特表2018-528788IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-528788(P2018-528788A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(54)【発明の名称】エアロゾル発生システム用カートリッジ組立品およびカートリッジ組立品を含むエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20180907BHJP
【FI】
   A24F47/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-528386(P2018-528386)
(86)(22)【出願日】2016年8月18日
(85)【翻訳文提出日】2018年2月21日
(86)【国際出願番号】EP2016069662
(87)【国際公開番号】WO2017032695
(87)【国際公開日】20170302
(31)【優先権主張番号】15182012.3
(32)【優先日】2015年8月21日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】サイギリ アリ ムラト
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC02
4B162AC06
4B162AC13
4B162AC17
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC42
(57)【要約】
エアロゾル発生システムで使用するための近位端および遠位端を有するカートリッジ組立品は、第一の空気吸込み口(10)および第一の空気出口(14)を有する第一の区画(4)、ならびに第二の空気吸込み口(18)および第二の空気出口(22)を有する第二の区画(6)を備えるカートリッジ(2)と、カートリッジ(2)を部分的に囲むマウスピース(30)であって、第三の空気出口を有するマウスピース(30)とを備える。カートリッジ (2) およびマウスピース(30)は、マウスピース(30)の近位端がカートリッジ (2) の近位端に隣接する収縮位置と、マウスピース(30)およびカートリッジ (2) の近位端が、それらの間に第一の空気出口 (14)、第二の空気出口 (22)および第三の空気出口 (32)に流体連通するチャンバー (36)を形成するように長軸方向に間隔をおいて配置される拡張位置との間を互いに対して長軸方向に移動可能である。収縮位置では、第一の空気吸込み口(10)および第二の空気吸込み口(18)ならびに第一の空気出口(14)および第二の空気出口(22)は、マウスピース(30)によって塞がれ、第三の空気出口(32)は、カートリッジ (2) によって塞がれる。拡張位置では、空気は、第一の区画(4)を通じて第一の空気吸込み口(10)から第一の空気出口(14)まで延びる第一の気流経路および第二の区画(4)を通じて第二の空気吸込み口(18)から第二の空気出口(22)まで延びる第二の気流経路に沿ってチャンバー(36)内に引き込まれ、第三の空気出口(32)を通じてチャンバー(36)の外へ出ることができる。エアロゾル発生システムは、カートリッジ組立品と、カートリッジ組立品の少なくとも一部を受けるためのくぼみ(40)およびカートリッジ組立品のカートリッジ(2)の第一の区画(4)と第二の区画(6)のうち一方または両方を加熱するためのヒーター(42)を含むエアロゾル発生装置(38)とを備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムで使用するための近位端および遠位端を有するカートリッジ組立品であって、前記カートリッジ組立品が、
カートリッジであって、
第一の空気吸込み口および第一の空気出口を有する、第一の区画、
第二の空気吸込み口および第二の空気出口を有する、第二の区画を含むカートリッジと、
前記カートリッジを部分的に囲むマウスピースであって、第三の空気出口を有するマウスピースとを備え、
前記カートリッジおよび前記マウスピースが、前記マウスピースの近位端が前記カートリッジの近位端に隣接する収縮位置と、前記マウスピースおよび前記カートリッジの前記近位端が、それらの間に第一、第二および第三の空気出口に流体連通するチャンバーを形成するように長軸方向に間隔をおいて配置される拡張位置との間を互いに対して長軸方向に移動可能であり、
前記収縮位置では、前記第一および第二の空気吸込み口ならびに前記第一および第二の空気出口が、前記マウスピースによって塞がれ、前記第三の空気出口が、前記カートリッジによって塞がれ、前記拡張位置では、空気が、前記第一の区画を通じて前記第一の空気吸込み口から前記第一の空気出口まで延びる第一の気流経路および前記第二の区画を通じて前記第二の空気吸込み口から前記第二の空気出口まで延びる第二の気流経路に沿って前記チャンバー内に引き込まれ、前記第三の空気出口を通って前記チャンバーの外へ出ることができる、カートリッジ組立品。
【請求項2】
前記第一の区画が、横軸方向の第一の空気吸込み口および長軸方向の第一の空気出口を有し、前記第二の区画が、横軸方向の第二の空気吸込み口を有する、請求項1に記載のカートリッジ組立品。
【請求項3】
前記マウスピースが、長軸方向の第三の空気出口を有する、請求項1または2に記載のカートリッジ組立品。
【請求項4】
前記マウスピースが、第三の空気吸込み口を有し、前記収縮位置では、前記第三の空気吸込み口が、前記カートリッジによって塞がれ、前記拡張位置では、空気が、前記第三の空気吸込み口を通って前記チャンバー内に引き込まれ、前記第三の空気出口を通って前記チャンバーの外へ出ることができる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項5】
前記マウスピースが、横軸方向の第三の空気吸込み口を有する、請求項4に記載のカートリッジ組立品。
【請求項6】
前記収縮位置において、前記マウスピースによって圧迫される前記第一の空気吸込み口の周りに弾力性のシールをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項7】
前記収縮位置において、前記マウスピースによって圧迫される前記第二の空気吸込み口の周りに弾力性のシールをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項8】
前記収縮位置において、前記マウスピースによって圧迫される前記第一の空気出口の周りに弾力性のシールをさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項9】
前記収縮位置において、前記マウスピースによって圧迫される前記第二の空気出口の周りに弾力性のシールをさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項10】
前記カートリッジが、第一のガイド要素をさらに含み、前記マウスピースが、前記収縮位置と前記拡張位置との間で互いに対する前記カートリッジおよび前記マウスピースの長軸方向の移動を導くために協働する第二のガイド要素保持をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項11】
前記第一のガイド要素が、前記カートリッジの外側表面に1つ以上の溝を含み、前記第二のガイド要素が、前記マウスピースの内側表面に1つ以上の突出部を含む、請求項10に記載のカートリッジ組立品。
【請求項12】
前記第一の区画がニコチン供与源を備え、前記第二の区画が酸供与源を備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項13】
前記カートリッジが、前記第一の区画と前記第二の区画とを加熱するように構成されたヒーターを受けるためのくぼみをさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品。
【請求項14】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1〜13のいずれか1項に記載のカートリッジ組立品と、
前記カートリッジ組立品を少なくとも部分的に受けるように構成されたくぼみ、ならびに前記カートリッジ組立品の前記カートリッジの前記第一の区画と前記第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを備えるエアロゾル発生装置とを含む、エアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記ヒーターが、前記エアロゾル発生装置の前記くぼみ内に位置し、前記カートリッジ組立品の前記カートリッジが、前記ヒーターを受けるためのくぼみを含む、請求項14に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジ組立品、および、こうしたカートリッジ組立品を含むエアロゾル発生システムに関する。特に、本発明の好ましいニコチン塩粒子を含むエアロゾルin situ生成用のエアロゾル発生システムで使用するためのニコチン供与源および酸供与源を備えた、カートリッジ組立品、ならびに、こうしたカートリッジ組立品を含むエアロゾル発生システム
【背景技術】
【0002】
