【解決手段】本発明は、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤100質量部と水性分散体のB剤0.1〜30質量部とからなる2液反応硬化型樹脂組成物である。本発明は、また、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体のB剤とを現場混合して硬化性樹脂組成物を調製し、調製した硬化性樹脂組成物を施工面に塗布し、硬化性樹脂組成物を塗布し、未硬化のうちにルーフィングシートを貼りつけることを含む、ルーフィング防水工法である。
防水工法に用いる2液反応硬化型樹脂組成物であって、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とからなる2液反応硬化型樹脂組成物。
水性分散体が、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体エマルジョン、スチレンブタジエン共重合体エマルジョン、アクリロニトリルブタジエン共重合体エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、ポリクロロプレンエマルジョン、ビニルピリジン共重合体エマルジョン、ポリイソプレンエマルジョン、ポリブタジエンエマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、塩化ビニリデン系エマルジョン、ワックスエマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョンおよびエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系エマルジョンからなる群から選ばれる少なくとも1種のエマルジョンであることを特徴とする請求項1または2に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とを現場混合して硬化性樹脂組成物を調製し、調製した硬化性樹脂組成物を施工面に塗布し、未硬化のうちにルーフィングシートを貼りつけることを含む、防水工法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、防水工法において、常温で取り扱えるため安全性を確保でき、しかも煙、臭いの発生などによる施工環境への悪影響を防止し、環境の湿度に左右されずに確実な硬化が得られる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、防水工法に用いる2液反応硬化型樹脂組成物であって、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とからなる2液反応硬化型樹脂組成物である。
本発明は、また、ルーフィングシートを積層してなる防水構造であって、前記の2液反応硬化型樹脂組成物を用いて積層したことを特徴とする。
本発明は、また、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とを現場混合して硬化性樹脂組成物を調製し、調製した硬化性樹脂組成物を施工面に塗布し、未硬化のうちにルーフィングシートを貼りつけることを含む、防水工法である。
【0010】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]防水工法に用いる2液反応硬化型樹脂組成物であって、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とからなる2液反応硬化型樹脂組成物。
[2]A剤100質量部に対し、B剤の量が0.1〜30質量部であることを特徴とする[1]に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[3]水性分散体が、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体エマルジョン、スチレンブタジエン共重合体エマルジョン、アクリロニトリルブタジエン共重合体エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、ポリクロロプレンエマルジョン、ビニルピリジン共重合体エマルジョン、ポリイソプレンエマルジョン、ポリブタジエンエマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、塩化ビニリデン系エマルジョン、ワックスエマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョンおよびエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系エマルジョンからなる群から選ばれる少なくとも1種のエマルジョンであることを特徴とする[1]または[2]に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[4]水性分散体がアスファルトエマルジョンであることを特徴とする[1]または[2]に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[5]水性分散体がシランエマルジョンであることを特徴とする[1]または[2]に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[6]エマルジョンの固形分が30〜85質量%であることを特徴とする[3]または[4]に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[7]シランエマルジョンの有効成分の量が15〜90質量%であることを特徴とする請求項5に記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[8]A剤がさらに充填材、可塑剤および接着付与剤を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1つに記載の2液反応硬化型樹脂組成物。
