特表2019-537462IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-537462(P2019-537462A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】磁気共鳴音響放射力イメージングにより測定される温度と変位の同時測定の改良
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20191129BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   A61B5/055 390
   A61B5/055 380
   A61B17/00 700
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-517927(P2019-517927)
(86)(22)【出願日】2017年9月25日
(85)【翻訳文提出日】2019年5月15日
(86)【国際出願番号】EP2017074153
(87)【国際公開番号】WO2018065245
(87)【国際公開日】20180412
(31)【優先権主張番号】62/403,812
(32)【優先日】2016年10月4日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ムジュノ チャールズ
【テーマコード(参考)】
4C096
4C160
【Fターム(参考)】
4C096AA18
4C096AB11
4C096AB44
4C096AD06
4C096AD14
4C096BA05
4C096BA06
4C096DA04
4C096DC33
4C096DC35
4C160JJ32
(57)【要約】
磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)において、MRイメージングデバイス10は、逆変位符号化を有する連続画像フレームを含む対象者のMR−ARFIデータを生成するために、変位の逆符号化を有する連続MRダイナミックスを含むグラディエントエコーイメージングを実行する。超音波デバイス12は、グラディエントエコーイメージングの間対象者に超音波処理を適用する。電子プロセッサ22は、MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に適用されるMR−ARFIデータ処理を実行する。変位は、画像フレームの画像要素と、逆変位符号化を有する次の又は前の画像フレームの画像要素との間の位相差に比例するように画像フレームの画像要素に対して計算される(30)。計算された変位が、画像フレームと次の又は前の画像フレームとの間の温度変化に対して補正される(32)。温度変化は、MR−ARFIデータを使用して決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)データを生成するために、変位の逆符号化を有する連続MRダイナミックスを含むグラディエントエコー(GRE)イメージングを実行する磁気共鳴(MR)イメージングデバイスであって、前記MR−ARFIデータが、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む、磁気共鳴(MR)イメージングデバイスと、
前記GREイメージングの間、超音波処理時間間隔にわたって前記対象者に超音波処理を適用する超音波デバイスと、
前記MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に適用されるMR−ARFIデータ処理方法を実行するようにプログラムされた電子プロセッサであって、前記方法が、
前記画像フレームの前記画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの画像要素の位相との間の差に比例するように前記画像フレームの前記画像要素に対する変位を計算することと、
前記画像フレームの前記画像要素に対する温度補正済み変位を生成するために、前記画像フレームと前記次の又は前の画像フレームとの間の画像要素の温度変化に対して計算された前記変位を補正することであって、前記温度変化が前記MR−ARFIデータを使用して決定される、補正することと
を含む、電子プロセッサと
を含む、MR−ARFI装置。
【請求項2】
前記補正することを計算することが、
前記画像フレームの前記画像要素に対する温度微係数を前記MR−ARFIデータから数値的に推定することと、
前記画像フレームの前記画像要素に対する前記温度補正済み変位を生成するために前記温度微係数を使用して前記計算された変位を補正することと
を含む、請求項1に記載のMR−ARFI装置。
【請求項3】
前記補正することが、
前記画像要素に対する温度対画像フレーム曲線を前記MR−ARFIデータから生成することと、
前記温度対画像フレーム曲線を使用して、前記画像フレームの前記画像要素に対する前記温度微係数の数値推定を実行することと
をさらに含む、請求項2に記載のMR−ARFI装置。
