特表2021-521628IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-521628(P2021-521628A)
(43)【公表日】2021年8月26日
(54)【発明の名称】パワーモジュール、及びパワーモジュールを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20210730BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20210730BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20210730BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H05K3/46 Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2020-554311(P2020-554311)
(86)(22)【出願日】2019年5月29日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月2日
(86)【国際出願番号】JP2019022245
(87)【国際公開番号】WO2019244623
(87)【国際公開日】20191226
(31)【優先権主張番号】18305763.7
(32)【優先日】2018年6月19日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】503163527
【氏名又は名称】ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】ムラド、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ペラン、ルミ
(72)【発明者】
【氏名】モラン、ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンチュク、ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】モロヴ、ステファン
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA15
5E316BB03
5E316CC32
5E316GG28
5E316HH40
5E316JJ12
5E316JJ13
(57)【要約】
本発明は、少なくとも2つの電気接点11を有するパワーダイ10と、電気絶縁コア20であって、パワーダイが電気絶縁コア内に埋め込まれている、電気絶縁コアと、電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の層30とを備える電気パワーアセンブリ1であって、電気パワーアセンブリは、パワーダイの電気接点11から、電気絶縁コアとパワーダイの電気接点と同じ側に位置する導電性材料の層30とを通して延在する少なくとも1つの開放キャビティ40を備え、開放キャビティは、パワーダイの電気接点の領域によって形成された底部41を有するようになっていることを特徴とする、電気パワーアセンブリに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイと、
電気絶縁コアであって、前記パワーダイが前記電気絶縁コア内に埋め込まれている、電気絶縁コアと、
前記電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の層と、
を備える電気パワーアセンブリであって、
前記電気パワーアセンブリは、前記パワーダイの電気接点から、前記電気絶縁コアと前記パワーダイの前記電気接点と同じ側に位置する前記導電性材料の層とを通して延在する少なくとも1つの開放キャビティを備え、前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点の領域によって形成された底部を有するようになっていることと、
前記開放キャビティの前記底部及び側壁は、前記パワーダイの前記電気接点の領域を前記導電性材料の層に接続するために、導電性材料で少なくとも部分的にめっきされていることと、
を特徴とする、電気パワーアセンブリ。
【請求項2】
前記導電性材料の層と前記開放キャビティの前記底部及び前記側壁とは、導電性材料によって一体的にめっきされている、請求項1に記載の電気パワーアセンブリ。
【請求項3】
少なくとも2つの開放キャビティを備え、各前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点のうちのそれぞれ1つから延在している、請求項1又は2に記載の電気パワーアセンブリ。
【請求項4】
前記開放キャビティの前記底部を形成する前記パワーダイの前記電気接点の領域の表面は、前記パワーダイの前記電気接点の表面の10%〜100%からなり、前記パワーダイの前記電気接点が位置する側の表面より厳密に小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気パワーアセンブリ。
【請求項5】
前記電気パワーアセンブリは、前記パワーダイの電気接点から延在する少なくとも2つの開放キャビティを備え、各前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点のそれぞれの領域によって形成された底部を有し、
各前記開放キャビティの前記底部によって形成された前記電気接点の領域の表面は、前記電気接点の表面の1%〜100%からなり、
前記開放キャビティの前記底部を形成する前記電気接点の領域の累積表面は、前記電気接点の表面の10%〜100%からなり、前記パワーダイの前記電気接点が位置する側の表面より小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気パワーアセンブリ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気パワーアセンブリと、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と導電性材料の層とを備える少なくとも1枚の基板とを備え、
前記基板は、前記導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを更に備え、前記電気パワーアセンブリは、前記ポストが前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティ内に挿入されるように、前記基板の上に取り付けられており、
前記ポストは、前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、前記開放キャビティ内への前記ポストの挿入により、前記ポストと、前記開放キャビティが延在する起点となる前記パワーダイの前記電気接点との間に電気及び熱接点が提供されるようになっている、パワーモジュール。
【請求項7】
前記ポストは、前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、前記開放キャビティ内への前記ポストの挿入により、前記ポストと前記開放キャビティのめっきされた壁との間、及び、前記基板の前記導電性材料の層と前記開放キャビティに隣接する前記電気パワーアセンブリの導電性材料の表面層との間に電気接点が更に提供されるようになっている、請求項6に記載のパワーモジュール。
【請求項8】
前記パワーモジュールは、それぞれ、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と、ポストが突出している導電性材料の層とを備える2枚の基板を備え、前記電気パワーアセンブリはその両側に開放キャビティを備え、
前記電気パワーアセンブリは、前記2枚の基板の間に取り付けられ、基板の各ポストは前記電気パワーアセンブリのそれぞれの前記開放キャビティ内に挿入され、前記パワーモジュールは、前記基板の間に残っている空間を充填する電気絶縁材料を更に備える、請求項6又は7に記載のパワーモジュール。
【請求項9】
請求項8に記載のパワーモジュールを製造する方法であって、
2枚の基板を準備することであって、各前記基板は、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層及び導電性材料の層と、基本パワーアセンブリとを備え、前記基本パワーアセンブリは、その両側の主面に少なくとも1つの開放キャビティを有するステップと、
各前記基板上に、前記導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを形成することであって、各前記ポストは、前記基本パワーアセンブリのそれぞれの開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有するステップと、
