特許第5649668号(P5649668)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5649668
(24)【登録日】2014年11月21日
(45)【発行日】2015年1月7日
(54)【発明の名称】情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20141211BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20141211BHJP
   H04N 7/173 20110101ALI20141211BHJP
【FI】
   G06Q30/02 150
   G06Q30/04
   H04N7/173 610Z
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-798(P2013-798)
(22)【出願日】2013年1月8日
(65)【公開番号】特開2014-134836(P2014-134836A)
(43)【公開日】2014年7月24日
【審査請求日】2013年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】芝▲崎▼ 健太
(72)【発明者】
【氏名】藤本 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼松 晴雄
【審査官】 川口 美樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−073003(JP,A)
【文献】 特表2009−522603(JP,A)
【文献】 特開2003−319371(JP,A)
【文献】 特開2005−309752(JP,A)
【文献】 特開2005−85044(JP,A)
【文献】 特開2002−215013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声を伴う動画である広告を端末へ送信する広告送信手段と、
前記端末での前記広告の再生について、前記音声の再生がオンかを判定するオンオフ判定手段と、
前記判定の結果に基づく金額の広告課金を行う課金手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記課金手段は、前記広告の再生開始時に前記音声の再生がオフで、かつ、再生開始後に前記音声の再生がオンに変更されたことが前記オンオフ判定手段により判定された場合に、予め定められた金額の広告課金を行うことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記広告と対応付けて、前記広告の再生時間のうち予め指定された部分である特定部分を示す情報を記憶している情報記憶手段を備え、
前記課金手段は、前記端末での前記広告の再生について前記情報記憶手段に記憶されている前記情報が示す前記特定部分について前記音声の再生がオンと前記オンオフ判定手段により判定された場合に、前記異なる金額の広告課金を行う
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記オンオフ判定手段により判定された前記オンかオフかの別に応じて再生の対象とする前記広告を切り替える切替手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記オンオフ判定手段による前記判定の結果に基づいて前記広告の再生時間のうち前記音声の再生がオンで再生された時間を計測する時間計測手段を備え、
前記課金手段は、計測された前記時間に応じて前記広告課金の前記金額を異ならせることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
音声を伴う動画である広告を端末へ送信する広告送信処理と、
前記端末での前記広告の再生について、前記音声の再生がオンかを判定するオンオフ判定処理と、
前記判定の結果に基づく金額の広告課金を行う課金処理と、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画広告の課金に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画コンテンツの普及とともに、動画コンテンツ本編の前や途中などに表示する動画広告も増加している。このような動画広告の課金に関する工夫の例として、従来から、動画広告を早期にスキップ操作することなく、再生時間のうち所定部分まで再生すると広告課金する例などが知られていた。
【0003】
