(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-119475(P2015-119475A)
(43)【公開日】2015年6月25日
(54)【発明の名称】読み取りアセンブリ及び情報転送処理システム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/21 20060101AFI20150529BHJP
H04M 1/17 20060101ALI20150529BHJP
【FI】
H04M1/21 Z
H04M1/17 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-237572(P2014-237572)
(22)【出願日】2014年11月25日
(31)【優先権主張番号】201310685957.X
(32)【優先日】2013年12月16日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】510283557
【氏名又は名称】富泰華工業(深▲セン▼)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】孫 宗遠
(72)【発明者】
【氏名】肖 大華
【テーマコード(参考)】
5K023
【Fターム(参考)】
5K023AA07
5K023BB04
5K023MM00
5K023MM25
5K023PP12
(57)【要約】
【課題】本発明は、携帯式電子装置から独立した読み取り装置を備える読み取りアセンブリ及び情報転送処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る読み取りアセンブリは、読み取り装置と、読み取り装置から独立した携帯式電子装置と、固定部と、を備え、読み取り装置及び携帯式電子装置は固定部に装着され、読み取り装置は情報を読み取り且つ携帯式電子装置に送信し、携帯式電子装置は情報を編集できる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み取り装置と、
前記読み取り装置から独立した携帯式電子装置と、
固定部と、
を備える読み取りアセンブリであって、
前記読み取り装置及び前記携帯式電子装置は前記固定部に装着され、前記読み取り装置は情報を読み取り且つ前記携帯式電子装置に送信し、前記携帯式電子装置は、前記情報を編集できることを特徴とする読み取りアセンブリ。
【請求項2】
前記固定部は、第一装着部及び前記第一装着部に連接する第二装着部を備え、前記読み取り装置は前記第一装着部に装着され、前記携帯式電子装置は前記第二装着部に装着されることを特徴とする請求項1に記載の読み取りアセンブリ。
【請求項3】
前記第一装着部には、前記読み取り装置を収容できる収容部が設置されていることを特徴とする請求項2に記載の読み取りアセンブリ。
【請求項4】
前記第一装着部からは、前記第二装着部に係合可能な係合部が延伸していることを特徴とする請求項2又は3に記載の読み取りアセンブリ。
【請求項5】
前記固定部は、前記係合部に設置されている第一吸着部と、前記第一装着部の収容部と反対する側に設置されている第二吸着部と、前記第二装着部の前記収容部が位置する側と相対する側に設置されている第三吸着部と、を備え、前記読み取り装置が前記携帯式電子装置に当接する時、前記第一吸着部は前記第三吸着部に吸着されることを特徴とする請求項4に記載の読み取りアセンブリ。
【請求項6】
前記読み取り装置及び前記携帯式電子装置は反対する両側にそれぞれ位置する時、前記第二吸着部は前記第三吸着部に吸着されることを特徴とする請求項5に記載の読み取りアセンブリ。
【請求項7】
固定部、読み取り装置及び携帯式電子装置を備える読み取りアセンブリと、サーバと、を備える情報転送処理システムであって、
前記読み取り装置及び前記携帯式電子装置は前記固定部に装着され、
前記読み取り装置は、データを読み取るデータ読み取りユニットと、プロセッサと、第一近距離通信ユニットと、を備え、前記プロセッサは、データを解読し且つ解読した情報を前記第一近距離通信ユニットに送信し、前記第一近距離通信ユニットは、前記情報を前記携帯式電子装置に送信し、
