【解決手段】太陽光パネル1の受光面11を清掃する清掃部21と、該清掃部21を前記太陽光パネル1の受光面11に沿って移動させる走行部22とを備えた太陽光パネルの清掃装置であって、前記走行部22は、前記太陽光パネル1を保持して走行することによって、前記清掃部21を移動させるように構成されている。
前記走行部は、前記太陽光パネルの外周部を保持して該外周部に沿って走行することで前記清掃部を移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽光パネルの清掃装置。
前記走行部は、前記太陽光パネルの外周部の上面を走行する車輪と、前記太陽光パネルの外周部の下面に接触した状態で配置される車輪とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽光パネルの清掃装置。
【背景技術】
【0002】
上記太陽光パネルは、通常、建物の屋根等の屋外に設置されているため、空気中の塵が太陽光パネルの受光面に付着してしまう。このように塵が太陽光パネルの受光面に付着すると、太陽光パネルへの太陽光の入射量が減少して太陽光パネルの発電効率が低下してしまう。そのため、付着した塵を除去するための清掃装置が多数提案されている。
【0003】
第1の清掃装置は、洗浄機本体と、この洗浄機本体を移動させるための駆動部とを備えて構成されている。洗浄機本体は、回転モップと、回転モップの回転軸の両端に配置した駆動可能な電動車と、給水を行う給水ホースとを備えている。また、駆動部は、太陽光パネルの長手方向両端に固定されたフレームと、これらフレームの端部同士を連結する連結部とを備えている。連結部は、電動車が噛み合って洗浄機本体を一方のフレームから他方のフレーム側へ移動させるためのギアが形成された案内部として構成されている。従って、電動車を駆動することによって、洗浄機本体が案内部で案内されながら、回転モップの回転と給水ホースからの給水噴射により太陽光パネルの受光面を清掃する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、第2の清掃装置は、屋根上に設けた太陽光パネルの長手方向両端に設置したガイドと、それらのガイドに沿って移動可能な走行機構を備えた移動部材と、移動部材の移動時に太陽光パネルの受光面上を摺拭すべく移動部材に設けた摺拭部材とを備えて構成されている。従って、移動部材がガイドに沿って移動することによって、摺拭部材が太陽光パネルの受光面を清掃する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、第3の清掃装置は、屋根上に設けた太陽光パネルの長手方向両端に設置したレール部と、レール部に沿って移動する回転可能な車輪を備えた清掃部とを備えて構成されている。清掃部は、太陽光パネルの受光面に接触するブレード部を備えている。従って、車輪の回転により清掃部がレール部に沿って移動することによって、ブレード部が太陽光パネルの受光面を清掃する(例えば、特許文献3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、洗浄機本体を案内するための案内部が必要になる。また、特許文献2では、移動部材を移動させるためのガイドが必要になる。また、特許文献3では、清掃部を移動させるためのレール部が必要になる。いずれの場合にも、清掃装置の移動を案内するための案内用の部品が必要となるため、設備コスト面及び工事コスト面のいずれにおいてもコスト高になるという不都合があった。
【0008】
そこで本発明は、案内用の部品を不要にすることによって、設備コスト面及び工事コスト面のいずれにおいてもコストを抑制することができる太陽光パネルの清掃装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の太陽光パネルの清掃装置は、太陽光パネルの受光面を清掃する清掃部と、該清掃部を前記太陽光パネルの受光面に沿って移動させる走行部とを備えた太陽光パネルの清掃装置であって、前記走行部は、前記太陽光パネルを保持して走行することによって、前記清掃部を移動させるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、走行部が太陽光パネルを保持しているから、清掃部を案内する案内用の部品を不要にしながらも、清掃部を太陽光パネルの受光面に沿って所望通り移動させることができる。
