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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-102697(P2015-102697A)
(43)【公開日】2015年6月4日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/09 20060101AFI20150508BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20150508BHJP
【FI】
   G03G15/09 Z
   G03G15/09 A
   G03G15/08 507X
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-243360(P2013-243360)
(22)【出願日】2013年11月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000104124
【氏名又は名称】カシオ電子工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】前田 正博
【テーマコード(参考)】
2H031
2H077
【Fターム(参考)】
2H031AB02
2H031AB09
2H031AC08
2H031AC14
2H031AC18
2H031AC19
2H031AC20
2H031AC30
2H031AC33
2H031AD03
2H031AD13
2H031AD15
2H031BA04
2H031BB01
2H031EA03
2H031FA01
2H077AB02
2H077AB14
2H077AB15
2H077AB18
2H077AC02
2H077AD06
2H077AD13
2H077AD18
2H077AE06
2H077BA08
2H077CA00
2H077DA10
2H077DA42
2H077EA03
2H077GA13
(57)【要約】
【課題】現像剤剥離不良を解消してムラの無い画像形成を行う現像剤剥離機構を有する画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像器14の現像ローラ15は外周面をスリーブ58で被覆され、感光体ドラム10に対向する極を主極N1とする磁極N1、S1、N2、N3、S2を有するマグネットローラ57を内蔵し、主極N1の反対側面に現像剤剥離領域を形成され、現像剤剥離領域の中央部に対向し且つ離れた位置の小径の回転軸62と現像ローラ15とに掛け渡された現像ベルト63を有する。現像ベルト63は、ドクターブレード43の前で汲み上げた現像剤Tcの付着量をドクターブレード43で規制された後、感光体ドラム10にトナーを供給し、トナー濃度の薄くなった戻り現像剤Tc´を上現像槽42a内に搬送し、回転軸62の部分でほぼ全量の戻り現像剤Tc´を攪拌搬送スクリュー19の外側にふるい落とし、上現像槽42a内部内側のトナーとキャリアが適度に混合された現像剤を新たに汲み上げる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面の感光体に対向する極を主極として前記外周面に複数磁極が形成された現像ローラを用いる電子写真方式の現像器を有する画像形成装置において、
前記複数磁極のうち前記主極と同一極の磁力を有する2極による弱磁力により形成される現像剤剥離領域と、
該現像剤剥離領域の中央部より離れた位置で且つ該中央部に対向する位置に設けられた回転軸と、
該回転軸と前記現像ローラとに掛け渡されたベルト部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記主極は正磁極としてのN極であり、該主極と前記2極との間には、それぞれ前記主極よりも弱い負磁力でかつ前記2極よりも強い負磁力を有する負磁極としてのS極を形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回転軸は、前記ベルト部材の循環移動に従動して回転する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記回転軸は、前記現像ローラの回転線速度に同期した回転線速度で回転するよう外部から回転駆動される、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像器の現像ローラへの現像剤供給ムラの要因となる現像剤剥離不良を解消してムラの無い画像形成を行う現像剤剥離機構を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、一般に感光体ドラムを一様に帯電させて初期化し、この感光体ドラムに光書込みによって静電潜像を形成し、この静電潜像をトナー像化して、そのトナー像を直接または間接に用紙等の転写材に転写して定着器で定着させる。
【0003】
このような電子写真方式の画像形成装置には、トナーのみから成る一成分現像剤を用いるものと、トナーとキャリアから成る二成分現像剤を用いるものとがある。近年、要望が強い印字(以下、印刷ともいう)処理の高速化に対処するには二成分現像剤を用いる方式の方がよく対応できる。
