【解決手段】遠隔制御リモコン1は、スマートフォン2と通信するネットワーク通信部13と、照明3やエアコン4などを操作するためのリモコンコードを送信する赤外線LED117と、遠隔操作の種類を示す識別情報と遠隔操作を実現するリモコンコードとが対応付けられた各遠隔操作情報を記憶する記憶部16と、遠隔操作の種類を示す識別情報を含む操作指示情報を受信したならば、遠隔操作の種類に対応するリモコンコードを赤外線LED117から送信する中央制御IC121とを備える。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態における遠隔制御リモコン1を示す概略の構成図である。
図1に示すように、遠隔制御リモコン1(遠隔制御装置)は、センサ部11と、制御部12と、ネットワーク通信部13とを備えており、ルータ8を介してインターネット9に接続される。この遠隔制御リモコン1は更に、スピーカ14と、メモリカード152と、これを制御するメモリカードコントローラ151と、情報を記憶する記憶部16と、USB(Universal Serial Bus)端子17とを備えている。遠隔制御リモコン1は、スマートフォン2および操作プログラム271(
図2参照)により、遠隔地からインターネット9(ネットワーク)やルータ8などを介して、照明3や、エアコン4や、家電5などをリモコンで制御するものである。スマートフォン2および操作プログラム271は、サービス提供用外部サーバ7と通信して、照明3やエアコン4や家電5などに係る各種情報をダウンロードする。
【0016】
センサ部11は、音を収録して電気信号に変換するマイク111と、温度を検知する温度センサ112と、照度を検知する照度センサ116と、暗視照明用かつリモコンコード送信用の赤外線LED(Light Emitting Diode)117とを備えている。センサ部11は更に、撮像素子114と、光学系115と、映像処理制御IC(Integrated Circuit)113と、このセンサ部11全体の方向を制御するパンチルト可動部118とを備えている。
【0017】
光学系115は、例えば、複数のレンズと鏡筒とを含んで構成され、この撮像素子114に光学像(赤外線像を含む)を結ぶものである。撮像素子114は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサなどであり、光学像を電気信号に変換するものである。映像処理制御IC113は、撮像素子114が出力した生の電気信号を、例えばYUVやRGBなどに代表される映像信号に変換するものである。光学系115と、撮像素子114と、映像処理制御IC113とは、静止画像や動画像を撮影するカメラ(撮像部)を構成する。
パンチルト可動部118は、例えばモータなどを含んで構成され、このセンサ部11全体の方向を制御するものである。
【0018】
赤外線LED117は、光学系115が向いている方向に赤外線を照射する発光ダイオードである。光学系115は、赤外線LED117が照射した赤外線による像(光学像)を撮像素子114に結像する。赤外線LED117は更に、照明3や、エアコン4や、家電5に赤外線でリモコンコードを送信する。これにより、遠隔制御リモコン1は、照明3や、エアコン4や、家電5をリモート操作することができる。
【0019】
制御部12は、中央制御IC121と、モータ制御回路122と、オーディオ制御IC123とを備えている。
中央制御IC121は、例えばマイクロコンピュータであり、この遠隔制御リモコン1を統括して制御するものである。中央制御IC121には、モータ制御回路122と、オーディオ制御IC123とが接続され、センサ部11の各種センサが接続され、ネットワーク通信部13を構成する各部が接続される。中央制御IC121には更に、メモリカードコントローラ151と、記憶部16と、USB端子17とが接続される。
モータ制御回路122は、例えばモータ駆動用ICを含んで構成され、中央制御IC121から制御されて、パンチルト可動部118の各モータを駆動する。
オーディオ制御IC123は、中央制御IC121から制御されて、マイク111により音データを収録する。遠隔制御リモコン1のマイク111の音データは、インターネット9を介してスマートフォン2へ送信され、スマートフォン2のスピーカ24から音として出力される。スマートフォン2のマイク21により収録した音データは、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信され、遠隔制御リモコン1のスピーカ14から音として出力される。
遠隔制御リモコン1のマイク111とスマートフォン2のスピーカ24、スマートフォン2のマイク21と遠隔制御リモコン1のスピーカ14を使用して遠隔制御リモコン1とスマートフォン2との双方向通話を実施する場合は、遠隔制御リモコン1側とスマートフォン2側が交互に通話するトランシーバ通話方式であってもよく、遠隔制御リモコン1側とスマートフォン2側が同時に通話する同時通話方式であってもよい。同時通話方式を実現する場合は、遠隔制御リモコン1のマイク111にエコーキャンセル機能を備えることが望ましい。このエコーキャンセル機能により、マイク111で受信した音からスピーカ14から送信された音を打ち消すことができる。
