潤滑剤は繊維要素に適用してもよく、換言すれば、繊維要素形成後に、適用してもよい。一実施例では、1つ以上の剥離剤/潤滑剤は、収集装置上で繊維要素を回収して繊維壁材を形成する前に、繊維要素に適用してもよい。他の実施例では、1つ以上の剥離剤/潤滑剤は、繊維壁材の積層体など1つ以上の繊維壁材を接触させる前に、本発明の繊維要素から形成された繊維壁材に適用してもよい。更に他の実施例では、本発明の繊維要素及び/若しくは繊維壁材の剥離を促進するために、並びに/又は本発明の繊維要素の層及び/若しくは繊維壁材の積層が互いに貼り付くのを、更には意図せずに貼り付かせるのを回避するために、繊維要素及び/又は繊維壁材が表面(処理システムにおいて使用される装置の表面など)に接触する前に、本発明の繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維壁材に、1つ以上の剥離剤/潤滑剤を適用してもよい。一実施例では、剥離剤/潤滑剤は微粒子を含む。
【0050】
更に他の実施例では、添加剤は1つ以上のブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤を含んでいてもよい。好適なブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤の非限定例としては、デンプン、デンプン誘導体、架橋ポリビニルピロリドン、架橋セルロース、微結晶セルロース、シリカ、金属酸化物、炭酸カルシウム、タルク、雲母、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0051】
本明細書で使用するとき、「目的とされる使用条件」は、本発明のパウチ及び/又はその繊維壁材が、1つ以上の設定用途を目的として使用される際に曝される温度条件、物理的条件、化学的条件、及び/又は機械的条件を意味する。例えば、パウチ及び/又は繊維要素を含むその繊維壁材が、洗濯ケアの目的で洗濯機内で使用されるように設計されている場合、目的とされる使用条件は、洗濯洗浄操作中の任意の洗浄水を含む、洗濯機内において存在する温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。他の実施例では、パウチ及び/又は繊維要素を含むその繊維壁材が、ヘアケア目的のためのシャンプーとしてヒトによって使用されるように設計されている場合、目的とされる使用条件は、ヒトの毛髪のシャンプーにおいて存在する温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。同様に、パウチ及び/又は繊維要素を含むその繊維壁材が、手による又は食器洗浄器による食器洗浄操作で使用されるように設計されている場合、目的とされる使用条件は、食器洗浄操作中の食器洗浄水及び/又は食器洗浄器において存在する、これらの温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。
【0052】
本明細書で使用するとき、「活性剤」は、パウチ及び/又はその繊維壁材が目的とされる使用条件に曝される時などに、本発明の繊維要素を含むパウチ及び/又はその繊維壁材の外部環境中に、意図された効果を作り出す添加剤を意味する。一実施例では、活性剤は、表面、例えば硬質表面(すなわちキッチンのカウンター、バスタブ、トイレ、便器、シンク、床、壁、歯、車、窓、鏡、皿)及び/又は軟質表面(すなわち、布地、毛髪、皮膚、カーペット、作物、植物)を処理する添加剤を含む。他の実施例では、活性剤は、化学反応(すなわち、発泡、泡立ち、着色、温度上昇、冷却、起泡、消毒及び/若しくは清浄化、並びに/又は塩素化、例えば水の浄化、及び/又は水の消毒、及び/又は水の塩素化におけるこれらの作用)を生じさせる添加剤を含む。更に他の実施例では、活性剤は、環境処理用の添加剤を含む(すなわち空気を脱臭する、浄化する、芳香を付する)。一実施例では、活性剤は、活性剤を含有する繊維要素及び/又は粒子の形成中などで、その場で形成され、例えば繊維要素及び/又は粒子は、水溶性ポリマー(例えばデンプン)及び界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤)を含んでもよい。水溶性ポリマー及び界面活性剤は、布地の表面を処理するのに使用される活性剤として機能する高分子錯体、又はコアセルベートを作り出すことができる。
【0053】
「処理する」は、表面又は環境処理に関して本明細書で使用するとき、活性剤が、表面又は環境に利益をもたらすということを意味する。処理には、表面の又は環境の外観、清浄度、匂い、純度、及び/若しくは感触を制御すること、並びに/又はこれをすぐに改善することが挙げられる。一実施例では、ケラチン性組織(例えば、皮膚及び/又は毛髪)表面の処理に関する処理は、ケラチン性組織の表面的な外観及び/又は感触の調節及び/又は瞬間的な改善を意味する。例えば、「皮膚、毛髪、又は爪(ケラチン性組織表面)の状態の調節」には、皮膚、毛髪、又は爪の萎縮を低減するために、皮膚、毛髪、又は爪を厚くすること(例えば、皮膚の表皮及び/又は真皮及び/又は皮下(例えば、皮下脂肪、又は筋肉)層の構築、並びに適用可能であるところで、爪及び毛幹の角質層の構築)、真皮−表皮の境界の回旋(convolution)の増加(乳頭間隆起としても既知)、弾力線維症、たるみ、変形に由来する皮膚、又は髪の反発力の喪失など、皮膚の弾力低下、又は髪のコシの低下(機能的皮膚エラスチンの損失、損傷、及び/又は不活性化)の防止、目の下のクマ、アザ(例えば、酒さなどによる不均一な赤い着色)(本明細書において、後に「赤色斑点」と称される)、血色の悪さ(青白い色)、毛細血管拡張症、又はクモ状血管、及び白髪により引き起こされる変色などの、皮膚、毛髪、又は爪の着色におけるメラニン、又は非メラニン変化などを含む。
【0054】
他の実施例では、処理は布地物品(布、タオル、リネンなど)、並びに/又は硬質表面(カウンター及び/又は深鍋及び平鍋などを含む)から染み、汚れ、及び/若しくは匂いを除去することを意味する。
【0055】
本明細書で使用するとき、「布地ケア活性剤」は、布地物品に適用した場合に、布地に利益及び/又は改善をもたらす活性剤を意味する。布地物品への利益及び/又は改善の非限定的な実施例としては、洗浄(例えば界面活性剤によって)、染み除去、染み低減、しわ除去、色回復、静電気制御、しわ耐性、パーマネントプレス、磨耗減少、磨耗耐性、毛玉取り、毛玉耐性、汚れ除去、汚れ耐性(汚れ放出を含む)、形状保持、縮み低減、柔軟性、芳香、抗菌、抗ウイルス、防臭、及び匂い除去が挙げられる。
【0056】
本明細書で使用するとき、「食器洗浄用活性剤」は、食卓用食器、ガラス製品、深鍋、平鍋、台所用具、及び/又はクッキングシートに適用されたときに、食卓用食器、ガラス製品、プラスチック物品、深鍋、平鍋、及び/又はクッキングシートに、利益及び/又は改善をもたらすということを意味する。食卓用食器、ガラス製品、プラスチック物品、深鍋、平鍋、台所用具、及び/又はクッキングシートへの利益及び/又は改善の非限定的な例としては、食物及び/又は汚れ除去、洗浄(例えば界面活性剤による)染み除去、染み低減、油脂除去、水染み除去及び/又は水染み防止、ガラス及び金属ケア、衛生化、輝き、並びに研磨が挙げられる。
【0057】
本明細書で使用されるとき、「硬質表面用活性剤」は、床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、風呂、及び/又はトイレに適用されたときに、床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、風呂、及び/又はトイレに有益な効果及び/又は改善をもたらす活性剤を意味する。床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、バス、及び/又はトイレへの利益及び/又は改善の非限定的な例としては、食品及び/又は汚れ除去、洗浄(例えば、界面活性剤による)、染み除去、染み低減、油脂除去、水染み除去及び/又は水染み防止、石鹸かすの除去、殺菌、輝き効果、研磨、及びフレッシュニングが挙げられる。
【0058】
本明細書で使用するとき、「重量比」は、乾燥基準での2つの材料間の比率を意味する。例えば、繊維要素中のフィラメント形成材料と活性剤との重量比とは、繊維要素中の乾燥重量基準のフィラメント形成材料の重量(g又は%)と、繊維要素中の乾燥重量基準の添加剤(例えば活性剤)の重量(g又は%−フィラメント形成材料の重量と同じ単位)との比率である。他の実施例において、繊維壁材中の粒子と繊維要素との重量比とは、繊維壁材中の乾燥重量基準の粒子の重量(g又は%)と、繊維壁材中の乾燥重量基準の繊維要素の重量(g又は%−粒子の重量と同じ単位)との比率である。
【0059】
本明細書で使用するとき、「水溶性」及び/又は「水溶性材料」は、水に混和性である材料を意味する。換言すれば、周囲条件において、水と安定した(均質の溶液を形成した後、5分経過後にも分離しない)均質な溶液を形成することができる材料である。
【0060】
本明細書で使用するとき、「周囲条件」とは、約23℃±1.0℃及び相対湿度50%±2%を意味する。
【0061】
本明細書で使用するとき、「重量平均分子量」は、「コロイド及び界面A、物理化学及び工学の状況」(Colloids and Surfaces A.Physico Chemical & Engineering Aspects)162巻、2000、107〜121頁に見出されるプロトコルに従って、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて決定される重量平均分子量を意味する。
【0062】
繊維要素に関して本明細書で使用する時、「長さ」は、一方の末端からもう一方の末端までの繊維要素の最長軸に沿った長さを意味する。繊維要素が内部にねじれ、丸まり、又は曲がりを有する場合、長さは一方の末端からもう一方の末端までの繊維要素の全経路に沿った長さになる。
【0063】
繊維要素に関して本明細書で使用する時、「直径」は、本明細書に記載の直径試験方法に従って測定される。一実施例では、本発明の繊維要素は、100μm未満の、及び/又は75μm未満の、及び/又は50μm未満の、及び/又は25μm未満の、及び/又は20μm未満の、及び/又は15μm未満の、及び/又は10μm未満の、及び/又は6μm未満の、及び/又は1μmを超える、及び/又は3μmを超える直径を呈する。
【0064】
本明細書で使用するとき、「誘因条件」は、一実施例において、本発明のパウチ及び/又はその繊維壁材中で刺激として機能し、変化(例えば、パウチの繊維壁材の物理的構造の損失又は変化、及び/又は活性剤などの添加剤のパウチからの放出)を開始する、又は促進する活動若しくは現象としてのあらゆるものを意味する。他の実施例では、誘因条件は、本発明のパウチを水に添加する際に、環境(例えば水など)中に存在してもよい。換言すれば、本発明のパウチがその中に存在するという事実以外は、水中では何も変化しない。
【0065】
パウチの繊維壁材の繊維要素のモルホルジー変化に関し、本明細書で使用されるとき、「モルホロジー変化」は、繊維要素がその物理的構造の変化を経験するということを意味する。本発明の繊維要素に関するモルホルジー変化の非限定例としては、溶解、融解、膨張、縮小、粉々に砕ける、破裂する、延長する、短縮する、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の繊維要素は、目的とされる使用条件に曝した際にそれらの繊維要素の物理的構造を完全に若しくは実質的に失う場合があり、あるいはそれらの形態が変化してもよく、あるいはそれらの繊維要素の物理的構造を保持し又は実質的に保持し得る。
【0066】
「乾燥繊維要素基準の重量で」、及び/又は「乾燥繊維壁材基準ベースの重量で」、及び/又は「乾燥パウチ基準の重量で」とは、強制空気乾燥器中のホイル上にて、温度70℃±2℃、相対湿度4%±2%で24時間乾燥させた後、秤で少なくとも小数第4位まで、15秒以内に測定した、繊維要素、及び/又は繊維壁材、及び/又はパウチの重量を意味する。測定は、約23C±1.0℃及び相対湿度50%±2%に調節された室内で実施される。
【0067】
一実施例では、乾燥繊維要素及び/又は乾燥繊維壁材及び/又は乾燥パウチは、本明細書に記載の含水量試験方法により測定した場合に、繊維要素及び/又は繊維壁材及び/又はパウチの乾燥重量に基づいて、20重量%未満及び/又は15重量%未満及び/又は10重量%未満及び/又は7重量%未満及び/又は5重量%未満及び/又は3重量%未満及び/又は0重量%、及び/又は0重量%超の水分(例えば遊離水などの水)を含む。一実施例では、パウチは本明細書に記載の含水量試験方法に従って測定されたときに、0%〜20%の含水量を呈する。
【0068】
例えば、繊維要素及び/又は繊維壁材の中に存在する1つ以上の活性剤の合計濃度に関して、本明細書で使用するとき、「合計濃度」は、被験材料(例えば活性剤)全ての重量又は重量%の合計を意味する。換言すれば、繊維要素及び/又は繊維壁材は、繊維要素及び/若しくは粒子及び/若しくは繊維壁材中に存在する活性剤の合計の濃度が、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥繊維壁材基準の重量で50%超、すなわち55%になるように、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥繊維壁材基準の重量で25%のアニオン性界面活性剤、並びに/又は乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥繊維壁材基準の重量で15%の非イオン性界面活性剤、並びに/又は乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥繊維壁材基準の重量で10%のキレート、並びに/又は乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥繊維壁材基準の重量で5%の香料を含んでいてもよい。
【0069】
本明細書で使用するとき、「異なる形態」又は「異なる」は、材料(繊維要素全体、及び/又は繊維要素内のフィラメント形成材料、及び/又は繊維要素内の活性剤など)に関して、1つの材料(繊維要素、及び/又はフィラメント形成材料、及び/又は活性剤など)が、化学的、物理的、及び/又は構造的に他の材料(繊維要素、及び/又はフィラメント形成材料、及び/又は活性剤など)と異なることを意味する。例えば、フィラメント形態のフィラメント形成材料は、繊維形態の同じフィラメント形成材料とは異なる。同様に、デンプンはセルロースとは異なる。しかしながら、デンプンの分子量が異なることなど、同じ物質で異なる分子量であることは、本発明の目的おいて、お互い異なる物質とはならない。
【0070】
本明細書で使用されるとき、「ポリマーのランダム混合体」は、2つ以上の異なるフィラメント形成材料がランダムに結合して、繊維要素を形成していることを意味する。その結果、シースコア型の2成分の繊維要素など、規則正しく結合して繊維要素を形成する2つ以上の異なるフィラメント形成材料は、本発明の目的において、異なるフィラメント形成材料のランダム混合物ではない。
【0071】
繊維要素及び/又は粒子に関して本明細書で使用する時、「連携する(Associate)」、「連携される(Associated)」、「連携(Association)」、及び/又は「連携している(Associating)」は、繊維壁材が形成されるように、繊維要素及び/又は粒子を、直接接触又は間接接触によって組み合わせることを意味する。一実施例では、連携される繊維要素及び/又は粒子は、例えば接着剤及び/又は熱接着によって共に結び付いてよい。別の実施例では、繊維要素及び/又は粒子は、ベルト及び/又は模様付きベルトを製造する同一の繊維壁材上に付着させることによって互いに連携されてもよい。
【0072】