また、静止画や動画など広告のタイプをユーザに選ばせてダウンロード視聴させ、その総容量やダウンロード回数に応じて課金する提案(例えば、特許文献1参照)も知られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−021443号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、動画広告が再生されても、広告を見ずに時間をやり過ごしているだけなのか、動画広告自体を関心をもって視聴しているのか、ユーザの視聴時点における関心度すなわち広告表示の価値はわからず、関心度に応じた課金を実現することはできなかった。
【0006】
また、特許文献1の技術では、タイプ別のコンテンツを予め用意する必要があり、課金も視聴の有無を問わずダウンロード時点で決まるため、実際に視聴されたことや視聴時におけるユーザの関心度を課金に反映させることはできなかった。
【0007】
本発明の目的は、同じ動画広告について、実際の視聴時におけるユーザの関心度に応じた課金を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)である情報処理装置は、音声を伴う動画である広告を端末へ送信する広告送信手段と、前記端末での前記広告の再生について、前記音声の再生がオンかを判定するオンオフ判定手段と、前記判定の結果に基づく金額の広告課金を行う課金手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の他の態様(6)である情報処理方法は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、音声を伴う動画である広告を端末へ送信する広告送信処理と、前記端末での前記広告の再生について、前記音声の再生がオンかを判定するオンオフ判定処理と、前記判定の結果に基づく金額の広告課金を行う課金処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0010】
本発明の他の態様(2)は、上記いずれかの態様において、前記課金手段は、前記広告の再生開始時に前記音声の再生がオフで、かつ、再生開始後に前記音声の再生がオンに変更されたことが前記オンオフ判定手段により判定された場合に、予め定められた金額の広告課金を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の他の態様(3)は、上記いずれかの態様において、前記広告と対応付けて、前記広告の再生時間のうち予め指定された部分である特定部分を示す情報を記憶している情報記憶手段を備え、前記課金手段は、前記端末での前記広告の再生について前記情報記憶手段に記憶されている前記情報が示す前記特定部分について前記音声の再生がオンと前記オンオフ判定手段により判定された場合に、前記異なる金額の広告課金を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明の他の態様(4)は、上記いずれかの態様において、判定された前記オンかオフかの別に応じて再生の対象とする前記広告を切り替える切替手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の他の態様(5)は、上記いずれかの態様において、前記オンオフ判定手段による前記判定の結果に基づいて前記広告の再生時間のうち前記音声の再生がオンで再生された時間を計測する時間計測手段を備え、前記課金手段は、計測された前記時間に応じて前記広告課金の前記金額を異ならせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、同じ動画広告について、実際の視聴時におけるユーザの関心度に応じた課金を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態について構成を示す機能ブロック図。
図2】本発明の実施形態におけるデータ例(広告記憶手段)を示す図。
図3】本発明の実施形態におけるデータ例(オンオフ等記憶手段及び課金結果記憶手段)を示す図。
図4】本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート。
図5】本発明の実施形態における画面表示例(音声がオフの状態)。
図6】本発明の実施形態における画面表示例(音声がオンの状態)。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」と呼ぶ)について図に沿って例示する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項は適宜省略する。
【0017】
〔1.構成〕
