【解決手段】引き出し1は、引き出し本体10と、物G1を収納する収納凹部51を有するトレイ50と、を備え、引き出し本体10の側部20にトレイ50の底部が載置され、引き出し本体10に対してトレイ50が側部20に沿って摺動可能とされ、トレイ50の側部70は、下側へ延長されて引き出し本体10の側部20と内外に重なる延長部72を有し、キャビネットは、キャビネット本体に対して引き出し1を引き出し可能に収容する。
前記引き出し本体の側部のうち前記延長部と内外に重なる重なり部の外側面は、前記引き出し本体の側部のうち前記重なり部の下にある基部の外側面よりも内側にあることを特徴とする請求項2に記載の引き出し。
前記引き出し本体の背面よりも前記トレイの背面がより奥側となる停止位置で前記トレイの奥側への摺動を停止させるストッパー機構を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の引き出し。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
【0011】
(1)本技術の概要:
まず、
図1〜8を参照して本技術の概要を説明する。
【0012】
引き出し1は、基本要素として、引き出し本体10と、物G1を収納する収納凹部51を有するトレイ50と、を備える。前記引き出し本体10の側部20には前記トレイ50の底部60が載置され、前記引き出し本体10に対して前記トレイ50が前記側部20に沿って摺動可能とされている。前記トレイ50の側部70は、下側へ延長されて前記引き出し本体10の側部20と内外に重なる延長部72を有する。すなわち、トレイ50の側部70に下側へ延長された延長部72が引き出し本体10の側部20と内外に重なっているので、トレイ50に対して側方D4への力が加わってもトレイ50が摺動位置から外れ難い。
【0013】
前記延長部72は、前記引き出し本体10の側部20の外側S3oに配置されてもよい。この態様は、見た目の良好な引き出し1を提供することができる。
【0014】
前記引き出し本体10の側部20のうち前記延長部72と内外に重なる重なり部24の外側面24oは、前記引き出し本体10の側部20のうち前記重なり部24の下にある基部22の外側面22oよりも内側S3iにあってもよい。この態様は、さらに見た目の良好な引き出し1を提供することができる。
【0015】
前記トレイ50の側部70の延長部72の外側面72oは、前記引き出し本体10の側部20の基部22の外側面22oに合わせられてもよい。この態様は、さらに見た目の良好な引き出し1を提供することができる。
【0016】
前記トレイ50の底部60は、下側へ出て前記引き出し本体10の側部20の上端21に対して前記トレイ50の摺動方向D7へ移動可能に載置される脚部62を有してもよい。前記引き出し本体10の側部20の上端21は、該上端21に沿って前記脚部62を案内するガイド部21gを有してもよい。引き出し本体10の側部20の上端21に対してトレイ50の摺動方向D7へ移動可能に載置される脚部62がトレイ50の底部60において下側へ出ているので、本態様は、トレイ50と引き出し本体10との接触面積を小さくすることができる。従って、本態様は、トレイ50の摺動抵抗を小さくすることができ、トレイ50を動かす操作性を向上させることができる。
【0017】
前記引き出し本体10の背面14bよりも前記トレイ50の背面54bがより奥側S2となる停止位置P1で前記トレイ50の奥側S2への摺動を停止させるストッパー機構80を備えてもよい。トレイ50の背面54bが引き出し本体10の背面14bよりも奥側S2となるまでトレイ50を引き出し本体10に対して摺動させることができるので、本態様は、引き出し本体10に対して物G1を出し入れし易くすることができる。また、前記停止位置P1でトレイ50の奥側S2への摺動が停止するので、引き出し本体10に対してトレイ50が奥の方へ落ちないようにすることができる。
【0018】
(2)キャビネットを有するシステムキッチンの説明:
図1は、キャビネット本体90に対して引き出し1を引き出し方向D1へ引き出し可能に収容するキッチン用のフロアキャビネット100を設置したシステムキッチンK1の要部の構築例を分解して示している。図中、符号D1は引き出し1の引き出し方向、符号D2は引き出し方向D1とは反対の収容方向、符号D4Lは引き出し方向D1側(手前側S1)から見たときの左方、符号D4Rは手前側S1から見たときの右方、符号D5は上方、符号D6は下方、符号S4Lは左側、符号S4Rは右側、を示している。前述の左方D4L及び右方D4Rを側方D4と総称する。方向D1,D2と方向D4L,D4Rと方向D5,D6は、互いに交わっていればよく、互いに直交していることが好ましいものの、直交しない場合も本発明に含まれる。誤差により厳密な直交からずれることは、直交することに含まれる。分かり易く示すため、各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。
【0019】
システムキッチンK1は、複数の構成要素が集合して形成される。各フロアキャビネット100,101,102は、隣り合うフロアキャビネット同士で対面する側板がねじやナット等などの固定部品で連結されることにより一体化され、上部の開口部にキッチンカウンターK2が載置されて固定される。このカウンターK2には、シンクK3や加熱調理器具K4や食器洗浄機K5が組み込まれている。キャビネット100〜102は各種の基準間口幅があり、各種の基準間口幅のフロアキャビネットが選択されて組み合わされることによりシステムキッチンK1が構築される。
図1に示す引き出し1は、シンクK3や加熱調理器具K4や食器洗浄機K5を除いた例えば30cm程度の幅とされている。
【0020】
キャビネット本体90は、キャビネット100のうち引き出し1を含まない外側の箱をいうものとする。キャビネット本体90は、例えば、一対の側板92,92の間に底板93と背板が架け渡されて引き出し1の収容空間91が形成された箱体で構成することができる。側板92と底板93の少なくとも一方には、引き出し1を引き出し方向D1及び収容方向D2へスライドさせるためのレールが設けられてもよい。例えば、固定部41と可動部42(
図5参照)を有するスライドレール40を用いる場合、固定部41がキャビネット本体90に取り付けられ、可動部42が引き出し本体10に取り付けられる。引き出し本体10の底部12にスライドレール可動部42を固定し、キャビネット本体90の側板92と底板93の少なくとも一方にスライドレール固定部41を固定すると、ユーザーからスライドレール40が見え難く、引き出し1の見た目を向上させることができる。
キャビネット本体の材質は、特に限定されず、木質素材、熱可塑性樹脂といった樹脂材料、ステンレス等の金属、等とすることができる。
【0021】
(3)引き出しの構成:
図2は、引き出し1の外観を示している。引き出し1は、概略、物G1を収納する主収納凹部11を有する引き出し本体10と、物G1を収納する副収納凹部51を有する着脱可能なトレイ50とを備えている。引き出し本体10の前部13には、化粧板30及び取っ手31が取り付けられている。ただし、
図2,4,7では、取っ手31の図示を省略している。
【0022】
図3は、トレイ50の底部60側を示している。
図4は、引き出し1を右側面から見た図である。
図5は、
図4のA1−A1の位置で引き出し1を切断した垂直断面図である。図中、符号D3iは収納凹部11の外から内へ向かう内方、符号D3oは収納凹部11の内から外へ向かう外方、符号S3iは内側、符号S3oは外側、を示している。前述の方向D3i,D3oを内外方向D3と総称する。
トレイ50は、引き出し本体10に対して該引き出し本体10の側部20に沿った摺動方向D7へ摺動可能とされている。摺動方向D7は、引き出し方向D1及び収容方向D2に一致する方向が好ましいものの、一致しない場合も本発明に含まれる。誤差により厳密な方向D1,D2から摺動方向D7がずれることは、一致することに含まれる。
図2に示す引き出し本体10及びトレイ50は、それぞれ、熱可塑性樹脂といった樹脂材料で一体成形した樹脂成形品とされている。樹脂材料の成形には、射出成形等を用いることができる。なお、引き出し本体10及びトレイ50には、木質材料の加工品、ステンレスといった金属材料の加工品、等も用いることができる。
【0023】