ニコチン供与源および揮発性送達促進化合物供与源を備える、ニコチンをユーザーに送達するための装置が周知である。例えば、国際特許公開公報第2008/121610 A1号は、ニコチンおよび揮発性酸(ピルビン酸など)が気相で相互に反応して、ユーザーによって吸入されるニコチン塩粒子のエアロゾルを形成する装置を開示している。
【0003】
国際特許公開公報第2008/121610A1号に開示されているタイプのエアロゾル発生システムで使用するためのニコチン供与源および揮発性送達促進化合物供与源は、長さに限らずある期間だけ保管する時に、ニコチンおよび揮発性送達促進化合物をそれぞれ失う傾向にある。ユーザーに送達するための望ましいニコチン塩粒子のエアロゾルを発生させるために、保管の間十分なニコチンおよび揮発性送達促進化合物が保持されることを確実にするために、区画内に収容されたニコチン供与源および揮発性送達促進化合物供与源が、エアロゾル発生システムの初期段階での使用の前に1つ以上の取り外し可能または壊れやすいバリアによりシールされる、国際特許公開公報第2008/121610 A1号で開示されているタイプのエアロゾル発生システムを製造することが提案されている。
【0004】
例えば、WO 2015/000974 A1は、開位置と閉位置との間を互いに移動可能な第一の部分および第二の部分を有するハウジングを備えるエアロゾル発生システムであって、ハウジングが、初期段階で1つ以上の取り外し可能または壊れやすいバリアによってシールされるニコチン供与源を含む第一の区画および揮発性送達促進化合物供与源を含む第二の区画を備えるエアロゾル発生システムを開示している。
【0005】
しかし、1つ以上の取り外し可能または壊れやすいバリアの包含は不都合に、そのようなエアロゾル発生システムの製造のコストおよび複雑さを増大しうる。結果として、取り外し可能または壊れやすいバリアを使用することなく貯蔵中に十分なニコチンおよび揮発性送達促進化合物が保持されうる、ニコチン塩粒子を含むエアロゾルin situ生成用のエアロゾル発生システムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明によると、エアロゾル発生システムで使用するための近位端および遠位端を有するカートリッジ組立品であって、第一の空気吸込み口および第一の空気出口を有する第一の区画、ならびに第二の空気吸込み口および第二の空気出口を有する第二の区画を備えるカートリッジと、カートリッジを部分的に囲むマウスピースであって、第三の空気出口を有するマウスピースとを備えるカートリッジ組立品が提供される。カートリッジおよびマウスピースは、マウスピースの近位端がカートリッジの近位端に隣接する収縮位置と、マウスピースおよびカートリッジの近位端が、それらの間に第一、第二および第三の空気出口に流体連通するチャンバーを形成するように長軸方向に間隔をおいて配置される拡張位置との間を互いに対して長軸方向に移動可能である。収縮位置では、第一および第二の空気吸込み口ならびに第一および第二の空気出口は、マウスピースによって塞がれ、第三の空気出口は、カートリッジによって塞がれる。拡張位置では、空気は、第一の区画を通じて第一の空気吸込み口から第一の空気出口まで延びる第一の気流経路および第二の区画を通じて第二の空気吸込み口から第二の空気出口まで延びる第二の気流経路に沿ってチャンバー内に引き込まれ、第三の空気出口を通ってチャンバーの外へ出ることができる。
【0007】
本発明によると、カートリッジ組立品と、カートリッジ組立品のカートリッジの第一および第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを備えるエアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムが提供される。
【0008】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「空気吸込み口」という用語は、空気がそれを通してカートリッジ組立品の構成要素または構成要素の部分の中へと引き出されうる1つ以上の開口部を記述するために使用される。
【0009】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「空気出口」という用語は、空気がそれを通してカートリッジ組立品の構成要素または構成要素の部分から外へ引き出されうる1つ以上の開口部を記述するために使用される。
【0010】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「塞がれる」という用語は、空気吸込み口または空気出口を通してカートリッジ組立品の構成要素またはカートリッジ組立品の構成要素の部分の中へのまたはその外への気流が実質的に防がれるように、空気吸込み口または空気出口が塞がれることを意味する。
【0011】
本発明のカートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、収縮位置から拡張位置へと互いに対して長軸方向に移動可能である。カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースはまた、拡張位置から収縮位置へと互いに対して移動可能である。収縮位置はまた、閉位置または「オフ」位置として言及されてもよく、拡張位置はまた、開位置または「オン」位置として言及されてもよい。
【0012】
本発明のカートリッジ組立品のカートリッジを通じて2つの気流経路が存在し、第一の気流経路は、第一の区画を通じて第一の空気吸込み口から第一の空気出口まで延び、第二の気流経路は、第二の区画を通じて第二の空気吸込み口から第二の空気出口まで延びる。
【0013】
拡張位置では、カートリッジを通じる第一および第二の気流経路はどちらも、塞がれておらず、カートリッジの第一および第二の区画のそれぞれの第一および第二の空気出口は、カートリッジの近位端とマウスピースの近位端との間のチャンバーに流体連通する。
【0014】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「塞がれていない」という用語は、第一の気流が、第一の空気吸込み口と第一の空気出口との間の第一の区画を通じた第一の気流経路に沿って第一の空気吸込み口を通ってカートリッジ内に引き出され、第一の空気出口を通ってカートリッジの外へ出ることができること、および第二の気流が、第二の空気吸込み口と第二の空気出口との間の第二の区画を通じた第二の気流経路に沿って第二の空気吸込み口を通ってカートリッジ内に引き出され、第二の空気出口を通ってカートリッジの外へ出ることができることを意味する。
【0015】
拡張位置では、マウスピースの第三の空気出口はまた、塞がれておらず、カートリッジの近位端とマウスピースの近位端との間のチャンバーに流体連通する。
【0016】
有利には使用時に、拡張位置では、このことは、第一の区画に収容された1つ以上の第一の試剤がチャンバー内の第一の気流経路に沿って引き出された第一の気流に流入されることを可能にし、第二の区画に収容された1つ以上の第二の試剤がチャンバー内の第二の気流経路に沿って引き出された第二の気流に流入されることを可能にする。第一の気流に流入された第一の試剤および第二の気流に流入された第二の試剤は、チャンバー内の気相に互いに反応して、ユーザーへの送達のためにマウスピースの第三の空気出口を通してカートリッジ組立品の外へ引き出されうるエアロゾルを形成することができる。
【0017】
収縮位置から拡張位置への互いに対する本発明のカートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースの長軸方向の移動は、したがって有利には、そこでエアロゾルが、カートリッジの第一の区画に収容された1つ以上の第一の試剤とカートリッジの第二の区画に収容された1つ以上の第二の試剤との反応によってin situで生成されうる反応チャンバーを提供する。
【0018】
以下でさらに説明されるように、本発明のカートリッジ組立品は有利には、ユーザーの肺に吸入可能なニコチン塩粒子を含むエアロゾルのin situでの発生のためのエアロゾル発生システムで使用されうる。
【0019】
収縮位置では、カートリッジの第一および第二の区画のそれぞれの第一および第二の空気吸込み口ならびに第一および第二の空気出口は、マウスピースによって塞がれる。結果として、収縮位置では、カートリッジを通じた第一および第二の気流経路はどちらも塞がれ、空気が第一および第二の気流経路に沿ってカートリッジの第一および第二の区画を通じて引き出されることを実質的に防ぐ。
【0020】
有利には、マウスピースによるカートリッジの第一および第二の区画のそれぞれの第一および第二の空気吸込み口ならびに第一および第二の空気出口の閉塞によって、使用時に、収縮位置では、カートリッジの第一および第二の区画に収容された第一および第二の試剤のカートリッジ組立品からの損失が、実質的に防がれうる。有利には、収縮位置においてカートリッジおよびマウスピースを有するカートリッジ組立品で保管することにより、十分な第一および第二の試剤がひいては、カートリッジ組立品を備えるエアロゾル発生システムの初期段階での使用時にユーザーに送達されるための望ましいエアロゾルを生成するようにカートリッジ組立品に保持されうる。
【0021】
