【課題】ウエット性能の低下を抑えつつ、主溝の開口端近傍において石の進入を防止することができ、しかも、突起の付け根部分を起点とするクラックの発生も抑えることができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部10にタイヤ周方向Xに沿って延びる主溝12と、主溝12の溝側壁12aから主溝12内方へ向けて突出する突起20とが設けられた空気入りタイヤにおいて、突起20は、主溝12の溝底12bに向かうほど溝側壁12aからの突出量が小さくなり溝底12bよりタイヤ径方向外方Z1において終端し、かつ、突起20の突出方向Yの先端側に向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなることを特徴とする。
前記突起は、タイヤ径方向外側に向いた突起外面が、前記突起の突出方向先端側に向かうほど溝底側へ傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
前記突起は、タイヤ径方向外側に向いた突起外面が、前記トレッド部の接地面より溝底側に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
前記突起は、前記主溝において対向する一対の溝側壁にタイヤ周方向に沿って交互に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【背景技術】
【0002】
砂利道などを走行した際に、路上の石がタイヤのトレッド部の主溝に挟み込まれる、いわゆる石噛みを起こすことがある。このような石噛みを起こした状態で車両が走行を続けタイヤが転動すると、主溝に挟み込まれた石が溝底を圧迫したり、主溝を押し広げようとする力が作用したりするため、溝底にクラックなどの損傷が生じやすくなる。
【0003】
そこで、従来、主溝の溝底や溝側壁に突起を設け、それにより石噛みを防止した空気入りタイヤが下記特許文献1〜3に提案されている。
【0004】
しかしながら、上記のタイヤでは、溝底近傍において石噛みの発生を抑えることができるが、主溝の開口端近傍において石の進入を防ぐことができない問題がある。これに対して、突起の溝底からの突出高さを大きく設定することも考えられるが、その場合、突起の剛性が低下するため、石の進入を防止できなくなったり、あるいは、溝容積が減少するため、濡れた路面における走行性能(ウエット性能)が低下したりするという問題がある。
【0005】
また、上記のタイヤでは、主溝に設けられた突起が溝底に存在しているため、突起が溝底から急激に立ち上がる形状となり、溝底と突起との境界部分をなだらかな曲面形状に設けることができず、突起の付け根部分(つまり、溝底と突起との境界部分)を起点としてクラックが発生しやすいという問題がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。
【
図3】
図1の空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図である。
【
図5】
図1の空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の正面図である。
【
図6】(a)、(b)は、主溝に挟まった石を排出するメカニズムを示す突起の正面図である。
【
図7】接地状態における
図2のA−A断面図である。
【
図8】(a)は本発明の変更例1に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図、(b)は同突起の断面図である。
【
図9】(a)は本発明の変更例2に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図、(b)は同突起の断面図を示すである。
【
図10】(a)は本発明の変更例3に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図、(b)は同突起の断面図である。
【
図11】比較例1に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の断面図を示す。
【
図12】(a)は比較例2に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図、(b)は同突起の断面図である。
【
図13】(a)は比較例3に係る空気入りタイヤの主溝に設けられた突起の斜視図、(b)は同突起の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る空気入りタイヤは、図示を省略したが、左右一対のビード部及びサイドウォール部と、左右のサイドウォール部の径方向外側端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド部10とを備えて構成されている。この空気入りタイヤは一対のビード部間にまたがって延びるカーカスを備える。
