(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-520022(P2019-520022A)
(43)【公表日】2019年7月11日
(54)【発明の名称】ロバストで効率的なステッパーモーターBEMF測定のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H02P 8/04 20060101AFI20190621BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20190621BHJP
【FI】
H02P8/04
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-566293(P2018-566293)
(86)(22)【出願日】2017年6月15日
(85)【翻訳文提出日】2019年2月14日
(86)【国際出願番号】US2017037749
(87)【国際公開番号】WO2017218822
(87)【国際公開日】20171221
(31)【優先権主張番号】62/350,428
(32)【優先日】2016年6月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/619,128
(32)【優先日】2017年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ソーピング ソー
(72)【発明者】
【氏名】ラケシュ ラジャ
(72)【発明者】
【氏名】アヌジュ ジェイン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ヘイン
【テーマコード(参考)】
5H580
5H770
【Fターム(参考)】
5H580CA02
5H580CA12
5H580EE03
5H580FA02
5H580FA14
5H580FA22
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5H770AA28
5H770BA01
5H770CA01
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5H770DA30
5H770EA01
5H770GA11
5H770GA16
5H770GA20
5H770HA02Z
5H770HA03Y
5H770HA07Z
(57)【要約】
説明される例において、装置(800)が、ステッパーモーターにおけるコイルに電流を供給するように構成されるFETドライバ回路(812)、固定デルタ電流を用いてコイルへの電流をレギュレートするように構成されるFETドライバ回路(812)、FETドライバ回路(812)に結合され、ステップ制御信号及び方向制御信号に対応するパルスを供給するように構成される電流チョッパーPWM回路(810)、電流チョッパーPWM回路(810)に結合され、オフ時間パルスを測定し、BEMF監視信号を出力するように構成されるバック起電力(BEMF)モニタ(822)、及び、ステップ及び方向制御信号を供給するように電流チョッパーPWM回路(810)に結合され、BEMF監視信号を受け取るように結合されるコントローラ(801)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
オン時間及びオフ時間を有するパルス幅変調された信号を、周期的にステッパーモーターにおけるコイルに供給することであって、前記オン時間が、前記コイルへの電流を所定の最小電流から所定の最大電流まで増大させる時間に比例し、前記オフ時間が、前記コイルにおける前記電流を前記所定の最大電流から所定の最小電流まで低減する時間に比例すること、
前記パルス幅変調された信号を供給する第1のサイクルにおいて、第1のオフ時間を測定すること、
前記パルス幅変調された信号を供給する第2のサイクルにおいて、第2のオフ時間を測定すること、及び
前記第1のオフ時間と前記第2のオフ時間との間の差を用いて、前記ステッパーモーターに対するバック起電力(BEMF)に起因する電圧における変化を判定すること、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第1のオフ時間を測定することが、第1のオフ時間の間、既知の周波数のパルスをカウントすること、及び前記第1のオフ時間に比例する第1のカウントをストアすることを含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記第2のオフ時間を測定することが、第2のオフ時間の間、既知の周波数のパルスをカウントすること、及び前記第2のオフ時間に比例する第2のカウントをストアすること含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記第1のオフ時間と前記第2のオフ時間との間の差を用いることが更に、前記第1のオフ時間から前記第2のオフ時間を減じることを含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記ステッパーモーターに対するバック起電力に起因する電圧における前記変化ΔV
bemfを判定することが、下記を計算することを含み、
ここで、T
off1が前記第1のオフ時間であり、T