【0004】
上記の二成分現像剤のキャリアは、現像器内でトナーと混合撹拌されてトナーに所定の電荷を与える。電荷を与えられたトナーはキャリアの表面に一時的に付着してキャリアの表面を被覆する。キャリアは磁性体の現像ローラに付着して、電荷を帯びたトナーを感光体上に運び、感光体上の静電潜像にトナーを移行させて静電潜像上にトナー像を現像させる。
【0005】
表面のトナーを放出したキャリアは現像ローラ上に残り、再び現像器内に戻って現像器に補給される新たなトナーと再び混合撹拌され、トナーに電荷を与え、そのトナーを感光体上に運ぶ、というように繰り返し使用される。この現像器へのトナーの補給はトナー供給部から行われる。
【0006】
ここで、現像器の現像剤中のトナー濃度が高すぎると地汚れ等が発生する。逆にトナー濃度が低すぎると高濃度な画像が得られない。したがって高画質な画像を得るためには、現像器内の現像剤のトナー濃度を一定範囲内に制御して、適正なトナー画像を感光体上に現像することが必要である。
【0007】
ところで、キャリアとトナーからなる二成分現像剤において、現像に直接関わるのは上述したように感光体に移行したトナーであり、トナー移行後の現像ローラ上のキャリアはそのまま残留し続けやすい。これでは、新たなトナーと混合撹拌することができない。また、新たな現像剤供給の障害になる。
【0008】
そこで、その残留キャリアを新たなトナーと混合撹拌すべく現像槽内に回収するために、つまり現像ローラから一旦剥離するために、現像剤剥離用の磁極を設けたマグネットローラ(現像ローラ)が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平05−002546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、現像ローラへの着磁パターンは様々であるが、機械の小型化、高速化に対応するため、現在は特許文献1に見られるように5極構成が主流である。しかし、この着磁パターンは、5極の磁力バランス(N極磁力合計≒S極磁力合計)をとって構成されるため、要求される性能を達成するための磁力調整や位置調整に限界がある。
【0011】
具体的には、感光体に対向する極(以下 主極という)の磁力の強さや位置が画像形成の性能やキャリア引き防止にとって非常に重要であるため、主極の磁力と位置を最優先に決定し、その他の磁極については、主極との磁力バランスを考えて構成される。
【0012】
上述したように、5極の磁力構成は、「N極磁力合計≒S極磁力合計」というバランスをとることが条件となるため、主極の磁力と位置を最優先に決めた後の、主極以外の現像剤剥離に関与する他の磁極に対して本来の役割に必要な磁力や位置を決め難いという問題がある。逆に剥離を優先にすると主極の磁力と位置が犠牲になるので好ましくない。
【0013】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、現像器の現像ローラへの現像剤供給ムラの要因となる現像剤剥離不良を解消してムラの無い画像形成を行う現像剤剥離機構を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、外周面の感光体に対向する極を主極として上記外周面に複数磁極が形成された現像ローラを用いる電子写真方式の現像器を有する画像形成装置において、上記複数磁極のうち上記主極と同一極の磁力を有する2極による弱磁力により形成される現像剤剥離領域と、該現像剤剥離領域の中央部より離れた位置で且つ該中央部に対向する位置に設けられた回転軸と、該回転軸と上記現像ローラとに掛け渡されたベルト部材と、を有するように構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、現像器の現像ローラへの現像剤供給ムラの要因となる現像剤剥離不良を解消して、ムラの無い画像形成を行う現像剤剥離機構を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1又は2に係るフルカラーの画像形成装置(プリンタ、装置本体)の内部構成を説明する断面図である。
図2】(a)は図1に示すプリンタの実施例1に係る現像器を感光体ドラムと共に示す拡大断面図、(b)は現像器を(a)の矢印bで示す向に切断して内部構成と現像剤の還流経路を示す断面図である。
図3】実施例1に係る現像器における現像ローラの現像剤剥離機構を示す図である。
図4】(a),(b),(c)は実施例1に係る現像器における現像剤剥離不十分に起因する画像濃度ムラの発生を説明する図である。
図5】(a)は実施例2に係る現像剤剥離機構を有する現像器を備える画像形成ユニットの断面図、(b)はその現像器の動作状態を簡略に示す図、(c)は処理速度(回転線速度)を通常よりも遅くしてベタ画像を形成したときの濃度ムラを実測した値を疎密の波形で表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、印字と印刷は同義の用語として用いられる。
【0018】