【請求項4】
前記補正することが、
前記超音波処理時間間隔の開始時及び停止時に、補間を使用して、前記温度対画像フレーム曲線を平滑化すること
をさらに含み、
前記平滑化された温度対画像フレーム曲線が、前記画像フレームの前記画像要素に対する前記温度微係数の前記数値推定に使用される、請求項3に記載のMR−ARFI装置。
【請求項5】
前記補正することが、
(I)前記画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位、(II)前記次の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位、及び(III)前記前の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位のうちの少なくとも2つの組合せを使用して、前記画像フレームと前記次の又は前の画像フレームとの間の前記温度変化に対して前記計算された変位を補正すること
を含む、請求項1に記載のMR−ARFI装置。
【請求項6】
前記補正することが、和Dn+1+2Dn+Dn−1を含む組合せを使用し、ここで、Dnは、前記画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位であり、Dn+1は、前記次の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位であり、Dn−1は、前記前の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位である、請求項5に記載のMR−ARFI装置。
【請求項7】
前記MR−ARFIデータ処理方法が、表示された画像フレームに前記画像要素に対する前記温度補正済み変位を含む前記表示された画像フレームに対する温度補正済み変位画像を生成することをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のMR−ARFI装置。
【請求項8】
前記MR−ARFIデータ処理方法が、画像フレームに対してプロットされた表示された画像要素に対して前記温度補正済み変位を含む前記表示された画像要素に対する温度補正済み変位対時間プロファイルを生成することをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のMR−ARFI装置。
【請求項9】
前記温度補正済み変位画像又は前記温度補正済み変位対時間プロファイルを表示するために前記電子プロセッサによって動作されるディスプレイ
をさらに含む、請求項7又は8に記載のMR−ARFI装置。
【請求項10】
超音波処理時間間隔にわたり対象者の超音波処理の間に取得された、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む前記対象者の磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)データを操作するMR−ARFI方法を実行するために、電子プロセッサにより読取り可能で実行可能な命令を格納する非一時的記憶媒体であって、前記MR−ARFI方法が、
前記MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に対する温度補正済み変位を、前記画像フレームの前記画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの前記画像要素の位相とから計算することと、
温度補正済み変位画像を生成するために前記画像フレームのすべての画像要素、及び
前記画像要素に対する温度補正済み変位対時間プロファイルを生成するために前記MR−ARFIデータの連続する複数の画像フレームの少なくとも一方のために前記計算することを繰り返すことと
を含む、非一時的記憶媒体。
【請求項11】
前記温度補正済み変位を計算することが、
前記画像フレームの前記画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの前記画像要素の位相との間の差に比例するように前記画像フレームの前記画像要素に対する変位を計算することと、
前記画像フレームの前記画像要素の温度微係数を前記MR−ARFIデータから数値的に推定することと、
前記画像フレームの前記画像要素に対する前記温度補正済み変位を生成するために前記温度微係数を使用して前記画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位を補正することと
を含む、請求項10に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項12】
前記温度補正済み変位を計算することが、
前記画像フレーム及び少なくとも1つの前の又は次の画像フレームの各々における前記画像要素に対する変位を計算することであって、各変位が、変位の逆符号化を有する隣接する画像フレームの前記画像要素に対する位相差に比例するように計算される、計算することと、