【0014】
カーカスは、トレッド部10からサイドウォール部を経て、ビード部に埋設されたビードコアにて両端部が係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、上記した各部を補強する。
【0015】
トレッド部10におけるカーカスの外周側には、2層以上のゴム被覆されたスチールコート層からなるベルトが設けられており、カーカスの外周でトレッド部10を補強する。
【0016】
空気入りタイヤにおいて接地面11を構成するトレッド部10の表面には、
図1に示すように、タイヤ周方向Xに沿って延びる主溝12が設けられている。本実施形態では、本実施形態では、トレッド面に、タイヤ周方向に直線状に延びる4本の主溝12と、各主溝12の間の陸部をブロック14に区分する横溝16と、タイヤ幅方向最外側に位置する主溝12の外側にてタイヤ周方向に連続して延びるショルダーリブ18とが設けられている。
【0017】
主溝12を区画する一対の溝側壁12aには、
図1及び
図2に示すように、対向する溝側壁12aに向けて主溝12の内方へ突出する突起20が、タイヤ周方向Xに間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、突起20が、主溝12を挟んで対向する一対の溝側壁12aにタイヤ周方向Xに沿って交互に設けられている。
【0018】
主溝12の溝側壁12aに設けられた複数の突起20は、いずれも同一の形状をなしており、
図3〜
図5に示すように、タイヤ周方向Xに向いた一対の突起側面20aと、タイヤ径方向外方Z1に向いた突起外面20bと、主溝12を挟んで溝側壁12aに対向する突起正面20cとを備える。
【0019】
より具体的には、突起正面20cが、主溝12の深さ方向に相当するタイヤ径方向Zに対して、溝底12bに向かうほど溝側壁12aに近づくように傾斜しており、突起20は、主溝12の溝底12bに向かうほど溝側壁12aからの突出量が小さくなり溝底12よりタイヤ径方向外方Z1において(つまり、溝底12bに到達する前に)終端している。また、突起20は、主溝12の幅方向に相当する突起20の突出方向Yの先端側に向かうほど(つまり、溝側壁12aから離れるほど)タイヤ周方向Xに沿った長さが短くなる先細形状をなしており、本実施形態では、一対の突起側面20aが、突起20の内側に向かってえぐれるように湾曲する断面円弧状の曲面で構成されている(
図2及び
図3参照)。
【0020】
突起20の突起正面20cは、溝底12bに向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなる溝底12bに向かって細くなる形状をなしており、突起正面20cにおけるタイヤ径方向外側Z1の長さL1が、タイヤ径方向内側Z2の長さL2に比べて大きくなっている(
図3及び
図5参照)。
【0021】
突起20の突起外面20bは、接地面11より溝底12b側に設けられており、本実施形態では、
図4に示すように、接地面11より距離D2だけ溝底12b側にずれた位置に溝側壁12aとの接合部分が配置されている。また、突起外面20bは、
図4に示すようなタイヤが非接地状態にあると、突起20の突出方向Yの先端側に向かうほど溝底12b側へ傾斜している。
【0022】
ここで、
図2、
図4及び
図5を参照して、本実施形態の空気入りタイヤの各種寸法の一例を挙げると、トレッドパターンの繰り返しのピッチ長が50mm、主溝12の開口側(接地面11側)の溝幅Wが11mm、主溝12の深さDが14mmの場合に、突起外面20bと溝側壁12aとの接合位置から突起外面20bの突出方向Yの先端までの長さ(突出量)W1を溝幅Wの35%以上(例えば、長さW1=5mm)に設定することができ、突起正面20cのタイヤ径方向外側Z1(言い換えれば、突起外面20bの突出方向Yの先端側)のタイヤ周方向Xに沿った長さL1を4mm〜10mmの範囲(例えば、L1=7mm)に設定することができ、突起正面20cのタイヤ径方向内側Z2のタイヤ周方向Xに沿った長さL2を3mm、接地面11から突起外面20bまでのタイヤ径方向Zに沿った長さD1を2mm、接地面11から突起正面20cのタイヤ径方向内側Z2(言い換えれば、突起正面20cと溝側壁12aとの接合位置)までのタイヤ径方向Zに沿った長さD2を11mm、タイヤ径方向Zに対する突起正面20cの角度θ1を20°、突起20の突出方向Yに対する突起外面の角度θ2を2°とすることができる。
【0023】
このような本実施形態における空気入りタイヤでは、主溝12への石の進入を防止する突起20が、主溝12の溝底12bに向かうほど溝側壁12aからの突出量が小さくなり溝底12よりタイヤ径方向外方Z1において終端しており、溝底12bに突起20が存在していないため、溝底12bをなだらかな曲面形状に設けることが可能となり、クラックの発生を抑えることができるとともに、主溝12の溝容積を十分に確保することができウエット性能の低下を抑えることができる。