前記携帯式電子装置は、第二近距離通信ユニットと、情報編集ユニットと、情報転送ユニットと、を備え、前記第二近距離通信ユニットは、前記第一近距離通信ユニットから前記情報を受信し且つ前記情報を前記情報編集ユニットに送信し、前記情報編集ユニットは、前記情報を編集した後、前記情報転送ユニットに送信し、前記情報転送ユニットは、編集された情報を前記サーバに送信することを特徴とする情報転送処理システム。
【請求項8】
前記固定部は、前記読み取り装置を固定する第一装着部と、前記携帯式電子装置を固定する第二装着部と、前記第一装着部から延伸する係合部と、前記係合部に設置されている第一吸着部と、前記第一装着部に設置されている第二吸着部と、前記第二装着部に設置されている第三吸着部と、を備え、前記読み取り装置が前記携帯式電子装置に当接する時、前記第一吸着部は前記第三吸着部に吸着され、前記読み取り装置及び前記携帯式電子装置が反対する両側にそれぞれ位置する時、前記第二吸着部は前記第三吸着部に吸着されることを特徴とする請求項7に記載の情報転送処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取りアセンブリ及び情報転送処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、郵便業、物流業などの業界にも、個人情報端末の利用が広がっている。従来の技術において、バーコードや電子ラベルなどのデータ情報を読み取る読み取り装置は、個人情報端末内に設置され、該個人情報端末を介することで読み取り機能が実現される。しかし、現在バーコードを読み取る技術が比較的発展していないのに対して、個人情報端末に係るハードウェアやシステムなどの技術は急速に発展している。また、読み取り装置は個人情報端末内に設置されているため、個人情報端末を交換する際、読み取り装置がまだ利用できるにもかかわらず、まだ利用できる読み取り装置ごと新しい個人情報端末を購入しなければならないため、大きなコストが発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、前記問題を解決し、携帯式電子装置から独立した読み取り装置を備えた読み取りアセンブリ及び情報転送処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明に係る読み取りアセンブリは、読み取り装置と、読み取り装置から独立した携帯式電子装置と、固定部と、を備え、読み取り装置及び携帯式電子装置は固定部に装着され、読み取り装置は情報を読み取り且つ携帯式電子装置に送信し、携帯式電子装置は情報を編集できる。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る読み取りアセンブリは、読み取り装置が携帯式電子装置内に設置されていない。従って、読み取り装置又は携帯式電子装置を取り替えなければならない場合、どちらかを取り替えるだけで、読み取りアセンブリは運行可能なので、コストを節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態に係る読み取りアセンブリの組立斜視図である。
【
図2】
図1に示す読み取りアセンブリの固定部の斜視図である。
【
図3】
図2に示す固定部の別の視角からの斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る情報転送処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1〜
図4に示したように、本発明の実施形態に係る読み取りアセンブリ100は、物流業に使用され、送り状のバーコードや電子ラベルなどの情報を読み取り、解読し且つ編集する。読み取りアセンブリ100は、サーバ200に接続され、情報転送処理システム300を構成する。
【0008】
本実施形態において、読み取りアセンブリ100は、固定部10と、読み取り装置20と、携帯式電子装置30と、を備える。読み取り装置20と携帯式電子装置30は、固定部10に装着される。読み取り装置20と携帯式電子装置30との間において、データ通信が確立される。携帯式電子装置30は、携帯電話、タブレットなど、データを処理し且つ転送機能を有する電子装置である。
【0009】
図2及び
