【解決手段】網状に形成される電極層11と、電極層11の少なくとも一面に形成され、電極層11より暗い色を有し、電気伝導性を有する視認性改善層12と、を含む。視認性改善層12は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含んで形成することができる。
前記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含んで形成される、請求項1に記載のタッチパネル。
前記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含んで形成される、請求項5に記載のタッチパネル。
前記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含んで形成される、請求項10に記載のタッチパネル。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン、タッチパッド等のような接触感知装置は、ディスプレー装置に付加されて、ユーザーに直感的な入力方法を提供できる入力装置であり、最近では、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ナビゲーション等のような多様な電子機器に広く適用されている。特に、スマートフォンへの需要が増加するにつれ、制限されたフォームファクタで多様な入力方法を提供することができるタッチスクリーンの採用率が増加している。
【0003】
携帯用機器に適用されるタッチスクリーンは、タッチ入力を感知する方法によって抵抗膜方式と静電容量方式とに、大きく分けられる。この中で、静電容量方式は、寿命が相対的に長く、多様な入力方法とジェスチャーを容易に具現することができるという長所によって、その適用率が高まっている。特に、静電容量方式は、抵抗膜方式に比べてマルチタッチインターフェースを具現するのが容易であるため、スマートフォン等の機器に幅広く適用されている。
【0004】
静電容量方式のタッチスクリーンは、一定のパターンを有する複数の電極を含み、タッチ入力によって静電容量の変化が生成される複数のノードが、上記複数の電極によって定義される。2次元平面に分布する複数のノードは、タッチ入力によって自己静電容量(Self‐Capacitance)又は結合静電容量(Mutual‐Capacitance)の変化を生成し、複数のノードで生成される静電容量の変化に、加重平均計算法等を適用してタッチ入力の座標を計算することができる
【0005】
従来のタッチパネルでは、通常、タッチを認識するセンシング電極をITO(Indium Tin Oxide;インジウム‐スズ酸化物)で形成していた。しかしながら、ITOの場合、原料であるインジウム(Indium)が希土類金属で高価であるため製造コストがかかり、価格競争力が落ちる上、原料が10年内に枯渇すると予想されるため、供給が円滑ではないという問題がある。
【0006】
上記のような理由で不透明な導電性細線を用いて電極を形成しようとする研究が行われており、金属のような導電性細線で形成される電極は、ITOや伝導性高分子に比べて電気伝導度に格段に優れ、供給が円滑であるという長所を有する。
【0007】
しかしながら、導電性細線を用いて電極を形成する場合、規則化された導電性細線によるモアレ現象と、金属の反射による視認性減少の問題がある。
【0008】
特に、導電性細線の一定のパターン及び金属の反射によって反射型回折現象が発生する。
【0009】
反射型回折現象は、太陽光等のような光源が、一定のパターンを有する導電性細線を備えた面に加わるときに回線が発生して現れる現象であり、タッチパネルの視認性を阻害する主な要因となる。
【0010】
また、モアレ現象は、一定の間隔を有するパターンが繰り返され重なって発生する現象であり、導電性細線を用いて2軸のセンサー電極を形成する場合に、各軸の導電性細線のパターンが重なって発生し、タッチパネルの視認性を阻害するもう一つの要因となる。
【0011】
よって、タッチパネルの視認性を向上させるために、上記のような反射型回折現象及びモアレ現象を減少させる解決方案が必要とされている。
【0012】
下記の特許文献1は、タッチパネル及びその製造方法に関するものである。具体的には、特許文献1は、少なくとも一つの透明基板と、上記透明基板の一面又は両面に多数の単位電極ラインを含んで形成された電極と、を含み、上記電極は上記透明基板から第1の絶縁パターン層、金属パターン、及び第2の絶縁パターン層を順次積層した構造を有するタッチパネルを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、視認性が改善されたタッチパネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施例によるタッチパネルは、網状に形成される電極層と、上記電極層の少なくとも一面に形成され電気伝導性を有する視認性改善層と、を含むことができる。
【0016】
一実施例において、上記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される、少なくとも一つ以上を含んで形成することができる。
【0017】
一実施例において、上記視認性改善層の厚さは20nm〜90nmであれば良い。
【0018】
一実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の両面に形成することができる。