本明細書で使用する時、「開口繊維壁材」は、パウチ壁材が、例えば、2つより多い、及び/又は3つより多い、及び/又は4つより多い、及び/又は5つより多い、など、複数の穴を含むことを意味する。その内容物の脱気用の単一の穴を含むフィルムパウチが知られているが、それらは本発明での意味において、「開口」には該当しない。
【0073】
本明細書で使用する時、「機械方向」又は「MD」は、繊維壁材製造機械を通過する繊維壁材の流れと平行な方向を意味する。
【0074】
本明細書で使用する時、「機械横方向」又は「CD」は、繊維壁材の同一平面上で、機械方向と垂直である方向を意味する。
【0075】
本明細書で使用する時、冠詞「a」及び「an」は、例えば「アニオン性界面活性剤(an anionic surfactant)」又は「繊維(a fiber)」など、本明細書で使用する場合、特許請求された又は記載された物質の1以上を意味するものと理解される。
【0076】
別途明示する場合を除き、パーセント及び比は全て、重量パーセント、重量比とする。別途明示する場合を除き、パーセント及び比は全て、組成物全量に基づいて計算する。
【0077】
特に記載がない限り、構成成分又は組成物の濃度は全て、その構成成分又は組成物の活性濃度に関するものであり、市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0078】
パウチ
図1及び図2で示されるように、本発明のパウチ10の実施例は、パウチ壁材12(例えば水溶性繊維壁材といった繊維壁材14など)を含む。パウチ壁材12は、パウチ10の内容積16を規定している。パウチ10の任意の内容物18(例えば、粉末状の活性剤、洗濯洗剤組成物、食器洗浄用組成物、及び他の洗浄用組成物)は、少なくともパウチ10が(例えば使用中に)壊れ、図2に示すようにその内容物を放出するまで、パウチ10の内容積16内に含まれ及び保持されていてもよい。
【0079】
使用目的の条件下のパウチ10が、図2に示されている。図2は、ユーザーがパウチ10を、容器21中の液体20(水など)に添加して、洗浄液を作製する時、例えばユーザーがパウチ10を、洗濯機及び/又は食器洗浄機に添加する時など、のシナリオを例示している。図2に示すように、パウチ10が液体20に接触する時、繊維パウチ壁材14の一部が溶解するなどにより、パウチ10が壊れ、その内容物18の全てがパウチ10の内容積16より放出されるわけではなくとも、少なくともその一部の放出を引き起こす。
【0080】
パウチ10の他の例は、図3及び図4で示され、これは、パウチ10の全表面積の100%未満を覆う繊維壁材14(水溶性繊維壁材など)を含むパウチ壁材12、及び残りのパウチ10の全表面積の100%未満を覆うフィルム壁材22(水溶性フィルム壁材、例えば、ヒドロキシルポリマーを含むフィルム壁材など)を含んでいる。一実施例では、フィルム壁材22は、本発明のヒドロキシルポリマーを含む。
【0081】
使用目的の条件下のパウチ10が、図4に示されている。図4は、ユーザーがパウチ10を、容器21中の液体20(水など)に添加して、洗浄液を作製する時、例えばユーザーがパウチ10を、洗濯機及び/又は食器洗浄機に添加する時など、のシナリオを例示している。図4に示すように、パウチ10が液体20に接触する時、繊維パウチ壁材14の一部が溶解するなどのより、パウチ10が壊れ、その内容物18の全てがパウチ10の内容積16より放出されるわけではなくとも、少なくともその一部の放出を引き起こす。
【0082】
のように、繊維壁材が、1つ以上のパウチ側面を形成してもよく、フィルム壁材が、1つ以上の他のパウチ側面を形成してもよい。更に他の実施例において、水溶性パウチ壁材(水溶性繊維壁材など)が、1つ以上のパウチ側面を形成してもよく、非水溶性繊維壁材が、1つ以上の他のパウチ側面を形成してもよい。
【0083】
図5は、本発明のパウチ10の別の実施形態を示す。パウチ10は、繊維壁材14により内容積16が部分的に規定されることなどによって構成されることにより開いたパウチ10を形成する、繊維壁材14(例えば、水溶性繊維壁材)を含むパウチ壁材12を含む。追加のパウチ壁材12(追加の繊維壁材及び/又は追加のフィルム壁材など)は、繊維壁材14と連携して、更に閉じたパウチを産生することで、内容積16を規定していてもよい。追加のパウチ壁材12が、繊維パウチ壁材14と結合(密封など)されていてもよく、そのため任意の内容物(図示されていない)を、パウチ10の内容積16内に捕捉していてもよい。
【0084】
一実施例では、本発明のパウチは、図1〜5で示されるような単一区画パウチであってもよい。
【0085】
図6に示されるような他の実施例として、本発明のパウチ10は、多区画パウチ10であってもよく、パウチ10は異なる活性剤及び/又は異なる組成物及び/又は同じ活性剤及び/又は同じ組成物を含んでいてもよい2つ以上の区画24、26を含んでいる。例えば、一方の区画24が速溶性の活性剤を含んでいてもよく、他方の区画26が、速溶性の活性剤と比較してより遅く溶解する活性剤を含んでいてもよい。更に他の実施例において、各区画24、26は、異なる区画24、26の内容物(図示されていない)が、使用時の異なる時点において、それぞれの区画24、26から放出されるといった、異なる速度で溶解する異なるパウチ壁材12を含んでいてもよい。この時差放出プロファイルは、不相溶性の材料が、異なる区画20、22内に含まれる場合に、使用可能である。図6で示されるように、一方の区画24は、繊維壁材14(水溶性繊維壁材など)を含んでいてもよく、他方の区画26は、フィルム壁材22(水溶性フィルム壁材など)を含んでいてもよい。更に他の実施例において、粉末組成物(粉末洗剤組成物など)は、区画24内に含まれてもよく、液体組成物(液体洗剤組成物など)は、区画26内に含まれてもよい。
【0086】
一実施例では、本発明のパウチは、アウターパウチの内容積中に存在する別個のインナーパウチを更に含む。インナーパウチは、2つ目の内容積を規定するフィルム壁材及び/又は繊維壁材を含んでいてもよい。一実施例では、インナーパウチは開口フィルム壁材を含む。他の実施例では、インナーパウチは、非開口フィルム壁材を含む。インナーパウチの2番目の内容積は、アウターパウチの内容積に存在する活性剤と同じ又異なる1つ以上の活性剤を含んでいてもよい。
【0087】
他の実施例において、少なくともパウチの1つが他のパウチ内に含まれている、2つ以上のパウチを含む製造品が、本発明により提供されている。
【0088】
一実施例では、インナーパウチでは、本明細書に記載の破壊試験法により測定した場合に、アウターパウチの平均破壊時間と同等又はそれより長い平均破壊時間を示す。
【0089】
図7及び図8で示されるように、本発明の更に別の実施例において、パウチ10は、1つ以上の追加のパウチ(例えば、水溶性フィルム壁材などの、フィルム壁材22を含むフィルムパウチ28、及び/又は繊維壁材パウチ)、及び/又は繊維壁材及び/又はフィルム材を含む内容積16を規定する繊維壁材14を含むパウチ壁材12を含んでもよい。フィルムパウチ28、繊維壁材パウチ及び/又は繊維壁材及び/又はフィルム材に加えて、例えばパウチ10は、粉末洗剤組成物及び/又は1つ以上の活性剤などの、内容物を更に含んでいてもよい。更に、フィルムパウチ28及び/又は繊維壁材パウチは、1つ以上の活性剤(酵素など)及び/又は内容積内部のパウチを、それら自体に含んでいてもよい。フィルムパウチ28及び/又は繊維壁材パウチは、1つ以上の活性剤(例えば、粉末洗剤組成物及び/又は液体洗剤組成物及び/又は活性剤)を含んでいてもよい。フィルムパウチ28及び/又は繊維壁材パウチは、パウチ10の溶解及び/又は破壊により、使用時などに、放出される。パウチ10の内容物、並びにフィルムパウチ28及び/若しくは繊維壁材パウチの内容物は、同一であっても又は異なっていてもよい。他の実施例では、パウチ10内の追加のパウチは、繊維壁材、並びに/又はフィルム壁材及び繊維壁材の組み合わせを含んでいてもよい。
【0090】
一実施例では、本発明のパウチ10は、既知のパウチというよりウェブのように見える多プライ(例えば、2プライ)の繊維壁材構造の形態をしていてもよい。この形態では、多プライ繊維壁材構造は、その外周周辺で少なくとも部分的に結合し及び/又は密封されてもよく、その内部(多プライ繊維壁材構造間の内容積など)上で非結合及び/又は密封されてもよい。内容積は、それ自身に空隙内容積を有する可能性のある又はそれ自身に1つ以上の活性剤(例えば、酵素)を含む可能性のある内容積中に納まることが可能な、1つ以上の活性剤及び/又は1つ以上の繊維壁材及び/又はフィルム材及び/又はより小さな多プライ繊維壁材構造をそれ自身に含んでもよい。
【0091】
使用目的の条件下のパウチ10が、図8に示されている。図8は、ユーザーがパウチ10を、容器21中の液体20(水など)に添加して、洗浄液を作製する時、例えばユーザーがパウチ10を、洗濯機及び/又は食器洗浄機に添加する時など、のシナリオを例示している。図8に示すように、パウチ10が液体20に接触する時、繊維パウチ壁材14の一部が溶解するなどにより、パウチ10が壊れ、その内容物18(例えば、フィルムパウチ28)の全てがパウチ10の内容積16より放出されるわけではなくとも、少なくともその一部の放出を引き起こす。
【0092】
本発明のパウチは、その使用目的に適している限りは、任意の形状及びサイズであってもよい。
【0093】
一実施例では、水溶性の繊維壁材は、パウチ全体が均一な又は実質的に均一な厚さであってもよい。
【0094】
一実施例では、任意の適切なプロセス及び/又は装置、例えば、厚さ0.6mmのニードルパンチング用のニードルを用いて、パウチ壁材に穴を打ち込んでもよい。穴は、各パウチの円形部分(粉末側)の中央内の1cm
2のエリア(面積)内に打ち込まれてもよい。各穴は、ニードルが完全にパウチ壁材に浸透する方法で、打ち込まれてもよい。
【0095】
他の実施例では、本発明のパウチは、本明細書に記載の振盪試験方法に従って測定された場合に、10%未満、及び/又は5%未満、及び/又は3%未満、及び/又は1%未満、及び/又は0.5%未満、及び/又は0.1%未満、及び/又は0.05%未満、及び/又は0.025%未満、及び/又は0.01%未満、及び/又は約0%の%重量喪失を呈する。
【0096】
以下の表2は、本発明のパウチの例を、本明細書に記載の振盪試験法により測定した場合の、%重量損失を示している。
【0098】
一実施例では、繊維壁材(例えば、水溶性繊維壁材)を含む本発明のパウチは、本明細書に記載の破壊試験方法に従って測定されたとき、120秒未満、及び/又は60秒未満、及び/又は30秒未満、及び/又は10秒未満、及び/又は5秒未満、及び/又は2秒未満、及び/又は即座の平均破壊時間を呈する。
【0099】
以下の表2は、本発明のパウチの例を、本明細書に記載の破壊試験法により測定した場合の、平均破壊時間を示している。
【0101】
繊維壁材
本発明の繊維壁材は、複数の繊維要素(例えば、複数のフィラメント)を含む。一実施例では、複数の繊維フィラメントは、相互に絡まり、繊維性構造体を形成する。
【0102】
本発明の別の実施例では、繊維壁材が、水溶性の繊維壁材である。
【0103】
本発明の別の実施例では、繊維壁材が、開口繊維壁材である。
【0104】
本発明の繊維要素及び/又は繊維壁材は固体の形態であるが、本発明の繊維要素を製造するために使用されるフィラメント形成組成物が液体形態であってもよい。
【0105】
一実施例では、繊維壁材は、組成の点で本発明に従う繊維要素と同一である、又は実質的に同一である複数の繊維要素を含む。他の実施例では、繊維壁材は、本発明に従う2つ以上の異なる繊維要素を含んでもよい。繊維要素内の違いに関する非限定的な例は、物理的違い(例えば直径、長さ、質感、形状、剛性、及び弾性等)、化学的な違い(例えば架橋レベル、溶解度、融点、Tg、活性剤、フィラメント形成材料、色、活性剤の濃度、坪量、フィラメント形成材料の濃度、繊維要素上の任意のコーティングの存在、生分解性若しくは非生分解性、接触角等)、目的とされる使用条件に繊維要素を曝した際に繊維要素がその物理的構造を失うか否か、目的とされる使用条件に繊維要素を曝した際に繊維要素がその形態を変化させるか否か、並びに、目的とされる使用条件に繊維要素を曝した際に繊維要素が1つ以上の活性剤を放出する速度、が挙げられる。一実施例では、繊維壁材内の2つ以上の繊維要素及び/又は粒子は、異なる活性剤を含んでもよい。これは、異なる活性剤、例えばアニオン性界面活性剤(例えばシャンプー活性剤)及びカチオン性界面活性剤(例えばヘアコンディショナー活性剤)が互いに適合性が無い場合に該当し得る。
【0106】
他の実施例では、繊維壁材は、異なる領域、例えば坪量、密度、及び/又はキャリパーの異なる領域を呈してもよい。更に他の実施例では、繊維壁材は、1つ以上の表面上の質感を含み得る。繊維壁材の表面は、パターン、例えばランダムでない、繰り返しパターンなどのパターンを含んでもよい。繊維壁材はエンボスパターンでエンボス加工されてもよい。
【0107】
一実施例では、水溶性繊維壁材は、複数の開口部を含む水溶性繊維壁材である。開口部はランダムでない、繰り返しパターンで配置されてもよい。
【0108】
開口型水溶性繊維壁材の開口部は、開口型水溶性繊維壁材が、パウチの内容積の少なくとも一部を規定する機能を提供している限りにおいて、事実上任意の形状及びサイズであってよい。一実施例では、開口型水溶性繊維壁材の開口部は、一般的に、間隔の空いた穴の規則的なパターンの、円形又は楕円形である。開口部は、約0.1〜約0.2mm、及び/又は約0.5〜1mmの直径をそれぞれ有していてもよい。開口部は、約0.5%〜約25%、及び/又は約1%〜約20%、及び/又は約2%〜約10%の開口型水溶性繊維壁材内に、開口を形成してもよい。本発明の利点は、様々な形状及びサイズを有する開口部の非反復の及び/又は不規則なパターンと共に理解され得るものと考えられている。
【0109】
一実施例では、任意の好適なプロセス及び/又は装置(例えば、直径約0.6mmのニードルパンチング用のニードル)を用いて、パウチに(穴を)形成させる前又は後に、穴(開口)を、パウチ壁材に打ち込んでもよい。穴(開口)を、パウチの丸くなった部分(粉末側)の中央内の約1cm
2のエリア(面積)内に打ち込んで、開口型水溶性繊維壁材を含むパウチを形成させてもよい。各穴は、ニードルが完全に水溶性繊維壁材に貫通する方法で、打ち込まれてもよい。他の実施例では、パウチは、穴(開口部)の領域(開口部領域)、及び穴の無い(非開口部)の領域(非開口部領域)を含む水溶性繊維壁材を含んでもよい。
【0110】
他の実施例では、繊維壁材は開口部を含んでもよい。開口部はランダムでない、繰り返しパターンで配置されてもよい。繊維壁材(例えば、水溶性繊維壁材)の開口は、任意の数の技術によって、実施可能である。例えば、開口は、米国特許第3,949,127号及び米国特許第5,873,868号に記載されたものなどの、結合及び引き伸ばしを含む様々なプロセスにより、実施可能である。一実施形態では、開口部は、米国特許第5,628,097号、及び米国特許第5,916,661号(両特許は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、間隔の空いた溶解し固定化された領域を複数形成し、その後、ウェブをリング圧延して、ウェブを引き伸ばして、溶解し固定化された領域に開口部を形成することにより形成してもよい。他の実施形態では、開口部は、米国特許第6,830,800号、及び米国特許第6,863,960号(これらは参照により本明細書に組み込まれる)に記載される方法により、多層の不織布構造中に、形成してもよい。更に他のウェブを開口するプロセスが、米国特許第8,241,543号の「Method And Apparatus For Making An Apertured Web」(これは参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0111】