(i)前記画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位、(ii)前記次の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位、及び(iii)前記前の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位のうちの少なくとも2つの組合せを使用して温度補正を実行することと
を含む、請求項10に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項13】
前記温度補正が、和Dn+1+2Dn+Dn−1を使用し、ここで、Dnは、前記画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位であり、Dn+1は、前記次の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位であり、Dn−1は、前記前の画像フレームの前記画像要素に対する前記計算された変位である、請求項12に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項14】
前記繰り返すことが、
前記温度補正済み変位画像を生成するために前記画像フレームのすべての画像要素に対して前記計算することを繰り返すこと
を含む、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項15】
前記繰り返すことが、
前記画像要素に対する前記温度補正済み変位対時間プロファイルを生成するために前記MR−ARFIデータの前記連続する複数の画像フレームに対して前記計算することを繰り返すこと
を含む、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項16】
前記MR−ARFI方法が、
前記温度補正済み変位画像及び前記温度補正済み変位対時間プロファイルの少なくとも一方を表示するためにディスプレイを操作すること
をさらに含む、請求項10乃至15のいずれか一項に記載の非一時的記憶媒体。
【請求項17】
対象者の磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)データを取得するために磁気共鳴(MR)イメージングデバイスを使用してグラディエントエコー(GRE)イメージングを実行するステップであって、前記MR−ARFIデータが、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む、実行するステップと、
超音波デバイスを使用して、前記GREイメージングの間超音波処理時間間隔にわたって前記対象者に超音波処理を適用するステップと、
前記MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に対して、電子プロセッサを使用して、
(i)前記画像フレームの位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの位相との間の差に比例するように変位を計算することと、
(ii)前記画像フレームと前記次の又は前の画像フレームとの間の温度変化に対して前記計算された変位を補正することであって、前記温度変化が、前記MR−ARFIデータを使用して決定される、補正することと
を行うステップと
を有する、MR−ARFI方法。
【請求項18】
前記補正することが、
温度微係数を前記MR−ARFIデータから数値的に推定することと、
前記温度微係数を使用して前記計算された変位を補正することと
を有する、請求項17に記載のMR−ARFI方法。
【請求項19】
前記超音波処理時間間隔の開始時及び停止時に、
前記MR−ARFIデータから導出され、前記温度微係数の前記数値推定で使用される温度対画像フレーム曲線を平滑化するステップをさらに有する、請求項18に記載のMR−ARFI方法。
【請求項20】
前記補正することが、
(I)前記画像フレームの前記計算された変位、(II)前記次の画像フレームの前記計算された変位、及び(III)前記前の画像フレームの前記計算された変位のうちの少なくとも2つの組合せを使用して前記温度変化を補正すること
を有する、請求項17に記載のMR−ARFI方法。
【請求項21】
前記補正することが、和Dn+1+2Dn+Dn−1を含む組合せを使用し、ここで、Dnは、前記画像フレームの前記計算された変位であり、Dn+1は、前記次の画像フレームの前記計算された変位であり、Dn−1は、前記前の画像フレームの前記計算された変位である、請求項20に記載のMR−ARFI方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、一般に、医用超音波技術、医用イメージング技術、音響放射力イメージング技術、及び関連技術