【0019】
本発明の他の実施例によるタッチパネルは、透明基板と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記透明基板の下面に形成される第1のセンサー電極と、上記透明基板の下面に形成され上記第1のセンサー電極を覆うように形成される絶縁層と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記絶縁層の下面に形成される第2のセンサー電極と、を含み、
上記視認性改善層は電気伝導性を有することができる。
【0020】
他の実施例において、上記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)、及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される、少なくとも一つ以上を含んで形成することができる。
【0021】
他の実施例において、上記視認性改善層の厚さは20nm〜90nmであれば良い。
【0022】
他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の一面のうちユーザーの視野に入る方向に位置するように形成することができる。
【0023】
他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の両面に形成することができる。
【0024】
本発明のさらに他の実施例によるタッチパネルは、透明基板と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記透明基板の上面に形成される第1のセンサー電極と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記透明基板の下面に形成される第2のセンサー電極と、を含み、上記視認性改善層は電気伝導性を有することができる。
【0025】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)、及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される、少なくとも一つ以上を含んで形成することができる。
【0026】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層の厚さは20nm〜90nmであれば良い。
【0027】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の一面のうちユーザーの視野に入る方向に位置するように形成することができる。
【0028】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の両面に形成することができる。
【0029】
本発明のさらに他の実施例によるタッチパネルは、第1の透明基板と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記第1の透明基板の下面に形成される第1のセンサー電極と、上記第1の透明基板の下面に形成され上記第1のセンサー電極を覆うように形成される第1の絶縁層と、上記第1の絶縁層の下面に形成される第2の透明基板と、網状に形成される電極層及び上記電極層の少なくとも一面に形成される視認性改善層を備え、上記第2の透明基板の下面に形成される第2のセンサー電極と、上記第2の透明基板の下面に形成され上記第2のセンサー電極を覆うように形成される第2の絶縁層と、を含み、上記視認性改善層は電気伝導性を有することができる。
【0030】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の一面のうちユーザーの視野に入る方向に位置するように形成することができる。
【0031】
さらに他の実施例において、上記視認性改善層は、上記電極層の両面に形成することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例によるタッチパネルは、電極層の一面に形成され、電極層より明度が低い視認性改善層を含むため、ユーザーが認識することが困難になり、視認性を改善することができる。
【0033】
また、本発明の他の実施例によるタッチパネルは、視認性改善層を含むため、反射型回折現象及びモアレ現象が減少して視認性が改善される。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0036】
図1は、本発明の一実施例によるタッチパネル10の電極層11の概略平面図であり、
図2は、
図1のA‐A’線に沿う概略断面図である。
【0037】
以下では、
図1及び2を参照して、本発明の一実施例によるタッチパネル10について説明する。
【0038】
本発明の一実施例によるタッチパネル10は、電極層11と、視認性改善層12と、を含むことができる。
【0039】
上記電極層11は、導電性細線を用いて網状になるように形成することができる。
【0040】
上記電極層11は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのいずれか一つの金属、又はこれらの合金で製造され、単層又は多層で形成することができる。
【0041】
通常、導電性細線の線幅は0.5μm〜10μmである。
【0042】
