【課題】長巻のロール製品を包装袋に収納したロール製品パッケージにおいて、持ち運ぶ際に破れにくくてゴワゴワせず、かつ適度な巻き硬さを有するロール製品を包装した場合にロール製品が潰れ難いロール製品パッケージを提供する。
【解決手段】フィルムからなる包装袋2に、衛生薄葉紙のシートを巻いたロール製品6を複数個収納してなるロール製品パッケージ100であって、ロール製品が2plyの場合、巻長が65〜95m、コアを除く1ロールの質量が200〜350g、巻き硬さが1.0〜3.0mmであり、ロール製品が1plyの場合、巻長が125〜185m、コアを除く1ロールの質量が250〜430g、巻き硬さが0.5〜2.5mmであり、フィルムの坪量が25〜45g/m
前記包装袋の所定箇所に開封用のミシン目が設けられ、該ミシン目の(カット部/非カット部)の比が、0.3〜3.0である請求項1〜3のいずれかに記載のロール製品パッケージ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るロール製品パッケージ100の斜視図を示す。ロール製品パッケージ100は、チューブ状フィルムからなる包装袋2と、包装袋2に収納された複数個のロール製品6と、包装袋2の上端側に取り付けられた持手部4とを備えている。ロール製品パッケージ100は上面が略正方形の箱状をなしている。
【0010】
ロール製品6は、衛生薄葉紙のシートを巻いてなり、例えばトイレットペーパーのロール体である。ロール製品が2plyの場合、巻長が65〜95m、コア(芯)を除く質量が200〜350g、巻き硬さが1.0〜3.0mmである。ロール製品が1plyの場合、巻長が125〜185m、コアを除く質量が250〜430g、巻き硬さが0.5〜2.5mmである。
【0011】
ロール製品6の巻長が上記下限値未満であると、1ロール当りの巻長が短くなり、ロールの交換頻度が多くなったり、保管時の省スペース化が図れない。ロール製品6の巻長が上記上限値を超えるものは、巻直径(ロールの外径)が従来のロール製品より大きくなり過ぎ、トイレットペーパーホルダー等に収まり難くなる。ロール製品が2plyの場合、巻長は70〜95mであることが好ましい。ロール製品が1plyの場合、巻長は140〜185mであることが好ましい。
ロール製品6のコアを除く質量が上記下限値未満のものは、1ロール当りの巻長が短くなり、ロールの交換頻度が多くなったり、保管時の省スペース化が図れない。ロール製品6のコアを除く質量が上記上限値を超えるものは、巻長が長すぎて巻直径(ロールの外径)が従来のロール製品より大きくなり過ぎ、トイレットペーパーホルダー等に収まり難くなる。
なお、通常の2plyのトイレットペーパーの1ロール当りの巻長は25m程度、質量は90g程度である。通常の1plyのトイレットペーパーの1ロール当りの巻長は50m程度、質量は120g程度である。
【0012】
ロール製品6の巻き硬さが上記下限値未満であると、トイレットロールが固すぎて、ロールの触感(柔らかさ)が劣る。ロール製品6の巻き硬さが上記上限値を超えるものは、ロールをフィルムで包装する際、ロールが潰れて見た目が悪くなる。
ロール製品が2plyの場合、巻き硬さは、好ましくは1.0〜2.4mm、より好ましくは1.3〜2.2mmである。ロール製品が1plyの場合、巻き硬さは、好ましくは0.5〜2.0mm、より好ましくは0.8〜1.6mmである。
なお、巻き硬さは圧縮試験機(カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES−G5)を用いて、次のように測定する。まず、ロール製品6を軸心が水平になるよう横に置く。ロールの上面にアクリル板(幅4cm、長辺の長さ12cm、厚さ2mm)を、アクリル板の長辺が、ロール幅方向(一般的には110〜115mm程度)と平行になるように置く。この際、アクリル板の重量でロールが潰れないよう、アクリル板の重量は約11gとする。次に、アクリル板の中心に上記KES−G5の圧縮子(面積2.0cm
2)を、速度0.01cm/秒の条件で押し込む。圧縮子がアクリル板を押す圧力が0.5gf/cm
2のときの押し込み深さをT0、圧力が500gf/cm
2のときの押し込み深さをTmとして、TmとT0の差を巻き硬さとする。圧縮子で直接ロールを圧縮せず、アクリル板を使用することで、ロールの幅全体にわたって押し込むことができ、フィルムで包装した時のロールの潰れやすさを評価することができる。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