図1は、本発明の実施例1又は2に係るフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタ、又は装置本体という)の内部構成を説明する断面図である。
【0019】
図1に示すプリンタ1(以下、装置本体1とも言う)は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、転写ベルトユニット3、トナー供給部4、給紙部5、ベルト式定着装置6、及び両面印刷用搬送ユニット7で構成されている。
【0020】
上記画像形成部2は、いわゆる背面転写方式で構成され、転写ベルト8の下部走行面8aにトナー画像を転写するために、その下部走行面8aに接して上流側から下流側(同図の右側から左側)へ4個の画像形成ユニット9(9k、9c、9m、9y)が多段式に並設されている。
【0021】
上記4個の画像形成ユニット9のうち上流側の3個の画像形成ユニット9y、9m及び9cは、それぞれ減法混色の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色トナーによるモノカラー画像を形成する。
【0022】
また、画像形成ユニット9kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。上記の各画像形成ユニット9は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下イエロー(Y)のトナー用の画像形成ユニット9yを例にしてその構成を説明する。
【0023】
画像形成ユニット9は、最上部に像担持体としての感光体ドラム10を備えている。この感光体ドラム10は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム10の周面に当接し又は近傍を取り巻いて、クリーナ11、帯電ローラ12、光書込ヘッド13、及び現像器14の現像ローラ15が配置されている。
【0024】
クリーナ11は、内部に搬送スクリューを備えており、感光体ドラム10の周面から除去して底部に滞留する廃トナーを搬送スクリューで、後述する廃トナー搬送路に送り込み、その廃トナーを廃トナー搬送ユニットが廃トナー回収容器29に搬送するようになっている。
【0025】
尚、図1では、廃トナー搬送ユニットは、転写ベルトユニット3の背面つまり図面奥行き方向向こう側に配置されているので、転写ベルトユニット3の影になって見えない。
【0026】
現像器14は、外部を覆うユニット筐体16、内部に設けられた隔壁17、現像ローラ15、第1の攪拌搬送スクリュー18、及び第2の攪拌搬送スクリュー19を備えている。第1及び第2の攪拌搬送スクリュー18及び19は、特には図示しないが、スクリュー軸と、このスクリュー軸と一体に構成されて回転するフィンから成る。
【0027】
この現像器14には、トナー供給部4のトナー補給容器20(20y、20m、20c、20k)から、同図にはY、M、C、Kで示すようにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいずれかのトナーが供給される。
【0028】
転写ベルトユニット3は、装置本体のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した転写ベルト8と、この転写ベルト8を掛け渡されて転写ベルト8を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ21と従動ローラ22を備えている。
【0029】
上記の転写ベルト8には、一次転写ローラ23がユニットと一体に組み込まれている。一次転写ローラ23は転写ベルト8を介して感光体ドラム10に圧接し、下方を循環移動する転写ベルト8の下部走行面8aにトナー像を直接転写(一次転写)する。
【0030】
転写ベルト8は、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく、用紙を二次転写部24まで搬送する。二次転写部24は、駆動ローラ21に隣接して下流側(図では上方)に配置された転写補助ローラ25と、この転写補助ローラ25に転写ベルト8を介して圧接する二次転写ローラ26とで形成されている。
【0031】
転写ベルト8には、ベルトクリーナ27が配置されている。ベルトクリーナ27は、転写ベルト8の従動ローラ22に掛け渡されている表面に当接するクリーニングブレード28を備えている。また、ベルトクリーナ27の左方から下方にかけて隣接して、廃トナー回収容器29が着脱自在に配置されている。
【0032】
ベルトクリーナ27は、クリーニングブレード28により転写ベルト8の表面に残留する廃トナーを擦り取って除去し、その廃トナーを後述する廃トナー搬送路を介して廃トナー回収容器29に送り込んでいる。
【0033】
トナー供給部4は、転写ベルト8の上部走行部の上方に配置される4個のトナー補給容器20(20y、20m、20c、20k)を着脱自在に備えている。4個のトナー補給容器20には前述したようにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーが収容されている。
【0034】