図3に示したように、固定部10は、たとえば革製であり、メイン部11と、収容部13と、係合部14と、吊り部15と、吊り縄16と、第一吸着部17と、第二吸着部18と、第三吸着部19と、を備える。なお固定部10は、革製に限られるものではなく、布製やゴム製などであってもよい。また後述するように、固定部10のうち読み取り装置20と携帯式電子装置30との間の部分が湾曲または屈曲することにより、固定部10に装着された読み取り装置20と携帯式電子装置30とは、固定部10に装着されたまま回転(開閉)が可能となっている。そのため、少なくとも固定部10のうち、読み取り装置20と携帯式電子装置30との間なる部分の一部は、上述の湾曲または屈曲して回転(開閉)が可能となるように、上述した革製、布製またはゴム製などの湾曲可能または屈曲可能な柔軟性のある素材(フレキシブルな素材)で構成されている。またこのような素材に限らず、固定部10のうちの読み取り装置20と携帯式電子装置30との間の部分に、上述の回転(開閉)が可能となるような機械的な機構(たとえば、ヒンジや蛇腹など)が設けられていてもよい。なお固定部10のうち、読み取り装置20と携帯式電子装置30とが装着される箇所の部分は、湾曲可能または屈曲可能な柔軟性のある素材(フレキシブルな素材)で構成されなくてもよい。収容部13は、メイン部11の一方の側に且つメイン部11の正面に設置されている。係合部14は、収容部13に隣接し、また、メイン部11に連接されている。吊り部15及び吊り縄16は、メイン部11において、メイン部11の収容部13が位置する側と相対する側に連接されている。第一吸着部17は、係合部14の正面に設置されている。第二吸着部18及び第三吸着部19は、メイン部11の背面(収容部13が設置される面に対して反対となる面)に設置され、且つメイン部11の両側辺にそれぞれ隣接している。
【0010】
メイン部11は、第一装着部111及び第二装着部113を備える。第一装着部111及び第二装着部113は、矩形を呈し、且つ互いに向けて又は互いに離れるように回転できる。収容部13は、第一装着部111に設置され、読み取り装置20を収容する。吊り部15及び吊り縄16は、第二装着部113の両端にそれぞれ連接されている。吊り部15は、ペンなどを貫通させることによって、ペンなどを固定部10に装着できる。吊り縄16は、ユーザの腕などに掛けられる。これにより、ユーザが読み取りアセンブリ100を便利に携帯できるようになると共に、ユーザが読み取りアセンブリ100を誤って落とすのを防ぐことができる。
【0011】
第二吸着部18は、第一装着部111の背面に設置され、第三吸着部19は第二装着部113の背面に装着される。
【0012】
第一装着部111を第二装着部113に向けて回転させる(即ち、第一装着部111と第二装着部113とが平行になるようにする)と、係合部14は第三吸着部19に係合される。即ち、第一吸着部17は第三吸着部19に吸着される。この時、収容部13は、第一装着部111と第二装着部113との間に収容される。また、第一装着部111を第二装着部113から離れるように回転させる(即ち、第一装着部111と第二装着部113とが平行になるようにする)と、第二吸着部18は第三吸着部19に吸着される。この時、収容部13は露出する。
【0013】
本実施形態において、第一吸着部17、第二吸着部18及び第三吸着部19は、永久磁石である。
【0014】
収容部13は、金属製又はプラスチック製である。
【0015】
図4に示したように、本実施形態において、読み取り装置20は、無線通信によって携帯式電子装置30に接続される。読み取り装置20は、送り状のバーコードや電子ラベルを読み取るために使用されるので、高周波数の読み取り装置、超高周波数の読み取り装置、2.4Gの稼働中モジュールを有する読み取り装置、又はこれら三種類の読み取り装置の機能を有する読み取り装置であっても良い。読み取り装置20は、データ読み取りユニット21と、プロセッサ23と、第一近距離通信ユニット25と、を備える。データ読み取りユニット21及び第一近距離通信ユニット25は、プロセッサ23に電気的に接続される。データ読み取りユニット21は、送り状のバーコードや電子ラベルを読み取るために使用される。プロセッサ23は、読み取りユニット21が読み取った情報(データまたはデータ情報)を解読し、且つ、読み取って解読した情報を第一近距離通信ユニット25に送信する。第一近距離通信ユニット25は、無線通信を介して該情報を携帯式電子装置30に送信する。
【0016】