【0024】
特に、本実施形態では、主溝12の溝底12b側の溝容積の減少を抑えることができるため、ウエット性能が低下しやすいタイヤ摩耗時において、主溝12に突起20を設けても溝容積を確保することができ、ウエット性能とを低下させることなく、突起20によって石噛みを防止することができる
また、本実施形態の空気入りタイヤでは、主溝12の溝側壁12aから突出する突起20が、突出方向Yの先端側に向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなる先細形状をなしているため、突起20と主溝12の溝側壁12aとを緩やかな角度で接合して、突起20と主溝12の溝側壁12aとの接合部分への応力集中を緩和することができ、当該接合部分を起点とするクラックの発生を抑えることができる。しかも、本実施形態では、突起20と溝側壁12aとの接合部分を構成する突起側面20aが、突起20の内側に向かってえぐれるように湾曲する断面円弧状の曲面をなしているため、突起20と主溝12の溝側壁12aとの接合部分を、なめらかな曲面で接合することができ、より一層、突起20と溝側壁12aとの接合部分を起点とするクラックの発生を抑えることができる。
【0025】
また、本実施形態では、主溝12に設けられた突起20が、溝底12bに向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなり、溝底12bに向かって先細形状をなしており、接地面11側に比べて溝底12b側の剛性が低くなっている。そのため、主溝12の溝側壁12aの間に石Sが進入しても、
図6(a)に示すように、突起20の突起外面20bによって更に溝底12b側へ進入するのを防ぐことができることに加え、溝底12b側を低剛性に設けたことにより、
図6(b)に示すように、突起20がタイヤ周方向Xにねじれ変形しやすくなり、突起20のタイヤ径方向外側Z1に挟み込まれた石Sを移動させることができるため、挟み込まれた石Sがタイヤ転動時の遠心力などにより主溝12の外部へ排出されやすくなる。
【0026】
また、本実施形態のように突起20の突起外面20bは、タイヤが非接地状態において、突起20の突出方向Yの先端側に向かうほど溝底12b側へ傾斜しているため、接地状態では、
図7において2点鎖線で示すように、突起外面20bが接地面11と略平行になるようにトレッド部10の主溝12及び突起20が弾性変形して、主溝12への石の進入をより効果的に防止することができる。
【0027】
また、本実施形態の空気入りタイヤでは、突起20の突起外面20bが、トレッド部10の接地面11より溝底12b側に位置しており、突起20が接地面11より溝底12b側に離れた位置に設けられているため、摩耗が不安定になりやすいタイヤの摩耗初期において突起20が接地することがなく接地圧を均一化することができ、タイヤの偏摩耗を抑えることができる。
【0028】
しかも、本実施形態にように突起20が、主溝12を挟んで対向する一対の溝側壁12aにタイヤ周方向Xに沿って交互に設けられているため、突起20の突出量を大きく設けても、対向する溝壁12aに設けられた突起20に接触することがない。そのため、突起20の突出量を大きく設定して石の進入を防止することができるとともに、対向する突起20同士が接触することに起因した接地圧の不均一化によるタイヤの偏摩耗を抑えることができる。
【0029】
なお、本発明の空気入りタイヤは、上記のように石の排出性に優れるため、非舗装道路を走行する機会が多いトラックやバスなどの比較的車両総重量が重い車両に使用される重荷重用空気入りタイヤとして特に有用であるが、乗用車用タイヤなどの各種タイヤに適用することができる。
【0030】
(他の実施形態)
上記した実施形態では、主溝12の溝側壁12aから突出する突起20として、非接地状態において突起外面20bが突起20の突出方向Yの先端側に向かうほど溝底12b側へ傾斜し、突起側面20aが突起20の内側に断面円弧状の曲面形状にえぐれ、主溝12の溝底12bに向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなる形状に設ける例を示したが、例えば、
図8に示す変更例1のように、非接地状態において突起外面20bを接地面11に平行に設けたり、
図9に示す変更例2のように、突起正面20cのタイヤ周方向Xに沿った長さを主溝12の深さ方向で一定に設けたり、
図10に示す変更例3のように、突起側面20aを平面に設けてもよい。
【0031】
その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1〜4及び比較例1〜3の空気入りタイヤ(タイヤサイズ:11R22.5 14P.R.)を試作した。これらの各試作タイヤは、タイヤ内部構造と基本的なトレッドパターンを同一とし、主溝に設けた突起の形状を変更して作製したものである。
【0034】