off2が前記第2のオフ時間であり、ΔIが、前記所定の最大電流と前記所定の最小電流との間の差であり、Lが前記コイルのインダクタンスである、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法であって、前記第1のカウント及び前記第2のカウントが、前記電流を前記コイルに供給する駆動回路に結合されるバック起電力モニタにおけるカウンタを用いて形成される、方法。
【請求項7】
ステッパーモーターのためのバック起電力(BEMF)電圧を判定するための方法であって、前記方法が、
前記コイルにおける電流を所定の最大電流まで増大することに対応するオン時間の間、ステッパーモーターにおけるコイルに電圧を供給すること、
前記コイルにおける前記電流を所定の最小電流まで低減させ得ることに対応するオフ時間の間、前記ステッパーモーターにおける前記コイルへの前記電圧を取り除くこと、
前記オフ時間の期間に対応するカウントを形成するため、既知の周波数の複数のパルスをカウントすること、及び
前記所定の最小電流と前記所定の最大電流と間の前記電流における前記変化、前記オフ時間、前記コイルのインダクタンス、前記コイルにおける電流、及び、前記コイルの抵抗を用いて、前記BEMFに起因する電圧を判定すること、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記BEMFに起因する前記電圧を判定することが、下記を計算することを含み、
ここで、T
off1が前記オフ時間であり、ΔIが、前記所定の最大電流と前記所定の最小電流との間の差である固定デルタ電流であり、Lが前記コイルのインダクタンスであり、Iが前記コイルへの定電流であり、Rが前記コイルの抵抗であり、V
bemf1が、前記BEMFに起因する前記電圧である、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、更に、前記ステッパーモーターの位置を判定するために前記Vbemf1電圧を用いることを含む、方法。
【請求項10】
装置であって、
ステッパーモーターにおけるコイルに電流を供給するように構成されるFETドライバ回路であって、固定デルタ電流ΔIを用いて前記コイルへの前記電流をレギュレートするように構成される、前記FETドライバ回路、
前記FETドライバ回路に結合され、ステップ制御信号及び方向制御信号に対応するパルスを供給するように構成される電流チョッパーパルス幅変調回路、
前記電流チョッパー回路に結合され、オフ時間パルスを測定するように及びバック起電力(BEMF)監視信号を出力するように構成されるBEMFモニタ、及び
前記ステップ及び方向制御信号を供給するため前記電流チョッパーパルス幅変調回路に結合され、及び、前記BEMF監視信号を受け取るように結合されるコントローラ、
を含む、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記BEMFモニタが、前記オフ時間期間に対応するカウントを形成するために、オフ時間の間、前記電流チョッパーパルス幅変調回路からのパルスをカウントするカウンタを含む、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記コントローラが、前記オフ時間パルスに対して前記オフ時間T
off1に対応する前記カウントを受け取り、前記コントローラが、下記を計算することにより、前記BEMFに起因する電圧を判定するように構成され、
ここで、ΔIが前記固定デルタ電流であり、Lが前記コイルのインダクタンスであり、Rが前記モーターの抵抗であり、Iが前記モーターへの定電流であり、V
bemf1が、前記BEMFに起因する前記電圧である、
装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置であって、前記FETドライバが、前記電流が所定の最大電流まで増大するまで、オン時間の間、前記コイルに前記電流を供給するように構成され、前記FETドライバが、前記電流が所定の最小電流まで減少するまで継続するオフ時間の間、前記コイルへの電流の供給を停止するように構成され、前記所定の最大電流と前記所定の最小電流との間の差が、前記固定デルタ電流ΔIである、装置。
【請求項14】
請求項11に記載の装置であって、前記コントローラが、第1のモーターオペレーションに対する第1のオフ時間に対応する第1のカウントを受信するように構成され、及び第2のモーターオペレーションに対する第2のオフ時間に対応する第2のカウントを受信するように構成され、下記を計算することにより、前記BEMFに起因する前記電圧における変化ΔV
bemfを判定するように構成され、
ここで、T
off2が前記第2のカウントに対応し、T
off1が前記第1のカウントに対応し、ΔIが前記固定デルタ電流であり、Lが前記コイルのインダクタンスに対応する、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記コントローラが、前記BEMFに起因する前記電圧における前記変化に対応するモーター位置を判定するように構成される、装置。
【請求項16】
請求項10に記載の装置であって、前記電流チョッパーパルス幅変調回路、前記FETドライバ回路、及び前記BEMFモニタが、モノリシック半導体回路上に形成される、装置。
【請求項17】
請求項10に記載の装置であって、前記ステッパーモーターが、第1のコイルとして前記コイルを含み、少なくとも第2のコイルを更に含む、装置。
【請求項18】
ステッパーモーターを駆動するための半導体回路であって、前記半導体回路が、
