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特開2015-12095位置検出装置、基板製造装置、位置検出方法、及び基板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-12095(P2015-12095A)
(43)【公開日】2015年1月19日
(54)【発明の名称】位置検出装置、基板製造装置、位置検出方法、及び基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20141216BHJP
   B41F 15/26 20060101ALI20141216BHJP
   B41F 15/36 20060101ALI20141216BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20141216BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20141216BHJP
【FI】
   H05K3/34 505D
   B41F15/26 A
   B41F15/36 A
   H05K13/04 M
   H05K13/08 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-135629(P2013-135629)
(22)【出願日】2013年6月27日
(71)【出願人】
【識別番号】314006938
【氏名又は名称】JUKIオートメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 昭彦
【テーマコード(参考)】
2C035
5E313
5E319
【Fターム(参考)】
2C035AA06
2C035FB24
2C035FB27
2C035FB33
2C035FB37
2C035FB39
2C035FB40
2C035FD01
2C035FD19
2C035FD29
2C035FD31
2C035FF26
5E313AA11
5E313CC04
5E313DD01
5E313DD02
5E313DD03
5E313DD12
5E313FF12
5E313FF24
5E313FF25
5E313FF26
5E313FF32
5E313FF33
5E313FG01
5E313FG02
5E313FG05
5E319BB05
5E319CD29
5E319GG09
(57)【要約】
【課題】撮像部が撮像する画像におけるアライメントマークの位置から、実際のアライメントマークの位置をより正確に算出可能な技術を提供する。
【解決手段】位置検出装置は、撮像部と、記憶部と、制御部とを具備する。上記撮像部は、基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能であり、上記基準面にあるアライメントマークを撮像する。上記記憶部には、上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録されている。上記制御部は、上記記憶部に記録された上記換算情報を用い、上記撮像部の位置、及び上記画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの位置を算出する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能であり、前記基準面にあるアライメントマークを撮像する撮像部と、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録された記憶部と、
前記記憶部に記録された前記換算情報を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出する制御部と
を具備する位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置であって、
前記換算情報は、前記撮像部が複数の位置でそれぞれ撮像した画像の倍率の実測値を含む
位置検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の位置検出装置であって、
前記複数の位置は前記基準面に沿って規則的に配列している
位置検出装置。
【請求項4】
請求項2に記載の位置検出装置であって、
前記制御部は、前記複数の位置のうち、前記撮像部の位置に最も近い位置に対応する前記実測値を用い、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出する
位置検出装置。
【請求項5】
請求項2に記載の位置検出装置であって、
前記制御部は、前記複数の位置のうち、前記撮像部の位置に近接する2つ以上の位置に対応する前記実測値から算出される値を用い、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出する
位置検出装置。
【請求項6】
請求項1に記載の位置検出装置であって、
前記アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、前記主面の位置を前記基準面に合わせて保持する保持部を更に具備する
位置検出装置。
【請求項7】
アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、前記主面の位置を基準面に合わせて保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記基板を処理する処理部と、
前記基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能であり、前記アライメントマークを撮像する撮像部と、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録された記憶部と、
前記記憶部に記録された前記換算情報を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識した後に、前記処理部の前記基板に対する処理を実行する制御部と
を具備する基板製造装置。
【請求項8】
基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面にあるアライメントマークを撮像し、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率を定め、
定めた倍率を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出する
位置検出方法。