これら4個のトナー補給容器20は、図1では転写ベルトユニット3の向う側に隠れて見えないが、それぞれ装着部のトナー供給口に続くトナー供給路を介して、それぞれに対応する画像形成ユニット9の現像器14と連結されている。
【0035】
このトナー供給部4は、特には図示しないが、図1に示す印刷実行時位置から、それより上方の保守位置に、昇降可能に装着部を介してプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0036】
給紙部5は、上下2段に配置された2個の給紙カセット30(30a、30b)を備えている。2個の給紙カセット30の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ31、給送ローラ32、捌きローラ33、待機搬送ローラ対34が配置されている。
【0037】
待機搬送ローラ対34の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、転写ベルト8、転写補助ローラ25、二次転写ローラ26による前述した用紙への二次転写部24が形成されている。
【0038】
この二次転写部24の下流(図では上方)側にはベルト式定着装置(以下、単に定着装置という)6が配置され、定着装置6の更に下流側には、定着後の用紙を定着装置6から搬出する搬出ローラ対36、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー37に排紙する排紙ローラ対38が配設されている。
【0039】
両面印刷用搬送ユニット7は、外面(図の右方外側面)がプリンタ1の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
【0040】
この両面印刷用搬送ユニット7は、排紙ローラ対38の直前から図の右横方向に分岐する返送開始路39a、それから下方に曲がる返送中間路39b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる返送終端路39cから成る返送路39を備えている。
【0041】
また、返送路39の途中には、5組の返送ローラ対41(41a、41b、41c、41d、41e)が配置されている。上記返送終端路39cの出口は、給紙部5の下方の給紙カセット30bに対応する待機搬送ローラ対34への搬送路に合流している。
[実施例1]
【0042】
図2(a)は上記構成のプリンタ1の実施例1に係る現像器14を感光体ドラム10と共に示す拡大断面図であり、図2(b)は現像器14を図2(a)の矢印bで示す向に切断して内部構成と現像剤の還流経路を示す断面図である。
【0043】
なお、図2(a),(b)には図1の構成と同一の構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。また、図2(b)では図2(a)に示すクリーニングブレード56の図示を省略している。
【0044】
図2(a)に示すように、現像器14は、外壁を形成するユニット筐体16と内部の隔壁17とで仕切られる2つの現像槽42(上現像槽42a、下現像槽42b)を備えている。上現像槽42aには、前述した現像ローラ15と第2の攪拌搬送部材19が配置されている。
【0045】
現像ローラ15には、ドクターブレード43が当接している。下現像槽42bには前述した第1の攪拌搬送部材18が配置されている。この現像槽42aにはトナー濃度センサ44がその検知面45を槽内に露出して配置されている。
【0046】
第2の攪拌搬送部材19は、回転軸46とこの回転軸46に螺旋状に固設された螺旋状フィン47とで構成されている。第1の攪拌搬送部材18は、回転軸48とこの回転軸48に螺旋状に固設された螺旋状フィン49とで構成されている。
【0047】
第2の攪拌搬送部材19は、矢印cで示すように図の反時計回り方向に回転し、現像槽42a内の現像剤を螺旋状フィン47で攪拌しながら図2(a),(b)の矢印e(e1、e2、e3)で示すように図2(a)の紙面奥行き方向手前から向こう側(図2(b)では右から左)へ搬送し、その現像剤を現像ローラ15に供給する。
【0048】
現像ローラ15は、現像剤のトナーのみを感光体ドラム10に供給して、感光体ドラム10周面上の静電潜像をトナー像化(現像)する。トナーのみを感光体ドラム10に引き取られた現像ローラ15上の現像剤のキャリアは現像槽42a内の現像剤に混合される。
【0049】
その後、現像剤は第2の攪拌搬送部材19により図2(a)の紙面奥行き方向向こう側、図2(b)では左端部の戻し口51において矢印e4で示すように現像槽42bに送り戻される。戻し口51の下方側面には、トナーTnが補給される図示を省略した補給口が開口している。トナー濃度が所定の補給しきい値以下になると、トナー補給容器20の補給機構により補給口からトナーが補給される。
【0050】
現像槽42b内の第1の攪拌搬送部材18は、図2(a)の矢印dで示すように図の反時計回り方向に回転し、現像槽42b内の現像剤を螺旋状フィン49で攪拌しながら図2(a),(b)の矢印f(f1、f2、f3)で示すように図2(a)の紙面奥行き方向向こう側から手前、図2(b)では左から右方へ搬送する。