ステップ制御信号及び方向制御信号を受信するための電流チョッパーパルス幅変調回路であって、FETドライバ回路にパルスを出力するように構成され、前記出力パルスが、固定デルタ電流方式を用いてステッパーモーターへの電流を制御するように構成される、前記電流チョッパーパルス幅変調回路、
ステッパーモーターにおける少なくとも一つのコイルに電流を供給するためのFETドライバ回路であって、前記電流チョッパーパルス幅変調回路から前記出力パルスを受け取るように結合される、前記FETドライバ回路、及び
前記電流チョッパーパルス幅変調回路からの前記出力パルスに結合されるバック起電力モニタ回路であって、前記ステッパーモーターのバック起電力電圧に対応する信号を出力する、前記バック起電力モニタ回路、
を含む、半導体回路。
【請求項19】
請求項18に記載の半導体回路であって、前記バック起電力モニタ回路が、前記電流チョッパーパルス幅変調回路からのオフ時間信号の期間をカウントするためのカウンタを含む、半導体回路。
【請求項20】
請求項18に記載の半導体回路であって、前記電流チョッパーパルス幅変調回路が、オン時間パルスを前記FETドライバ回路に供給し、オフ時間パルスを前記FETドライバ回路に供給するように構成される、半導体回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概してステッパーモーターに関し、更に特定して言えば、バック起電力(BEMF)測定を備えるステッパーモーターに関連する。
【背景技術】
【0002】
ステッパーモーターは、位置に関するタスクのために通常用いられる外的に整流されるモーターである。ステッパーモーターを制御及び動作させるために、開ループ方法論が用いられる。この開ループ手法では、コントローラが整流信号をモーターに送る。開ループ制御は、モーターがコントローラ信号に応答すると仮定する。その後、予期されたモーター応答から位置が判定される。軽負荷モーター及び低速では、開ループ手法はうまく機能する。しかし、開ループステッパーモーター制御システムにおいて、ローターは、ランダム電気ノイズ、高負荷、インパルス負荷、及び/又は制御ライン又はモーター巻線における開路を含む幾つかの理由のため、所望の位置まで整流しない可能性がある。これらの起こり得る欠陥により、多くの位置クリティカル応用例において開ループ制御システムが望ましくないものとなる。
【0003】
ステッパーモーターがコントローラからの整流信号に従うことを確認するためのシステムにおいて閉ループ手法が用いられることがある。位置的フィードバックは、回転エンコーダをステッパーモーターシャフトに付加すること又は線形エンコーダをそのシステムの別の可動部に付加することによるなど、幾つかの方式で監視され得る。位置的動きを確認するこれらの方法は、付加的な複雑度を付加し、付加的なハードウェアを要求し、全体的なシステムに付加的なコストを付加する。モーター制御では、ローターの動きを感知するために幾つかの外的に整流されるモーターにおいて、バック起電力(BEMF)電圧が用いられる。モーターが電流で駆動されると、カウンタ起電力が電流に対してプッシュする。電気モーターでは、モーターは、コイルが回転すると磁場を通るコイルを有する。従って、モーターは、それがモーターとして回転するのと同時でも、モーターは生成器として働く。結果として生じるBEMF電圧は、モーター速度及び位置に比例し、そのため、モーター速度及び位置を間接的に測定するために用いられる。典型的なBEMF電圧測定プロセスは、電位をモーターに供給する駆動トランジスタをアイドリングすること、遷移電圧が放電するために充分な時間待機すること、及びその後、BEMFに起因する電圧を測定することにより始まる。しかし、ステッパーモーターにおけるBEMFを測定するこれらの方法の使用には制約がある。ステッパーモーターのためのフルステップモードにおいて、モーター巻線における電流がゼロである時間が存在せず、そのため、BEMF電圧測定は成され得ない。他のオペレーションモードにおいて、初期磁場が減衰するための時間の後、BEMF電圧測定のために利用可能な時間は非常に短い。改善が必要であり、望ましい。
【発明の概要】
【0004】
説明される例において、装置が、ステッパーモーターにおけるコイルに電流を供給するように構成されるFETドライバ回路であって、固定デルタ電流を用いてコイルへの電流をレギュレートするように構成されるFETドライバ回路と、FETドライバ回路に結合され、ステップ制御信号及び方向制御信号に対応するパルスを供給するように構成される電流チョッパーPWM回路と、電流チョッパーPWM回路に結合され、オフ時間パルスを測定し、BEMF監視信号を出力するように構成されるバック起電力(BEMF)モニタと、ステップ及び方向制御信号を供給するため電流チョッパーPWM回路に結合され、及び、BEMF監視信号を受け取るように結合されるコントローラとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】ダイレクトBEMF測定及びフィードバックを備える、ステッパーモーターコントローラ、ステッパーモータードライバ、及びステッパーモーターのブロック図である。
【0006】
【図2】フルステップオペレーションにおけるステッパーモーターの位相電流を示すグラフである。
【0007】
【図3】ハーフステップオペレーションにおけるステッパーモーターの位相電流を示すグラフである。
【0008】
【図4A】単一モーター位相のための概略である。
【図4B】対応するピーク電流波形のグラフである。
【0009】
【図5】差動Vbemf電圧波形、対応するコイル電流波形、及び対応するオン時間パルス波形を示すタイミング図である。
