(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-109787(P2015-109787A)
(43)【公開日】2015年6月11日
(54)【発明の名称】モータ駆動装置及びモータ駆動方法
(51)【国際特許分類】
H02P 6/12 20060101AFI20150515BHJP
【FI】
H02P6/02 371D
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-182050(P2014-182050)
(22)【出願日】2014年9月8日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0149408
(32)【優先日】2013年12月3日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パク、キョウン フン
(72)【発明者】
【氏名】リー、グン ホン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハン タエ
【テーマコード(参考)】
5H560
【Fターム(参考)】
5H560BB04
5H560BB12
5H560BB17
5H560DC13
5H560EB01
5H560JJ03
5H560RR10
5H560UA05
5H560XA12
(57)【要約】
【課題】本発明は、過電圧保護機能があるモータ駆動装置及びモータ駆動方法に関する。
【解決手段】本発明は、逆起電力の電圧からインバータまたは制御器を保護するための保護機能を有するモータ駆動装置及びモータ駆動方法に関するもので、駆動電源をスイッチングしてモータを駆動させる少なくとも一つのインバータアームを有する駆動部、上記モータからの逆起電圧を充電部に伝達する伝達経路を形成する第1スイッチ部、及び上記駆動部の駆動ラインと上記モータとの間に位置する少なくとも一つのスイッチを備え、上記少なくとも一つのスイッチは、予め設定された周期でターンオン及びターンオフされて上記モータからの逆起電圧の電圧レベルを低減させる第2スイッチ部を含むモータ駆動装置及びモータ駆動方法を提案する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電源をスイッチングしてモータを駆動させる少なくとも一つのインバータアームを有する駆動部と、
前記モータからの逆起電圧を充電部に伝達する伝達経路を形成する第1スイッチ部と、
前記駆動部の駆動ラインと前記モータとの間に位置する少なくとも一つのスイッチを備え、前記少なくとも一つのスイッチは予め設定された周期でターンオン及びターンオフされて前記モータからの逆起電圧の電圧レベルを低減させる第2スイッチ部と
を含む、モータ駆動装置。
【請求項2】
前記駆動部は3相インバータアームを有する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記第2スイッチ部は、前記駆動部からの3相駆動ラインのうち2相の駆動ラインにそれぞれ位置する第1スイッチ及び第2スイッチを備える、請求項2に記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記第1スイッチ及び第2スイッチは、前記モータから逆起電圧が発生すると、予め設定された時間の間予め設定された周期でターンオン及びターンオフされ、
前記予め設定された時間の後に、前記第1スイッチ及び第2スイッチはターンオフされる、請求項3に記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
前記第1スイッチ及び第2スイッチは、前記第1スイッチ部の伝達経路の形成後に、前記モータからの逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上であると、前記予め設定された時間の間前記予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返すことで、前記モータからの逆起電圧の電圧レベルを低減させる、請求項3に記載のモータ駆動装置。
【請求項6】
前記モータは永久磁石モータである、請求項1から5の何れか1項に記載のモータ駆動装置。
【請求項7】
前記第1スイッチ部は、前記モータからの逆起電圧が発生すると、ターンオンされて前記逆起電圧が前記充電部に伝達される伝達経路を形成し、
前記第2スイッチ部は、前記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、ターンオン及びターンオフを繰り返すことで、前記逆起電圧の電圧レベルを低減させる、請求項1から6の何れか1項に記載のモータ駆動装置。
【請求項8】
前記第2スイッチ部は、前記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された時間の間前記基準電圧以上であると、ターンオフされて前記逆起電圧の伝達を遮断させる、請求項7に記載のモータ駆動装置。
【請求項9】
モータから逆起電圧が発生すると、第1スイッチ部をターンオンさせて前記逆起電圧が電源を充電する充電部に伝達される伝達経路を形成する第1保護段階と、
前記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、モータを駆動させる駆動部の駆動ラインと前記モータとの間に位置する少なくとも一つのスイッチを予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返すことで前記逆起電圧の電圧レベルを低減させる第2保護段階と
を含む、モータ駆動方法。
