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特開2015-118615負荷分散装置、負荷分散方法及び負荷分散プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-118615(P2015-118615A)
(43)【公開日】2015年6月25日
(54)【発明の名称】負荷分散装置、負荷分散方法及び負荷分散プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/30 20060101AFI20150529BHJP
【FI】
   G06F11/30 305D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-262810(P2013-262810)
(22)【出願日】2013年12月19日
(71)【出願人】
【識別番号】397065480
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】藤兼 寛
(72)【発明者】
【氏名】田中 誠二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 晋太郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 浩之
(72)【発明者】
【氏名】伊能 和義
(72)【発明者】
【氏名】大森 敏充
(72)【発明者】
【氏名】大西 正嗣
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GA10
5B042GA12
5B042JJ15
5B042KK04
5B042MC29
(57)【要約】
【課題】音声171サーバの負荷を改善すること。
【解決手段】音声171サーバ管理監視部11が、複数の音声171サーバ3a〜3nの動作状態を管理し、MSサーバ2から音声171サーバ3へのヘルスチェック要求を捕捉した場合、ヘルスチェック処理部13が、管理している各音声171サーバ3の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置において、
前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理手段と、
前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答手段と、
を有することを特徴とする負荷分散装置。
【請求項2】
前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の負荷分散装置。
【請求項3】
前記装置管理手段は、
前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、その応答結果に基づいて当該音声録音再生装置の動作状態を閉塞状態又は閉塞解除状態として管理することを特徴とする請求項1又は2に記載の負荷分散装置。
【請求項4】
音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置で行う負荷分散方法において、
前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理ステップと、
前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答ステップと、
を有することを特徴とする負荷分散方法。
【請求項5】
前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制ステップを更に有することを特徴とする請求項4に記載の負荷分散方法。
【請求項6】
前記装置管理ステップにおいて、
前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、その応答結果に基づいて当該音声録音再生装置の動作状態を閉塞状態又は閉塞解除状態として管理することを特徴とする請求項4又は5に記載の負荷分散方法。
【請求項7】
請求項4乃至6のいずれかに記載の負荷分散方法をコンピュータに実行させることを特徴とする負荷分散プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバの負荷を分散する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在では、所定のサービスを提供するサーバの処理負荷を軽減するため、様々なシステムにおいて負荷分散装置が用いられている。例えば、図5に示すように、音声をIP(Internet Protocol)で伝える呼処理システム100に導入されている。
【0003】
図5は、呼処理システム100において一部の機能部を模式的に示す図である。MS(Media Server)サーバは2、図示しないユーザ端末からの音声呼を終端するサーバである。県毎に配置されており、日本国内で約40台が稼動している。
【0004】
一方、音声171サーバ3は、災害の発生時に提供されるいわゆる災害用伝言ダイアルであり、MSサーバ2からのユーザの音声データをストレージに録音しておき、他のユーザから要求に基づいて再生するサーバである。東日本や西日本といった一定の広域毎に配置されており、日本国内で数台程度が用意されている。
【0005】