有利には、カートリッジ組立品を備えるエアロゾル発生システムの使用の間、拡張位置から収縮位置へと互いに対してカートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースが移動することにより、十分な第一および第二の試剤がまた、エアロゾル発生システムの1回以上の連続的な使用時にユーザーに送達されるための望ましいエアロゾルを生成するためにカートリッジ組立品に保持されうる。
【0022】
さらに、マウスピースによるカートリッジの第一および第二の区画のそれぞれの第一および第二の空気吸込み口ならびに第一および第二の空気出口の閉塞によって、収縮位置では、第一および第二の区画は互いに流体連通しない。有利には、収縮位置では、カートリッジの第一および第二の区画に収容された第一の試剤と第二の試剤との間の反応がひいては、実質的に防がれうる。
【0023】
「近位」「遠位」「上流」および「下流」という用語は、本発明に関連して本明細書で使用される時、カートリッジ組立品またはエアロゾル発生システムの、構成要素または構成要素の部分の相対的位置を描写するために使用される。
【0024】
カートリッジ組立品は、使用時に、ユーザーへの送達のためにカートリッジ組立品を出るエアロゾルが通る近位端を有する。カートリッジ組立品の近位端はまた、口側の端と呼ばれることもある。使用時に、拡張位置では、カートリッジ組立品を備えるエアロゾル発生システムによって発生したエアロゾルを吸い込むために、ユーザーはカートリッジ組立品の近位端を吸う。カートリッジ組立品は、近位端に対向した遠位端を有する。
【0025】
マウスピースは、カートリッジ組立品の近位端にある。カートリッジ組立品は、エアロゾル発生システムの近位端にある。エアロゾル発生システムは近位端と向かい合った遠位端を有する。
【0026】
カートリッジ組立品またはエアロゾル発生システムの構成要素、または構成要素の部分は、カートリッジ組立品またはエアロゾル発生システムの近位端と遠位端との間のそれらの相対的な位置に基づき、互いに上流または下流にあるものとして描写されうる。
【0027】
第一および第二の空気出口は、カートリッジの近位端に位置する。第一の空気吸込み口は、第一の空気出口の上流に位置し、第二の空気吸込み口は、第二の空気出口の上流に位置する。第三の空気出口は、マウスピースの近位端に位置する。
【0028】
カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、ユーザーが収縮位置と拡張位置との間をカートリッジ組立品の長軸方向軸に沿って互いに対してカートリッジおよびマウスピースを手動で移動しうるように、構成される。
【0029】
本発明に関連して本明細書で使用される時、「長軸方向」という用語は、カートリッジ組立品またはエアロゾル発生システムの近位端とそれに向かい合った遠位端との間の方向を描写するために使用され、また「横軸方向」という用語は、長軸方向と直角をなす方向を描写するために使用される。
【0030】
有利には、カートリッジおよびマウスピースは、収縮位置と拡張位置との間を互いに対して摺動可能である。
【0031】
拡張位置でのカートリッジ組立品の長さは、収縮位置でのカートリッジ組立品の長さよりも長い。収縮位置では、マウスピースの近位端はカートリッジの近位端に隣接する。拡張位置では、マウスピースおよびカートリッジの近位端は、それらの間にチャンバーを形成するように長軸方向に間隔をおいて配置される。
【0032】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、カートリッジ組立品またはエアロゾル発生システムの構成要素または構成要素の部分の遠位端と近位端との間の最大長軸方向寸法を意味する。
【0033】
有利なことには、第一の区画は、横軸方向の第一の空気吸込み口および長軸方向の第一の空気出口を有し、第二の区画は、横軸方向の第二の空気吸込み口および長軸方向の第二の空気出口を有する。
【0034】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「横軸方向の空気吸込み口」という用語は、それを通して空気がカートリッジ組立品の構成要素または構成要素の部分の中へ横軸方向に吸い込まれうる1つ以上の開口部を描写するために使用される。
【0035】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「長軸方向の空気出口」という用語は、それを通して空気がカートリッジ組立品の構成要素または構成要素の部分から外へ長軸方向に引き出されうる1つ以上の開口部を描写するために使用される。
【0036】
有利なことには、カートリッジは、実質的に円筒形であり、第一の区画は、半径方向の第一の空気吸込み口および長軸方向の第一の空気出口を有し、第二の区画は、半径方向の第二の空気吸込み口および長軸方向の第二の空気出口を有する。
【0037】
有利なことには、マウスピースは、長軸方向の第三の空気出口を有する。
【0038】
有利なことには、マウスピースは、第三の空気吸込み口を有し、収縮位置では、第三の空気吸込み口は、カートリッジによって塞がれ、拡張位置では、空気は、第三の空気吸込み口を通ってチャンバー内に引き込まれ、第三の空気出口を通ってチャンバーの外へ出ることができる。
【0039】
有利なことには、使用時に拡張位置では、第三の気流は、第一の気流に流入された1つ以上の第一の試剤と第二の気流に流入された1つ以上の第二の試剤との反応によって形成されたエアロゾルを希釈するようにマウスピースの第三の空気吸込み口を通ってチャンバー内に引き込まれうる。
【0040】
有利なことには、マウスピースは、横軸方向の第三の空気吸込み口を有する。
【0041】
有利なことには、マウスピースは、実質的に円筒形であり、半径方向の第三の空気出口を有する。
【0042】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、それぞれ1つ以上の開口部を含んでもよい。例えば、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、それぞれ1つ、2つ、3つ、または4つの開口部を含みうる。
【0043】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、同一または異なる数の開口部を含んでもよい。
【0044】
有利なことには、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、それぞれ複数の間隔をおいて配置された開口部を含む。
【0045】
有利なことには、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、それぞれ複数の間隔をおいて配置された横軸方向の開口部を含む。
【0046】
有利なことには、カートリッジは、実質的に円筒形であり、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口とが、それぞれ複数の周囲に間隔をおいて配置された半径方向の開口部を含む。
【0047】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口を形成する開口部の数、寸法、および位置、ならびにカートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口を形成する開口部の数、寸法、および位置は、カートリッジのそれぞれの第一の区画および第二の区画を通じて望ましい気流を提供するように選択されうる。
【0048】
例えば、カートリッジの第一の区画の第一の空気吸込み口を形成する開口部の数およびカートリッジの第二の区画の第二の空気吸込み口を形成する開口部の数を増加させることによって、第一の区画および第二の区画内のそれぞれにより均一な気流をもたらしうる。使用時に、このことは有利には、第一の空気吸込み口と第一の空気出口との間の第一の区画を通じて第一の気流経路に沿って引き出された第一の気流への第一の区画に収容された1つ以上の第一の試剤の流入、第二の空気吸込み口と第二の空気出口との間の第二の区画を通じて第二の気流経路に沿って引き出された第二の気流への第二の区画に収容された1つ以上の第二の試剤の流入、および第二の空気出口を通ってカートリッジの外へ出ることを改善しうる。
【0049】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口を形成する開口部と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口を形成する開口部とが、互いに対して対称的に配置されてもよい。
【0050】
有利なことには、カートリッジは、実質的に円筒形であり、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口を形成する開口部と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口を形成する開口部とが、カートリッジの長軸周りに対称的に配置される。
【0051】
カートリッジの第一の区画の寸法は、望ましい量の1つ以上の第一の試剤がカートリッジ内に収容可能になるように選択されうる。
【0052】
カートリッジの第二の区画の寸法は、望ましい量の1つ以上の第二の試剤がカートリッジ内に収容可能になるように選択されうる。