【0013】
包装袋2は、例えば、チューブ状フィルムの内部に複数個のロール製品6を配置し、公知の包装方法(例えば、キャラメル包装、ガゼット包装等)で包装されている。なお、
図1の例では、ロール製品6は、平面上に縦2個、横2個で配置され、これを包装袋2で包装している。
ロール製品パッケージ100に収納されるロール製品6のロール数は特に制限されないが、好ましくは2〜12個、より好ましくは4〜8個、さらに好ましくは4〜6個、最も好ましくは4個である。ロール数が少ないと、ロールを購入する頻度が多くなり面倒となる。また、ロール数が多くなると、重量が重くなるため持ち運びが大変である。
【0014】
包装袋2を構成するフィルムの坪量が25〜45g/m
2である。
フィルムの坪量が25g/m
2未満であると、強度が低下し、パッケージの運搬時等に包装袋が破れる。フィルムの坪量が45g/m
2を超えると、強度が高くなり過ぎ、ロール製品を包装した際、ロール製品を締め付ける力が増してロール製品が潰れやすくなったり、フィルムがゴワゴワする。フィルムの坪量は、好ましくは30〜45g/m
2、より好ましくは30〜38g/m
2である。
フィルムの材質は制限されないが、破れにくい(伸びやすい)ポリエチレンを含む組成が好ましい。また、フィルムの片面が印刷されていても良く、印刷面(印刷層)は包装袋2の外面(消費者が手で触る面)側でもよく、内面(包装袋2内のトイレットロール等に接する面)側にあってもよい。但し、印刷層が包装袋2の外面側に位置すると、ロール製品パッケージの商品を陳列する場合、擦れ等により印刷層が傷ついたり剥がれるおそれがあることから、印刷層を包装袋2の内面に向けることが好ましい。なお、フィルムを積層(ラミ)構造とすると、印刷層の両面をフィルムで挟む構造となり、印刷層を内外面のどちらに向けても傷が付き難いが、コストアップになる。
【0015】
上記した巻長、質量、巻き硬さを有する長巻のトイレットペーパーは、通常のトイレットペーパーに比べて1ロールの重量が重いため、通常のトイレットペーパー用のフィルムで包装すると、フィルムが破れやすい。一方、フィルムの坪量を高めて強度を高くすると、ロール製品を締め付ける力が強くなり、ロール製品が潰れやすくなる。そこで、本発明はフィルムの強度(坪量)を適正な範囲に規定している。
特に、ロール製品の巻き硬さ/フィルムの坪量をコントロールすると、ロール製品がさらに潰れにくく、かつ、フィルムの強度を適正にすることができる。
【0016】
具体的には、ロール製品が2plyの場合、(巻き硬さ(mm)/フィルムの坪量(g/m
2))を好ましくは0.020〜0.100(mm/(g/m
2))、より好ましくは0.040〜0.070(mm/(g/m
2))とする。また、ロール製品が1plyの場合、(巻き硬さ/フィルムの坪量)を好ましくは0.015〜0.080(mm/(g/m
2))、より好ましくは0.025〜0.050(mm/(g/m
2))とする。
巻き硬さを一定とした場合、フィルムの坪量を高くすると、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値は小さくなり、フィルムがロールを締め付ける強さが大きくなることを意味する。逆に、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値が大きくなると、フィルムの強度が弱くなることを意味する。
一方、フィルムの坪量を一定とした場合、ロールを柔らかくして巻き硬さの値が大きくなると、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値は大きくなり、ロールが潰れやすくなることを意味する。逆に、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値が小さくなると、フィルムの強度が弱くなることを意味する。
従って、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値を適正な範囲にすることで、ロール製品がさらに潰れにくく、かつ、フィルムの強度を適正にすることができる。
【0017】
ロール製品が2plyの場合、シートの坪量が13.1〜17.0g/m
2であることが好ましい。ロール製品が1plyの場合、シートの1plyの坪量が16.5〜21.5g/m
2であることが好ましい。なお、シートが複数プライの衛生薄葉紙からなる場合、シートの坪量は、シート1枚(ply)当りの坪量で表す。