【請求項9】
アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、前記主面の位置を基準面に合わせて配置し、
前記基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面に配置された前記主面の前記アライメントマークを撮像し、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率を定め、
定めた倍率を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識し、
前記基板の位置を認識した後に前記基板に対する処理を実行する
基板の製造方法。
【請求項10】
基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面にあるアライメントマークに対して第1の撮像を行ない、
前記第1の撮像により得られた第1の画像の倍率、前記第1の撮像の際の前記撮像部の位置、及び前記第1の画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの第1の位置を算出し、
前記撮像部によって、前記第1の位置に対して第2の撮像を行ない、
前記第2の撮像により得られた第2の画像の倍率、前記第2の撮像における前記撮像部の位置、及び前記第2の画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの第2の位置を算出する
位置検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、移動可能な撮像部を用いてアライメントマークの位置を正確に検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、基板にクリーム半田を印刷するスクリーン印刷装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
スクリーン印刷装置では、パターン孔が設けられたスクリーンが用いられ、スクリーンの上側にスキージが配置され、スクリーンの下側に基板が配置される。このようなスクリーン印刷装置は、クリーム半田が供給されたスクリーン上をスキージがスライドすると、クリーム半田がパターン孔を介して基板に印刷されるように構成されている。
【0004】
クリーム半田を基板の正確な位置に印刷するために、スクリーン及び基板のアライメントマークをカメラで撮像した画像を用いて、スクリーンと基板との相対位置の調整を行なうスクリーン印刷装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−095051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スクリーン及び基板のアライメントマークをカメラで撮像するスクリーン印刷装置では、カメラが撮像する画像におけるアライメントマークの位置から、実際のスクリーンや基板上におけるアライメントマークの位置が算出される。そのため、このようなスクリーン印刷装置では、カメラが撮像する画像の倍率の設定値に誤差がある場合、スクリーンと基板との相対位置の調整にも誤差が生じる。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、撮像部が撮像する画像におけるアライメントマークの位置から、実際のアライメントマークの位置をより正確に算出可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る位置検出装置は、撮像部と、記憶部と、制御部とを具備する。
上記撮像部は、基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能であり、上記基準面にあるアライメントマークを撮像する。
上記記憶部には、上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録されている。
上記制御部は、上記記憶部に記録された上記換算情報を用い、上記撮像部の位置、及び上記画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの位置を算出する。
【0009】
この構成により、上記位置検出装置は、撮像部の位置に応じた倍率を用いて、撮像部が撮像した画像におけるアライメントマークの位置から、基準面におけるアライメントマークの位置を算出可能となる。したがって、撮像部の位置による画像の倍率の誤差が抑制されるため、上記位置検出装置はアライメントマークのより正確な位置を検出することができる。
【0010】
上記換算情報は、上記撮像部が複数の位置でそれぞれ撮像した画像の倍率の実測値を含んでもよい。
この構成により、上記位置検出装置は、画像の倍率の代表値のみが設定された位置検出装置よりも、アライメントマークのより正確な位置を検出することができるようになる。
【0011】
上記複数の位置は上記基準面に沿って規則的に配列していてもよい。
この構成により、上記位置検出装置は、撮像部が基準面に沿ったどの位置にある場合にも、アライメントマークのより正確な位置を検出することができるようになる。
【0012】
上記制御部は、上記複数の位置のうち、上記撮像部の位置に最も近い位置に対応する上記実測値を用い、上記アライメントマークの位置を算出してもよい。
また、上記制御部は、上記複数の位置のうち、上記撮像部の位置に近接する2つ以上の位置に対応する上記実測値から算出される値を用い、上記アライメントマークの位置を算出してもよい。
これらの構成により、上記位置検出装置は、アライメントマークのより正確な位置を検出することができるようになる。
【0013】
上記位置検出装置は、上記アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、上記主面の位置を上記基準面に合わせて保持する保持部を更に具備してもよい。
この構成により、上記位置検出装置は、基板の正確な位置を検出することができるようになる。
【0014】
本技術の一形態に係る基板製造装置は、保持部と、処理部と、撮像部と、記憶部と、制御部とを具備する。
上記保持部は、アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、上記主面の位置を基準面に合わせて保持する。
上記処理部は、上記保持部に保持された上記基板を処理する。
上記撮像部は、上記基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能であり、上記アライメントマークを撮像する。