【0053】
第一および第二の気流内に適切な反応化学量論を達成するために必要なカートリッジに収容された第一の試剤と第二の試剤の比は、第一の区画の容積を第二の区画の容積に対して変動させることにより制御されてバランスを取りうる。例えば、適切な反応化学量論を達成するには、第一の区画の容量は、第二の区画の容量よりも小さくてもよい。
【0054】
第一および第二の気流内に適切な反応化学量論を達成するために必要な第一の試剤と第二の試剤の比は、拡張位置におけるカートリッジの第一の区画を通る空気流量を、カートリッジの第二の区画を通る空気流量に対して変動させることにより制御されてバランスを取りうる。第一の区画を通る空気流量の、第二の区画を通る空気流量に対する比は、カートリッジの第一の区画にある第一の空気吸込み口を形成する開口部の数、寸法、および位置のうちの1つ以上を、カートリッジの第二の区画にある第二の空気吸込み口を形成する開口部の数、寸法、および位置に対して変動させることにより制御されうる。
【0055】
カートリッジの第一の区画および第二の区画は、カートリッジ内で互いに対して対称的に配置されうる。
【0056】
有利なことには、カートリッジは、実質的に円筒形であり、カートリッジの第一の区画および第二の区画は、カートリッジの長軸周りに対称的に配置される。
【0057】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気出口とが、それぞれ1つ以上の開口部を含んでもよい。例えば、カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気出口とが、それぞれ1つ、2つ、3つ、または4つの開口部を含みうる。
【0058】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口と、カートリッジの第二の区画にある第二の空気出口とが、同一または異なる数の開口部を含んでもよい。
【0059】
有利なことには、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画にある第一の空気出口と、カートリッジ組立品のカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口とは、それぞれ単一の開口部を含みうる。
【0060】
有利なことには、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画にある第一の空気出口、およびカートリッジ組立品のカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口は、それぞれ単一の長軸方向の開口部を含みうる。
【0061】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口を形成する開口部の数、寸法、および位置、ならびにカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口を形成する開口部の数、寸法、および位置は、カートリッジのそれぞれの第一の区画および第二の区画を通じて望ましい気流を提供するように選択されうる。
【0062】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口を形成する開口部の数およびカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口を形成する開口部の数を減少することは有利には、カートリッジ組立品の製造を簡単にしうる。
【0063】
カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口を形成する開口部の寸法およびカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口を形成する開口部の寸法を増大させることは有利には、カートリッジの第一の区画にある第一の空気出口およびカートリッジの第二の区画にある第二の空気出口が、例えばダストによって、塞がれるようになるリスクが減少しうる。
【0064】
カートリッジ組立品は、収縮位置において、マウスピースによって圧迫される第一の空気吸込み口の周りに弾力性のシールを含むことが好ましい。有利なことには、このことは、収縮位置において、第一の空気吸込み口を通じたカートリッジ内への気流を実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0065】
カートリッジ組立品は、収縮位置でマウスピースによって圧迫される第一の空気出口の周りに弾力性のシールを含むことが好ましい。有利なことには、このことは、収縮位置において、第一の空気出口を通じたカートリッジの外への気流を実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0066】
カートリッジ組立品は、収縮位置でマウスピースによって圧迫される第二の空気吸込み口の周りに弾力性のシールを含むことが好ましい。有利なことには、このことは、収縮位置において、第二の空気吸込み口を通じたカートリッジ内への気流を実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0067】
カートリッジ組立品は、収縮位置でマウスピースによって圧迫される第二の空気出口の周りに弾力性のシールを含むことが好ましい。有利なことには、このことは、収縮位置において、第二の空気出口を通じたカートリッジの外への気流を実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0068】
有利なことには、カートリッジ組立品は、収縮位置でマウスピースによって圧迫される第一の空気吸込み口、第一の空気出口、第二の空気吸込み口、および第二の空気出口のそれぞれの周りに弾力性のシールを含む。有利なことには、収縮位置において、空気が第一および第二の気流経路に沿ってカートリッジの第一および第二の区画を通じて引き出されることを実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0069】
弾力性のシールは、例えば、ゴムおよびシリコーンなどのエラストマー材料で形成されてもよい。弾力性のシールは、例えば、外側被覆によってカートリッジの外側表面に形成されてもよい。弾力性のシールは、カートリッジとしての同一の材料の一部を形成してもよく、カートリッジとしての同一の材料を形成してもよい。
【0070】
カートリッジ組立品のカートリッジは、第一のガイド要素をさらに含んでもよく、カートリッジ組立品のマウスピースは、収縮位置と拡張位置との間で互いに対するカートリッジおよびマウスピースの長軸方向の移動を導くために互いに協働する第二のガイド要素を含んでもよい。
【0071】
有利なことには、第一のガイド要素は、カートリッジの外側表面に1つ以上の溝を含み、第二のガイド要素は、マウスピースの内側表面に1つ以上の突出部を含む。
【0072】
カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、同一の材料または異なる材料から形成されてもよい。
【0073】
カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。適切な材料には、アルミニウム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(Kapton(登録商標)など)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリオキシメチレン(POM)、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびビニル樹脂が含まれるがこれらに限定されない。
【0074】
カートリッジは、耐ニコチン性および耐乳酸性である1つ以上の材料から形成されうる。
【0075】
有利なことには、カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリオキシメチレン(POM)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および他の半晶質熱可塑性ポリマーから成る群から選択される1つ以上の材料で形成される。
【0076】
カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースは、適切な任意の方法により形成されうる。適切な方法には、深絞り図面、射出成形、ブリスタリング、吹込み成形および押し出しが含まれるがこれに限定されない。
【0077】
カートリッジ組立品のカートリッジは、第一および第二の区画における第一および第二の試剤が涸渇すると、廃棄されるように設計されうる。
【0078】
カートリッジ組立品のカートリッジは、再充填可能になるように設計されうる。
【0079】
カートリッジ組立品のマウスピースは、カートリッジの第一および第二の区画における第一および第二の試剤が涸渇すると、廃棄されるように設計されうる。
【0080】
カートリッジ組立品のマウスピースは、再利用可能であるように設計されうる。
【0081】