各前記基板の各前記ポストが前記基本パワーアセンブリの対応する開放キャビティ内に挿入されるように、前記基板の間に前記基本パワーアセンブリを取り付け、前記基板と前記基本パワーアセンブリとを併せて接合するステップと、
前記基板の間の任意の残りの間隙を電気絶縁材料で充填するステップと、
を含む、パワーモジュールを製造する方法。
【請求項10】
前記充填するステップの間に使用される前記電気絶縁材料は、前記基板を併せて保持するために粘着性である、請求項9に記載のパワーモジュールを製造する方法。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気パワーアセンブリを製造する方法であって、
ベース構造体を形成するステップであって、前記ベース構造体は、
電気絶縁コアと、
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイであって、前記電気絶縁コア内に埋め込まれるパワーダイと、
前記電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の外層と、
を備えるステップと、
前記ベース構造体内に、前記パワーダイの前記電気接点の領域を露出させる開放キャビティを、前記ベース構造体から、前記電気接点に隣接する前記電気絶縁コアの一部分と、前記電気絶縁コアの一部分を覆う前記導電性材料の外層の一部分とを含むスタックを除去するステップにより、形成するステップと、
前記パワーダイの前記電気接点の前記領域を前記導電性材料の外層に接続するために、前記開放キャビティを少なくとも部分的にめっきするステップと、
を含む、電気パワーアセンブリを製造する方法。
【請求項12】
前記めっきするステップは、前記ベース構造体の前記開放キャビティが形成される前記側に更なる導電性材料の層を堆積させるステップによって実施され、前記更なる導電性材料の層は、前記導電性材料の外層と、前記パワーダイの前記電気接点の露出した領域によって形成される前記開放キャビティの前記底部と、前記開放キャビティの前記側壁とを覆う、請求項11に記載の電気パワーアセンブリを製造する方法。
【請求項13】
前記パワーダイは、その同じ側に2つの電気接点を有し、前記方法は、前記パワーダイの前記同じ側の各前記電気接点の領域をそれぞれ露出させるように開放キャビティを形成するステップを含み、
前記方法は、前記めっきするステップの後、前記パワーダイの前記同じ側の前記2つの電気接点を分離するために前記更なる導電性材料の層をパターニングするステップを更に含む、請求項11又は12に記載の電気パワーアセンブリを製造する方法。
【請求項14】
前記ベース構造体を形成する前記ステップは、
電気絶縁材料のベース層内に前記パワーダイのサイズの少なくとも1つの貫通キャビティを形成するステップと、
前記貫通キャビティ内に前記パワーダイを挿入するステップと、
電気絶縁層のスタックを得るように、2つの更なる電気絶縁材料の層の間に前記パワーダイを備える前記ベース層を位置決めし、2つの導電性材料の外層の間に前記電気絶縁層のスタックを位置決めするステップと、
前記電気絶縁層のスタックと前記導電性材料の外層とを積層させるステップと、
を含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の電気パワーアセンブリを製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁コアに埋め込まれたパワーダイを備える電気パワーアセンブリであって、パワーダイの基板へのより適切な接続及び位置合わせを提供する電気パワーアセンブリに関する。本発明はまた、パワーアセンブリの製造方法と、電気パワーアセンブリに組み付けられた1枚又は2枚の基板を備えるパワーモジュールと
【背景技術】
【0002】
ダイオード又は様々なタイプのトランジスタ(MOSFET、JFT、IGBT…)等のパワーダイは、例えば自動車業界又は航空業界等の用途において、電力の制御及び変換に使用される、パワーモジュールの基本コンポーネントである。
【0003】
目下、例えばパワーモジュールにおいて、パワーダイを他のコンポーネントに接続する最も一般的な方法は、少なくとも一方の側が銅のシートで覆われているセラミックタイルを備える、直接接合銅(DBC:Direct Bonded Copper)基板等の絶縁プレートを使用することによる。パワーダイは、DBC基板の一方の側にはんだ付け又は焼結され、ダイメタライゼーション部の上に超音波溶接されるアルミニウムのワイヤボンド又はリボンによって、ダイの他方の側に接続される。
【0004】
パワーダイのスイッチング周波数及び電力密度が絶えず増大することにより、パワーモジュールの熱的強化、体積の低減及び信頼性の向上が絶えず必要となる。
【0005】
この観点で、基板上におけるパワーダイのワイヤボンディングによる従来の接続には、多くの限界及び欠点がある。特に、いくつかのダイの電気接点(特に、ゲートパッド)のサイズが小さいことに起因する連続的かつ長い製造プロセス、及びワイヤボンドの寄生レベルが高く信頼性が低いことがあげられる。
【0006】
近年、DBC等の2枚の冷却基板を備え、それらの間にパワーダイが挟挿されている、パワーモジュールが提案された。
【0007】
例えば、特許文献1は、2枚の絶縁金属基板を備え、それらの間に複数のパワーデバイスが介在している、パワーモジュールを開示している。別の例として、特許文献2は、2枚の基板を備え、それらの間に複数のパワーダイが搭載されている、パワーエレクトロニクスパッケージを開示している。それらの基板は、基板の間及び/又は基板とパワーダイとの間の電気的接続及び機械的接続を提供する、隆起領域すなわちポストを備える。
【0008】
これらの文献において提案されているモジュールは、ワイヤボンドを不要にし、それによってより高い信頼性を示すとともに、両面冷却を提供する。
【0009】
しかしながら、これらのモジュールは、パワーダイ電極、特にゲートパッドのサイズが非常に小さいため、製造が極めて複雑である。実際に、特に、基板が厚い銅層を備える場合、パワーダイ電気接点を2枚の基板と位置合わせすることは極めて複雑であり、これは多くのパワーエレクトロニニクス用途に対して当てはまる。
【0010】
別の新興技術は、PCBラミネートに埋め込まれた少なくとも1つのパワーダイを備える、予めパッケージ化されたパワーセルを製造するというものである。例えば、特許文献3によって、PCB基板内に埋め込まれかつビアを通して導電層に接続された少なくとも1つのパワーダイを備えた、パッケージ化構造体が知られている。
【0011】
この種のパッケージにより、基板上のパワーダイの電気接点のより容易な接続が可能になる。さらに、基板内部にダイを埋め込むことにより、組立段階中のダイに対する機械的応力が低減し、ダイの信頼性が向上し寿命が延長される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第6442033号
【特許文献2】米国特許第8432030号
【特許文献3】米国特許第9425131号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、こうしたプリパッケージパワーセルでは、パワーデバイスは、絶縁された層を通してデバイスパッド上のビアによって接続される。通常、製造能力によって制限される銅ビアの数を多くしても、銅ビア及び絶縁材料からなる接続層は、従来のパワーモジュールにおけるはんだ付け及び銀焼結による直接接触と比較して、高い熱抵抗を示す。さらに、パワーセルのより高い熱性能及び電気性能を得るために、銅で充填されたビアと予めパッケージ化されたセル上のより厚い銅層とがあることが好ましい。これには、製造時間及びコストを著しく増大させるより長い銅めっき時間が必要であった。
【0014】
本発明は、に列挙した問題のうちの少なくとも一部を解決することを目的とする。特に、本発明は、電力用途に対してパワーダイへの容易な接続を可能にする、パワーダイ用のパッケージを提供することを目的とする。
【0015】
本発明の別の目的は、基板に対して容易な位置合わせを提供する電気パワーアセンブリを提案することである。
【0016】
本発明の別の目的は、製造がより容易でありかつより費用がかからないパワーモジュールを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイと、
電気絶縁コアであって、パワーダイが電気絶縁コア内に埋め込まれている、電気絶縁コアと、
電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の層と、
を備える電気パワーアセンブリであって、