上記記憶部には、上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録されている。
上記制御部は、前記記憶部に記録された前記換算情報を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識した後に、前記処理部の前記基板に対する処理を実行する。
【0015】
この構成により、上記基板製造装置は、撮像部の位置に応じた倍率を用いて、撮像部が撮像した画像におけるアライメントマークの位置から、基板のアライメントマークの位置を算出可能となる。したがって、撮像部の位置による画像の倍率の誤差が抑制されるため、上記位置検出装置は処理部と基板との相対位置をより正確に調整可能である。
【0016】
本技術の一形態に係る位置検出方法は、基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、上記基準面にあるアライメントマークを撮像することを含む。
上記位置検出方法は、上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率を定めることを含む。
上記位置検出方法は、定めた倍率を用い、上記撮像部の位置、及び上記画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの位置を算出することを含む。
【0017】
この構成により、上記位置検出方法では、撮像部の位置に応じた倍率を用いて、撮像部が撮像した画像におけるアライメントマークの位置から、基準面におけるアライメントマークの位置を算出可能となる。したがって、撮像部の位置による画像の倍率の誤差が抑制されるため、上記位置検出方法では、アライメントマークのより正確な位置を検出することができる。
【0018】
本技術の一形態に係る基板の製造方法は、アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、上記主面の位置を基準面に合わせて配置することを含む。
上記基板の製造方法は、上記基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、上記基準面に配置された上記主面の上記アライメントマークを撮像することを含む。
上記基板の製造方法は、上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率を定めることを含む。
上記基板の製造方法は、定めた倍率を用い、上記撮像部の位置、及び上記画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識することを含む。
上記基板の製造方法は、前記基板の位置を認識した後に前記基板に対する処理を実行することを含む。
【0019】
この構成により、上記基板の製造方法では、基板のより正確な位置に対して処理を実行することができるようになる。
【0020】
本技術の一形態に係る位置検出方法は、基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、上記基準面にあるアライメントマークに対して第1の撮像を行なうことを含む。
上記位置検出方法は、上記第1の撮像により得られた第1の画像の倍率、上記第1の撮像の際の上記撮像部の位置、及び上記第1の画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの第1の位置を算出することを含む。
上記位置検出方法は、上記撮像部によって、上記第1の位置に対して第2の撮像を行なうことを含む。
上記位置検出方法は、上記第2の撮像により得られた第2の画像の倍率、上記第2の撮像における上記撮像部の位置、及び上記第2の画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの第2の位置を算出することを含む。
【0021】
この構成により、上記位置検出方法では、撮像部が2回にわたってアライメントマークを撮像した画像を用いて、基準面におけるアライメントマークの位置を正確に算出可能となる。したがって、上記位置検出方法では、アライメントマークのより正確な位置を検出することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本技術によれば、撮像部が撮像する画像におけるアライメントマークの位置から、実際のアライメントマークの位置をより正確に算出可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本技術の一実施形態に係るスクリーン印刷装置を示す斜視図である。
図2図1に示したスクリーン印刷装置に取り付け可能なスクリーンの平面図である。
図3A図1に示したスクリーン印刷装置の部分模式図である。
図3B図1に示したスクリーン印刷装置の部分模式図である。
図4図1に示したスクリーン印刷装置の構成を示すブロック図である。
図5図1に示したスクリーン印刷装置の動作を説明するための斜視図である。
図6図1に示したスクリーン印刷装置の動作を説明するための斜視図である。
図7】本技術に関連するキャリブレーション治具の平面図である。
図8】1画素の大きさの測定方法を説明するための模式図である。
図9A】1画素の大きさの測定方法を説明するための画像を示す図である。
図9B】1画素の大きさの測定方法を説明するための画像を示す図である。
図9C】1画素の大きさの測定方法を説明するための画像を示す図である。
図10】本技術に係るキャリブレーション治具の平面図である。
図11】本技術に係るキャリブレーション治具が設置された状態を示す模式図である。
図12】撮像部が撮像する画像の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。X軸、Y軸、およびZ軸は全図において共通である。Z軸は重力方向の上下に延びている。
【0025】
[スクリーン印刷装置100の全体構成及び各部の構成]
図1は、本技術に係るスクリーン印刷装置100を示す斜視図である。図2は、スクリーン印刷装置100に取り付け可能なスクリーン10の一例を示す上面図である。図3A及び図3Bは、スクリーン印刷装置100の部分模式図である。図4は、スクリーン印刷装置100の構成を示すブロック図である。
【0026】
本明細書中で説明される各図では、図面を見易く表示するため、スクリーン印刷装置100が有する各部の大きさなどについて実際とは異なって表示する場合がある。特に、図1では、図面を見易く表示するため、スクリーン10側(上側)と、搬送部70側(下側)との間の距離が実際よりも離して表されている(後述の図5も同様)。
【0027】