線幅が0.5μmより狭い場合には、断線によって不良率が増加し、また抵抗値が増加し、一方、線幅が10μmより広い場合には、透過性が減少する可能性がある。
【0043】
上記タッチパネル10の電極層11の一面には、視認性改善層12を形成することができる。
【0044】
上記視認性改善層12は、上記電極層11に比べて明度が低い物質を用いて形成することができる。
【0045】
上記視認性改善層12は、上記電極層11に比べて明度が低いため、タッチパネルに用いられた場合に、ユーザーが電極層11を認知することを防止することができる。
【0046】
即ち、上記視認性改善層12のない電極層11の場合、一般に用いられるAlのような物質が白色に近い色を有することから、タッチパネルを用いるユーザーの目に容易に認識される可能性がある。
【0047】
しかしながら、本発明の一実施例によるタッチパネル10は、上記電極層11より明度が低い視認性改善層12で上記電極層11の一面を覆うため、電極層11がよく見えないようにすることができる。
【0048】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル10を用いると、視認性を改善されることができる。
【0049】
即ち、上記視認性改善層12が一面に形成された電極層11を、タッチパネル10のセンサー電極として用いると、視認性が改善されるため、ユーザーがセンサー電極を認識することが不可能になる。
【0050】
また、上記視認性改善層12は、電気伝導性を有する物質を用いて形成することができる。
【0051】
上記視認性改善層12が電気伝導性を有する物質を用いて形成されるため、本発明の一実施例によるタッチパネル10は、別途の追加工程を付加しなくても、回路基板等のような外部部材と電気的に連結することができる。
【0052】
従来は、視認性を改善するために別途の絶縁層を形成していたため、回路基板等と電気的に連結するために、該当する部分の絶縁層を一部除去するための露光、エッチング等のパターン工程を必要としていた。
【0053】
しかしながら、本発明の一実施例による視認性改善層12は、電気伝導性を有する物質を用いて形成されるため、別途の追加工程がなくても外部と電気的に連結することができる。
【0054】
例えば、上記視認性改善層12は、TiN、CrN、TiNxOy(0<x<1、0<y<1)、及びCrNxOy(0<x<1、0<y<1)からなる群から選択される少なくとも一つであれば良い。
【0055】
上記視認性改善層12は、スパッタ等の方法で、直接コーティングして形成することができる。
【0056】
また、上記視認性改善層は、金属をターゲットに用いてアルゴン雰囲気下で窒素及び酸素の含量と分量を調節する反応性スパッタリング(Reactive Sputtering)により形成することができる。
【0057】
上記反応性スパッタリングを用いる場合、窒素及び酸素の含量と分量を調節して、多様な組成の視認性改善層12を形成することができる。
【0058】
上記視認性改善層12が形成されている場合、上記視認性改善層12は、上記電極層11の腐食を防止する役割を果たすことができる。
【0059】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル10の信頼性を向上させることができる。
【0060】
図3は、視認性改善層12の厚さによる明度を概略的に示すグラフである。
【0061】
図3は、TiNを基準に厚さによる明度を測定して示したものであり、CrN、TiNxOy、CrNxOyはTiNと類似した明度特性を示す。
【0062】
明度は、100の場合は白色、0の場合は黒色を示す。
【0063】
純粋なTiの場合、明度は約75程度の値を有する。
【0064】
図3を参照すると、上記視認性改善層12の厚さは20nm〜90nmであれば良い。
【0065】
上記視認性改善層12の厚さが20nm未満の場合は、当該視認性改善層12の明度が純粋なTiの明度と類似するか高い可能性がある。
【0066】
したがって、上記視認性改善層12の厚さが20nm未満の場合は、視認性改善効果が減少する。
【0067】
上記視認性改善層12の厚さが厚くなるほど、明度は次第に減少するが、勾配は次第に小さくなる。
【0068】
上記視認性改善層12の厚さが90nmを超える場合は、視認性改善効果の増加率が弱く、却ってタッチパネル10の厚さを増加させる要因となる可能性がある。
【0069】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル10の視認性改善層12の厚さは、20nm〜90nmであれば良い。
【0070】
図4は、電極層11の上面及び下面に視認性改善層12a、12bを含むタッチパネル10の概略断面図である。
【0071】
図4を参照すると、本発明の一実施例によるタッチパネル10は、電極層11の両面に、視認性改善層12a、12bを形成することができる。
【0072】
上記視認性改善層12a、12bは電気伝導性を有するため、上記電極層11の下面に形成される場合でも、これを外部と連結するための別途の追加工程を必要としない。
【0073】
また、上記視認性改善層12a、12bは、上記電極層11の両面に形成されるため、上記電極層11の腐食を、より確実に防止する役割を果たすことができる。
【0074】
図5は、本発明の他の実施例によるタッチパネル100の概略断面図である。
【0075】