具体的には、実施例1は、上記第1実施形態に対応するもので、主溝12の溝側壁12aから突出する突起20が、主溝12の溝底12bに向かうほど溝側壁12aからの突出量が小さくなり溝底12bよりタイヤ径方向外方Z1において終端し、かつ、突起20の突出方向Yの先端側に向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短く設けられ、非接地状態において突起外面20bが突起20の突出方向Yの先端側に向かうほど溝底12b側へ傾斜し、突起側面20aが突起20の内側に円弧状にえぐれ、主溝12の溝底12bに向かうほどタイヤ周方向Xに沿った長さが短くなる形状に設ける例である。
【0035】
実施例2は、上記した本発明の変更例1に対応するもので、非接地状態において突起外面20bが接地面11に平行に設けられた点で実施例1と相違するが、その他の構成は実施例1と共通する。
【0036】
実施例3は、上記した本発明の変更例2に対応するもので、突起正面20cのタイヤ周方向Xに沿った長さが主溝12の深さ方向で一定に設けられた点で実施例1と相違するが、その他の構成は実施例1と共通する。
【0037】
実施例4は、上記した本発明の変更例3に対応するもので、突起側面20aが平面に設けられた点で実施例1と相違するが、その他の構成は実施例1と共通する。
【0038】
比較例1は、
図11に示すように、主溝12の溝底12bからタイヤ径方向外方Z1に突起20が突出しており、溝底12bからタイヤ径方向外方Z1への突出量Hが5mm、突起20の主溝12の溝幅方向の長さEが2.4mmに設定されている。
【0039】
比較例2は、
図12に示すように、主溝12の溝側壁12aから突出する突起20が、主溝12の溝底12bに向かうほど溝側壁12aからの突出量が小さくなり溝底12bよりタイヤ径方向外方Z1において終端しているが、タイヤ周方向Xに沿った長さが突起20の突出方向Yで一定に設けられている。
【0040】
比較例3は、
図13に示すように、主溝12の溝側壁12aから突出する突起20が、溝底12bに達して溝側壁12a及び溝底12bに接合されており、タイヤ周方向Xに沿った長さが突起20の突出方向Yで一定に設けられている。
【0041】
なお、実施例1〜4及び比較例1〜3の試作タイヤにおいて、主溝12に設けた突起20の各種寸法は表1に示すとおりである。表1中、Wは主溝12の開口側の溝幅、Dは主溝12の深さ、W1は突起外面20bと溝側壁12aとの接合位置から突起外面20bの突出方向Yの先端までの長さ(突起20の突出量)、L1は突起正面20cのタイヤ径方向外側Z1のタイヤ周方向Xに沿った長さ、L2は突起正面20cのタイヤ径方向内側Z2のタイヤ周方向Xに沿った長さ、D1は接地面11から突起外面20bまでのタイヤ径方向Zに沿った長さ、D2は接地面11から突起正面20cのタイヤ径方向内側Z2までのタイヤ径方向に沿った長さ、θ1はタイヤ径方向Zに対する突起正面20cの角度、θ2は突起20の突出方向Yに対する突起外面20bの角度を示す。
【0042】
実施例1〜4及び比較例1〜3の各空気入りタイヤについてウエット性能と、耐石噛み性能、及び耐クラック性能を評価した。評価方法は以下のとおりである。
【0043】
(1)ウエット性能
試作タイヤを22.5×7.50のリムに組み付け、内圧700KPaまでエアを充填し、車両総重量20tのABS装置が装備されている大型トラックの全ての車輪に装着した後、最大積載量の60%の荷重条件にて水深10mmの水路に速度85Km/hにて進入し、速度80Km/hになった時点から制動を開始し、制動を開始した点を始点として速度20Km/hまで減速した地点までの距離を計測した。当該計測は、新品のタイヤを装着した場合と50%摩耗したタイヤを装着した場合についてそれぞれ行った。評価結果は、比較例1を100とした指数で表示し、指数が大きいほどウエット性能が高いことを示す。
【0044】
(2)耐石噛み性能及び
試作タイヤを22.5×7.50のリムに組み付け、内圧700KPaまでエアを充填し、車両総重量20tの大型トラックの全ての車輪に装着し、最大積載量の90%の荷重条件にて一般道を40000Kmで走行した後、主溝内に入り込んだ石の個数を計測した。
【0045】
(3)耐クラック性能
試作タイヤを22.5×7.50のリムに組み付け、内圧700KPaまでエアを充填し、車両総重量20tの大型トラックの全ての車輪に装着し、最大積載量の90%の荷重条件にて一般道を40000Kmで走行した後、主溝の溝側壁あるいは溝底と突起との間に生じたクラックの有無を観察した。
【0046】
【表1】
【0047】
結果は、表1に示すとおりであり、実施例1〜4では、比較例1〜3に比べて、新品時及び50%摩耗時において優れたウエット性能を発揮するとともに、主溝への石の入り込みが低減された。また、比較例1〜3では、突起20と主溝12の溝側壁12aや溝底12bとの接合部分を起点としたクラックが発生したが、実施例1〜4では、突起20と主溝12の溝側壁12aとの接合部分を起点としたクラックが発生せず、クラックの発生も抑えることができた。