これらの図に示すスクリーン印刷装置100は、基板8上にクリーム半田を印刷するスクリーン印刷装置100である。スクリーン印刷装置100は、回路基板を製造する実装ライン内に配置され、実装ラインの一部を構成する。
【0028】
スクリーン印刷装置100の上流側には、例えば、スクリーン印刷装置100に基板8を投入する基板投入装置が配置される。一方、スクリーン印刷装置100の下流側には、印刷検査装置、実装装置などが配置される。
【0029】
印刷検査装置は、クリーム半田が印刷された基板8(印刷物)をスクリーン印刷装置100から受け取って、クリーム半田の印刷状態を検査する。印刷検査装置は、印刷状態が良好であると判断した基板8を下流側に配置された実装装置に受け渡す。実装装置は、印刷状態が良好であると判断された基板8を印刷検査装置から受け取って、その基板8上に電子部品を実装する。
【0030】
図1の上側に示すように、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100は、スクリーン10と、スクリーン10を移動させるためのスクリーン移動機構20と、スキージ部50と、スクリーン10上にクリーム半田を供給する半田供給部55(図4参照)とを有する。
【0031】
図1の下側に示すように、スクリーン印刷装置100は、昇降ベース60と、昇降ベース60を上下方向に移動させる昇降機構61とを備える。また、スクリーン印刷装置100は、基板8を搬送する搬送部70と、基板8を下方から保持する保持部であるバックアップ部62(図3A図3B図4参照)とを備える。
【0032】
さらに、スクリーン印刷装置100は、撮像部80と、撮像部80を移動させる撮像部移動機構85と、スクリーン10の下面をクリーニングするクリーニング部90と、クリーニング部90を移動させるクリーニング部移動機構95とを備える。
【0033】
図4に示すように、スクリーン印刷装置100は、さらに、制御部1、記憶部2、表示部3、入力部4、通信部5などを備える。
【0034】
図2に示すように、スクリーン10は、矩形の形状を有するスクリーン本体11と、スクリーン本体11の四辺に沿って設けられ、スクリーン本体11にテンションを付与するスクリーン枠体12とを有する。スクリーン本体11は、例えば、ステンレス鋼などの金属により構成される。
【0035】
スクリーン本体11は、中央の領域に印刷パターンに応じた複数のパターン孔13を有する。また、スクリーン本体11の、基板8に対向する部分の角部近傍には、2つのアライメントマーク14が設けられる。
【0036】
本実施形態では、スクリーン10の下側に撮像部80が配置されているため、アライメントマーク14は、スクリーン本体11の下側に向けて設けられている。なお、スクリーン10の上側に撮像部80が配置されている場合には、アライメントマーク14はスクリーン本体11の上側に向けて設けられる。図に示す例では、アライメントマーク14の数が2つであるが、アライメントマーク14の数は2つ以上であればよい。
【0037】
スクリーン10は、スクリーン印刷装置100に対して交換可能であり、基板8の種類に応じて交換される。本実施形態では、基板8の種類に応じた複数種類のスクリーン10が用意される。これらの各種のスクリーン10は、パターン孔13の数や形状やサイズが異なっている。また、スクリーン10全体のサイズも異なる場合がある(例えば、Lサイズ、Mサイズ等)。
【0038】
図1の上側に示すように、スクリーン10は、スクリーン移動機構20によって移動可能に保持されている。スクリーン移動機構20は、スクリーン10を基板8に対して位置合わせするためにスクリーン10をXYθ方向に移動させる。
【0039】
スクリーン移動機構20は、スクリーン10を保持する2つのスクリーン保持部材21と、2つのスクリーン保持部材21を上方から支持するテーブル25と、テーブル25をXYθ方向に移動させるためのテーブル駆動部30とを有する。図1では、図面を見易く表示するために、テーブル25が一点鎖線で表示されている。
【0040】
スクリーン保持部材21は、例えば、金属板などにより構成され、スクリーン10を着脱可能に保持する。スクリーン保持部材21は、X軸方向で対称に形成されており、スクリーン10をX軸方向で両側から挟み込む位置に配置される。スクリーン10は、スクリーン保持部材21上をY軸方向に沿ってスライド可能である。
【0041】
スクリーン保持部材21は、それぞれ、側板22と、側板22の下側の位置に側板22に対して垂直に取り付けられた下板23と、側板22の上側の位置に側板22に対して垂直に設けられた上板24とを有する。
【0042】
図1では省略しているが、スクリーン印刷装置100は、スクリーン保持部材21に対してスクリーン10を固定するためのクランプ部材を有する。クランプ部材は、スクリーン枠体12と、スクリーン保持部材21の下板23とを上下方向から挟み込んでクランプする。クランプ部材は、シリンダなどの機構を有し、シリンダの駆動によって自動的にスクリーン枠体12及びスクリーン保持部材21をクランプ可能である。
【0043】
スクリーン保持部材21と、テーブル25との間には、2つのスクリーン保持部材21間の距離を調整するための幅調整機構26が設けられる。幅調整機構26は、4つのガイドレール27と、この4つのガイドレール27と係合する4つのスライド部材28とを含む。4つのガイドレール27は、X軸方向に沿ってテーブル25の下面側に固定される。4つのスライド部材28は、スクリーン保持部材21の上板24上に固定され、ガイドレールによってガイドされてX軸方向に沿って移動可能である。
【0044】
幅調整機構26は、図示しないボールネジ機構などの駆動系を有する。スライド部材28は、この駆動系の駆動によって、X軸方向に沿って移動させられる。これにより、スクリーン保持部材21間の距離が自動的に調整可能となる。例えば、現在取り付けられているスクリーン10が、そのスクリーン10とは全体のサイズが異なるスクリーン10に交換される場合に、スクリーン保持部材21間のX軸方向の距離が調整される。
【0045】
テーブル25は、スクリーン保持部材21を上方から支持可能である。テーブル25の中央には、スキージ部50の配置スペースを確保するための開口が設けられる。
【0046】
スキージ部50は、Y軸方向に対称となるように設けられた2つのスキージ機構51を有する。また、スキージ部50は、2つのスキージ機構51を一体的にY軸方向に移動させるためのY軸移動機構や、スキージ機構51を上下方向に移動させるための上下移動機構などを含む。
【0047】