本実施形態は、図1に示す情報処理装置1(「本装置1」とも呼ぶ)に関するもので、本装置1は、通信ネットワークN(インターネット、携帯電話網など)を介し、端末Tへ動画コンテンツと動画広告を送信して表示させる(例えば図5図6)サーバ装置である。
【0018】
本装置1は、コンピュータの構成として、CPUなどの演算制御部6と、主メモリや補助記憶装置等の記憶装置7と、通信ネットワークNとの通信装置8(通信機器や通信アダプタなど)と、を有する。本装置1では、記憶装置7に記憶されているコンピュータプログラム(例えばサーバプログラムなど)を演算制御部6が実行することで、図1に示す各要素を実現する。
【0019】
このうち、広告記憶手段25は、端末Tでコンテンツ本編の前などに表示すべき広告のデータを記憶する手段で(例えば図2)、広告と対応付けて、広告の再生時間のうち予め指定された部分である特定部分を示す情報(図2の例では情報項目「特定部分の範囲」に対応する「10−17秒」など)を記憶している情報記憶手段を兼ねる。
【0020】
ここで、記憶手段は、いわゆるローカル記憶に限らず、ネットワーク・コンピューティング(クラウド)によるリモート記憶でもよい。また、記憶手段は、データの格納領域だけでなく、データの入出力や管理などの機能を含んでもよい。また、本出願に示す記憶手段の単位は説明上の便宜によるもので、適宜、構成を分けたり一体化できる。また、明示する記憶手段以外にも、処理の対象、ワークエリアや結果などの記憶手段を適宜用いる。
【0021】
また、端末Tは、スマートフォン、タブレットPC、携帯電話端末、パーソナルコンピュータなどのクライアントシステムで、図1では代表して一つを示すが、多数存在してもよい。スマートフォンの場合、端末Tは、本装置1に準じたコンピュータの構成に加え、図示はしないが、内蔵充電池、音声通話、GPS等による測位などの制御を行う回路等の手段も備える。
【0022】
なお、図中(例えば図1)の矢印は、データや制御などの流れについて主要な方向を補助的に示すもので、他の流れの否定や方向の限定を意味するものではない。例えばある方向のデータ取得の前後に、データ要求や確認応答(ACK)が逆方向に発生し得る。
【0023】
さらに、記憶手段以外の各手段は、以下に説明するような情報処理の機能・作用を実現・実行する処理手段であるが、これらは説明のために整理した機能単位であり、実際のハードウェア要素やソフトウェアモジュールとの一致は問わない。
【0024】
〔2.作用〕
上記のように構成された本装置1について、本実施形態に特に関わる処理手順を図4のフローチャートに示す。
【0025】
〔2−1.オンオフの判定〕
本装置1は、端末Tにおいてユーザの操作に応じて映画その他の動画コンテンツ本編を再生するに先立って、音声を伴う動画である広告(「動画広告」と呼ぶ)を表示させる。具体的には、広告送信手段20が動画広告をストリーミング配信データなどとして端末Tへ送信し(ステップS11)、オンオフ判定手段30は、端末Tでの広告の再生について、音声の再生がオンかオフかを判定する。
【0026】
この判定は、例えば次のように行う。まず、動画コンテンツ本編や動画広告の再生には、端末Tやその図示しないブラウザが備える動画再生モジュールを用いる。動画再生モジュールは、要求された動画を再生する機能と、動画が伴っている音声の再生をオンオフ切替する機能と、を備える。
【0027】
特に、本実施形態では、動画再生モジュールとして、音声の再生がオンかオフかについて、その状態や切替を本装置1へ伝達する伝達機能(図4のステップS15)を持つものを用いる。このような機能を持つ動画再生モジュールは、予め所定のサーバから提供されてもよいし、本装置1が端末Tへ提供してもよい。
【0028】
図5及び図6は、そのような動画再生モジュールによる表示画面Gの一例を示す。この例における表示画面Gには、再生操作領域A1と、動画再生領域A2と、音声操作領域A3と、がある。音声操作領域A3は、音量調整用スライドバーVと、音声オンオフのトグル(交互)切替用ボタンBと、を備え、ボタンBのタップ操作に応じ音声オフの状態(図5)と音声オンの状態(図6)に交互に遷移する。
【0029】
本装置1のオンオフ判定手段30は、そのような動画再生モジュールから、音声のオンオフ切替内容をデータとして受信し記録することによって(ステップS16)、音声の再生がオンかオフかを判定する(ステップS17)。
【0030】
音声のオンオフの切替や伝達の実現態様は各種考えられるが、一例として、端末Tにおいて動画広告を受信し再生を開始後(ステップS12)、ボタンBのタップによる音声オンオフ操作の度、切替とともに(ステップS14)、広告の全長(例えば0秒時点から30秒時点)のなかで、切り替えた時点を含むオンオフ切替内容(例えば「7秒時点においてオンに切替」など)をデータとして本装置1へ送信する例が考えられる。
【0031】