電気パワーアセンブリは、パワーダイの電気接点から、電気絶縁コアとパワーダイの電気接点と同じ側に位置する導電性材料の層とを通して延在する少なくとも1つの開放キャビティを備え、開放キャビティは、パワーダイの電気接点の領域によって形成された底部を有するようになっていることと、
開放キャビティの底部及び側壁は、パワーダイの電気接点の領域を導電性材料の層に接続するために、導電性材料で少なくとも部分的にめっきされていることと、
を特徴とする、電気パワーアセンブリが開示される。
【0018】
一実施の形態では、導電性材料の層とキャビティの底部及び側壁とは、導電性材料によって一体的にめっきされている。
【0019】
いくつかの実施の形態では、電気パワーアセンブリは、少なくとも2つの開放キャビティを備え、各キャビティは、パワーダイの電気接点のうちのそれぞれ1つから延在している。
【0020】
好ましくは、開放キャビティの底部を形成するパワーダイ電気接点の領域の表面は、パワーダイ電気接点の表面の10%〜100%からなり、パワーダイの電気接点が位置する側の表面より厳密に小さい。
【0021】
一実施の形態では、電気パワーアセンブリは、パワーダイの同じ電気接点から延在する少なくとも2つの開放キャビティを備え、各キャビティは、パワーダイ電気接点のそれぞれの領域によって形成された底部を有し、
各キャビティの底部によって形成された電気接点の領域の表面は、電気接点の表面の1%〜100%からなり、
キャビティの底部を形成する電気接点の領域の累積表面は、電気接点の表面の10%〜100%からなり、パワーダイの電気接点が位置する側の表面より小さい。
【0022】
本発明の別の目的によれば、上述の記載による電気パワーアセンブリと、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と導電性材料の層とを備える少なくとも1枚の基板とを備え、
基板は、導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを更に備え、電気パワーアセンブリは、ポストがパワーアセンブリの開放キャビティ内に挿入されるように、基板の上に取り付けられており、
ポストは、電気パワーアセンブリの開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、開放キャビティ内のポストの挿入により、ポストと、開放キャビティが延在する起点となるパワーダイの電気接点との間に電気接点が提供されるようになっている、パワーモジュールが開示される。
【0023】
一実施の形態では、パワーモジュールの電気パワーアセンブリの開放キャビティは、少なくとも部分的にめっきされており、ポストは、電気パワーアセンブリの開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、開放キャビティ内のポストの挿入により、ポストとキャビティのめっきされた壁との間、及び、基板の導電性材料の層と開放キャビティに隣接する電気パワーアセンブリの導電性材料の表面層との間に電気接点が更に提供されるようになっている。
【0024】
一実施の形態では、パワーモジュールは、それぞれ、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と、ポストが突出している導電性材料の層とを備える2枚の基板を備え、電気パワーアセンブリはその両側に開放キャビティを備え、
パワーアセンブリは、2枚の基板の間に取り付けられ、基板の各ポストはパワーセルのそれぞれのキャビティ内に挿入され、パワーモジュールは、基板の間に残っている空間を充填する電気絶縁材料を更に備える。
【0025】
本発明の別の目的によれば、上述の記載によるパワーモジュールを製造する方法であって、
2枚の基板を準備することであって、各基板は、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層及び導電性材料の層と、電気パワーアセンブリとを備え、電気パワーアセンブリは、その両側の主面に少なくとも1つの開放キャビティを有することと、
各基板上に、導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを形成することであって、各ポストは、電気パワーアセンブリのそれぞれの開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有することと、
各基板のポストが電気パワーアセンブリの対応する開放キャビティ内に挿入されるように、基板の間に電気パワーアセンブリを取り付け、基板と電気パワーアセンブリとを併せて接合することと、
基板の間の任意の残りの間隙を電気絶縁材料で充填することと、
を含む、方法が開示される。
有利には、充填するステップの間に使用される電気絶縁材料は、基板を併せて保持するために粘着性とすることができる。
【0026】
好ましい一実施の形態では、電気パワーアセンブリを製造する方法は、
ベース構造体を形成することであって、ベース構造体は、
電気絶縁コアと、
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイであって、電気絶縁コア内に埋め込まれるパワーダイと、
電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の外層と、
を備えることと、
ベース構造体内に、パワーダイの電気接点の領域を露出させる開放キャビティを、ベース構造体から、電気接点に隣接する絶縁コアの一部分と、電気絶縁コアの部分を覆う導電性材料の外層の一部分とを含むスタックを除去することにより、形成することと、
パワーダイの電気接点の領域を導電性材料の外層に接続するために、開放キャビティを少なくとも部分的にめっきすることと、
を含む。
【0027】
開放キャビティを形成するためにスタックを除去するステップは、機械的穴あけ若しくはレーザー穴あけにより、又は化学エッチングにより行うことができる。
【0028】
この場合、めっきするステップは、ベース構造体の開放キャビティが形成される側に更なる導電性材料の層を堆積させることによって実施することができ、更なる導電性材料の層は、導電性材料の外層と、パワーダイ電気接点の露出した領域によって形成される開放キャビティの底部と、開放キャビティの側壁とを覆う。めっきするステップは、電気めっき又は無電解めっきによって行うことができる。
【0029】
一実施の形態では、パワーダイの電気接点は、パワーダイの両側に配置され、本方法は、パワーダイ電気接点のそれぞれの領域を露出させるように、ベース構造体の両側のそれぞれに少なくとも1つの開放キャビティを形成することと、各パワーダイ電気接点をそれぞれの導電性材料の外層に接続するように各開放キャビティを少なくとも部分的にめっきすることとを含む。
【0030】
一実施の形態では、パワーダイは、その同じ側に2つの電気接点を有し、本方法は、パワーダイの同じ側の各電気接点の領域をそれぞれ露出させるように開放キャビティを形成することを含み、
本方法は、めっきするステップの後、パワーダイの同じ側の2つの電気接点を分離するために更なる導電性材料の層をパターニングするステップを更に含む。
【0031】
好ましくは、ベース構造体を形成するステップは、
電気絶縁材料のベース層内にパワーダイのサイズの少なくとも1つの貫通キャビティを形成することと、
貫通キャビティ内にパワーダイを挿入することと、
電気絶縁層のスタックを得るように、2つの更なる電気絶縁材料の層の間にパワーダイを備えるベース層を位置決めし、2つの導電性材料の外層の間に電気絶縁層のスタックを位置決めすることと、
電気絶縁層のスタックと導電性材料の外層とを積層させることと、
を含む。
【0032】
本発明による電気パワーアセンブリは、多くの利点を提供する。実際に、本発明による電気パワーアセンブリは、同時に2つの役割を果たす少なくとも1つの開放キャビティを備える。開放キャビティの第1の役割は、パワーダイの電気接点を露出させ、それにより、電気接点の基板への直接接続を可能にすることである。この直接接続により、低い製造コストで高い電力の伝送が可能になる。
【0033】
したがって、パワーダイを基板に接続するために厚い銅層を設けることが不要であり、したがって、パワーアセンブリの製造プロセスがより迅速かつ安価になる。
【0034】
いくつかの実施の形態では、パワーダイ電気接点をパワーアセンブリの導電性材料の表面層と接続するために、キャビティの底部及び壁もまためっきすることができる。これにより、例えば、アセンブリ内に埋め込まれたいくつかのコンポーネントの間の容易な接続を可能にすることができる。
【0035】
開放キャビティの他の役割は、基板が、基板とパワーダイとの間の電気的接続を提供するために開放キャビティ内に挿入されるように適合した対応するポストを備えることができるため、パワーアセンブリの基板との後続する位置合わせを容易にするということである。
【0036】