2つのスキージ機構51は、それぞれ、下側の位置にスキージ52を有する。スキージ52はクリーム半田が供給されたスクリーン10上をY軸方向に向けて摺動させられ、スクリーン10に設けられたパターン孔13を介して、スクリーン10の下側に配置された基板8上にクリーム半田が印刷される。
【0048】
2つのスキージ機構51のうち、一方のスキージ機構51がスクリーン10上を摺動させられているとき、他方のスキージ機構51は、スクリーン10の上方に配置されている。このとき、この他方のスキージ機構51はスクリーン10に当接していない。スクリーン10上を摺動させられるスキージ機構51(つまり、印刷を行なうスキージ機構51)は、交互に切り替えられる。
【0049】
図1では省略しているが、2つのスキージ機構51をY軸方向に移動させるY軸移動機構は、テーブル25上に立設されている。したがって、テーブル駆動部30による、テーブル25やスクリーン10のXYθ方向への移動に伴い、スキージ部50もXYθ方向に移動させられる。
【0050】
スクリーン10をXYθ方向に移動させるための駆動源としてのテーブル駆動部30は、2つのY軸駆動機構31と、1つのX軸駆動機構32と、1つの連動機構33とを含む。これらの4つの機構31,32,33は、テーブル25の4つの角部の下側近傍に配置される。
【0051】
2つのY軸駆動機構31は、テーブル25の4つの角部のうち、前側2つの角部近傍に配置される。X軸駆動機構32は、テーブル25の4つの角部のうち、左後側の角部近傍に配置される。連動機構33は、テーブル25の4つの角部のうち、右後側の角部近傍に配置される。
【0052】
なお、これらの4つの機構が配置される位置は、適宜変更可能である。例えば、2つのY軸駆動機構31を後側に配置して、X軸駆動機構32及び連動機構33を前側に配置することもできる。あるいは、X軸駆動機構32と、連動機構33との位置を逆とすることもできる。
【0053】
4つの機構31,32,33は、それぞれ、図示しない支柱などに固定されており、支柱に固定された状態でテーブル25を下側から支持する。Y軸駆動機構31は、テーブル25を下側から支持しつつ、その駆動によりテーブル25をY軸方向に移動させる。X軸駆動機構32は、テーブル25を下側から支持しつつ、その駆動によりテーブル25をX軸方向に移動させる。また、Y軸駆動機構31及びX軸駆動機構32は、これらの駆動機構の連動によって、テーブル25をZ軸回り(θ方向)に回転させることができる。
【0054】
なお、連動機構33は、テーブル25を移動させるための駆動源を有していない。連動機構33は、テーブル25を下側から支持しつつ、Y軸駆動機構31及びX軸駆動機構32によるテーブル25の駆動に連動して動作する。
【0055】
図1の下側に示すように、搬送部70は、第1のガイド71と、第2のガイド72と、コンベアベルト73と、ガイド移動機構75(図4参照)とを含む。第1のガイド71及び第2のガイド72は、X軸方向(搬送方向)に沿って延び、基板をX軸方向に沿ってガイドする。コンベアベルト73は、第1のガイド71及び第2のガイド72に、Y軸方向に対向するようにそれぞれ設けられる。
【0056】
基板8は、コンベアベルト73上に配置され、コンベアベルト73の駆動により、第1のガイド71及び第2のガイド72にガイドされつつX軸方向に沿って移動させられる。搬送部70は、コンベアベルト73の駆動により、基板8を搬入したり、印刷が終了した基板8を他の装置に受け渡したりすることができる。
【0057】
搬送部70には、X軸方向に搬送される基板8を、基板8の種類ごとに決定される基準位置で停止させるための停止機構が設けられる。基板8の基準位置は、例えば、搬送部70の中央部近傍に設定される。停止機構としては、例えば、基板8の移動を機械的に停止させる機構や、基板8の位置をセンサで検出する機構が挙げられる。
【0058】
基板8の移動を機械的に停止させる停止機構は、例えば、ストッパにより構成される。このストッパは、第1のガイド71及び第2のガイド72からY軸方向に突出して基板8の移動を規制する規制位置と、基板8の移動を許容する解放位置との間を移動可能に構成される。
【0059】
基板8の位置をセンサで検出することで基板8を停止させる停止機構は、例えば、基板8を検出する光センサを備える(ストッパは備えない)。この停止機構は、光センサによって、搬入される基板8の位置を検出して、基板8が基準位置で停止するようにコンベアベルト73の駆動を制御する。
【0060】
図3A及び図3Bは、基準位置にある基板8、搬送部70、及び撮像部80を示す模式図である。
【0061】
図3A及び図3Bに示すように、搬送部70は、第2のガイド72がY軸方向に移動可能であり、第1のガイド71は固定されY軸方向に移動しないように構成されている。これにより、ガイド71,72間の距離を変更することができ、例えば、図3Bに示すように、基板8よりY軸方向の幅が広い基板8aに対応することができる。
【0062】
なお、図3Aに示す状態における基板8のアライメントマーク9の位置と、図3Bに示す状態における基板8aのアライメントマーク9aの位置とは大きく異なっている。このように、基板の種類よって、アライメントマークは多様な位置に配置される。スクリーン印刷装置100では、ユーザに入力された基板に関する情報に応じて、制御部が基準位置にある基板のアライメントマークの位置を認識する。
【0063】
なお、搬送部70は、ガイド71,72間の距離を変更するために、第1のガイド71と第2のガイド72とのうち少なくとも一方のガイドがY軸方向に移動可能に構成されていればよい。つまり、搬送部70は、第1のガイドと第2のガイドとの両方がY軸方向に移動可能な構成でもよく、第1のガイドのみがY軸方向に移動可能な構成でもよい。
【0064】
基準位置には、基板8を下側から保持するバックアップ部62が配置される。バックアップ部62は、コンベアベルト73の駆動によって基準位置にまで搬送された基板8を下側から支持する。バックアップ部62は、基板8をコンベアベルト73から持ち上げ、基板8の上面と基準面Bとを一致させる。この状態で、基板8がY軸方向の両側からガイド71,72によってクランプされる。これにより、基板8が位置決めされる。
【0065】
スクリーン印刷装置100では、基準面Bが基板8の種類に関わらず一定の位置に設定されている。したがって、スクリーン印刷装置100では、基板8の厚さ情報に応じてバックアップ部62によって基板8を持ち上げる高さを変更し、基板8の上面を基準面Bに一致させる。例えば、図3Bに示すように、基板8より厚い基板8aでは、バックアップ部62によって持ち上げる高さを基板8よりも低くする。
【0066】