【0051】
そして、供給口53から矢印f4で示すように像剤を現像槽42aに送り出す。このように、現像剤の還流とトナーの補給が繰り返されて、トナーによる現像が逐次進行する。
【0052】
上記のトナー濃度センサ44の検知面45は槽内に露出して配置されているので、現像剤が検知面45に滞留しやすい。現像剤が検知面45に滞留するとトナー濃度センサ44の検知精度が低下する。
【0053】
このトナー濃度センサ44の検知精度の低下を防止するために、現像槽42b内の第1の攪拌搬送部材18の回転軸48には、トナー濃度センサ44の検知面45に対向して回転する位置に、ブレード保持部54とこのブレード保持部54に保持された弾性体シート(ブレード)55から成るクリーニングブレード56が固設されている。
【0054】
クリーニングブレード56は、攪拌搬送部材17の回転軸48と共に回転し、トナー濃度センサ44の検知面45を弾性体シート55により摺擦して、検知面45に滞留しようとする現像剤を払い飛ばして、直後に搬送されてくる現像剤と入替える。
【0055】
これにより、トナー濃度センサ44の検知面45に現像剤が滞留することによって生じる虞のあるトナー濃度の誤検知を防止している。
【0056】
もし、現像剤のトナー濃度が規定以下に薄くなっていれば、トナー濃度センサ44がトナー濃度低下を検出する。トナー濃度低下が検出されると、トナー供給部4の当該現像器14に対応するトナー補給容器20から補給口を介してトナーTnが補給される。
【0057】
次に、上記の構成におけるプリンタ1の基本動作を説明する。なお、以下の基本動作の説明では、カラー印字の状態における動作について説明する。
【0058】
先ず、電源が投入され、使用する用紙の枚数、印字モード、その他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信号として入力されると印字(印刷)が開始される。
【0059】
すなわち、駆動ローラ21が図1の反時計回り方向に回転して、矢印aで示すように転写ベルト8の循環移動を開始させる。各画像形成ユニット9が順次駆動され感光体ドラム10が図の時計回り方向に回転する。
【0060】
帯電ローラ12が感光体ドラム10周面に一様な高マイナス電荷を付与して初期化し、光書込ヘッド13は、感光体ドラム10周面に画像信号に応じた露光を行って初期化による高マイナス電位部と上記露光による低マイナス電位部からなる静電潜像を形成する。
【0061】
現像ローラ15は、静電潜像の低電位部に現像器14内のトナーを移行させて感光体ドラム10周面上にトナー像を形成(反転現像)する。用紙搬送方向最上流の画像形成ユニット9yにより感光体ドラム10の周面上に形成されたイエローのトナー像が転写ベルト8との対向面へと回転搬送される。
【0062】
一次転写ローラ23は、不図示の転写バイアス電源から出力される転写電流を転写ベルト8に印加する。これにより、感光体ドラム10上のイエローのトナー像が転写ベルト8に一次転写される。
【0063】
転写ベルト8に一次転写されたトナー像に重ねて、この後、画像形成ユニット9mにより感光体ドラム10の周面上に形成されたマゼンタのトナー像が、画像形成ユニット9mに対応する一次転写ローラ23によって転写される。
【0064】
更に、画像形成ユニット9cにより感光体ドラム10の周面上に形成されたシアンのトナー像が、画像形成ユニット9cに対応する一次転写ローラ23によって重ね転写され、そして最後に、画像形成ユニット9kにより感光体ドラム10の周面上に形成されたブラックのトナー像が、画像形成ユニット9kに対応する一次転写ローラ23によって重ね転写される。
【0065】
このように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色のトナー像が順次重ねて一次転写されたフルカラーの画像が、転写ベルト8の下部走行面8aに完成する。
【0066】
4色のトナー像を重ねて一次転写された転写ベルト8の下部走行面9aは、そのまま循環移動を続けて4色のトナー像を、転写補助ローラ25と二次転写ローラ26とが対向する二次転写部24へと搬送する。
【0067】
他方、用紙への印字タイミングよりやや早めに、いずれかの用紙取出ローラ31が回転して対応する給紙カセット30a又は30bに収容されている用紙を取り出す。この給紙カセット30a又は30bから取り出された用紙の最上部の一枚のみを送り出すべく下方の用紙の連れ送りを禁止するために捌きローラ33が逆方向に回転する。給送ローラ32は、順方向に回転して用紙を待機搬送ローラ対34へ給送する。
【0068】
待機搬送ローラ対34は、回転を一時停止して用紙の進行を制止し、用紙の斜行等の搬送姿勢を補正して、搬送タイミングを待機し、用紙の印字開始位置が、転写ベルト8により二次転写位置へ搬送されてくる4色のトナー像の先端と一致するタイミングに合わせて、用紙の搬送を再開し、用紙を二次転写位置へ給送する。
【0069】
二次転写位置において、二次転写ローラ26は、不図示のバイアス電源から供給されるバイアス電圧を用紙に印加する。これにより、転写ベルト8上の4色のトナー像が用紙に二次転写される。
【0070】