図5を参照すると、本発明の他の実施例によるタッチパネル100は、第1の透明基板101と、第1のセンサー電極110aと、第1の絶縁層102と、第2の透明基板103と、第2のセンサー電極110bと、第2の絶縁層104と、を含んで構成することができる。
【0076】
モバイル機器の場合、タッチパネルは、通常、ディスプレー装置に一体化して備えられ、ディスプレー装置の画面が透過できる程度に、高い光透過率を有しなければならない。
【0077】
したがって、上記第1の透明基板101及び第2の透明基板103は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(PolymethlymethAcrylate)、COP(Cyclo‐Olefin Polymers)等のフィルム、ソーダガラス(Soda glass)、又は強化ガラス(Tempered glass)のような、透明な材料を用いて形成することができる。
【0078】
上記第1のセンサー電極110a及び上記第2のセンサー電極110bは、それぞれ上記第1の透明基板101及び上記第2の透明基板103の下面に形成することができる。
【0079】
本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル100に用いられる第1及び第2のセンサー電極110a、110bは、上述した一実施例のタッチパネル10の電極層11を用いて形成されるものである。
【0080】
即ち、上記第1及び第2のセンサー電極110a、110bは、電極層111と視認性改善層112とを含んで構成することができる。
【0081】
上記第1のセンサー電極110a及び上記第2のセンサー電極110bは、スパッタ(Sputter)、E‐Beamのような真空蒸着方式や、メッキのような電解方式、印刷(Printing)及び刷り込み(Imprinting)等の工程を用いて形成することができる。
【0082】
上述した工程中に、上記第1の透明基板101が下部に位置するようにしてこの工程を実施することができる。
【0083】
上記第1の絶縁層102は、上記第1の透明基板101と上記第2の透明基板103との間に介在し、上記第1のセンサー電極110aを覆うように形成することができる。
【0084】
また、上記第2の絶縁層104は、上記第2の透明基板103の下部に形成され、上記第2のセンサー電極110bを覆うように形成することができる。
【0085】
本発明の一実施例によるタッチパネル100は、上記第1及び第2のセンサー電極110a、110bとコントローラー集積回路が電気的に連結され、タッチ入力を感知することにより作動する。
【0086】
上記コントローラー集積回路は、タッチ入力によって上記第1及び第2のセンサー電極110a、110bで生成される静電容量の変化を検出し、そこからタッチ入力を感知する。
【0087】
したがって、静電容量の変化を大きくするために、誘電率が高い物質を用いて上記第1の絶縁層102を形成すれば良い。
【0088】
上記第1の絶縁層102及び上記第2の絶縁層104は、SiO
2、Al
2O
3、Ta
2O
5、Nb
2O
5、Si
3N
4、及びTiO
2のうち一つを含む無機物で形成することができる。この場合、第1及び第2の絶縁層102、104は、1μm〜10μmの厚さを有するように製作することができる。
【0089】
本発明の一実施例によるタッチパネル100では、上記第1の透明基板101が形成される方向を、電子機器のユーザーがタッチパネル100を見る方向と一致させることができる。
【0090】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル100では、第1及び第2のセンサー電極110a、110bの視認性改善層112を、電子機器のユーザーがタッチパネル100を見る方向に形成することができる。
【0091】
例えば、
図5に示されているように、上記視認性改善層112を上記電極層111の上面に形成し、タッチパネル100の視認性を改善することができる。
【0092】
即ち、上記視認性改善層112は、上記電極層111より明度が低くて暗い色を有するため、電子機器のユーザーにはよく見えない。
【0093】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル100を用いれば、反射型回折現象及びモアレ現象が減少して視認性が増加する。
【0094】
また、上記視認性改善層112は電気伝導性を有するため、第1及び第2のセンサー電極110a、110bとコントローラー集積回路とを、電気的に連結するための別途の追加工程を必要としない。
【0095】
図6は、本発明の他の実施例によるタッチパネル200の概略断面図であり、これは、電極層211の上面及び下面に視認性改善層212a、212bを備えている。
【0096】
なお、
図5に示すものと同じ構成の部分については、その説明を省略する。
【0097】
図6を参照すると、第1及び第2のセンサー電極210a、210bは、電極層211の両面に、視認性改善層212a、212bを形成することができる。
【0098】
上記視認性改善層212a、212bは、上記電極層211に比べて耐食性が高いため、電極層211の両面に形成される場合には、上記電極層211を保護する機能を発揮することができる。
【0099】
したがって、本発明の他の実施例によるタッチパネル200の信頼性を向上させることができる。
【0100】
図7は、本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル300の概略断面図である。