カートリッジ組立品のカートリッジおよびマウスピースがどちらも、カートリッジの第一および第二の区画における第一および第二の試剤が涸渇すると、廃棄されるように設計される実施形態では、すべてのカートリッジ組立品は、利用後に廃棄されうる。
【0082】
カートリッジは、適切な任意の形状を持ちうる。カートリッジは実質的に円柱状であることが好ましい。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「円筒」および「円筒形の」という用語は、実質的に一対の向かい合った実質的に平面状の端面を有する正円柱を指す。
【0083】
カートリッジは、適切な任意のサイズを持ちうる。カートリッジは、例えば、約5mm〜約50mmの長さを有しうる。カートリッジは、例えば、約40mmの長さを有しうる。カートリッジは、例えば、約4mm〜約10mmの直径を有しうる。カートリッジは、例えば、約7mm〜約8mmの直径を有しうる。
【0084】
カートリッジ組立品は、紙巻たばこ、葉巻、または細い葉巻などの可燃性喫煙物品の形状や寸法をまねてもよい。有利なことには、カートリッジ組立品は、紙巻たばこの形状および寸法をまねる。
【0085】
以下でさらに説明されるように、有利なことには、カートリッジはさらに、第一の区画と第二の区画とを加熱するように構成されたヒーターを受けるためのくぼみを含む。
【0086】
有利なことには、カートリッジは、実質的に円筒形であり、くぼみは、カートリッジの長軸に沿って延びる。そのような実施形態では、くぼみは、第一の区画と第二の区画との間に位置されることが好ましく、すなわち、第一の区画と第二の区画とが、くぼみの両側に配置されることが好ましい。
【0087】
有利なことには、カートリッジ組立品は、ニコチン塩粒子のエアロゾルin situ生成用のエアロゾル発生システムで使用され、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画は、ニコチン供与源を含み、カートリッジ組立品のカートリッジの第二の区画は、酸供与源を含む。そのような実施形態では、カートリッジおよびマウスピースは、耐ニコチン性および耐酸性である1つ以上の材料から形成されることが好ましい。
【0088】
ニコチン供与源はニコチン、ニコチン塩基、ニコチン塩(ニコチン−HCl、ニコチン酒石酸塩、またはニコチン二酒石酸塩など)、またはニコチン誘導体のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0089】
ニコチン供与源は天然ニコチンまたは合成ニコチンを含んでもよい。
【0090】
ニコチン供与源は純粋なニコチン、水性溶剤または非水性溶剤中のニコチン溶液、あるいは液体たばこ抽出物を含んでもよい。
【0091】
ニコチン供与源は電解質形成化合物をさらに含んでもよい。電解質形成化合物はアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、およびこれらの組み合わせから成る群より選択されてもよい。
【0092】
例えば、ニコチン供与源は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化バリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される電解質形成化合物を含んでもよい。
【0093】
ある特定の実施形態では、ニコチン供与源はニコチン、ニコチン塩基、ニコチン塩、またはニコチン誘導体および電解質形成化合物の水溶液を含んでもよい。
【0094】
ニコチン供与源は、天然風味、人工風味、および酸化防止剤が挙げられるがこれに限定されない他の構成成分をさらに含んでもよい。
【0095】
ニコチン供与源は収着要素および収着要素上に収着されたニコチンを含んでもよい。
【0096】
収着要素は任意の好適な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。例えば、収着要素は、ガラス、セルロース、セラミック、ステンレス鋼、アルミニウム、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタラート)(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)およびBAREX(登録商標)のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0097】
収着要素は、多孔性の収着要素としうる。例えば、収着要素は、多孔性プラスチック材料、多孔性高分子繊維、および多孔性ガラス繊維から成る群より選択される1つ以上の材料を含む多孔性収着要素であってもよい。
【0098】
収着要素はニコチンに関して化学的に不活性であることが好ましい。
【0099】
収着要素は任意の好適なサイズおよび形状を有してもよい。
【0100】
ある特定の実施形態では、収着要素は実質的に円筒形のプラグとしうる。例えば、収着要素は多孔性の実質的に円筒形のプラグとしうる。
【0101】
別の実施形態では、収着要素は実質的に円筒形の中空管であってもよい。例えば、収着要素は多孔性の実質的に円筒形の中空管としうる。
【0102】
収着要素のサイズ、形状、および組成物は、所望の量のニコチンを収着要素上に収着できるように選んでもよい。
【0103】
収着要素は、有利にもニコチンのための貯蔵部として作用する。
【0104】
酸供与源は、有機酸または無機酸を含みうる。酸供与源は有機酸を含むのが好ましく、カルボン酸を含むのがより好ましく、乳酸またはα-ケト酸もしくは2-オキソ酸を含むのが最も好ましい。
【0105】
有利なことには、酸供与源は、乳酸、3-メチル-2-オキソペンタン酸、ピルビン酸、2-オキソペンタン酸、4-メチル-2-オキソペンタン酸、3-メチル-2-オキソブタン酸、2-オキソオクタン酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された酸を含む。有利なことには、酸供与源は、乳酸またはピルビン酸を含む。
【0106】
酸供与源は収着要素および収着要素上に収着された酸を含んでもよい。
【0107】
収着要素は、任意の好適な材料または材料の組み合わせ、例えばに列挙した材料から形成されうる。
【0108】
収着要素は酸に関して化学的に不活性であることが好ましい。
【0109】
収着要素は任意の好適なサイズおよび形状を有してもよい。
【0110】
ある特定の実施形態では、収着要素は実質的に円筒形のプラグとしうる。例えば、収着要素は多孔性の実質的に円筒形のプラグとしうる。
【0111】
別の実施形態では、収着要素は実質的に円筒形の中空管であってもよい。例えば、収着要素は多孔性の実質的に円筒形の中空管としうる。
【0112】
収着要素のサイズ、形状、および組成物は、所望の量の酸を収着要素上に収着できるように選んでもよい。
【0113】
収着要素は、有利にも酸のための貯蔵部として作用する。
【0114】
本発明によると、本発明によるカートリッジ組立品と、カートリッジ組立品のカートリッジの第一および第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターとを備えるエアロゾル発生システムが提供される。
【0115】
有利なことには、使用時に、拡張位置では、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画および第二の区画のうち一方または両方を、周囲温度を超える温度に加熱することによって、カートリッジのそれぞれの第一および第二の区画における第一および第二の試剤の蒸気濃度が制御されて比例的に均衡することができ、第一および第二の気流における第一および第二の試剤の効率的な反応化学量論が得られる。有利にも、これはエアロゾルの形成の効率、およびユーザーへの送達の一貫性を改善しうる。また有利なことに、未反応の第一の試剤蒸気および未反応の第二の試剤蒸気のユーザーへの送達が低減されうる。
【0116】
有利なことには、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画は、ニコチン供与源を含み、カートリッジ組立品のカートリッジの第二の区画は、酸供与源を含む。そのような実施形態では、ヒーターはニコチン供与源と酸供与源との両方を加熱するように構成されることが好ましい。一定の好ましい実施形態では、ヒーターは、ニコチン供与源および酸供与源の両方を摂氏約250度(℃)より低い温度に加熱するように構成されている。有利なことには、ヒーターは、ニコチン供与源および酸供与源の両方を約80℃〜約150℃の間の温度に加熱するように構成される。
【0117】
有利なことに、ヒーターは、ニコチン供与源および酸供与源を実質的に同一の温度に加熱するように構成されてもよい。
【0118】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「実質的に同一の温度」とは、ヒーターに関してそれぞれの位置で測定されるニコチン供与源と酸供与源の温度の違いが約3℃未満であることを意味する。
【0119】
ヒーターは、第一の区画と第二の区画のうち一方または両方を加熱するために任意の適切な形状を有しうる。
【0120】
ヒーターは外部ヒーターとしうる。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「外部ヒーター」という用語は、使用時にカートリッジ組立品のカートリッジの外側に位置付けられるヒーターを意味する。