【0010】
【図6】シミュレートされたモーター電圧Vmに対する時間ΔTonのグラフである。
【0011】
【図7】固定ΔIステッパーモーターレギュレーション方法の例示の配置のための、差動Vbemf電圧波形、対応するコイル電流波形、及び対応するオフ時間パルス波形を示すタイミング図である。
【0012】
【図8】間接的にBEMFを測定するための例示の配置を備える、ステッパーモーターコントローラ、ステッパーモータードライバ、及びステッパーモーターのブロック図である。
【0013】
【図9】方法配置のためのフローチャートである。
【0014】
【図10】代替の方法配置のためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
異なる図面における対応する参照番号は及び記号は、別途示されない限り、対応する部分を示す。図面は必ずしも一定の縮尺で描いてはいない。用語「結合される」は、介在要素を用いて成される接続を含み得、「結合される」任意の要素間に付加的な要素及び種々の接続が存在し得る。
【0016】
ステッパーモーターは、パルス状の信号に応答して精密な機械的モーションを提供する。電気的な電位によって決まる速度で動くDCブラシ式モーターとは異なり、ステッパーモーターは、各ステップにおいて一つの位置から別の位置まで精密な漸進的回転で回転する。コントローラが、ステッパーモーターを進めるために必要とされるパルス状の信号を提供する。ステッパーモーターは、ギヤの周りの磁石に整合する鋸歯状鉄ギヤを有し得る。ギヤは、コイルに印加される電流に応答して位置が変化する。パルス幅変調(PWM)回路が、コイルにパルスを印加し得る。
【0017】
図1は、ダイレクトBEMF測定及びフィードバックを備える、ステッパーモーターコントローラ、ステッパーモータードライバ、及びステッパーモーターを含むシステムのブロック図である。システム100は、ステッパーモーターコントローラ、コントローラ101、ステッパーモータードライバ、ドライバ102、及びステッパーモーター、MTR104を有する。ステッパーモーター104内には、一対のコイル、コイル1 106及びコイル2 108が示されている。ステッパーモータードライバであるドライバ102は、4つのブロック、電流チョッパーPWM110、FETドライバ112、BEMF1セクション120、及びBEMF2セクション130を含む。BEMF1セクション120は、3つのブロック、BEMF1モニタ122、アナログデジタルコンバータ(ADC)124、及びアナログフロントエンド(AFE)126を含む。BEMF2セクション130は、3つのブロック、BEMF2モニタ132、ADC134、及びAFE136を含む。
【0018】
コントローラ101は、ドライバ102に結合される少なくとも2つの入力、STEP及びDIRを有する。コントローラ101は、ドライバ102から入力BEMFを受け取る。電流チョッパーPWM110はFETドライバ112に結合される。コイル1 106は、FETドライバ112及びAFE126に結合される。AFE126はADC124に結合され、ADC124は、BEMF1モニタ122に結合される。コイル2 108は、FETドライバ112及びAFE136に結合される。AFE136はADC134に結合され、ADC134はBEMF2モニタ132に結合される。
【0019】
オペレーションにおいて、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラユニット(MCU)、又はその他の論理デバイスであり得るコントローラ101は、ステップ及び方向信号STEP及びDIRをドライバ102に提供する。STEP及びDIR信号は、ステッパーモーターが移動されるステップのステップ距離及び方向を示す。ステップ及び方向信号に応答して、ピーク電流レギュレートされた信号をFETドライバ112に提供するために、ドライバ102が電流チョッパーPWM110をアクティブにする。ピーク電流レギュレーションにおいて、パルス幅変調(PWM)サイクルの初めに、ドライバ112は、高電圧をコイルに印加し、コイル電流は、それが増大するにつれて監視される。電流が所定の限界に達すると、コイルへの電位がオフになり、コイル電流は固定オフ時間、減衰する。各サイクルにおいて、FETドライバ112は、モーターのコイルへの電流を供給するため、コイル1 106及びコイル2 108を駆動する。電流チョッパーPWM110は、電位がコイルに印加されるオン時間を制御するようにオン時間信号を変調するため、パルスをFETドライバに出力する。この回路は、電流が所定の限界に達するとき電流を「チョップする」ので、回路110は、「電流チョッパー」と称される。このように、システムは、電流をレギュレートするためにパルス幅変調(PWM)を用いる。BEMF1セクション120は、駆動電流がゼロである時間の間、コイル1 106を監視する。駆動電流がゼロとなった後、AFE126は、BEMF電圧を感知及び増幅する。AFE126はアナログ信号を出力し、ADC124は、その信号をデジタル化し、デジタル情報をBEMF1モニタ122に送る。同様のプロセスが、BEMF2セクション130を用いてなされる。BEMF2セクション130は、駆動電流がゼロである時間の間、コイル2 108を監視する。駆動電流がゼロとなった後、AFE136は、ADC134に、情報をデジタル化させ、BEMF2モニタ132に送信させる範囲まで、BEMF電圧を増幅する。コントローラ101は、BEMF入力を受け取り、後続のステップ及び方向信号を供給するときBEMF情報を組み込む。