【0011】
また、本発明の太陽光パネルの清掃装置は、前記走行部が、前記太陽光パネルの外周部を保持して該外周部に沿って走行することで前記清掃部を移動させるように構成されていてもよい。
【0012】
上記構成によれば、走行部が、太陽光パネルの外周部を保持して走行する構成としておけば、太陽光パネルの外周部よりも内側となる部分で保持する構成に比べて、走行部が太陽光パネルを保持するための構成が大掛かりになることを抑制することができる。
【0013】
また、本発明の太陽光パネルの清掃装置は、前記走行部が、前記太陽光パネルの外周部の上面を走行する車輪と、前記太陽光パネルの外周部の下面に接触した状態で配置される車輪とを備えていてもよい。
【0014】
上記構成によれば、走行部が、太陽光パネルの外周部の上面を走行する車輪と、太陽光パネルの外周部の下面に接触する車輪とを備えることで、太陽光パネルを上下方向で挟み込んだ状態で確実に保持することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、走行部が、太陽光パネルを保持して清掃部を移動させるように構成することによって、案内用の部品を不要にすることができる。従って、設備コスト面及び工事コスト面のいずれにおいてもコストを抑制することができる太陽光パネルの清掃装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜
図3に、本発明の太陽光パネル1を清掃するための清掃装置2を示している。太陽光パネル1は、太陽光を電力に変換するための複数のセルが内蔵されて構成され、
図1に示すように、複数(実際には4本であるが、
図1では3本のみ見えている)の支持脚3により例えば建物の屋根上に設置される。
【0018】
清掃装置2は、太陽光パネル1の受光面11を清掃する清掃部21と、清掃部21を太陽光パネル1の受光面11に沿って移動させる走行部22とを備えている。
【0019】
走行部22は、太陽光パネル1を保持して清掃部21を移動させるように構成されている。具体的には、走行部22が、電動モータ221と、電動モータ221の駆動力を受けて回転可能な一対の車輪としての駆動輪222,222と、電動モータ221及び駆動輪222,222を取り付け支持する一対の支持枠223,223と、太陽光パネル1の外周部の下面に接触した状態で配置され、前記駆動輪222,222と協働して太陽光パネル1を保持する車輪としての従動輪224,224とを備えている。このように、太陽光パネル1の外周部の上面に当接する一対の駆動輪222,222と、太陽光パネル1の外周部の下面に当接する一対の従動輪224,224とで太陽光パネル1を上下方向で挟み込んだ状態で保持している。
図2では、一対の駆動輪222,222に対して一対の従動輪224,224を上下方向で重複するように配置しているが、上下の車輪が上下方向で重複しないように位置をずらして配置してもよい。
【0020】
清掃部21は、走行部22の走行方向前方に位置して太陽光パネル1の受光面11に水を撒くための散水用パイプ211と、散水用パイプ211の直後方に配置され、かつ、受光面11に撒かれた水により受光面11を水洗いするための回転体212と、回転体212の直後方に位置し、水洗いした後の太陽光パネル1上の水を前方側へ移動させながら後述する水貯留タンク216に回収するためのスクレーパ213とを備えている。以下において、走行部22の走行方向と直交する方向を走行幅方向という。
【0021】
散水用パイプ211、回転体212、スクレーパ213は、前記一対の支持枠223,223に支持されている。
【0022】
各支持枠223は、板状部材からなり、散水用パイプ211の両端及び回転体212を回転させる棒状の回転軸212Aを貫通支持するとともに、スクレーパ213の両端を取り付け支持する縦長状の縦板部2231と、この縦板部2231の下端から走行幅方向内側に延びる底板部2232と、底板部2232の内側端から縦板部2231と並行となるように斜め上方へ延びるとともに縦板部2231の略半分の縦寸法を有する短板部2233とを備えている。
【0023】
回転体212は、スポンジや布あるいは合成樹脂等からなる円筒状に構成され、回転軸212Aに一体回転するように取り付けられている。
【0024】
