特開2015-112202(P2015-112202A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-112202無効操作検知装置、入力操作判定方法、入力操作判定プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-112202(P2015-112202A)
(43)【公開日】2015年6月22日
(54)【発明の名称】無効操作検知装置、入力操作判定方法、入力操作判定プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20150526BHJP
【FI】
   A63F5/04 512D
   A63F5/04 512A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-255040(P2013-255040)
(22)【出願日】2013年12月10日
(71)【出願人】
【識別番号】593145799
【氏名又は名称】フィールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松川 哲也
【テーマコード(参考)】
2C082
【Fターム(参考)】
2C082AA02
2C082BA02
2C082BA22
2C082BB02
2C082BB16
2C082BB48
2C082BB78
2C082BB83
2C082BB93
2C082BB94
2C082BB96
2C082CA02
2C082CA23
2C082CA24
2C082CA27
2C082CB04
2C082CB23
2C082CB33
2C082CB42
2C082CC01
2C082CC12
2C082CD12
2C082CD18
2C082CD31
2C082CD47
2C082CD49
2C082CD55
2C082CE12
2C082DA52
2C082DA54
2C082EB01
(57)【要約】
【課題】遊技者に対して、無効な入力操作の改善を促す。
【解決手段】本発明の一実施形態にかかる無効操作検知装置は、遊技者による遊技機の入力デバイスの操作であって、該遊技機の遊技における所定の入力指示に対する操作により生成された入力操作信号を取得する取得手段と、取得手段により取得された入力操作信号の各々について、操作が無効操作に対応するものか否かを判定する判定手段と、判定の結果を出力する出力手段とを備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による遊技機の入力デバイスの操作であって、該遊技機の遊技における所定の入力指示に対する操作により生成された入力操作信号を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された入力操作信号の各々について、前記操作が無効操作に対応するものか否かを判定する判定手段と、
前記判定の結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする無効操作検知装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記操作について、前記無効操作の数をカウントすることを特徴とする請求項1記載の無効操作検知装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記遊技機の遊技の進行状態に基づいて、前記入力操作信号が入力有効か無効かの何れかを判定することを特徴とする請求項2記載の無効操作検知装置。
【請求項4】
前記入力デバイスは、複数種類の入力デバイスであって、
入力デバイスの種類毎に、前記入力操作信号が入力有効又は入力無効か、及び少なくとも入力無効の判定回数の少なくとも一方を含む判定の結果を記録する記録手段を備えることを特徴とする請求項3記載の無効操作検知装置。
【請求項5】
遊技者による遊技機の入力デバイスを操作であって、該遊技機の遊技における所定の入力指示に対する操作を検知する検知工程と、
前記検知工程により検知された前記操作が無効か否かを判定する判定工程と
を有することを特徴とする入力操作判定方法。
【請求項6】
コンピュータを請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無効操作検知装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
コンピュータにより読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、請求項6記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無効操作検知装置、入力操作判定方法、入力操作判定プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技機の1つとして、回胴式遊技機が知られている。回胴式遊技機においては、まず、遊技者の回転開始操作を契機として、入賞役の内部抽選を行うと共に、複数の回胴の回転を開始させる。回胴回転中、今度は遊技者の回転停止操作を契機として、内部抽選の結果に基づく回胴の停止制御を行いながら、複数の回胴の回転を停止させる。遊技の結果は、入賞判定ライン上に停止した図柄の組み合わせに従って、メダル等の払い出しが行われる。
【0003】
より具体的に、回胴式遊技機の遊技は、次のような操作サイクルの繰り返しにより実現される。
【0004】
(1)メダルのベット操作
まず、遊技者は、メダルを投入することで、メダルのベットを行う。また、メダルが内部貯留(クレジット)に貯留されている場合には、「MAXBETボタン」を押下することで、メダルのベットを行う。
【0005】
(2)回胴の開始操作
次いで、遊技者は、例えば、「スタートレバー」を入力することで、複数の回胴の回転を開始させる。
【0006】
(3)回胴の停止操作
回胴回転中、遊技者は、「停止ボタン」を押下することで、それぞれの回胴の回転を停止させる。
【0007】
ここで、このような操作サイクルの中、実際の遊技に際しては、回胴式遊技機に対し必要以上の入力操作が行われていることがある。例えば、遊技者によっては、メダルのベット操作時、「MAXBETボタン」を何度も連打したり、回胴の回転操作時、「スタートレバー」を何度もカチャカチャさせてみたり、またもしくは、回胴の停止操作時、リールが停止操作を受け付けるまでの間何度も「停止ボタン」を連打するというようなケースが散見される。