シートの坪量が上記下限値未満であると、強度が低下すると共に使用感(嵩高さ)も低下することがある。シートの坪量が上記上限値を超えると、シートが固く感じて使用感が低下したり、これを長く巻いたときに巻直径が大きくなって、ペーパーホルダーに装着しにくくなることがある。なお、巻直径は100〜135mmであることが好ましく、100〜125mmであることがより好ましい。
ロール製品が2plyの場合、シートの坪量は好ましくは14.1〜16.0g/m
2であり、ロール製品が1ply製品の場合、シートの坪量は好ましくは17.5〜20.5g/m
2である。又、シートの紙厚は0.6〜1.1mm/10枚、好ましくは0.6〜0.8mm/10枚である。
シートの坪量及び紙厚を上記範囲に調整する方法としては、衛生薄葉紙の原紙ウェブのカレンダー条件(カレンダー処理後の紙厚及び比容積)及びエンボス条件(エンボス処理後の紙厚及び比容積)を規定する方法が挙げられる。
【0018】
シートの強度として、JIS P8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さをDMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)、乾燥時の横方向の引張強さをDCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)を規定する。
ロール製品が2plyの場合、DMDTが好ましくは2.2〜5.0N/25mm、より好ましくは2.7〜4.2N/25mm、DCDTが好ましくは0.80〜2.2N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmである。
ロール製品が1plyの場合、DMDTが好ましくは2.2〜4.6N/25mm、より好ましくは2.5〜3.8N/25mm、DCDTが好ましくは0.80〜2.0N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmである。
DMDT及びDCDTが上記値未満であると、やぶれ易くて実用に適さないことがある。DMDT及びDCDTが上記値より高いと硬くなり、柔らかさが損なわれることがある。
なお、衛生薄葉紙の抄紙の流れ方向を「縦方向」とし、流れ方向に直角な方向を「横方向」とする。
【0019】
ロール製品が2plyの場合、シートの比容積は好ましくは4.0〜6.5cm
3/g、より好ましくは4.3〜5.7cm
3/gである。ロール製品が1plyの場合、シートの比容積は好ましくは3.0〜5.5cm
3/g、より好ましくは3.5〜5.0cm
3/gである。
比容積が上記範囲未満であると、使用感が乏しくなったり、バルク(嵩高さ)が低下して水分の吸収能力に劣る場合がある。一方、比容積が上記範囲を超えると、バルク(嵩高さ)は高くなるが、滑らかさが劣ったり、触感が悪くなる場合がある。
【0020】
包装袋2を構成するフィルムの厚さが28〜50μmであることが好ましい。フィルムの厚さが28μm未満であると、強度が低下し、パッケージの運搬時等に包装袋が破れることがある。フィルムの厚さが50μmを超えると、強度が高くなり過ぎ、ロール製品を包装した際、ロール製品を締め付ける力が増してロールが潰れやすくなる。フィルムの厚さはより好ましくは34〜50μm、さらに好ましくは34〜42μmである。
又、フィルムの密度は、0.5〜1.3g/cm
3が好ましく、より好ましくは0.6〜1.2g/cm
3、さらに好ましくは0.7〜1.1g/cm
3である。
【0021】
包装袋2には開封用のミシン目2mを設けても良い。ミシン目2mは、ロール製品パッケージの上下方向、横方向のどちらに延びるように形成しても良いが、好ましくは横方向に形成する。
ミシン目2mの(カット部/非カット部)の比が、0.3〜3.0であると好ましい。本発明においては、包装袋2の強度を従来より高くしているので、ミシン目2mの上記比が0.3未満であると、ミシン目2mを開封しづらくなる。一方、上記比が3.0を超えると、不用意にミシン目2mが開封される恐れがある。ミシン目2mの(カット部/非カット部)の比は、より好ましくは0.5〜3.0、さらに好ましくは0.5〜2.0である。なお、(カット部/非カット部)の比は、ミシン目2mの全てのカット部の長さの合計(mm)と、全ての非カット部の長さの合計(mm)との比である。
【0022】