【請求項10】
前記第2保護段階において、予め設定された時間の間前記少なくとも一つのスイッチが予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返した後、前記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、前記少なくとも一つのスイッチをターンオフ状態に維持させる第3保護段階をさらに含む、請求項9に記載のモータ駆動方法。
【請求項11】
前記モータは3相永久磁石モータである、請求項9または10に記載のモータ駆動方法。
【請求項12】
前記第2保護段階は、前記モータを駆動させる駆動信号を前記モータに伝達する3相駆動ラインのうち2相の駆動ラインの信号伝達経路をターンオン及びターンオフさせる、請求項11に記載のモータ駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電圧保護機能があるモータ駆動装置及びモータ駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、モータ(電動機)及びこれを活用する電力電子分野における技術の飛躍的な発展に伴い、モータを用いるシステムに適用されるモータのサイズが次第に小型化されている。
【0003】
このようなモータのうち永久磁石モータは、高効率及び高性能を有し、単位体積当たりの出力密度が非常に高いため小型軽量に製作するのに有利になる。
【0004】
しかし、永久磁石モータが60V以下の低圧の電源を用いるシステムに適用される場合、6000rpm以上の高速駆動時に、永久磁石モータにおいて発生する逆起電力の電圧が電源電圧より非常に高くなる可能性があるため、誘導型モータ、巻線型同期モータ、クローポール型(claw pole)モータなどが低圧の電源を用いるシステムに主に用いられることができる。
【0005】
即ち、永久磁石モータは、インバータ及び制御器が異常動作する場合、永久磁石による逆起電力の電圧がそのままインバータまたは制御器に流入されてシステム全体が異常動作するという問題点があり得る。
【0006】
下記先行技術文献には、保護機能動作を有するモータ駆動装置が提案されているが、モータにおいて発生する逆起電力の電圧からインバータまたは制御器を保護するための保護機能については記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第2010−0044416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上記した問題点を解決するためのもので、逆起電力の電圧からインバータまたは制御器を保護するための保護機能を有するモータ駆動装置及びモータ駆動方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した本発明の課題を解決すべく、本発明の技術的な一側面は、駆動電源をスイッチングしてモータを駆動させる少なくとも一つのインバータアームを有する駆動部と、上記モータからの逆起電圧を充電部に伝達する伝達経路を形成する第1スイッチ部と、上記駆動部の駆動ラインと上記モータとの間に位置する少なくとも一つのスイッチを備え、上記少なくとも一つのスイッチは予め設定された周期でターンオン及びターンオフされて上記モータからの逆起電圧の電圧レベルを低減させる第2スイッチ部と、を含むモータ駆動装置を提案する。
【0010】
本発明の技術的な一側面によると、上記駆動部は3相インバータアームを有することができる。
【0011】
本発明の技術的な一側面によると、上記第2スイッチ部は、上記駆動部からの3相駆動ラインのうち2相の駆動ラインにそれぞれ位置する第1スイッチ及び第2スイッチを備えることができる。
【0012】
本発明の技術的な一側面によると、上記第1スイッチ及び第2スイッチは、上記モータから逆起電圧が発生すると、予め設定された時間の間予め設定された周期でターンオン及びターンオフされ、上記予め設定された時間の後に、上記第1スイッチ及び第2スイッチはターンオフされることができる。
【0013】
本発明の技術的な一側面によると、上記第1スイッチ及び第2スイッチは、上記第1スイッチ部の伝達経路の形成後に、上記モータからの逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上であると、上記予め設定された時間の間上記予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返すことで、上記モータからの逆起電圧の電圧レベルを低減させることができる。
【0014】
本発明の技術的な一側面によると、上記モータは永久磁石モータであることができる。
【0015】
本発明の技術的な一側面によると、上記第1スイッチ部は、上記モータからの逆起電圧が発生すると、ターンオンされて上記逆起電圧が上記充電部に伝達される伝達経路を形成し、上記第2スイッチ部は、上記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、ターンオン及びターンオフを繰り返すことで上記逆起電圧の電圧レベルを低減させることができる。
【0016】
本発明の技術的な一側面によると、上記第2スイッチ部は、上記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された時間の間上記基準電圧以上であると、ターンオフされて上記逆起電圧の伝達を遮断させることができる。
【0017】
上述した本発明の課題を解決すべく、本発明の他の技術的な一側面は、モータから逆起電圧が発生すると、第1スイッチ部をターンオンさせて上記逆起電圧が電源を充電する充電部に伝達される伝達経路を形成する第1保護段階と、