図1の下側に示すように、昇降ベース60上には、撮像部80をXY方向に移動させる撮像部移動機構85が設けられる。撮像部移動機構85は、昇降ベース60上において、X軸方向に沿って配置された2本のガイドレール86と、2本のガイドレール86上にそれぞれスライド可能に設けられたスライド部材87と、スライド部材87をX軸方向に駆動させるための駆動系とを有する。
【0067】
撮像部移動機構85は、搬送部70上を跨ぐように2つのスライド部材87上に架け渡された支持フレーム88を有する。支持フレーム88は、撮像部80をY軸方向に移動可能に支持しており、内部に撮像部80をY軸方向に駆動させるための駆動系を有する。
【0068】
撮像部80は、スクリーン10よりも下側の領域で、かつ、基板8よりも上側の領域をXY方向に移動可能である。撮像部80は、スクリーン10の下面に設けられたアライメントマーク14と基板8の上面に設けられたアライメントマーク9とを撮像可能なカメラを有する。
【0069】
撮像部80のカメラは、スクリーン10のアライメントマーク14と基板8のアライメントマーク9との両方を撮像可能な構成を有する。カメラは、例えば、ハーフミラーなどの光学部材を用い、上方にあるスクリーンの像と下方にある基板の像とを同時に一つの視野内に取り込むことが可能な構成を採用可能である。
【0070】
この構成のカメラは、スクリーンと基板とのうちの一方に照明を当てると、その一方を撮像することができる。より詳細には、このカメラでは、スクリーンに照明を当て、基板に照明を当てない場合には、スクリーンが撮像可能となる。反対に、スクリーンに照明を当てず、基板に照明を当てる場合には、基板が撮像可能となる。
【0071】
昇降ベース60上には、クリーニング部90と、クリーニング部90をX軸方向に移動させるクリーニング部移動機構95とが設けられる。クリーニング部移動機構95は、撮像部移動機構85と共通で用いられる2本のガイドレール86と、2本のガイドレール86上にそれぞれスライド可能に設けられたスライド部材97と、スライド部材97をX軸方向に駆動させるための駆動系とを有する。
【0072】
また、クリーニング部移動機構95は、搬送部70上を跨ぐように2つのスライド部材97上に架け渡された支持フレーム98を有する。支持フレーム98は、クリーニング部90を下側から支持する。
【0073】
クリーニング部90は、クリーニングペーパー93を送り出す送り出しローラ91と、クリーニングペーパー93を巻き取る巻き取りローラ92とを有する。
【0074】
図4に示す制御部1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、スクリーン印刷装置100の各部を統括的に制御する。
【0075】
記憶部2は、制御部1の作業用の領域として用いられる不揮発性のメモリと、制御部1の処理に必要な各種のデータやプログラムが記憶された不揮発性のメモリとを含む。上記各種のプログラムは、光ディスク、半導体メモリ等の可搬性の記録媒体から読み取られても構わない。
【0076】
表示部3は、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。入力部4は、キーボード、マウス、タッチパネル等により構成され、オペレータからの各種の指示を入力する。通信部5は、印刷検査装置や、実装装置等の他の装置へ情報を送信したり、他の装置から情報を受信したりする。
【0077】
[スクリーン印刷装置100の動作]
次に、スクリーン印刷装置100の動作について説明する。ここで、説明されるスクリーン印刷装置100の動作は、制御部1の制御下において実行される。図5及び図6は、スクリーン印刷装置100の基本的な動作を説明するための斜視図である。
【0078】
まず、図5に示すように、搬送部70のコンベアベルト73の駆動により、基板8が基準位置にまで搬送させられる。このとき、撮像部80は、撮像部移動機構85により昇降ベース60の右端の位置(待機位置)まで後退して待機している。また、クリーニング部90は、クリーニング部移動機構95により昇降ベース60の左端の位置(待機位置)まで後退して待機している。
【0079】
次に、バックアップ部62が上方に移動させられて、バックアップ部62によって基板8が下側から支持される。そして、バックアップ部62によって、基板8の上面が基準面Bに一致するように基板8が持ち上げられる。この状態で、ガイド72がガイド71側に移動して、ガイド71,72が基板8をクランプする。
【0080】
次に、撮像部80が撮像部移動機構85によりXY方向に移動させられ、カメラが基板8上のアライメントマーク9(2箇所以上)を撮像する。撮像部80は、撮像したアライメントマーク9の画像を制御部1に送信する。基板8のアライメントマーク9の撮像が終了すると、撮像部80は、撮像部移動機構85により待機位置(昇降ベース60右端)に移動する。
【0081】
制御部1は、撮像部80から受信した基板8のアライメントマーク9の画像に基づいて、基板8が配置されているXY方向の位置や、Z軸回りの基板8の傾きなどを認識する。制御部1は、基板8の位置を認識すると、テーブル駆動部30を駆動させて、テーブル25をXYθ方向に移動させる。これにより、スクリーン10が、XYθ方向に移動させられ、基板8に対して位置合わせされる。
【0082】
制御部1がスクリーン10を基板8に対して位置合わせするためには、制御部1がスクリーン10の位置及び基板の位置を認識している必要がある。制御部1は、スクリーン10の位置をスクリーン10の交換時に検出し、基板8の位置を基板8が搬送されるたびに検出する。基板8及びスクリーン10の位置検出の詳細については後述する。
【0083】
なお、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100は、スクリーン移動機構20によってスクリーン10の位置を基板8の位置に対して調整する構成を有する。しかし、スクリーン印刷装置100は、基板8の移動機構を備え、この移動機構によって基板8の位置をスクリーン10の位置に対して調整する構成を有していてもよい。
【0084】
スクリーン10が基板8に対して位置合わせされると、昇降機構61によって、基板8がスクリーン10の下面に当接するまで昇降ベース60が上方に移動させられる。図6には、昇降ベース60が上方に移動させられた状態が示されている。図6では、図面を見易く表示するため、撮像部80、クリーニング部90などの部材を省略している。
【0085】
基板8がスクリーン10の下面に当接すると2つのスキージ機構51のうち、一方のスキージ機構51が下降してスクリーン10上に当接する。下降するスキージ機構51は、スキージ部50が移動する向きに応じて予め決定されている。なお、下降しないスキージ機構51は、スクリーン10に当接しない状態が維持される。