【0121】
ヒーターは内部ヒーターとしうる。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「内部ヒーター」という用語は、使用時にカートリッジ組立品のカートリッジの内側に位置付けられるヒーターを意味する。
【0122】
エアロゾル発生システムは、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画および第二の区画の両方を加熱するための単一のヒーターを備えることが好ましい。エアロゾル発生システムは、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画および第二の区画の両方を加熱するための単一の内部ヒーターを備えることがより好ましい。
【0123】
エアロゾル発生システムは、ヒーターへ電力を供給するための電源と、電源からヒーターへの電力供給を制御するよう構成されたコントローラとをさらに含みうる。
【0124】
エアロゾル発生システムは、外部電源からヒーターへの電力供給を制御するように構成されたコントローラを含んでもよい。
【0125】
エアロゾル発生システムは、ヒーターならびにカートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画および第二の区画の温度を、検出するように構成された1つ以上の温度センサーをさらに含みうる。こうした実施形態では、コントローラは、検出した温度に基づいてヒーターへの電力供給を制御するように構成されうる。
【0126】
ヒーターは、電源によって電力供給される電気発熱体を含むことが好ましい。ヒーターが電気発熱体を含む場合、エアロゾル発生システムは、電源、および電源から電気発熱体への電力供給を制御するよう構成された電子回路を含むコントローラをさらに備えてもよい。電気発熱体への電力供給を制御するために、適切な任意の電子回路を使用してもよい。電子回路はプログラム可能なものであってもよい。
【0127】
電源はDC電圧供給源としうる。本発明の一定の好ましい実施形態では、電源は電池である。例えば、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウムベースの電池、例えばリチウムコバルト、リチウム鉄リン酸塩またはリチウムポリマー電池としうる。電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合がある。電源は、ヒーターを1つ以上のカートリッジ組立品とともに使用するのに十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を持つものとしうる。
【0128】
電気発熱体は電気抵抗性の材料を含むことが好ましい。電気発熱体は、例えば、アルミナ(Al2O3)および窒化珪素(Si3N4)、またはプリント基板またはシリコンゴムなど、セラミック焼結材料といった非弾性材料を備えうる。電気発熱体は、例えば鉄合金またはニッケルクロム合金などの弾性金属材料を備えうる。
【0129】
その他の適切な電気抵抗性の材料には、添加セラミックなどの半導体、電気的に「伝導性」のセラミック(例えば、ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金およびセラミック材料および金属材料でできた複合材料が含まれるが、これに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープシリコン炭化物が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例は、ステンレス鋼、ニッケル−、コバルト−、クロミウム−、アルミニウム−チタン−ジルコニウム−、ハフニウム−、ニオビウム−、モリブデン−、タンタル−、タングステン−、スズ−、ガリウム−、マンガン−合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)および鉄−マンガン-アルミニウム系の合金を含む。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporation(1999 Broadway Suite 4300, Denver, Colorado)の登録商標である。複合材料では、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料へ埋込、封入、または塗布されてもよく、あるいはその逆であってもよい。
【0130】
電気発熱体は、温度と比抵抗の間で明確な関係を持つ金属を使用して形成しうる。こうした実施形態で、金属は2層の適切な絶縁材の間のトラックとして形成しうる。このように形成された電気発熱体は、ヒーターおよび温度センサーのどちらとしても使用されうる。
【0131】
ヒーターは可燃性燃料などの非電気的な動力供給によって動力を得てもよい。例えば、ヒーターは気体燃料の燃焼によって加熱される熱伝導性素子を備えてもよい。
【0132】
ヒーターは化学的加熱手段などの非電気的な加熱手段であってもよい。
【0133】
ある一定の実施形態では、ヒーターは、熱エネルギーを外部熱源からカートリッジ組立品の第一および第二の区画のうちの一方または両方に伝達するように構成されたヒートシンクまたは熱交換器を備えてもよい。ヒートシンクまたは熱交換器は任意の好適な熱伝導性材料で形成されてもよい。好適な熱伝導性材料としては、アルミニウムおよび銅などの金属が挙げられるが、それらに限定されない。
【0134】
本発明の好ましい実施形態によると、カートリッジ組立品を備えるエアロゾル発生システムと、カートリッジ組立品のカートリッジの第一および第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを備えるエアロゾル発生装置とが提供される。
【0135】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、本発明によるカートリッジ組立品と相互作用してエアロゾルを発生させるように構成された装置を意味する。
【0136】
本発明の特定の好ましい実施形態によると、本発明によるカートリッジ組立品と、カートリッジ組立品を少なくとも部分的に受けるためのくぼみならびにカートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画と第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを含むエアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムが提供される。
【0137】
有利なことには、エアロゾル発生システムは、本発明による消耗品カートリッジ組立品と、カートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画と第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを備えた再利用可能なエアロゾル発生装置とを含む。
【0138】
有利なことには、エアロゾル発生システムは、本発明による消耗品カートリッジ組立品と、カートリッジ組立品を少なくとも部分的に受けるためのくぼみならびにカートリッジ組立品のカートリッジの第一の区画と第二の区画のうち一方または両方を加熱するためのヒーターを備えた再利用可能なエアロゾル発生装置とを含む。
【0139】
エアロゾル発生装置がカートリッジ組立品を少なくとも部分的に受けるためのくぼみを備える場合、エアロゾル発生装置のくぼみは、実質的に円筒形であることが好ましい。
【0140】
エアロゾル発生装置のくぼみの直径は、カートリッジ組立品の直径と実質的に等しいかまたはわずかに大きいのが好ましい。
【0141】
カートリッジ組立品がエアロゾル発生装置のくぼみの中へと挿入された時に、少なくともエアロゾルカートリッジ組立品のマウスピースの近位端が、拡張位置においてエアロゾル発生装置のくぼみから突出するように、エアロゾル発生装置のくぼみの長さはカートリッジ組立品の長さよりも短いことが好ましい。
【0142】
エアロゾル発生装置は、くぼみの周辺部付近に配置された外部ヒーターを備えうる。
【0143】
有利には、カートリッジ組立品のカートリッジはさらにくぼみを含み、またエアロゾル発生装置は、カートリッジ組立品のカートリッジのくぼみ内に受けられるように構成されている内部のヒーターを含む。
【0144】
このような実施形態では、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の内部ヒーターとカートリッジ組立品のカートリッジ内のくぼみとの適切な整列を容易にするように、カートリッジ組立品との係合のために構成されたガイド要素をさらに備えてもよい。
【0145】
有利なことには、エアロゾル発生装置の内部ヒーターは、細長い内部電気発熱体がカートリッジ組立品のカートリッジのくぼみ内に受けられるように構成されたヒーターブレードの形態内にあるように、その厚さよりも大きな幅を持つ細長い内部電気発熱体である。こうした実施形態では、カートリッジ組立品のカートリッジ内のくぼみは、細長いスロットとして構成されうる。
【0146】
