(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-103513(P2015-103513A)
(43)【公開日】2015年6月4日
(54)【発明の名称】LED照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 29/00 20150101AFI20150508BHJP
F21S 8/06 20060101ALI20150508BHJP
H01L 33/64 20100101ALI20150508BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150508BHJP
【FI】
F21V29/00 111
F21S8/06
H01L33/00 450
F21Y101:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-258630(P2013-258630)
(22)【出願日】2013年11月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000221432
【氏名又は名称】東西電工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】北出 亘
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 和広
【テーマコード(参考)】
3K014
3K243
5F142
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014LA01
3K014LB03
3K014LB04
3K243MA01
5F142DB44
5F142EA31
5F142GA21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】LEDの発熱を抑制するためのヒートシンクを小型化し、美観に優れたLED照明器具を提供する。
【解決手段】LED光源の裏面部に複数枚の板状突起部21を備えたヒートシンク2を取り付け、このヒートシンクの中央部は板状突起部をなくし、板状突起部がない重量は全板状突起部の該1/3で、突起部の上端部が複数個の放熱穴31を設けた笠3で覆うようにして、温度上昇を抑え、デザイン性に優れたLED照明器具とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED光源の裏面部に複数個の板状突起部を平行に配置したヒートシンクを取付け、前記ヒートシンクの中央部は板状突起部がなく、突起部がない範囲は全板状突起部の該1/3で、前記突起部上端部を複数個の放熱穴を設けた笠で覆ってなるLED照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを光源とする照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具の光源として白熱球や蛍光灯、水銀灯などが用いられてきたが、省電力の見地からLEDを光源とする照明器具が採用されるようになってきた。
【0003】
このLEDは、水銀灯などの代わりに使用されるときは高照度が要求されるため、高出力にする必要がある。そのためLEDの出力は100W以上の電力になりLEDの発熱が高くなる。LEDの発熱を抑える手段としてヒートシンクをLEDの裏面に取り付けていた。また、美観を高めるためヒートシンクを笠などで覆って使用するときは、大型の高容量のヒートシンクを使用していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ヒートシンクを取り付けたLED器具は水銀灯器具に比べて重量が重いため、器具を設置する天井の強度を強くしなければならない。リニューアルで水銀灯の器具の代わりにLED器具を設置するときは、天井の強度を強くするわけにはいかないので、LED器具の重量を軽くし、かつLEDの温度上昇を抑える必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するため、本発明はLED光源の裏面部に平行に複数枚の板状突起部を備えたヒートシンクを取り付け、このヒートシンクの中央部は板状突起部をなくし、なくす重量が全板状突起物の該1/3で、板状突起部の上端部が複数個の放熱穴を設けた笠で覆われるようにした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、外気が、高温になったヒートシンクの平行な複数枚の板状突起部の間に流れ込むが、暖かい空気は板状突起部間の中央まで流れる間に上部に抜けていくため、中央部の板状突起部は特に必要なく、笠に設けられた複数個の放熱穴より抜けていく。高温になったヒートシンクの温度は低下し、結果としてLEDの温度が低下する。このためヒートシンクは小型化でき、器具の軽量化がはかれる。
【0007】
また、ヒートシンクの上面は笠で覆われているため美観に優れた構造を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施例を示すLED照明器具の斜視図である。
図2は、本発明のヒートシンクの一実施例を示すの斜視図である。
【0010】
このLED照明器具は、LED収納部1に複数のLEDが取り付けられ、LED収納部1の背面には複数の板状突起部21が平行に配置されたヒートシンク2が取り付けられていて、ヒートシンク2の中央部は板状突起部21がなく、板状突起部がない範囲22は板状突起部21の全重量の該1/3である。ヒートシンク2の上部には、器具の美観を良くする笠3が取り付けられ、ヒートシンク2の突起部21の上面を覆っている。この笠3には複数の放熱穴31が笠3の上面に設けられているが、放熱穴の位置は笠3の側面でも良い。
【0011】
LED器具が点灯するとLEDの温度が上昇し、その温度はヒートシンク2に伝達され、ヒートシンク2の温度が上昇する。ヒートシンク2は外気より高温になるため、空気の対流により外気はヒートシンク2の板状突起部間に流れ込み、ヒートシンク2の温度は外気で低下し、内部の熱い空気は放熱穴31を通して器具外部に放出される。