【0086】
一方のスキージ機構51がスクリーン10上に当接すると、2つのスキージ機構51が一体としてY軸方向に移動させられる。これにより、一方のスキージ機構51がスクリーン10上をY軸方向に向けて摺動させられ、パターン孔13を介して、基板8上にクリーム半田が印刷される。スキージ部50が、スクリーン10におけるパターン孔13が形成されている領域を少し超える部分まで移動すると、基板8上に当接していた一方のスキージ機構51が上方に移動し、スキージ部50はこの状態で待機する。
【0087】
クリーム半田が基板8上に印刷されると、昇降機構61により昇降ベース60が下方に移動させられる。昇降ベース60が下方に移動すると、搬送部70の第2のガイド72(後側のガイド)が、後側に所定量移動し、基板8の固定状態が解除される。次に、搬送部70のコンベアベルト73が駆動させられて、印刷が完了した基板8が下流側の印刷検査装置に受け渡される。
【0088】
スクリーン10の下面をクリーニングする場合には、まずクリーニング部90がクリーニング部移動機構95によりX軸方向へ移動させられる。その後、クリーニング部90の高さが調整され、クリーニング部90のX軸方向への移動に連動して、送り出しローラ91及び巻き取りローラ92が回転する。これにより、クリーニングペーパー93によりスクリーン10の下面がクリーニングされる。
【0089】
クリーニングが終了すると、クリーニング部90は、クリーニング部移動機構95によって待機位置(昇降ベース左端)まで移動させられて待機位置で待機する。
【0090】
[基板8の位置検出機能]
スクリーン印刷装置100における基板8の位置検出機能について説明する。
【0091】
スクリーン印刷装置100では、スクリーン10に設けられる微細な印刷パターンに対応するために、基板8とスクリーン10との間の位置合わせは精密に行なう必要がある。上述のように、スクリーン印刷装置100は、基板8の搬入時に基板8を基準位置に停止させる停止機構を備えるものの、この状態では位置合わせは正確ではない。
【0092】
具体的には、上記のストッパによって基板8を停止させる場合、基板8がストッパに接触する僅かな衝撃により基板8の位置が基準位置からずれる場合や、基板8の端部にあるバリの影響で基板8の位置が正確に基準位置に揃わない場合がある。また、上記のセンサによる停止機構では、コンベアベルト73の動作の誤差や、基板8の停止時に加わる慣性力によって、基板8の位置が基準位置からずれる場合がある。
【0093】
そのため、スクリーン印刷装置100では、基板8の位置の基準位置からのずれを検出し、スクリーン10の基板8に対する位置合わせの際に、基板8のずれを相殺するようにスクリーン10が移動させられる。基板8の位置は、基板8のアライメントマーク9の位置により認識される。
【0094】
ここで、正確な基準位置にある基板8のアライメントマーク9の位置を、単に「アライメントマーク9の基準位置」とも呼称するものとする。搬入された基板8のアライメントマーク9を撮像部80が撮像する際、撮像部80は、その基板8のアライメントマーク9が基準位置に存在するとして、アライメントマークの基準位置において、実際の基板8のアライメントマーク9を上方から撮像する。なお、実際の基板のアライメントマークが正確にアライメントマークの基準位置に位置している場合には、そのアライメントマークは、画像の中心に位置することになる。しかし、上記した原因により、一般的には、アライメントマークは、画像の中心から少しずれることなる。アライメントマークの撮像位置(アライメントマーク9の基準位置)は、基板の種類に応じて異なる位置とされている。
【0095】
撮像部80が撮像したアライメントマーク9の画像から、アライメントマーク9の位置と基準位置との間の距離を求めるためには、画像における距離と実際の基準面Bにおける距離とを関連付ける画像の倍率が予め換算情報として記録されている必要がある。スクリーン印刷装置100では、画像の倍率に相当する値として、画像の1画素に対応する基準面B上での大きさ(以下、単に「1画素の大きさ」とも呼称するものとする。)が記憶部2に記録されている。
【0096】
スクリーン印刷装置100では、アライメントマーク9の画像におけるアライメントマーク9の位置と基準位置との間の画素数を検出し、1画素の大きさにこの画素数を掛けてアライメントマーク9の位置と基準位置との間の距離が算出される。
【0097】
図7〜9Bを参照して、スクリーン印刷装置100の記憶部2に記録される1画素の大きさを求める方法について説明する。
【0098】
図7は本実施形態に関連するキャリブレーション治具fの平面図である。キャリブレーション治具fは、基板8と同様の平板状であり、中央部にアライメントマークf1が設けられている。図8は、撮像部80の位置を示す模式図である。図9A〜9Cは撮像部80が撮像する画像を示す図である。図9A〜9Cには、画像の中心をCと表示している。図9A〜9Cには、画像に表示された基板の姿勢に対応するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。
【0099】
なお、画像の中心Cは撮像部80の光軸に対応する。換言すると、撮像部80の光軸は、画像の中心Cに表示されている基板8上の位置を通っている。つまり、画像の中心Cに対応する基板8上の位置は、撮像部80の位置にしたがって変化する。
【0100】
図8は、撮像部80の光軸が、キャリブレーション治具fのアライメントマークf1を通る状態を示している。図8に示す状態では、キャリブレーション治具fの上面が基準面Bと一致している。図9Aは、図8に示す状態でアライメントマークf1を撮像した画像を示している。アライメントマークf1と画像の中心Cとが一致している。
【0101】
図9Aに示す状態から、撮像部80が図8におけるX軸方向手前側に2mm移動させられる。図9Bはこの状態でキャリブレーション治具fのアライメントマークf1を撮像した画像である。アライメントマークf1が画像の中心Cに対してX軸方向上側にa画素ずれている。
【0102】
次に、図9Bに示す状態から、撮像部80が図8におけるX軸方向奥側に4mm移動させられる。つまり、図9Aに示す状態から、撮像部80が図8におけるX軸方向奥側に2mm移動させられる。図9Cはこの状態でキャリブレーション治具fのアライメントマークf1を撮像した画像である。アライメントマークf1が画像の中心Cに対してX軸方向下側にb画素ずれている。
【0103】
以上の結果より、1画素のX軸方向の大きさの実測値は、1画素あたりのカメラの移動量として得ることができ、4/(a+b)[mm/画素]となる。同様の方法により、1画素のY軸方向の大きさの実測値も得られる。このように、撮像部80が図8に示す位置にある場合の、1画素の大きさが得られる。なお、1画素の大きさを求める際に、撮像部80を移動させる距離は任意に選択可能である。