散水用パイプ211は、円筒状の細管からなり、その細管の長手方向に所定間隔を置いて水を噴射するための噴射孔(図示せず)が複数形成されている。また、散水用パイプ211は、支持枠223,223に支持され、散水用パイプ211の一端(
図2の左側端)が、
図2の左側の支持枠223の外側面に取り付けられたポンプ214の吐出口に連通接続されている。ポンプ214の吸入口には、ホース215の一端が連通接続され、ホース215の他端が、水貯留タンク216の底部付近まで延びている。水貯留タンク216は、上方が開放された箱状部材からなっている。水貯留タンク216への水の補給は、上方の開口から行うことになる。水貯留タンク216として、上方が開放された箱状部材を用いることによって、上方の開口から雨水が入り込むことから、水の補給回数を減らすことができる利点がある。また、水貯留タンク216に所定量以上の水が溜まっていることを検出する検出手段(例えば液面検出センサ)を設けて、検出手段からの検出信号に基づいて水の補給を行うかどうかを判断するように構成してもよい。
【0025】
スクレーパ213は、ゴムや合成樹脂などからなり、
図3に示すように、先端にエッジ部213Aが形成されるように下方側ほど細くなる先細り形状に構成されている。また、スクレーパ213は、下端側ほど走行方向後側に位置する傾斜姿勢で取り付けられている。
【0026】
各支持枠223の下方には、前記従動輪224が回転自在に取り付けられている。具体的には、支持枠223を構成する縦板部2231の下側部分と短板部2233の上側部分とに亘って支軸2241を貫通し、その支軸2241に従動輪224を回転自在に取り付けている。
【0027】
駆動輪222は、太陽光パネル1の外周部の上面(受光面11側の面)に接触する状態で前記回転軸212Aに一体回転するよう取り付けられている。
【0028】
電動モータ221の駆動軸221Aが一方の支持枠223に貫通支持され、この駆動軸221Aの先端に回転軸212Aの一端が一体回転するよう連結されている。従って、電動モータ221を駆動することによって、回転軸212Aが回転して一対の駆動輪222,222及び回転体212が一体回転する。
【0029】
前記のように構成された太陽光パネル1の清掃装置2は、遠隔操作により清掃を開始又は停止が行えるように構成されている。例えば、清掃開始用の遠隔スイッチ(図示せず)をON操作することにより、電動モータ221及びポンプ214の駆動を開始する。電動モータ221の駆動により、回転軸212Aが駆動されると、駆動輪222,222及び回転体212が回転し、清掃部21を太陽光パネル1の受光面11に沿って移動させるとともに、回転体212の回転により太陽光パネル1の受光面11の清掃を行う。これと同時に、ポンプ214の駆動により、太陽光パネル1の受光面11に水を噴出させて、前記回転する回転体212による水洗いを行うことができる。水洗いした水は、スクレーパ213により走行方向前方側へ移動しながら、太陽光パネル1の受光面11の傾斜面に沿って下方へ移動し、水貯留タンク216に回収してもよい。この水貯留タンク216に回収した場合には、回収後の水を、次回の清掃時までに水貯留タンク216から排出するとともに、新たな水を補給してもよい。この水の排出や補給は、水補給装置を設けて自動的に行ってもよいし、補給用のホースを用いて人為的に行ってもよい。
【0030】
太陽光パネル1の一端から他端まで清掃部21が移動して清掃が終了すると、電動モータ221の駆動を自動的に停止する。停止後は、前記遠隔スイッチが再度ON操作されるまでその位置で待機する。そして、遠隔スイッチが再度ON操作されると、太陽光パネル1の清掃装置2は、現在の位置をセンサ等により確認し、電動モータ221を前記回転方向(正転方向)とは反対方向(逆転方向)に回転させて太陽光パネル1の一端の清掃開始位置まで移動した後、電動モータ221の駆動を一旦停止した後、電動モータ221を正転方向に駆動するとともにポンプ214の駆動を開始して、前述のように清掃を行う。ここでは、遠隔スイッチがON操作されると、太陽光パネル1の受光面11の全面を清掃する場合を示しているが、例えばスイッチが押されている間のみ清掃を行う構成であってもよい。また、太陽光パネル1の一端から他端まで清掃部21が移動して清掃が終了すると、電動モータ221の駆動を自動的に停止する他、清掃が終了した位置から電動モータ221を前記回転方向(正転方向)とは反対方向(逆転方向)に回転させて太陽光パネル1の一端の清掃開始位置まで移動した後、清掃装置2を待機状態にしてもよい。