板状突起部21がヒートシンク2全体にあるときのLEDの温度上昇は55Kであるが、中央部の板状突起部がない範囲22が板状突起部全重量の1/3でもLEDの温度上昇は55Kであるが、それ以上、例えば板状突起部の1/2の中央部をなくすとLEDの温度上昇は62Kになり、温度上昇は大きく上昇する。
【0012】
LEDの温度上昇試験を行ったところ、笠3に放熱穴31を設けないとLEDの温度は15K上昇する。また、笠3に放熱穴31を設けず、本発明品とLEDの温度上昇を同一にするには、ヒートシンク2の大きさを1.5倍にしなければならない。美観を良くする笠3を取り付けて、笠3に放熱穴31を設けることでヒートシンクを小型化し、照明器具の重量を軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例を示すLED照明器具の斜視図。
【
図2】本発明のヒートシンク一実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0014】
1・・・LED収納部 2・・・ヒートシンク
21・・・ヒートシンクの板状突起部
22・・・板状突起部がない範囲
3・・・笠 31・・・笠の放熱穴
【手続補正書】
【提出日】2014年4月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを光源とする照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具の光源として白熱球や蛍光灯、水銀灯などが用いられてきたが、省電力の見地からLEDを光源とする照明器具が採用されるようになってきた。
【0003】
このLEDは、水銀灯などの代わりに使用されるときは高照度が要求されるため、高出力にする必要がある。そのためLEDの出力は100W以上の電力になりLEDの発熱が高くなる。LEDの発熱を抑える手段としてヒートシンクをLEDの裏面に取り付けていた。また、美観を高めるためヒートシンクを笠などで覆って使用するときは、大型の高容量のヒートシンクを使用していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ヒートシンクを取り付けたLED器具は水銀灯器具に比べて重量が重いため、器具を設置する天井の強度を強くしなければならない。リニューアルで水銀灯の器具の代わりにLED器具を設置するときは、天井の強度を強くするわけにはいかないので、LED器具の重量を軽くし、かつLEDの温度上昇を抑える必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するため、本発明はLED光源の裏面部に
複数枚の板状突起部を備えたヒートシンクを取り付け、このヒートシンクの中央部は板状突起部をなくし、なくす重量が全板状突起物の該1/3で、板状突起部の上端部が複数個の放熱穴を設けた笠で覆われるようにした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、外気が、高温になったヒートシンクの
複数枚の板状突起部の間に流れ込むが、暖かい空気は板状突起部間の中央まで流れる間に上部に抜けていくため、中央部の板状突起部は特に必要なく、笠に設けられた複数個の放熱穴より抜けていく。高温になったヒートシンクの温度は低下し、結果としてLEDの温度が低下する。このためヒートシンクは小型化でき、器具の軽量化がはかれる。
【0007】
また、ヒートシンクの上面は笠で覆われているため美観に優れた構造を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施例を示すLED照明器具の斜視図である。
図2は、本発明のヒートシンクの一実施例を示すの斜視図である。
【0010】
このLED照明器具は、LED収納部1に複数のLEDが取り付けられ、LED収納部1の背面には複数の板状突起部21が
設けられたヒートシンク2が取り付けられていて、ヒートシンク2の中央部は板状突起部21がなく、板状突起部がない範囲22は板状突起部21の全重量の該1/3である。ヒートシンク2の上部には、器具の美観を良くする笠3が取り付けられ、ヒートシンク2の突起部21の上面を覆っている。この笠3には複数の放熱穴31が笠3の上面に設けられているが、放熱穴の位置は笠3の側面でも良い。
【0011】
LED器具が点灯するとLEDの温度が上昇し、その温度はヒートシンク2に伝達され、ヒートシンク2の温度が上昇する。ヒートシンク2は外気より高温になるため、空気の対流により外気はヒートシンク2の板状突起部間に流れ込み、ヒートシンク2の温度は外気で低下し、内部の熱い空気は放熱穴31を通して器具外部に放出される。
板状突起部21がヒートシンク2全体にあるときのLEDの温度上昇は55Kであるが、中央部の板状突起部がない範囲22が板状突起部全重量の1/3でもLEDの温度上昇は55Kであるが、それ以上、例えば板状突起部の1/2の中央部をなくすとLEDの温度上昇は62Kになり、温度上昇は大きく上昇する。
【0012】
LEDの温度上昇試験を行ったところ、笠3に放熱穴31を設けないとLEDの温度は15K上昇する。また、笠3に放熱穴31を設けず、本発明品とLEDの温度上昇を同一にするには、ヒートシンク2の大きさを1.5倍にしなければならない。美観を良くする笠3を取り付けて、笠3に放熱穴31を設けることでヒートシンクを小型化し、照明器具の重量を軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例を示すLED照明器具の斜視図。
【
図2】本発明のヒートシンク一実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0014】
1・・・LED収納部 2・・・ヒートシンク
21・・・ヒートシンクの板状突起部
22・・・板状突起部がない範囲
3・・・笠 31・・・笠の放熱穴
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED光源の裏面部に複数個の板状突起部を設けたヒートシンクを取付け、前記ヒートシンクの中央部は板状突起部がなく、突起部がない範囲は全板状突起部の該1/3で、前記突起部上端部を複数個の放熱穴を設けた笠で覆ってなるLED照明器具。