一実施例では、繊維壁材は、繊維壁材の他の部分とは異なる、繊維要素の個別領域を含み得る。
【0112】
本発明の繊維壁材は、そのまま使用されてもよいし、又は1つ以上の活性剤でコーティングされてもよい。
【0113】
一実施例では、本発明の繊維壁材は、本明細書に記載の厚さ試験方法により測定した場合に、0.01mmを超える、及び/又は0.05mmを超える、及び/又は0.1mmを超える、及び/又は、及び/又は、約100mmまでの、及び/又は、約50mmまでの、及び/又は、約20mmまでの、及び/又は約10mmまでの、及び/又は約5mmまでの、及び/又は約2mmまでの、及び/又は0.5mmまでの、及び/又は約0.3mmまでの厚さを呈する。
【0114】
他の実施例では、本発明の繊維壁材は、本明細書に記載の引張試験方法に従って測定する場合、0.1kN/m超、及び/又は0.25kN/m超、及び/又は0.4kN/m超、及び/又は0.45kN/m超、及び/又は0.50kN/m超、及び/又は0.75kN/m超の幾何平均(GM)引張強度を呈する。
【0115】
他の実施例では、本発明の繊維壁材は、本明細書に記載の引張試験方法に従って測定する場合、1000%未満、及び/又は800%未満、及び/又は650%未満、及び/又は550%未満、及び/又は500%未満、及び/又は475%未満の幾何平均(GM)破断点伸びを呈する。
【0116】
表3は、本発明のパウチの2つの例の、幾何平均(GM)引張強度及び幾何平均(GM)伸びを示している。
【0118】
繊維要素
本発明の繊維要素(フィラメント及び/又は繊維)は、1つ以上のフィラメント形成材料を含む。フィラメント形成材料に加えて、繊維要素は、繊維要素を含む繊維要素及び/又は繊維壁材が、目的とされる使用条件に曝される時などに、繊維要素(例えば、フィラメント)から放出可能な繊維要素内に存在する1つ以上の活性剤を更に含んでいてもよい。一実施例では、繊維要素中に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の合計濃度は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量で、80重量%未満であり、繊維要素中に存在する1つ以上の活性剤の合計濃度は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量で、20重量%超である。
【0119】
一実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約100重量%、及び/又は95重量%超及び/又は90重量%超及び/又は85重量%超及び/又は75重量%超及び/又は50重量%超の1つ以上のフィラメント形成材料を含む。例えば、フィラメント形成材料は、ポリビニルアルコール、デンプン、カルボキシメチルセルロース、及び他の好適なポリマー(特にヒドロキシルポリマー)を含み得る。
【0120】
別の実施例では、本発明の繊維要素は、1つ以上のフィラメント形成材料と、1つ以上の活性剤と、を含み、繊維要素中に存在するフィラメント形成材料の合計濃度は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約5重量%〜80重量%未満であり、繊維要素中に存在する活性剤の合計濃度は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、20重量%超〜約95重量%である。
【0121】
一実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、少なくとも10重量%及び/又は少なくとも15重量%及び/又は少なくとも20重量%、及び/又は、80重量%未満及び/又は75重量%未満及び/又は65重量%未満及び/又は60重量%未満及び/又は55重量%未満及び/又は50重量%未満及び/又は45重量%未満及び/又は40重量%未満のフィラメント形成材料と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、20重量%超、及び/又は、少なくとも35重量%及び/又は少なくとも40重量%及び/又は少なくとも45重量%及び/又は少なくとも50重量%及び/又は少なくとも60重量%、及び/又は95重量%未満及び/又は90重量%未満及び/又は85重量%未満及び/又は80重量%未満及び/又は75重量%未満の活性剤と、を含む。
【0122】
一実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、少なくとも5重量%及び/又は少なくとも10重量%及び/又は少なくとも15重量%及び/又は少なくとも20重量%、及び/又は50重量%未満及び/又は45重量%未満及び/又は40重量%未満及び/又は35重量%未満及び/又は30重量%未満及び/又は25重量%未満のフィラメント形成材料と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、50重量%超、及び/又は、少なくとも55重量%及び/又は少なくとも60重量%及び/又は少なくとも65重量%及び/又は少なくとも70重量%、及び/又は95重量%未満及び/又は90重量%未満及び/又は85重量%未満及び/又は80重量%未満及び/又は75重量%未満の活性剤と、を含む。一実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、80重量%超を構成する。
【0123】
他の実施例において、1つ以上のフィラメント形成材料及び活性剤は、フィラメント形成材料の合計濃度と活性剤との重量比が、4.0以下、及び/又は3.5以下、及び/又は3.0以下、及び/又は2.5以下、及び/又は2.0以下、及び/又は1.85以下、及び/又は1.7以下、及び/又は1.6以下、及び/又は1.5以下、及び/又は1.3以下、及び/又は1.2以下、及び/又は1以下、及び/又は0.7以下、及び/又は0.5以下、及び/又は0.4以下、及び/又は0.3以下、及び/又は0.1超、及び/又は0.15超、及び/又は0.2超の重量比で、繊維要素中に存在している。
【0124】
更に別の実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約10重量%から、及び/又は約15重量%から80重量%未満までのフィラメント形成材料(例えばポリビニルアルコールポリマー、デンプンポリマー及び/又はカルボキシメチルセルロースポリマー)と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、20重量%超から約90重量%まで及び/又は約85重量%までの活性剤と、を含む。繊維要素は、可塑剤(グリセリンなど)及び/又はpH調整剤(クエン酸など)を更に含む。
【0125】
更に別の実施例では、本発明の繊維要素は、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約10重量%から、及び/又は約15重量%から80重量%未満までのフィラメント形成材料(例えばポリビニルアルコールポリマー、デンプンポリマー、及び/又はカルボキシメチルセルロースポリマー)と、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、20重量%超から、約90重量%までの、及び/又は約85重量%までの活性剤と、を含み、ここで、活性剤に対するフィラメント形成材料の重量比は4.0以下である。繊維要素は、可塑剤、例えばグリセリン、及び/又はpH調整剤、例えばクエン酸を更に含む。
【0126】
本発明の更に他の実施例では、繊維要素は、1つ以上のフィラメント形成材料、及び以下から成る群より選択された1つ以上の活性剤を含んでいる:繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維壁材が、目的とされる使用条件に曝される時に放出可能である、及び/又は放出される、酵素、漂白剤、ビルダー、キレート剤、感覚剤、分散剤、及びこれらの組み合わせ。一実施例では、繊維要素には、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、95重量%未満、及び/又は90重量%未満、及び/又は80重量%未満、及び/又は50重量%未満、及び/又は35重量%未満、及び/又は約5重量%まで、及び/又は約10重量%まで、及び/又は約20重量%まで、のフィラメント形成材料の合計濃度、並びに、以下からなる群より選択された活性剤の合計濃度が含まれている:乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、5重量%超、及び/又は10重量%超、及び/又は20重量%超、及び/又は35重量%超、及び/又は50重量%超、及び/又は約65重量%超、及び/又は約95重量%まで、及び/又は約90重量%まで、及び/又は約80重量%までの、酵素、漂白剤、ビルダー、キレート剤、香料、抗菌剤、抗生剤、抗真菌剤、及びこれらの組み合わせ。一実施例では、活性剤は1つ以上の酵素を含む。他の実施例では、活性剤は1つ以上の漂白剤を含む。更に他の実施例では、活性剤は1つ以上のビルダーを含む。更に他の実施例では、活性剤は1つ以上のキレート剤を含む。更に他の実施例では、活性剤は1つ以上の香料を含む。更に他の実施例では、活性剤は1つ以上の抗菌剤、抗生剤、及び/又は抗真菌剤を含む。
【0127】
本発明の更に他の実施例では、本発明の繊維要素は、それらが空中に飛散した場合に、健康及び/又は安全性に対する懸念を生じる得る活性剤を含む場合がある。例えば、繊維要素は、繊維要素内の酵素が空中に飛散するのを防止するために使用されてもよい。
【0128】
一実施例では、本発明の繊維要素はメルトブローン繊維要素であってもよい。他の実施例では、本発明の繊維要素はスパンボンド繊維要素であってもよい。他の実施例では、繊維要素は、1つ以上のその活性剤の放出前、及び/又は放出後に中空の繊維要素であってもよい。
【0129】
本発明の繊維要素は、親水性又は疎水性であってもよい。繊維要素は、繊維要素固有の親水性若しくは疎水性特性を変更するために、表面処理及び/又は内部で処理されてもよい。
【0130】
一実施例では、繊維要素は、本明細書に記載の直径試験方法により測定した場合に、100μm未満、及び/又は75μm未満、及び/又は50μm未満、及び/又は25μm未満、及び/又は10μm未満、及び/又は5μm未満、及び/又は1μm未満の直径を呈する。他の実施例では、本発明の繊維要素は、本明細書に記載の直径試験方法により測定した場合に、1μmを超える直径を呈する。本発明の繊維要素の直径は、繊維要素中に存在する1つ以上の活性剤の放出速度、並びに/又は繊維要素の物理的構造の損失及び/若しくはこれを変化させる速度を制御するために使用されてもよい。
【0131】
繊維要素は、2つ以上の異なる活性剤を含んでもよい。一実施例では、繊維要素は2つ以上の異なる活性剤を含み、この2つ以上の異なる活性剤は互いに適合するものである。他の実施例では、繊維要素は2つ以上の異なる活性剤を含み、2つ以上の異なる活性剤は互いに適合しないものである。
【0132】
一実施例では、繊維要素は、繊維要素中の活性剤と、繊維要素上を被覆する活性剤など繊維要素の外面上の活性剤と、を含んでもよい。繊維要素の外面上の活性剤は、繊維要素中に存在する活性剤と同じであってもよく、又はこれと異なっていてもよい。異なる場合は、活性剤は互いに適合するものであってもよく、又は不適合なものであってもよい。
【0133】
一実施例では、1つ以上の活性剤は繊維要素全体に均一に分散されてもよく、又は実質的に均一に分散されてもよい。他の実施例では、1つ以上の活性剤は、繊維要素中に別個の領域として分散されてもよい。更に他の実施例では、少なくとも1つの活性剤は、繊維要素全体に均一に、又は実質的に均一に分散され、少なくとも1つの他の活性剤は、繊維要素内の1つ以上の別個の領域として分散される。更に他の実施例では、少なくとも1つの活性剤は、繊維要素中の1つ以上の別個の領域として分散され、少なくとも1つの他の活性剤は、繊維要素中の第1の別個の領域から1つ以上の別個の領域として分散される。
【0134】
フィラメント形成材料
フィラメント形成材料は、紡糸プロセスなどによってフィラメントを製造するのに好適な特性を呈するポリマー又はポリマーを製造することができるモノマーなど、任意の好適な材料である。
【0135】
一実施例では、フィラメント形成材料は、アルコール可溶性材料及び/又は水溶性材料などの極性溶媒可溶性材料を含んでもよい。
【0136】
他の実施例では、フィラメント形成材料は、非極性溶媒可溶性材料を含んでもよい。
【0137】
更に別の実施例では、フィラメント形成材料は、水溶性材料を含んでもよく、水溶性材料を含まなくてもよい(乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、5重量%未満及び/又は3重量%未満及び/又は1重量%未満及び/又は0重量%)。
【0138】
更に別の実施例では、フィラメント形成材料は、フィルム形成材料であってもよい。更に別の実施例では、フィラメント形成材料は、合成であっても、又は天然由来であってもよく、これが化学的に、酵素的に、及び/又は物理的に修飾されてもよい。
【0139】
本発明の更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、以下から成る群より選択されたポリマーを含んでもよい:アクリル単量体(エチレン性不飽和カルボン酸単量体、及びエチレン性不飽和単量体など)の誘導ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルアミン、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸、アクリル酸とアクリル酸メチルの共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、デンプン及びデンプン誘導体、プルラン、ゼラチン、並びにセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース)。
【0140】
更に別の実施例では、フィラメント形成材料は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、デンプン、デンプン誘導体、セルロース誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含んでもよい。
【0141】
他の実施例では、フィラメント形成材料は、以下から成る群より選択されたヒドロキシルポリマーを含む:プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アカシアガム、アラビアガム、ポリアクリル酸、デキストリン、ペクチン、キチン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシル化されたポリビニルアルコール、スルホン酸化されたポリビニルアルコール、デンプン、デンプン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物。
【0142】
水溶性材料
水溶性材料の非限定的な例には、水溶性ポリマーが含まれる。水溶性ポリマーは合成物であっても又は天然由来であってもよく、かつ化学的に及び/又は物理的に修飾されてもよい。一実施例では、極性溶媒可溶性ポリマーは、少なくとも約10,000g/モル、及び/又は少なくとも約20,000g/モル、及び/又は少なくとも40,000g/モル、及び/又は少なくとも80,000g/モル、及び/又は少なくとも約100,000g/モル、及び/又は少なくとも1,000,000g/モル、及び/又は少なくとも3,000,000g/モル、及び/又は少なくとも10,000,000g/モル、及び/又は少なくとも20,000,000g/モル、及び/又は約40,000,000g/モルまでの、及び/又は約30,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈する。
