(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-522850(P2017-522850A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】圧電アクチュエータの位相角制御
(51)【国際特許分類】
H02N 2/06 20060101AFI20170714BHJP
H01L 41/04 20060101ALI20170714BHJP
H01L 41/09 20060101ALI20170714BHJP
【FI】
H02N2/06
H01L41/04
H01L41/09
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-502597(P2017-502597)
(86)(22)【出願日】2015年6月1日
(85)【翻訳文提出日】2017年1月16日
(86)【国際出願番号】EP2015062129
(87)【国際公開番号】WO2016008633
(87)【国際公開日】20160121
(31)【優先権主張番号】102014110003.4
(32)【優先日】2014年7月16日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】514024918
【氏名又は名称】フェルメス マイクロディスペンシング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステッドラー、ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】フリース、マリオ
(72)【発明者】
【氏名】カルガー、イーリ
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681BB01
5H681BB13
5H681BC00
5H681DD23
5H681FF27
5H681FF30
5H681FF34
5H681FF36
(57)【要約】
本発明は、時間的に可変の電圧信号U
Eが印加される入力12と、圧電アクチュエータ配列14、54、84の端子を少なくとも1つの電圧制御式圧電アクチュエータPzと接続するための圧電インターフェース13、53、83と、電圧信号U
Eの位相位置を検出するように実現される同期制御回路SKと、入力12と圧電インターフェース13、53、83との間のインバータ回路16、56、86と、を備え、所定の電圧曲線を有する制御電圧U
Sが圧電インターフェースに印加されるように、同期制御回路SKが、電圧信号U
Eの位相位置に基づいてインバータ回路16、56、86を制御するように実現される、圧電駆動回路11、51、81を説明する。本発明は、圧電アクチュエータ配列14、54、84を制御する方法をさらに説明する。本発明は、また、圧電アクチュエータ装置14、54、84および独創的な圧電駆動回路11、51、81を備える、圧電アクチュエータ装置10、50、80を説明する。本発明は、また、独創的な圧電アクチュエータ装置10、50、80を備える測定バルブを説明する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電駆動回路(11、51、81)であって、
時間的に可変の電圧信号(UE)が印加される入力(12)と、
圧電アクチュエータ配列(14、54、84)の端子を少なくとも1つの電圧制御式圧電アクチュエータ(Pz)に接続するための圧電インターフェース(13、53、83)と、
前記電圧信号(UE)の位相位置を検出するように実現される同期制御回路(SK)と、
前記入力(12)と前記圧電インターフェース(13、53、83)との間のインバータ回路(16、56、86)と、
を備え、
所定の電圧曲線を有する制御電圧(US)が前記圧電インターフェースに印加されるように、前記同期制御回路(SK)が、前記電圧信号(UE)の前記位相位置に基づいて前記インバータ回路(16、56、86)を制御するように実現される、
圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項2】
前記インバータ回路(16、56、86)が、複数行に配置される複数の電線、複数列に配置される複数の電線、およびスイッチ行列の電線の交点に配置され、それぞれが行の電線と列の電線とを接続する複数のスイッチ(S)を有する前記スイッチ行列を備え、前記スイッチ(S)を制御するために、前記複数のスイッチ(S)が制御信号によって前記同期制御回路(SK)に接続される、請求項1記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項3】
前記圧電インターフェースに並列接続される放電スイッチ(Sc)をさらに備える、請求項1または2記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項4】
前記放電スイッチ(Sc)が抵抗器(Rc)と直列接続される、請求項3記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項5】
前記放電スイッチ(Sc)と前記圧電インターフェース(13、53、83)との間に直列接続され、ブリッジ抵抗器(Ru)に並列接続される追加のスイッチ(Su)をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項6】
前記電圧信号(UE)が交流電圧信号または多相交流電圧信号を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項7】