【0101】
図7を参照すると、本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル300は、透明基板301と、第1のセンサー電極310aと、第1の絶縁層302と、第2のセンサー電極310bと、第2の絶縁層304と、カバー層320と、を含んで構成される。
【0102】
モバイル機器の場合、タッチパネルは、通常、ディスプレー装置と一体化して備えられ、ディスプレー装置の画面を光が透過できる程度に高い光透過率を有しなければならない。
【0103】
したがって、上記透明基板301は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(Polycarbonate)、PES(Polyethersulfone)、PI(Polyimide)、PMMA(PolymethlymethAcrylate)、COP(Cyclo‐Olefin Polymers)等のフィルム、ソーダガラス(Soda glass)、又は強化ガラス(Tempered glass)のような、透明な材料を用いて形成することができる。
【0104】
上記第1のセンサー電極310aは、上記透明基板301の上面に形成され、上記第2のセンサー電極310bは、上記透明基板301の下面に形成することができる。
【0105】
本発明のさらに他の実施例による、タッチパネル300に用いられる第1及び第2のセンサー電極310a、310bは、上述した一実施例のタッチパネル10の電極層11を用いて形成されるものである。
【0106】
即ち、上記第1及び第2のセンサー電極310a、310bは、電極層311と、視認性改善層312と、を含んで構成することができる。
【0107】
上記第1のセンサー電極310a及び上記第2のセンサー電極310bは、スパッタ(Sputter)、E‐Beamのような真空蒸着方式や、メッキのような電解方式、印刷(Printing)及び刷り込み(Imprinting)等の工程を用いて形成されることができる。
【0108】
上記第1の絶縁層302は、上記透明基板301の上部に形成され、上記第1のセンサー電極310aを覆うように形成することができる。
【0109】
また、上記第2の絶縁層304は、上記透明基板301の下部に形成され、上記第2のセンサー電極310bを覆うように形成することができる。
【0110】
上記第1の絶縁層302の上部には、カバー層320を形成することができる。
【0111】
上記カバー層320は、上記透明基板301と同じ材料を用いて形成することができる。
【0112】
本発明の一実施例によるタッチパネル300は、上記第1及び第2のセンサー電極310a、310bとコントローラー集積回路とが電気的に連結され、タッチ入力を感知することにより作動する。
【0113】
上記コントローラー集積回路は、タッチ入力によって、上記第1及び第2のセンサー電極310a、310bで生成される静電容量の変化を検出し、そこからタッチ入力を感知する。
【0114】
したがって、静電容量の変化を大きくするために、誘電率が高い物質を用いて上記第1の絶縁層302を形成すれば良い。
【0115】
上記第1の絶縁層302及び上記第2の絶縁層304は、SiO
2、Al
2O
3、Ta
2O
5、Nb
2O
5、Si
3N
4、及びTiO
2のうちの一つを含む無機物で形成することができる。この場合、第1及び第2の絶縁層302、304は、1μm〜10μmの厚さを有するように製作することができる。
【0116】
本発明の一実施例によるタッチパネル300では、上記カバー層320が形成される方向を、電子機器のユーザーがタッチバネル300を見る方向と一致させることができる。
【0117】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル300は、第1及び第2のセンサー電極310a、310bの視認性改善層312を、電子機器のユーザーがタッチパネル300を見る方向に形成することができる。
【0118】
例えば、
図7に示されるように、上記視認性改善層312は、上記電極層311の上面に形成され、タッチパネル300の視認性を改善することができる。
【0119】
即ち、上記視認性改善層312は、上記電極層310より明度が低くて暗い色を有するため、電子機器のユーザーにはよく見えない。
【0120】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル300を用いると、反射型回折現象及びモアレ現象が減少するので、視認性が増加する。
【0121】
また、上記視認性改善層312は電気伝導性を有するため、第1及び第2のセンサー電極310a、310bとコントローラー集積回路とを電気的に連結するための、別途の追加工程を必要としない。
【0122】
図8は、本発明のさらに他の実施例に係るタッチパネルの概略断面図であり、これは、電極層の上面及び下面に視認性改善層を含む。
【0123】
なお、
図7に示すものと同じ構成部分については、その説明を省略する。
【0124】
図8を参照すると、第1及び第2のセンサー電極410a、410bは、電極層411の両面に、視認性改善層412a、412bを形成することができる。
【0125】
上記視認性改善層412a、412bは、上記電極層411に比べて耐食性が高いため、電極層411の両面に形成される場合には、上記電極層411を保護する機能を発揮することができる。
【0126】