【0143】
水溶性ポリマーの非限定例としては、水溶性ヒドロキシルポリマー、水溶性熱可塑性ポリマー、水溶性生分解性ポリマー、水溶性非生分解性ポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施例では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコールを含む。別の実施例では、水溶性ポリマーはデンプンを含む。更に別の実施例では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコール及びデンプンを含む。更に別の実施例では、水溶性ポリマーはカルボキシメチルセルロースを含む。別の実施例では、ポリマーはカルボキシメチルセルロース及びポリビニルアルコールを含んでいる。
【0144】
a.水溶性ヒドロキシルポリマー−本発明に従う水溶性ヒドロキシルポリマーの非限定的な例としては、ポリオール、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルアルコールコポリマー、デンプン、デンプン誘導体、デンプンコポリマー、キトサン、キトサン誘導体、キトサンコポリマー、セルロース誘導体、例えば、セルロースエーテル及びエステル誘導体、セルロースコポリマー、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ヘミセルロースコポリマー、ゴム、アラビナン、ガラクタン、タンパク質、カルボキシメチルセルロース及び他の様々な多糖、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0145】
一実施例では、本発明の水溶性ヒドロキシルポリマーは多糖を含む。
【0146】
本明細書で使用するとき、「多糖」は、天然多糖、及び多糖誘導体、及び/又は修飾多糖を意味する。好適な水溶性多糖には、デンプン、デンプン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、セルロース誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ゴム、アラビナン、ガラクタン、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。水溶性多糖は、約10,000g/モル〜約40,000,000g/モル、及び/又は100,000g/モルを超えて、及び/又は1,000,000g/モルを超えて、及び/又は3,000,000g/モルを超えて、及び/又は約3,000,000g/モルを超えて約40,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈してもよい。
【0147】
水溶性多糖は、非セルロース及び/若しくは非セルロース誘導体、及び/又は非セルロースコポリマー水溶性多糖を含んでもよい。そのような非セルロース水溶性多糖は、以下から成る群から選択されてもよい:デンプン、デンプン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ゴム、アラビナン、ガラクタン、及びこれらの混合物。
【0148】
別の実施例では、本発明の水溶性ヒドロキシルポリマーは非熱可塑性ポリマーを含む。
【0149】
水溶性ヒドロキシルポリマーは、約10,000g/モル〜約40,000,000g/モル、及び/又は100,000g/モルを超えて、及び/又は1,000,000g/モルを超えて、及び/又は3,000,000g/モルを超えて、及び/又は約3,000,000g/モルを超えて約40,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈してもよい。特定の所望の重量平均分子量を有するヒドロキシルポリマーと併せて、より高い分子量及びより低い分子量の水溶性ヒドロキシルポリマーを使用してよい。
【0150】
例えば天然デンプンなどの水溶性ヒドロキシルポリマーの周知の修飾としては、化学修飾及び/又は酵素修飾が挙げられる。例えば、天然デンプンは、酸希釈、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプロピル化、及び/又は酸化することができる。更に、水溶性ヒドロキシルポリマーは、デントコーンデンプンを含んでよい。
【0151】
天然由来のデンプンは一般に、Dグルコース単位の線状アミロース及び分枝状アミロペクチンポリマーの混合物である。アミロースは実質的に、(1,4)−α−D結合によって結合されたD−グルコースの線状ポリマーである。アミロペクチンは、分枝点において(1,4)−α−D結合及び(1,6)−α−D結合により連結されるD−グルコース単位からなる高度に分枝したポリマーである。天然由来のデンプンは典型的に、比較的高い濃度のアミロペクチン、例えばコーンスターチ(64〜80%アミロペクチン)、ワキシートウモロコシ(waxy maize)(93〜100%アミロペクチン)、米(83〜84%アミロペクチン)、ジャガイモ(約78%アミロペクチン)、及び小麦(73〜83%アミロペクチン)を含有する。全てのデンプンは本明細書において潜在的に有用であるが、最も一般的には本発明は農業資源から誘導される高アミロペクチン自然デンプンで実施され、豊富に供給され、容易に補充可能であり、かつ安価であるという利点が得られる。
【0152】
本明細書で使用するとき、「デンプン」は、任意の天然由来の非修飾デンプン、修飾デンプン、合成デンプン、及びこれらの混合物、並びに、アミロース若しくは又はアミロペクチン画分の混合物が挙げられ、デンプンは物理的、化学的、若しくは生物過程、又はこれらの組み合わせによって修飾されてもよい。本発明に関して、非修飾又は修飾デンプンの選択は、所望される最終製品によって決定することができる。本発明の一実施形態において、本発明に有用なデンプン又はデンプン混合物のアミロペクチン含有量は約20重量%〜約100重量%、より典型的には約40重量%〜約90重量%、更により典型的には約60重量%〜約85重量%であり、この量でデンプン又はこれらの混合物が含まれる。
【0153】
好適な天然由来のデンプンとしては:トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、サツマイモデンプン、小麦デンプン、サゴヤシデンプン、タピオカデンプン、米デンプン、大豆デンプン、アロールートデンプン、アミオカデンプン(amioca starch)、ワラビデンプン、ハスデンプン、ワキシートウモロコシデンプン、及び高アミローストウモロコシデンプンを挙げることができるが、これらに限定されない。天然由来のデンプン、特にトウモロコシデンプン及び小麦デンプンは、それらの経済性及び可用性により望ましいものである。
【0154】
本明細書のポリビニルアルコールは、その特性を改修正するために他のモノマーによりグラフトすることができる。広範なモノマーが、ポリビニルアルコールにうまくグラフト化されてきた。このようなモノマーの非限定例としては、ビニルアセテート、スチレン、アクリルアミド、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、1,3−ブタジエン、メチルメタクリレート、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、メチルアリルスルホン酸ナトリウム、フェニルアリルエーテルスルホン酸ナトリウム、フェニルメタリルエーテルスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AMPs)、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルアミン、及び様々なアクレートエステルが挙げられる。
【0155】
一実施例では、水溶性ヒドロキシルポリマーは、ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適なポリビニルアルコールの非限定例としては、Sekisui Specialty Chemicals America,LLC(Dallas,TX)から商標名CELVOL(登録商標)で市販されているものが挙げられる。好適なポリビニルアルコールの他の非限定例としては、Nippon Ghoseiより市販されているG Polymerが挙げられる。好適なヒドロキシプロピルメチルセルロースの非限定例にとしては、のポリビニルアルコールとの組み合わせを含む、Dow Chemical Company(Midland,MI)から商標METHOCEL(登録商標)で市販されているものが挙げられる。
【0156】
b.水溶性熱可塑性ポリマー−好適な水溶性熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、熱可塑性デンプン及び/又はデンプン誘導体、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、及び特定のポリエステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0157】
本発明の水溶性熱可塑性ポリマーは、親水性又は疎水性であってもよい。水溶性熱可塑性ポリマーは、熱可塑性ポリマー固有の親水性若しくは疎水性特性を変更するために、表面処理及び/又は内部で処理されてもよい。
【0158】
水溶性熱可塑性ポリマーは、生分解性ポリマーを含んでもよい。
【0159】
熱可塑性ポリマーのために任意の好適な重量平均分子量が使用されてもよい。例えば、本発明に従う熱可塑性ポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/モル超、及び/又は約40,000g/モル超、及び/又は約50,000g/モル超、及び/又は約500,000g/モル未満、及び/又は約400,000g/モル未満、及び/又は約200,000g/モル未満である。
【0160】
活性剤
活性剤は、例えば、繊維要素及び/若しくは粒子並びに繊維壁材の外部の環境に利益をもたらすなど、繊維要素及び/若しくは粒子並びに繊維壁材それ自体以外の何かに利益をもたらすように設計、意図される添加剤の部類である。活性剤は、繊維要素の意図された使用状況下で、意図された効果を作り出す任意の好適な添加剤であってもよい。例えば、活性剤は、パーソナルクレンジング及び/又はコンディショニング剤、例えばヘアケア剤、例えばシャンプー剤及び/又は毛髪染料剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、及び皮膚コンディショニング剤、ランドリーケア及び/又はコンディショニング剤、例えば布地ケア剤、布地コンディショニング剤、布地柔軟剤、布地防しわ剤、布地ケア帯電防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ剥離剤、分散剤、抑泡剤、起泡剤、消泡剤及び布地リフレッシュ剤、液体及び/又は粉末食器洗浄剤(手洗い用の食器洗浄及び/又は自動食器洗浄器用途)、硬質表面ケア剤及び/又はコンディショニング剤、及び/又は研磨剤、他の洗浄及び/又はコンディショニング剤、例えば抗菌剤、抗生剤、抗真菌剤、布の色相剤、香料、漂白剤(例えば酸素漂白剤、過酸化水素、過炭酸塩漂白剤、過ホウ酸塩漂白剤、塩素漂白剤)、漂白活性剤、キレート剤、ビルダー、ローション、増白剤、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、粘土土壌除去剤、抗再堆積剤、高分子防汚剤、高分子分散剤、アルコキシル化ポリアミンポリマー、アルコキシル化ポリカルボキシレートポリマー、両親媒性グラフト共重合体、溶解助剤、緩衝系、軟水化剤、硬水化剤、pH調整剤、酵素、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、化粧除去剤、気泡剤、付着助剤、コアセルベート形成材、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、臭気防止剤、制汗剤、冷却剤、加温剤、吸収ゲル剤、消炎剤、染料、顔料、酸及び塩基、液体トリートメント活性剤、農業用活性剤、産業活性剤、摂取可能な活性剤、例えば薬剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯茎ケア剤、可食剤、食用剤、ビタミン、ミネラル、水処理剤、例えば水浄化及び/又は水消毒剤、並びにこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0161】
好適な化粧剤、スキンケア剤、スキンコンディショニング剤、ヘアケア剤、及びヘアコンディショニング剤の非限定例は、「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」(Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992)に記載されている。
【0162】
1つ以上の部類の化学物質は、に列挙された1つ以上の活性剤に有用であり得る。例えば、界面活性剤はの任意の数の活性剤に有用であり得る。同様に、漂白剤は、布地ケア、硬質表面洗浄、食器洗浄用、及び更には歯のホワイトニングで使用され得る。したがって、当業者は、活性剤が繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから製造される繊維壁材に所望される目的用途に基づいて選択されることを理解するであろう。
【0163】
例えば、本発明の繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから作製される繊維壁材は、ヘアケア及び/又はそれらのコンディショニングに使用される場合、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又は繊維要素及び/若しくは粒子を組み込む繊維壁材が目的用途の条件に曝されたときに、所望の利益を消費者にもたらすように、1つ以上の界面活性剤、例えば発泡性界面活性剤を選択することができる。
【0164】
一実施例では、本発明の繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから作製される繊維壁材は、洗濯操作において衣類の洗濯に使用されるように設計され又は意図される場合、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はこの繊維要素及び/若しくは粒子を組み込む繊維壁材が意図された使用条件に曝されたときに、所望の利益を消費者に提供するように、1つ以上の好適な界面活性剤、及び/又は酵素、及び/又はビルダー、及び/又は香料、及び/又は抑泡剤、及び/又は漂白剤を選択することができる。他の実施例では、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから製造される繊維壁材は、洗濯操作における布地の洗濯及び/又は食器洗浄操作における皿の洗浄において使用されるように設計されている場合、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又は繊維壁材は、洗濯洗剤組成物又は食器洗浄洗剤組成物又はそのような組成物中で使用される活性剤を含んでもよい。更に他の実施例では、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから製造される繊維壁材が、便器の洗浄及び/又は消毒において使用されるように設計されている場合、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又はそれから製造される繊維壁材は、便器洗剤用組成物又は発泡性組成物及び/又はそのような組成物中で使用される活性剤を含んでもよい。