前記圧電インターフェース(13、53、83)が、複数の圧電アクチュエータ(Pz)が並行して切り替えられ得るように実現される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項8】
前記圧電インターフェースが圧電アクチュエータ(Pz)の複数の群(GR1〜GRm)のための複数のコネクタを備え、2つの列の電線が圧電アクチュエータの前記群(GR1〜GRm)のそれぞれに割り当てられる、請求項2〜7のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項9】
圧電アクチュエータの個々の前記群(GR1〜GRm)が独立的に制御可能であるように、前記同期制御回路(SK)が、圧電アクチュエータ(Pz)の前記群(GR1〜GRm)のそれぞれに対する別個の制御信号を生成するように実現される、請求項8記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項10】
前記入力(12、52、82)に接続される電圧源をさらに備える、および/または、絶縁変圧器が電圧源と前記インバータ回路(16、56、86)との間に接続される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)。
【請求項11】
圧電アクチュエータ配列(14、54、84)を制御する方法であって、少なくとも、
電圧信号(UE)を受信することと、
所定のスイッチング方式に従って前記電圧信号(UE)の極性を反転させることによって前記電圧信号(UE)の曲線部分を分解および結合することと、
少なくとも1つの電圧制御式圧電アクチュエータ(Pz)を有する圧電アクチュエータ配列(14、54、84)の端子への接続のために、極性が反転された前記電圧信号を制御電圧(US)として圧電インターフェース(13、53、83)に印加することと、
を含む方法。
【請求項12】
前記制御電圧(US)が、前記圧電インターフェース(13、53、83)に並列接続される追加的な放電スイッチ(Sc)を通して前記圧電アクチュエータ(Pz)を放電することによって変更される、および/または、制御電圧(US)が、直列抵抗器(Ru)を接続することによってさらに変更される、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記圧電インターフェース(13、53、83)に印加される前記制御電圧(US)の前記極性が変化するように、スイッチ(S)の駆動が前記電圧信号(UE)のゼロクロスから時間的にずらされる、請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
圧電アクチュエータ配列(14、54、84)および請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧電駆動回路(11、51、81)を備える圧電アクチュエータ装置(10、50、80)。
【請求項15】
請求項14記載の圧電アクチュエータ装置(10、50、80)を備える測定バルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電駆動回路、および圧電アクチュエータ配列を駆動する方法を説明する。
【背景技術】
【0002】
圧電アクチュエータは、多くの技術分野において、特に製造技術の分野において機械的運動を制御するために使用される。機械的運動を制御するために、圧電アクチュエータに一定の電圧が印加され、逆圧電効果が、機械的運動、すなわちより正確には、圧電アクチュエータの収縮または伸長をもたらす。機械的運動により、圧電アクチュエータは次に、プランジャまたはレバーなどの作動要素を動かす。圧電アクチュエータは、少なくともピエゾ素子、または直列に、もしくは並列に接続されるピエゾ素子の群を備える。直列接続されたピエゾ素子は、ピエゾスタックとして実践されてもよく、ピエゾスタックの運動距離は、相応して単一のピエゾ素子よりも長くなる。
【0003】
例として、圧電アクチュエータなどのアクチュエータによって駆動されるプランジャを使用する測定バルブは、薄い、またはペースト状の材料の塗布または測定に、特に接着剤の塗布に使用される。圧電アクチュエータは、圧電アクチュエータに印加される制御信号の電圧によって駆動され、バルブプランジャを作動させる機械的運動を行う。測定バルブの開度は、圧電アクチュエータの制御電圧のレベルによって制御され得る。分注される材料の量は、バルブが開放される期間に依存する。バルブが開放される期間は、制御電圧の周波数に依存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、圧電アクチュエータ制御信号がそこから得られる信号は、専用の波形発生器の発振器を使用して生成される。アナログ式スイッチング回路を有する単純な波形発生器が、設定可能な、のこぎり波発振器の条件を満たし、そのために、非線形回路を使用して、三角波がおおよそ正弦波状にされる。これらの装置の正弦波状の出力は、概して、比較的大きな歪み率を示す。方形波は、比較器によって三角波から生成され、参照電圧を調節することにより方形波のパルス幅を設定することが可能である。しかし、この種類の波形発生器の精密さは非常に限られている。デジタル波形発生器は、ダイレクトデジタル合成(DDS)を使用し、様々な周期的な波形を生成することが可能である。その正確さは、アナログ式スイッチング技術を使用する装置と比較して著しく高く、DDSにおける内部分解能に主に依存する。クオーツ式発振器は、一般的に、DDSクロック用のクロック源として機能する。これらの種類の電圧源は、高い正確性を提供するが、これらは広い範囲における適用のために設計されているため、概して構造上複雑であり、非常に高価である。
【0005】
