特開2015-100688(P2015-100688A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-100688一般大衆が施術し合う心と体のケア「パートナーズケア」
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-100688(P2015-100688A)
(43)【公開日】2015年6月4日
(54)【発明の名称】一般大衆が施術し合う心と体のケア「パートナーズケア」
(51)【国際特許分類】
   A61H 23/06 20060101AFI20150508BHJP
【FI】
   A61H23/06
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2013-254464(P2013-254464)
(22)【出願日】2013年11月21日
(71)【出願人】
【識別番号】513148613
【氏名又は名称】上田 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】上田 昌樹
【テーマコード(参考)】
4C074
【Fターム(参考)】
4C074CC17
4C074CC20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ストレスは、人間関係の不和だけにとどまらず、日常生活の乱れを誘因する要素ともなり、健康のバロメーターの低下に繋がる。それらの要因を解決するため、一般大衆をターゲットとして精神面および健康面の両方からストレスを緩和するとともに意思の疎通を促進させた、誰もが容易にできるケア技法を提供する。
【解決手段】心理学的観点から考えられた、人が最も他人に身を任せられる部位に限定したケア法であり、一般大衆が日常生活の中で生活に溶け込んだケアを提供しあうことができ、ラジオ体操の要素である施術手順のナレーションとBGMを用いた誰でも容易にできる仕組みのケア法を提供する。施術対象や環境に応じた「ふれあい」「思いやり」「まごころ」「やすらぎ」「冥想」「スペシャル」の6種に分類され、いろんな場面で利用できるケアスタイルを備える。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロの施術者が提供するマッサージではなく、一般大衆が日常生活の中で習慣的に施術したり、施術されたり、または施術し合ったりする施術スタイル
【請求項2】
ストレスや不安などの精神面の緩和、および人と人との絆を深める要素を持つタッチング様マッサージと東洋医学の経絡療法とのコラボレーションケア法であり、超弱刺激のゆっくりとした速度のマッサージで経絡の流れに沿う形で刺激を加るた施術スタイル
【請求項3】
ラジオ体操の要素として、施術手順のナレーションと癒し系のBGMあるいは手順に沿う形のリズムリズム音楽を用いた誰でも容易に施術できるスタイル
【請求項4】
ケアを提供する対象や環境に応じて、2人1組で交替してケアの提供をし合うスタイルの「ふれあい」、家族間の深い絆を結ぶ「思いやり」、友人関係や上下関係などを深めたり、修復したりする目的の「まごころ:、寝たきりの病人や余命を告げられた末期症状の患者さんに対して家族がやすらぎを与える「やすらぎ」、気を落ち着かせたり、極度の緊張を鎮めたりする「冥想」、高度な施術技術を使用する「スペシャル」の6種類分類する方法
【請求項5】
施術対象や環境により6種に分類された各ケアが誰でも容易にできるようにケアの手順などの解説書とケアの手順とBGMの入ったCDの組泡わせ商品とする方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
健康生活環境改善ケアスタイル
【背景技術】
【0002】
傷病看護や精神障害、または認知症による徘徊や妄想を要する周辺症状の抑制などに効果をもたらすタッチング様マッサージ。気血の流れを健康の指標とする東洋医学。精神面の癒し効果を持つとされる音楽療法、動作手順を音楽に乗せて表現するラジオ体操など。
【先行技術文献】
【0003】
介護の現場でケアのひとつとして使用されているスエーデンより伝わったとされるタクティールケア(登録商標)や人と人とのコミュニケーションを気付くとされるピースフルタッチングなどの弱刺激のマッサージ。東洋医学の基本的治療のひとつとされる経絡療法。ラジオ体操
【発明の概要】
【0004】
マッサージ治療院などのプロの施術者が営利目的且つ高度な施術技術の提供による報酬を得ると言う施術師と客との軋轢とは異なった、一般大衆が日常的に精神面を含む健康的な生活環境且つ人と人とのコミュニケーションを築き、対人関係のふわなどの軽減が期待できる、施術する側とされる側が平等であり、なおかつ、両者がそれぞれ敬いの心を持ちながら向き合うケア法の発明です。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここ最近、特に社会的な問題として取り上げられるようになった対人関係または集団生活における不和が原因とされる、いじめや虐待、セクシャルハラスメントなど。これらは日常生活の中で起きうる鬱憤や苛立ちなどがストレスとなって引き起こされるものとする説もあります。また、日本社会の中で人と人とのコミュニケーションの取り方に苦慮する人が増えてきているという説もあります。
この両者の要因とされるのが、古来から続く、礼儀作法と言う名のもとに少しずつ進化をし続けてきた上下関係の規律が、当初は皇族や貴族、武将などの国政に携わる者たちだけに定められていたものが、江戸時代に入り、徳川幕府が取り入れた儒学の教えを一般大衆に推奨して広めたことと、それに関連した身分制度や男尊女卑などの思想が、現代に至っても、国民全体の思想のどこかに潜在意識として残存していて、対人関係や集団生活に軋轢が生じることで、それによってはじき出された人がいじめや虐待のターゲットとされるケースが多いそうです。また、それらの軋轢から生じるストレスは、人間関係の不和だけにとどまらず、日常生活の乱れを誘因する要素ともなり、健康のバロメーターの低下に繋がるとも言われています。