【0008】
これに関する技術として、特許文献1、2には、動作異常を引き起こす原因の一つである不合理な操作スイッチ類の入力を無効とすることができる回胴式遊技機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−326101号公報
【特許文献2】特開2004−249077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1、2記載の発明は、操作スイッチ類の入力を無効とすることで遊技機の内部的な動作異常を防止するものの、依然として、遊技機が備える操作スイッチ類に対して必要以上の入力操作がなされる限り、例えば、ボタン不良やレバー不良など、ハード的な故障の原因を引き起こす可能性がある。また、長時間遊技するような遊技者にとって、必要以上の入力操作は、疲労の原因にもなりうる。
【0011】
本発明は上記の点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、遊技者に対して、無効な入力操作の改善を促すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様にかかる無効操作検知装置は、遊技者による遊技機の入力デバイスの操作であって、該遊技機の遊技における所定の入力指示に対する操作により生成された入力操作信号を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された入力操作信号の各々について、前記操作が無効操作に対応するものか否かを判定する判定手段と、前記判定の結果を出力する出力手段とを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施の形態によれば、遊技者に対して、無効な入力操作の改善を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る回胴遊技機の外観構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る回胴遊技機の制御系構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る回胴遊技機の機能系構成を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る判定結果テーブルを示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る回胴遊技機の診断処理例を示すフローチャート図である。
図6】本発明の一実施形態に係る回胴遊技機の内部状態を説明する図である。
図7】(a)、(b)は、本発明の一実施形態にかかる診断結果の出力形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
【0016】
<概要>
本実施形態にかかる回胴遊技機には、遊技者の入力有効打、無効打を診断するための「診断モード」を設ける。まず遊技者は、例えば、回胴遊技機の前に着席すると、所定の操作を行うことで、「診断モード」のON・OFFを設定する。回胴遊技機は、「診断モード」ONに設定されると、以降、遊技者が行なった入力操作(遊技における所定の入力指示に対する操作)が有効であるか、無効であるかを判断し、少なくとも入力操作の無効数のカウントを行う。すなわち、回胴遊技機は、上記入力操作(遊技者によるMAXBETボタンの押下、遊技者によるスタートレバーの操作、遊技者による停止ボタンの押下)のうち無効な入力操作を検知する。このとき、回胴遊技機が、上記入力の無効数をカウントすることが好ましい。
【0017】
具体的に、遊技者が遊技を開始すべく、まず、遊技者は、メダルのベット操作時、「MAXBETボタン」を操作(押下)する。回胴遊技機は、「MAXBETボタン」が操作されると、「MAXBETボタン」の入力操作信号を検知するが、このとき、遊技の進行状態に基づく内部状態(詳細は後述する)に応じて、その入力操作信号が有効であるか、無効であるかを、入力操作信号ごとに判定する。
【0018】
例えば、ゲーム開始時(1プレイ開始時)において、遊技者が「MAXBETボタン」を2回連続して操作した場合、コイン投入待機状態にある回胴遊技機は、遊技者からコイン投入を待機している状態にあるため、1回目の「MAXBETボタン」入力操作信号を有効と判定する。このとき、回胴遊技機は、コイン投入待機状態を終了させ、当該操作に基づいた処理を実行する。即ち、この場合、これ以上のベットを受け付けないようにした上で、遊技用として3枚のメダルをベットすると共に、貯留(クレジット)に貯留されているクレジット数から3枚のメダルを減算する処理を実行する。またこの後、回胴遊技機は、スタートレバー待機状態に遷移する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「MAXBETボタン」・有効1回)を記録しておく。
【0019】
一方、1回目の「MAXBETボタン」入力操作信号を受けて、回胴遊技機は、コイン投入待機状態を終了させているため、上述のように、遊技者が「MAXBETボタン」を2回連続して押下した場合、続く2回目の「MAXBETボタン」入力操作信号を無効と判定する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「MAXBETボタン」・無効1回)を記録しておく。
【0020】
次に、遊技者は、回胴の開始操作時、「スタートレバー」を操作する。回胴遊技機は、遊技者からスタートレバー入力を待機している状態にあるため、「スタートレバー」が操作されると、「スタートレバー」の入力操作信号を検知し、その入力操作信号が有効であるか、無効であるかを、入力操作信号ごとに判定する。
【0021】
例えば、遊技者が「スタートレバー」を3回連続して操作した場合、スタートレバー待機状態にある回胴遊技機は、1回目の「スタートレバー」入力操作信号を有効と判定する。このとき、回胴遊技機は、スタートレバー待機状態を終了させ、当該操作に基づいた処理を実行する。即ち、この場合、スタートレバー入力を受け付けないようにした上で、第1〜3の回胴の回転を開始させる。またこの後、回胴遊技機は、第1〜第3停止ボタン待機状態に遷移する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「スタートレバー」・有効1回)を記録しておく。
【0022】