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)は、医用超音波検査又は医用超音波治療処置中に組織に生成された音響放射力を画像化するために使用される。MR−ARFIにおいて、画像化されるべき超音波パルスは、これらの超音波パルスによって引き起こされる変位をモニタするために、動き符号化勾配磁場の磁気共鳴(MR)イメージングデバイスによる同時適用の間印加される。この変位は、局所音響強度に比例し、治療ビーム形状の実時間イメージング測定を提供する。非限定的な例として、MR−ARFIは、高密度焦点式超音波(HIFU)医療処置などの様々な治療超音波処置に応用される。例えば、MR−ARFIイメージングは、HIFUテストパルス中に焦点を視覚化するために、又はMR−HIFU治療の前にHIFUビームの再焦点合わせを評価するために使用される。
【0003】
MR−ARFIシーケンスは、グラディエントエコー(GRE)及びスピンエコー(SE)シーケンスタイプに関して設計されている。これらのシーケンスの各々に対して、これらの変位は、動き符号化勾配によって位相変動として符号化される。磁場均一性及び/又は温度などの位相変動の他の原因からの変位に起因する位相変動を分離するために、知られている手法は、変位の逆符号化が2つの画像フレームで使用される、n及びn−1とラベル付けされた2つの連続MRダイナミックス(又は画像フレーム)を適用するものである。この変位の逆符号化を生成するのに様々な方法がある。知られている1つの手法は、ダイナミックごとに動き符号化勾配の極性を反転させることを伴う。結果として、2つの連続ダイナミックス間の位相差φn−φn−1は、
【数1】
に従って変位Dnに比例する。式(1)において、γは、磁気回転比(42.58MHz/T)を表し、B0は、磁場強度(例えば、非限定の説明に役立つ例では1テスラ)を表し、GAは、動き符号化勾配の振幅(例えば、非限定の説明に役立つ例では1ms)を表し、GDは、動き符号化勾配の期間(例えば、非限定の説明に役立つ例では30mT/m)を表し、Snは、符号化の極性(奇数ダイナミックスn=2k+1ではSn=1、偶数ダイナミックスn=2kではSn=−1)を表す。絶対変位振幅が重要でない場合(例えば、合焦HIFUビームの空間位置を視覚化するためにMR−ARFIイメージングを使用する場合)、式(1)は比例式として書くことができる。
【数2】
【0004】
MR−ARFIのGREシーケンス実装態様は、追加の利点、すなわち、温度の同時モニタリングを行うことを提供する。これは、超音波パルスが局所的な組織加熱を作り出すことがあるので特に価値がある。プロトン共鳴周波数式によれば、温度上昇Tnは、以下に記載するような位相変動に比例する。
【数3】
式(2)において、αは、化学シフト(例えば、非限定の例では0.0094ppm/℃)に対応し、TEは、GREシーケンスのエコー時間(すなわち、タイム−エコー)を表し、いくつかの非限定の例では30msに等しい。
【発明の概要】
【0005】
以下は、新しく改良されたシステム及び方法を開示する。
【0006】
1つの開示する態様では、磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)装置が開示される。磁気共鳴(MR)イメージングデバイスは、対象者のMR−ARFIデータを生成するために変位の逆符号化を有する連続MRダイナミックスを含むグラディエントエコー(GRE)イメージングを実行するように構成され、MR−ARFIデータは、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む。超音波デバイスは、GREイメージングの間超音波処理時間間隔にわたって対象者に超音波処理を適用するように構成される。電子プロセッサは、MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に適用されるMR−ARFIデータ処理方法を実行するようにプログラムされ、この方法は、画像フレームの画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの画像要素の位相との間の差に比例するように画像フレームの画像要素に対する変位を計算することと、画像フレームの画像要素に対する温度補正済み変位を生成するために、画像フレームと次の又は前の画像フレームとの間の画像要素の温度変化に対して、計算された変位を補正することであって、温度変化が、MR−ARFIデータを使用して決定される、補正することとを含む。
【0007】
別の開示する態様では、非一時的記憶媒体が、超音波処理時間間隔にわたる対象者の超音波処理の間に取得された、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む対象者の磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)データを操作するMR−ARFI方法を実行するために、電子プロセッサにより読取り可能で実行可能な命令を格納する。MR−ARFI方法は、画像フレームの画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの画像要素の位相とから、MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に対する温度補正済み変位を計算することを含む。計算することは、(1)温度補正済み変位画像を生成するために画像フレームのすべての画像要素、及び(2)画像要素に対する温度補正済み変位対時間プロファイルを生成するためにMR−ARFIデータの連続する複数の画像フレームの少なくとも一方に対して繰り返される。