誤解を避けるために、本発明の1つの態様に関する上述の特徴は、本発明の他の態様に適用されてもよい。特に、本発明によるカートリッジ組立品に対する上述の特徴はまた、本発明によるエアロゾル発生システムに、適切な場合、関連しうるとともに、逆もまた同じである。
ここで本発明の実施形態を、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるが説明する。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】図1は、本発明によるカートリッジ組立品で使用するためのカートリッジの実施例の長軸方向の概略断面図を示す。
【図2】図2は、図1に示すカートリッジの遠位端の平面図を示す。
【図3】図3は、図1に示すカートリッジの近位端の平面図を示す。
【図4】図4は、線A-Aに沿った図1に示すカートリッジの概略横断断面図を示す。
【図5】図5は、マウスピースが収縮位置にある場合の図1〜図4に示したカートリッジおよびマウスピースを含む本発明の一実施形態によるカートリッジ組立品の長軸方向の概略断面図を示す。
【図6】図6は、マウスピースが拡張位置にある場合の図2に示したカートリッジ組立品の長軸方向の概略断面図を示す。
【図7】図7は、図6に示したカートリッジ組立品およびエアロゾル発生装置を含む、本発明の実施形態によるエアロゾル発生システムの長軸方向の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0148】
図1〜図4は、ニコチン塩粒子を含むエアロゾルを発生させるエアロゾル発生システムで使用するための、本発明によるカートリッジ組立品で使用するためのカートリッジの実施例の概略図を示す。この例では、カートリッジ2は、実質的に円形の横断面をもった円筒形であり、ニコチン供与源を含む第一の区画4および酸供与源を含む第二の区画6を含む。ニコチン供与源は、その上にニコチンが吸着され、第一の区画4の中へと挿入される収着要素(PTFE芯など)を含んでもよい。酸供与源は、その上に酸が吸着され、第二の区画6の中へと挿入される収着要素(PTFE芯など)を含んでもよい。酸は、例えば乳酸でもよい。
【0149】
カートリッジ2は、カートリッジ2の遠位端からカートリッジ2の長さに沿って途中までカートリッジ2の長軸に沿って延びるくぼみ8をさらに含む。くぼみは、溝穴として構成されてもよく、例えば、約15mmの長さ、約6mmの幅および約0.8mmの高さを持ちうる。
【0150】
第一の区画4および第二の区画6は、実質的に半円形の横断面であり、くぼみ8の両側に配置され、カートリッジ2の近位端からカートリッジ2の長さに沿って途中まで延びる。第一および第二の区画は、例えば約3.5 mmの半径を持っていてもよく、また第一および第二の区画とくぼみとの間の距離は、例えば約0.5mmであってもよい。
【0151】
第一の区画は、第一の空気吸込み口および第一の空気出口を有し、第二の区画は、第二の空気吸込み口および第二の空気出口を有する。第一の空気吸込み口および第一の空気出口は、第一の区画において分離した別個の開口部であり、第二の空気吸込み口および第二の空気出口は、第二の区画において分離した別個の開口部である。
【0152】
図1、図3および図4に示すように、第一の区画4は、その遠位端の近くに3つの周囲に間隔をおいて配置された半径方向の開口部12を含む第一の空気吸込み口10およびその近位端に単一の長軸方向の開口部16を含む第一の空気出口14を有する。第一の空気出口14は、空気が、半径方向の開口部12を通してカートリッジ2に入り、第一の区画4を通って、長軸方向の開口部20を通してカートリッジ2から外へ出ることができるように、第一の空気吸込み口10と流体連通している。
【0153】
同様に、第二の区画6は、その遠位端の近くに3つの周囲に間隔をおいて配置された半径方向の開口部20を含む第二の空気吸込み口18およびその近位端に単一の長軸方向の開口部24を含む第二の空気出口22を有する。第二の空気出口16は、空気が、半径方向の開口部20を通してカートリッジ2に入り、第二の区画6を通って、長軸方向の開口部24を通してカートリッジ2から外へ出ることができるように、第二の空気吸込み口18と流体連通している。
【0154】
第一の区画および第二の区画は、カートリッジ内で並列に配置される。
【0155】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「平行」とは、拡張位置において、第一の気流が、カートリッジの第一の区画の第一の空気吸込み口と第一の空気出口との間の第一の気流経路に沿って第一の区画を通して引き出されることができ、第二の気流が、カートリッジの第二の区画の第二の空気吸込み口と第二の空気出口との間の第二の気流経路に沿って第二の区画を通して引き出されることができるように、第一の区画と第二の区画とが、カートリッジ内に配置されることを意味する。
【0156】
図2および図4に示すように、第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18のそれぞれの半径方向の開口部12および半径方向の開口部20は、カートリッジ2の円周表面から外側に突出する弾力性のシール26によってそれぞれ取り囲まれる。
【0157】
図3に示すように、第一の空気出口14および第二の空気出口22のそれぞれの長軸方向の開口部16および長軸方向の開口部24は、カートリッジ2の近位端の表面から外側に突出する弾力性のシール28によってそれぞれ取り囲まれる。
【0158】
第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18の半径方向の開口部12および20ならびに第一の空気出口14および第二の空気出口22の長軸方向の開口部16および24を取り囲む弾力性のシール26および28はそれぞれ、例えば、ゴムおよびシリコーンなどのエラストマー材料から形成されてもよい。そのような実施形態では、弾力性のシール26および28は、例えば、外側被覆によってカートリッジ2の外側表面に形成されてもよい。別の方法として、弾力性のシール26および28は、カートリッジ2としての同一の材料の一部を形成してもよく、カートリッジ2としての同一の材料で形成されてもよい。そのような実施形態では、カートリッジ2および弾力性のシール26および28は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリオキシメチレン(POM)、および高密度ポリエチレン(HDPE)などの半晶質熱可塑性ポリマーで形成されてもよい。
【0159】
カートリッジ2は、約8mmの直径を有してもよく、弾力性のシール26および28は、例えば、約0.05mm〜約0.25mmの高さを有してもよい。
【0160】
図5および図6は、図1〜図4に示したカートリッジおよびマウスピース30を含む本発明の一実施形態によるカートリッジ組立品の概略図である。
【0161】
マウスピース30は、マウスピース30の遠位端からマウスピース30の長さに沿って途中までマウスピース30の長軸に沿って延び、カートリッジ2を受けるように構成された円形断面の円筒形のくぼみを含む。カートリッジ組立品を形成するために、カートリッジ2の近位端は、マウスピース30のくぼみの内側の円周表面が少なくとも部分的にカートリッジ2の外側の円周表面の上に重なるように、マウスピース30のくぼみの遠位端内に挿入される。
【0162】
マウスピースは、その近位端に単一の中央の長軸方向の開口部を含む第三の空気出口32を有し、その近位端と遠位端との間の複数の周囲に間隔をおいて配置された半径方向の開口部36を含む第三の空気吸込み口34を有する。第三の空気出口34は、空気が、半径方向の開口部を通してマウスピースに入り、くぼみを通って、長軸方向の開口部を通してマウスピース30から外へ出ることができるように、第三の空気吸込み口34に流体連通する。
【0163】
カートリッジ2およびマウスピース30は、図5におけるブロック矢印が長軸方向の移動の方向を示すように、収縮位置(図5に示す)と拡張位置(図6に示す)との間をカートリッジ組立品の長軸方向軸に沿って互いに対して摺動可能である。
【0164】
カートリッジ2は、カートリッジ2の外側表面上に1つ以上の溝を含む第一のガイド要素(図示せず)をさらに含んでもよく、マウスピース30は、図5に示す収縮位置と図6に示す拡張位置との間の互いに対してカートリッジおよびマウスピースの長軸方向の移動を導くように互いに協働するマウスピースの内側表面上に1つ以上の突出部を含む第二のガイド要素(図示せず)を含んでもよい。
【0165】
収縮位置では、マウスピース30の近位端はカートリッジ2の近位端に隣接する。図5に示すように、収縮位置では、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18は、マウスピース30によって塞がれる。これにより、空気が第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18を通してカートリッジ2内に引き出されることが阻止される。収縮位置では、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18の半径方向の開口部12および20を囲む弾力性のシール26は、カートリッジ2の外側の円周表面とマウスピース30のくぼみの内側の円周表面との間に圧迫される。このことは、第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18を通じたカートリッジ2内への気流を製造許容差に関係なく実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0166】