一方、1回目の「スタートレバー」入力操作信号を受けて、回胴遊技機は、スタートレバー待機状態を終了させているため、上述のように、遊技者が「スタートレバー」を3回連続して操作した場合、続く2回目、3回目の「スタートレバー」入力操作信号を無効と判定する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「スタートレバー」・無効2回)を記録しておく。
【0023】
次に、遊技者は、回胴回転中、回胴の停止操作時、「第1回胴停止ボタン」〜「第3回胴停止ボタン」のうち1つ(一番目に押下される停止ボタン)を押下する。なお、ここでは、一番目に第1回胴停止ボタンを押下し、二番目に第2回胴停止ボタンを押下し、三番目に第3回胴停止ボタンを押下する形態について説明する。しかしながら、上記3つの停止ボタンの押す順番はいずれであっても良いことは言うまでもない。
【0024】
回胴遊技機は、遊技者から第1〜第3停止ボタン入力を待機している状態にあるため、「第1回胴停止ボタン」が押下されると、「第1回胴停止ボタン」の入力操作信号を検知し、その入力操作信号が有効であるか、無効であるかを、入力操作信号ごとに判定する。
【0025】
例えば、遊技者が「第1回胴停止ボタン」を2回連続して押下した場合、第1〜3回胴いずれかの停止ボタン待機状態にある回胴遊技機は、1回目の「第1回胴停止ボタン」入力操作信号を有効と判定する。このとき、回胴遊技機は、有効と判定された第1回胴停止ボタン待機状態を終了させ、当該操作に基づいた処理を実行する。即ち、この場合、第1回胴停止ボタン入力を受け付けないようにした上で、第1回胴の回転を停止させる。またこの後、回胴遊技機は、残る停止ボタン(第2、3回胴停止ボタン)待機状態に遷移する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「停止ボタン」・有効1回)を記録しておく。
【0026】
一方、1回目の「第1回胴停止ボタン」入力操作信号を受けて、回胴遊技機は、第1回胴停止ボタン待機状態を終了させているため、上述のように、遊技者が「第1回胴停止ボタン」を2回連続して押下した場合、続く2回目の「第1回胴停止ボタン」入力操作信号を無効と判定する。また、回胴遊技機は、この判定結果(「停止ボタン」・無効1回)を記録しておく。
【0027】
次に、遊技者は、残る「第2回胴停止ボタン」、「第3回胴停止ボタン」を押下する。回胴遊技機は、「第2回胴停止ボタン」、「第3回胴停止ボタン」が押下されると、同様に、入力操作信号を検知し、その入力操作信号が有効であるか、無効であるかを判定し、この判定結果(「停止ボタン」・有効x回、又は「停止ボタン」・無効y回)を記録する。
【0028】
このように、本実施形態にかかる回胴遊技機は、遊技サイクル毎(1ゲーム毎)に、遊技の進行状態に基づく内部状態に応じて、遊技者が入力操作した入力操作の有効、無効を判定するともに、その判定結果を記録しておくようにする。
【0029】
回胴遊技機は、上記記録された各判定結果を所定の装置(回胴遊技機のディスプレイ部、インタフェースを介いて外部装置(携帯端末、コンピュータ、ネットワークへの接続装置など))に出力する。遊技者は、出力先の装置などにより、任意のタイミングで、自身のプレイスタイル、即ち、自身の遊技の有効打(及び無効打)の診断結果を、閲覧することが可能である。
【0030】
例えば、ある遊技者が100ゲームを遊技していた場合、スタートレバーの有効回数100、無効回数150、有効率40%、無効率60%という診断結果が所定の装置に表示される。これにより、遊技者は、スタートレバーの自身の入力操作は、60%の無駄打が生じていることを認識することができるため、本実施形態にかかる回胴遊技機は、この診断結果の表示を通じて、遊技者に対し無効な入力操作の改善を促すことができる。以下、詳しく説明する。
【0031】
<構成>
(遊技機の外観構成)
図1は、本発明の一実施形態にかかる回胴遊技機の外観構成を示す図である。図1に示されるように、回胴遊技機1は、所謂「パチスロ機」と称されるゲーム遊技装置であり、図柄の組合せによってメダルの獲得数を増やすことを楽しむものである。
【0032】
まず、回胴遊技機1は、筐体の前面上部に設けられた、様々な演出等を表示する液晶画面等の映像表示装置2を備えている。映像表示装置2の下方の中央の透明板に覆われた内側には、回胴の表示窓3と、メダル保有数を表示するためのメダル保有数表示部4とが設けられている。
【0033】
表示窓3には、3つの縦長矩形の図柄表示窓3a、3b、3cが並列に配されており、各図柄表示窓3a、3b、3cには、それぞれ外周の前面部分を表示させた3個の回胴5a、5b、5cが回転自在に設けられている。回胴5a、5b、5cは、偏平円筒状をなし外周面に複数種の図柄が一周に亘って配列されたものである。かかる回胴5a、5b、5cが3個左右水平方向に指向した回転申心軸を中心に回転自在に支持され、それぞれステップモータ(図示せず)により同一方向に回転され、各図柄表示窓3a、3b、3cには対応する回胴5a、5b、5cの前面に位置した3個の図柄が表示される。3個の回胴5a〜5cが停止した状態で、各回胴5a、5b、5cにつき3個の図柄が表示される。よって、全体で9個の図柄が、3行3列に配置されることになり、上中下ラインの水平一直線の3行及び中央の図柄を通る斜めライン一直線の2行の合計5行のラインが入賞ラインとなる(但し、機種によっては、例えば、中ラインの水平一直線の1行のみのものもある)。
【0034】
また、表示窓3の右側には、再遊技、スタート、ウエイト等のプレイ状態を示す表示器6が設けられている。表示窓3及び表示器6の下端は若干前方に張り出しており、その上面右端にはメダル投入口7が配設され、左端にはMAXBETボタン8a、1BETボタン8b、2BETボタン8cが配置される。
【0035】
また、MAXBETボタン8aのすぐ下方の張出部には、スタートレバー9が配置される。そして、スタートレバー9の左下方には、清算ボタン10が配置される。また、張出部の前面には3個の回胴5a、5b、5cの下方にそれぞれ対応して、停止操作部としての第1回胴停止ボタン11a、第2回胴停止ボタン11b、第3回胴停止ボタン11cが配設されている。なお、本実施形態では、回胴停止ボタンを3個としているが、4個以上であっても良い。
【0036】
また、筐体の下部には、メダルの払出し口12があり、受け皿13が前方に突設されていて、筐体内部に設けられたホッパーユニット(図示せず)により排出されたメダルが払出し口12から受け皿13に払い出される。筐体の側板に沿ってスピーカ14が内蔵されており、種々の効果音を発音するようになっている。