したがって、少なくとも1枚の基板とこうした電気パワーアセンブリとを備えるパワーモジュールは、位置合わせ及び組立てがより容易になる。
【0037】
放熱を促進するために、パワーダイの両側にキャビティが形成されたパワーアセンブリを2枚の基板の間に位置決めし、各基板が対応するキャビティ内に挿入されるような形状のポストを有することにより、両面冷却パワーモジュールを得ることができる。
【0038】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら非限定的な例を用いて与えられる以下の詳細な説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1a】本発明の実施形態による電気パワーアセンブリの一例を表す図である。
【図1b】本発明の実施形態による電気パワーアセンブリの一例を表す図である。
【図2a】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図2b】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図2c】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図2d】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図2e】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図2f】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図3a】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図3b】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図3c】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図3d】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図3e】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の一例を概略的に表す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるパワーモジュールの一例を表す図である。
【図5】IGBT及びダイオードを備える基本パワーアセンブリの電気回路図である。
【図6】本発明の一実施形態による電気パワーアセンブリを製造する方法の主なステップを概略的に示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるパワーモジュールを製造する方法の主なステップを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
電気パワーアセンブリ
ここで、図1a、図1b及び図2fを参照して、本発明の実施形態による電気パワーアセンブリ1について説明する。後により詳細に説明するように、電気パワーアセンブリ1は、好ましくは、パワーモジュール及び/又は電力変換器に組み込まれる基本コンポーネントとして使用される。
【0041】
電気パワーアセンブリ1は、パワーダイ10を備える。パワーダイは、ダイオード、又はMOSFET、JFET若しくはIGBT等のトランジスタとすることができる。実施形態では、パワーダイ10は、シリコン半導体又はワイドバンドギャップ半導体、すなわち、2eV〜4eVの範囲のバンドギャップを有する半導体から作製される。例えば、パワーダイは、炭化ケイ素(SiC)又は窒化ガリウム(GaN)で作製することができる。
【0042】
パワーダイは、少なくとも2つの電気接点11を有する。電気接点は、アルミニウム、金、銅、銀等、任意の好適な金属から作製された金属パッドである。パワーダイは、電気接点11がダイの同じ側に配置される横型コンポーネントである場合がある。さもなければ、パワーダイは、電気接点11がダイの両側に配置される縦型コンポーネントである場合がある。
【0043】
例えば、パワーダイ10は、2つの両側の電気接点11を有するダイオードとすることができる。別の例によれば、パワーダイ10は、トランジスタのタイプに従って、ゲート、ソース及びドレイン、又はゲート、エミッタ及びコレクタを含む3つの電気接点を有するトランジスタとすることができる。
【0044】
電気パワーアセンブリは、第1のパワーダイ10に接続された、少なくとも1つの更なるパワーダイ、又は温度センサ、電界センサ、電流センサ等のセンサ、又は、抵抗器、コンデンサ等の少なくとも1つの受動コンポーネントを備えることができる。少なくとも2つのパワーダイ10が電気パワーアセンブリに含まれる場合、パワーダイは、異なるタイプ及び参照符号のものとすることができ、異なる向き及び異なる厚さを有することができる。
【0045】
図2fに、非限定的な例を概略的に示し、そこでは、電気パワーアセンブリ1は、上側にゲート及びエミッタを有し底側にコレクタを有するIGBT10’と、エミッタに接続されたアノードとしての上部パッド及びコレクタに接続されたカソードとしての底部パッドを有するダイオード10とを備える。この構成により、電気パワーアセンブリ1は、図5に示す電気回路図に対応する、パワーモジュールで使用されるスイッチを形成する。
【0046】
電気パワーアセンブリ1は、1つ又は各パワーダイ10が埋め込まれる電気絶縁コア20を備える。パワーダイ10は、パワーダイの各電気接点が、コアが延在する主平面に対して実質的に平行な平面に沿って延在するように、絶縁コア20内に埋め込まれている。
【0047】
さらに、パワーダイ10が、互いに平行に延在する両側の電気接点11を備える場合、接点間に延在しかつ各接点に対して直交する方向もまた、電気絶縁コアが延在する主平面に対して直交する。これは、絶縁コアが水平面に沿って延在する一方で縦型構成を有するパワーダイが示されている図における場合である。
【0048】
電気絶縁コアの材料は、好ましくは、より優れた放熱を提供するように低い熱抵抗を有するものとして選択される。
【0049】
非限定的な例として、電気絶縁コア20は、FR−4ガラスエポキシ等のエポキシ樹脂から、ポリイミドから、又はHTCC(高温同時焼成セラミック)若しくはLTCC(低温同時焼成セラミック)等のセラミックで作製することができる。
【0050】
パワーダイ10を備える電気絶縁コア20は、明確に平面に沿って延在し、実質的に平面に沿って延在する2つの両側の主面21を画定する。
【0051】
電気パワーアセンブリ1は、絶縁コア20の両側の主面上に導電性材料の2つの表面層30を更に備える。これらの層の材料は、金属、好ましくは銅である。
【0052】
パワーダイ10の各電気接点11は、表面層30のうちの一方に接続される。2つの電気接点11がダイ10の同じ側に位置する場合、同じ表面層にそれらを接続することができ、電気的に必要である場合は、その同じ表面層は、好ましくは、2つの電気接点を分離するようにパターニングされる。
【0053】
図1a、図1b及び図2fに示すように、電気パワーアセンブリ1はまた、パワーダイ10の電気接点11から、電気絶縁コア20と絶縁コア20を覆う導電性材料30の表面層とを通って延在する、少なくとも1つの開放キャビティ40も備える。
【0054】
開放キャビティ40とは、キャビティが底部41とその底部とは反対側の開放端部42とを有することと理解される。開放キャビティの底部41は、パワーダイの電気接点11の一部分によって形成され、したがって、その部分は開放キャビティによって露出する。
【0055】
キャビティは、底部41からその開放端部42まで延在する壁43を有し、各壁は、一部には、パワーダイ10と、パワーダイ10の開放キャビティ40と同じ側に位置する電気絶縁コアの主面21との間に延在する電気絶縁コア20の厚さ部分22により、一部には、絶縁コア20の側を覆う導電性材料の表面層30により形成される。
【0056】
キャビティの底部に向かって見た場合の開放キャビティ40の形状は重要ではなく、すなわち、正方形、矩形、U字型、L字型とすることができ、又は円形等とすることができるが、後により詳細に説明するように、好ましくは、基板上でのパワーアセンブリの位置合わせをより容易にするように選択される。
【0057】
さらに、キャビティの形状及び輪郭は、電気パワーアセンブリとそのアセンブリに後に組み付けられる基板との間の電気輸送及び熱輸送を最適化するように有利に構成される。
【0058】
好ましくは、開放キャビティによって露出しているパワーダイ10の電気接点11の部分は、電気接点の表面の1%〜100%からなる表面を有する。電気接点の一部分を露出させる1つの開放キャビティのみがある場合、キャビティによって露出する部分の表面は、好ましくは、電気接点11の表面の10%〜100%、好ましくは電気接点11の表面の50%〜100%からなる。