【0020】
図2は、フルステップオペレーションにおけるステッパーモーターの位相電流を示すグラフ200である。横軸はグラフ200のための時間であり、縦軸は、ステップ入力202信号に対する電圧、位相1電流波形204に対する電流、及び位相2電流波形206に対する電流である。位相波形は、定常状態電流レベルとして示されている。しかし、位相1電流波形の一部の拡大部216は、殆どの定電流レベルを表す定常状態ライン220が、図1の電流チョッパー110により時間調整され、図1のFETドライバ112により生成される、一連の小さな鋸歯電流ランプ220を含むことをより正確に示している。この電流は、上述のFETドライバ回路へのPWM信号を用いてほぼ一定の電流レベルを維持するようにレギュレートされる。
【0021】
フルステップステッパーモーターオペレーションにおいて、位相PHASE1及びPHASE2のいずれも、BEMF電圧を直接測定する機会を残さない非駆動期間ではない。位相1電流波形のゼロ交差210及び同相2電流波形のゼロ交差212は、電流がゼロアンペアで停止しないことを示す。マイクロステップモーターオペレーションモードでは、コイルがゼロ電流である時間が存在する。しかし、コイル電流がゼロ電流である時間は、BEMF電圧を測定するための時間を提供するには短すぎることがよくある。
【0022】
図3は、ハーフステップオペレーションにおけるステッパーモーターの位相電流を示すグラフである。グラフ300において、横軸は時間を表し、縦軸は、ステップ入力302に対する電圧、並びに、位相1電流304及び位相2電流306に対する電流を表す。位相電流に対する定常状態電流レベル表示は、図2における拡大部216に類似する一連の小さな鋸歯電流ランプを含む。ハーフステップオペレーションでは、位相1電流波形304は、ドライバが駆動しておらず、電流がゼロアンペアである、時間310の一部を有する。位相電流がゼロであり、遷移コイル電圧が減衰するために充分な時間が利用可能なとき、BEMF測定が成され得、真のBEMF電圧が明らかになる。しかし、モーター速度が増大するにつれて、測定のための利用可能な時間が短くなり、最終的に、測定が成され得る時間は、正確なBEMF測定には短すぎる。クォーターステップ又は一層高ステップのオペレーションでは、ゼロ電流の時間が更にいっそう短く、BEMF電圧を測定するための大きな制約となる。一層高速のモーター速度では、BEMF測定を完了するための時間が欠落しているためにダイレクト測定アプローチは機能しない。
【0023】
図4A及び図4Bは、それぞれ、単一モーター位相回路のための概略、及びピーク電流波形の対応するグラフである。概略400は、ハイサイド駆動トランジスタ411、ローサイド駆動トランジスタ413、モーター巻線415、巻線抵抗417、及び電圧源419として示されるBEMF電圧を含む。図4Aにおけるこの例では、ハイサイドドライバ411は導通しており、ローサイドドライバ413は、電流矢印412により示されるようにオフである。ハイサイドドライバ411は、410と記されるモーター電圧Vmから、巻線415、内部抵抗417、BEMF電圧419を介して、負の又は接地電位へ、電流を導通する。位相電流レベル(図4Bの412参照)は、位相電流412が、時間T
onの間、所定のピーク電流閾値に達するようにするためにハイサイドドライバ411をオンにすることによってレギュレートされる。その際、ハイサイドドライバは、固定時間T
offの間オフにされる(及びローサイドドライバがオンにされる)。固定時間T
offの終わりに、ハイサイドドライバがオンにされ、プロセスが反復する。上述したように、このプロセスはピーク電流レギュレーションとして知られる。オペレーションは、図4Bにおいてグラフ401で示される。所定の電流閾値420は、図4Bにおける鋸歯位相電流412波形のピークにおいて示される。波形412の初めに、ハイサイドドライバ(図4Aの411)は、421と記される時間T
onの間、導通する。ピーク電流閾値に達した(図4Bの427参照)後、ハイサイドドライバは固定期間T
off423の間オフにされ、電流は、425と記される電流差ΔI減少する。サイクルは、グラフ401の波形412に示すように反復する。概略400及び波形401を用いて、電流における変化ΔIを、下記の式(1)のように表現することができる。
ここで、Rは抵抗器417の値であり、巻線抵抗Iは電流であり、V
bemfは、図3Aにおける419であるBEMFに起因する電圧であり、Lは、図3Aのコイル415のインダクタンスである。
【0024】
式(2)により、オン時間T
onが与えられる。
【0025】
ΔIに対して式(1)を式(2)に代入すると、式(3)によってT
onが与えられる。
【0026】
式(3)に示すように、オン時間T
onはV
bemfと共に変化し、これは、V
bemfを測定するためにT
onを用いることができることを示唆する。オン時間T
onは、電流Iが所定の最大値に達するまで、モーターにおけるコイルへの電圧Vmを供給するためにモータードライバFETを制御するために用いられる。その後、電流は次のサイクルまで減衰する。図3に示すように、オン時間T
onが変化するので、T
onは、V
bemfを判定することを試みるために用いられ得る。しかし、実際には、この測定には課題がある。式(3)に示すように、T
onは、高度に可変のモーター供給電圧Vm、モーターコイル抵抗R、及び電圧V
bemfとは逆に変化する。通常、VmがV
bemfよりずっと大きく、Vmにおける高変動を有する場合、V