【0008】
別の開示する態様では、磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)方法は、対象者のMR−ARFIデータを取得するために磁気共鳴(MR)イメージングデバイスを使用してグラディエントエコー(GRE)イメージングを実行するステップであって、MR−ARFIデータが、変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む、実行するステップと、超音波デバイスを使用して、GREイメージングの間超音波処理時間間隔にわたって対象者に超音波処理を適用するステップとを有する。電子プロセッサを使用して、MR−ARFIデータの画像フレームの画像要素に対して、(i)変位が、画像フレームの位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの位相との間の差に比例するように計算され、(ii)計算された変位が、画像フレームと次の又は前の画像フレームとの間の温度変化に対して補正される。温度変化は、MR−ARFIデータを使用して決定される。
【0009】
1つの利点は、磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)によるより精密な変位測定を提供することにある。
【0010】
別の利点は、MR−ARFIによるより正確な変位測定を提供することにある。
【0011】
別の利点は、振動アーチファクトが低減されたMR−ARFIによる変位測定を提供することにある。
【0012】
別の利点は、アーチファクトが低減されたMR−ARFIによる変位測定を提供することにある。
【0013】
所与の本開示を読み理解する際に当業者には明らかになるように、前述の利点のどれも提供しないか、1つ、2つ、さらに多く、又はすべてを提供し、及び/又は他の利点を提供する。
【0014】
本発明は、様々な構成要素及び構成要素の構成、並びに様々なステップ及びステップの構成の形態を取る。図面は、単に、好ましい実施形態を示す目的のためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、MR−ARFIデバイスを概略的に示す図である。
【図2-15】図2乃至図15は、本明細書で説明するMR−ARFIデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、磁気共鳴音響放射力イメージング(MR−ARFI)は、超音波デバイス12に関連して磁気共鳴(MR)イメージングデバイス10によって実行される。MRイメージングデバイス10は、医療患者又は他の対象者が、MRイメージングのために、例えば例示の患者カウチ16を使用して配置されるボア又は他の検査領域14を画定するハウジング12を含む。MRイメージングデバイス10は、図1に示されていない様々な構成要素、例えば、検査領域14に静(B0)磁場を生成するように動作するMR磁石、B0磁場に勾配磁場を重ね合わせるための勾配磁場コイル、及び対象者の磁気共鳴を励起及び検出するように動作する1つ又は複数の無線周波数(RF)コイル及び/又はコイルアレイなどを含む。MRイメージングデバイス10は、例えば、Koninklijke Philips N.V.(アイントホーヴェン、オランダ)から入手可能なIngenia(商標)1.5テスラ又は3.0テスライメージングシステムを含む。超音波デバイス12は、超音波プローブ18を含むか又はそれに接続し、超音波プローブ18の超音波トランスデューサ又はトランスデューサアレイ(図示せず)を駆動して超音波処理時間間隔にわたって対象者に超音波処理を適用するように動作する。各超音波処理は、例えば、無線周波数(例えば、MHz)超音波パルスバーストを使用する。
【0017】
MRイメージングデバイス10は、例えば例示のコンピュータ22によって具現される、電子プロセッサ及び非一時的記憶媒体を含むMRコントローラ20によって、及び/又は1つ又は複数の専用MR制御電子プロセッサ及び/又は専用非一時的記憶媒体(図示せず)によって制御される。MRコントローラは、励起し、空間的に符号化し、MRデータを読み出すために、選ばれたMRシーケンスを実行するようにMRイメージングデバイス10を操作する。MRコントローラ20は、MRイメージングデバイス10によって取得されたMR画像の表示又はMRデータの他の視覚化のために少なくとも1つのディスプレイ24を含む。MRコントローラ20は、非限定の実例として、ハードディスク又は他の磁気記憶媒体、光ディスク又は他の光記憶媒体、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)、又は他の電子記憶媒体、それらの様々な組合せなどを含む1つ又は複数の非一時的記憶媒体(図示せず)をさらに含む。