したがって、経済的で、充分に正確な圧電アクチュエータ用の駆動回路を提供すること、および、対応の、圧電アクチュエータを駆動する方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的は、請求項1記載の圧電駆動回路によって、請求項11記載の方法によって、請求項14記載の圧電アクチュエータ装置によって、および請求項15記載の測定バルブによって達成される。
【0007】
本発明による圧電駆動回路は、時間的に可変の電圧信号が提供される入力を備える。その入力における電圧信号は、標準的な電源、たとえば50Hzまたは60Hzの商用電源から発生してもよい。圧電駆動回路は、少なくとも1つの電圧制御式圧電アクチュエータの圧電アクチュエータ配列への接続のための圧電インターフェースをさらに備える。圧電アクチュエータ配列は、少なくとも1つの圧電アクチュエータを備えるが、同時に、複数の圧電アクチュエータが圧電アクチュエータ配列内で並列接続されてもよく、または圧電アクチュエータ配列は、並列に接続される圧電アクチュエータの個々の群に分けられてもよい。インターフェースは、たとえば端子を備えてもよく、それを用いて圧電アクチュエータ、複数の圧電アクチュエータ、または圧電アクチュエータ配列が圧電駆動回路に電気的に接続されることが可能である。さらに、圧電駆動回路は、電圧信号の位相位置を検出するように実現される同期制御回路、および入力と圧電インターフェースとの間のインバータ回路を備える。インバータ回路は、整流回路であってもよく、たとえば、直流電圧を提供するために、それを用いて交流電圧が分解および再構成される。同期制御回路は、一種のシーケンス制御とみなされ得る。同期制御回路は、電圧信号の位相位置に応じて、所定の電圧波形を有する制御電圧が圧電インターフェースに印加されるようにインバータ回路を制御するように実現される。換言すると、同期制御回路は、電圧信号の時間的な動きを判定し、この情報を基に、所定の形状および周波数を有する電圧波形を有する信号を生成するために、電圧信号を分解および再構成する。この信号を用いて、たとえば、圧電アクチュエータによって制御される測定バルブを使用して、薄いまたはペースト状の物質の精密な測定が可能となる。制御の充分な正確さが、有利にも、波形発生器などの、より高価な交流電圧源の必要性を排除する。本発明によって達成され得る特定の利点は、標準的な電源などの交流電源から得られる標準的な電圧信号が入力信号として使用されることが可能であり、標準的な電圧波形の部分が、標準的な電圧信号から切り取られ、望ましい形状および周波数を有する波形に達するように再構成される点にある。
【0008】
圧電アクチュエータ配列を制御する本発明の方法では、電圧信号が受信され、電圧信号の波形部分が、所定のスイッチング方式に従って電圧信号の極性を反転させることにより分解および再構成される。圧電アクチュエータ配列の端子を少なくとも1つの電圧制御式圧電アクチュエータと接続させるために、極性が反転された電圧信号は、圧電インターフェースに制御信号として印加される。
【0009】
本発明の圧電アクチュエータ装置は、本発明による特徴を有する圧電駆動回路、および圧電アクチュエータ配列を備える。
【0010】
本発明による測定バルブは、本発明による特徴を有する圧電アクチュエータ装置を備える。
【0011】
本発明の、特に有利となるさらなる実施形態および具現化は、従属請求項および以下の説明より得られる。
【0012】
本発明の圧電駆動回路の有利な実施形態では、インバータ回路は、複数行に配置される複数の電線、複数列に配置される複数の電線、およびスイッチ行列の電線の交点に配置され、それぞれが行の電線と列の電線とを接続する複数のスイッチを有するスイッチング行列を備える。スイッチを制御するために、スイッチは制御信号によって同期制御回路に接続される。たとえば、スイッチは、個々のスイッチに割り当てられた別々の並列の電線によって、同期制御回路に接続され得る。代替的に、スイッチは、スイッチ行列によって制御されてもよい。
【0013】
本発明の特に好ましい実施形態では、圧電駆動回路は、圧電インターフェースに並列に接続される放電スイッチを備える。放電スイッチは、非同期的に、すなわち、入力電圧により決定される信号周波数から独立して、圧電端子間の電圧をグランドに引き込むように、または少なくとも、圧電端子における電圧の低減を達成するように機能する。放電スイッチを使用して、特に柔軟な方法で、および入力電圧から大いに独立して、制御信号の周波数および形状が形成され得る。
【0014】
本発明の圧電駆動回路の代替の実施形態によると、放電スイッチは、スルー接続されると抵抗を有する。スイッチング動作、または電荷が放電スイッチによって圧電アクチュエータから移送される放電時間は、放電スイッチの電気抵抗および圧電アクチュエータの静電容量によって決定される。代替的に、圧電アクチュエータの抵抗および静電容量と共に、スイッチング動作または圧電アクチュエータの電荷移送時間を決定するために、追加の抵抗器が放電スイッチに直列接続されてもよい。
【0015】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、圧電駆動回路は、放電スイッチと圧電インターフェースとの間に直列接続され、ブリッジ抵抗器と並列に接続される、さらなるスイッチを備える。電圧波形の不連続性は、追加のスイッチによって改善され得る。換言すると、ブリッジ抵抗器は、制御信号の電圧波形の生成に影響を与え得る、追加の時定数を導入する。追加のスイッチは、開放状態では無限大の抵抗を提供し、電流は並列接続された抵抗器を通って流れる。スイッチは、閉鎖される、すなわちスルー接続されるとき、実質的にゼロの抵抗を提供し、電流は基本的にはスイッチを通って流れる。