上記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、モータを駆動させる駆動部の駆動ラインと上記モータとの間に位置する少なくとも一つのスイッチを予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返すことで上記逆起電圧の電圧レベルを低減させる第2保護段階と、を含むモータ駆動方法を提案する。
【0018】
本発明の他の技術的な一側面によると、上記第2保護段階において、予め設定された時間の間上記少なくとも一つのスイッチが予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返した後、上記逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧以上であると、上記少なくとも一つのスイッチをターンオフ状態に維持させる第3保護段階をさらに含むことができる。
【0019】
本発明の他の技術的な一側面によると、上記モータは3相永久磁石モータであることができる。
【0020】
本発明の他の技術的な一側面によると、上記第2保護段階は、上記モータを駆動させる駆動信号を上記モータに伝達する3相駆動ラインのうち2相の駆動ラインの信号伝達経路をターンオン及びターンオフさせることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、インバータの異常動作時に、モータから流入される逆起電力の電圧からインバータまたは制御器を保護することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明のモータ駆動装置を概略的に示した回路図である。
【
図2】本発明のモータ駆動装置の第1スイッチ部の動作を概略的に示した回路図である。
【
図3】本発明のモータ駆動方法を概略的に示した動作流れ図である。
【
図4】モータから印加される逆起電圧を示したグラフである。
【
図5】本発明のモータ駆動装置の第2スイッチ部によって逆起電圧の電圧レベルが低減されることを示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0024】
なお、明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとする場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その間に他の素子を介して「間接的に連結」されている場合も含む。
【0025】
さらに、ある構成要素を「含む」とすることは、特別に反対される記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0026】
以下では、図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明のモータ駆動装置を概略的に示した回路図であり、
図2は本発明のモータ駆動装置の第1スイッチ部の動作を概略的に示した回路図である。
【0028】
図1を参照すると、本発明のモータ駆動装置100は、駆動部110、第1スイッチ部120、及び第2スイッチ部130を含むことができる。
【0029】
駆動部110は、少なくとも一つのインバータアームを有することができる。上記少なくとも一つのインバータアームには、二つのスイッチが直列連結されることができ、上記二つのスイッチの連結点からモータまで駆動ラインが形成されてモータを駆動させる駆動信号が伝達されることができる。
【0030】
本発明の一実施例として、駆動部110は、3相インバータアーム111、112、113を有することができ、第1インバータアーム111、第2インバータアーム112、及び第3インバータアーム113のそれぞれは、駆動電源が印加される両端の間に直列連結された二つの駆動スイッチ(S1、S4)、(S2、S5)、(S3、S6)を備えることができる。
【0031】
まず、モータは、外部から駆動電源の供給を受けてパルス幅変調信号によって回転動作を行うことができる。
【0032】
例えば、駆動部110から提供される駆動電流により、モータの各コイルに磁場が発生することができる。
【0033】
このようなコイルにおいて発生する磁場により、モータに備えられた回転子が回転することができる。
【0034】
駆動部110は、モータにパルス幅変調信号を提供することにより、モータの駆動を制御することができる。
【0035】
駆動部110は、モータの逆起電力(Back Electromotive Force)の零交差(zero crossing)時点を検出してモータMの相転換時点を決定することができる。
【0036】
また、駆動部110は、相転換時点が反映されたパルス幅変調信号をモータに提供することで、モータの駆動を制御することができる。
【0037】
駆動部110は、パルス幅変調信号によって直流電圧を単相または複数の相(例えば、3相または4相)電圧に変換してモータMのコイル(上記複数の相に対応)にそれぞれ印加することで磁場を発生させることができる。
【0038】
駆動部110は、単相電圧または複数の相に順に相電圧を印加することにより、モータの回転子を回転させることができる。
【0039】
例えば、モータの固定子が極性を有する永久磁石であり、回転子が3個のコイルを有するとした場合、駆動部110は、第1インバータアーム111、第2インバータアーム112、及び第3インバータアーム113を備え、第1から第3インバータアーム111、112、113からの駆動ラインによって回転子の3個のコイル(3相)に順に相電圧を印加することで磁場を発生させることができる。