【0037】
(遊技機の制御系構成)
図2は、本実施形態に係る回胴遊技機の制御系構成を示す図である。図2に示すように、回胴遊技機1は、キャビネット内部に収納されており、主基板20及び周辺基板30を有している。
【0038】
主基板20は、メイン制御部としての機能を有するメイン制御基板である。主基板20は、各種演算、回胴遊技機1の制御等を行うCPU20aと、回胴遊技機1の各種制御プログラムや遊技抽選用の抽選テーブル等を記憶したROM20bと、プログラムの作業領域としての又は一時的なデータの記憶等を行う書き換え可能なRAM20cと、ボタンやスイッチ等からの入力、LED等への出力、回胴ユニット40等の駆動を行う入出力部20dと、周辺基板30にコマンドを送出する送出部20eとを備えている。
【0039】
周辺基板30にコマンドを送出する送出部20eは、CPU、メモリ等を有するコンピュータで構成するようにしてもよく、CPU20aからのコマンド受付及び送出等を行う機能を有している。主基板20は、抽選処理、回胴ユニット40の制御、周辺基板30への演出用のコマンドの送出等を行い、遊技機に関する規則、規格等に基づいた動作を行うように構成されている。
【0040】
なお、送出部20eを専用のハードウェアで構成して、専用のハードウェアを用いてコマンドの送出処理を実施するようにしてもよい。これにより、主基板20のメイン制御部としての処理量を軽減することができる。
【0041】
周辺基板30は、サブ制御部としての機能を有するサブ制御基板である。周辺基板30は、主基板20から受信した遊技に要するコマンドに応じて演出処理を実行する。周辺基板30は、演算や映像表示装置2の制御等を行うCPU30aと、映像表示装置2、照明装置15、スピーカ14の制御を行うプログラムを記憶したROM30bと、プログラムの作業領域としての又は一時的なデータの記憶を行う書き換え可能なRAM30cと、映像表示装置2の駆動を行うVDP(Video
Display Processor)30e、スピーカ14から音声や効果音を発生するための音源IC30f、照明等の駆動を行う入出力部30dとを備えている。
【0042】
また、周辺基板30には、映像表示装置2、照明装置15及びスピーカ14によって様々な演出を行うための、画像データ等からなる演出データがROM30bに記憶されている。周辺基板30は、主基板20から出力される信号によって、ROM30bに記憶している演出データから演出内容を決定して、演出内容に基づいて映像表示装置2、照明装置15及びスピーカ14の駆動を行う。例えば、映像表示装置2に、停止ボタンの押し順の提示等を行って、遊技者を支援する演出を行う。
【0043】
なお、周辺基板30は、映像表示装置2、照明装置15及びスピーカ14の演出を制御する演出制御部を有しており、演出制御部は、周辺基板30のCPU30aが、ROM30bに記憶された演出プログラムを実行することにより機能する。また、周辺基板30は、演出用の制御を行うものであるが、演出に関して遊技機に関する規則、規格等の制限を受けることがなく、このため、回胴遊技機1は、周辺基板30によって自由な演出が可能である。
【0044】
また、回胴遊技機1は、図2に示すように、入力デバイスとして、ドアベース(図示せず)の前面に配された1BETボタン8b、2BETボタン8c、MAXBETボタン8a、精算ボタン10、スタートレバー9、第1回胴停止ボタン11a、第2回胴停止ボタン11b、第3回胴停止ボタン11cを備える。
【0045】
ここで、メイン制御部としての主基板20は、これらの入力デバイスから、入力操作信号を、入出力部20dを介して取得可能に構成されている。例えば、遊技者がMAXBETボタン8aを押下した場合には、MAXBETボタン8aから主基板20に対し、入力操作信号として、MAXBETボタンが押下されたことを示す遊技者押下信号が送信される。主基板20は、MAXBETボタン8aから入力操作信号としての遊技者押下信号を、入出力部20dを介して取得することで、遊技者がMAXBETボタン8aを押下したことを検知することができる。
【0046】
1BETボタン8b及び2BETボタン8cは、回胴遊技機1に内部貯留(クレジット)しているメダル1枚又は2枚を自動的に投入して、1枚又は2枚のメダルを1回のゲーム前に賭けるための操作ボタンである。遊技者は、1BETボタン8b又は2BETボタン8cを押すことにより、メダル投入口からメダルを1枚又は2枚投入する必要がなくなる。なお、1BETボタン8b、2BETボタン8cを押下された場合も、押下されたボタンが、該ボタンを押下されたことを示す信号(入力操作信号)を主基板20に送信することは言うまでもない。
【0047】
MAXBETボタン8aは、回胴遊技機1に内部貯留しているメダルを自動的に投入して、規定された最大枚数のメダルを1回のゲーム前に賭けるための操作ボタンである。このため、遊技者は、MAXBETボタン8aを押すことにより、メダル投入口からメダルを投入する必要がなくなる。
【0048】
精算ボタン10は、内部貯留(クレジット)されたメダルを払出し口12から受け皿13に払い出して精算するためのものである。
【0049】
回胴遊技機1のドアベースにおける中段の上部には、表示窓3が設けられており、表示窓3の開口に沿って、キャビネット内部に回胴5が収納されている。外周に図柄が付された回胴5は、それぞれが回転可能に設けられている第1回胴5a、第2回胴5b及び第3回胴5cを有する。スタートレバー9は、遊技者が遊技開始時に操作して、各回胴の回転及び当選役の抽選の開始を行うための操作レバーである。例えば、遊技者がスタートレバー9を操作した場合には、スタートレバー9から主基板20に対し、入力操作信号として、スタートレバーが操作されたことを示す遊技者操作信号が送信される。主基板20は、スタートレバー9から入力操作信号としての遊技者操作信号を、入出力部20dを介して取得することで、遊技者がスタートレバー9を操作したことを検知することができる。
【0050】
第1回胴停止ボタン11aは、第1回胴5aの回転を停止させ、第2回胴停止ボタン11bは、第2回胴5bの回転を停止させ、第3回胴停止ボタン11cは、第3回胴5cの回転を停止させるための操作ボタンである。