【0020】
ネットワーク通信部13は、LAN(Local Area Network)コネクタ131と、無線LAN制御IC132と、アンテナ133と、近距離無線制御部134とを備え、ルータ8やインターネット9(ネットワーク)などを介してスマートフォン2などと通信するものである。
LANコネクタ131は、ケーブルやルータ8を介して有線で通信フレームを送受信するものである。無線LAN制御IC132は、アンテナ133を介して無線で通信フレームを送受信するものである。
近距離無線制御部134は、例えばISO/IEC 18092準拠の無線通信を行う部位である。近距離無線制御部134により、遠隔制御リモコン1は、同規格に準拠するスマートフォン2との間で、近距離無線通信を行うことができる。なお、近距離無線制御部134は、Bluetooth(登録商標)による近距離無線を行ってもよい。
【0021】
スピーカ14は、電気信号を音に変換するものであり、オーディオ制御IC123に接続される。
メモリカード152は、情報を記憶する不揮発性メモリを含んで取り外し可能に構成されており、メモリカードコントローラ151によって制御される。
記憶部16は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含んで構成される。記憶部16は、情報やプログラムなどを記憶するものであり、遠隔操作の種類を示す識別情報と、その遠隔操作を実現するリモコンコードとが対応付けられた各遠隔操作情報を記憶する。
USB端子17は、例えばUSB規格のB端子であり、パーソナルコンピュータなどに代表されるUSBホストとの間を接続する端子である。
【0022】
遠隔制御リモコン1は、遠隔地のスマートフォン2からインターネット9を介して制御される。遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117によって照明3やエアコン4や家電5などに、所望のリモコンコードを送信する。
【0023】
遠隔制御リモコン1とスマートフォン2のユーザ操作時における動作の説明は、
図3ないし
図8によって詳細に説明する。ユーザは、スマートフォン2を介して遠隔制御リモコン1を制御することにより、例えば帰宅前にエアコン4のスイッチを入れたり、照明3のスイッチを入れることができる。外出後には、ユーザがエアコン4などのオン・オフ状態を確認し、そのスイッチを切ることができる。ユーザがペットを飼っている場合には、給餌装置を駆動してペットに給餌すると共に、カメラでペットの状態を把握することができる。
【0024】
遠隔制御リモコン1は、事前に指定された一連の自動制御用の操作指示情報により、赤外線LED117によって照明3やエアコン4や家電5などに、所望のリモコンコードを送信することができる。この自動制御時における動作の説明は、
図9および
図10によって詳細に説明する。ユーザは、遠隔制御リモコン1を自動制御することにより、例えば室内に居るペットにとって最適な室温を維持したり、自動給餌装置を駆動させてペットに給餌することができる。
また、長期の旅行や出張中などに、夜だけ部屋の照明を点灯させたり、テレビの電源をオンさせることにより、在宅中のように見せかけることができる。
【0025】
図2は、本実施形態におけるスマートフォン2を示す概略の構成図である。
図2に示すように、スマートフォン2(操作端末)は、CPU(Central Processing Unit)22と、通信部23と、マイク21と、スピーカ24と、一体構成されたタッチパネル部251および液晶表示部252と、赤外線受光部26と、情報を記憶する記憶部27とを備えている。
CPU22は、このスマートフォン2を統括して制御するものである。
通信部23は、無線LAN制御IC232と、アンテナ233と、近距離無線制御部234とを備え、
図1に示すルータ8やインターネット9などを介して、遠隔制御リモコン1などと通信するものである。無線LAN制御IC232は、アンテナ233を介して電波を送受信する。
近距離無線制御部234は、
図1に示す近距離無線制御部134と同様に、ISO/IEC 18092準拠の無線通信を行う部位である。これにより、スマートフォン2は、同規格に準拠する遠隔制御リモコン1との間で、近距離無線通信を行うことができる。
マイク21は、音を収録して電気信号に変換するものである。スピーカ24は、電気信号を音に変換するものである。マイク21とスピーカ24とは、例えばスマートフォン2で音声通話するときに使われる。
タッチパネル部251は、例えば液晶表示部252の表面を覆う透明導電パネルであり、指やタッチペンなどの接触部位を検知するものである。液晶表示部252は、例えば液晶ディスプレイであり、文字や情報や図形などを表示するものである。
【0026】
赤外線受光部26は、例えば赤外線センサなどであり、照明3やエアコン4や家電5などのリモコンが送信するリモコンコードを受信(学習)するものである。なお、赤外線受光部26は、スマートフォンが赤外線通信用に搭載している赤外線受光部を流用してもよい。
記憶部27は、操作プログラム271を含んで記憶している。この操作プログラム271は、CPU22によって実行されて、