4色のトナー像を転写された用紙は、そのまま定着装置6に搬入される。定着装置6は熱ベルト式定着装置であり、特には番号を付与して示していないが、断熱性の筐体の内部に、熱源を内蔵する発熱ローラ、熱伝導ベルト、熱伝導ベルトを掛け渡された定着ローラ、定着ローラに対向配置された加圧ローラを備えている。
【0071】
定着装置6は,定着ローラと加圧ローラにより適宜の圧力で熱伝導ベルトを介して用紙を押圧挟持し、用紙に熱と圧力を加えて4色のトナー像を紙面に定着させ、用紙を上方へ排出する。
【0072】
定着装置6から排出された用紙は、搬送ローラ対36により挟持されて搬送を引き継がれ、排紙ローラ対38によって排紙トレイ37上に、4色のトナー像による画像形成面を下にして排出される。
【0073】
上記はカラー印字について述べたが、モノクロ印字については、詳しくは後述するが、転写ベルト8が、画像形成ユニット9kの感光体ドラム10のみに接触し、他の感光体ドラム10から離れる位置に移動する点と、画像形成ユニット9kのみが稼動される点を除けば、他の動作は上述したカラー印字の場合とほぼ同一である。
【0074】
また、両面印刷の場合は、上記のようにして、第1面(表面)にトナー像を形成され、定着装置6で紙面にトナー像を定着された用紙は、排紙ローラ対38によって、途中まで排紙トレー37上に排紙される。
【0075】
そして、用紙の後端が、返送開始路39aとの分岐点に来たタイミングで搬送が停止され、続いて、排紙ローラ対38が逆方向に回転する。これにより、用紙はそれまでの後端を先端にして返送開始路39aに搬入される。
【0076】
続いて、用紙は、返送ローラ対41a〜41dにより搬送され、返送終端路39cで表裏を反転させて待機搬送ローラ対34に給送される。これにより、二次転写部において、前後表裏を反転させた用紙の第2面(裏面)にトナー像が二次転写される。以後の動作は上述したカラー印字の場合と同一である。
【0077】
図3は、実施例1に係る現像器14における現像ローラ15の現像剤剥離機構を示す図である。なお、図3には、現像ローラ15と感光体ドラム10と現像ローラ15のドクターブレードのみを示している。
【0078】
この現像ローラ15は円柱状のマグネットローラ57にスリーブ58を外装してなる。マグネットローラ57は現像器14のフレームに固定されており、スリーブ58のみが矢印i方向に回転する。
【0079】
図3には、マグネットローラ57の磁極N1、S1、N2、N3、S2と、それらの磁力の大きさを模式的に分かりやすく示すため現像ローラ15を破線で示している。現像ローラ15には、スリーブ58の長手方向(図面奥行き方向)全幅にわたってスリーブ58の表面と所定の間隙D(例えば0.45mm)を有するドクターブレード43が配設されている。
【0080】
また、現像ローラ15の中心と感光体ドラム10の中心を結ぶ直線kとそれぞれの周面が交わる部分が、現像ローラ15と感光体ドラム10との間に所定の間隙G(例えば、0.6mm)の対向部を形成している。
【0081】
現像ローラ15は矢印iで示す反時計回り方向に回転し、感光体ドラム10は矢印jで示す時計回り方向に回転して、それらの対向部において同一の線速度で同一の方向へ回転している。
【0082】
現像ローラ15は、図2(a),(b)に示したように、現像器14の上現像槽42aの上方横の開口部に配設されている。現像ローラ15は、マグネットローラ57に対しスリーブ58を回転させる。
【0083】
マグネットローラ57には、感光ドラム10と対向する部分に、感光体ドラム10の対向部を向く最も大きな磁力61を有する正磁極N1が主極として形成されている。
【0084】
マグネットローラ57には、更に、スリーブ58の矢印iの回転方向に沿って、正磁極N1に隣接し正磁極N1よりも弱い磁力の負磁極S2が形成され、更に、負磁極S2に隣接し負磁極S2よりも弱い磁力の正磁極N3が形成されている。
【0085】
また、マグネットローラ57には、正磁極N3より離れ、正磁極N3と同等の磁力の正磁極N2が形成されている。そして、この正磁極N2と主極の正磁極N1とに挟まれる位置に、磁力が正磁極N1よりも弱く正磁極N2よりも強い(負磁極S2と同等の磁力)の負磁極S1が形成されている。
【0086】
上記の正磁極N3と正磁極N2との間に、両方向矢印で示す現像剤剥離部mが形成されている。現像剤剥離部mは、トナーの混合割合が薄くなった現像剤を一旦スリーブ58の表面から剥離するために形成されている。
【0087】
この構成において、現像ローラ15は、スリーブ58を回転させながら正磁極N2と負磁極S1との磁場によりスリーブ58の表面に現像剤を汲み上げる。汲み上げられたスリーブ58表面の現像剤は、ドクターブレード43との間の間隙Dを通過して付着量を規制されて、静電潜像が形成されている感光ドラム10との対向部に搬送される。
【0088】
スリーブ58と感光ドラム10との対向部には、主極である正磁極N1の磁力61が形成されている。この磁力61により、現像ローラ15、つまりスリーブ58上の現像剤の帯電したトナーのみが感光ドラム10へ移行する。
【0089】