bemf変化をVm変化と区別することは、ロバストな検出方法を提供しない。これ以降に説明されるように、Vmにおける変動を相殺することを試みるために差動測定を用いることは非効率的でもある。
【0027】
図5は、差動V
bemf波形を示すタイミング図である。タイミング図500は、3つの波形:V
bemf510、駆動電流520、及び位相タイミング530を有する。水平又はX軸は、タイミング図500における波形の各々に対する時間である。縦軸は、(a)V
bemf510に対する電圧、(B)駆動電流520に対するアンペア、及び(c)位相タイミング530に対する電圧である。V
bemf波形510は、V
bemf電圧の増加ΔV
bemf514を示す。駆動電流波形520は、ピーク電流閾値522、固定時間T
off524、デルタ電流ΔI 526、及び変化するT
on528を示す。位相波形530は、異なる期間の2つの変化するターンオン電圧パルスT
onを示す。T
onパルス532は、T
onパルス534より長い。
【0028】
図5における波形は、ステッパーモーターコイルを駆動する「ピーク電流」方法の別の例である。このピーク電流方法では、T
offは一定であり、T
onは、プログラムされた閾値(図5の522)まで電流を駆動するために変化する。式(4)により、オン時間T
onにおける変化(ΔT
on)が与えられる。
【0029】
式(4)は、差動測定を用いるときでも、差動測定ΔT
onが、変化するモーター電圧Vm、及び電流I及び温度依存抵抗Rの積に依存することを示す。電圧Vmにおける変動も、一層小さなV
bemf電圧を分かりにくくする。
【0030】
図6は、差動オン時間ΔT
onに対してグラフ化した、シミュレーションされたモーター電圧Vmの表600であり、モーター電圧Vmに対する差動量ΔT
onの依存性も図示する。表600の垂直又はY軸は、ΔT
onをマイクロ秒(uS)で表す。水平又はX軸は、Vmをボルト(V)で表す。データライン610は、ΔT
onのシミュレーションを示し、Vmは10Vから60Vまで弧を描くように変化する。データライン610は、電圧Vmの変化が、ΔT
onに対してダイレクトで非線形の影響を有することを示す。
【0031】
本願の例示の配置は、ステッパーモーターレギュレーション方式における固定オン時間T
onの代わりに、固定デルタ電流範囲ΔIを用いる。固定ΔIレギュレーション方法は、モーター電圧Vmに対するΔT
onの依存性を除き、従って、正確でロバストなBEMF電圧の評価を可能にする。BEMF測定は、V
bemfを直接測定することなく、及び位相電流ドライバをディセーブルする必要なく実施される。また、こういった配置の固定ΔIレギュレーション方法は、モーター電流Iがゼロではないときでも、全整流サイクルにわたるBEMF電圧評価を可能にする。また、固定ΔIレギュレーション方法は、モーター電流の位相に関連してBEMF電圧を判定することを可能にする。例示の配置において提供されるV
bemf電圧の正確でロバストな評価があれば、V
bemf測定値は、外部位置センサを利用することなく及びそれらの外部センサを読むために必要となる関連するハードウェアなしに、ローター動きを判定することが可能となり得る。
【0032】
図7は、固定ΔIステッパーモーターレギュレーション方法を用いる配置のオペレーションを示すタイミング図である。タイミング図700は、3つの波形、V
bemf710、駆動電流720、及び位相タイミング730を有する。水平又はx軸は、タイミング図700における波形の各々に対する時間である。V
bemf710に対する縦軸は、電圧、アンペアでの駆動電流720に対する電流、及び位相タイミング730に対する電圧である。V
bemf波形710は、図5におけるΔV
bemf電圧増大514に類似する、部分711における電圧V
bemf1と部分712における電圧V
bemf2との間の差動電圧ΔV
bemf714を示す。駆動電流波形720は、ピーク電流閾値722、下側電流閾値723、固定デルタ電流ΔI 726、及び変化するT
on728を示す。位相タイミング波形730は、2つの変化するターンオフ期間、下側V
bemf電圧711に対応するT
off1(732)、及び高い方のV
bemf電圧712に対応するT
off2(734)を示す。期間T
off1732は、期間T
off2734より短い。駆動電流波形720上の2つのエリア、750及び754は、駆動電流がピーク電流閾値に達した後、生じる。駆動電流波形720上の2つのエリア752及び756は、駆動電流が下側電流閾値に達した後、生じる。オン時間T
onは概ね一定として示され、オン時間は、モーターが駆動がされるとき電流Iが下側閾値732から上側閾値722まで上昇する必要がある時間である。オン時間は、モーター抵抗Rによって決まり、図7における例において概ね同様であり、また、T
onは変化し得る。
【0033】
オペレーションにおいて、下側閾値及び上側閾値(723、722)間の電流における変化はΔIで固定である。オン時間T
onの間、コイル電流720は、それがピーク電流閾値722に達するまで増大する。図7における駆動電流波形720を参照すると、ピーク電流閾値はエリア750において得られる。時間750において、駆動位相730はオフにされ、コイル電流はエリア752において下側電流閾値723に達するまで減衰する。減衰期間T
off1732は、電圧V
bemf1、コイル抵抗R、及びインダクタンスLに依存性があるが、モーター電圧Vmには依存性がない。電流が期間T