図10に示す処理などを具現化する。
【0027】
図3は、リモコン操作時のモード遷移図である。
図3に示すように、スマートフォン2(操作端末)は、動作を開始すると、モードM10に遷移する。
モードM10において、スマートフォン2は、視聴アプリケーションを起動し、モードM11に遷移する。
モードM11において、スマートフォン2は、遠隔制御リモコン1から、記憶部16に記録された登録家電一覧を含む設定情報を取得し、登録家電一覧と新規ボタン・編集ボタンを液晶表示部252に表示する。スマートフォン2は、遠隔制御リモコン1から設定情報を取得する際、インターネット9や近距離無線通信を介した通信によって取得してもよく、ルータ8を介した通信によって取得してもよい。
スマートフォン2は、新規ボタンが押下されるとモードM12に遷移し、編集ボタンが押下されるとモードM15に遷移し、操作を希望する家電が押下(選択)されるとモードM23に遷移する。
モードM12において、スマートフォン2は、サービス提供用外部サーバ7上のデータベースをダウンロードし、モードM13に遷移する。サービス提供用外部サーバ7上のデータベースは、各家電のジャンルやメーカ毎に、予め識別情報とリモコンコード情報とが対応付けられている。
【0028】
モードM13において、スマートフォン2は、家電ジャンル一覧を液晶表示部252に表示する。スマートフォン2は、いずれかの家電ジャンルが選択(押下)されると、モードM14に遷移する。
モードM14において、スマートフォン2は、選択された家電ジャンルに係るメーカを液晶表示部252に一覧表示する。スマートフォン2は、いずれかのメーカが選択(押下)されると、モードM21に遷移する。これにより、スマートフォン2は、ダウンロードしたデータベースに予め登録されている家電ジャンル・メーカ毎の識別情報とリモコンコードの組み合わせを設定情報(遠隔操作情報)として遠隔制御リモコン1に送信し、登録させることができる。ユーザは、スマートフォン2上の簡単な操作で遠隔制御リモコン1に登録することができる。
家電ジャンルの一例は、エアコンであり、メーカの一例は、アイ・オー・データ機器である。識別情報とリモコンコードの組み合わせの一例は、電源ON/OFF、冷房/暖房/ドライ、温度UP/DOWNなどである。スマートフォン2は、これら設定情報(遠隔操作情報)を遠隔制御リモコン1に対して登録する。
モードM15において、スマートフォン2は、サービス提供用外部サーバ7上のデータベースをダウンロードし、遠隔制御リモコン1から記憶部16に記録されたユーザ定義情報をダウンロードすると、モードM16に遷移する。
モードM16において、スマートフォン2は、登録家電一覧と共に編集ボタンを液晶表示部252に表示する。モードM16においてスマートフォン2が表示する登録家電一覧は、モードM11で遠隔制御リモコン1から取得した設定情報内の登録家電一覧と、モードM15でサービス提供用外部サーバ7からダウンロードした情報を合わせたものである。スマートフォン2は、いずれかの家電が選択(押下)されるとモードM17に遷移する。
【0029】
モードM17において、スマートフォン2は、リモコンボタンを液晶表示部252に表示し、表示したリモコンボタンが選択(押下)されるとモードM18に遷移する。なお、リモコンボタンは、スマートフォン2の液晶表示部252に表示される操作オブジェクトのアイコン画像である。このアイコン画像は、スマートフォン2の液晶表示部252でユーザがタッチ操作により操作しやすい様に設定情報を対応付けするものであり、操作プログラム271によって対応付けされる。
モードM18において、スマートフォン2は、メーカボタン・機能ボタンとパンチルトボタンとを液晶表示部252に表示する。スマートフォン2は、メーカボタンまたは機能ボタンが押下されるとモードM19に遷移し、パンチルトボタンが押下されるとモードM20に遷移する。
モードM19において、スマートフォン2は、メーカボタン・機能ボタンとユーザ定義機能一覧を液晶表示部252に表示する。スマートフォン2は、メーカボタン・機能ボタンのいずれかが選択(押下)されると、スマートフォン2は、リモコンボタンに対応付けられている設定情報を、その選択内容に沿って変更し、モードM21に遷移する。
例えば、ユーザが「メーカ」を選択すると、スマートフォン2は、モードM11,M15で取得した設定情報からリモコンボタンに割り当て可能なメーカ名一覧を表示する、これにより、ユーザは、メーカ名を選択・変更可能となる。
例えばユーザが「機能」を選択すると、スマートフォン2は、モードM11,M15で取得した設定情報からリモコンに割り当て可能な機能一覧を表示する。これにより、ユーザは、機能を選択・変更可能となる。ユーザが機能を選択することにより、例えば、リモコンボタンに対応付けられている電源ON/OFF(識別情報+リモコンコード)の機能を、温度UP/DOWN(識別情報+リモコンコード)の機能に変更することが可能となる。
【0030】