【0165】
一実施例では、活性剤は、以下からなる群から選択される:界面活性剤、漂白剤、酵素、抑泡剤、泡増量剤、布地用柔軟剤、義歯洗浄剤、毛髪洗浄剤、ヘアケア剤、パーソナルヘルスケア剤、色相剤、及びこれらの組み合わせ。
【0166】
一実施例では、本発明のパウチは、その内容積内に、少なくとも5g、及び/又は少なくとも10g、及び/又は少なくとも15gの活性剤を含む。
【0167】
別の実施例では、本発明のパウチは、漂白剤、クエン酸、及び香料を含む。
【0168】
活性剤の放出
1つ以上の活性剤が、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材が、トリガー条件に曝露されたときに、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。一実施例では、1つ以上の活性剤が、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材若しくはその一部が、その同一性を失ったときに、換言すればその物理的構造を失ったときに、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。例えば、繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又は繊維壁材若しくはその一部は、フィラメント形成材料が溶解した、溶融した、又はその構造が失われるような変形工程を経たときに、その物理的構造を失う。一実施例では、1つ以上の活性剤が、繊維要素及び/若しくは粒子の形態並びに/又は繊維壁材の形態が、変化するときに、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。
【0169】
他の実施例では、1つ以上の活性剤が、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材若しくはその一部が、その同一性を変化させたときに、換言すればその物理的構造を失ったというよりもむしろ変化させたときに、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。例えば、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材は、フィラメント形成材料が膨張したとき、収縮したとき、延びたとき、及び/又は短くなったときに、その物理的構造を変えるが、そのフィラメント形成特性は保持する。
【0170】
他の実施例では、1つ以上の活性剤が、その形態を変えることなく(その物理的構造を失わせることなく、又はこれを変えることなく)、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。
【0171】
一実施例では、活性剤の放出に至るトリガー条件(繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材にの同一性の喪失又は変化を引き起こさせるなど)に曝露した繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材次第で、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材が、活性剤を放出してもよい。トリガー条件の非限定的な例としては、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、溶媒、極性溶媒(アルコール及び/若しくは水)、並びに/又は非極性溶媒に曝露(フィラメント形成材料が、極性溶媒可溶性材料及び/若しくは非極性溶媒可溶性材料を含むかどうかによって逐次的であってもよい)させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、熱(24℃(75°F)超、及び/又は38℃(100°F)超、及び/又は66℃(150°F)超、及び/又は93℃(200°F)超、及び/又は100℃(212°F)超の温度など)に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、低温(4℃(40°F)未満、及び/又は0℃(32°F)未満、及び/又は−18℃(0°F)未満の温度など)に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、力(繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を用いて、消費者が加える伸縮力など)に曝露させること、並びに/又は、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を化学反応に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を相変化を引き起こす条件に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材をpH変化及び/若しくは圧力変化及び/若しくは温度変化に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材が1つ以上の活性剤を放出するという結果を引き起こす1つ以上の化学物質に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を超音波に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を光及び/若しくは特定の波長に曝露させること、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を異なるイオン強度に曝露させること、並びに/又は、繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材を、他の繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は他の繊維壁材より放出された活性剤に曝露させることなどが挙げられる。
【0172】
一実施例では、1つ以上の活性剤が、繊維要素及び/若しくは粒子を含む繊維壁材が、以下からなる群より選択されるトリガー工程に曝されるとき、本発明の繊維要素及び/若しくは粒子並びに/又は繊維壁材から放出されてもよい。:繊維壁材を伴う布地物品上での染色の前処理工程、繊維壁材を水と接触させることにより洗浄液を形成する工程、繊維壁材を乾燥器中で回転(乾燥)させる工程、繊維壁材を乾燥器中で加熱する工程、及びこれらの組み合わせ。
【0173】
フィラメント形成組成物
本発明の繊維要素はフィラメント形成組成物から製造される。フィラメント形成組成物は極性溶媒系組成物である。一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のフィラメント形成材料及び1つ以上の活性剤を含む水溶性組成物である。
【0174】
本発明のフィラメント形成組成物は、本明細書に記載の剪断粘度試験方法に従って測定した場合に、3,000秒
-1の剪断速度及び処理温度(50℃〜100℃)において、約1パスカル×秒〜約25パスカル×秒、及び/又は約2パスカル×秒〜約20パスカル×秒、及び/又は約3パスカル×秒〜約10パスカル×秒の剪断粘度を有してもよい。
【0175】
フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物から繊維要素を製造する際に、約50℃〜約100℃、及び/又は約65℃〜約95℃、及び/又は約70℃〜約90℃の温度で処理してもよい。
【0176】
一実施例では、フィラメント形成組成物は、少なくとも20重量%、及び/又は少なくとも30重量%、及び/又は少なくとも40重量%、及び/又は少なくとも45重量%、及び/又は少なくとも50重量%〜約90重量%まで、及び/又は約85重量%まで、及び/又は約80重量%まで、及び/又は約75重量%までの1つ以上のフィラメント形成材料、1つ以上の活性剤、及びこれらの混合物を含み得る。フィラメント形成組成物は、約10重量%〜約80%の極性溶媒、例えば水を含んでもよい。
【0177】
一実施例では、フィラメント形成組成物の不揮発性成分が、フィラメント形成組成物の総重量基準の重量で、約20%から、及び/又は約30%から、及び/又は40%から、及び/又は45%から、及び/又は50%から約75%までの、及び/又は80%までの及び/又は85%までの、及び/又は90%までを構成してもよい。不揮発性成分は、主鎖ポリマー、活性剤、及びこれらの組み合わせなど、フィラメント形成組成物から構成されてもよい。フィラメント形成組成物の不揮発性成分が、残りのパーセンテージ、及びフィラメント形成組成物の総重量基準の重量で10%〜80%の範囲を含んでいる可能性がある。
【0178】
繊維要素の紡糸プロセスでは、繊維要素は紡糸用ダイを出るときに初期安定性を有する必要がある。毛管数は、この初期安定性基準を特徴付けるために使用される。ダイ条件において、毛管数は、少なくとも1、及び/又は少なくとも3、及び/又は少なくとも4、及び/又は少なくとも5であるべきである。
【0179】
一実施例では、フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物が繊維要素に有効にポリマー加工され得るように、少なくとも1から約50まで、及び/又は少なくとも3から約50まで、及び/又は少なくとも5から約30までの毛管数を呈する。
【0180】
本明細書で使用するとき、「ポリマー加工」は、フィラメント形成組成物から、加工されたフィラメント形成材料を含む繊維要素が形成される、任意の紡糸操作及び/又は紡糸プロセスを意味する。紡糸操作及び/又は紡糸プロセスは、スパンボンド、メルトブローン、エレクトロスピニング、回転紡績、連続フィラメント製作、及び/又はトウ繊維製作操作及び/又はプロセスを含んでよい。本明細書で使用される時、「処理されたフィラメント形成材料」は、溶融処理作業、及びその後のポリマー処理作業を受け、結果として繊維要素となった、任意のフィラメント形成材料を意味する。
【0181】
毛管数は、この液滴の破断の可能性を特徴付けるために使用される無次元数である。大きい毛管数は、ダイを出る際の流体安定性がより大きいことを示す。毛管数は以下のように定義される。
【0182】
【数1】
Vは、ダイ出口での流体粘度であり(時間当たりの長さの単位)、
ηは、ダイの条件下での流体粘度(長さ×時間当たりの質量の単位)であり、
σは流体の表面張力(時間の
2乗当たりの質量の単位)である。速度、粘度及び表面張力が一連の一貫した単位で表されるとき、結果として得られる毛管数はそれ自身の単位を持たず、個々の単位は相殺される。
【0183】
毛管数はダイの出口での状態に対して定義される。流体速度は、ダイ開口部を通過する流体の平均速度である。平均速度は以下のように定義される。
【0184】
【数2】
Vol'=体積流量(時間当たりの長さの
3乗の単位)であり、
面積=ダイ出口の断面積(長さの
2乗の単位)である。
【0185】
ダイ開口部が円形の穴である場合には、流体速度は以下のように定義することができる:
【0186】
【数3】
Rは円形の穴の半径(長さの単位)である。
【0187】
流体粘度は温度に依存し、及び剪断速度に依存する場合がある。ずり減粘流体の定義は、剪断速度への依存を包含する。表面張力は、流体の構成及び流体の温度に依存する。
【0188】
一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上の剥離剤及び/又は潤滑剤を含み得る。好適な剥離剤及び/又は潤滑剤の非限定的な例には、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、スルホン化脂肪酸エステル、脂肪酸アミンアセテート、及び脂肪酸アミド、シリコーン、アミノシリコーン、フルオロポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0189】
一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤を含み得る。好適なブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤の非限定例としては、デンプン、加工デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋セルロース、微結晶セルロース、シリカ、金属酸化物、炭酸カルシウム、タルク及び雲母が挙げられる。
【0190】
本発明の活性剤は、繊維要素形成前に及び/又は繊維要素形成中にフィラメント形成組成物に添加してもよく、並びに/又は繊維要素形成後に繊維要素に添加してもよい。例えば、香料活性剤は、本発明によって繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維壁材が形成された後に、繊維要素及び/又は繊維壁材に添加されてもよい。他の実施例では、酵素活性剤は、本発明によって繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維壁材が形成された後に、繊維要素及び/又は繊維壁材に添加されてもよい。更に他の実施例では、(繊維要素を作製する紡糸プロセスを通過するのに適していなくともよい)1つ以上の粒子は、本発明によって繊維要素及び/又は繊維要素を含む繊維壁材が形成された後に、繊維要素及び/又は繊維壁材に添加されてもよい。
【0191】
伸長助剤
一実施例では、繊維要素は伸張助剤を含む。伸長助剤の非限定例としては、ポリマー、他の伸長助剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0192】
一実施例では、伸長助剤は、少なくとも約500,000Daの重量平均分子量を有する。他の実施例では、伸長助剤の重量平均分子量は、約500,000〜約25,000,000、他の実施例では、約800,000〜約22,000,000、他の実施例では約1,000,000〜約20,000,000、及び他の実施例では、約2,000,000〜約15,000,000である。高分子量の伸長助剤は、伸長融解粘度を増加させ、かつ融解破壊を低減する能力のために、本発明のいくつかの実施例において特に適している。
【0193】
伸長助剤は、メルトブロープロセスにおいて使用する場合、比較的一貫した直径を有する実質的に連続的な繊維が溶融紡糸されるように、紡糸プロセス中の繊維の融解破壊と毛管破壊を明らかに低減させるのに効果的である量で本発明の組成物に添加する。繊維要素及び/又は粒子を製造するのに採用されるプロセスにかかわらず、伸長助剤は、使用される場合、一実施例では乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により約0.001重量%〜約10重量%、別の実施例では乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により約0.005重量%〜約5重量%、更に別の実施例では乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により約0.01重量%〜約1重量%、別の実施例では乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により約0.05重量%〜約0.5重量%で存在させることができる。
【0194】
伸長助剤として使用することができるポリマーの非限定例としては、アルギン酸塩、カラギーナン、ペクチン、キチン、グアーガム、キサンタンガム、アガー、アラビアゴム、カラヤゴム、トラガカントガム、イナゴマメゴム、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルカルボキシアルキルセルロース、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0195】