off1の終わりにおいて下側電流閾値723(エリア752において示される)に達した後、プロセスは反復する。エリア754への駆動電流波形720に続いて、V
bemf1711は、上側電圧V
bemf2(712において示される)に遷移している。コイル電流720は、エリア754においてピーク電流閾値722を達成し、その結果、位相駆動をオフにし、期間T
off2734が始まる。電流駆動波形720に続いて、電流は下側電流閾値723(エリア756に示される)まで減衰する。V
bemfレベル712がV
bemfレベル710より高いので、減衰期間T
off2734は第1のT
off1732期間より長い。駆動電流が期間T
off2734の終わりにおいて下側電流閾値(エリア756において)に達した後、プロセスが反復する。電流変化ΔIが固定である代わりに、この配置では、オフ時間T
offは固定されない。T
off1期間を用いて、ΔIが下記のように表される。
【0034】
式(5)は、例示の配置の利用が、高度に可変のモーター電圧VmからV
bemf1を独立させることを示す。時間T
off1は、コイルインダクタンスL、コイル抵抗R、電流I、固定デルタ電流ΔI、及びV
bemfにのみ依存性がある。電流Iは監視され、インダクタンスLは既知であり、ΔIは既知であり、コイル抵抗Rは、種々の温度及び電流Iに対して特徴付けられ得る。これらのパラメータを用いて、電圧V
bemfが、式(5)を用いてコントローラ又はその他のシステム資源により計算され得る。
【0035】
V
bemfにおける変化(ΔV
bemf)が所望とされるシステムにおいて、コイル電流I及び抵抗Rは、式(6)を形成する際に示されるように式から除かれる。
【0036】
式(6)に示すように、電圧V
bemfにおける変化ΔV
bemfは、モーターコイルのインダクタンスL、既知のデルタ電流範囲ΔI、及び2つの測定されたオフ時間T
off1及びT
off2にのみ依存性がある。用語ΔV
bemfは、温度依存性のコイル抵抗Rに、又は高度に可変のモーター電圧Vmに依存しない。変化ΔV
bemfは、T
off期間の長さに依存性があるので、ΔV
bemfを計算するためにシンプルなカウンタを用いることができる。代替として、T
off1及びT
off2に対する時間測定値を用いることができる。モーターの位置は、変化ΔV
bemfを用いて判定され得る。本願の配置の利用により、V
bemfを直接測定するために典型的に用いられる複雑なハードウェアの必要性が低減される。
【0037】
図8は、間接的にBEMFを測定する例示の配置を備える、ステッパーモーターコントローラ、ステッパーモータードライバ、及びステッパーモーターを含むシステムのブロック図である。システム800は、ステッパーモーターコントローラ801、ステッパーモータードライバ802、及びステッパーモーター804を有する。ステッパーモーター804内には、一対のコイル、コイル1 806及びコイル2 808が示されている。ステッパーモータードライバ802は、3つのブロック、電流チョッパーPWM810、FETドライバ812、及びBEMFモニタ822を含む。
【0038】
コントローラ801は、STEP及びDIRである少なくとも2つの入力を有し、これらはドライバ802に結合される。コントローラ801は、ドライバ802内のBEMFモニタ822から入力BEMFを受け取る。電流チョッパーPWM810は、FETドライバ812及びBEMFモニタ822に結合される。FETドライバ812は、コイル1 806及びコイル2 808に結合される。
【0039】
一例の配置において、ドライバ802は、単一モノリシック半導体回路として実装され得る。別の例示の配置において、ドライバ802及びコントローラ801が単一半導体回路上に実装され得る。コントローラ801は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラユニットなどのプログラマブルデバイスを用いて、又は状態機械などの論理回路要素により実装され得る。フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスロジックプログラマブルデバイス(CPLD)、及び特定用途向け集積回路(ASIC)などのユーザー定義可能な半導体回路が、コントローラ801を実装するために用いられ得、代替の配置において、更に、ドライバ802を含み得る。こういった配置を実装するためにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)及びミックスドシグナルプロセッサ(MSP)を用いることもできる。
【0040】
オペレーションにおいて、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラユニット、又はその他の論理デバイスであり得るコントローラ801は、ステップ及び方向信号STEP及びDIRをドライバ802に提供する。ステップ及び方向信号に応答して、ドライバ802は、所定の電流変化ΔIを用いることによりレギュレートされるパルス信号をFETドライバ812に提供するために、電流チョッパーPWM810をアクティブにする。このドライバは、図7の波形730に示すように動作する。FETドライバ812は、一つの位相に対してコイル1 806を、及びステッパーモーターの第2の位相に対してコイル2 808を駆動する。一例において、BEMFモニタ822は、電流チョッパー810T
off出力のパルスレートをカウントし、カウントレート情報をBEMF信号を介してコントローラに提供する。別の例において、BEMFモニタ822内の高周波数基準クロック(20MHzなど)が、適時にT