【0059】
パワーダイの同じ電気接点のそれぞれの部分を露出させるように、電気パワーアセンブリにいくつかの隣接するキャビティを形成することもできる。その場合、各キャビティによって露出する電気接点の表面は、その電気接点の表面の少なくとも1%であり、キャビティによって露出する電気接点の累積表面は、電気接点の表面の10%〜100%、好ましくは電気接点の表面の50%〜100%からなる。
【0060】
さらに、開放キャビティ40は、パワーダイ10がキャビティ40の少なくとも2つの対向する壁43より更に広がるような形状であり、一実施形態では、パワーダイの周縁部がキャビティによって露出しないような形状である。
【0061】
この構成により、電気絶縁コア20は、パワーダイの少なくとも2つの両縁部12を覆う、好ましくはパワーダイの周縁部を覆うリム23を備え、それにより、パワーダイを電気絶縁コア20内のその位置で維持する。
【0062】
好ましい実施形態では、開放キャビティ40は、さらに、開放キャビティによって露出するパワーダイ電気接点11をアセンブリ1の導電性材料の表面層30まで接続するために、導電性材料(好ましくは、銅)で少なくとも部分的にめっきされている。
【0063】
したがって、パワーアセンブリ1は、基板に接続するためのコンタクトパッドを提示し、コンタクトパッドは、キャビティの少なくとも底部と、そのコンパクトパッドが接続される導電性材料の表面層30の部分と、キャビティの側壁43のめっき部分とを含む。
【0064】
好ましくは、開放キャビティの接続面を増大させるために、開放キャビティ40を完全にめっきすることができ、すなわち、パワーダイ電気接点の露出領域によって形成されるキャビティの底部とキャビティの側壁とを完全にめっきすることができる。
【0065】
さらに、パワーダイ10が、ゲートパッド、又はオンチップセンサ若しくは温度センサ等の他の任意の小型パッドを備える場合、ゲートパッドのサイズは、ゲートパッドを露出させる開放キャビティを形成するには小さすぎる可能性がある。したがって、ゲートパッドの接続を可能にするために、例えばレーザー穴あけによって得られる少なくとも1つのビアにより、導電性材料の表面層30にゲートパッドを接続することができる。その場合、ビアをめっきし、ゲートパッドの表面層30への接続を達成するために、アセンブリ1のめっきもまた実施される。
【0066】
キャビティの底部及び側壁のめっきからもたらされる導電性材料の層は、図において、参照符号44によって示されている。
【0067】
電気パワーアセンブリ1の金属、すなわち、表面層30の金属及びめっきステップに使用される金属は、好ましくは銅であるが、銀のような他の材料とすることができる。アセンブリパッドは、酸化、湿気、マイグレーション等に対する保護をもたらすために、他の金属で仕上げることもできる。これらの金属は、化学的方法、気化等のような任意の方法によって堆積させることができる、ニッケル、銀、錫又は金とすることができる。
【0068】
後により詳細に説明するように、かつ、図1a、図1b及び図2dの例の場合のように、パワーアセンブリの開放キャビティが位置する側に位置する導電性材料の表面層30は、アセンブリ1の開放キャビティ40が配置される側全体のめっきからもたらされる表面厚さ部分31を含むことができる。その場合、アセンブリ1は、めっきされた表面層30とキャビティ40のめっきされた底部41及び壁43とを含むコンタクトパッドを有する。
【0069】
キャビティ内の又はアセンブリの主面上のいずれかにおけるめっき層の厚さは、好ましくは、2μm〜100μm、例えば約10μmからなる。
【0070】
絶縁コア20内に埋め込まれるパワーダイ10の両側の電気接点11のそれぞれの部分を露出させるために、電気パワーアセンブリ1においてアセンブリの両側に開放キャビティ40を形成することができる。代替的に、図1bに示す例におけるように、開放キャビティ40により、一方の電気接点を露出させることができ、電気絶縁コア20内に配置された貫通ビア50により、パワーダイの反対側の電気接点11を反対側の表面層30に接続することができる。
【0071】
さらに、アセンブリが、少なくとも1つの更なるパワーダイ10又は1つ以上の受動コンポーネントを備える場合、絶縁コア内に埋め込まれたコンポーネントの電気接点のそれぞれの部分を露出させるために、アセンブリの同じ側にいくつかの開放キャビティ40を配置することができる。
【0072】
その場合、コンポーネントの電気接点に接続される導電性材料の表面層30は、好ましくは、適用可能な場合は異なるコンポーネントの電気接点を隔離するようにパターニングされる。コンポーネントの電気接点間に接続が望まれる場合、めっき層は接続を提供する。
【0073】
パワーアセンブリ内に埋め込まれたパワーダイ10が、パワーダイの同じ側に全ての電気接点を有する横型コンポーネントである場合、電気パワーアセンブリ1は、絶縁コア及び対応する表面層を通して、パワーダイの電気接点のない側から延在する少なくとも1つの開放キャビティも備えることができる。そして、後に説明するように、パワーダイの冷却のために開放キャビティを使用することができる。
【0074】
これは、図5の電気回路図に対応する電気パワーアセンブリの図2fに示す例の場合に当てはまる。この例では、電気パワーアセンブリ1は、上面に、ダイオード10のアノードを露出させる第1の開放キャビティ40と、IGBT10’のエミッタを露出させる第2の開放キャビティ40と、IGBT10’のゲートを露出させるビアとを備える。
【0075】
各キャビティ40の底部41及び側壁43がめっきされるように、アセンブリの上面は完全にめっきされ、アセンブリ1は、めっきからもたらされる導電性材料の表面層30を備える。さらに、この表面層は、一方では、(互いに接続される)ダイオードのアノード及びIGBTのエミッタを隔離し、他方では、IGBTのゲートを隔離するようにパターニングされる。
【0076】
アセンブリの底側もまた、ダイオード10のカソードを露出させる開放キャビティ40と、IGBT10’のコレクタを露出させる開放キャビティとを備える。底側は、各キャビティの底部41及び側壁43がめっきされるようにめっきされ、アセンブリは、めっきからもたらされる導電性材料の表面層30を備える。この層は、カソード及びコレクタを合わせて接続するため、パターニングする必要はない。
【0077】
図1aに概略的に示す別の例によれば、電気パワーアセンブリ1は、2つの両側の電気接点11を有する単一のパワーダイ、例えばダイオードを備え、アセンブリは、両側の電気接点11のそれぞれの部分を露出させる2つの両側の開放キャビティ40を備える。
【0078】
図1bに概略的に示す更なる別の例によれば、電気パワーアセンブリ1は、2つの両側の電気接点11を有する単一のパワーダイ10を備え、アセンブリは、一方の電気接点11の部分を露出させる1つの開放キャビティ40を備える。アセンブリの他方の側では、導電性材料の表面層30が、貫通ビア50によってパワーダイの他方の電気接点11に接続されている。
【0079】
記載した基本アセンブリのうちの任意のものが、少なくとも1つの電気接点をアセンブリの一方の側からアセンブリの他方の側まで(上部から底部又はその逆)移送するために、又は、アセンブリの両側に位置する導電性層30上で、本来は少なくとも1つのパワーデバイスの一方の側に存在する少なくとも1つの電気接点を複製するために、上部導電性層30の少なくとも一部を底部導電性層30の少なくとも一部に接続する、少なくとも1つのスルーホールビアを有することができる。移送されるか又は複製される少なくとも1つの電気接点のスルーホールビアのサイズ及び数は、これらのビア上で導電される電気レベルに従って選択される。
【0080】
電気パワーアセンブリの製造方法
ここで、図2a〜図2f及び図6を参照して、電気パワーアセンブリの製造方法について説明する。
【0081】
本方法は、少なくとも電気絶縁コア20と、電気絶縁コア20の両側の主面を覆う導電性材料の層60とを備えるベース構造体80を形成する第1のステップ100を含み、絶縁コア20は、少なくとも1つのパワーダイ10を埋め込む。
【0082】
既に上述したように、電気絶縁コアの材料は、好ましくは、より優れた放熱を提供するように低い熱抵抗を有するものとして選択される。
【0083】
非限定的な例として、電気絶縁コア20は、FR−4ガラスエポキシ等のエポキシ樹脂から、ポリイミドから、又はHTCC(高温同時焼成セラミック)若しくはLTCC(低温同時焼成セラミック)等のセラミックで作製することができる。
【0084】
パワーダイ10は、ダイオード、又はMOSFET、JFET若しくはIGBT等のトランジスタとすることができ、既に上述した電気接点11の様々な構成を有することができる。
【0085】