【0016】
本発明の圧電駆動回路によって使用される電圧信号は、交流信号または三相電力信号であってもよい。三相信号を用いると、要するに、多相信号の各相の間を行き来することが可能であるため、基準周波数が同じであっても、交流信号と比較して、制御信号のより高い信号周波数が達成され得る。
【0017】
圧電駆動回路の特に有利な実施形態では、複数の圧電アクチュエータは、並列に接続される。この回路構成を用いて、たとえば、並列の組み立てラインが、単一の駆動回路で実現可能である。追加の駆動スイッチで分配可能であることが、コストの低減だけでなく、並行制御ユニットの正確に同期した動作をももたらす。
【0018】
さらに、圧電アクチュエータは、圧電アクチュエータの複数の群に配置されてもよく、各グループにはスイッチング行列の列方向の2つの電線が割り当てられる。同期制御回路は、圧電アクチュエータの個々のグループが互いから独立して制御され得るように、圧電アクチュエータの群のそれぞれのための、別個の制御信号を生成するように実現されてもよい。このようにして、単一の駆動回路を用いて、様々な駆動パターンが同時に実現可能である。たとえば、いくつかの異なる製造工程が、単一の駆動回路を用いて制御され得る。
【0019】
圧電駆動回路は、入力に接続される電圧源をさらに備えてもよい。ここでは、絶縁変圧器が電圧源とインバータ回路との間に接続されてもよい。絶縁変圧器は、たとえばユーザにより意図せずに引き起こされ得る、電源の接地短絡を確実に防止する。このようにして、装置の動作およびメンテナンスにおける安全性が向上する。
【0020】
本発明の方法の特に有利な実施形態では、圧電アクチュエータを制御するための電圧信号は、圧電インターフェースに並列接続される追加の放電スイッチを通して電圧制御式圧電アクチュエータを放電することによって変更され得る。
【0021】
圧電アクチュエータを制御するための電圧信号は、また、直列抵抗を接続することによって変更されてもよい。
【0022】
本発明の方法の特に有利な実施形態では、スイッチの無電流での切換えを達成するために、スイッチは、電圧信号のゼロクロスに同期して経時的に駆動される。この駆動方法により、結果として、駆動回路のエネルギー消費が特に低くなる。
【0023】
代替的に、スイッチの制御は、圧電インターフェースに印加される電圧の極性が変化し得るように、電圧信号のゼロクロスから時間的にずらされてもよい。圧電アクチュエータに印加される電圧の極性を変化させることによって、圧電アクチュエータのより大きな変位または作動距離を達成することが効果的に可能となる。この場合、好ましくは、圧電アクチュエータに印加される負の、または「バイポーラ」電圧が、動作電圧の特定の値を超えないことを、および、バイポーラ電圧を圧電アクチュエータに印加する時間が最大値を超えないことを確実にするように配慮される。
【0024】
以下において、添付の図面に関して、および例示的な実施形態を用いて本発明をより詳細に説明する。図面では、同一または類似の物は、同じ参照番号が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施形態による圧電駆動回路を示す。
【図2】圧電アクチュエータ配列に印加される制御電圧について経時的に電圧のプロットを示す。
【図3】圧電アクチュエータ配列に印加される制御電圧について経時的に電圧のプロットを示す。
【図4】圧電アクチュエータ配列に印加される制御電圧について経時的に電圧の両極性のプロットを示す。
【図5】本発明の第2の実施形態による圧電駆動回路を示す。
【図6】圧電アクチュエータ配列に印加され、本発明の第2の実施形態による圧電駆動回路によって生成される制御電圧について経時的に電圧のプロットを示す。
【図7】圧電アクチュエータ配列に印加され、本発明の第2の実施形態による圧電駆動回路によって生成される制御電圧について経時的に電圧のプロットを示す。
【図8】本発明の第3の実施形態による圧電駆動回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明の第1の実施形態による、圧電駆動回路11を有する圧電アクチュエータ装置10を示す。この例示的な実施形態では、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの圧電アクチュエータ配列PZAが駆動される。圧電駆動回路11は、入力12を備え、入力12に亘って、時間的に可変の電圧U
Eが印加される。時間的に可変の電圧U
Eは、たとえば、交流電圧源(図示せず)によって生成され得る。最も単純な場合では、この交流電圧源は、標準的な交流電源であってもよい。入力は、相入力P1および中性線Nのための入力を備える。この場合の相入力における相P1は、たとえば電源の相導体である。圧電駆動回路11は、入力12および圧電インターフェース13を有するマトリクスとして接続される、4つの電子スイッチS10、S11、S00、S01の2×2のスイッチング行列を有するインバータ回路16をさらに備える。そして圧電インターフェース13は、複数の並列接続された圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznを有する圧電アクチュエータ配列14に接続される。多数の圧電アクチュエータに対して単一の制御ユニットまたは圧電駆動回路11が必要とされるだけなので、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの並列配置は、圧電アクチュエータの制御、および圧電駆動回路11の構築の特に単純で経済的な方法を可能にする。入力12に印加される電圧U