図2に示す引き出し本体10は、上部が開口した主収納凹部11を一体形成する底部12、前部13、背部14、及び、側部20L,20Rを有している。収納凹部11には仕切り15が形成されているが、仕切り15は無くてもよい。底部12の外底面12oの左右両側には、
図5に示すようにスライドレール40の可動部42が取り付けられてもよい。成形の都合上、仕切り15や側部20L,20Rに肉抜部15c,20cが形成されている。
ここで、側部20L,20Rを側部20と総称する。また、引き出し本体の側部20のうち、トレイ50の側部70の延長部72と内外に重なる(オーバーラップする)部分を重なり部24と呼び、重なり部24の下にある部分を基部22と呼ぶことにする。延長部72と重なり部24とが内外に重なるとは、
図6に例示するように、収納凹部11内の収納空間SP1と引き出し1の外部とを水平に結ぶ内外方向D3に沿った線分L1に延長部72と重なり部24の両方が交わることを意味する。
【0024】
図5に示す重なり部24の外側面24oは基部22の外側面22oよりも内側S3iにあり、外側面22o,24oの境界部に段部25が形成されている。この段部25があることにより、トレイ50の摺動により重なり部の外側面24oに傷が付いても判り難い。トレイ側部の延長部72が入るように段部25が外側面22o,24oに形成されていることにより、延長部72の外側面72oが引き出し本体側部の基部の外側面22oに合わせられている。外側面72o,22oが合わせられているとは、両者の境界近傍において外側面72o,22oが略同一面にあることを意味する。外側面72o,22oに1mm程度以下、好ましくは0.5mm程度以下の段差があることも、略同一面にあることに含まれる。
また、
図6にも例を示すように、重なり部24(側部20L,20R)の摺動方向D7に沿った上端21は、該上端21に沿って、すなわち、摺動方向D7へトレイ底部60の脚部62を案内する溝状のガイド部21gを有している。
さらに、
図7,8にも例を示すように、重なり部24(側部20L,20R)の上端21における奥側S2の端部には、トレイ底部の脚部62と干渉するように上方へ出た凸部81が一体形成されている。該凸部81は、
図8に例示するように、脚部62と接触することにより引き出し本体10の背面14bよりもトレイ50の背面54bがより奥側S2となる停止位置P1でトレイ50の奥側S2への摺動を停止させるストッパー機構80を構成する。
【0025】
図2〜6に示すトレイ50は、上部が開口した副収納凹部51を一体形成する底部60、前部53、背部54、及び、側部70,70を有する箱状とされている。収納凹部51には仕切り55が形成されているが、仕切り55は無くてもよい。成形の都合上、仕切り55や側部70に肉抜部55c,70cが形成されている。
【0026】
図2〜6に示す側部70は、基部71から下側へ延長されて引き出し本体10の側部20と内外に重なる(オーバーラップする)延長部72を有している。延長部72は、引き出し本体の側部20の外側S3oに配置されている。延長部72の外側面72oは、引き出し本体側部の基部22の外側面22oに合わせられている。これにより、良好な外観が得られている。
設計上、トレイ側部の延長部72と引き出し本体側部の重なり部24とがごく僅かに離隔して配置され、延長部72における摺動抵抗が抑制されている。すなわち、延長部72の主機能は、トレイ50の摺動方向D7への案内ではなく、トレイ50に側方D4への力が加わったときに引き出し本体10からトレイ50が落ちないようにすることである。また、延長部72には、取り外していたトレイ50を引き出し本体10に載せるときに左右の位置を決める、すなわち、摺動位置に決める機能も有する。
【0027】
トレイ底部60は、一般部61と、この一般部61の外底面61oから下側へ出た脚部62とを有している。脚部62は、トレイ側部70の延長部72から内側S3iに配置され、最も下にある先端部63が延長部72の下縁部よりも上側に配置されている。脚部の先端部63は、爪状に細くされ、引き出し本体10の側部上端21の溝状ガイド部21gに対してトレイの摺動方向D7へ移動可能に挿入される。従って、脚部62は、引き出し本体の側部上端21に対して摺動方向D7へ移動可能に載置されることになる。