電気パワーアセンブリは、第1のパワーダイ10に接続された、少なくとも1つの更なるパワーダイ、又は温度センサ、電界センサ、電流センサ等のセンサ、又は、抵抗器、コンデンサ等の少なくとも1つの受動コンポーネントを備えることができる。少なくとも2つのパワーダイ10が電気パワーアセンブリに含まれる場合、パワーダイは、異なるタイプ及び参照符号のものとすることができ、異なる向き及び異なる厚さを有することができる。
【0086】
図2a〜図2fの非限定的な例では、ベース構造体80は、電気絶縁コア20のそれぞれのキャビティ内に埋め込まれた、IGBT10’及びダイオード10を備える。ダイオードは、2つの電気接点11、すなわちアノード及びカソードを有し、IGBTは、3つの電気接点11’、すなわちエミッタ、ゲート及びコレクタを有する。
【0087】
ダイオードは、アノードが、絶縁コア20のIGBTのゲート及びエミッタと同じ主面の方に、すなわち図において上側の方に向けられるように、絶縁コア20のキャビティ内に挿入される。
【0088】
ベース構造体80は、導電性材料の層は銅から作製され、電気絶縁コア230はFR4から作製される、PCBとすることができ、そこに各パワーダイが埋め込まれる。
【0089】
その場合、ベース構造体80は、ステップ100の間に、電気絶縁材料のベース層25内に少なくとも1つの貫通キャビティ250を形成する第1のサブステップ101を実施することによって、得ることができ、貫通キャビティ250は、アセンブリに埋め込まれるパワーダイの形状及び寸法を有する。
【0090】
貫通キャビティは、例えば、機械的穴あけ、フライス加工、打抜き加工又は更にはレーザー切断によって得ることができる。
【0091】
ステップ100は、次いで、貫通キャビティ250内にパワーダイ10を挿入する、又は、場合によっては、それぞれのキャビティに各パワーダイ10、10’を挿入するサブステップ102を含む。それぞれのキャビティに挿入された各パワーダイは、そのダイの各電気接点11が、電気絶縁材料のベース層25の平面に対して平行に延在するように向けられる。電気絶縁材料の層25が水平に延在する図では、電気接点11もまた水平に延在し、各接点は上向きに又は下向きに面する。言い換えれば、パワーダイが層25の貫通キャビティ内に挿入されるこのステップ102の後、ダイの電気接点は、露出し、貫通キャビティ250の側壁には面していない。
【0092】
このステップの例示的な実施態様は、例えば、図2aに示されている。
【0093】
図2bを参照すると、ステップ100は、次いで、各パワーダイ10を含むベース層25を、第1の層の材料と同じ材料の電気絶縁材料の2つの更なる層26の間に挿入して、後に電気絶縁コア20になる電気絶縁材料のスタック27を得るサブステップ103を含む。このステップ103の間、銅等の導電性材料の2つの層60も設けられ、導電性材料のスタック27は、導電性材料の2つの層60の間に挿入される。
【0094】
図2cを参照すると、サブステップ104の間、ベース構造体80を形成するために、電気絶縁材料のスタック27と導電性層60とが積層され、そこでは、スタック27の層は、合わせて融着して電気絶縁コア20を形成する。
【0095】
したがって、絶縁ベース層25の貫通キャビティ内に挿入されるときのパワーダイ10の向きを考慮すると、パワーダイの電気接点は、電気絶縁材料の層26と、導電性材料の層60とによって連続的に覆われる。
【0096】
図2dを参照すると、本方法は、次いで、ベース構造体80内に少なくとも1つの開放キャビティ40を形成するステップ110を含み、開放キャビティ40は、絶縁コア20内に埋め込まれたパワーダイ10の電気接点11の一部を露出させる。したがって、このステップは、パワーダイの電気接点11に隣接する電気絶縁コア20の部分と、コア20の部分を覆う導電性材料の層60の対応する部分とを含むスタックの、ベース構造体80からの除去を含む。
【0097】
好ましくは、既に上述したように、このスタックの除去の後に開放キャビティ40によって露出したパワーダイ10の電気接点11の部分は、電気接点の表面の10%〜100%、更により好ましくは、電気接点の表面の50%〜100%からなる表面を有する。
【0098】
実際には、アセンブリ1の電気的及び熱的接触面を最大化するために、露出部分は好ましくは可能な限り大きい。
【0099】
寸法の大きい電機接点を有するパワーダイの場合、同じ電気接点11のそれぞれの部分を露出させるために、ベース構造体に複数の開放キャビティ40を作製することができる。これは、電気接点の大きい表面を露出させる単一の開放キャビティ40を形成するより容易に実施することができる。
【0100】
その場合、各キャビティによって露出する電気接点の表面は、その電気接点の表面の1%〜100%からなり、キャビティによって露出する電気接点の累積表面は、好ましくは電気接点の表面の10%〜100%、更により好ましくは表面の50%〜100%からなる。
【0101】
しかしながら、好ましくは、パワーダイ10は、開放キャビティ40の形成の後に電気絶縁コア20により適所で維持され続けなければならない。したがって、開放キャビティ40は、パワーダイの電気接点11以外を露出させないような寸法であり、特に、開放キャビティ40の底部41は、電気接点が配置されるパワーダイの側の表面全体にわたって延在することはできない。
【0102】
より具体的には、開放キャビティ40は、パワーダイ10がキャビティ40の少なくとも2つの対向する壁43より更に広がるような形状であり、一実施形態では、パワーダイの周縁部がキャビティによって露出しないような形状である。
【0103】
したがって、電気絶縁コアは、図2dの例に示すように、キャビティの形成の後、少なくとも2つの両縁部23と、任意選択的に、パワーダイ10に隣接し、開放キャビティ40の側壁43の基部を形成する周縁部とを備える。
【0104】
図2eを参照すると、本方法は、次いで、好ましくは、パワーダイ10の露出した電気接点11をベース構造体の導電性材料の層60に接続するために、金属とすることができ、好ましくは銅である導電性材料で、開放キャビティ40を少なくとも部分的にめっきするステップ120を含む。めっきは、無電解めっき及び/又は電気めっきによって実施することができる。
【0105】
したがって、電気接点11によって形成されたキャビティの底部41から導電性材料の層60まで延在する開放キャビティ40の側壁43の少なくとも一部を、めっきすることができる。
【0106】
一実施形態では、キャビティ40の側壁、及び場合によっては底部のみが、めっきされる。その場合、得られる電気パワーアセンブリの表面層は、ベース構造体の導電性材料の層60によって形成される。
【0107】
好ましい一実施形態によれば、開放キャビティ40は、ベース構造体の導電性材料の層60とともに、銅等の導電性材料の堆積によって完全にめっきすることができる。このパワーダイ10がゲートパッドを備える場合に選択され、ゲートパッドにアクセスするために電気絶縁コアに貫通ビアが形成される。その場合、めっきにより、ビアによってゲートパッドを導電性材料の層60に電気的に接続することも可能になる。
【0108】
ベース構造体の開放キャビティを有する側が完全にめっきされる場合、得られる電気パワーアセンブリ1の表面層30は、ベース構造体の導電性材料の層60によって形成され、ベース構造体の上部に、めっきからもたらされる導電性材料の更なる厚さ部分31がある。
【0109】
この方法により、パワーダイの電気接点への接続を可能にする接続面が拡大され、その理由は、接続面が、
(めっきすることができる)開放キャビティによって露出したパワーダイの電気接点の部分と、
キャビティのめっきされた壁と、
電気接点11に接続されるベース構造体の表面層30と、
を含むためである。
【0110】
これにより、キャビティによって提供されるパワーダイ電気接点との直接接触と組み合わせて、電力用途のためにパワーダイへの適切な接続を可能にする厚いめっき層を提供することが不要になる。例えば、電力用途には、5μm厚さのめっき層31、44で十分であり得る。
【0111】
本方法は、次いで、互いに接続されるべきではない電気接点を隔離するために、導電性材料の表面層30をエッチングによってパターニングする任意選択的なステップ130を含むことができる。エッチングはまた、導電性材料の両側の層30の間の隔離距離を増大させるために、層30の外縁部をエッチングすることも含むことができる。
【0112】
この方法はまた、異なる金属によって表面層30を仕上げる任意選択的なステップ140も含むことができる。これは、酸化又はマイグレーションのような異なる現象から層30の金属を保護するのに役立つ。この仕上げ金属は、銀、金、錫、チタン、ニッケル、クロム等とすることができる。仕上げ層は、異なる金属又は金属の異なる層から作製することができる。
【0113】