モードM20において、スマートフォン2は、パンチルト設定画面を表示する。スマートフォン2は、パンチルト位置(方向)が選択されると、ユーザ操作にて遠隔制御リモコン1のパンチルトを実施し、そのパンチルト位置(方向)の情報をリモコンボタンに対応付けられている設定情報に修正または追加して、モードM21に遷移する。サービス提供用外部サーバ7上のデータベースからダウンロードした設定情報には、遠隔制御リモコン1の向きなどを指定するパンチルト情報は付加されていない。設定情報は、スマートフォン2によってパンチルト情報が付加される。
モードM21において、スマートフォン2は、遠隔制御リモコン1に設定情報を送信する。遠隔制御リモコン1への送信は、インターネット9や近距離無線を介した通信によって実施してもよく、ルータ8を介した通信によって実現してもよい。
モードM22において、遠隔制御リモコン1は、設定情報を受信し、受信した設定情報を記憶部16に記憶する。モードM22が終了すると、モードM11に戻る。
モードM23において、スマートフォン2は、パンチルトボタンとリモコンボタンとを液晶表示部252に表示する。スマートフォン2は、パンチルトボタンが押下されたならばモードM24に遷移し、リモコンボタンが押下されたならばモードM25に遷移する。
モードM24において、スマートフォン2は、パンチルトコマンドをインターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信する。遠隔制御リモコン1は、パン動作またはチルト動作を行う。これら一連の動作が終了すると、モードM23に戻る。
モードM25において、スマートフォン2は、家電を所定機能で動作させる識別情報を含んだ遠隔制御コマンドをインターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信する。遠隔制御リモコン1は、識別情報に対応付けられた所定機能を実現するリモコンコードを赤外線で家電に照射(発信)する。この所定機能は、遠隔制御リモコン1の記憶部16に記憶されている識別情報に対応付けられている。
なお、識別情報にパンチルト情報が関連づけられている場合、遠隔制御リモコン1は、パンチルト動作を実施したのち、リモコンコードを赤外線で家電に照射(発信)する。これら一連の動作が終了すると、モードM23に戻る。
このように、スマートフォン2は、サービス提供用外部サーバ7上のデータベースをダウンロードしてユーザに選択させることにより、リモコンコードとメーカ・機能との対応関係を記録した上で、遠隔制御リモコン1に送信することができる。
【0031】
図4は、共通事前設定のモード遷移図である。
図4に示す共通事前設定は、ユーザがスマートフォン2によってエアコン4を遠隔操作するためのものである。
モードM30において、ユーザは、例えば、遠隔操作したいエアコン4などの家電に標準添付されているリモコンにおいて登録したい操作を実現するボタンを押下してスマートフォン2の赤外線受光部26に照射する。スマートフォン2(操作端末)は、赤外線受光部26にてリモコンコードを記録して識別情報と関連付けて、所謂リモコンの学習動作を実施する。これにより、スマートフォン2は、赤外線受光部26により、標準添付のリモコンからリモコンコードを赤外線で受信(学習)して記録することができる。
モードM31において、スマートフォン2は、サービス提供用外部サーバ7に用意された家電一覧のデータベースより、制御に使用する照明3およびエアコン4の家電ジャンル・メーカをそれぞれ表示して、ユーザに選択させる。モードM30,M31のいずれか、または両方が実行されると、モードM32に遷移する。
モードM32において、スマートフォン2は、照明3およびエアコン4のパン・チルト方向をユーザに設定させる。これによりスマートフォン2は、照明3の赤外線受光部の方向座標を照明3へのパンチルト情報とし、エアコン4の赤外線受光部の方向座標をエアコン4へのパンチルト情報とする。これらパンチルト情報により、遠隔制御リモコン1は、カメラ(撮像部)をパンチルト動作させて、各家電の赤外線受光部に対して赤外線LED117を向けることができる。パンチルト情報とは、遠隔制御リモコン1が有するカメラのプリセット情報である。なお、プリセット情報は、パンチルト情報の他に、カメラのズーム倍率・撮影画素数・撮影感度などセンサ部11の任意の設定情報を含んでもよい。
【0032】
モードM33において、スマートフォン2は、リモコンコード情報・識別情報・パンチルト情報を結合する。これにより、スマートフォン2は、4つの遠隔操作情報A〜Dを生成する。
遠隔操作情報Aは、エアコン・オン信号と、識別情報#1と、エアコン方向座標(パンチルト情報)とを含んで構成される。
遠隔操作情報Bは、エアコン・オフ信号と、識別情報#2と、エアコン方向座標(パンチルト情報)とを含んで構成される。
遠隔操作情報Cは、照明オン信号と、識別情報#3と、照明方向座標(パンチルト情報)とを含んで構成される。
遠隔操作情報Dは、照明オフ信号と、識別情報#4と、照明方向座標(パンチルト情報)とを含んで構成される。
【0033】
モードM34において、スマートフォン2は、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に遠隔操作情報A〜Dを送信する。
モードM35において、遠隔制御リモコン1は、遠隔操作情報A〜Dを受信する。
モードM36において、遠隔制御リモコン1は、自身の記憶部16に遠隔操作情報A〜Dを記録する。