他の伸長助剤の非限定例としては、修飾又は非修飾のポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリエチレンイミン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンプロピレンオキシドを含む)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0196】
繊維壁剤を作製する方法
本発明の繊維要素は、あらゆる好適なプロセスによって製造することができる。繊維要素を作製するための好適なプロセスの非限定的な例は以下に記載される。
【0197】
一実施例では、図9及び図10で示すように、本発明に従う繊維要素32(例えば、フィラメント)を製造する方法30は、以下の工程:
a.1つ以上のフィラメント形成材料と、随意に1つ以上の活性剤と、を含むフィラメント形成組成物34(タンク36からのものなど)を供給する工程、及び
b.フィラメント形成組成物34を、(紡糸用ダイ38を経由したものなどを介して)1つ以上の繊維要素32(1つ以上のフィラメント形成材料及び随意に1つ以上の活性剤を含むフィラメントなど)に紡糸し、パターン付きベルトなどの収集装置(図示されていない)上で、例えば繊維壁材が形成されるなどの相互に絡まる方法で、繊維要素32を回収する工程を含む。
【0198】
フィラメント形成組成物は、ポンプ42を用いて又は用いずに、タンク36と紡糸用ダイ38の間を、好適なパイプ40を経由して輸送することが可能である。
【0199】
繊維要素32中に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の合計濃度は、活性剤がその内部に存在する場合、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量で、80重量%未満、及び/又は70重量%未満、及び/又は65重量%未満、及び/又は50重量%以下であってもよく、1つ以上の活性剤の合計濃度は、繊維要素中に存在する場合、乾燥繊維要素基準及び/又は乾燥繊維壁材基準の重量で、20重量%超、及び/又は35重量%超、及び/又は50重量%以上、及び/又は65重量%以上、及び/又は80重量%以上、であってもよい。
【0200】
図10で示すように、紡糸ダイ38は、繊維要素形成穴44を出る時にその中を流体(空気など)が通過して、フィラメント形成組成物34の繊維要素32中への細長化を容易にする同心の細長化流体用穴48に囲まれた溶解した毛管46を含む複数の繊維要素形成穴44を含んでもよい。
【0201】
一実施例では、フィラメント形成組成物34に含まれる任意の揮発性溶媒(例えば水)は、紡糸工程中に、繊維要素32が形成される際に、例えば乾燥によって除去される。一実施例では、フィラメント形成組成物の揮発性溶媒(例えば水)のうち、30重量%超、及び/又は40重量%超、及び/又は50重量%超は、紡糸工程中に、例えば製造する繊維要素を乾燥させることによって除去される。
【0202】
フィラメント形成組成物から作製される繊維要素が、繊維要素中に、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準、並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約5重量%から50重量%以下の合計濃度のフィラメント形成組成物と、繊維要素中に、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準、並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、50重量%から約95重量%までの合計濃度の活性剤と、を含む限り、フィラメント形成組成物には、任意の好適な合計濃度のフィラメント形成組成物と、任意の好適な濃度の活性剤と、を含有させることができる。
【0203】
一実施例では、フィラメント形成組成物から作製される繊維要素は、繊維要素及び/又は粒子中に、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準、並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、約5重量%から50重量%以下の合計濃度のフィラメント形成組成物と、繊維要素及び/又は粒子中に、乾燥繊維要素基準及び/若しくは乾燥粒子基準、並びに/又は乾燥繊維壁材基準の重量により、50重量%から約95重量%までの合計濃度の活性剤と、を含む限り、フィラメント形成組成物には、任意の好適な合計濃度のフィラメント形成組成物と、任意の好適な濃度の活性剤と、を含有させることができ、フィラメント形成材料と合計の活性剤濃度の比は1以下である。
【0204】
一実施例では、フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物の約1重量%から、及び/又は約5重量%から、及び/又は約10重量%から約50重量%まで、及び/又は約40重量%までの、及び/又は約30重量%までの、及び/又は約20重量%までのフィラメント形成材料と、フィラメント形成組成物の約1重量%から、及び/又は約5重量%から、及び/又は約10重量%から約50重量%まで、及び/又は約40重量%まで、及び/又は約30重量%まで、及び/又は約20重量%までの活性剤と、フィラメント形成組成物の約20重量%から、及び/又は約25重量%から、及び/又は約30重量%から、及び/又は約40重量%から、及び/又は約80重量%までの、及び/又は約70重量%までの、及び/又は約60重量%までの、及び/又は約50重量%までの揮発性溶媒(例えば水)とを含む。フィラメント形成組成物は、少量の他の活性剤を含んでもよく、例えばフィラメント形成組成物の10重量%未満、及び/又は5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満の可塑剤、pH調整剤、及び他の活性剤を含んでもよい。
【0205】
フィラメント形成組成物は、任意の好適な紡糸プロセス(メルトブロー、スパンボンディング、エレクトロスピニング及び/又は回転紡績など)によって、1つ以上の繊維要素及び/又は粒子に紡糸される。一実施例では、フィラメント形成組成物はメルトブローによって複数の繊維要素及び/又は粒子に紡糸される。例えば、フィラメント形成組成物はタンクからメルトブロー紡糸口金(spinnerette)にポンプ移送され得る。紡糸口金内の1つ以上のフィラメント形成穴を出ると、フィラメント形成組成物は空気によって細径化され、1つ以上の繊維要素及び/又は粒子を形成する。次いで繊維要素及び/又は粒子を、乾燥させ、紡糸のため、例えば水などの残留している任意の溶媒を除去することが可能である。
【0206】
本発明の繊維要素及び/又は粒子を、ベルト(例えばパターン化されたベルト)上に収集して、繊維要素及び/又は粒子を含む繊維壁材を形成してもよい。
【0207】
繊維壁剤の作製法の非限定的な例
本発明の繊維壁材の一実施例は、図9及び図10で示されるように作製されてもよい。バッチ操作に好適な加圧されたタンク36は、紡糸用に好適なフィラメント形成組成物34で満たされる。Parker Hannifin Corporation(Sanford,N.C.,USA)のZenithポンプ部門により製造され、1回転当たり5.0立方センチメートル(cc/rev)の容量を有するZenith(登録商標)PEP IIなどのポンプ42が、フィラメント形成組成物の紡糸用ダイ38への輸送を容易にするために、使用可能である。加圧タンク36から紡糸ダイ38へのフィラメント形成組成物34の流量は、ポンプ42の1分当たりの回転数(rpm)を調節することによって制御されてもよい。パイプ40は、加圧タンク36、ポンプ42、及び紡糸ダイ38を接続させるために使用される。
【0208】
図10で示される紡糸ダイ38は、約1.524ミリメートル(約0.060インチ)のピッチPだけ互いに離間された円形押し出しノズル(繊維要素形成穴44)のいくつかの列を有する。ノズルは、約0.305ミリメートル(約0.012インチ)の個々の内径、及び約0.813ミリメートル(約0.032インチ)の個々の外径を有する。各個々のノズルは、細径化空気を各個々の溶解した毛管46に供給するために、環状かつ末広のフレア状オリフィス(同心の細長化流体用穴48)によって囲まれている。ノズルを通して押し出されているフィラメント形成組成物34は、オリフィスを通して供給されるほぼ円筒形の湿った空気の流れにより囲まれ細径化される。
【0209】
細径化空気は、供給源からの圧縮空気を電気抵抗加熱器、例えば、Emerson Electric(Pittsburgh,Pa.,USA)のChromalox部門により製造された加熱器によって加熱することにより供給可能である。適切な量が、電気的に加熱されサーモスタット制御される送出パイプ中の条件下で、加熱された空気を飽和又はほとんど飽和するために添加された。凝縮水は、電気的に加熱されサーモスタット制御される分離器中で除去された。
【0210】
初期繊維要素は、乾燥空気流により乾燥されるが、この乾燥空気流は、電気抵抗加熱器(図示せず)により約149℃(約300°F)から約315℃(約600°F)までの温度を有し、乾燥ノズルを通して供給され、回転される非熱可塑性の初期繊維要素の全体的な向きに対して、約90°の角度に放出される。乾燥した初期繊維要素は、収集装置(例えば、小孔のある可動ベルト又はパターン化された収集ベルトなど)上で回収される。形成ゾーンの真下に真空源を追加して、繊維要素の回収を補助するために使用してもよい。繊維要素の紡糸及び回収により、相互に絡まった繊維要素(例えば、フィラメント)を含む繊維構造体を産生する。この繊維構造体は、本発明のパウチ用のパウチ壁材として使用可能である。
【0211】
パウチを作製する方法
本発明のパウチは、本発明の繊維壁材(例えば、水溶性繊維壁材)が、パウチの少なくとも一部を形成するために使用される限りにおいて、当該技術分野において既知である任意の好適なプロセスを使用して製造され得る。
【0212】
一実施例では、本発明のパウチは、当該技術分野において既知の任意の好適な装置及び方法を使用して製造され得る。例えば、単区画パウチは、一般に当該技術分野において既知の、垂直及び/又は水平成形充填技術を使用して製造され得る。水溶性パウチ作製用の好適なプロセスの非限定的な例が、フィルム壁材を用いたものではあるが、欧州特許第1504994号、欧州特許第2258820号、及びWO02/40351(これらは全てThe Procter & Gamble Companyに与えられたもの)、(これらは参考として本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0213】
他の実施例では、本発明のパウチを準備するプロセスは、一連の成形型中の繊維壁材からパウチを形成する工程を含んでもよく、成形型は連結式に配置される。「形成することによって」とは、典型的に繊維壁材を、例えば、真空を用いて型に引き込むなどして、成形型上及び成形型内に置くことで、繊維壁材を成形型の内壁にぴったり重ねることを意味する。これは一般的に真空成形として知られている。他の方法としては、繊維壁材を成形型の形状にするための熱成形がある。
【0214】
熱成形は、典型的には、熱を加えて成形型の中で開いたパウチを形成する工程を含み、これによりパウチを作製するために使用される繊維壁材を成形型の形状にすることができる。
【0215】
真空成形は、典型的には、成形型上で(部分的)真空(減圧)を使用する工程を含み、これにより繊維壁材を成形型内に引き込み、確実に繊維壁材を成形型の形状にする。パウチ形成プロセスは、繊維壁材を最初に加熱し、その後、減圧(例えば(部分)真空)を適用することで実施してもよい。
【0216】
繊維壁材は、典型的に任意の密封手段で密封される。例えば、熱密封、湿式密封、又は圧力密封による。一実施例では、密封源を、繊維壁材に接触させ、熱又は温度を繊維壁材に適用し、繊維壁材が密封される。密封源は、例えば金属、プラスチック、又は木製の物体などの固体の物体であってもよい。密封プロセス中に、繊維壁材に熱を加える場合、かかる密封源は、典型的に約40℃〜約200℃の温度に加熱される。密封プロセス中に、繊維壁材に圧力を加える場合、典型的に約1×10
4Nm
-2〜約1×10
6Nm
-2の圧力を、密封源が繊維壁材に対して適用する。
【0217】
他の実施例では、同じ繊維壁材料片が折りたたまれ、密封されて、パウチを形成してもよい。典型的に、1つ以上の繊維壁材料片が、プロセスで使用される。例えば、第1の繊維壁材料片を、真空を用いて型に引き込んで、繊維壁材を成形型の内壁にぴったり重ねてもよい。第2の繊維壁材料片を、第1の繊維壁材料片と少なくとも部分的に重なり合うように、及び/又は完全に重なり合うように位置決めしてもよい。第一繊維壁材料片と第二繊維壁材料片とを合わせて密封する。第一繊維壁材料片と第二繊維壁材料片は、同一であっても又は異なってもよい。
【0218】
本発明のパウチの他の作製例では、第1の繊維壁材料片を、真空を用いて型に引き込んで、繊維壁材を成形型の内壁にぴったり重ねてもよい。組成物(1つ以上の活性剤及び/又は洗剤組成物など)が、例えば成形型中の開口パウチに注がれるなどして、添加されてもよく、第2の繊維壁材料片は、活性剤及び/又は洗剤組成物の上に置かれても、第1の繊維壁材料片と接触して置かれてもよく、第1の繊維壁材料片及び第2の繊維壁材料片は合わせて密封されて、典型的にその内容積並びに内容積中の活性剤及び/若しくは組成物を、少なくとも部分的に及び/若しくは完全に取り囲むようにパウチを形成する。
【0219】
他の実施例では、パウチ作製プロセスを、1つ以上の区画(典型的に多区画パウチとして知られている)に分割された内容積を有するパウチを作製するために使用してもよい。多区画パウチプロセスにおいて、繊維壁材は少なくとも2度折りたたまれるか、又は少なくとも3つのパウチ壁材料片(少なくとも、その1つは繊維パウチ壁材、例えば水溶性繊維パウチ壁材)が使用されるか、若しくは少なくとも2つのパウチ壁材料片(少なくとも、その1つは繊維パウチ壁材、例えば水溶性繊維パウチ壁材)が使用され、少なくとも1つのパウチ壁材料片が少なくとも1度折りたたまれている。もし存在するならば第3のパウチ壁材料片、又はもし存在するならば折り曲げられたパウチ壁材料片は、パウチを密封したときに、かかるパウチの内容積を少なくとも2つの区画に分割するバリア層を形成する。
【0220】
他の実施例では、多区画パウチ作製プロセスには、第1の繊維壁材料片を一連の成形型に合わせることが含まれ、例えば、第1の繊維壁材料片は、真空を用いて型に引き込んで、パウチ壁材を成形型の内壁にぴったり重ねてもよい。活性剤は、典型的に、成形型中の第1の繊維壁材料片により形成された開いたパウチに注がれる。パウチ壁材で作製された事前に密封した区画を、組成物を含有する成形型上に置いてもよい。これらの事前に密封した区画及びかかる第1の繊維壁材料片は、多区画パウチ(例えば、二重区画パウチ)を形成するために、合わせて密封されてもよい。
【0221】
本発明のプロセスより得られたパウチは、水溶性である。パウチは、典型的に密閉構造であり、本明細書に記載の繊維壁材料より作製され、典型的に活性剤及び/又は洗剤組成物が含まれていてもよい内容積を、取り囲んでいる。繊維壁材は、例えばパウチが水に接触する前に活性剤をパウチから放出させないなど、活性剤を保持するのに好適である。パウチ(作製)の正確な実行は、例えば、パウチ内の活性剤の種類及び量、パウチ内の区画の数、活性剤を保持、保護、及び分配又は放出するためにパウチに必要とされる特性に依存する。
【0222】
多区画パウチにおいて、異なる区画内に含有される活性剤及び/又は組成物は、同一であっても又は異なってもよい。例えば、不相溶性の(2つ以上の)成分が、異なる区画内に含有されていてもよい。