図3に示す脚部62は、トレイ底部の外底面61oにおける左右縁部のそれぞれに前後2箇所形成されている。トレイの脚部先端部63と引き出し本体の側部上端21との接触面積が小さいので、トレイ50の摺動抵抗が小さく、引き出し本体10に対してトレイ50を動かす操作性が良好である。
【0028】
以上説明したようにして、引き出し本体10の側部20にトレイ50の底部60が載置されて引き出し本体10に対してトレイ50が側部20に沿って摺動可能とされている。
なお、上述した爪状先端部63を有する脚部62が好ましいものの、脚部62が摺動方向D7へ長手状に形成され、脚部先端部63が溝状ガイド部21gに挿入される突条(突出した筋道)であっても、トレイ50を動かす操作性が得られる。このような突条も、凸部に含まれる。
【0029】
また、上述した構造は、
図2〜8に示す引き出し1の左右両側に設けられているが、左右のいずれか一方のみ設けられても上述した効果が得られる。
【0030】
(4)引き出しの作用及び効果の説明:
次に、引き出し1の作用及び効果を説明する。
図1に示すようにキャビネット本体90に収容されている引き出し1を引き出すと、側部20にトレイ50が載置された引き出し本体10が現れる。引き出し本体の主収納凹部11の手前側S1に対して物G1を出し入れするとき、トレイ50を手で奥側S2へ押すと、
図8に示すようにトレイ50の脚部62が引き出し本体10の凸部81に突き当たるまでトレイ50を摺動させることができる。脚部62が凸部81に突き当たる停止位置P1でトレイ50の奥側S2への摺動が停止することにより、引き出し本体10に対してトレイ50が奥の方へ落ちない。また、停止位置P1ではトレイの背面54bが引き出し本体の背面14bよりも奥側S2にあるので、収納凹部11の開放された手前側S1に対して物G1を出し入れし易い。
【0031】
また、引き出し本体の主収納凹部11の奥側S2に対して物G1を出し入れするとき、トレイ50を手で手前側S1へ引くと、収納凹部11の奥側S2を開放することができる。むろん、引き出し本体10からトレイ50を取り外して主収納凹部11に対して物G1を出し入れしてもよい。取り外していたトレイ50を引き出し本体10に載せるとき、引き出し本体側部の重なり部24とトレイ側部70の延長部72とでトレイ50が正しく摺動する位置に決まる。
【0032】
引き出し本体10にトレイ50が載置されているとき、トレイ側部70の延長部72が引き出し本体10の側部20と内外に重なっているので、トレイ50に対して側方D4への力が加わってもトレイ50が摺動位置から外れ難い。従って、本技術は、トレイ50に対して側方D4への力が加わってもトレイ50が摺動位置から外れ難い引き出し1を提供することができる。
また、トレイ側部の延長部72が引き出し本体側部20の外側S3oに配置され、引き出し本体側部20において重なり部24の外側面24oが基部22の外側面22oよりも内側S3iにあり、トレイ側部の延長部72の外側面72oが引き出し本体側部の基部22の外側面22oに合わせられているので、引き出された引き出し1の見た目が良好である。
【0033】
なお、引き出されている引き出し本体10にトレイ50を載せた状態で引き出し1を押すと、キャビネット本体90に引き出し1を収容することができる。
【0034】
(5)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、引き出しは、システムキッチン以外の場所に設置される食器棚、洗面化粧台、等に設けられてもよい。
引き出し本体側部の上端のガイド部は、溝以外にも、長手方向を摺動方向D7に向けた突条等でもよい。ガイド部を突条にする場合、この突条が挿入される摺動方向D7へ向いた溝をトレイ底部の脚部に設けると、引き出し本体に対してトレイを摺動方向D7へ摺動させることができる。むろん、トレイを摺動方向D7へ摺動させる機構は、凸部を溝に挿入する機構に限定されない。
ストッパー機構は、トレイ底部の脚部と干渉する引き出し本体側部上端の凸部以外にも、脚部以外のトレイ底部と干渉する引き出し本体背部上端等でもよい。
【0035】
むろん、トレイ側部の延長部72の外側面72oが引き出し本体側部の基部22の外側面22oに合わせられていなかったり、引き出し本体側部20において重なり部24の外側面24oが基部22の外側面22oよりも外側S3oにあったり、トレイ側部の延長部72が引き出し本体側部20の内側S3iに配置されたりしても、本技術の基本的な効果が得られる。