これにより、遠隔制御リモコン1は、自らが赤外線受光部を持つことなく、照明3やエアコン4などの任意の家電装置をリモート制御することが可能となる。なお、本実施形態ではスマートフォン2は、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に遠隔操作情報A〜Dを送信しているが、これに限られず、ルータ8を介した通信や近距離無線を介した通信であってもよい。
【0034】
図5は、ユーザ操作時における事前設定のモード遷移図である。
図5に示す事前設定は、ユーザがスマートフォン2によってエアコン4を遠隔操作するときに、所定照度以下ならば自動で照明3を点灯させるためのものである。
モードM40において、スマートフォン2は、照度閾値の設定画面により、ユーザに照度閾値を設定させる。
モードM41において、スマートフォン2は、設定モードにて「暗い場合は部屋の明かりを点ける」にチェックする。
その内容は、以下の処理#1,#2のシーケンスで構成される遠隔操作情報Eである。
処理#1:視聴、撮影前に照度が閾値以下ならば、照明3を点灯する(遠隔操作情報C)。
処理#2:視聴、撮影終了時に照明3が点灯していれば、それを消灯する(遠隔操作情報D)。
【0035】
モードM42において、スマートフォン2は、遠隔操作情報Eを、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信する。
モードM43において、遠隔制御リモコン1は、遠隔操作情報Eを受信する。
モードM44において、遠隔制御リモコン1は、自身の記憶部16に遠隔操作情報Eを記録する。
この事前設定により、遠隔制御リモコン1は、撮影前に照度が閾値以下であったならば自動点灯して撮影し、撮影終了後に消灯することができる。
【0036】
図6は、ユーザ操作時におけるモード遷移図である。
図6に示すモード遷移は、ユーザがスマートフォン2を操作して、操作画面を呼び出すことにより開始される。
モードM50において、スマートフォン2は、自身の液晶表示部252に、登録家電一覧および操作履歴の操作画面を表示する。登録家電一覧は、
図4に示した遠隔操作情報A〜Dに対応する。登録家電一覧の情報および操作履歴の情報は、遠隔制御リモコン1の記憶部16に格納されている。
ユーザが登録家電一覧のうちいずれかを選択したならば、モードM51に遷移する。ここでは例として、選択した「登録家電」と対応付けられている「リモコンボタン」がエアコンのオンであり、遠隔操作情報Aに対応した識別情報#1が選択された場合を考える。
【0037】
モードM51において、スマートフォン2は、遠隔操作情報Aに対応した識別情報#1の前に遠隔操作情報Cを追加すると共に、その後に遠隔操作情報Dを追加し、遠隔操作情報A,C,Dを組み合わせた操作指示情報を作成する。遠隔操作情報Cは、照明3のオンを示す操作情報である。遠隔操作情報Dは、照明3のオフを示す操作情報である。スマートフォン2は、遠隔操作情報Aに対応した操作を行う前には照明3をオンし、その操作が終了した後には照明3をオフするように制御する。
モードM52において、スマートフォン2は、作成した操作指示情報を、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信する。
モードM53において、遠隔制御リモコン1は、操作指示情報を受信する。
モードM54において、遠隔制御リモコン1は、排他制御を開始し、他の端末からの制御を受け付けなくなる。
モードM55において、遠隔制御リモコン1は、遠隔操作C(照明ON)および遠隔操作A(エアコンON)を実施する。
モードM56において、スマートフォン2は、画面にカメラ映像と動作確認メッセージを表示する。スマートフォン2は、確認OKボタンが選択されたならばモードM58に遷移し、確認NGボタンが選択されたならばモードM57に遷移する。
モードM57において、スマートフォン2は、マニュアルのパンチルト操作画面を表示し、ユーザが遠隔制御リモコン1の向きをマニュアルで操作可能とする。ユーザは、パンチルト操作画面により、エアコン4の方向にパンチルトさせる。スマートフォン2は、モードM57のパンチルト操作画面が終了して方向が決定すると、モードM58に遷移する。
モードM58において、遠隔制御リモコン1は、エアコン4をオンさせるエアコンON信号を再び発信し、モードM56に戻る。
モードM59において、遠隔制御リモコン1は、遠隔操作D(照明OFF)を実施する。
【0038】
モードM60において、遠隔制御リモコン1は、排他制御を終了し、他の端末からの制御を受け付けるようになる。これにより、スマートフォン2と遠隔制御リモコン1とは、ユーザ操作による遠隔制御を終了する。
遠隔制御リモコン1は、一のスマートフォン2からの遠隔操作処理中には、排他制御により、他のスマートフォン2からの操作を受け付けないようにしている。これにより、一のスマートフォン2からの遠隔操作を、他のスマートフォン2から阻害されることなく行うことができる。
【0039】
図7は、ユーザ操作時におけるエアコン・オン処理を示すフローチャートである。このエアコン・オン処理は、
図6のモードM54で実行される。