トナーが感光体ドラム10へ移行した後のスリーブ58の表面にはキャリアの配合比率が増加した、つまりトナーの混合割合が薄くなった現像剤が残存する。この現像剤は現像剤剥離部mでスリーブ58の表面から剥離され、そのスリーブ58の表面にトナーとの混合比が適正な現像剤が汲み上げられる、ということが繰り返されてトナー画像の現像が進行する。
【0090】
ところで、装置の小型化に伴い現像ローラが小径化し、したがってマグネットローラも小径されて、上術した磁力による現像剤の汲み上げ、搬送、現像、剥離の適正な制御が困難になっている。
【0091】
特に近年、高画質、低消費量に伴いトナー及びキャリアの小粒径化が進み、また印字速度の高速化により、マグネットロールの磁力を上げる傾向がある。このため、高速回転では、遠心力が加わり、現像剤の剥離には良い影響がある。
【0092】
しかし、厚紙や特殊紙といった印字媒体に印字する場合、定着を十分に行うために処理速度(回転線速)を下げる必要がある。回転線速度が下がると剥離部での現像剤剥離が不十分となり、撹拌搬送スクリューによる攪拌ムラが生じ、これが要因となって画像濃度ムラなどの不具合が形成画像に発生してしまう。
【0093】
図4(a),(b),(c)は現像剤剥離不十分に起因する画像濃度ムラの発生を説明する図である。なお、図4(a),(b)は、図2(a),(b)を再掲した図であるが、説明の便宜上、やや形状を変え、また説明に不要な部材の図示を省略している。
【0094】
図4(a)に示すように、矢印i方向に回転する現像ローラ15のドクターブレード43よりも前でスリーブ58上に汲み上げられた現像剤Tcは、ドクターブレード43で付着量を規制され、感光体ドラム10にトナーを供給した後、トナーの混合割合が薄くなった現像剤Tc´として上現像槽42aに戻る。
【0095】
上現像槽42aに戻った現像剤Tc´は、一部は剥離現像剤Tc1となって剥離されるが、その他は付着現像剤Tc2となってスリーブ58上に残留する。このため第2の攪拌搬送スクリュー19により攪拌搬送にムラが生じ、このムラはそのまま現像剤のトナー濃度ムラとなり、そのトナーが図4(b)に示すようにスリーブ58に移行したときトナー濃度ムラとなって現れる。
【0096】
図4(c)は、上記のように処理速度(回転線速度)を通常よりも遅くしてベタ画像を形成したときの濃度ムラを実測した値を疎密の波形で表したものである。このように、厚紙や特殊紙といった印字媒体に印字するために普通よりも処理速度(回転線速)を下げると、形成画像の濃度に比較的大きな疎密のムラが発生する。
【0097】
ここで実際に、A4判の印字媒体にベタ印字した画像を観察すると、一見しただけでは明確には見えないが良くみると、印字媒体の印字面の長手方向1/3ほどの範囲に、いわし雲を並べたよう不規則なムラがあることが確認できた。
[実施例2]
【0098】
図5(a)は実施例2に係る現像剤剥離機構を有する現像器を備える画像形成ユニットの断面図であり、図5(b)はその現像器の動作状態を簡略に示す図であり、図5(c)は処理速度(回転線速度)を通常よりも遅くしてベタ画像を形成したときの濃度ムラを実測した値を疎密の波形で表した図である。
【0099】
なお、図5(a),(b)には、図1乃至図4(a),(b),(c)と同一の構成又は同一の機能を有する部分には、図1乃至図4(a),(b),(c)と同一の番号を付与して示している。
【0100】
図5(a)に示す画像形成ユニット9の現像器14は、上現像槽42a内において現像ローラ15の 現像剤剥離領域の中央部より離れた位置で且つその中央部に対向する位置に配置された小径の回転軸62を備えている。
【0101】
更に、図5(a)に示す現像器14は、上記の回転軸62と現像ローラ15に掛け渡された現像ベルト63を備えている。本例の現像器14において、上記回転軸62と現像ベルト63の構成を除けば、図2(a),(b)に示した現像器14と変わるところはない。
【0102】
なお、図5(a),(b)に示す構成には、図が煩雑になるのを避けるため、現像ローラ15の磁極N1、S1、N2、N3、S2の磁力の強さを示す楕円上の実践の図示は図示を省略している。
【0103】
また、回転軸62は、現像ベルト63の循環移動に従動して回転するようにしてもよく、あるいは、特には図示しないが、回転軸の端部にギア又はプーリを設けて外部の駆動系に係合し、現像ベルト63の循環移動の線速度に同期した回転線速度で独立に回転するようにしてもよい。
【0104】
また、現像ベルト63は、スリーブ58の周面長手方向の長さと同等の幅に形成され、スリーブ58の回転に従動して循環移動駆動される。現像ベルト63の材質としては、現像ローラ15の磁力に大きな影響を与えず、現像剤の汲み上げと搬送ができ、薄くて耐久性が高いものが望まれる。
【0105】
例として、具体的には、ポリイミド、ポリアミイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリカーボネート、ETFE(熱可塑性フッ素樹脂の一種)のほか金属やゴムなどとの複合材料が挙げられる。なお、現像剤の搬送性を向上させるため、ベルト表面にスリットを入れてもよい。
【0106】