フィルムからなる持手部4が、包装袋2の上面を跨いで、自身の両端部4a、4bをそれぞれ包装袋2の対向する側面に接合されていてもよい。持手部4を構成するフィルムの厚さは40〜130μmであることが好ましく、より好ましくは50〜120μm、さらに好ましくは60〜110μmである。持手部4は、例えばヒートシール、粘着テープ、ホットメルト等により包装袋2に接合することができる。
持手部4を構成するフィルムの厚さが40μm未満であると、強度が低下し、持手部4を持ったときに破断することがある。フィルムの厚さが130μmを超えると、包装フィルムと持手部のフィルムの厚さが大きく異なり、バランスが欠けると共にコストアップにもなる。
【0023】
持手部4を構成するフィルムがポリプロピレンを含む組成であると、伸び難いので好ましい。又、ポリプロピレンフィルムとポリエチレンフィルムを貼り合せて持手部4を構成することが好ましい。特に、ポリプロピレンフィルム全体に粘着テープを張り付け、ポリプロピレンフィルムの両端部を除いた位置にポリエチレンフィルムを貼り合せ、粘着テープが露出した両端部を包装体2に接合することが好ましい。
又、持手部4の幅は10〜40mmであることが好ましく、15〜35mmであることがより好ましく、20〜30mmであることがさらに好ましい。持手部4の幅が10mm未満であると、強度が低下し、持手部4を持ったときに破断したり、手の一部分に力がかかって手を痛めることがある。持手部4の幅が40mmを超えると、持手部4を持ちにくい。
【0024】
図2は、本発明の第2の実施形態に係るロール製品パッケージ102の斜視図を示す。ロール製品パッケージ102は、4個のロール製品6を1段当り2個並べたものを2段に配置し、これを包装袋20で包装してなる。ロール製品パッケージ102は上面が略矩形の箱状をなしている。
帯状フィルムからなる持手部40は、包装袋20の上面を跨いで、自身の両端部40a、40bをそれぞれ包装袋20の対向する短辺側の側面に接合されている。又、包装袋20には横方向に延びる開封用のミシン目20mが設けられている。
【0025】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
【実施例】
【0026】
パルプ組成(質量%)をNBKP10%、LBKP90%とし、この原料に対して、牛乳パック由来の古紙原料を35%配合した衛生薄葉紙のシートを抄造し、表1に示す特性のトイレットロール製品を製造した。一方、表1に示す物性のポリエチレンフィルムを用意し、
図2に示す形態でトイレットロール製品を包装してロール製品パッケージを得た。
【0027】
以下の評価を行った。
1)衛生薄葉紙シートの特性
乾燥時の縦方向引張り強さDMDTと乾燥時の横方向引張り強さDCDT:JIS P8113に基づいて、製品枚数(1ply製品は1ply、2ply製品は2ply)の衛生薄葉紙につき、破断までの最大荷重をN/25mmの単位で測定した。
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、衛生薄葉紙1枚当たりに換算した。
紙厚:シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定した。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取った。なお、衛生薄葉紙を10枚重ねて行った。又、測定を10回繰り返して測定結果を平均した。
比容積:衛生薄葉紙1枚当たりの厚さを1枚当たりの坪量で割り、単位gあたりの容積cm
3で表した。
【0028】
2)ロール製品の特性
巻長:実測した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
巻直径:ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
コアを除く1ロールの質量:まず、コアを含む1ロールの質量を秤量した。次に、ロールから全てのシートを取り除き、コアの質量を秤量した。(コアを含む1ロールの質量)−(コアの質量)=(コアを除く1ロールの質量)とした。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
巻き硬さ:上述の通り測定した。
【0029】
3)フィルムの特性
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、フィルム1枚当たりに換算した。