[9]ルーフィングシートを積層してなる防水構造であって、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の2液反応硬化型樹脂組成物を用いて積層したことを特徴とする防水構造。
[10]ルーフィングシートが裏面にスペーサーを有することを特徴とする[9]に記載の防水構造。
[11]加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とを現場混合して硬化性樹脂組成物を調製し、調製した硬化性樹脂組成物を施工面に塗布し、未硬化のうちにルーフィングシートを貼りつけることを含む、防水工法。
[12]ルーフィングシートが裏面にスペーサーを有することを特徴とする[11]に記載の防水工法。
【発明の効果】
【0011】
本発明の2液反応硬化型樹脂組成物は、水分硬化型樹脂組成物と水性分散体を組み合わせたことにより、系内に水分を混合することでポリマー化するので、常温で迅速に硬化し、環境の湿度に左右されずに確実な硬化が得られる。
スペーサーを有するルーフィングで積層することにより、施工直後にルーフィングに乗ったとしても皮膜が薄くなったりせず、一定の防水品質の確保が可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、防水工法に用いる2液反応硬化型樹脂組成物に関する。
本発明の2液反応硬化型樹脂組成物は、A剤とB剤とからなる。
A剤は、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含む。
B剤は、水性分散体からなる。
【0014】
A剤に用いられる加水分解性シリル基末端変成樹脂とは、主鎖とその末端に存在する加水分解性シリル基からなる有機高分子化合物をいう。
【0015】
加水分解性シリル基とは、式(1)で表される基をいう。
−SiX
nR
3−n (1)
式中、
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、カルバモイル基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの加水分解性基であり、好ましくは、メトキシ基やエトキシ基などの炭素数4以下のアルコキシ基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、アセトキシメート基やジメチルケトキシメート基などのケトキシメート基、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチルアセトアミド基、プロペニルオキシ基などであり、さらに好ましくはメトキシ基およびエトキシ基である。
Rは、1価の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基である。炭化水素基は、好ましくはアルキル基やアリール基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数3以下のアルキル基である。ハロゲン化炭化水素基は、好ましくは塩素原子またはフッ素原子を1以上有する上記の炭化水素基であり、より好ましくは塩素原子またはフッ素原子を1以上有する上記の炭素数のアルキル基である。
nは、1、2または3である。
加水分解性シリル基の好ましい具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロポキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、プロピルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、プロピルジエトキシシリル基などが挙げられる。
【0016】
加水分解性シリル基末端変成樹脂の主鎖は、特に限定されないが、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートなどが挙げられ、好ましくはポリエーテル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリレートであり、より好ましくはポリエーテルであり、さらに好ましくはポリオキシプロピレンおよび/またはポリオキシエチレンを含むポリエーテルである。
【0017】
加水分解性シリル基末端変成樹脂は、ヒドロシリル化反応による方法、水酸基含有ポリエーテルとポリイソシアネートとの反応物にアミノシラン等を反応させる方法、水酸基含有ポリエーテルとイソシアネートシランを反応させる方法などによって製造することができる。また、加水分解性シリル基末端変成樹脂として、市販品を使用することもできる。加水分解性シリル基末端変成樹脂の市販品としては、株式会社カネカ製の「サイリル」シリーズ、旭硝子株式会社製の「エクセスター」シリーズが挙げられる。
【0018】
A剤に用いられる硬化触媒としては、チタン酸エステル類、スズカルボン酸塩、有機スズ化合物、有機アルミニウム化合物類、アミン系化合物、酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノール触媒などが挙げられる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用できる。
【0019】
硬化触媒の配合量は、加水分解性シリル基末端変成樹脂100質量部に対し、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜2質量部である。硬化触媒の配合量が少なすぎると十分に硬化しない虞があり、逆に多すぎると貯蔵安定性や各種基材への接着性が低下する虞がある。
【0020】
B剤を構成する水性分散体としては、合成樹脂またはオリゴマーのエマルジョン、アスファルトエマルジョン、シランエマルジョン、自己乳化型エマルジョン、再乳化型エマルジョン、スラリーやサスペンジョンなどが挙げられるが、乳化重合または乳化分散工程により得られた合成樹脂エマルジョン、アスファルトエマルジョンが、安定性、経済性の観点から好ましい。また、必要に応じて水溶性高分子溶液や、アルカリ珪酸塩などを併用することができる。