【0018】
対象のMR−ARFI適用では、MRコントローラ20は、MR−ARFIデータ取得で使用されるグラディエントエコー(GRE)パルスシーケンス26を格納する。GREパルスシーケンス26において、変位は、動き符号化勾配によって位相変動として符号化される。MRイメージングデバイス10は、GREパルスシーケンス26を実行することによってグラディエントエコー(GRE)イメージングを実行する。GREイメージングは、検査領域14に入れられた対象者のMR−ARFIデータを生成するために変位の逆符号化を有する連続MRダイナミックスを含む。取得されたMR−ARFIデータは、変位の逆符号化を有するそれぞれの連続のMRダイナミックスによって作り出された変位の逆符号化を有する連続画像フレームを含む。同時に、超音波デバイス12は、GREイメージング中に超音波処理時間間隔にわたって対象者に超音波処理を適用するために、検査領域14内の対象者に対して配置された超音波プローブ18に接続される。超音波処理は、対象者の組織に変位を作り出す。
【0019】
操作30において、変位が、GREイメージングの画像フレームの画像要素に対して計算される。これは、例えば、本明細書において前に示した式(1)を使用して、又は絶対変位振幅が重要でない場合には式(1a)を使用して行われる。画像要素は、2次元(2D)MRデータ取得の場合には画像ピクセルであり、又は3次元(3D)MRデータ取得の場合には画像ボクセルである。一般に、画像フレームの画像要素では、画像フレームの画像要素に対する変位は、画像フレームの画像要素の位相と、変位の逆符号化を有する次の又は前の画像フレームの画像要素の位相との間の差に比例するように計算される。本明細書における説明に役立つ例では、画像フレーム(本明細書においてnとして示される)の画像要素に対する変位は、画像フレームnにおける画像要素の位相φnと、変位の逆符号化を有する前の画像フレームn−1における画像要素の位相φn−1との間の差に比例するように計算される。
【0020】
オプションとして、画像フレームの画像要素の温度が、さらに、例えば、式(2)を使用して、MR−ARFIデータから計算される。式(2)の表現は、事実上、φ0で示される位相を有するn=0で表される基準画像フレームと、フレームnとの間の温度差を与える。本明細書で開示するいくつかの実施形態では(特に位相プロットでは)、φ0は簡単のために0度(すなわち、φ0=0)として示されるが、これは必須ではない。
【0021】
ここで図2及び図3をしばらく参照すると、式(1)(又は式(1a))及び式(2)を考慮すると、変位Dnと温度変動Tnとの両方が同じ位相マップφnにおいて時間の関数として符号化されることが本明細書において認識される。図2及び図3は、200Wacでの超音波処理の2つの例について時間の関数としての位相変動(φn−φ0)を示す。図2の例は、5℃の小さい加熱を誘導する1msの超音波パルスを使用した。一方、図3の例は、15℃の大きい加熱を誘導する3msの超音波パルスを使用した。両方の超音波処理の例は、11秒の持続時間を有し、すなわち、図2及び図3の横座標の時間基準を使用して2秒と13秒との間適用された。
【0022】
図2及び図3で分かるように、超音波パルスが時間2秒と時間13秒との間の超音波処理時間間隔にわたって印加される場合、位相は、ダイナミックごとに異なる極性で符号化された変位の存在に起因して振動する。位相マップから変位と温度との両方を抽出するための知られている手法では、式(1)が、変位Dnを処理するために使用され、2つの連続ダイナミックスにわたる位相の平均が、平均温度
【数4】
を以下のように
【数5】
得るために式(2)とともに使用される。
【0023】
次に図4及び図5を参照すると、結果として生じる平均温度
【数6】
及び変位Dnが示され、
【数7】
が、左側の縦座標に対してプロットされており、Dnは右側の縦座標に対してプロットされている。図4は、図2のデータに関して平均温度
【数8】
及び変位Dnをプロットしている。図5は、図3のデータに関して平均温度
【数9】
及び変位Dnをプロットしている。図4及び図5に示した結果は、この従来の手法が超音波処理時間間隔にわたる温度変化の良好な推定を提供することを実証しているが、しかしながら、変位の推定は大幅な振動を示している。本明細書において認識されるように、これらの変位振動の根本的原因は、位相変化(φn−φn−1)が変位の変化のみに起因しており、温度変化成分がないと仮定する式(1)に基づいて変位が測定されていることである。別の言い方をすると、式(1)は、温度がダイナミックスn及びn−1で同じであると仮定している。本明細書において認識されるように、この仮定は、典型的な高密度焦点式超音波(HIFU)医療処置などの多くの実際の治療用(医用)超音波の治療では妥当ではない。一般に、連続画像フレーム間の温度変化が無視できるほど確実に小さくなるように、高いイメージングフレームレートが使用される。但し、図2〜図5のデータは、高いイメージングフレームレート(すなわち、短いイメージングフレーム期間、すなわち、図2〜図5ではダイナミックあたり252ms)を使用した。それにもかかわらず、著しい変位振動が図4及び図5では観察される。連続ダイナミックスn−1からnの間の温度変化を無視できるという仮定は、特に、超音波温熱療法中に頻繁に作り出される急速な温度上昇、例えば1℃/sがある状態では妥当でないと本明細書において認識される。