Eの位相は、同期制御装置SKによって決定され、電子スイッチS10、S11、S00、S01に対する適切な制御信号は、圧電アクチュエータまたは圧電アクチュエータ配列14において特定の電圧形状を生起するために、スイッチング方式に従って同期制御装置SKに印加されるトリガ信号Trで生成される。
【0027】
制御信号をスイッチSに転送するために、同期制御回路SKは、個々のスイッチSに割り当てられる個々のコネクタによってスイッチSに接続され得る。代替的に、スイッチSがそれにより同期制御回路SKによって制御されるスイッチング行列も可能である。明確さのために、図1にそのようなコネクタは示されていない。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの極性の正しい制御、およびエネルギー回収は、入力電圧U
Eの位相位置に従って電子スイッチS10、S11、S00、S01に制御される周期的な変化によって達成される。この例示的な実施形態では、電子スイッチの切換えは、無電流の切換えが可能となるように、電圧曲線に関して連続的に起こる。無電流の切換えは、圧電アクチュエータがリアクタンスとして動作し、したがって実質的に電気エネルギーを消費しないという追加の効果を有する。圧電アクチュエータを電源から充電するために必要なエネルギーは、放電中に電源に戻される。さらに、スイッチScが、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznまたは圧電アクチュエータ配列14に並列接続される。スイッチScは、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの非同期式放電のために使用され得る。非同期式放電とは、入力電圧U
Eに同期しない放電を意味すると理解される。スイッチScは、スイッチScに直列接続される抵抗器として示される抵抗器Rcを備える。スイッチScが開放している場合、すなわちスルー接続されていない場合、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される電圧は、入力電圧U
Eに従って制御される。スイッチScが閉鎖している場合、すなわちスルー接続されている場合、均等化電流が、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの端子を流れ、圧電アクチュエータの端子間の電圧をゼロに戻す。したがってスイッチScは、圧電アクチュエータの活性化のための任意の期間を決定するために使用されてもよい。さらに、並列ブリッジ抵抗器Ruを有するスイッチSuが、スイッチScまたは抵抗器Rcと、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznとの間に配置される。スイッチSuは、電圧形状の発生において起こり得る不連続性を克服するのに役立ち、スイッチScと共に、さらなる時定数に貢献する。
【0028】
図2は、第1の実施形態による、圧電アクチュエータ配列14、または圧電アクチュエータ配列14の圧電アクチュエータに印加される制御電圧U
Sの電圧波形を示す。経時的な制御電圧U
Sの挙動は、単にスイッチS00、S01、S10、S11のオンおよびオフのスイッチングによって達成される。対応のスイッチング方式が表1に示される。スイッチの「開放」状態は、「0」によって表され、スイッチの「閉鎖」状態は、「1」によって表される。期間またはセクションA01では、スイッチS00、S11の両方が開放され、スイッチS01、S10は閉鎖される。換言すると、正の電位が、スイッチS10を介して圧電アクチュエータの左手側の端子に、すなわちスイッチS00、S10に接続される端子に印加されるが、理想的にはゼロ電位である中性線の電位は、スイッチS01を介して圧電アクチュエータの右手側の端子に、すなわちスイッチS01、S11に接続される端子に印加されるように、P1における正の半波の電圧は、圧電アクチュエータ配列14の圧電アクチュエータによって見られる。全体では、正の電圧が、期間A01の間に圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される。圧電アクチュエータが作動される時間の長さは、この場合、入力12(図1参照)に印加される電圧U
Eの周波数によって決定される。
【0030】
周波数50Hzの標準的な電源の場合、たとえば、期間A01の長さは10msとなる。期間A01の間に印加される信号U
Eは、100Hzの一連の半波の、1つのパルスと見なされてもよい。期間A02の間、入力電圧U
Eは極性を反転され、負の電圧がP1に存在する。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznが正しい極性で駆動され続けることを確実にするために、入力電圧U
Eは、スイッチS00、S11を閉鎖し、スイッチS01、S10を開放することによって、反転される。これによって、期間A02の間に、期間A01の間に見られたものと同じ電圧波形が、圧電アクチュエータによって見られることが確実となる。換言すると、期間A02の間、理想的にはゼロ電位である、中性線の電位は、スイッチS01を介して圧電アクチュエータの左手側の端子に、すなわちスイッチS00、S10に接続される端子に印加されるが、相P1の電圧、すなわち負の電位は、圧電アクチュエータの右手側の端子に、すなわちスイッチS01、S11に接続される端子に印加される。全体では、正の電圧はまた、期間A02の間に、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される。スイッチS00、S01、S10およびS11の切り換えは、前述の同期制御装置SKによって入力電圧U