offパルス幅を測定するために用いられ、この時間が、BEMF信号上の出力として供給される。コントローラ801は、BEMF信号情報を受け取り、BEMF値を計算し、それを後続のステップ及び方向信号に組み込む。コントローラ801は、電圧V
bemfに対するダイレクト計算を用いて、又はモーターステップを追跡するためにBEMFの変化(ΔV
bemf)を追跡することにより、ステッパーモーターの位置を判定し得る。上述した式5及び6は、コントローラ801により計算され得る。
【0041】
ステッパーモータードライバ802のための例示の配置を図1のステッパーモータードライバ102と比較すると、ステッパーモータードライバ802に必要とされるハードウェアの量及び複雑度は、図1のステッパーモータードライバ102に示されている対のAFE126及び136及びADC124及び134により低減されている。また、整流サイクルの間の任意の時間に及び任意のステッピングモードでBEMF電圧を間接的に判定するステッパーモータードライバ802の能力は、ローター動きに対するBEMF電圧を判定及び用いるために一層ロバストな例示の配置を含むステッパーモータードライバ802をつくる。
【0042】
図9は、方法配置900を説明するフローチャートである。図9において、固定デルタ電流をステッパーモーターに供給するドライバについてオフ時間T
offの長さを判定するための方法が示される。式(5)に示すように、電流変化ΔIが既知であるので、電流I、抵抗R、及びインダクタンスL値を用いて、BEMFに起因する電圧V
bemfを判定するためにオフ時間T
offを用いることができる。
【0043】
この方法は工程901の「開始」で始まる。この方法は、ドライバが、図1に示すようなステッパーモーターの位相に対するコイルへの電流供給を始める工程903に移る。一例において、パワーFETなどのハイサイドドライバデバイスが、コイルをモーター電圧Vmに結合する。この方法は、電流がテストされる工程905に移る。コイルを介する電流であるコイル電流が監視される。判定工程905で偽である場合、この方法は、工程903でコイルへの電流を供給することで継続する。図7に示すように、電流が所定の最大値I
maxに達すると、この方法は工程907に移る。
【0044】
工程907で、カウンタが初期化される。例えば、カウンタは、図8におけるBEMFモニタブロック822にあり得る。この方法はその後、工程909に続く。工程909で、オフ時間T
offは、コイルを接地電位に結合することによって実施される。この方法は、コイル電流がテストされる判定ブロック911に移る。コイル電流が最小電流I
minより大きい場合、この方法は工程915に移り、カウンタをインクリメントする。この方法はその後、方法工程909で、オフ時間T
offを実施することで継続し、電流が最小電流に達するまで図7に示すような所定の最小電流に対して電流をテストする。電流が最小電流I
minより大きい間、カウンタは、T
off期間の間、時間をカウントするために工程915でインクリメントされる。ブロック911における判定が真であるとき、この方法は、時間期間T
offを示すカウントを出力する。この方法はその後、工程903に戻り、電流をモーターに供給することにより継続する。このサイクルは反復する。図7に示すように、この方法は、モーターコイルへの電流をレギュレートするために、固定電流変化ΔIを用いて電流を供給する。
【0045】
図10は、BEMF電圧における変化ΔV
bemfを判定するため、T
offカウンタ測定値(又は、代替として、T
off時間)を用いるための方法1000をフローチャートで図示する。図8において、図10の方法がコントローラ801内に実装され得る。
【0046】
図10において、この方法は工程1001で始まる。工程1003で、オフ時間T
off1の間、第1の値が受信される。一例において、コントローラ801は、BEMFモニタ822からオフ時間カウントを受信し得る。T
offカウントは、時間T
offの持続期間に対応する。工程1005で、第2のオフ時間T
off2が受信される。また、図8において、コントローラ801は、BEMFモニタ822から第2のオフ時間カウントを受信し得る。工程1007で、上述した式(6)を用いてΔV
bemfの変化が計算される。モーターの位置は、V
bemfの変化を用いて判定され得る。例えば、図7に示すように、変化ΔV
bemfは、位置変化に対応する。
【0047】
代替のアプローチにおいて、図8におけるコントローラ801は、電圧V
bemf及び式(5)を用いてモーター位置を判定し得る。式(5)における計算は抵抗Rに依存し、抵抗Rは温度依存性である。
【0048】
こういった配置では、フルステップオペレーションに対しても、ステッパーモーターに対する電圧V
bemfが判定され得る。電流に対して固定範囲をレギュレーション方法として利用することにより、こういった配置は、電圧Vmとは独立して、及びゼロ電流状況を起こすことなしに、BEMF電圧V
bemf、又はV
bemfにおける変化を判定することを可能にする。BEMF電圧を用いてモーター位置が判定され得る。
【0049】
本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に改変が成され得、他の実施例が可能である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【国際調査報告】