【0021】
合成樹脂エマルジョンとしては、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体エマルジョン、スチレンブタジエン共重合体エマルジョン、アクリロニトリルブタジエン共重合体エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、ポリクロロプレンエマルジョン、ビニルピリジン共重合体エマルジョン、ポリイソプレンエマルジョン、ポリブタジエンエマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、塩化ビニリデン系エマルジョン、ワックスエマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系エマルジョンなどが挙げられるが、好ましくはアクリル系樹脂エマルジョン、スチレンブタジエン共重合体エマルジョンである。これらは単独または2種以上組み合わせて使用できる。
【0022】
水性分散体の製造に使用する乳化剤としては、たとえば脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩およびポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩などのアニオン性乳化剤を用いることができる。必要に応じて、前記アニオン性乳化剤にポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルおよびポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性乳化剤などの公知のものを使用することができる。また、親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性二重結合を導入した反応性界面活性剤も使用でき、さらに、ベタイン型などの両性乳化剤およびポリビニルアルコールなどの水溶性高分子の保護コロイド乳化剤なども必要に応じて用いることができる。
【0023】
合成樹脂エマルジョンおよびアスファルトエマルジョンの固形分は、15〜90質量%の範囲であるものが好ましく、特に30〜85質量%であるものがより好ましい。固形分が高すぎると、分散が困難になる虞があり、逆に、固形分が低すぎると、エマルジョン自体の安定性が低く、均一混合できない虞がある。特に好ましい合成樹脂エマルジョンは、固形分が40〜60質量%のアクリル系樹脂のエマルジョンである。アクリル系樹脂エマルジョンの市販品としては、昭和電工株式会社製の「ポリゾール」AEシリーズを挙げることができる。
なお、エマルジョンの固形分は、JIS K 5601−1−2の加熱残分の測定方法によって、測定することができる。
【0024】
シランエマルジョンとは、有効成分としてアルキルアルコキシシランおよびアルキルアルコキシシロキサンを含むエマルジョンをいう。シランエマルジョンの有効成分の量は、好ましくは15〜90質量%であり、より好ましくは30〜85質量%である。シランエマルジョンは、市販されており、市販品を用いることができる。シランエマルジョンの市販品としては、大同塗料株式会社製アクアシール55E、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製SLIBLOCK WMSなどを挙げることができる。
【0025】
B剤の量は、A剤100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは0.5〜20質量部であり、さらに好ましくは1〜10質量部である。B剤の量が少なすぎると、硬化しない虞があり、逆に、B剤の量が多すぎると、夏季の作業性で支障をきたす虞がある。
【0026】
A剤は、さらに、充填材、可塑剤、粘着付与剤を含むことが好ましい。
【0027】
充填材としては、重質炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、含水ケイ酸、微粉末シリカ、ケイ酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、コロイダルシリカなどが使用できる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用される。
【0028】
充填材の配合量は、加水分解性シリル基末端変成樹脂100質量部に対して、好ましくは50〜400質量部であり、より好ましくは150〜200質量部である。充填材の配合量が少なすぎると、コストの面で不利となる虞があり、逆に、充填材の配合量が多すぎると、混合が困難かつ作業性が悪くなる虞がある。
【0029】
なお、アスファルト系ルーフィングとの接着性を向上する目的で、充填材としてアスファルトを配合することができる。アスファルトとしては、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファルトが使用できる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用される。すなわち、たとえばJIS K 2207に規定されるストレートアスファルトを使用することができるが、なかでも針入度が高い150〜200の使用が好ましく、180〜200の使用がさらに好ましい。針入度が小さいものは、加水分解性シリル基末端変成樹脂への分散性が悪く、分散性を改善するためにより多くの可塑剤、あるいは分散安定剤を必要とし、硬化塗膜の物性を低下させ、また被着体への接着界面にブリード物を発生させる。
【0030】
アスファルトの配合量としては、充填材中、好ましい上限は30%である。好ましい下限は特に限定されないが、極めて少量であるとアスファルト添加によるアスファルト系ルーフィングへの接着向上効果が得られない虞がある。アスファルトの配合量が多すぎると、粘度が著しく上昇し、かつアスファルトが凝集しやすくなり製品として安定しない。