携帯式電子装置30は、読み取り装置20から送信された情報を受信して編集した後、該編集された情報をサーバ200に送信する。具体的には、携帯式電子装置30は、第二近距離通信ユニット31と、情報編集ユニット33と、情報転送ユニット35と、を備える。第二近距離通信ユニット31は、第一近距離通信ユニット25から送信された情報を受信し且つ情報編集ユニット33に送信する。情報編集ユニット33は、該情報を編集し、例えば、連絡先電話番号や受取人情報などを編集した後、該編集された情報を情報転送ユニット35に送信し、情報転送ユニット35を介して、編集された情報をサーバ200に送信する。
【0017】
サーバ200は、携帯式電子装置30から送信された情報を受信し且つ記憶する。これによって、ユーザは、サーバ200を介して、情報を検索したり又は整理することができる。
【0018】
本実施形態において、第一近距離通信ユニット25及び第二近距離通信ユニット31は、Bluetooth(登録商標)モジュールであって、近距離且つ低消費電力のデータ転送ができる。また、情報転送ユニット35は、任意の通信方式(たとえば、第一近距離通信ユニット25及び第二近距離通信ユニット31において用いられる通信方式よりも長距離通信が可能な任意の通信方式)により、長距離のデータ転送ができる。
【0019】
他の実施形態において、第一近距離通信ユニット25及び第二近距離通信ユニット31は、Wi−Fi(登録商標)モジュールであっても良い。
【0020】
他の実施形態において、読み取り装置20は、有線データ通信によって携帯式電子装置30に接続されても良い。
【0021】
読み取りアセンブリ100を組み立てる際、読み取り装置20を収容部13内に収容する。次いで、携帯式電子装置30を保護ハウジング内に収容する。この際、携帯式電子装置30は、粘着などを介して固定部10の第一装着部111に固定される。
【0022】
ユーザが読み取りアセンブリ100を携帯する際、第一装着部111を第二装着部113に向けて回転させて、読み取り装置20を携帯式電子装置30の上に載置させる。次いで、第一吸着部17を第三吸着部19に吸着させれば、読み取り装置20及び携帯式電子装置30は固定部10に固定され、読み取りアセンブリ100を小型化できるため、便利に携帯できる。
【0023】
読み取りアセンブリ100を使用してラベルなどを読み取る前に、先ず、第一吸着部17を第三吸着部19から離す。次いで、第一装着部111を第二装着部113から離れるように回転させた後、第一装着部111の背面が第二装着部113の背面に当接されるように、第一装着部111を第二装着部113へ向けて回転させる。次いで、第二吸着部18を第三吸着部19に吸着させることにより、読み取り装置20と携帯式電子装置30を反対する両側にそれぞれ位置するようにしたまま固定できる。
【0024】
読み取りアセンブリ100を使用してラベルを読み取る際、先ず、読み取り装置20と携帯式電子装置30のスイッチをそれぞれ押して、読み取り装置20と携帯式電子装置30との間のデータ通信を確立させる。次いで、バーコードや電子ラベルなどの読み取り対象を読み取り装置20が読み取り可能な区域内まで、読み取り対象または読み取り装置20を移動させれば、読み取り装置20はバーコードや電子ラベルなどの情報を読み取り且つ携帯式電子装置30に送信することができる。携帯式電子装置30は、該情報を受信し且つ解読する。これにより、ユーザは、携帯式電子装置30によって解読された情報を編集し且つサーバ200に送信し、編集された情報をサーバ200に記憶させることができる。
【0025】
本発明の実施形態に係る読み取りアセンブリ100は、読み取り装置20が携帯式電子装置30内に装着されていない。従って、読み取り装置20又は携帯式電子装置30を取り替えなければならない場合、どちらかを取り替えるだけで、読み取りアセンブリ100は運行可能なので、コストを節約できる。また、読み取り装置20及び携帯式電子装置30は固定部10に設置されて保護されるので、容易に損傷される又は破損されることがない。また、携帯にも便利である。
【符号の説明】
【0026】
100 読み取りアセンブリ
10 固定部
11 メイン部
111 第一装着部
113 第二装着部
13 収容部
14 係合部
15 吊り部
16 吊り縄
17 第一吸着部
18 第二吸着部
19 第三吸着部
20 読み取り装置
200 サーバ
21 データ読み取りユニット
23 プロセッサ
25 第一近距離通信ユニット
30 携帯式電子装置
300 情報転送処理システム
31 第二近距離通信ユニット
33 情報編集ユニット
35 情報転送ユニット