Eの相の挙動に同期される。これは、たとえば、入力において同期制御装置によって相P1が検出され、同期制御装置SKによるスイッチS00、S01、S10およびS11の切換え信号の生成が、この相信号によってトリガされる、ということで実現され得る。同期制御装置SKの方向の矢印は、相P1および同期制御装置SKとの間に示される。この矢印は、相P1の電圧が同期制御装置SKによって検出されるということを表している。たとえば、相P1における電圧信号の検出を可能にするために、相P1と同期制御装置SKとの間に導線が配置されてもよい。期間A03は、期間A01の半分に相当する。期間A04では、圧電アクチュエータに印加される電圧U
Sが期間A04の間維持されるように、すべてのスイッチS00、S01、S10およびS11は開放される。スイッチS00、S01、S10およびS11の開放は、たとえば、制御装置(図示せず)から同期制御装置によって受信されるトリガ信号Trによってトリガされてもよい。そして同期制御装置SKは、切換え動作を入力電圧U
Eの位相と再度同期させ、入力信号が最大に達したとき、スイッチS00、S01、S10およびS11を一致して、すなわち、正確にその時に解放する。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznは、期間A04の間、作動させられたままである。すなわち、電圧U
Sが、圧電アクチュエータの端子間に印加される。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される電圧U
Sが、期間の残りの間に、反転された入力電圧U
Eに従って、0に戻るように、期間A01の開始時点において、スイッチS01およびS11は閉鎖される。期間A03〜A05では、間隔A01およびA02における信号の半分の周波数または2倍の周期を有する信号パルスを生成するために、2つの半波が効果的に結合される。間隔A03〜A05の処理が、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznのより長い作動間隔が維持されるという違いと共に、期間A01およびA02の3倍の長さのパルス幅または周期で間隔A06〜A08の間で繰り返される。期間A01では、スイッチS00、S01、S10およびS11は開放され、一方で、圧電アクチュエータに印加される電圧U
Sは0Vである。この時間の間、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznは不活性化される。間隔A10の間、間隔A11における間隔A09のものと同じ方法でのさらなる中断と共に、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの活性化が続く。
【0031】
図3は、第1の実施形態による圧電アクチュエータ配列14または圧電アクチュエータ配列14の圧電アクチュエータに印加される制御電圧U
Sの電圧波形を示し、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される電圧U
Sは、チョッパスイッチScによって変更される。この追加のスイッチScを使用することによって、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznがいつ放電されるかの自由な選択が可能になる。このようにして、充電後に送電網の周波数から独立した時点において測定パルスが生成され得る。たとえば、およそ第4の半波が始まる時に、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加される電圧U
Sがゼロに戻るように、入力電圧U
Eの第3の半波の間、チョッパスイッチが活性化される。図3で説明されたように、スイッチScを他のスイッチS00〜S11と併せて使用することで、信号電圧または制御電圧U
Sの周期を短くまたは長くすることができる。
【0032】
図4は、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの特に長いストロークまたは作動距離を達成するために印加され得る電圧波形の進行を示す。圧電アクチュエータの作動距離は、制御信号U
Sの両極値間の電圧差に依存する。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの作動距離は、圧電アクチュエータの極性を反転させることによって増加する。圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに一時的に印加される負の電圧U
Sは、バイポーラ電圧U
bipとも呼称される。バイポーラ電圧U
bipは、スイッチS00、S01、S10およびS11の活性化時間をずらすことによって生じる。図4に示される例では、図2および図3に示される例とは対照的に、最初に、整流がなく、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの極性の反転が達成されるように、スイッチS01およびS10は、第2の半波の間、すなわち、負の入力電圧U
Eまたは負の相P1の間、閉鎖されるか、または閉鎖されたままであり、すなわち入力における負の電圧U
Eが、圧電駆動回路11と、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznを有する圧電アクチュエータ配列14との間のインターフェース13に伝えられる。違ったように表現すると、相P1の負の半波の負の電位が、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの左手側の端子に印加される。したがって負の電圧が圧電アクチュエータに印加され、それは圧電アクチュエータへの損傷を避けるためにごく短く印加されるべきであり、かつ、動作電圧の約4分の1に制限されるべきである。図4における第2の半波の間、入力電圧U