このような構成において負荷分散装置1は、複数のMSサーバ2a〜2nと複数の音声171サーバ3a〜3nとの間に接続され、MSサーバ2から音声の登録要求や再生要求を受信すると、一定のアルゴリズムに基づいて1つの音声171サーバ3i(i:a〜n)を決定し、決定した音声171サーバ3iに転送する。例えば、ラウンドロビン方式で転送先を順番に割り振ることにより、特定の音声171サーバ3iに要求処理の負荷が集中するのを防止している(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“負荷分散入門 第3回 リクエストの分散機能(1/2)”、富士通株式会社、[online]、[平成25年12月9日検索]、<URL: http://fenics.fujitsu.com/products/ipcom/catalog/data/1/3.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、負荷分散装置は単にMSサーバからの要求を負荷分散しつつ転送する処理のみを行うにすぎず、また、音声171サーバはMSサーバよりも極めて少ない台数で運用されているため、MSサーバから膨大なヘルスチェック要求が一斉に送信されると、音声171サーバに対してDoS攻撃と同様の攻撃を行うことになってしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、音声171サーバの負荷を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の負荷分散装置は、音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置において、前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理手段と、前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答手段と、を有することを要旨とする。
【0010】
本発明によれば、音声録音再生装置の動作状態を管理し、音声呼終端装置から音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉した場合、管理している音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信するため、音声録音再生装置の負荷を低減することができる。
【0011】
請求項2に記載の負荷分散装置は、請求項1に記載の負荷分散装置において、前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制手段を更に有することを要旨とする。
【0012】
本発明によれば、音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を音声呼終端装置へ送信するため、音声録音再生装置の負荷を更に低減することができる。
【0013】
請求項3に記載の負荷分散装置は、請求項1又は2に記載の負荷分散装置において、前記装置管理手段は、前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、その応答結果に基づいて当該音声録音再生装置の動作状態を閉塞状態又は閉塞解除状態として管理することを要旨とする。
【0014】
請求項4に記載の負荷分散方法は、音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置で行う負荷分散方法において、前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理ステップと、前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答ステップと、を有することを要旨とする。
【0015】
請求項5に記載の負荷分散方法は、請求項4に記載の負荷分散方法において、前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制ステップを更に有することを要旨とする。
【0016】
請求項6に記載の負荷分散方法は、請求項4又は5に記載の負荷分散方法において、前記装置管理ステップでは、前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、その応答結果に基づいて当該音声録音再生装置の動作状態を閉塞状態又は閉塞解除状態として管理することを要旨とする。
【0017】
請求項7に記載の負荷分散プログラムは、請求項4乃至6のいずれかに記載の負荷分散方法をコンピュータに実行させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、音声171サーバの負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】負荷分散装置の機能ブロック構成を示す図である。
図2】音声171サーバの管理監視処理フローを示す図である。
図3】管理監視結果情報の例を示す図である。
図4】ヘルスチェックの代理応答処理フローを示す図である。