【0024】
前述を考慮して、図1のMR−ARFIデータ処理方法は、画像フレームnの画像要素の位相と変位の逆符号化を有する前の画像フレーム(n−1)の画像要素の位相との間の差(φn−φn−1)(又は、代替として、画像フレームnの画像要素の位相と変位の逆符号化を有する次の画像フレームn+1の画像要素の位相との間の差φn+1−φn)に比例するように画像フレームの画像要素に対する変位を計算する操作30を含む。図1の開示したMR−ARFIデータ処理方法は、操作30で計算された変位が、画像フレームの画像要素に対して温度補正済み変位を生成するために、この画像フレームと前の画像フレームとの間の画像要素の温度変化に関して補正される操作32をさらに含む。温度変化は、MR−ARFIデータを使用して、例えば、式(2)又は本明細書の様々な実施形態で開示するような式(2)の変形を使用して決定される。
【0025】
前述のMR−ARFIデータ処理30、32は、特定の画像要素(例えば、ピクセル又はボクセル)及び特定の画像フレームnに適用される。この処理30、32が画像フレームnのすべての画像要素に対して繰り返されて、画像フレームnの温度補正済み変位画像40が生成される。そのような画像は、例えば、HIFUテストパルスの間に焦点を視覚化するのに有用である。
【0026】
追加として又は代替として、処理30、32がMR−ARFIデータの連続する複数の画像フレームに対して繰り返されて、画像要素に対する温度補正済み変位対時間プロファイル又は曲線42が生成される。そのような曲線は、例えば、MR−HIFU治療の前にHIFUビームの再焦点合わせを評価するのに有用である(この場合、画像要素は、好ましくは、ビーム焦点にあるように選ばれる)。
【0027】
このようにして、操作30によって与えられた変位は操作32において改善されて、変位のより正確な定量化が得られる。本明細書で開示するいくつかの実施形態では、画像フレームnの画像要素に対する変位Dnを改善するために、操作32は、ダイナミックnとダイナミックn−1との間に生じる温度変動の推定を得る。この推定は、一例として平均温度から得られる。次いで、ダイナミックnとダイナミックn−1との間のこの推定された温度変動に関連する位相変動が、式(1)で使用される位相差(φn−φn−1)から減じられる。
【0028】
以下において、いくつかのより詳細な例示の実施形態を説明する。
【0029】
図6及び図7を参照すると、温度の変動が、数値的に推定された温度微係数として以下のように推定される。
【数10】
変位の変動(Dn−Dn−1)が、図2及び図3に示した超音波処理に対してそれぞれ図6及び図7にプロットされている。より詳細には、これらの2つの量を比較するために、両方は、それぞれ、式(1)の変位から位相への変換係数及び式(2)の温度から位相への変換係数を使用してダイナミック当たりの位相変化に変換され、次いで、図6及び図7にプロットされた。変位から位相への変換に使用されない勾配の符号を除いて、それらの2つの量の強い相関により、ダイナミック当たりの温度変動に関連する位相変化を使用して、変位の推定における明らかなノイズを補正することができることが確認される。
【0030】
次いで、温度補正済み変位
【数11】
が、この数値的に推定された温度微係数を使用して以下のように計算される。
【数12】
式(4)の手法では、操作32は以下のように実行される。温度変化は、MR−ARFIデータから画像フレームnの画像要素に対する温度微係数
【数13】
(式(3D))を数値的に推定することによって推定され、操作30で計算された変位が温度変化を使用して式(4)に従って補正されて、画像フレームの画像要素に対する温度補正済み変位が生成される。
【0031】
代替の定式化では、式(1)及び式(3)に基づいて、温度補正済み変位
【数14】
は、さらに、位相φn、又は操作30で計算された変位Dn+1、Dn、及びDn−1の加重平均の関数として表されて、温度補正済み変位
【数15】
は、
【数16】
として表される。ここで、温度補正32は、和Dn+1+2Dn+Dn−1を含む組合せを使用する。ここで、Dnは、画像フレームnの画像要素に対する計算された変位であり、Dn+1は、次の画像フレームn+1の画像要素に対する計算された変位であり、Dn−1は、前の画像フレームn−1の画像要素に対する計算された変位である。式(5)の手法は、
【数17】
としても書かれ、その結果、計算された変位Dnの温度補正は、
【数18】
である。
【0032】
図8及び図9を参照すると、それぞれの図4及び図5に示した変位Dn(「変位」)が、式(4)を使用して(又は同じことであるが式(5)を使用して)計算された温度補正済み変位