ステップS10において、遠隔制御リモコン1は、照度センサ116により、室内照度が閾値以上であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、室内照度が閾値以上ならば(Yes)、ステップS15の処理を行い、室内照度が閾値未満ならば(No)、ステップS11の処理を行う。
ステップS11において、遠隔制御リモコン1は、照明3に向けてパンチルト動作を行う。
ステップS12において、遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117により、照明3を点灯させるリモコンコードを送信する。
【0040】
ステップS13において、遠隔制御リモコン1は、照度センサ116により、室内照度は閾値以上であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、室内照度が閾値以上ならば(Yes)、ステップS15の処理を行い、室内照度が閾値未満ならば(No)、ステップS14の処理を行う。
ステップS14において、遠隔制御リモコン1は、暗視用として赤外線LED117を点灯する。これにより、遠隔制御リモコン1は、室内照度が不足しており、かつ、照明3が点灯しない場合であっても、赤外線LED117により被写体であるエアコン4を照らして、操作状況を撮影することができる。
ステップS15において、遠隔制御リモコン1は、エアコン4に向けてパンチルト動作を行う。
ステップS16において、遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117により、エアコン4をオンさせるリモコンコードを送信する。ここで、遠隔制御リモコン1は、暗視照明用に使用している赤外線LED117を使用してエアコン4のリモコンコードを送信する。赤外線LED117を照明用とリモコンコード送信用に兼用することにより、遠隔制御リモコン1は、照明用の赤外線LEDとリモコンコード送信用の赤外線LEDとを、それぞれ備える必要がなくなり、装置の小型化や低コスト化が実現できる。
また、遠隔制御リモコン1は、暗視照明用の赤外線LED117が複数の赤外線LED素子で構成される場合、そのうちの一部、または全ての赤外線LED素子をリモコンコード送信用として兼用可能な構成としてもよい。その場合、遠隔制御リモコン1は、例えば赤外線LED117の赤外線LED素子の一部が故障したとしても、照明動作やリモコン操作に支障を生じなくなる。
【0041】
ステップS17において、遠隔制御リモコン1は、スマートフォン2により、ユーザに対して動作確認OKであるか否かを問い合わせる。遠隔制御リモコン1は、ユーザが動作確認OKを選択したならば(Yes)、ステップS19の処理を行い、ユーザが動作確認NGを選択したならば(No)、ステップS18の処理を行う。
ステップS18において、遠隔制御リモコン1は、スマートフォン2を介して、ユーザによるマニュアルのパンチルト操作に従って動作する。遠隔制御リモコン1は、マニュアルのパンチルト操作が終了すると、ステップS16の処理に戻る。
ステップS19において、遠隔制御リモコン1は、照明3が点灯中であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、照明3が点灯中でないならば(No)、ステップS22の処理を行い、照明3が点灯中ならば(Yes)、ステップS20の処理を行う。
【0042】
ステップS20において、遠隔制御リモコン1は、照明3に向けてパンチルト動作を行う。
ステップS21において、遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117により、照明3を消灯させるリモコンコードを送信し、ステップS22の処理を行う。
ステップS22において、遠隔制御リモコン1は、暗視用としての赤外線LED117を点灯中であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117を点灯中ならば(Yes)、ステップS23の処理を行い、赤外線LED117を点灯中でないならば(No)、ステップS24の処理を行う。
ステップS23において、遠隔制御リモコン1は、暗視用としての赤外線LED117を消灯する。
ステップS24において、遠隔制御リモコン1は、規定座標にパンチルト動作を行う。
ステップS25において、遠隔制御リモコン1は、記憶部16に、一連の操作履歴を記録し、
図7の処理を終了する。
このように、中央制御IC121は、照明3を点灯してエアコン4をオン制御することにより、鮮明な操作映像を撮影することができる。これにより、ユーザは、制御結果を容易に確認することができる。
【0043】
図8は、暗視モード中のリモコン送信処理を示すフローチャートである。このリモコン送信処理は、
図7のうち赤外線LED117に係る処理を詳細に説明したものである。
ステップS30において、遠隔制御リモコン1は、暗視モードであるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、暗視モードであったならば(Yes)、ステップS31の処理を行い、暗視モードでなかったならば(No)、ステップS32の処理を行う。