【0031】
可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)などのフタル酸エステル系、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール系、グリコールエステル系、大豆油エステル、大豆油メチルエステルなどが使用できる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用できる。
【0032】
可塑剤の配合量は、加水分解性シリル基末端変成樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜200質量部であり、より好ましくは15〜100質量部である。可塑剤の配合量が少なすぎると、作業性が低下する虞があり、逆に、可塑剤の配合量が多すぎると、被着体の表面を著しく軟化させ、接着力が低下する虞がある。
【0033】
接着付与剤としては、公知のシランカップリング剤が使用できるが、その中ではアミノシランが好ましい。アミノシランの具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランは、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社からアミノシランA−1120の商品名で入手することができる。その他、石油樹脂系、ロジン系、テルペン樹脂系などのタッキファイヤーも、接着付与剤として使用できる。
【0034】
A剤には、さらに用途に応じて、着色顔料、タレ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、脱水剤、老化防止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤等の1種または2種以上を添加してもよい。
なお、これら任意成分の添加量は、本願発明の作用効果を妨げない範囲で通常量使用することができる。
脱水剤としては、公知の脱水剤が使用できるが、低分子量シラン化合物が好ましい。低分子量シラン化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシランが挙げられる。ビニルトリメトキシシランは、たとえば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社からビニルシランA−171の商品名で入手することができる。
【0035】
A剤の調製方法は、特に限定されないが、たとえば、攪拌機、コンデンサー、加熱装置、減圧脱水装置、窒素気流装置を備えた密閉式加工釜を用い、釜中に、加水分解性シリル基末端変成樹脂、その他の配合剤を仕込み、窒素気流装置を用いて、窒素還流下で均質混合し、水分量が400ppm以下となるまで加熱減圧脱水した後、50℃以下まで冷却し、シランカップリング剤などの接着付与剤や、脱水剤、硬化触媒を加え均一混合することによって、A剤を得ることができる。
【0036】
次に、本発明の防水構造および防水工法について説明する。
本発明の防水構造は、補強布またはルーフィングシートを積層してなる防水構造であって、前記の2液反応硬化型樹脂組成物を用いて積層したことを特徴とする。
本発明の防水工法は、加水分解性シリル基末端変成樹脂および硬化触媒を含むA剤と水性分散体からなるB剤とを現場混合して硬化性樹脂組成物を調製し、調製した硬化性樹脂組成物を施工面に塗布し、硬化性樹脂組成物を塗布し、未硬化のうちにルーフィングシートを貼りつけることを含む。A剤とB剤の混合には、市販の電動攪拌機を用いることが好ましい。混合によって得られた硬化性樹脂組成物は、混合後、30分以内に塗布することが好ましい。塗布には、常温で取扱いが可能なため様々な器具が使用でき、刷毛、コテ、柄杓、ローラーなど、従来の熱アスファルト防水工法で使用されている器具や、塗装で使用される器具などを用いることができる。
【0037】
図1は、防水構造の1つの例の断面図である。
図1において、1はコンクリート下地であり、コンクリート下地1の施工面に、接着剤層2が、前記の2液反応硬化型樹脂組成物を塗布することによって形成されている。3はルーフィングシートであり、このルーフィングシート3は、接着剤層2の硬化前に順次貼付される。
コンクリート下地1の施工面は、レイタンスおよびエフロレッセンスを清掃もしくは高圧水洗浄により除去・乾燥した後に接着剤層2が形成される。なお、ルーフィングシート3は、図に示すように各接着剤層2を介して複数枚が積層されることになる。なお、コンクリート下地1上の接着剤層2は下地処理層としても機能している。また、必要に応じてプライマーを使用することもできる。
【0038】
ルーフィングシート3としては、ルーフィング防水工法に通常用いられるルーフィングシートを用いることができ、たとえば、不織布にアスファルトなどを含浸またはコーティングしたものを用いることができるが、それに限定されない。また、ルーフィングシート3の代わりに、補強布を用いることもできる。補強布としては合成繊維やガラス繊維からなる不織布、織布またはメッシュ等を例示することができる。
【0039】
ルーフィングシート3として、裏面にスペーサーを有するルーフィングシート(以下「スペーサー付きルーフィングシート」ともいう。)を用いることができる。また、スペーサー付きルーフィングシートの代わりに、裏面にスペーサーを有する補強布を用いることもできる。
図2はスペーサー付きルーフィングシート4の1つの例の底面図であり、
図3はその断面図(
図2のA−A線における断面図)である。スペーサー付きルーフィングシート4はシート部分5とスペーサー6からなる。
【0040】