厚さと密度:JIS P 8118(1998)に準拠して測定した。なお、フィルム厚さと密度は、熊谷理機工業社製の測定機(製品名TM600)を用いて、加圧面の圧力50kPaとして測定した。
【0030】
下記の官能評価を、モニター20人によって行った。
トイレットロールの潰れにくさ:包装後のトイレットロールについて、フィルムによるロールの潰れ度合を評価した。
トイレットロールの柔らかさ:包装後のトイレットロールについて、包装フィルムを取り除き、トイレットロールを手で持ち、柔らかさを評価した。
シートの使用感:トイレットロールをトイレで使用したときの使用感を評価した。
フィルムの強さ:トイレットロールを包装後のパッケージにおいて、フィルムの破れの有無を評価した。
フィルムのゴワゴワ感:トイレットロールを包装後、パッケージを手で触り、フィルムのゴワゴワ感を評価した。
ペーパーホルダーへの装着性:包装後のトイレットロールについて、包装フィルムを取り除き、トイレットロールをペーパーホルダーに装着して評価した。
ロールの交換頻度:トイレットロール1本を使いきるまでの期間を評価した。
評価基準は5点満点で行った。5点:大変良好である、4点:良好である、3点:実用上問題ない、2点:劣る、1点:顕著に劣る。
なお、トイレットペーパーの坪量、引張り強さ、紙厚、比容積、巻長、巻直径、質量、巻き硬さ及びフィルムの坪量、厚さ、密度の測定は、JIS-P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。
【0031】
得られた結果を表1、表2に示す。なお、表1は2ply製品であり、表2は1ply製品である。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表1から明らかなように、ロール製品が2plyであって、巻長が65〜95m、コアを除く1ロールの質量が200〜350g、巻き硬さが1.0〜3.0mmであり、フィルムの坪量が25〜45g/m
2である実施例1〜6の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに優れると共に、1ロール当りの巻長を長くしてロールの交換頻度が少なくなった。さらに、ロール製品パッケージとしたときにフィルムの強度を保ってもロールが潰れ難くなった。
【0035】
一方、フィルムの坪量が25g/m
2未満である比較例1の場合、フィルムの強度が低下した。
フィルムの坪量が45g/m
2を超え、1ロールの質量が350gを超え、巻き硬さが1.0mm未満である比較例2の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに劣り、さらにフィルムがゴワゴワした。
フィルムの坪量が45g/m
2を超え、1ロールの質量が350gを超えた比較例3の場合、フィルムがゴワゴワした。又、比較例3の場合、ロールの巻き直径が135mmを超えたためにペーパーホルダーへの装着性に劣った。
比較例4は、市販のロール製品パッケージであり、1ロール当りの巻長は25m、質量は88gであった。また、巻き硬さの値が3.0mmを超えて高く、ロールが潰れやすかった。
【0036】
同様に、表2から明らかなように、ロール製品が1plyであって、巻長が125〜185m、コアを除く1ロールの質量が250〜430g、巻き硬さが0.5〜2.5mmであり、フィルムの坪量が25〜45g/m
2である実施例7〜12の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに優れると共に、1ロール当りの巻長を長くしてロールの交換頻度が少なくなった。さらに、ロール製品パッケージとしたときにフィルムの強度を保ってもロールが潰れ難くなった。
【0037】
一方、フィルムの坪量が25g/m
2未満である比較例5の場合、フィルムの強度が低下した。
フィルムの坪量が45g/m
2を超え、巻き硬さが0.5mm未満である比較例6の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに劣り、さらにフィルムがゴワゴワした。
フィルムの坪量が45g/m
2を超え、1ロールの質量が430gを超えた比較例7の場合、フィルムがゴワゴワした。又、比較例7の場合、ロールの巻き直径が135mmを超えたためにペーパーホルダーへの装着性に劣った。
比較例8は、市販のロール製品パッケージであり、1ロール当りの巻長は50m、質量は117gであった。また、巻き硬さの値が2.5mmを超えて高く、ロールが潰れやすかった。