Eの値が所定の閾値に達した時点後に、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznにおける電圧は、スイッチS01およびS10を開放することによって一定に保たれる。入力電圧U
Eの値、またはその絶対値が再度閾値を下回るまで、この状態が持続する。その後、入力電圧U
Eが再度圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznに印加されるように、スイッチS01およびS10が閉鎖される。
【0033】
図5は、本発明の第2の実施形態による、圧電駆動回路51を有する圧電アクチュエータ装置50を示す。圧電アクチュエータ装置50は、圧電アクチュエータ装置10に類似して、入力52を備える。この場合、圧電アクチュエータPz1、Pz2〜Pznの制御は、三相に拡張されている。入力電圧U
Eは、三相電圧として印加される。圧電アクチュエータの切換え状態を変化し得る周波数と同様に、生成され得る波形の種類は、第1の実施形態と比較して増加する。他方では、第1の実施形態のものと同じ周波数を有する制御信号は、3分の2低い周波数から生成され得る。信号のジッタノイズは基準周波数に比例するため、第2の実施形態において、ノイズはそれに従って3分の2減少され得る。圧電アクチュエータ装置50は、図1の圧電アクチュエータ装置10に類似して構築される。図1と対照的に、圧電アクチュエータ装置50の入力は、スイッチS00、S01、S10、S11、S21、S30、S31を備える4×2のスイッチング行列を有するインバータ回路56を通して、かつ、圧電インターフェース53によって、並列接続された複数の圧電アクチュエータPz1〜Pznを備える圧電アクチュエータ配列54に連結される、3つの相P1、P2、およびP3を備える。同期制御装置SKは、入力電圧U
Eの3つのすべての相を検出するために、相P1、P2、P3に連結される。そして、所望の形状および時間的変化を有する正の電圧U
Sが圧電アクチュエータPz1〜Pznのそれぞれに印加されるように、同期制御装置SKは、三相の入力電圧U
Eに同期して、4×2のスイッチング行列のスイッチS00、S01、S10、S11、S20、S21、S30、S31を制御する。第1の実施形態と同じ方法で、圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加される電圧U
Sは、チョッパスイッチScによって調節されてもよい。この追加のスイッチScを使用することで、いつ圧電アクチュエータPz1〜Pznが放電されるかの自由な選択が可能になる。既に述べたように、これによって、充電後に送電網の周波数から独立した時点において測定パルスを生成することが可能になる。
【0034】
図6は、第2の実施形態による圧電駆動回路51によって生成される、制御電圧U
Sの電圧波形を示す。この例では、波形は、他の全てのスイッチが開放される中での、スイッチS10およびS01の閉鎖と共に開始される。P1の位相が30°であるとき、相P1およびP3の電圧の絶対値は等しく、その結果、スイッチS10を開放し、スイッチS30を閉鎖することによって、相P3へ移行する。相P3の電圧は正であり、そのため、正の電圧が圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加され続ける。正の電圧が圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加され続けるように、入力における相P3の正の半波から負の半波への移行において、スイッチS31およびS00が閉鎖され、スイッチS01およびS30が開放される。P1の位相が120°であるとき、相P1およびP3の電圧の絶対値は等しく、その結果、スイッチS31およびS00を開放し、スイッチS10およびS01を閉鎖することによって、相P1へ戻るように移行する。正の電圧が圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加され続けるように、相P1の負の半波の間、スイッチS10およびS01が開放され、スイッチS11およびS00が閉鎖される。圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加される電圧U
Sがゼロに留まるように、相P1の負の半波から正の半波への移行において、S31およびS00のすべてのスイッチが開放される。2つのスイッチS20およびS01を閉鎖し、残りのスイッチを開放したままにすることによって、相P2において電圧波形が続行される。相の様々な交点で、個々の相の間を移行することによって、様々なパルス長および振幅を有する様々な信号波形を達成することが可能になる。
【0035】
図7は、第2の実施形態による圧電駆動回路51によって生成され得る制御電圧U
Sの、時間に対する電圧波形を示す。圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加される電圧U
Sの振幅は、特定の電圧値に合わせて調整される。調整は、特定のレベルで圧電アクチュエータPz1〜Pznに印加される電圧U
Sをクランプすることによって行われる。これは、電圧の振幅の閾値で、または対応する入力の電圧相の特定の値で、閉鎖された、すなわち、スルー接続されたスイッチSを開放することにより達成される。制御電圧U