また、図5(a)に示す画像形成ユニット9のクリーナ11には、感光体クリーニングブレード59と、この感光体クリーニングブレード59により感光体ドラム10から除去された廃トナーを図1の廃トナー回収容器29に搬送するための廃トナー送出パイプ61を示している。
【0107】
図5(a)に示す構成において、図5(b)に示すように、矢印i方向に回転する現像ローラ15のドクターブレード43よりも前で現像ベルト63上に汲み上げられた現像剤Tcは、ドクターブレード43で付着量を規制され、感光体ドラム10にトナーを供給する。
【0108】
その後、トナーの混合割合が薄くなった状態で、上現像槽42aに戻った戻り現像剤Tc´は、回転軸62により現像ローラ15の現像剤剥離領域の中央部より離れた位置に張り出すように配設されている現像ベルト63の現像剤剥離部によって、ほぼ全量の戻り現像剤Tc´が第2の攪拌搬送スクリュー19の上現像槽42a内部外側に落下する。
【0109】
その後、ほぼ全量の戻り現像剤Tc´を上現像槽42a内部外側に払い落として現像剤の無い状態の現像ベルト63上に、上現像槽42a内部内側のトナーとキャリアが適度に混合された現像剤が汲み上げられる。
【0110】
図5(c)は、上記のように処理速度(回転線速度)を通常よりも遅くしてベタ画像を形成したときの濃度ムラを実測した値を疎密の波形で表したものである。このように、厚紙や特殊紙といった印字媒体に印字するために普通よりも処理速度(回転線速)を下げても、本例の場合はトナー濃度に発生する疎密のムラは小さい(比較のため図4(c)参照)。
【0111】
ここで実際に、A4判の印字媒体にベタ印字した画像を観察すると、印字媒体の印字面のどの部分を詳細に調べても目に見えるムラはなく、きわめて均一なベタ画像の印刷面が観取されるのみであった。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
【0113】
外周面の感光体に対向する極を主極として前記外周面に複数磁極が形成された現像ローラを用いる電子写真方式の現像器を有する画像形成装置において、
前記複数磁極のうち前記主極と同一極の磁力を有する2極による弱磁力により形成される現像剤剥離領域と、
該現像剤剥離領域の中央部より離れた位置で且つ該中央部に対向する位置に設けられた回転軸と、
該回転軸と前記現像ローラとに掛け渡されたベルト部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
[付記2]
【0114】
前記主極は正磁極としてのN極であり、該主極と前記2極との間には、それぞれ前記主極よりも弱い負磁力でかつ前記2極よりも強い負磁力を有する負磁極としてのS極を形成されている、
ことを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
[付記3]
【0115】
前記回転軸は、前記ベルト部材の循環移動に従動して回転する、
ことを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
[付記4]
【0116】
前記回転軸は、前記現像ローラの回転線速度に同期した回転線速度で回転するよう外部から回転駆動される、
ことを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、現像剤剥離不良を解消してムラの無い画像形成を行う現像剤剥離機構を有する画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0118】
1 フルカラー画像形成装置(プリンタ、装置本体)
2 画像形成部
3 転写ベルトユニット
4 トナー供給部
5 給紙部
6 ベルト式定着装置(定着装置)
7 両面印刷用搬送ユニット
8 転写ベルト
8a 下部走行面
9(9m、9c、9y、9k) 画像形成ユニット
10 感光体ドラム
11 クリーナ
11a 筐体側面
11b 筐体底部
12 帯電ローラ
13 光書込ヘッド
14 現像器
15 現像ローラ
16 ユニット筐体(係合部)
17 隔壁
18 第1の攪拌搬送スクリュー
19 第2の攪拌搬送スクリュー
20(20y、20m、20c、20k) トナー補給容器
21 駆動ローラ
22 従動ローラ
23 一次転写ローラ
24 二次転写部
25 転写補助ローラ
26 二次転写ローラ
27 ベルトクリーナ
28 クリーニングブレード
29 廃トナー回収容器
30(30a、30b) 給紙カセット
31 用紙取出ローラ
32 給送ローラ
33 捌きローラ
34 待機搬送ローラ対
36 搬出ローラ対
37 排紙トレー
38 排紙ローラ対
39 返送路
39a 返送開始路
39b 返送中間路
39c 返送終端路
40a 前扉
40b 開閉部材
41(41a、41b、41c、41d、41e) 返送ローラ対
42 現像槽
42a 上現像槽
42b 下現像槽
43 ドクターブレード
44 トナー濃度センサ
45 検知面
46、48 回転軸
47、49 螺旋状フィン
51 戻し口
53 供給口
54 ブレード保持部
55 弾性体シート(ブレード)
56 クリーニングブレード
57 マグネットローラ
58 スリーブ
59 感光体クリーニングブレード
61 廃トナー送出パイプ
62 小径の回転軸
63 現像ベルト
図1
図2
図3
図4
図5