【0031】
尚、本発明に係る太陽光パネルの清掃装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0032】
前記実施形態では、一枚の太陽光パネル1の清掃を行う清掃装置2を示したが、
図4(a)に示すように、所定間隔を置いて設置された複数枚(
図4(a)では二枚)の太陽光パネル1,1の清掃を同時に行うことができる清掃装置であってもよい。この場合、清掃装置2を、二枚の太陽光パネル1に亘る長さに構成する。そして、その清掃装置2は、電動モータ221の駆動により回転する回転軸212Aの両端に車輪としての駆動輪222,222を取り付け、それら一対の駆動輪222,222の間の回転軸212Aに太陽光パネル1,1を清掃可能な一対の回転体212,212を取り付けている。従って、一対の駆動輪222,222の駆動により、二枚の太陽光パネル1,1上を清掃部21とともに移動することができ、それら駆動輪222,222の間に位置する一対の回転体212,212が回転することによって、二枚の太陽光パネル1,1の受光面11,11の移動幅方向略全域を清掃することができる。また、
図4(a)では、回転軸212Aを貫通支持するとともに、駆動輪222,222及び回転体212,212を覆うカバー部材217を備えている。そのカバー部材217の走行幅方向略中央部の下部から、縦向きの支軸219,219を垂設している。これら支軸219,219には、二枚の太陽光パネル1,1の互いに対向する横側面12,12に当接するローラ218,218を回転自在に取り付けている。このようにローラ218,218が、太陽光パネル1,1の横側面12,12に当接することによって、駆動輪222,222との協働により太陽光パネル1を走行部22が保持することができる。また、
図4(a)では、太陽光パネル1を水平方向に設置した場合を示している。前記太陽光パネル1を走行部22が保持するとは、太陽光パネル1に対して清掃部21が所望通り移動することができるように太陽光パネル1を走行部22が保持することをいう。尚、説明しなかった他の部分は、
図2で示した部分とほぼ同一であるため、同一符号を付すとともに説明を省略している。尚、
図4(a)では、横側面12,12に当接する2個のローラ218,218を設けたが、ローラの個数は、1個又は3個以上であってもよい。
【0033】
また、前記実施形態では、太陽光パネル1を走行部22が保持するために、太陽光パネル1の外周部の上面を走行する駆動輪222,222と、太陽光パネル1の外周部の下面に接触した状態で配置される従動輪224,224とを備えさせたが、
図4(b)に示すように、太陽光パネル1の外周部の上面を走行する車輪としての駆動輪222,222及び太陽光パネル1の外周部の下面に接触した状態で配置された車輪としての従動輪224,224の他に、太陽光パネル1の走行幅方向右端部における一方の横側面としての右横側面121に接触した状態で配置された車輪としての従動輪225を更に備えた場合を示している。このように走行幅方向右側端部において、太陽光パネルの外周部の上面と下面と横側面とに車輪が接触することで太陽光パネルを、上方向、下方向、横方向の3方向から確実に保持することができる。また、これに伴い、右側の支持枠223は、電動モータ221を取り付け支持する縦向きの縦板部2235と、この縦板部2235の下端から横外側に突出する内側が開放されたコの字状の第1突出部2236と、この突出部2236の下端に連設され下方へ突出する上方が開放されたコの字状の第2突出部2237とを備えている。そして、第1突出部2236に貫通支持される支軸2238に従動輪225を回転自在に取り付けている。尚、説明しなかった他の部分は、
図2で示した部分とほぼ同一であるため、同一符号を付すとともに説明を省略している。
図4(b)では、走行幅方向右端部のみ太陽光パネルを3方向から保持しているが、走行幅方向左端部も同様に太陽光パネルを3方向から保持してもよい。
【0034】