ステップS31において、遠隔制御リモコン1は、暗視用の赤外線LED117を点灯し、ステップS33の処理を行う。
ステップS32において、遠隔制御リモコン1は、暗視用の赤外線LED117を消灯する。
ステップS33において、遠隔制御リモコン1は、リモコン操作指示を行うか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、リモコン操作指示を行わないならば(No)、ステップS30の処理に戻り、リモコン操作指示を行うならば(Yes)、ステップS34の処理を行う。
【0044】
ステップS34において、遠隔制御リモコン1は、暗視モードであるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、暗視モードであったならば(Yes)、ステップS35の処理を行い、暗視モードでなかったならば(No)、ステップS36の処理を行う。
ステップS35において、遠隔制御リモコン1は、暗視用赤外線LED117を所定時間だけ消灯する。
ステップS36において、遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117を介して、リモコンコードを送信する。遠隔制御リモコン1は、ステップS36の処理が終了すると、ステップS30の処理に戻る。
遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117を暗視用として点灯しているときには、所定時間だけ消灯したのちにリモコンコードの送信に用いている。これにより、エアコン4は、正しくリモコンコードを受信することが可能である。
遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117でリモコンコードを送信したのちに、再び暗視用に赤外線LED117を点灯している。これにより、遠隔制御リモコン1は、エアコン4を赤外線LED117で照らしながら制御後の映像を撮影することができる。この映像により、ユーザは、エアコン4がリモコンによってオン・オフしたか否かを確認可能である。
【0045】
図9は、自動制御時における事前設定のモード遷移図である。
モードM70において、スマートフォン2は、自身の液晶表示部252に、温度閾値の設定画面を表示する。これによりユーザは、スマートフォン2により、自動制御における温度閾値を設定することができる。
モードM71において、スマートフォン2は、CPU22(制御部)により、自動家電制御モードにて動作条件を設定して、操作指示情報Xを生成する。この操作指示情報Xは、以下のようなものであり、照明3やエアコン4に係るスケジュールを1または複数含んだプログラムである。
【0046】
処理#1:温度が閾値以上となった場合。
処理#2:部屋が暗い場合には照明3を点灯(遠隔操作情報C)。
処理#3:エアコン4の操作前の写真を撮影。
処理#4:エアコン4をオン(遠隔操作情報A)。
処理#5:操作前後に撮影した写真をスマートフォン2に送信。
処理#6:エアコン4の操作後に照明3を消灯(遠隔操作情報D)。
【0047】
モードM72において、スマートフォン2は、設定した操作指示情報Xを、インターネット9を介して遠隔制御リモコン1に送信する。
モードM73において、遠隔制御リモコン1は、操作指示情報Xを受信する。
モードM74において、遠隔制御リモコン1は、自身の記憶部16に操作指示情報を記録し、事前設定のモード遷移を終了する。
【0048】
図10は、自動制御時におけるエアコン・オン処理を示すフローチャートである。
ステップS40において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、温度センサ112により、室内温度が所定範囲内であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1の制御部12は、室内温度が所定範囲内ならば(Yes)、ステップS40の処理を繰り返し、室内温度が所定範囲外ならば(No)、ステップS41の処理を行う。
ステップS41において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、照度センサ116により、室内照度が閾値以上であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1の制御部12は、室内照度が閾値以上ならば(Yes)、ステップS46の処理を行い、室内照度が閾値未満ならば(No)、ステップS42の処理を行う。
ステップS42において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、照明3に向けてパンチルト動作を行う。
ステップS43において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、赤外線LED117により、照明3を点灯させるリモコンコードを送信する。
【0049】