収縮位置では、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気出口14および第二の空気出口12はまた、マウスピース30によって塞がれる。これにより、空気が第一の空気出口14および第二の空気出口12を通してカートリッジ2の外へ引き出されることが阻止される。収縮位置では、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気出口14および第二の空気出口12の長軸方向の開口部12および20を囲む弾力性のシール28は、カートリッジ2の近位端の外側表面とマウスピース30の近位端の内側表面との間に圧迫される。このことは、第一の空気出口14および第二の空気出口12を通じたカートリッジ2の外への気流を製造許容差に関係なく実質的に防止することを確実にするのに役立つ。
【0167】
マウスピースによるカートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18ならびに第一の空気出口14および第二の空気出口12の閉塞は有利には、収縮位置において、カートリッジ2の第一の区画4におけるニコチン供与源からのニコチンの損失およびカートリッジ2の第二の区画における酸供与源からの酸の損失を防ぐ。
【0168】
図5に示すように、収縮位置では、マウスピース30の第三の空気吸込み口36は、カートリッジによって塞がれる。これにより、空気が第三の空気吸込み口36を通してマウスピース30のくぼみ内に引き出されることが阻止される。収縮位置では、マウスピース30の第三の空気出口34がまた、カートリッジによって塞がれる。これにより、空気が第三の空気出口34を通してマウスピース30の外へ引き出されることが阻止される。
【0169】
図6に示すように、拡張位置では、マウスピース30の近位端は、カートリッジ2の近位端から間隔をおいて配置される。このことは、カートリッジ2の近位端の外側表面によって画定されるカートリッジ2の近位端とマウスピース30の近位端との間のチャンバー36、マウスピース30のくぼみの内側の円周表面の近位部分、およびマウスピース30のくぼみの近位端の内側表面を形成する。チャンバー36は、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気出口14および第二の空気出口22、第三の空気吸込み口34、ならびにマウスピース30の第三の空気出口に流体連通する。
【0170】
使用時に、拡張位置では、ユーザーがマウスピース30の近位端で吸い込み、カートリッジ組立品を通る空気を引き出す。
【0171】
図6に示すように、拡張位置では、カートリッジ2の第一の区画2および第二の区画6のそれぞれの第一の空気吸込み口10および第二の空気吸込み口18ならびに第一の空気出口14および第二の空気出口22と、マウスピース30の第三の空気出口32とは、塞がれていない。このことは、第一の気流(図6で点線矢印により示す)が、第一の空気吸込み口10と第一の空気出口14との間の第一の区画4を通じる第一の気流経路に沿って第一の空気吸込み口10の半径方向の開口部12を通ってカートリッジ2内に引き出され、第一の空気出口14の長軸方向の開口部16を通ってチャンバー36内へとカートリッジ2の外へ出ることを可能にする。それはまた、第二の気流(図6で破線矢印により示す)が、第二の空気吸込み口18と第二の空気出口22との間の第二の区画6を通じる第二の気流経路に沿って第二の空気吸込み口18の半径方向の開口部20を通ってカートリッジ2内に引き出され、第二の空気出口22の長軸方向の開口部24を通ってチャンバー36内へとカートリッジ2の外へ出ることを可能にする。
【0172】
第一の気流が、カートリッジ2の第一の区画4の第一の空気吸込み口10と第一の空気出口14の間で第一の気流経路に沿って引き込まれる時に、ニコチン蒸気は、第一の区画4内でニコチン供与源から第一の気流内に放出される。第二の気流が、カートリッジ2の第二の区画6の第二の空気吸込み口18と第二の空気出口22の間で第二の気流経路に沿って引き込まれる時に、酸蒸気は、第二の区画6内で酸供与源から第二の気流内に放出される。
【0173】
第一の気流中のニコチン蒸気と第二の気流中の酸蒸気とが、チャンバー36における気相で相互に反応して、ニコチン塩粒子のエアロゾルを形成し(図6で破線矢印および点線矢印により示す)、これがマウスピース30の近位端で第三の空気出口32を通してユーザーに送達される。
【0174】
図6に示すように、拡張位置では、マウスピース30の第三の空気吸込み口34はまた、塞がれていない。使用時に、拡張位置において、ユーザーがマウスピース30の近位端を吸い込む時、このことは、第三の気流(図6でブロック矢印により示す)がマウスピース30の第三の空気吸込み口34の半径方向の開口部を通ってチャンバー36内に引き込まれて第一の気流中のニコチン蒸気と第二の気流中の酸蒸気の気相における反応によって形成されたニコチン塩粒子のエアロゾルを希釈することを可能にする。
【0175】
図7は、図5および図6に示すカートリッジ組立品およびエアロゾル発生装置38.を含む、本発明の一実施形態によるエアロゾル発生システムの概略図である。図7では、拡張位置におけるカートリッジ2およびマウスピース30を有するカートリッジ組立品が示される。
【0176】
以下でさらに説明されるように、カートリッジ組立品2およびエアロゾル発生装置38は、エアロゾル発生システムを形成するために互いに係合し、かつ協働するように構成される。
【0177】
エアロゾル発生装置38は、エアロゾル発生装置38の近位端からエアロゾル発生装置38の長さに沿って途中までエアロゾル発生装置38の長軸に沿って延び、カートリッジ組立品を受けるように構成された円形断面の細長い円筒形のくぼみ40を含む。
【0178】
使用時に、カートリッジ組立品の遠位端がエアロゾル発生装置38のくぼみ40の近位端に挿入される。図7に示すように、カートリッジ組立品がエアロゾル発生装置38のくぼみ40の中へと挿入された時に、少なくともカートリッジ組立品のマウスピース30の近位端がエアロゾル発生装置38のくぼみ40から外側に突出するように、エアロゾル発生装置38のくぼみ40の長さはカートリッジ組立品の長さよりも短い。
【0179】
エアロゾル発生装置38は、カートリッジ組立品のカートリッジ2の第一の区画4および第二の区画6の両方を加熱するように構成された単一のヒーター42を含む。図7に示すように、単一のヒーター42はエアロゾル発生装置38のくぼみ40内の中央に位置付けられ、かつくぼみ40の長軸に沿って延びる。単一のヒーターは、ヒーターブレードの形態の細長い電気発熱体である。図7に示す実施形態では、単一のヒーター42の長さはエアロゾル発生装置38のくぼみ40の長さよりも長く、したがって、単一のヒーター42は、エアロゾル発生装置38のくぼみ40から外側に突出する。ところが、代替的な実施形態(図示せず)では、単一のヒーター42がエアロゾル発生装置38のくぼみ40から外側に突出しないように、単一のヒーター42の長さはくぼみ40の長さよりも短くてもよい。エアロゾル発生装置38は、電池の形態の電源(図示せず)と、電源および単一のヒーター42に接続されている電子回路を含むコントローラ(図示せず)とをさらに備える。
【0180】
図7に示す通り、エアロゾル発生装置38の単一のヒーター42は、カートリッジ組立品がエアロゾル発生装置38のくぼみ40内に挿入された時、カートリッジ組立品のカートリッジ2のくぼみ8に受けられる。エアロゾル発生装置106の単一のヒーター42の細長い電気発熱体は、こうして使用時にカートリッジ組立品の内側に位置する内部ヒーターとして構成される。
【0181】
使用時に、カートリッジ組立品がエアロゾル発生装置38の中へと挿入されると、エアロゾル発生装置38の単一のヒーター42の細長い電気発熱体は、カートリッジ組立品のカートリッジ2の第一の区画4および第二の区画6を実質的に同一の温度に加熱する。これは、カートリッジ組立品のカートリッジ2を通して引き出されて第一の区画4内のニコチン供与源から第一の気流内に放出されたニコチン蒸気の量、およびカートリッジ組立品のカートリッジ2を通して引き出されて第二の気流内に放出された酸蒸気の量を増加する。
【0182】
本発明は、ニコチン塩粒子のエアロゾルin situ生成用のエアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジ組立品、およびニコチン塩粒子のエアロゾルin situ生成用のエアロゾル発生システムを参照することによりで例証されてきた。しかし、当然のことながら、本発明のカートリッジ組立品およびエアロゾル発生システムはまた、有利には、1つ以上の第一の試剤と1つ以上の第二の試剤との間の反応によって形成される他のエアロゾルin situ生成のために使用されてもよい。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】

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