【0223】
本発明のパウチは、必要とされる操作、例えば1回の洗浄に好適な本明細書の活性剤の1回用量、又は、例えば洗濯する量及び/若しくは汚れの程度に応じた使用量の変更を、消費者がより柔軟にできるような用量の一部分のみ、のいずれかを収容するのに便利な大きさであってよい。パウチの形状及びサイズは、典型的に成形型の形状及びサイズによって、少なくともある程度、決定される。
【0224】
本発明の多区画パウチは、更に外側パッケージ内に包装されていてもよい。そのような外側パッケージは、例えば透明又は半透明(translucent)の袋、タブ、カートン又はボトルなど、透過、あるいは部分的に透過して見ることができる容器である。このパックは、輸送の間にパウチを保護するのに十分な強度を有する材料であるならば、プラスチック又は任意の他の好適な材料から作製できる。この種類のパックは更に、ユーザーがパックを開けて、パッケージ内に残ったパウチの数を確認する必要がないことから、非常に有用である。あるいは、パッケージは透視できない外側パッケージ、パッケージの視覚的に内容物の特色を表すしるし又は図柄などを備える外側パッケージを有することもできる。
【0225】
パウチ作製法の非限定的な例
本発明のパウチの例は、以下のように作製可能である。2つの繊維壁材レイヤーを、作製しようとしているパウチサイズの少なくとも2倍のサイズに切断する。例えば、仕上がりのパウチサイズが約5センチメートル×約5センチメートル(2インチ×2インチ)の平面形状を有している場合、パウチ壁材は13センチメートル×約13センチメートル(5インチ×5インチ)に切断される。次に、両方のレイヤーを、インパルスシーラー(Impulse Sealer model TISH−300 from TEW Electric Heating Equipment CO.,LTD,7F,No.140,Sec.2,Nan Kang Road,Taipei,Taiwan)の発熱体上に一枚一枚重ねていく。発熱体上のレイヤーの位置は、側面の密閉部の継ぎ目ができる場所になるようにする。シーラーアームを1秒間閉じ、2つのシーラーを合わせて密封する。類似の方法で、更に2つの側面を密封し、側面の密閉された継ぎ目を2つ追加作製する。3つの側面を密封して、2つのパウチ壁材がポケットを形成する。次に、適切な量の粉末をポケットに加え、その後、最後の側面を密封して、最後の側面が密閉された継ぎ目を作製する。こうして、パウチは作製される。厚さ0.2mm未満の繊維壁材のほとんどに、加熱ダイヤル設定4と加熱時間1秒を適用する。繊維壁材によっては、加熱温度及び加熱時間を、望ましい継ぎ目を実現するために調整しなければならないかもしれない。温度が低過ぎる場合又は加熱時間が十分でない場合、繊維壁材は十分溶解していないかもしれず、2つのレイヤーは簡単にバラバラになってしまうかもしれない。温度が高過ぎる場合又は加熱時間が長すぎる場合、密封された端にピンホールが形成するかもしれない。レイヤーが溶解して継ぎ目を形成するように、それでも継ぎ目の端上に欠陥(ピンホールなど)は取入れないように、密封用装置の条件を調整するべきである。継ぎ目のあるパウチが形成されたら、ハサミを使用して、余分な材料を切り落とし、継ぎ目のあるパウチの外側に1〜2mmの端を残す。
【0226】
使用方法
1つ又は2つ以上の活性剤(例えば、本発明に従う1つ以上の布地ケア活性剤)を含む本発明のパウチは、布地物品を処理する方法に利用することもできる。布地物品を処理する方法は、(a)布地物品を洗浄する前に、布地物品を前処理する工程と、(b)パウチを水と接触さえることによって形成された洗浄液と、布地物品を接触させる工程と、(c)布地物品を、乾燥機内でパウチと接触させる工程と、(d)パウチの存在下で布地物品を乾燥機内で乾燥させる工程と、(e)これらの組み合わせ、からなる群から選択される1つ以上の工程を含んでもよい。
【0227】
いくつかの実施形態では、本方法は、前処理されるべき布地物品に接触させる前に、パウチを事前に濡らす工程を更に含んでもよい。例えば、パウチを、水で事前に濡らされて、次いで前処理されるべき、染みを含む布地物品の一部分に付着させてもよい。あるいは、布地物品を濡らしてもよく、パウチをその上に配置しても、又はそれに付着させてもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、布地物品を処理する際に使用するためのパウチの一部分のみを選択する工程を更に含み得る。例えば、1つの布地ケア物品のみが処理されている場合、パウチの一部分は、切断されて、及び/又は引き裂かれて、布地物品上に配置されるか、又は布地物品に付着されるか、又は水中におかれて、比較的少量の洗浄液を形成し、この洗浄液は次いで布地物品を前処理するために使用される。この方法では、ユーザーは行う作業によって布地処理方法をカスタマイズしてもよい。いくつかの実施形態では、パウチの少なくとも一部分は、処理すべき布地物品に装置を使用して適用され得る。代表的な装置には、ブラシ、スポンジ及びテープが挙げられるが、これらに限定されない。更に他の実施形態では、パウチは、布地物品の表面に直接適用してもよい。いずれか1つ以上の前述の工程は、布地物品に対して所望の布地処置効果を達成するために繰り返されてもよい。
【0228】
試験方法
特に規定がない限り、定義の節で記載されたものを含む本明細書に記載の全ての試験及び次の試験方法は、約23℃±1.0℃の温度、及び50±2%の相対湿度に調節された部屋で、試験に先立つ最低2時間にわたって、調整された試料に対して行われる。試験された試料は、「使用可能ユニット」である。本明細書で使用される時、「使用可能ユニット」は、シート、ロール材からのフラット、予め変換されたフラット、シート、及び/又は単プライ製品若しくは多プライ製品を意味する。全ての試験は同一環境条件下及びこのように調整した室内で実施する。皺、破れ、穴などのような欠陥を有する試料は、試験しない。本明細書に記載の通りに調整された試料は、試験目的に関し、乾燥試料(例えば「乾燥フィラメント」)であると見なされる。全ての計器は、製造業者の仕様書に従って較正する。
【0229】
坪量試験方法
繊維壁材の坪量は、±0.001gの分解能を持つトップロード式化学てんびんを用いて、重ねた12の使用可能ユニットで、測定した。てんびんは、ドラフトシールドを用いて、気流及び他の外乱から保護される。8.89cm±0.0089cm(3.500in±0.003in)×8.9cm±0.0089cm(3.500in±0.0035in)の精密打ち抜きダイを使用して全ての試料を準備する。
【0230】
精密切断ダイをもって、試料を正方形に切断する。切断した正方形をまとめて、試料12個の厚さに積み重ねる。積み重ねた試料の質量を測定し、結果を、0.001g単位で記録する。
【0231】
坪量は、次のように、ポンド/3000平方フィート又はg/m
2で計算される。
坪量=(積み重ねた試料の質量)/[(積み重ねた試料の1正方形の面積)×(積み重ねた試料中の正方形の数)]
例えば、
坪量(ポンド/3000平方フィート)=[[積み重ねた試料の質量(g)/453.6(g/ポンド)]/[12.25(平方インチ)/144(平方インチ/平方フィート)×12]]×3000
又は、
坪量(g/m
2)=積み重ねた試料の質量(g)/[79.032(cm
2)/10,000(cm
2/m
2)×12]
結果は、0.1ポンド/3000平方フィート又は0.1g/m
2単位で報告する。の通り同様の精密打ち抜き機を使用して、積み重ねた試料の試料面積が少なくとも645平方センチメートル(100平方インチ)となるよう試料寸法を変更又は変化させることができる。
【0232】
含水量試験方法
繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又は繊維壁材及び/若しくはパウチ内に存在する含水量(含湿量)は、以下の含水量試験方法を使用して測定される。事前に切断されたシート及び/又はパウチ(「試料」)の形態である繊維要素及び/若しくは粒子、並びに/又は繊維壁材、又はそれらの一部を、試験前の24時間、約23℃±1.0℃の温度、及び50%±2%の相対湿度に調節された部屋に置く。各繊維壁材試料及び/又はパウチは、少なくとも26平方センチメートル(4平方インチ)の面積を有するが、てんびんの計量皿上に適切にフィットするのに十分小さいサイズとする。上述の温度及び湿度の条件下で、少なくとも小数第4位まで測定できるてんびんを用いて、試料の重量を、10分の間に前の(測定した)重量からの変化が0.5%未満になるまで、5分ごとに記録する。最終的な質量は、「平衡重量」として記録される。10分以内に、試料を、乾燥のために、強制空気乾燥器中のホイル上に、温度70℃±2℃、相対湿度4%±2%で、24時間置く。24時間の乾燥後、試料を取り除いて、15秒以内にその重量を測定する。この重量は、サンプルの「乾燥重量」と呼ばれる。
【0233】
試料の含水量(含湿量)は次のように計算される:
【0235】
試料の含水量(含湿量)%を3個の複製試料について平均化し、試料の含水量(含湿量)%として記録する。結果は、小数点第1位(0.1%)まで報告する。
【0236】
破壊試験方法
装置及び材料:
図11〜図13に関して:
2000mLのガラスビーカー50(高さ約19センチメートル、直径14センチメートル(高さ7.5インチ、直径5.5インチ))
電磁撹拌器用皿52(Labline,Melrose Park,IL,Model No.1250又は同等物)
電磁撹拌器用撹拌棒54(長さ5センチメートル、直径0.95センチメートル(長さ2インチ、直径3/8インチ)、テフロン被覆)
温度計(1〜100℃+/−1℃)
3.18cm(1.25インチ)ペーパーバインダークリップ
アリゲータークランプ(長さ約1インチ)56
深さ調節ロッド58及びベース62の付いたホルダー60
タイマー(0.1秒単位まで正確に測れること)
脱イオン水(23℃±1℃で平衡)
【0237】
試料の調製:
試験に先立って、パウチ試料を23±1℃及び50%±2%の相対湿度で少なくとも24時間平衡状態にする。破壊試験も、この温度及び相対湿度の条件で実施される。
【0238】
装置設定:
図11〜図13に示されるように、2000mLガラスビーカー50を、1600±5mLの脱イオン水で満たし、電磁撹拌器用皿52の上に置く。電磁撹拌器用撹拌棒54を、ビーカー50の底部に置く。撹拌速度を調整して、安定した渦流を起こして、ビーカー50の中央で渦の底部が1200mLのマークにくるようにする。
【0239】
試験される特定のパウチにとって、深さ調節ロッドが適切に設置されていることを確かめるためにトライアル試験が必要な場合がある。パウチ64は、その端がペーパーバインダークリップの留め金中に固定されていて、留め金は2つのワイヤハンドルのうちの1つのアリゲータークランプ56上に掛けられている。アリゲータークランプ56は、深さ調節ロッド58の末端に強く固定される。深さ調節ロッド58は、ペーパーバインダークリップが水中へ下げられる時に、パウチ64の全体がビーカー50の中央で水中に完全に沈み、パウチ64の頂部は渦の底部にあり、パウチ64の底部が撹拌棒54に直接接触しないような、方法で設置される。異なるパウチ試料は異なる寸法であるため、深さ調節ロッド58は、各種のパウチ試料用に調節する必要があるかもしれない。
【0240】
試験プロトコル:
ペーパーバインダークリップに取り付けられているパウチ64を、一度の動作で水中へ下げ、すぐにタイマーを開始する。パウチ64を、注意深く目視で監視する。破壊時間は、パウチが最初に壊れて(バラバラになって)、その内容物(粉末など)を水中へ放出する時と定義され、これはパウチが破壊されることを意味している。
【0241】
明確にするために、パウチ壁材上の被覆が溶解することは、たとえパウチの内容物がパウチから放出されたとしても、「壊れる(バラバラになる)」という条件を満たしていない。そのような場合、注意深く目視で監視を継続し、パウチ壁材が壊れる(バラバラになる)かどうかを決定する。パウチ壁材が非水溶性である場合、パウチは元来、破壊時間を有さず、そのため破壊もしない。
【0242】
パウチが水との接触により即座に壊れる(バラバラになる)場合、パウチは、瞬間的平均破壊時間を有すると言われる。
【0243】
各試料の3個の複製試料を測定し、平均破壊時間を、+/−0.1秒以内の精度で報告する。
【0244】
引張試験方法
装置及び材料:
ボックスカッター又はカッターナイフ
はさみ
2.5センチメートル(1インチ)の正確なダイカッター(model No.JDC25、Thwing−Albert Instrument Company製,14 W Collings Ave,West Berlin,NJ 08091)又は同等物。
【0245】
試料の調製:
ボックスカッターを使用して、パウチの角を、パウチの端に沿って切り開く。パウチの内容物がほとんど空になった後、はさみを用いて、パウチ壁材の試料を、パウチの端に沿って切り開く。その後、パウチ壁材を軽く払ってきれいにし、残余物を全て取り除く。試料調製工程中、パウチ壁材のあらゆる損傷(引き伸ばし、こすれ、圧迫、貫通など)を避けるようにする。壁材をパウチから分離した結果として、パウチ壁材が損傷(すなわち、裂け目、引き伸ばし、切断、貫通など)した場合、試料を廃棄し、他の損傷を受けていない試料を準備する。
【0246】
パウチ壁材の引張特性は、その製造方向(すなわち、機械方向(MD)及び機械横方向(CD))に対して、どの方向に変形が加えられたかに依存する。機械方向(MD)、機械横方向(CD)が明確でない場合、パウチの一端と平行なより長い方の軸方向がMDであると考えられ、直行する方向がCDであると考えられる。あるいは、空のパウチがほぼ正方形である場合、パウチの一端と平行な軸方向がMDであると考え、直行する方向がCDであると考えるものと再びみなす。
【0247】
パウチ壁試料を、正確なダイカッターを使用して、25.4mm(1インチ)×12.7mm(0.5インチ)のサイズに切断する。試験に先立って、試料を20±1℃及び40%±2%の相対湿度で少なくとも24時間平衡状態にする。ASTM D882−02に従って、温度23℃±1℃、相対湿度50%±2%において、以下の例外及び/又は以下の条件に沿って、引張試験を実施する。
【0248】
試験プロトコル:
典型的なパウチのサイズによって、初期ゲージ長は6.35mm(0.25インチ)となるように選択され、ゲージ幅は25.4mm(1インチ)となる。引張強度及び破断点伸びは、コンピューター・インターフェ−スの付いた定速伸張引張試験機(Bluehill(登録商標)Materials Testing software version 2.18の付いたInstron Tension tester Model 5569(Instron Corporation社製,825 University Ave,Norwood,MA 02062)など)を用いて測定する。試験速度は、500mm/分に設定する。上部の可動式空気圧つかみ具及び下部の固定空気圧つかみ具の双方に、高さ25.4mm及び試験標本の幅よりも広い平滑ステンレス鋼張りの把持部を装着する。約0.4MPa(60psi)の空気圧をつかみ具に供給する。好適なロードセルを選択して、計算された引張強度が+/−0.01kN/mの精度であるようにする。
【0249】
引張強度は、最大ピーク力(kN)をサンプル幅(m)で割ったものと定義され、kN/mの単位、+/−0.01kN/mの精度で報告する。
【0250】
破断点伸びは、力が、最大ピーク力の10%まで落ち込んだ時の伸びを初期ゲージ長で割って100を掛けたものと定義され、%単位で、+/−0.1%の精度で報告する。
【0251】
MD方向及びCD方向に沿った各試料の3つの複製試料について試験する。
【0252】
計算:
幾何平均引張強度=[MD引張り強度(kN/m)×CD引張り強度(kN/m)]の平方根
幾何平均破断点伸び=[MD破断点伸び(%)×CD破断点伸び(%)]の平方根
振盪試験方法
【0253】