ステップS44において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、照度センサ116により、室内照度が閾値以上であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、室内照度が閾値以上ならば(Yes)、ステップS46の処理を行い、室内照度が閾値未満ならば(No)、ステップS45の処理を行う。
ステップS45において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、暗視用として赤外線LED117を点灯する。
ステップS46において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、エアコン4に向けてパンチルト動作を行う。
【0050】
ステップS47において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、自身のカメラで操作前の画像を撮影する。
ステップS48において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、赤外線LED117により、エアコン4をオンさせるリモコンコードを送信する。
ステップS49において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、自身のカメラで操作後の画像を撮影する。
【0051】
ステップS50において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、撮影画像をスマートフォン2にメール送信する。
なお、遠隔制御リモコン1は、撮影前後の撮影画像を比較し、変化の有無情報をスマートフォン2に送信するように構成してもよい。遠隔制御リモコン1は更に、撮影前後の撮影画像に変化が無いと判断した場合、リモコンコードを再送信するように構成してもよい。
ステップS51において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、照明3が点灯中であるか否かを判断する。制御部12は、照明3が点灯中でないならば(No)、ステップS54の処理を行い、照明3が点灯中ならば(Yes)、ステップS52の処理を行う。
ステップS52において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、照明3に向けてパンチルト動作を行う。
【0052】
ステップS53において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、赤外線LED117により、照明3を消灯させるリモコンコードを送信する。
ステップS54において、遠隔制御リモコン1は、暗視用としての赤外線LED117を点灯中であるか否かを判断する。遠隔制御リモコン1は、赤外線LED117を点灯中ならば(Yes)、ステップS55の処理を行い、赤外線LED117を点灯中でないならば(No)、ステップS56の処理を行う。
ステップS55において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、暗視用としての赤外線LED117を消灯する。
ステップS56において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、規定座標にパンチルト動作を行う。
ステップS57において、遠隔制御リモコン1の制御部12は、記憶部16に、一連の操作履歴を記録する。この操作履歴には、エアコン4の操作前のセンサ情報と、エアコン4の操作後のセンサ情報とが含まれている。ステップS57の処理が終了すると、
図10の処理は終了する。
【0053】
遠隔制御リモコン1の制御部12は、照明3を、カメラによる撮影開始時に点灯させ、撮影終了時には消灯させるようにリモコン操作する。これにより、鮮明な画像を撮影することができる。
制御部12は、操作前の撮影画像と操作後の撮影画像とを撮影して、スマートフォン2に送信する。これによりユーザは、操作前の撮影画像と操作後の撮影画像とを比較して、エアコン4のオン処理が正常に行われたか否かを確認することができる。
【0054】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
【0055】
(a) 遠隔制御リモコン1の制御対象は、照明3やエアコン4に限定されず、加湿器・テレビ・空気清浄機など、任意のジャンルの家電であってもよく、更に家電以外であってもリモコン制御可能な電子機器であればよい。
(b) 遠隔制御リモコン1を操作する端末は、スマートフォン2に限定されず、パーソナルコンピュータ、タブレット、携帯電話、カーナビゲーションシステムなどであってもよく、限定されない。
(c) 遠隔制御リモコン1が監視対象とするセンサは、温度センサ112に限定されず、例えば、照度センサ116や、湿度センサ・気圧センサ・埃センサなどであってもよい。
(d) センサ部11は、1つ以上のセンサを備え、センサのうちの少なくとも1つがカメラ(撮像部)であればよく、その構成は限定されない。
(e) ネットワーク通信部13は、無線ネットワークまたは有線ネットワークを介してスマートフォン2と通信してもよい。ネットワーク通信部13は更に、近距離無線通信を介してスマートフォン2と通信してもよい。