そんな中、医療現場や介護業界では欧米から伝えられたとされる体どうしの触れ合いによるコミュニケーションの生成を基本としたマッサージ枝法が採用され、傷病や精神病を患う患者さんたちへのストレスや不安などの精神面の緩和を期待するケアとして重宝され出しています。しかし、今はそういう傷病などに関連したケアとしての用途でしかなく、一般大衆をターゲットとした精神面および健康面の両方から緩和するとともに、意思の疎通を促進させた新、さらに誰もが容易にできるケア技法が望まれます。
【問題を解決するための手段】
【0006】
一般大衆をターゲットとした精神面と健康面の両方のケアを併用して行う場合は、ケアを提供する側とされる側のある程度の仲間意識が必要となります。その理由はそれぞれが相手を敬う心を示すことで、ケアを提供する側の手とケアを受ける側の施術部位との関係に絆が生成され、優しい動きと感触が生まれるのです。それは可愛いと思いながら犬や猫をなでる手の動きや感触と同じで、それが深い絆に成長する要因となるのです。その関係が気付けるのは、営利目的でケアを提供するマッサージ師や介護士、看護師などではなく、家族間や友人関係、職場や公衆の場などでの意思の疎通を促すケアでなければなりません。しかも、それらが日常生活に習慣的に溶け込むようなケアであり、ラジオ体操のような誰もが容易にできるケアでなければいけません。
そんな環境を提供するケアのスタイルを開発しました。それは、医療業界や介護業界で利用されつつある体の触れ合いによるコミュニケーションの生成を基本とし、ストレスや不安などの精神面を緩和する要素を備えたタッチング様マッサージと「未病を治す」という、健康体には病気にならない、またはなりにくい生活環境を、病体の場合には病気が治りやすい生活環境を築くとされる基本理念を持つ東洋医学の要素を加え、さらに音楽による癒しと施術手順を加えたラジオ体操の要素の三つ巴のケア技法であり、ケアを提供する対象や環境により、「ふれあい」「思いやり」「まごころ」「やすらぎ」[冥想]「スペシャル」の6種に分類されます。
「ふれあい」は集団生活でのストレスの緩和を促進させるとともにコミュニケーションの生成を目指すケアであり、互いに交替してケアを提供し合うスタイルで、心理学的観点から、他人に容易に身を任せやすい部位として手と背中のみに限定したものです。学校や職場などの集団生活の中で全員参加で行うことで親近感を生成させ、いじめやセクシャルハラスメントなどの軽減を期待するものでもあります。
「思いやり」は家族間の深い絆を結ばせることを目標としたケアで、気を許せる間柄でもあるため、全身のケアスタイルとなります。
まごころ」は友人関係や職場や学校などの上下関係などを深めたり、修復したりするためのケアです。ご家族による認知症ケアや自閉症やうつ病などの精紳面のケアとしても利用されます。手と腕、および背面の上半身に限定したケアです。
「やすらぎ」は寝たきりの病人や余命を告げられた末期症状のターミナルケアとして、病気への苛立ちや死への恐怖や不安などからくるストレスをご家族の愛情の込められた手の温もりでケアしてあげることで安心とやすらぎを提供してあげるケアです。体位によりケアを提供する部位が限られてしまう場合もありますが、基本的には全身ケアスタイルです。「冥想」は、いろんな場面で気を落ち着かせたり、緊張をほぐしたりするためのケアです。このケアの形は「ふれあい」と「まごころ」の2種のセットとして、ケアする環境に応じた使い分けができる形です。たとえばゴルフの競技でベテランの選手の中に新人が入ってプレイする場合などには、緊張度が最高潮まで達し、ベテラン選手がとてつもなく大きな存在に感じることがあるそうです。そんな場合に先輩への敬意をこめてと言う姿勢で、「まごころ」の背面上半身のケアを競技開始前に先輩に提供してあげるのです。それにより、背中の大きさがわかり、親近感が湧き、緊張感も消えることでしょう。また、テニスのダブルスなどの2人ペアで出場する場合に「ふれあい」で交替でケアを提供し合えば、緊張感も消え、親近感が湧き、息の合ったぺアになることでしょう。
「スペシャル」はプロ志向のケアで、症状に合わせたツボ刺激を応用したスタイルで全身ケアスタイルです。
これらの6種すべてのケアが、ゆっくりとした速度の超弱刺激で、全身を包み込むようなやさしいケアであり、東洋医学の代表的な治療法とされる経絡療法を取り入れ、経絡の流れに沿う形で刺激していく方法を取っています。そして、それに加えて、ケアする側とされる側との仲間意識でケアし合うことで、深い絆に成長させる技法です。
これらのケアを日常生活の中の習慣的な要素として位置づけ、溶け込ませることで、精神面と健康面を維持させ、人間関係を構築していくケア技法として期待できるものです。
【発明の効果】
【0007】
このケア習慣的に行うことで、により、ストレスや不安などの精神面の緩和が期待され、また、東洋医学での「未病を治す」という健康生活の改善により、病気になりにくい体調づくり、またはいろんな症状に対して改善しやすい環境を構築でき、健康のバロメーターを高めます。また、人と人との絆を深め、対人関係の不和によるいじめや虐待などの軽減に期待が持てるケア法です。
【実施例】
【0008】
パートナーズケア「まごころ」を使った認知症ケアの講習会が行われています。その理由は、認知症患者さんの不特定多数の方が発症させるとされる徘徊や妄想、幻覚や暴力などの異常行動を示す周辺症状の原因とされるストレスや不安を軽減させる要素を含んでいるからです。
【産業上の利用可能性】
【0009】
施術対象や施術環境により異なりますが、「ふれあい」などは小学校でのカリキュラムとしての利用や「まごころ」による認知症やうつ病、自閉症などへのケアとしての利用も期待できます。 このようにいろんな場面で多種多様な目的により利用できる心と体のケア法です。