装置及び材料:
850μmの篩(直径20cm(8インチ))
篩の底部にフィットするソリッド型平鍋(直径20cm(8インチ))
Lab−Line Orbit Environ Shaker Model No.3528(Lab−Line Instrument社製,Melrose Park,IL 60160)又は同等物
はかり(0.0001g単位まで正確に測れること)
【0254】
試料の調製:
試験に先立って、パウチ試料を20±1℃及び40%±2%の相対湿度で少なくとも24時間平衡状態にする。振盪試験は、これと同じ温度及び同じ相対湿度の条件で実施される。
【0255】
試験プロトコル:
振盪試験の実施前に、パウチの質量を、+/−0.1mg以内の精度で測定する。パウチ試料を、ソリッド型平鍋上の篩の中央に置く。ふるい、平鍋とも、振盪皿の上に置く。振盪速度を150〜170rpm、10分間に設定する。パウチの質量を、振盪試験後に+/−0.1mgの範囲内の精度で再び測定する。
【0256】
各試料の3つの複製試料を試験する。パーセント重量喪失を、振盪の前後のパウチ質量に基づいて計算し、+/−0.1mgの範囲内の精度で報告する。
【0257】
中央粒径試験方法
平均粒径を決定するために、本試験法を使用しなければならない。
【0258】
中央粒径試験は、シード物質の中央粒径を測定するために行われ、1989年5月26日に認可されたASTM D 502−89、「Standard Test Method for Particle Size of Soaps and Other Detergents」と、更に分析に用いる篩のサイズに関する定義を用いて行われる。7項の「Procedure using machine−sieving method」に従って、米国標準(ASTM E 11)篩♯8(2360um)、♯12(1700um)、♯16(1180um)、♯20(850um)、♯30(600um)、♯40(425um)、♯50(300um)、♯70(212um)、♯100(150um)を含む、積み重ねた清浄な乾燥篩が必要である。規定された機械篩い法は、の積み重ねた篩を用いて使用される。シード物質をサンプルとして用いる。好適なふるい振盪機は、W.S.Tyler Company of Mentor,Ohio,U.S.A.より得られる。
【0259】
各シーブのマイクロメートル開口サイズを対数横座標にプロットし、累積質量パーセント(Q
3)を線形縦座標にプロットした片対数プロット上にデータを示す。データ表示の例は、ISO 9276−1:1998、「粒径分析の結果表示−1部:グラフ表示」、図A.4に示されている。この発明の目的のために、シード物質中央粒径(D
50)は、累積質量パーセントが50パーセントと等しい点での横座標値として定義され、下記式を使用して50%値の真上(a50)及び真下(b50)のデータ点間の直線補間により計算される。
D
50=10^[Log(D
a50)−(Log(D
a50)−Log(D
b50))
*(Q
a50−50%)/(Q
a50−Q
b50)]
(式中、Q
a50及びQ
b50は、それぞれ50パーセンタイル値の真上及び真下のデータの累積質量パーセンタイル値であり、D
a50及びD
b50は、これらのデータに相当するマイクロメートルシーブサイズ値である。)
【0260】
50パーセンタイル値が最も細かい篩サイズ(150um)よりも小さいか又は最も粗い篩サイズ(2360um)よりも大きい場合、次いで、中央値が2つの測定された篩サイズ間に入るまで、1.5以下の等比級数にしたがって積み重ねた篩に追加の篩を加えられなければならない。
【0261】
シード物質の分布Spanとは、中央値(中央粒径)に関するシードサイズ分布の幅の大きさである。これは、以下に従って計算される。
Span=(D
84/D
50+D
50/D
16)/2
D
50は中央粒径、D
84及びD
16は、それぞれ、累積質量パーセントのプロット上の、16パーセンタイル値、84パーセンタイル値の粒径である。
【0262】
万一D
16値が、最も細かい篩サイズ(150um)未満になった場合、Spanは、以下に従って計算される:
Span=(D
84/D
50)
【0263】
万一D
84値が、最も粗い篩サイズ(2360um)超となった場合、Spanは、以下に従って計算される。:
Span=(D
50/D
16)
【0264】
万一D
16値が、最も細かい篩サイズ(150um)未満になり、D
84値が、最も粗い篩サイズ(2360um)超となった場合、分布Spanは、最大値の5.7であるとする。
【0265】
直径試験方法
個々の繊維要素又は繊維壁材内の繊維要素の直径を、走査型電子顕微鏡(SEM)又は光学顕微鏡、及び画像解析ソフトウェアを使用して決定する。200〜10,000倍の倍率を選択し、繊維要素を測定のために適切に拡大する。SEMを使用するときに、電子ビームにおける繊維要素の帯電及び振動を避けるために、試料には金又はパラジウム化合物をスパッタする。SEM又は光学顕微鏡を用いて撮られた画像(モニタースクリーン上)から、繊維要素の寸法を決定するには、マニュアルの手順を使用する。マウス及びカーソルツールを用いて、無作為に選択された繊維要素の縁部を探し、その後、その幅(すなわち、その点において繊維要素方向に対して垂直に)にわたって繊維要素の他方の縁部まで測定する。目盛りのある、較正された画像解析ツールには、μmでの実際の読取値を得るための目盛りが備わっている。繊維壁材中の繊維要素について、繊維要素をいくつか、SEM又は光学顕微鏡を用いて、繊維壁材の試料全体からランダムに選択する。繊維壁材の少なくとも2つの部分が切り取り、この方法で試験する。統計学的分析のために、そのような測定を少なくとも合計100回行い、次いで全てのデータを記録する。記録したデータを使って、繊維要素の直径の平均値(平均)、繊維要素の直径の標準偏差、及び繊維要素の直径の中央値を算出する。
【0266】
別の有用な統計値として、特定の上限以下である繊維要素の集合の量を算出する。この統計値を決定するために、繊維要素の直径のうちのどれくらい多くの結果が、上限以下であるかカウントするようにソフトウェアをプログラムし、このカウント(データの合計数によって除され、100%を掛ける)を、上限以下であるパーセント(例えば直径が1マクロメートル以下であるパーセント、又はサブミクロンである%)として、パーセントで記録する。本発明者らは、個々の円形繊維要素に関し測定された直径(μmで)をdiとして表す。
【0267】
繊維要素が非円形断面を有する場合では、繊維要素の直径の測定は、水力直径として、及びこれと等しいものとして決定される。水力直径とは繊維要素の断面積を4倍して繊維要素の断面の周囲の長さ(中空の繊維要素の場合は外側の周囲の長さ)で除したものである。数−平均直径、あるいは平均直径は以下のとおり算出される:
【0269】
厚さ試験方法
繊維壁材の厚さは、繊維壁材試料から5つの試料に切り出した各試料を、VIR Electronic Thickness Tester Model II(Thwing− Albert Instrument Company(Philadelphia,PA)から入手可能)のロードフット搭載面よりも大きな寸法に切り出して測定する。典型的に、ロードフット搭載面は約20.3cm
2(3.14in
2)の円形の表面積を有する。試料を水平な平面とロードフット搭載面との間に設置する。ロードフット搭載面は、15.5g/cm
2の封圧を試料に印加する。各試料の厚さとは、平面とロードフット搭載面との間に結果として生じる隔たりである。厚さは5つの試料の平均の厚さとして算出される。結果をミリメートル(mm)で記録する。
【0270】
剪断粘度試験方法
本発明のフィラメント形成組成物の剪断粘度は、毛管レオメーターである、Goettfert USA(Rock Hill SC,USA)で製造されたGoettfert Rheograph 6000を使用して測定する。測定は、1.0mmの直径D及び30mmの長さL(すなわちL/D=30)を有する毛管ダイを用いて行う。75℃のダイ試験温度に保持されたレオメーターの20mmバレルの下端にダイを取り付ける。ダイ試験温度に予め加熱されたフィラメント形成組成物の試料60gをレオメーターのバレル部分内に充填する。試料から全ての混入空気を取り除く。一連の選択された速度、1,000〜10,000秒
-1で、試料をバレルから毛管ダイを通して押す。見かけの剪断粘度は、試料がバレルから毛管ダイを通って進む時に試料に生じる圧力低下及び毛管ダイを通る試料の流量から、レオメーターのソフトウェアを用いて計算することができる。log(見かけの剪断粘度)を、log(剪断速度)に対してプロットし、このプロットをη=Kγ
n-1によって指数法則でフィットする。式中、Kは材料の粘性定数であり、nは材料の薄化係数であり、γは剪断速度である。本明細書のフィラメント形成組成物の見かけの剪断粘度の報告値は、剪断速度3,000秒
-1に対する補間により指数法則関係を用いて計算されたものである。
【0271】
重量平均分子量
材料(例えばポリマー)の重量平均分子量(Mw)は、混合ベッドカラムを使用して、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定される。以下の構成要素を有する高性能液体クロマトグラフ(HPLC):Millenium(登録商標)、Model 600Eポンプ、システムコントローラ及びコントローラーのソフトウェアバージョン3.2、Model 717 Plusオートサンプラー及びCHM−009246カラムヒーター(全てWaters Corporation(Milford,MA,USA))を使用する。カラムは、600mmの長さ及び7.5mmの内径を有する、PLゲル20μm混合Aカラム(ゲル分子量は1,000g/モル〜40,000,000g/モルの範囲)であり、ガードカラムはPLゲル20μm、長さ50mm、IDは7.5mmである。カラムの温度は55℃であり、注入量は200μLである。検出器は、Wyatt Technology(Santa Barbara,CA,USA)製のAstra(登録商標)ソフトウェア、バージョン4.73.04検出器ソフトウェア、K5セル及び690nmレーザーを有するレーザー光散乱検出器を備える、DAWN(登録商標)Enhanced Optical System(EOS)である。奇数が振られた検出器上のゲインは101で設定する。偶数が振られた検出器上のゲインは20.9に設定する。Wyatt TechnologyのOptilab(登録商標)示差屈折率計を50℃に設定する。ゲインは10に設定する。移動相は、0.1%重量/体積のLiBrを備えるHPLC等級のジメチルスルホキシドであり、移動相の流量は1mL/分、無勾配である実行時間は30分である。
【0272】
材料を移動相に、移動相1mL当たり材料3mg基準として溶解させることによって、試料を調製する。試料には蓋をし、次いで磁性攪拌器を使用して約5分間攪拌する。次いで試料は85℃の対流式オーブンに60分間定置される。試料は次いで、そのまま室温まで冷却した。次いで5mLのシリンジを使用して、5μmのナイロン膜(タイプ:Spartan−25(Schleicher & Schuell(Keene,NH,USA)により製造))を通じて、試料を5ミリリットル(mL)のオートサンプラー内へ濾過させる。
【0273】
それぞれ一連の測定試料(3つ以上の材料の試料)に関して、ブランク試料の溶媒をカラムに注入した。次いで、チェック試料をに記載された試料と関連して同様な方法で調製する。チェック試料は、47,300g/モルの重量平均分子量を有する2mg/mLのプルラン(Polymer Laboratories)を含む。試料の各セットを分析する前にチェック試料を分析する。ブランク試料、チェック試料、及び材料試験試料上の試験は2個の複製試料を用いて行う。最後の測定は、ブランク試料を用いる。光散乱検出器及び示差屈折計は「Dawn EOS Light Scattering Instrument Hardware Manual」及び「Optilab(登録商標)DSP Interferometric Refractometer Hardware Manual」(両方ともWyatt Technology Corp.(Santa Barbara,CA,USA)によって作成され、両方とも参照により本明細書に組み込まれる)に従って実施される。
【0274】
試料の重量平均分子量は、検出器のソフトウェアを使用して算出される。0.066のdn/dc(濃度による屈折率の微分変化)値が使用される。レーザー光検出器及び屈折率検出器のベースラインを補正し、検出器の暗電流及び溶媒散乱の干渉を除去する。レーザー光検出信号が飽和した場合、又は過剰なノイズを呈する場合、その値は分子量の計算には使用しない。分子量の特性評価の領域は、レーザー光散乱及び屈折率のための90°の検出器の両方の信号が、それらの対応するベースラインのノイズレベルの3倍よりも大きくなるように選択する。典型的に、クロマトグラムの高分子量側は、屈折率信号によって制限され、低分子量側はレーザー光信号によって制限される。
【0275】
重量平均分子量は、検出器のソフトウェアに記載されている「一次Zimmプロット」を使用して算出することができる。試料の重量平均分子量は1,000,000g/モルより大きい場合、一次及び二次Zimmプロットの両方が計算され、回帰分析の最もエラーの少ない結果を使用して分子量が計算される。報告された重量平均分子量は、材料試験試料に関し2回測定した値の平均である。
【0276】
繊維要素組成物試験方法
繊維要素組成物測定用に繊維要素を調製するために、繊維要素の外面上に存在する任意の除去可能であるコーティング組成物及び/又は材料を除去することによって、繊維要素を調整する。それを実行する方法の例としては、繊維要素を変化させずに外部のコーティングを除去する好適な溶剤で、繊維要素を3回洗浄することである。その後、繊維要素の水分が10%未満となるまで、繊維要素を、温度23℃±1.0℃で、空気乾燥させる。調整した繊維要素の化学分析を次いで完了させ、フィラメント形成材料、及び繊維要素内に存在する活性剤に関して、繊維要素の組成の構成を決定する。
【0277】
繊維要素形成材料及び活性剤に関する組成の構成はまた、TOF−SIMS又はSEMを使用して、断面解析を完了することによって決定されてもよい。繊維要素の組成の構成を決定するための更に他の方法は、マーカーとして蛍光染料を使用するものである。更に、常として、繊維要素の製造者は自分達の繊維要素の組成を知っていなくてはならない。
【0278】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。むしろ、特に指定のない限り、それぞれのかかる寸法は、記載された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0279】
本明細書で引用されているあらゆる文献は、あらゆる相互参照特許又は関連特許を含め、明示的に除外されたり、別段に限定されたりしている場合を除き、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の任意の参照文献との任意の組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。さらに、この文献における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により取り入れられた文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相容れない場合は、この文献においてその用語に割り当てられた意味又は定義に従うものとする。
【0280】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正をなすことができることが当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。