オンオフ判定手段30は、このようなオンオフ切替内容を判定内容としてオンオフ等記憶手段35に記憶させ(ステップS16。例えば図3)、動画広告表示の都度または所定の集計タイミングで、オンオフ切替内容に基づき、個々の広告再生時に音声の再生がオンだったかオフだったかを、その広告の広告課金に反映させる。
【0032】
〔2−2.課金の区別扱い〕
すなわち、課金手段40は、音声の再生がオンと判定された場合(ステップS17:「YES」)、音声の再生がオンと判定されなかった場合とは異なる金額の広告課金を行う(ステップS18)。
【0033】
一例として、音声の再生がオフでも広告が1回再生される毎の基本課金単価が、仮に広告問わず一律10円と仮定する。そして、広告再生時に音声の再生が所定時間(例えば5秒)以上オンだった場合(ステップS17:「YES」)、それによる加算額(「音声基本加算」と呼んでおく)も同じ10円と仮定すると、基本課金単価10円に音声基本加算10円を加算し(ステップS18)、課金合計額は20円となる。
【0034】
この際、音声がオンで再生された時間の長さに応じて金額を異ならせてもよい。この場合、時間計測手段60は、オンオフ等記憶手段35に記憶されているオンオフ切替内容に基づいて広告の再生時間のうち音声の再生がオンで再生された時間を計測し、課金手段40は、計測された時間に応じて広告課金の金額を異ならせる(ステップS18)。
【0035】
例えば、図2に示す広告(広告ID:A01)では、音声基本加算は定額の10円であるが、広告(広告ID:C58)の広告については1秒あたり1円であり、例えば30秒の全長のうち22秒間にわたり音声オンで再生すれば、音声基本加算額は22円となる。
【0036】
また、本実施形態では、オンオフ判定手段30が、広告の再生開始時に音声の再生がオフで、かつ、再生開始後に音声の再生がオンに変更されたことを、リアルタイム又はオンオフ等記憶手段35からオンオフ切替内容を事後的に読み出して判定すると(ステップS19:「YES」)、課金手段40は、所定金額の広告課金(「音声オフオン加算」と呼んでおく)を行う(ステップS20)。
【0037】
例えば、基本課金単価10円+音声基本加算10円に加え、「音声オフオン加算」額も10円とすると課金合計額は30円となる。
【0038】
さらに、本実施形態では、課金手段40は、端末での広告の再生について、情報記憶手段である広告記憶手段25に記憶されている情報が示す特定部分について音声の再生がオンと判定された場合に(ステップS21:「YES」)、異なる金額の広告課金(例えば「特定部分加算」額の加算)を行う(ステップS22)。
【0039】
特定部分は、例えば図2の例では「特定部分の範囲」(例えば「10−17秒」など)が示す部分で、商品やサービスのアピール点、ブランド名、メッセージ内容やサウンドジングル部分など、広告主が聞いてほしいと期待して指定した広告の部分である。
【0040】
この特定部分について「音声の再生がオンと判定された場合」としては、例えば、特定部分の全体についてオンだった場合でもよいが、所定の長さ(例えば4秒以上)や割合(8割以上)などを基準としてもよい。例えば、基本課金単価10円+音声基本加算10円+音声オフオン加算10円に、さらに特定部分加算も同じ10円なら課金合計額は40円となる。
【0041】
このような課金結果を記憶する課金結果記憶手段45は、図3に例示するように、オンオフ等記憶手段35と一体に構成することもできる。
【0042】
〔2−3.広告の切替〕
また、本実施形態では、切替手段50が、判定されたオンかオフかの別に応じて再生の対象とする広告を切り替える。例えば、所定の分岐点(例えば全長30秒中、冒頭から15秒時点など)で音声がオンの場合(ステップS23:「YES」)、音声がオンのとき動画広告の後半として差替えるためのファイル(「オン用後半差替えファイル」と呼んでおく)に再生対象を切り替える(ステップS24)。
【0043】
例えば、本来は独特の音声でユーザに聞かせたいメッセージがある場合、再生の当初に対象とする広告は、音声オフを前提にそのメッセージを画面に表示される文字で表したものであるが、音声オンの場合は、そのメッセージを画面の文字ではなく本来の狙い通りの音声で表す後半の動画でユーザに視聴させるなどである。
【0044】
分岐点で音声がオフの場合は(ステップS23:「NO」)そのまま再生を継続する(ステップS25)。但し、動画のデータの構成や切替態様はこれらに限られない。
【0045】
例えば、切り替えない場合に動画広告(図2の「主ファイル」)の全長を再生し、切り替える場合に後半のみを切り替える以外にも、例えば、前半専用の部分と、二種類の後半部分と、を用意したり、再生開始時点にオンかオフかを基準に再生する動画広告全体を二種類から選択することで切り替えてもよい。