例えば、遊技者が第1回胴停止ボタン11aを押下した場合には、第1回胴停止ボタン11aから主基板20に対し、入力操作信号として、第1回胴停止ボタンが押下されたことを示す遊技者押下信号が送信される。主基板20は、第1回胴停止ボタン11aから入力操作信号としての遊技者押下信号を、入出力部20dを介して取得することで、遊技者が第1回胴停止ボタン11aを押下したことを検知することができる。この点、第2回胴停止ボタン11b、第3回胴停止ボタン11cについても同様である。なお、それぞれの回胴停止ボタンは、回胴が一定速度を維持している状態に至った後で作動可能になっている。
【0051】
セレクター16は、メダル投入口に設けられており、投入されたメダルの枚数のカウント及び投入されたメダルが正規の物であるか等のチェックを行い、また、規定枚数のメダルが投入されたときや、遊技中にメダルを投入してもメダルを返却するように動作する。
【0052】
表示部17は、再遊技、スタート、ウエイト等の遊技状態を、LED点灯により表示器6に表示する。
【0053】
電源ボックス18は、遊技中の抽選における抽選テーブルの各役の当選確率に格差を設けて、設定毎の出玉率を変更して台毎の差別化を行うための設定キースイッチ、回胴遊技機1本体に、エラー等が発生した場合に、主基板20のCPU20aの初期化を行うためのリセットスイッチ及び遊技機1に電力を供給する電源スイッチを有している。
【0054】
また、回胴ユニット40は、第1回胴5a、第2回胴5b及び第3回胴5cを、それぞれ回転させるためのステッピングモータを備えた第1回胴駆動部40a、第2回胴駆動部40b、第3回胴駆動部40cを有し、各回胴を独立して回転、停止することが可能となっている。また、回胴ユニット40は、第1回胴5a、第2回胴5b及び第3回胴5cの各回胴の回転中の位置を検出するための第1回胴位置センサ40d、第2回胴位置センサ40e及び第3回胴位置センサ40fを有している。例えば、回転中の第1回胴の所定の位置を第1回胴位置センサ40dで検出し、第1回胴位置センサ40dで検出した第1回胴の所定の位置からステッピングモータを駆動したパルス数をカウントすることにより、第1回胴の位置情報を得ることができる。同様に、第2回胴及び第3回胴についても、第2回胴位置センサ40e及び第3回胴位置センサ40fによりそれぞれの回胴の位置情報を得ることができる。
【0055】
ホッパーユニット19は、入賞時にメダルを払い出すためのものであり、ホッパーモータが起動し、払出センサによって所定の枚数のメダルが払い出される。
【0056】
(遊技機の機能系構成)
図3は、本実施形態にかかる回胴遊技機の、入力デバイスの無効操作を検知する無効操作検知装置としての機能系構成を示す図である。図3に示すように、上記検知装置は、主な機能として、検知部101、判定部102、記録部103、出力部104を有している。
【0057】
検知部101は、所定の入力操作信号を取得する取得部であって、入力デバイスからの入力操作信号を検知する。例えば、検知部101は、入出力部20dから入力された所定の入力操作信号を受け付ける。なお、本実施形態では、MAXBETボタン8a、1BETボタン8b、2BETボタン8c、スタートレバー9、第1回胴停止ボタン11a、第2回胴停止ボタン11b、第3回胴停止ボタン11cが、所定の操作(動作)を遊技者に入力させるための入力デバイスとして機能する。
【0058】
判定部102は、遊技の進行状態に基づく内部状態に応じて、入力有効な入力操作信号および入力無効な入力操作信号の少なくとも一方を判断することにより、検知部101にて検知された入力操作信号が入力有効か否かを判定する。例えば、判定部102は、遊技者による所定の操作(遊技者がコインを投入する操作、遊技者が回胴および抽選を開始する操作、遊技者が回胴5を停止する操作)に対して、入力された入力操作信号について無効なものを検知する。このとき、該所定の期間内で無効として検知された無効入力操作信号をカウントすることが好ましい。
【0059】
記録部103は、入力デバイスの種類ごとに、少なくとも入力が無効な入力操作信号に対する判定結果(無効な入力操作信号があったか否か、無効な入力操作信号の数など)を記録する。例えば、記録部103は、入力操作信号が入力有効か否か、またその判定回数を含む判定結果を記録する。なお、記録部103は、判定結果を、判定結果テーブル103aに記録する。
【0060】
出力部104は、判定結果を所定の装置に出力する。出力の具体的な態様は詳しく後述する。
【0061】
なお、これら各機能部は、回胴遊技機1を構成するコンピュータのCPU20a、ROM20b、RAM20c等のハードウェア資源上で実行される制御プログラムのうち、特に本実施形態にかかる「入力操作判定プログラム(図5に示す診断プログラム)」によって実現されるものである。すなわち、本実施形態では、CPU20aが、ROM20bに格納された図5に示す診断プログラムを読み出し、実行することにより、上記各機能部は実現される。また、これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。例えば、図3に示した機能系構成に含まれる各機能部のうち少なくとも1つをソフトウエア(プログラム)として実装した場合に、図2に示すハードウエア構成により上記ソフトウエアは実行される。なお、図3に示した各機能部において、ソフトウエアとして実装されないものを、回路として実装しても良いことは言うまでも無い。あるいは、図3に示した機能系構成に含まれる各機能構部の全てを回路としても良い。
【0062】
(判定結果テーブル)
図4は、本実施形態にかかる判定結果テーブルの一例を示す図である。上述したように、記録部103は、入力デバイスの種類毎に、入力操作信号が入力有効か否か、またその判定回数を含む判定結果を記録するが、その判定結果を、判定結果テーブル103aに記録する。
【0063】
図4に示されるように、判定結果テーブル103aは、入力デバイスの種類毎に、「有効回数」、「無効回数」、「総操作回数」、「有効率」、「無効率」のデータ項目を有している。
【0064】
「有効回数」は、判定部102により、入力有効と判定された入力操作信号の入力回数を示す。
【0065】
「無効回数」は、判定部102により、入力無効と判定された入力操作信号の入力回数を示す。
【0066】
「総操作回数」は、「有効回数」+「無効回数」の算出式により算出される。よって、「有効回数」及び「無効回数」の値に応じて、自動的に算出されうる。
【0067】
「有効率(%)」は、「有効回数」/「総操作回数」×100の算出式により算出される。よって、「有効回数」及び「総操作回数」の値に応じて、自動的に算出されうる。
【0068】
「無効率(%)」は、「無効回数」/「総操作回数」×100の算出式により算出される。よって、「無効回数」及び「総操作回数」の値に応じて、自動的に算出されうる。