【0040】
したがって、発生した磁場によって回転子は所定の極性を有するようになり、各相ごとに順に極性を有するようになるため、回転子は固定子を中心に回転を行うようになる。
【0041】
一方、外部衝撃または故障などが原因でモータの起動に失敗して駆動部110が正常動作しないことがある。このとき、モータは回転し続いているため、モータから発生した逆起電圧が、駆動部110、または駆動部110の第1から第3インバータアーム111、112、113にパルス幅変調信号を提供する制御器(図示せず)などに印加される可能性がある。
【0042】
このため、第1スイッチ部120はスイッチS7を備えることができる。スイッチS7は、直流電源を充電することができる充電部140と駆動部110の間に位置することで、
図2に示された矢印のようにターンオンされてモータから発生した逆起電圧が充電部140に印加されるように伝達経路を形成することができる。
【0043】
また、第2スイッチ部130は、少なくとも一つのスイッチを備えることができ、上記少なくとも一つのスイッチは駆動部のインバータアームとモータとの駆動ラインに形成されることができる。
【0044】
本発明の一実施例として、駆動部110は、第1から第3インバータアーム111、112、113を備えることができ、第2スイッチ部130は第1から第3インバータアームとモータとの3相駆動ラインのうち2相の駆動ラインにそれぞれ形成された第1スイッチS8及び第2スイッチS9を備えることができる。
【0045】
第2スイッチ部130の第1及び第2スイッチS8、S9は、ターンオン及びターンオフを繰り返すことで、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルを低減させることができる。
【0046】
第2スイッチ部130の第1及び第2スイッチS8、S9のターンオン及びターンオフの繰り返し動作は、第1スイッチ部120のスイッチS7のターンオン動作後に、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上の場合に行われることができる。また、第1及び第2スイッチS8、S9のターンオン及びターンオフの繰り返し動作が予め設定された時間の間行われた後、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上の場合、第1及び第2スイッチS8、S9はターンオフされてモータから発生した逆起電圧が駆動部110に印加されることを遮断することができる。
【0047】
図3は本発明のモータ駆動方法を概略的に示した動作流れ図である。
【0048】
図1及び
図3を参照すると、まず、駆動部110の異常動作が原因でモータの起動に失敗した場合、モータから発生した逆起電圧が駆動部110に印加されることができる。
【0049】
このとき、第1スイッチ部120のスイッチS7はターンオンされて、駆動部110に印加される逆起電圧が充電部140に印加できるように伝達経路を形成することができる(S10)。
【0050】
また、第1スイッチ部120のスイッチS7がターンオンされてから一定時間が経った後に、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上であってもよい。
【0051】
このとき、第2スイッチ部130の第1及び第2スイッチS8、S9は、予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返すことができる。これにより、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルを低減させることができる(S20)。
【0052】
最後に、第2スイッチ部130の第1及び第2スイッチS8、S9のターンオン及びターンオフの動作が繰り返され、予め設定された一定時間が経った後も、モータから発生した逆起電圧の電圧レベルが予め設定された基準電圧レベル以上である場合、第1及び第2スイッチS8、S9がターンオフされることで、モータから発生した逆起電圧が駆動部110に印加されることを遮断することができる(S30)。
【0053】
図4はモータから印加される逆起電圧を示したグラフであり、
図5は本発明のモータ駆動装置の第2スイッチ部によって逆起電圧の電圧レベルが低減されることを示したグラフである。
【0054】
図4には、モータの起動失敗時に、モータから発生する可能性がある逆起電圧の電圧レベルが示されている。
【0055】
一例として、100Vp−pの逆起電圧が発生することが図示されている。
【0056】
図5を参照すると、第2スイッチ部130の第1及び第2スイッチS8、S9が予め設定された周期でターンオン及びターンオフを繰り返す場合、モータの起動失敗時に、モータから発生する可能性がある逆起電圧の電圧レベルが低減されることが確認できる。
【0057】
図示されたように、例えば、100Vp−pの逆起電圧が発生する場合、90Vp−p程度に逆起電圧の電圧レベルが低減されることが分かる。
【0058】
上記の通り、本発明によると、インバータの異常動作時に、モータから流入される逆起電力の電圧からインバータまたは制御器を保護することができるようになる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0060】
100 モータ駆動装置
110 駆動部
111 第1インバータアーム
112 第2インバータアーム
113 第3インバータアーム
120 第1スイッチ部
130 第2スイッチ部
140 充電部
S1、S2、S3、S4、S5、S6 駆動スイッチ
S7 スイッチ
S8 第1スイッチ
S9 第2スイッチ