図9は、本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル500の概略断面図である。
【0127】
図9を参照すると、本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル500は、透明基板501と、第1のセンサー電極510aと、絶縁層502と、第2のセンサー電極510bと、を含んで構成される。
【0128】
モバイル機器の場合、タッチパネルは、通常、ディスプレー装置と一体化して備えられ、ディスプレー装置の画面を光が透過できる程度に高い光透過率を有しなければならない。
【0129】
したがって、上記透明基板501は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(PolymethlymethAcrylate)、COP(Cyclo‐Olefin Polymers)等のフィルム、ソーダガラス(Soda glass)、又は強化ガラス(Tempered glass)のような透明な材料を用いて形成することができる。
【0130】
上記第1のセンサー電極510aは、上記透明基板501の下面に形成され、上記第1のセンサー電極510aの下部には上記絶縁層502を形成することができる。
【0131】
上記絶縁層502は、上記第1のセンサー電極510aを覆うように形成することができる。また、上記絶縁層502の下部に第2のセンサー電極510bを形成することができる。
【0132】
また、上記第2のセンサー電極510bを保護するために、上記絶縁層502の下部に保護層(図示せず)を形成して、上記第2のセンサー電極510bを覆うようにすることができる。
【0133】
上記絶縁層502は、OCA(Optically Clear Adhesive)を用いて形成することができる。
【0134】
本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル500に用いられる、第1及び第2のセンサー電極510a、510bは、上述した一実施例のタッチパネル10の電極層11を用いて形成されるものである。
【0135】
即ち、上記第1及び第2のセンサー電極510a、510bは、電極層511と、視認性改善層512と、を含んで構成することができる。
【0136】
上記第1のセンサー電極510a及び上記第2のセンサー電極510bは、スパッタ(Sputter)、E‐Beamのような真空蒸着方式や、メッキのような電解方式、印刷(Printing)及び刷り込み(Imprinting)等の工程を用いて形成することができる。
【0137】
本発明の一実施例によるタッチパネル500は、上記第1及び第2のセンサー電極510a、510bとコントローラー集積回路とが電気的に連結され、タッチ入力を感知することにより作動する。
【0138】
上記コントローラー集積回路は、タッチ入力によって上記第1及び第2のセンサー電極510a、510bで生成される静電容量の変化を検出し、そこからタッチ入力を感知する。
【0139】
したがって、静電容量の変化を大きくするために、誘電率が高い物質を用いて上記絶縁層502を形成すれば良い。
【0140】
上記絶縁層502は、SiO
2、Al
2O
3、Ta
2O
5、Nb
2O
5、Si
3N
4、及びTiO
2のうちの一つを含む無機物で形成することができる。この場合、上記絶縁層502は1μm〜10μmの厚さを有するように製作することができる。
【0141】
本発明の一実施例によるタッチパネル500では、上記透明基板501が形成される方向を、電子機器のユーザーがタッチパネル500を見る方向とすることができる。
【0142】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル500は、第1及び第2のセンサー電極510a、510bの視認性改善層512を、電子機器のユーザーがタッチパネル500を見る方向に形成することができる。
【0143】
例えば、
図9に示されるように、上記視認性改善層512は、上記電極層511の上面に形成されて、タッチパネル500の視認性を改善することができる。
【0144】
即ち、上記視認性改善層512は、上記電極層511より明度が低くて暗い色を有するため、電子機器のユーザーによく見えない。
【0145】
したがって、本発明の一実施例によるタッチパネル500を用いると、反射型回折現象及びモアレ現象が減少するので視認性が増加する。
【0146】
また、上記視認性改善層512は電気伝導性を有するため、第1及び第2のセンサー電極510a、510bとコントローラー集積回路とを電気的に連結するための別途の追加工程を必要としない。
【0147】
図10は、本発明のさらに他の実施例によるタッチパネル600の概略断面図であり、これは、電極層611の上面及び下面に視認性改善層612a、612bを含む。
【0148】
なお、
図9に示すものと同じ構成部分については、その説明を省略する。
【0149】
図10を参照すると、第1及び第2のセンサー電極610a、610bは、電極層611の両面に視認性改善層612a、612bを形成することができる。
【0150】
上記視認性改善層612a、612bは、上記電極層611に比べて耐食性が高いため、電極層611の両面に形成される場合には、上記電極層611を保護する機能を果たすことができる。
【0151】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。