Sは、最初に、他の全てのスイッチが開放される中で、スルー接続するスイッチS10およびS01によって生成される。P1の位相がほぼ15°であるとき、達したばかりの電圧レベルがその後一定のままであるように、スイッチS10およびS01が開放される。P1の位相がほぼ45°のとき、P3の正の半波への転換が達成され、スイッチS30およびスイッチS01はスルー接続される。相P3のゼロクロスにおいて、圧電アクチュエータが次に不活性のままであるように、スイッチS30およびスイッチS01が開放される。その後、スイッチS20およびS01をスルー接続することによって、P2の正の半波への転換が達成される。相P3の電圧の絶対値が制御電圧U
Sの閾値に等しくなるまで、制御電圧の閾値がクランプされるように、制御電圧U
Sの所定の閾値で、スイッチS20およびS01が再度開放される。この時点において、相P3の負の半波への転換は、スイッチS31およびS00をスルー接続することによって達成される。相P3のゼロクロスまたは正の半波への転換において、スイッチS31およびS00を開放し、代わりにスイッチS30およびS01を閉鎖することによって制御電圧U
Sは正に保たれる。制御電圧U
Sの所定の閾値において、閾値が制御電圧として保たれるように、入力電圧U
Eが所定の閾値レベルに再度達するまでスイッチS30およびS01は開放される。この時点において、相P3の正の半波へと戻る転換は、スイッチS30およびS01を再度スルー接続することによって達成される。電圧U
Sのゼロクロスにおいて、すなわち、相P3の負の半波への移行において、スイッチS30およびS01は開放され、スイッチS31およびS00はスルー接続され、その結果、入力における負の電圧U
Eが、圧電アクチュエータにおける正の制御電圧U
Sへと反転される。
【0036】
図8は、本発明の第3の実施形態による圧電アクチュエータ装置80を示す。圧電アクチュエータ装置80は、また、圧電インターフェース83によって互いに連結される圧電駆動回路81および圧電アクチュエータ配列84をさらに備える。さらに、圧電駆動回路81は、入力電圧U
Eが印加される入力82を備える。第3の実施形態による装置80のインバータ回路86は、m個のバルブ群GR1〜GRmを互いに独立して制御することができるように、さらに(2m−2)列が第2の実施形態のスイッチング行列に追加されたという点で、第2の実施形態による装置50のさらなる発展形である。スイッチ群iが、i=1〜mである、スイッチS00,i、S01,i、S10,i、S11,i、S20,i、S21,i、S30,i、S31,iを備える、個別の群GR1〜GRmのスイッチ群iを独立して制御するために、独立したトリガ信号Tr1〜mが、同期制御装置SKへ発せられる。トリガ信号の時刻に依存して、i=1〜mである圧電アクチュエータPz1,i〜Pzn,iの個々の群が、別々の時間に駆動される。たとえば、単一の圧電駆動回路81だけを要する、異なる測定装置での異なった、かつ、時間的にずれたジョブステップの実行、または異なる測定バルブの群の異なるジョブステップの同期的実行が考えられる。図1および図5における装置に類似して、図8の圧電アクチュエータ装置80は、バルブ群のそれぞれのための、i=1〜mである、並列スイッチSc,iおよび直列スイッチSu,iを備える。
【0037】
破損または事故を避けるために、の駆動回路11、51、81の入力と電圧源との間に、絶縁変圧器を接続することが有利となり得る。圧電アクチュエータが電圧源または電源に接続されている間にユーザが圧電アクチュエータに接触するおそれがあるため、圧電アクチュエータと電源との間のガルバニック絶縁は、大電流の流れを防止する。電源が多相または三相電圧である場合、一次巻線についてデルタ結線および二次巻線についてスター結線で構築される変圧器を選択することが有利である。この種類の接続は、二次側に中性線を生成する、すなわち、中性線上の電圧は、その全負荷容量が確保されるように常に合計して0となる。
【0038】
可変の制御電圧を得るために、追加の調節変圧器が絶縁変圧器に伴っていてもよく、1つの中心線上に連結される3つの調整変圧器が、三相入力を使用する実施形態に組み込まれてもよい。
【0039】
たとえば50Hzまたは60Hzの使用可能な周波数よりも高い入力電圧周波数が必要である場合、追加のインバータが、の駆動回路に前にあってもよく、追加のインバータを用いて、送電網の周波数から独立して所望の電圧周波数が生成される。
【0040】
最後に、上に詳細に説明された圧電アクチュエータ装置および圧電アクチュエータ配列は、単に例示的な実施形態であり、当業者によって、本発明の範囲を離れることなく様々な方法で変更され得ることが指摘される。不定冠詞「a」または「an」の使用は、関連の特徴が複数である事例の可能性を除外しない。
【符号の説明】
【0041】
10、50、80 圧電アクチュエータ装置
11、51、81 圧電駆動回路
12、52、82 入力
13、53、83 圧電インターフェース
14、54、84 圧電アクチュエータ配列
16、56、86 インバータ回路
A01〜A11 期間
GR1〜GRm 圧電素子の群
N 中性線
P1、P2、P3 相
Pz1、Pz2〜Pzn 圧電素子
Pz1〜Pzn,i i番目のバルブ群の圧電素子
Rc 抵抗器
Ru ブリッジ抵抗器
S、S10、S11、S00、S01、S20、S21、S30、S31 電子スイッチ
S00,i、S01,i、S10,i、S11,i、S20,i、S21,i、S30,i、S31,i i番目のスイッチ群の電子スイッチ
Sc スイッチ/チョッパスイッチ
SK 同期制御装置
Su 直列スイッチ
Tr、Tr1〜Trm トリガ信号
U
bip バイポーラ電圧
U
E 入力電圧
U
S 制御電圧/圧電素子に印加される電圧
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【国際調査報告】