【数19】
(「補正済み変位」)とともに、プロットされている。図8及び図9において、温度補正により、測定された変位の安定性が著しく改善されていることが分かる。
【0033】
図4及び図5に戻って参照すると、温度上昇(特に、低い加熱による図4の例)は、超音波励振出力がオン又はオフにされ変位の急速な変動が生じているときの超音波処理時間間隔の開始及び終了(この例では、それぞれ時間2秒及び時間13秒)において、変動を受けやすいことが分かる。式(3)の温度抽出は、続くダイナミックスn及びn−1の変位による位相変動が互いに相殺することを仮定している。この仮定は、図4及び図5において、超音波処理時間間隔の開始及び停止時に妥当性を失っていることが分かる。いかなる特定の動作理論にも限定されることなしに、これは、これらの過渡現象の間の変位の急速な変動によるものと考えられる。
【0034】
温度補正は、温度
【数20】
の推定(又はそれから推定された少なくとも温度変化)を使用するので、変位の温度補正は、温度
【数21】
の推定を改善することによって改善される。特に、図4及び図5(特に図4)で分かるように、推定温度は、音響出力がオン又はオフされたとき、超音波処理時間間隔の開始及び終了において変動を受けやすい。音響出力が変化するときのこれらの開始時及び停止時は、それらが超音波デバイス12によって制御されるので分かり、そのため、開始時及び停止時は図1のMRコントローラ20への入力となる。いくつかの実施形態では、これらの温度過渡現象は補間によって平滑化される。好適な手法では、対応するダイナミック及び後続のダイナミックは(
【数22】
が2つの位相画像の平均に基づくので)、この出力の変動の前後に取得されたダイナミックスの補間に置き換えられる。
【0035】
図10及び図11を参照すると、本明細書では
【数23】
として表される、結果として生じる補間済み温度が、それぞれ、図2及び図3のデータに対して示されている。補正済み変位
【数24】
は、補正された補間済み温度
【数25】
を使用して、以下のように処理することができる。
【数26】
これは、式(3)の温度
【数27】
の代わりに補間済み温度
【数28】
を使うことを除いて、式(4)と等価であることが分かる。
【0036】
図12及び図13を参照すると、それぞれの図4及び図5に示した変位Dn(「変位」)が、式(6)を使用して計算された温度補正済み変位
【数29】
(「補正済み変位」)とともに、再びプロットされる。図8及び図9と比べると、対応するそれぞれの図12及び図13は、補間済み温度
【数30】
の使用により、音響出力レベルの移行期間の間の変位のより良好な推定が与えられることを示している。
【0037】
式(4)〜式(6)を参照して前に説明した変位の温度補正は、これらの補正が後処理に適するように画像フレームnの変位Dnに対して温度補正を実行するのに位相φn+1及びφn+2についての知見を必要とするか、又は画像フレーム取得と温度補正との間に遅れ(すなわち、待ち時間)を必要とする。
【0038】
そのような待ち時間なしに同等の実時間補正を実施するために、ダイナミックフレームnの温度変化は、それが、例えば画像フレームn−1における前に観察された温度変動に近いと仮定して、近似される。変位の結果として生じる補正は、
【数31】
として表される。式(4)と比較すると、式(3D)の温度微係数推定
【数32】
が、有利には実時間で計算される温度微係数推定
【数33】
に置き換えられていることは明らかである。
【0039】
式(5)と類似して、式(7)の補正済み変位DCnは、位相
【数34】
の関数として表すこともできる。
【0040】
図14及び図15を参照すると、それぞれの図4及び図5に示した変位Dn(「変位」)が、式(7)を使用して計算された温度補正済み変位
【数35】
(「補正済み変位」)とともに、再びプロットされる。図8及び図9と比べると、対応するそれぞれの図14及び図15は、温度微係数推定
【数36】
が、他の温度補正手法とほとんど同様に行われることを実証している。しかしながら、それにより、変位の推定においてダイナミック期間の半分の処理待ち時間が引き起こされる。
【0041】
別の例示の実施形態として、温度補正操作32で使用される温度微係数推定は、
【数37】
とすることができる。しかしながら、温度微係数推定のこの選択は、一般に、式(3D)ほど正確でなく、さらに、実時間処理を容易にする利点を提供しない。
【0042】
本発明が、好ましい実施形態を参照して説明された。先の詳細な説明を読み理解する際に他の人が変形及び変更を思いつくことがある。本発明は、すべてのそのような変形及び変更が添付の特許請求の範囲又はその等価物の範囲に入る限り、それらを含むとして解釈されることが意図されている。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【国際調査報告】

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