【0069】
なお、遊技者毎にその有効打、無効打を診断できるように、遊技者の所定操作によって、判定結果テーブル103aの値を初期化(リセット)することが可能となっている。従って、遊技者の所定操作によって初期化された際の時刻が「カウント開始時刻」として併せて記録される。
【0070】
<診断処理>
図5は、本実施形態にかかる回胴遊技機1の診断処理例を示すフローチャート図である。
【0071】
S1:回胴遊技機1は、「診断モード」がONであるか否かを判定する。「診断モード」ONの場合、S2へ進む。上述したように、遊技者は、例えば、回胴遊技機1の前に着席の上所定の操作を行うことで、「診断モード」のON(又はOFF)を設定することができる。なお、ON/OFF切替の他に、デフォルトでONでもよい。
【0072】
S2:次に、回胴遊技機1(検知部101)は、入力デバイスからの入力操作信号を検知したか否かを判定する。入力デバイスからの入力操作信号を検知した場合、S3へ進む。一方、入力デバイスからの入力操作信号を検知しない場合、入力操作信号を検知するまで待機する。
【0073】
S3:回胴遊技機1(判定部102)は、入力デバイスからの入力操作信号を検知した場合、当該入力操作信号に基づいて、入力デバイスの種類を判別する。入力デバイスの種類としては、例えば、MAXBETボタン8a、スタートレバー9、第1回胴停止ボタン11a、第2回胴停止ボタン11b、第3回胴停止ボタン11cなどと判別される。
【0074】
S4:回胴遊技機1(判定部102)は、遊技の進行状態に基づく現在の内部状態を判別する。なお、現在の内部状態は、遊技の進行状態(進行段階)によって決定されるものである。よって、回胴遊技機1(判定部102)は、別途、主基板20の制御プログラムで管理されている遊技の進行状態に従って、内部状態を判断することが可能である。
【0075】
図6は、本実施形態にかかる回胴遊技機1の内部状態を説明する図である。内部状態は、回胴遊技機1が、現在どのような入力デバイスからの入力操作を受け付ける状態にあるかを遊技の進行状態の段階別に示したものである。本実施形態にかかる回胴遊技機1は、遊技の進行状態に基づく内部状態に応じて、入力デバイス毎に、入力デバイスからの入力を受け付ける状態にあるか否かを決定する。以下、各状態について説明する。
【0076】
・コイン投入待機状態
コイン投入待機状態は、回胴遊技機1が遊技者からのコイン投入を待機している状態である。通常、ゲーム開始(遊技開始)はコイン投入から始まるので、回胴遊技機1が遊技者からのゲーム開始にあたって、最も初めに至る状態である。例えば、図6によれば、ゲーム開始時点などで、回胴遊技機1がコイン投入待機状態にある場合、回胴遊技機1は、MAXBETボタンからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、MAXBETボタンからの入力は有効であることを意味している。逆にMAXBETボタン以外からの入力は無効である(なお、厳密には1BETボタン及び2BETボタンからの入力も有効であるが、説明を容易にするため、その点の説明は割愛することとする)。
【0077】
・スタートレバー待機状態
スタートレバー待機状態は、回胴遊技機1が遊技者からのコイン投入の次に遷移する状態であって、遊技者からのスタートレバー入力操作を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1がスタートレバー待機状態にある場合、回胴遊技機1は、スタートレバーからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、スタートレバーからの入力は有効であることを意味している。逆にスタートレバー以外からの入力は無効である。なお、スタートレバー待機状態については、前回のゲーム結果としての回胴図柄がリプレイ(再遊技)図柄であった場合、次回のゲームにおいては、コイン投入待機状態は存在しない。よって、この場合には、スタートレバー待機状態は、回胴遊技機1が遊技者からのゲーム開始にあたって、最も初めに至る状態となる。
【0078】
・回胴回転待機状態
回胴回転待機状態は、回胴遊技機1が遊技者からのスタートレバー操作の次に遷移する状態であって、回胴が回転を開始し且つ回胴の回転速度が一定の速さにまで安定するまでを待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が回胴回転待機状態にある場合、回胴遊技機1は、全ての入力デバイスからの入力は無効である。
【0079】
・第1〜3回胴停止ボタン待機状態
第1〜3回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が回胴回転待機状態の次に遷移する状態であって、遊技者からの第1〜3回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第1〜3回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第1〜3回胴停止ボタンいずれもからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第1〜3回胴停止ボタンいずれもからの入力は有効であることを意味している。逆に第1〜3回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。なお、通常、回胴遊技機1においては、回胴回転開始直後、回胴停止ボタンは、第1、2、3回胴停止ボタンのどれからでも押下することが可能である。
【0080】
・第1、2回胴停止ボタン待機状態
第1、2回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1〜3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、且つ第1〜3回胴停止ボタン待機状態中、第3回胴停止ボタンが押下された場合に遷移する状態であって、遊技者からの第1、2回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第1、2回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第1又は2回胴停止ボタンいずれかからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第1又は2回胴停止ボタンいずれかからの入力は有効であることを意味している。逆に第1、2回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0081】