【0036】
引き出し本体側部20の重なり部24とトレイ側部70の延長部72との構造は、様々考えられる。
図9(a)の要部斜視図、及び、
図9(b)の要部垂直断面図に例示する引き出し1Aのトレイ側部70は、基部71から外側S3o寄りに二股状に下方へ延長されて引き出し本体側部20の重なり部24が挿入される溝72gが形成された延長部72を有している。引き出し1Aの溝72gは、トレイ底部にあり、重なり部24(側部20)に載置されてトレイが摺動方向D7へ摺動するようにされている。延長部の外側面72oは、基部22の外側面22oに合わせられている。
【0037】
図9(c)の要部斜視図、及び、
図9(d)の要部垂直断面図に例示する引き出し1Bの引き出し本体側部20は、基部22から二股状に上方へ延長されてトレイ側部70の延長部72が挿入される溝24gが形成された重なり部24を有している。延長部72は、基部71から段状に内側S3iへ寄ってから下方へ延長されている。延長部72は、トレイ底部にあり、溝24g(側部20)に載置されてトレイが摺動方向D7へ摺動するようにされている。基部71の外側面71oは、基部22の外側面22oに合わせられている。
【0038】
図10(a)の要部斜視図、及び、
図10(b)の要部垂直断面図に例示する引き出し1Cの引き出し本体側部20は、基部22の内側S3iから上方へ延出した重なり部24を有し、この重なり部24の先端が外側S3oへ折れ曲がった折曲部24hとされて外向きの溝24gが形成されている。トレイ側部70の延長部72は先端部72nに向かって途中で内側S3iへ折れ曲がった折曲部72hを有し、この折曲部72hの先端部72nが下方へ出ている。先端部72nは、トレイ底部にあり、基部22(側部20)に載置されてトレイが摺動方向D7へ摺動するようにされている。延長部の外側面72oは、基部22の外側面22oに合わせられている。
【0039】
図10(c)の要部斜視図、及び、
図10(d)の要部垂直断面図に例示する引き出し1Dの引き出し本体側部20は、基部22の外側S3oから上方へ延出した重なり部24を有し、この重なり部24の先端が内側S3iへ折れ曲がった折曲部24hとされて内向きの溝24gが形成されている。トレイ側部70の延長部72は先端部72nに向かってまず内側S3iへ折れ曲がり次に下方へ折れ曲がり、その先に外側S3oへ折れ曲がった折曲部72hを有し、この折曲部72hの先端部72nが下方へ出ている。先端部72nは、トレイ底部にあり、基部22(側部20)に載置されてトレイが摺動方向D7へ摺動するようにされている。基部71の外側面71oは、基部22の外側面22oに合わせられている。
【0040】
(6)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、トレイに対して側方への力が加わってもトレイが摺動位置から外れ難い引き出し等の技術を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1,1A〜1D…引き出し、
10…引き出し本体、11…収納凹部、
12…底部、12o…外底面、13…前部、14…背部、14b…背面、
20,20L,20R…側部、21…上端、21g…ガイド部、
22…基部、22o…外側面、
24…重なり部、24o…外側面、24g…溝、24h…折曲部、25…段部、
50…トレイ、51…収納凹部、
53…前部、54…背部、54b…背面、
60…底部、61…一般部、61o…外底面、62…脚部、63…先端部、
70…側部、71…基部、71o…外側面、
72…延長部、72o…外側面、72g…溝、72h…折曲部、72n…先端部、
80…ストッパー機構、81…凸部、
90…キャビネット本体、91…収容空間、92…側板、93…底板、
100〜102…キャビネット、
D1…引き出し方向、D2…収容方向、D3…内外方向、D3i…内方、D3o…外方、
D4…側方、D4L…左方、D4R…右方、D5…上方、D6…下方、D7…摺動方向、
K1…システムキッチン、K2…カウンター、
P1…停止位置、
S1…手前側(引き出し方向側)、S2…奥側、S3i…内側、S3o…外側。