図4は、スペーサー付きルーフィングシート4を用いたルーフィング防水構造の施工例を示す。コンクリート下地1の上に前記の2液反応硬化型樹脂組成物を塗布して接着剤層2を形成し、接着剤層2が硬化する前に、スペーサー付きルーフィングシート4を、スペーサー6が付いた面を接着剤層2側にして貼付すると、接着剤層2はスペーサー6の高さの厚さになる。すなわち、裏面にスペーサーを有するルーフィングシート4を用いることにより、接着剤層の厚さを均一にすることができ、施工直後に上に乗っても塗膜が薄くなることがない。換言すれば、2液反応硬化型樹脂組成物の塗布量を制御・管理できる。
【0041】
スペーサー付きルーフィングシート4のシート部分5は、スペーサーを有しない通常のルーフィングシートと同一のものでよい。シート部分5の厚さは、施工場所、施工目的に応じて適宜選択することができるが、好ましくは0.5〜5.0mmであり、より好ましくは1.0〜2.5mmであり、さらに好ましくは1.2〜1.6mmである。シート部分5の厚さが小さすぎると防水層の長期耐久性が低下したり、防水層破断の虞があり、逆にシート部分5の厚さが大きすぎると防水層の納まりが悪くなる虞がある。
【0042】
スペーサー6を構成する材料としては、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、変成シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂などが挙げられるが、なかでも変成シリコーン系樹脂が好ましい。スペーサー6の高さは、目的とする塗布量に応じて選択することができるが、好ましくは0.1〜1.5mmであり、より好ましくは0.3〜1.0mmであり、さらに好ましくは0.3〜0.6mmである。スペーサー6の高さが小さすぎると塗膜材の塗布量が少なくなり、防水性能上の最低限の膜厚の確保ができない虞があり、逆にスペーサー6の高さが大きすぎると過剰な塗布量となりやすく、施工効率の低下や経済性の観点でから不利になる虞がある。スペーサー6の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、正方形、長方形、菱形、三角形、六角形、その他の多角形のいずれであってもよいが、好ましくは円形である。1つのスペーサーの面積は、好ましくは2〜700mm
2であり、より好ましくは2〜350mm
2であり、さらに好ましくは5〜100mm
2である。1つのスペーサーの面積が小さすぎるとルーフィングを貫通する虞があり、逆に1つのスペーサーの面積が大きすぎると塗膜材の量が少なくなる虞がある。シート部分の面積全体に対してスペーサーが占める面積の割合(以下「スペーサー占有率」ともいう。)は、好ましくは2〜50%であり、より好ましくは3〜40%であり、さらに好ましくは5〜30%である。スペーサー占有率が小さすぎるとルーフィング上に乗った際、塗膜材の一定厚みが確保できない虞があり、逆にスペーサー占有率が大きすぎると塗膜材が少なく防水性能が得られない虞がある。
【0043】
図1の防水構造では、コンクリート下地1の上に、直接、接着剤層2が形成されているが、コンクリート下地の上にプライマー層を形成し、そのプライマー層の上に接着剤層を形成してもよい。
また、
図1の防水構造の最上層の接着剤層2の上に、さらに、防水層保護のために、保護コンクリート層を形成してもよい。
また、
図1の防水構造の最上層の接着剤層2の上に、さらに、ウレタンフォームまたはポリスチレンフォームなどからなる断熱材層を固着し、さらにその上に保護コンクリート層を形成してもよい。
また、
図1の防水構造の最上層の接着剤層2の上に、さらに、砂付きルーフィングシートを貼付し、露出防水層を構成してもよい。貼付に用いる砂付きルーフィングシートは、必要に応じてスペーサー付きも用いることができる。
図1の防水構造では、コンクリート下地1の上に、接着剤層2を介してルーフィングシート3が貼付されているが、コンクリート下地の上に接着剤層を介してウレタンフォームまたはポリスチレンフォームなどからなる断熱材層を固着し、その断熱材層の上に接着剤層を介してルーフィングシートを貼付してもよい。
【0044】
本発明の2液反応硬化型樹脂組成物は、既設の防水層上に新たな防水層を形成するいわゆる改修防水構造にも用いることができる。たとえば、コンクリート下地上に砂つきルーフィングシートによる既設防水層が形成されている場合に、この既設防水層上に、本発明の2液反応硬化型樹脂組成物を塗布して下地処理層を形成し、その上に粘着層付きルーフィングシートを固着して、新規な補修防水層を形成してもよい。粘着層付きルーフィングシートはその裏面に粘着剤層が形成されていて、接着剤層が完全に硬化した後に粘着層付きルーフィングシートの粘着剤層を押圧していけば粘着剤層と接着剤層は密着される。接着剤層の完全硬化した後にルーフィングシートを敷設できるので良好な施工効率、施工精度を実現できる。
【0045】
本発明の2液反応硬化型樹脂組成物は、ルーフィング端末における止水目的で使われるシーリング部に用いることもできる。自着工法などの防水層貼り重ね部において、貼り重ね部の下側ルーフィング表面に表面砂がある場合、予め本発明の2液反応硬化型樹脂組成物の塗布によりシーリング部を形成し、これにより砂面を被覆して平滑になし、該シーリング部が硬化した後にここに粘着層付きルーフィングシートの粘着剤層を押圧していけば、粘着剤層とシーリング部は密着される。この場合、硬化前に粘着層付きルーフィングシートを貼りつけるような方法でより密着性、水密性を高めることもできる。
また、自着工法などの防水層貼り重ね部において、貼り重ね部の下側ルーフィング表面に表面砂ではなくフィルム層など粘着層が容易に接着できる層が形成されている場合は、粘着層付きルーフィングシートを貼り重ねて防水層を形成した後、防水層の端末に、本発明の2液反応硬化型樹脂組成物によりシーリング部を形成してもよい。シーリング部は、ルーフィングシートの貼り重ね部に100〜150g/m程度、棒状に塗布形成し、水密性を高めるようにすることができる。
【0046】
接着剤層2の形成は、本発明の2液反応硬化型樹脂組成物を好ましくは1.0〜1.5kg/m