・第1、3回胴停止ボタン待機状態
第1、3回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1〜3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、且つ第1〜3回胴停止ボタン待機状態中、第2回胴停止ボタンが押下された場合に遷移する状態であって、遊技者からの第1、3回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第1、3回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第1又は3回胴停止ボタンいずれかからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第1又は3回胴停止ボタンいずれかからの入力は有効であることを意味している。逆に第1、3回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0082】
・第2、3回胴停止ボタン待機状態
第2、3回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1〜3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、且つ第1〜3回胴停止ボタン待機状態中、第1回胴停止ボタンが押下された場合に遷移する状態であって、遊技者からの第2、3回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第2、3回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第2又は3回胴停止ボタンいずれかからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第2又は3回胴停止ボタンいずれかからの入力は有効であることを意味している。逆に第2、3回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0083】
・第1回胴停止ボタン待機状態
第1回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1、2回胴停止ボタン待機状態又は第1、3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、遊技者から残る最後の第1回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第1回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第1回胴停止ボタンからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第1回胴停止ボタンからの入力は有効であることを意味している。逆に第1回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0084】
・第2回胴停止ボタン待機状態
第2回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1、2回胴停止ボタン待機状態又は第2、3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、遊技者から残る最後の第2回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第2回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第2回胴停止ボタンからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第2回胴停止ボタンからの入力は有効であることを意味している。逆に第2回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0085】
・第3回胴停止ボタン待機状態
第3回胴停止ボタン待機状態は、回胴遊技機1が第1、3回胴停止ボタン待機状態又は第2、3回胴停止ボタン待機状態の次に遷移し、遊技者から残る最後の第3回胴停止ボタン押下を待機している状態である。図6によれば、回胴遊技機1が第3回胴停止ボタン待機状態にある場合、回胴遊技機1は、第3回胴停止ボタンからの入力を受け付ける状態にあることが示されている。即ち、このときの状態においては、第3回胴停止ボタンからの入力は有効であることを意味している。逆に第3回胴停止ボタン以外からの入力は無効である。
【0086】
S5:回胴遊技機1(判定部102)は、S4で判別した現在の内部状態に応じて、入力有効な入力操作信号を判断することにより、S2で検知した入力操作信号が入力有効か否かを判定する。つまり、回胴遊技機1(判定部102)は、S4で判別した現在の内部状態と、S3で判別した入力デバイスの種類とから、S2で検知した入力操作信号が入力有効か否かを判定するようになっている。
【0087】
S6:回胴遊技機1(記録部103)は、S5で有効と判定された場合、入力デバイスの種類ごとに、入力操作信号が入力有効であるとの判定結果を記録する。具体的に、記録部103は、判定結果テーブル103aにおいて、入力デバイスの種類に対応させて、「有効回数」を1カウントアップする(例えば、図4参照)。
【0088】
S7:一方、回胴遊技機1(記録部103)は、S5で無効と判定された場合、入力デバイスの種類ごとに、入力操作信号が入力無効であるとの判定結果を記録する。具体的に、記録部103は、判定結果テーブル103aにおいて、入力デバイスの種類に対応させて、「無効回数」を1カウントアップする(例えば、図4参照)。
【0089】
<出力例>
次に、診断結果の出力例について説明する。遊技者は、「診断モード」をONに設定した上で遊技を一定期間楽しんだ後、任意のタイミングで、自身のプレイスタイル、即ち、自身の遊技の有効打(及び無効打)の診断結果を、閲覧することが可能である。すなわち、S1にて、Noと判定される場合は、出力部104は、記録部103に記録された診断結果を、他の装置(RAM20cといった回胴遊技機1のメモリ部、映像表示装置2、回胴遊技機以外の装置など)に出力する。
【0090】
図7は、本実施形態にかかる診断結果の出力形態を示す図である。