また、前記実施形態では、清掃部21を、散水用パイプ211、回転体212、スクレーパ213の3つの部材を備えたものから構成したが、それら3つの部材の少なくとも1つの部材を備えたものから構成してもよいし、図示していないが、清掃できるものであれば、どのような形態のものであってもよい。また、前記実施形態では、スクレーパ213として、先細り形状のものを用いたが、上下方向において同一形状のものや、先端側ほど幅が拡がった先拡がり形状のもの等、先細り形状以外の形状のものを用いてもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、回転体212をスポンジや布あるいは合成樹脂等からなる円筒状に構成したものであったが、多数のフィラメントを植設したブラシであってもよい。
【0036】
また、前記実施形態では、太陽光パネル1を複数の支持脚3により支持する構成を示したが、
図5(a),(b)に示すように、太陽光パネル1を一対の枠4,4により支持する構成であってもよい。各枠4は、太陽光パネル1の外周部を内嵌可能な略コの字状に形成された嵌合部41と、嵌合部41の下端部が兼用されて下方に連設される矩形状(
図5(a),(b)では正方形状)の脚部42とを備えている。
図5(a)の場合には、一対の枠4,4の上面4B,4Bに車輪としての駆動輪222,222が接触する状態で配置され、一対の支持枠4,4間の太陽光パネル1の受光面11の略全域に亘る長さの回転体212が設けられている。従って、電動モータ221の駆動により回転軸212Aが回転して駆動輪222,222及び回転体212が回転される。また、駆動輪222,222及び回転体212を覆うカバー部材220を備えている。そのカバー部材220の両端に鉤状に延出する延出部220A,220Aを備えており、それら延出部220A,220Aに一対の支持枠4,4の横側面4A,4Aに当接する車輪としての従動輪224,224を回転支持する支軸224A,224Aを貫通支持している。従って、太陽光パネル1の走行幅方向両端部のそれぞれを、上方向及び横方向の2方向から確実に保持することができる。
図5(a)では、太陽光パネル1の走行幅方向両端部のそれぞれを、上方向及び横方向の2方向から確実に保持する構成としたが、太陽光パネル1の走行幅方向一端部のみを、上方向及び横方向の2方向から確実に保持する構成としてもよい。
図5(b)では、
図5(a)の右側の従動輪224を省略したものであり、他の部分は、
図5(a)と同様であるため、説明は省略する。また、
図5(b)において、走行幅方向左側端の車輪(ここでは駆動輪)222を省略すれば、太陽光パネル1の外周部のうちの走行幅方向一端側(右端側)の外周部の上面を走行する車輪222と、太陽光パネル1の外周部のうちの走行幅方向他端側(左端側)の外周部の横側面4Aに接触した状態で配置される車輪224の必要最小限の車輪で、走行部22が太陽光パネル1の外周部を効率よく保持することができる。
【0037】
また、前記実施形態では、走行部22が、太陽光パネル1の外周部を保持して清掃部21を移動させる構成とすることによって、太陽光パネル1の外周部よりも内側となる部分で保持する構成に比べて、走行部22が太陽光パネル1を保持するための構成が大掛かりになることを抑制することができる利点があるが、太陽光パネル1の外周部よりも内側部分、例えば太陽光パネル1の中心部分を保持して清掃部21を移動させる構成としてもよい。また、前記実施形態では、走行部22を構成する駆動輪を2個設けたが、3個以上設けてもよいし、1個のみ設けて実施することもできる。1個の駆動輪を設ける場合には、清掃装置2の走行幅方向一端部に駆動輪を設け、走行幅方向他端部に従動輪又は摺動部材(清掃装置2の移動を案内するガイド部材)を設けて実施すれば、清掃装置2を安定よく移動させることができる。
【0038】
また、前記実施形態で示した清掃装置2は、太陽光パネル1に走行部22を介して常に保持させておく構成としたが、清掃を行わない不要時には、太陽光パネル1の受光面11への太陽光の照射を遮ることがないように、太陽光パネル1の受光面11から退避した位置へ移動できるように構成する、あるいは太陽光パネル1から清掃装置2を人為的に取り外しておいてもよい。
【0039】
また、前記実施形態では、太陽光パネル1の外周部の下面に接触した状態で配置される車輪を従動輪に構成しているが、駆動輪に構成してもよい。この場合、一つの電動モータにより、太陽光パネル1の外周部の上面を走行する車輪及び太陽光パネル1の外周部の下面に接触した状態で配置される車輪の両方を駆動するように構成する他、別々の電動モータにより駆動する構成であってもよい。