2程度塗布して形成される。また、既設防水層は数年〜20年程度経年したものであっても本発明の2液反応硬化型樹脂組成物が接着剤層、下地処理層として適正に機能するのでその上に新たな防水層を堅固に構築することができる。
【0047】
本発明の2液反応硬化型樹脂組成物は、水分硬化型樹脂組成物と水性分散体を組み合わせたことにより、系内に水分を混合することでポリマー化するので、常温で迅速に硬化し、環境の湿度に左右されずに確実な硬化が得られる。
ウレタンのような厳密な2液混合撹拌と異なり、系内に水分を混合することでポリマー化するので、攪拌不良による未硬化の発生は起こりにくい。
水性分散体をアスファルトエマルジョンにすることで改質アスファルト塗膜が得られ、水性分散体を合成樹脂エマルジョンにすることで非アスファルト系塗膜が得られるなど、水性分散体の選択により異なる塗膜が得ることができる。
【実施例】
【0048】
比較例1
加水分解性シリル基末端変成樹脂(株式会社カネカ製「サイリル」(登録商標)EST280)100質量部、酸化防止剤としてビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)](BASFジャパン株式会社製「IRGANOX」(登録商標)245)1質量部、充填材として表面処理炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社製カルファイン200M)20質量部および重質炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製BF100)180質量部、可塑剤としてポリプロピレングリコール(三洋化成工業株式会社製PPG3000)100質量部を混合し、水分量が400ppmとなるまで加熱減圧脱水を行った後、50℃以下となるまで冷却し、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同株式会社製ビニルシランA−171)5質量部、接着付与剤としてN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同株式会社製アミノシランA−1120)5質量部、硬化触媒としてジブチル錫(日東化成株式会社製有機スズ系触媒「ネオスタン」U−220H)1.5質量部を均一になるまで混合し、A剤(1)を得た。
【0049】
比較例2
比較例1において触媒1.5質量部を3質量部に増量した以外は、比較例1と同様に実施し、A剤(2)を得た。
【0050】
実施例1
150℃に加温したストレートアスファルト150−200(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)と、予め水道水に対し2%のポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社製エマルゲン109)を溶解した界面活性剤水溶液を60℃に調温したものとを、ストレートアスファルトの濃度が59質量%となるように、同時にハレル型ホモジナイザー(株式会社喜商製アサヒホモジナイザーLL型)に通して、アスファルト乳剤を得た。比較例1で調製したA剤(1)100質量部に、B剤としてアスファルト乳剤を0.1質量部添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0051】
実施例2
アスファルト乳剤の添加量を1質量部に変更した以外は、実施例1と同様に実施し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0052】
実施例3
アスファルト乳剤の添加量を5質量部に変更した以外は、実施例1と同様に実施し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0053】
実施例4
アスファルト乳剤の添加量を10質量部に変更した以外は、実施例1と同様に実施し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0054】
実施例5
アスファルト乳剤の添加量を30質量部に変更した以外は、実施例1と同様に実施し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0055】
実施例6
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−10℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−850、固形分56質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0056】
実施例7
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−10℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−850、固形分56質量%)5質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0057】
実施例8
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−10℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−850、固形分56質量%)10質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0058】
実施例9
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−25℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−815、固形分55質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0059】
実施例10