【0091】
図7(a)は、回胴遊技機1の映像表示装置2に表示される診断結果画面710の一例を示す図である。図7(a)の診断結果画面710には、入力デバイス毎に集計された「有効回数」、「無効回数」、「有効率」(「無効率」を含めても良い)等の集計値711が表示される。また、「診断アドバイス」712として、集計値711に基づいて判定される「正確度」やアドバイス内容等も表示される。
【0092】
またさらに、診断結果画面710には、二次元コード713も表示される。二次元コード713には、診断結果である集計値711及び「診断アドバイス」712がコード化されて埋め込まれているため、遊技者は携帯端末等で二次元コード713を読込むことで、診断結果の情報を容易に携帯端末等に取り込むことが可能となっている。なお、集計値711及び診断アドバイス712を携帯端末に通信(無線または有線)などにより送信するように、回胴遊技機1を構成しても良い。
【0093】
図7(b)は、回胴遊技機1の映像表示装置2に表示される診断結果ランキング画面720の一例である。図7(b)の診断結果ランキング画面720には、各々の回胴遊技機1毎で集計された集計値711に基づくランキング結果721が表示される。また、ランキング結果721には、順位、遊技者名、有効率、ホール名等も表示される。
【0094】
なお、診断結果ランキング画面720は、ホールに設置されている電子掲示板等に大きく表示するようにしてもよい。また、複数のホールを、サーバを介してネットワークで接続することで、全国規模の診断結果ランキングとして集計することも可能である。
【0095】
<総括>
以上、本実施形態にかかる回胴遊技機1によれば、遊技者は、自自身の遊技における有効打(及び無効打)を視認することが可能となるので、自身のプレイスタイルにおいて、無効な入力操作、すなわち、無駄な入力操作の改善を図ることができる。また、長時間遊技するような遊技者にとっては、必要以上の入力操作を低減させるので、遊技者の疲労低下を軽減することができる。
【0096】
また、無効な入力操作の改善を図ることで、遊技機の所定の入力デバイスの立場から見ても、無駄に操作されることを低減することができる。よって、例えば、ボタン不良やレバー不良など、入力デバイスのハード的な故障率を低減することができる。
【0097】
また、遊技者は、自分の遊技の仕方において、無駄な入力操作が存在していることを客観的に認識することができる。また、その無駄な入力回数(無効回数)を知ることができ、どれだけ無駄な操作をしているのかの程度を遊技者は知ることができる。さらには、どの入力デバイスの操作についてどれだけ無駄があるのかを知ることができるので、具体的にどの入力デバイスをどの程度の操作にすれば無駄が無くなる、あるいは低減できるのかを客観的に知ることができる。さらに、例えば、遊技者は自身の操作技術(打ち方)を高めることに伴って、実際にその結果を数字として体感できるため、遊技者は一層楽しみながら、遊技を行うことも可能である。
【0098】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨及び範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正及び変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細及び添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0099】
一例として、本発明は、遊技機の1つである業務用(アーケード用)又は家庭用のゲーム装置等にも適用することが可能である。例えば、プレイヤが所定のアクション(攻撃、キャラクタのジャンプなどの遊技における所定の入力指示)を入力するためのボタン(入力デバイス)を押下すること(あるアクションに対して一回以上の所定回数だけ押下する形態)で、所定のアクションを行うゲーム(例えば、ボタン押下により対戦相手を攻撃するといったプレイスタイルの格闘ゲーム)がある。この場合、本発明を適用することで、プレイヤは、有効な攻撃入力・無効な攻撃入力を認識することで、無効な入力操作の改善を図ることができる。
【0100】
また、本発明の一実施形態では、入力デバイスの無効操作を検知することができれば、例として図3に示す無効操作検知装置としての制御系構成は、遊技機(回胴遊技機1、業務用または家庭用ゲーム装置)に内蔵されても良いし、LAN等によるローカルな接続、インターネットといったWANによる接続、または無線通信等を介して、遊技機と別個に設けても良い。すなわち、本発明では、上記検知装置の配置位置が問題ではなく、入力された信号の各々について該信号入力のための遊技者の操作が無効であるか否かを判断することが重要なのである。
【0101】
よって、例えば、上記検知装置が、回胴遊技機1と別個に設けられている場合は、回胴遊技機1は、該回胴遊技機1の入力デバイスにて生成された入力操作信号、および内部状態を示す内部状態情報を所定の通信装置を介して、検知装置に送信すれば良い。検知装置は、受信した入力操作信号および内部状態情報により、現在の内部状態において、入力された入力操作信号が無効か否かを判断し、該判断結果を上記検知装置が備えるメモリ部や他の装置に出力すれば良い。
【0102】
また、前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラム(例えば、図5に示す処理を行うプログラム)を記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。即ちコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も実施例の範囲に含まれる。また、前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体はもちろんそのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
【0103】
かかる記憶媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また前述の記憶媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0104】
1 回胴遊技機1
101 検知部
102 判定部
103 記録部
104 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7