電気パワーアセンブリがダイオード及びIGBTを備え、アセンブリが、ダイオード及びIGBTのアノード、エミッタ及びゲートをそれぞれ露出させる開放キャビティを備える、図2fに示す例では、IGBTのアノード及びエミッタは互いに接続されるが、ゲートは、他の電気接点から隔離されなければならない。したがって、パターニングステップは、ゲート及び他の電極を合わせて接続する導電性材料の外層の部分を除去するように実施される。
【0114】
パワーモジュール
電気パワーアセンブリ1が得られると、他のコンポーネントに接続されるために、パワーモジュール9に電気パワーアセンブリ1を組み込むことができる。
【0115】
図3e及び図4を参照すると、パワーモジュール9は、少なくとも導電性材料の層91と、電気絶縁性でもある熱伝導性材料の層92とを備える、少なくとも1枚の基板90を備えることができる。
【0116】
基板は、例えば、直接接合銅(DBC)基板とすることができ、そこでは、パターニングされた銅の層が(例えば、アルミナから作製された)セラミックプレートの上に配置され、熱伝導性かつ電気絶縁層を形成している。他の例によれば、基板は、絶縁金属基板(IMS)又は活性金属ろう付け基板(AMS)とすることができる。
【0117】
導電性材料の層91は、様々な基本コンポーネントの間に、例えば様々なパワーアセンブリ1の間に、適切な電気的接続を提供するようにパターニングすることができる。
【0118】
基板は、導電性材料の層91から突出している少なくとも1つの導電性材料のポスト93を備え、このポストは、基本パワーアセンブリのキャビティの内部へのポストの挿入を可能にするために、基本パワーアセンブリのキャビティの形状及び寸法に対応する形状及び寸法を有し、キャビティ内部へのポストの挿入により、ポストと、キャビティによって露出したパワーダイの電気接点11との電気的接続及び熱的接続が可能になるようになっている。
【0119】
したがって、パワーダイと基板との間に直接的な電気接点が得られる。
【0120】
さらに、開放キャビティ40が少なくとも部分的にめっきされている場合、開放キャビティ内部へのポストの挿入により、ポストとキャビティのめっきされた壁(パワーダイのめっきされた電気接点に対応する底壁又は側壁)との電気的接続を更に可能にすることができる。
【0121】
開放キャビティが形成されているパワーアセンブリ1の主面が完全にめっきされている場合、開放キャビティ内部へのポストの挿入により、パワーアセンブリの導電性材料の表面層と基板の導電性材料の層との電気的接続を更に可能にする。
【0122】
基板90に接続されるパワーアセンブリ1がいくつかの開放キャビティ40を備える場合、基板90は、それぞれのキャビティと同じサイズ及び寸法の対応するポスト93を備える。
【0123】
既にで示したように、キャビティの形状は重要でないが、パワーアセンブリの様々なキャビティの形状及び向きは、好ましくは、アセンブリに対する嵌合する基板の一意の方向付けとその基板への容易な取付けとを可能にするために選択される。
【0124】
例えば、アセンブリが単一のキャビティを備える場合、そのキャビティの形状は、好ましくは、アセンブリに対する基板の一意の方向付けを可能にするように選択され、すなわち、形状は、U字型、L字型、三角形等とすることができる。
【0125】
アセンブリが複数のキャビティを備える場合、それらのキャビティの形状及び向きは、嵌合する基板の一意の方向付けを可能にするように選択される。
【0126】
一実施形態によれば、パワーモジュールは、電気パワーアセンブリの開放キャビティ40が配置されている一方の側に組み付けられる、1つのこうした基板90を備えることができる。パワーダイが両側の電気接点11を有する場合、図4の例に概略的に示すように、キャビティ40によって露出しないパワーダイの反対側の接点は、例えば貫通ビアにより、アセンブリのそのキャビティとは反対の側に配置されたアセンブリの電気パッドに接続することができ、その電気パッドは、ワイヤボンディングにより基板に接続することができる。
【0127】
貫通ビア50によってパワーダイの電気接点11に接続されるアセンブリの導電性材料の表面層30が銅から作製される場合、銅は相対的に優れた熱伝導性及び導電性を提供することから、ワイヤボンド55もまた好ましくは銅から作製される。
【0128】
好ましい一実施形態によれば、パワーモジュール9は、両面冷却を提供するように、間に電気パワーアセンブリ1が挿入される2枚の基板90を備える。その場合、電気パワーアセンブリは、好ましくは、パワーダイ10の両側の電気接点11のそれぞれの部分を露出させる少なくとも2つの両側の開放キャビティ40を有し、各基板90は、パワーダイのそれぞれのキャビティ内に挿入されるような形状である少なくとも1つのポスト93を備える。
【0129】
電気パワーアセンブリが、同じ側に全ての電気接点を有する横型パワーダイを備え、電気接点のうちの1つを接続するための少なくとも1つのキャビティと、パワーダイの電気接点がない側から延在する更なる開放キャビティともまた備える一実施形態では、パワーモジュールはまた、対応する開放キャビティ内に挿入されるように適合したポスト93を有する2枚の基板90も備えることができ、ポストは、パワーダイの電気接点がない側の開放キャビティ内に挿入され、パワーダイによって発生する熱の放散を可能にする。
【0130】
図3a〜図3e及び図7を参照すると、こうしたパワーモジュールの製造方法は、それぞれ、導電性材料の層91と熱伝導性かつ電気絶縁材料の層92とを備える、2枚の基板90を準備するステップ200を含む(図3a)。
【0131】
本方法は、次いで、基板90のうちの一方の上に少なくとも1つのポスト93を形成するステップ210を含む(図3b)。各ポスト93は、例えば、化学気相成長若しくは3Dスクリーン印刷若しくは任意の好適な方法により、付加製造によって、又は、例えば、所望のポストを得るように導電性材料のより厚い層を化学的に若しくは機械的にエッチングすることにより、除去加工(subtractive manufacturing)によって、導電性材料のそれぞれの層91の上に形成することができる。
【0132】
本方法は、次いで、基板の各ポストがパワーアセンブリの対応するキャビティ内に挿入されるように、基板の間に基本パワーアセンブリを位置決めし(図3c)、基板とパワーアセンブリとを併せて接合する(図3d)ステップ220を含む。接合は、はんだ付け、焼結、接着によって実施することができ、又は、アセンブリを基板に、直接、又はモリブデンプリフォーム等の導電性材料プリフォームを使用して、プレスすることができる。
【0133】
接着用の導電性接着剤、はんだ付け材料、又は銀若しくは銅焼結ペースト等の焼結ペースト等、接合を実施するために、任意の好適な接合層94を堆積させることができる。接合層は、その場合、基板の導電性材料の各層の少なくとも一部分の上に堆積させることができる。接合層94は、特に、導電性材料の各層の少なくとも各ポスト93の上に堆積させることができる。好ましくは、接合層94は、導電性材料の表面全ての上に堆積させ、その表面は、その後、基本パワーアセンブリの外面に付着させる。
【0134】
粘着性材料は、銀焼結ペースト等、焼結ペーストとすることができる。
【0135】
好ましくは、図3eに示すように、本方法はまた、注入可能な電気絶縁材料95によって基板の間の空間を充填するステップ230も含む。材料は、シリコーンゲル、エポキシ又はプラスチック等とすることができる。一実施形態では、充填材95もまた、基板90双方を併せて保持するために、粘着性とすることができる。
【0136】
このように得られたパワーモジュール9は、金属ポストが、パワーダイへの電気的接続を提供するだけでなく、パワーダイによって発生する熱の放熱も可能にするため、従来のPCB埋込みと比較して改善された熱性能を有する。さらに、キャビティ及び対応する金属ポストの使用は、基本パワーアセンブリ1上に厚い金属堆積が不要であることを意味し、それにより、製造作業の時間が短縮されコストが削減される。
【0137】
最後に、キャビティ及び金属ポストの構成が、アセンブリを基板と容易に重ね合わせるためになされるため、こうしたキャビティ及び金属ポストにより、それらが接続されなければならない基板に対するパワーダイの位置合わせが改善される。
【図1a】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【手続補正書】
【提出日】2020年10月2日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、絶縁コアに埋め込まれたパワーダイを備える電気パワーアセンブリであって、パワーダイの基板へのより適切な接続及び位置合わせを提供する電気パワーアセンブリに組み付けられた1枚又は2枚の基板を備えるパワーモジュールとその製造方法とに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気パワーアセンブリを備えるパワーモジュールであって、前記電気パワーアセンブリは、