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−25℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−815、固形分55質量%)5質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0060】
実施例11
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−25℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−815、固形分55質量%)10質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0061】
実施例12
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−40℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−5595、固形分55質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0062】
実施例13
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−40℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−5595、固形分55質量%)5質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0063】
実施例14
A剤(1)100質量部に、B剤としてガラス転移点約−40℃のアクリルエマルジョン(昭和電工株式会社製AE−5595、固形分55質量%)10質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))にて1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0064】
実施例15
A剤(1)100質量部に、B剤として改質アスファルトエマルジョン(田島ルーフィング製ビルコート、固形分85質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0065】
実施例16
A剤(1)100質量部に、B剤としてエチレン・酢ビ・アクリル共重合エマルジョン(昭和電工株式会社製M−750F、固形分56質量%、ガラス転移点−10℃)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0066】
実施例17
A剤(1)100質量部に、B剤としてエチレン・酢ビ共重合エマルジョン(昭和電工株式会社製M−930、固形分56質量%、ガラス転移点10℃)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0067】
実施例18
A剤(1)100質量部に、B剤としてポリエステル・スチレン・アクリル樹脂エマルジョン(昭和電工株式会社製FP−3000A、固形分54質量%、ガラス転移点40℃)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0068】
実施例19
A剤(1)100質量部に、B剤としてアクリルエマルジョン(サイデン化学株式会社製X−213−390E−6、固形分47質量%、ガラス転移点106℃)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0069】
実施例20
A剤(1)100質量部に、B剤としてシランエマルジョン(大同塗料株式会社製アクアシール55E、有効成分50質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0070】
実施例21
A剤(1)100質量部に、B剤としてシランエマルジョン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製SLIBLOCK WMS、有効成分40質量%)1質量部を添加し、超高速マルチ攪拌システム(プライミクス株式会社製「ロボミックス」(登録商標))を用いて、1,000rpm、1分間撹拌し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0071】
実施例において得られた硬化性樹脂組成物について、分散性、硬化性および接着性を評価した。比較例において得られた組成物について、硬化性および接着性を評価した。評価結果を表1および表2に示す。なお、各評価項目の評価方法は、次のとおりである。
【0072】
[分散性]
各エマルジョンの添加に際して、分離、凝集などなく分散できるかを評価し、良好な場合を○、不良の場合を×で示した。
【0073】
[硬化性]
組成物を、180mm×170mm×厚み1mmのアルミ板下地に、厚み1mmとなるように塗布し、改質アスファルトルーフィングとしてプロファインシート(田島ルーフィング株式会社製)を貼り付けた後、所定の温度で所定の時間後(5℃で24時間後、5℃で72時間後、23℃で3時間後、および23℃で24時間後)にルーフィング内部の組成物の硬化状態を評価した。硬化した場合を○、半硬化の場合を△、未硬化の場合を×で示した。
【0074】
[接着性]
組成物を、130mm×170mm×厚み1mmのアルミ板下地に、厚み1mmとなるように塗布し、改質アスファルトルーフィングとして100mm×100mmサイズのプロファインシ一ト(田島ルーフィング株式会社製)を貼り付けた後、所定の温度で所定の時間後(5℃で24時間後、5℃で72時間後、および23℃で24時間後)に25mm幅に裁断し、180°ピールにより組成物の接着性を評価した。組成物またはルーフィングの材料が破壊した場合を○、界面破壊の場合を△、強度測定不能の場合を×で示した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】