図5】呼処理システムの全体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、(1)負荷分散装置が自身で音声171サーバの動作状態を管理監視し、(2)MSサーバから音声171サーバへのヘルスチェック要求を受信した場合には当該管理監視結果に基づいて自らが代理応答し、(3)必要に応じてMSサーバからの音声の登録要求や再生要求の送信を規制することにより、音声171サーバの負荷を低減するようにしている。以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る負荷分散装置1の機能ブロック構成を示す図である。本負荷分散装置1は、音声171サーバ管理監視部11と、管理監視結果情報記憶部12と、ヘルスチェック処理部13と、要求送信規制部14と、要求処理部15とを備えて構成される。
【0022】
音声171サーバ管理監視部11は、複数の音声171サーバ3a〜3nの死活監視及び閉塞管理を行う機能部である。MSサーバ2からのヘルスチェック要求の有無に関係なく自発的に自ら各音声171サーバ3a〜3nにヘルスチェック要求を定期的に送信し、その応答結果に基づいて各音声171サーバ3a〜3nの動作状態をそれぞれ管理監視する。
【0023】
管理監視結果情報記憶部12は、音声171サーバ管理監視部11によって行われた各音声171サーバ3a〜3nの管理監視結果に基づく各音声171サーバ3a〜3nの動作状態を記憶管理する機能部である。
【0024】
ヘルスチェック処理部13は、MSサーバ2から音声171サーバ3へのヘルスチェック要求を捕捉した場合、いずれの音声171サーバ3にも転送することなく管理監視結果情報記憶部12の管理監視結果情報に基づき自らヘルスチェック応答を生成し、ヘルスチェック要求の要求先に代わって要求元のMSサーバ2へ返信(代理応答)する機能部である。
【0025】
要求送信規制部14は、管理監視結果情報記憶部12に記憶されている管理監視結果情報を参照し、各MSサーバ2a〜2nに対して音声の登録要求や再生要求の送信を各音声171サーバ3a〜3nの動作状態に応じて抑制することを要求する機能部である。
【0026】
要求処理部15は、管理監視結果情報記憶部12に記憶されている管理監視結果情報を参照し、各MSサーバ2a〜2nからの音声の登録要求等を各音声171サーバ3a〜3nの動作状態に応じて処理する機能部である。
【0027】
以上が負荷分散装置1の備える機能である。なお、負荷分散装置1は、各MSサーバ2a〜2nと各音声171サーバ3a〜3nとの間に配置され、それらに通信可能に接続されている。
【0028】
次に、本実施の形態に係る負荷分散装置1の動作について説明する。最初に、音声171サーバ3の管理監視動作を説明する。図2は、音声171サーバ3の管理監視処理フローを示す図である。
【0029】
まず、ステップS101において、音声171サーバ管理監視部11は、各音声171サーバ3a〜3nに対してHTTPのヘルスチェック要求を例えば10秒毎で定期的に送信する。
【0030】
次に、ステップS102において、音声171サーバ管理監視部11は、ヘルスチェック要求を送信した各音声171サーバ3a〜3nからHTTPのヘルスチェック応答を受信したか否かを判定する。
【0031】
そして、一定時間を経過してもヘルスチェック応答を受信しない場合、ステップS103において、音声171サーバ管理監視部11は、該当する音声171サーバ3の現在の動作状態を閉塞状態として管理する。このとき、音声171サーバ3は電源オフ又はダウン、若しくは途中のネットワーク回線に異常が発生している可能性があるため、閉塞状態(サーバ:NG)と詳細に管理してもよい。
【0032】
一方、ヘルスチェック応答を受信した場合、ステップS104において、音声171サーバ管理監視部11は、続いて、ヘルスチェック応答のHTTPヘッダ部に含まれているHTTPステータスコードの値を判別する。
【0033】
そして、そのHTTPステータスコード値が200以外(HTTPレベルでの処理が成功以外)の場合、送信したヘルスチェック要求に対するHTTPレベルの処理が何らかの理由により失敗している可能性があるため、前述のステップS103へ進み、音声171サーバ管理監視部11は、該当する音声171サーバ3の現在の動作状態を閉塞状態として管理する。このとき、閉塞状態(サーバ:OK,HTTP:NG)と詳細に管理してもよい。
【0034】
一方、HTTPステータスコード値が200(HTTPレベルでの処理成功)の場合、送信したヘルスチェック要求に対するHTTPレベルの処理は問題なく成功しているので、ステップS105において、音声171サーバ管理監視部11は、引き続き、ヘルスチェック応答のHTTPボディ部に含まれているコードの値を判別する。
【0035】
そして、そのコード値が200以外(171音声プログラムのアプリケーションレベルでの処理が成功以外)の場合、送信したヘルスチェック要求に対するアプリケーションレベルの処理が何らかの理由により失敗している可能性があるため、前述のステップS103へ進み、音声171サーバ管理監視部11は、該当する音声171サーバ3の現在の動作状態を閉塞状態として管理する。このとき、閉塞状態(サーバ:OK,HTTP:OK,171音声アプリケーション:NG)と詳細に管理してもよい。
【0036】
一方、コード値が200(171音声プログラムのアプリケーションレベルでの処理が成功)の場合、送信したヘルスチェック要求に対するアプリケーションレベルの処理も問題なく成功しているので、ステップS106において、音声171サーバ管理監視部11は、該当する音声171サーバ3の現在の動作状態を閉塞解除状態として管理する。
【0037】