【0046】
〔3.効果〕
(1) 以上のように、本実施形態では、端末Tでの動画広告の再生について音声がオンかオフかを判定し(例えば、図3のステップS17)、オンで動画広告が再生されると(ステップS17:「YES」)所定の広告課金を行う(ステップS18)。
【0047】
ここで、例えばコンテンツ動画本編に先立つ同じ動画広告の再生でも、本編まで漫然とやり過ごされている可能性が高い音声オフでの再生よりも、音声オンでの再生の方が高い関心度で視聴されている可能性が高く価値が大きい。このため、音声のオンオフで広告課金を差別化することにより、実際の視聴時におけるユーザの関心度に応じた課金を実現することができる。
【0048】
(2) また、本実施形態では、オフだった音声を広告再生開始後にわざわざオンに変更操作された場合に(例えばステップS19:「YES」)所定の広告課金を行う(ステップS20)。これにより、特に高い関心をもって視聴された価値の高い広告の再生に限定して所定の課金を行う公平な課金が実現できる。
【0049】
また、同じ音声オンでの再生であっても、途中からオンにしたものに限ることで、音声はオンだが実際は端末に挿したままのイヤホンやヘッドホンを耳に装着していない場合のように実際は音声を聞いていない再生を所定の課金対象から排除できる。
【0050】
(3) また、本実施形態では、広告主が聞いてほしいと期待する広告の部分(特定部分)を予め定めておき、その部分で音声がオンのときに(例えばステップS21:「YES」)所定の広告課金を行う(ステップS22)。これにより、広告主の期待にきめ細かく対応する高精度な広告課金が実現できる。
【0051】
(4) また、本実施形態では、音声がオンかオフの別に(例えばステップS23)適合した内容や構成の広告に切り替えることにより(例えばステップS24)、オンまたはオフいずれの場合にも最善の効果を期待できる広告の表示が可能となる。
【0052】
(5) また、本実施形態では、音声オンで再生された時間に応じた広告課金額とすることにより(例えばステップS18)、視聴したユーザの関心の程度や期待される広告効果の程度にきめ細かく対応した公平な広告課金が実現できる。
【0053】
〔4.他の実施形態〕
なお、上記実施形態や図の内容は例示に過ぎず、各要素の有無や配置、処理の順序や内容などは適宜変更可能である。このため、本発明は、以下に例示する例やそれ以外の他の実施態様も含むものである。
【0054】
例えば、図5図6の画面例は一例にすぎず、端末Tを横長で使ったり再生操作領域A1を省略するなど、適宜変形実施できる。また、音声基本加算、音声オフオン加算、特定部分加算の全てに金額を設定すること(例えば図2)は必須ではなく、一部項目を0円または非適用としたり、任意の組合せで設定してもよい。
【0055】
また、本発明の各態様は、明記しない他のカテゴリ(方法、プログラム、端末を含むシステムなど)としても把握できる。方法やプログラムのカテゴリでは、装置のカテゴリで示した「手段」を「処理」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、「手段」の全部又は任意の一部を「部」(ユニット、セクション、モジュール等)と読み替えることができる。
【0056】
また、実施形態に示した処理やステップについても、順序を変更したり、いくつかをまとめて実行しもしくは一部分ずつ分けて実行するなど変更可能である。また、個々の手段、処理やステップを実現、実行するサーバブレードなどのコンピュータは共通でもよいし、手段、処理やステップごとにもしくはタイミングごとに異なってもよい。
【0057】
また、本出願で示す個々の手段は、外部のサーバが提供している機能をAPI(アプリケーションプログラムインタフェース)やネットワーク・コンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出して実現してもよい。さらに、本発明に関する手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず物理的な電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 情報処理装置(本装置)
6 演算制御部
7 記憶装置
8 通信装置
20 広告送信手段
25 広告記憶手段
30 オンオフ判定手段
35 オンオフ等記憶手段
40 課金手段
45 課金結果記憶手段
50 切替手段
60 時間計測手段
A1 再生操作領域
A2 動画再生領域
A3 音声操作領域
B ボタン
G 表示画面
N 通信ネットワーク
T 端末
V 音量調整用スライドバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6