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイと、
電気絶縁コアであって、前記パワーダイが前記電気絶縁コア内に埋め込まれている、電気絶縁コアと、
前記電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の層と、
前記パワーダイの電気接点から、前記電気絶縁コアと前記パワーダイの前記電気接点と同じ側に位置する前記導電性材料の層とを通して延在する少なくとも1つの開放キャビティであって、前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点の領域によって形成された底部を有し、前記開放キャビティの前記底部及び側壁は、前記パワーダイの前記電気接点の前記領域を前記導電性材料の層に接続するために、導電性材料で少なくとも部分的にめっきされるようになっている、少なくとも1つの開放キャビティと、
を備え、
前記パワーモジュールは、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と導電性材料の層とを備える少なくとも1枚の基板を備え、
前記基板は、前記導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを更に備え、前記電気パワーアセンブリは、前記ポストが前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティ内に挿入されるように、前記基板の上に取り付けられており、
前記ポストは、前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、前記開放キャビティ内の前記ポストの挿入により、前記ポストと、前記開放キャビティが延在する起点となる前記パワーダイの前記電気接点との間に電気及び熱接点が提供されるようになっている、パワーモジュール。
【請求項2】
前記電気パワーアセンブリにおいて、前記導電性材料の層と前記開放キャビティの前記底部及び前記側壁とは、導電性材料によって一体的にめっきされている、請求項1に記載のパワーモジュール。
【請求項3】
前記電気パワーアセンブリは、少なくとも2つの開放キャビティを備え、各前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点のうちのそれぞれ1つから延在している、請求項1又は2に記載のパワーモジュール。
【請求項4】
前記電気パワーアセンブリにおいて、前記開放キャビティの前記底部を形成する前記パワーダイの前記電気接点の領域の表面は、前記パワーダイの前記電気接点の表面の10%〜100%からなり、前記パワーダイの前記電気接点が位置する側の表面より厳密に小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項5】
前記電気パワーアセンブリは、前記パワーダイの電気接点から延在する少なくとも2つの開放キャビティを備え、各前記開放キャビティは、前記パワーダイの前記電気接点のそれぞれの領域によって形成された底部を有し、
各前記開放キャビティの前記底部によって形成された前記電気接点の領域の表面は、前記電気接点の表面の1%〜100%からなり、
前記開放キャビティの前記底部を形成する前記電気接点の領域の累積表面は、前記電気接点の表面の10%〜100%からなり、前記パワーダイの前記電気接点が位置する側の表面より小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項6】
前記ポストは、前記電気パワーアセンブリの前記開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有し、前記開放キャビティ内への前記ポストの挿入により、前記ポストと前記開放キャビティのめっきされた壁との間、及び、前記基板の前記導電性材料の層と前記開放キャビティに隣接する前記電気パワーアセンブリの導電性材料の表面層との間に電気接点が更に提供されるようになっている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項7】
前記パワーモジュールは、それぞれ、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層と、ポストが突出している導電性材料の層とを備える2枚の基板を備え、前記電気パワーアセンブリはその両側に開放キャビティを備え、
前記電気パワーアセンブリは、前記2枚の基板の間に取り付けられ、基板の各ポストは前記電気パワーアセンブリのそれぞれの前記開放キャビティ内に挿入され、前記パワーモジュールは、前記基板の間に残っている空間を充填する電気絶縁材料を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のパワーモジュールを製造する方法であって、
2枚の基板を準備することであって、各前記基板は、熱伝導性かつ電気絶縁材料の層及び導電性材料の層と、基本パワーアセンブリとを備え、前記基本パワーアセンブリは、その両側の主面に少なくとも1つの開放キャビティを有するステップと、
各前記基板上に、前記導電性材料の層から突出する少なくとも1つの導電性材料のポストを形成することであって、各前記ポストは、前記基本パワーアセンブリのそれぞれの開放キャビティの形状及び寸法に適合した形状及び寸法を有するステップと、
各前記基板の各前記ポストが前記基本パワーアセンブリの対応する開放キャビティ内に挿入されるように、前記基板の間に前記基本パワーアセンブリを取り付け、前記基板と前記基本パワーアセンブリとを併せて接合するステップと、
前記基板の間の任意の残りの間隙を電気絶縁材料で充填するステップと、
を含む、パワーモジュールを製造する方法。
【請求項9】
前記充填するステップの間に使用される前記電気絶縁材料は、前記基板を併せて保持するために粘着性である、請求項8に記載のパワーモジュールを製造する方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のパワーモジュールを製造する方法であって、
前記基本パワーアセンブリは、
ベース構造体を形成するステップであって、前記ベース構造体は、
電気絶縁コアと、
少なくとも2つの電気接点を有するパワーダイであって、前記電気絶縁コア内に埋め込まれるパワーダイと、
前記電気絶縁コアの両側の主面の上の2つの導電性材料の外層と、
を備えるステップと、
前記ベース構造体内に、前記パワーダイの前記電気接点の領域を露出させる開放キャビティを、前記ベース構造体から、前記電気接点に隣接する前記電気絶縁コアの一部分と、前記電気絶縁コアの一部分を覆う前記導電性材料の外層の一部分とを含むスタックを除去するステップにより、形成するステップと、
前記パワーダイの前記電気接点の前記領域を前記導電性材料の外層に接続するために、前記開放キャビティを少なくとも部分的にめっきするステップと、
によって得られる、パワーモジュールを製造する方法。
【請求項11】
前記めっきするステップは、前記ベース構造体の前記開放キャビティが形成される前記側に更なる導電性材料の層を堆積させるステップによって実施され、前記更なる導電性材料の層は、前記導電性材料の外層と、前記パワーダイの前記電気接点の露出した領域によって形成される前記開放キャビティの前記底部と、前記開放キャビティの前記側壁とを覆う、請求項10に記載のパワーモジュールを製造する方法。
【請求項12】
前記パワーダイは、その同じ側に2つの電気接点を有し、前記方法は、前記パワーダイの前記同じ側の各前記電気接点の領域をそれぞれ露出させるように開放キャビティを形成するステップを含み、
前記方法は、前記めっきするステップの後、前記パワーダイの前記同じ側の前記2つの電気接点を分離するために前記更なる導電性材料の層をパターニングするステップを更に含む、請求項11に記載のパワーモジュールを製造する方法。
【請求項13】
前記ベース構造体を形成する前記ステップは、
電気絶縁材料のベース層内に前記パワーダイのサイズの少なくとも1つの貫通キャビティを形成するステップと、
前記貫通キャビティ内に前記パワーダイを挿入するステップと、
電気絶縁層のスタックを得るように、2つの更なる電気絶縁材料の層の間に前記パワーダイを備える前記ベース層を位置決めし、2つの導電性材料の外層の間に前記電気絶縁層のスタックを位置決めするステップと、
前記電気絶縁層のスタックと前記導電性材料の外層とを積層させるステップと、
を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のパワーモジュールを製造する方法。
【国際調査報告】

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