以上が音声171サーバの管理監視動作フローの例である。この結果、管理監視結果情報記憶部12には図3のような管理監視結果情報が記録される。音声171サーバ管理監視部11は、上記管理監視処理を定期的に繰り返し、ヘルスチェック応答の有無、HTTPヘッダ部内のHTTPステータスコード値、HTTPボディ部内のコード値に応じて管理監視結果情報を随時更新する。
【0038】
次に、ヘルスチェック要求に対する代理応答動作を説明する。図4は、ヘルスチェックの代理応答処理フローを示す図である。
【0039】
まず、ステップS201において、ヘルスチェック処理部13は、MSサーバ2から音声171サーバ3へのヘルスチェック要求を受信(捕捉)する。
【0040】
次に、ステップS202において、ヘルスチェック処理部13は、管理監視結果情報記憶部12から管理監視結果情報を読み出して、動作状態が閉塞解除状態の音声171サーバ3があるか否かを判定する。
【0041】
そして、閉塞解除状態の音声171サーバ3が1台でもある場合、MSサーバ2からの音声の登録要求等を処理可能な音声171サーバ3が存在するため、ステップS203において、ヘルスチェック処理部13は、HTTPヘッダ部内のHTTPステータスコード値に200を設定し、且つHTTPボディ部内のコード値に200を設定したヘルスチェック応答(ヘルスチェック結果:OK)を生成し、要求元のMSサーバ2へ送信する。
【0042】
その後、ステップS204において、要求送信規制部14は、閉塞解除状態である音声171サーバ3の台数を各MSサーバ2a〜2nへ通知する。そして更に、閉塞解除状態である音声171サーバ3の割合を求め、その割合に応じて音声の登録要求等の送信を抑制するための送信抑制要求を各MSサーバ2a〜2nへ送信する。例えば、その割合が5割の場合には、音声の登録要求を送信するタイミングを要求受信時から10秒後に遅らせるように要求する。これにより、MSサーバ2から音声171サーバ3への音声パケットの疎通が規制されることになる。
【0043】
一方、動作状態が閉塞解除状態の音声171サーバ3がない場合、MSサーバ2からの音声の登録要求等を処理可能な音声171サーバ3が存在しないため、ステップS205において、ヘルスチェック処理部13は、HTTPヘッダ部内のHTTPステータスコード値に200を設定し、且つHTTPボディ部内のコード値に任意の値や任意の文字列を設定したヘルスチェック応答(ヘルスチェック結果:NG)を生成し、要求元のMSサーバ2へ送信する。
【0044】
このとき、ヘルスチェック結果がNGであることからMSサーバ2が音声の登録要求等を送信することはない。しかし、要求送信規制部14は、閉塞解除状態である音声171サーバ3の台数が0台であることをあえて通知し、音声の登録要求等の送信を停止する送信停止要求を積極的に送信するようにしてもよい。
【0045】
以上がヘルスチェックの代理応答処理フローの例である。ヘルスチェック応答(ヘルスチェック結果:OK)の送信後、MSサーバ2から音声の登録要求等が送信されるが、その場合には、要求処理部15が、管理監視結果情報を改めて参照し、その時点で閉塞解除状態の音声171サーバ3へ転送する。一方、その参照したタイミングで全ての音声171サーバ3が閉塞状態になっている場合には、いずれの音声171サーバ3へ転送することなく、HTTPヘッダ部内のHTTPステータスコード値に503(サービス不能を意味する番号)を設定した応答電文を生成し、要求元のMSサーバ2へ送信する。
【0046】
以上より、本実施の形態によれば、音声171サーバ管理監視部11が、複数の音声171サーバ3a〜3nの動作状態を管理し、MSサーバ2から音声171サーバ3へのヘルスチェック要求を捕捉した場合、ヘルスチェック処理部13が、管理している各音声171サーバ3の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信するので、災害発生時に全国のMSサーバ2から膨大なヘルスチェック要求が一斉に送信された場合であっても音声171サーバ3の前段に配置された負荷分散装置1で応答可能となり、音声171サーバ3の負荷を低減することができる。
【0047】
また、要求送信規制部14が、複数の音声171サーバ3a〜3nの稼動率に応じて送信を抑制させる要求を複数のMSサーバ2a〜2nへ送信するため、音声171サーバ3の負荷を更に低減することができる。
【0048】
最後に、本実施の形態で説明した負荷分散装置1は、メモリやCPUを備えたコンピュータで実現できる。また、その処理は、プログラムによって実行される。更に、負荷分散装置1の各動作をプログラムとして構築し、コンピュータにインストールして実行させることや、通信ネットワークを介して流通させることも可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…負荷分散装置
11…音声171サーバ管理監視部(装置管理手段)
12…管理監視結果情報記憶部(記憶手段)
13…ヘルスチェック処理部(代理応答手段)
14…要求送信規制部(送信規制手段)
15…要求処理部
2…MSサーバ(音声終端装置)
3…音声171サーバ(音声録音再生装置)
100…呼処理システム
S101〜S106、S201〜S205…ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2014年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置において、
前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理手段と、
前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答手段と、
前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制手段と、
を有することを特徴とする負荷分散装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
前記装置管理手段は、
前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、当該音声録音再生装置からのヘルスチェック応答の有無、又は、ヘルスチェック応答のヘッダ部に含まれるコード値、若しくは、ヘルスチェック応答のボディ部に含まれるコード値に応じて、前記動作状態の内容を変更することを特徴とする請求項1に記載の負荷分散装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置で行う負荷分散方法において、
前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理ステップと、
前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答ステップと、
前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制ステップと、
を有することを特徴とする負荷分散方法。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項5】
前記装置管理ステップにおいて、
前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、当該音声録音再生装置からのヘルスチェック応答の有無、又は、ヘルスチェック応答のヘッダ部に含まれるコード値、若しくは、ヘルスチェック応答のボディ部に含まれるコード値に応じて、前記動作状態の内容を変更することを特徴とする請求項4に記載の負荷分散方法。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項1に記載の負荷分散装置は、音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置において、前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理手段と、前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答手段と、前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制手段と、を有することを要旨とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明によれば、音声録音再生装置の動作状態を管理し、音声呼終端装置から音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉した場合、管理している音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信するため、音声録音再生装置の負荷を低減することができる。また、本発明によれば、音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を音声呼終端装置へ送信するため、音声録音再生装置の負荷を更に低減することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項2に記載の負荷分散装置は、請求項1に記載の負荷分散装置において、前記装置管理手段は、前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、当該音声録音再生装置からのヘルスチェック応答の有無、又は、ヘルスチェック応答のヘッダ部に含まれるコード値、若しくは、ヘルスチェック応答のボディ部に含まれるコード値に応じて、前記動作状態の内容を変更することを要旨とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項4に記載の負荷分散方法は、音声呼終端装置と音声録音再生装置間に配置された負荷分散装置で行う負荷分散方法において、前記音声録音再生装置の動作状態を管理して記憶手段に記憶する装置管理ステップと、前記音声呼終端装置から前記音声録音再生装置へのヘルスチェック要求を捕捉し、前記記憶手段から読み出した当該音声録音再生装置の動作状態に基づくヘルスチェック応答を生成して、前記ヘルスチェック要求の送信先に代わって返信する代理応答ステップと、前記音声録音再生装置の稼動率に応じて送信を抑制させる要求を前記音声呼終端装置へ送信する送信規制ステップと、を有することを要旨とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項5に記載の負荷分散方法は、請求項4に記載の負荷分散方法において、前記装置管理ステップでは、前記音声録音再生装置にヘルスチェック要求を送信し、当該音声録音再生装置からのヘルスチェック応答の有無、又は、ヘルスチェック応答のヘッダ部に含まれるコード値、若しくは、ヘルスチェック応答のボディ部に含まれるコード値に応じて、前記動作状態の内容を変更することを要旨とする。