【0104】
以上のように得られた1画素の大きさを、撮像部80が撮像した画像の倍率に相当する値の代表値としてスクリーン印刷装置100の記憶部2に設定することも可能である。しかし、本実施形態では撮像部80の位置が図8に示す位置とは異なる場合に、1画素の大きさに誤差が発生しうることを考慮して、記憶部2に記録する換算情報を用意する。
【0105】
撮像部80の位置によって撮像部80が撮像する画像の1画素の大きさに誤差が生じる原因としては、例えば、撮像部80の移動時における微小な姿勢の変化(ヨーイングやローリングやピッチングなど)や撮像部80の上下移動が挙げられる。撮像部80の移動時における微小な姿勢の変化、上下移動は、図1に示すスライド部材87や支持フレーム88などの機械的構成が組み合わされることにより生じ、排除困難である。また、経時劣化によりスライド部材87や支持フレーム88が歪んでしまう場合もある。
【0106】
撮像部80の姿勢の変化や上下移動により、撮像部80と基準面Bとの間の距離も変化する。撮像部80と基準面Bとの間の距離が変化すると、撮像部80が撮像する画像の1画素の大きさも変化する。より詳細には、撮像部80と基準面Bとの間の距離が近くなると1画素の大きさが小さくなる。反対に、撮像部80と基準面Bとの間の距離が遠くなると1画素の大きさが大きくなる。
【0107】
例えば、撮像部の姿勢の変化による撮像部80と基準面Bとの間の距離に、0.5〜1.0mm程度の誤差が発生する場合、1画素の大きさに0.02μm程度の誤差が発生することが想定される。画像内におけるアライメントマークの位置が中心から大きくずれているほど(基板8が基準位置から大きくずれているほど)、検出される基板8の位置の誤差が大きくなる。
【0108】
本実施形態では、上記のように発生しうる1画素の大きさの誤差を抑制するため、撮像部80の複数の位置において1画素の大きさを測定する。つまり、撮像部80の位置に応じて1画素の大きさが定まるように構成される換算情報が用意され、当該換算情報が記憶部2に記録される。
【0109】
図10はこのような換算情報を用意するためのキャリブレーション治具Fの平面図である。キャリブレーション治具Fは、キャリブレーション治具fと同様の平板状であり、そのほぼ全域にわたってアライメントマークF1が格子状に規則的に配列している。
【0110】
キャリブレーション治具Fは、X軸方向の寸法が400mmであり、Y軸方向の寸法が500mmに形成されている。キャリブレーション治具Fの大きさは、スクリーン印刷装置100に適用可能な基板8の最大の大きさと同等とされる。
【0111】
キャリブレーション治具Fは例えばステンレス鋼やガラスにより形成される。キャリブレーション治具Fに設けられるアライメントマークF1は視認可能であればよい。アライメントマークF1は、例えば、孔や罫書きや段差として構成される。
【0112】
本実施形態では、各アライメントマークF1は直径1mmの丸孔として構成される。各アライメントマークF1は、X軸方向及びY軸方向に等間隔に設けられ、隣接するアライメントマークF1の中心の間隔は10mmである。キャリブレーション治具Fの4辺近傍は、アライメントマークF1が設けられていないマージンとされている。なお、図10では、説明の便宜上、アライメントマークF1が大きく示されている。
【0113】
図11は、キャリブレーション治具Fがスクリーン印刷装置100の基準位置に設置された状態を示している。図11に示す状態では、キャリブレーション治具Fの上面が基準面Bと一致している。つまり、キャリブレーション治具Fの上面の高さは、基板の上面の高さと一致している。図7に示すキャリブレーション治具fのアライメントマークf1について1画素の大きさを測定した要領で、キャリブレーション治具Fの全てのアライメントマークF1について1画素の大きさを測定する。これにより、撮像部80の光軸が各アライメントマークF1を通る位置に撮像部80があるそれぞれ場合における1画素の大きさが得られる。なお、キャリブレーション治具Fの上面の高さを、基板の上面の高さと一致させることによって(つまり、撮像部80及び基板の距離と、撮像部80及び治具Fの距離とを一致させることによって)、各位置における1画素の大きさを正確に取得することができる。
【0114】
このように得られた撮像部80の各位置に対応する1画素の大きさが、撮像部80の位置と関連付けられて換算情報として記憶部2に記録される。
【0115】
本実施形態に係るスクリーン印刷装置100では、基板8が搬入された状態、例えば図3Aに示す状態で、撮像部80が基板8の種類に応じて決定される基板8のアライメントマーク9の基準位置を光軸が通る状態でアライメントマーク9を撮像する。このとき、撮像部30が撮像する画像の中心Cが基板8のアライメントマークの基準位置に対応する。
【0116】
図12は撮像部30が撮像した画像の一例を示す図である。この画像では、基板8のアライメントマーク9は、画像の中心Cに対して、Y軸方向左側にq画素、X軸方向下側にp画素の位置にあるものとする。
【0117】
制御部1は、記憶部2に記録された換算情報を用い、撮像部30の位置に対応する1画素の大きさを取得する。1画素のX軸方向の大きさに上記のpの値を掛けると、基準面Bにおいて基準位置に対してアライメントマーク9がX軸方向に実際にずれている距離が得られる。同様に、1画素のY軸方向の大きさに上記のqの値を掛けると、基準面Bにおいて基準位置に対してアライメントマーク9がY軸方向に実際にずれている距離が得られる。
【0118】
このように、基板8の2つのアライメントマーク9について、基準位置に対してX軸方向及びY軸方向にずれている距離が得られると、制御部1が基板8のXYθ方向の位置のずれを認識することができる。制御部1は、この基板8の位置のずれを相殺するようにスクリーン10の位置を調整する。これにより、スクリーン10と基板8との相対位置が正確に調整されるようになる。
【0119】
制御部1が取得する撮像部30の位置に対応する1画素の大きさとして、例えば、記憶部2に記録された換算情報のうち、撮像部30の位置に最も近い位置における1画素の大きさを採用することができる。図10に示したキャリブレーション治具FのアライメントマークF1の間隔が10mmであるので、記憶部2に記録された換算情報のうち、撮像部30の位置に最も近い位置は、撮像部30の位置から5mmの範囲内にある。したがって、1画素の大きさの誤差がほとんど発生しない。
【0120】
また、制御部1が取得する撮像部30の位置に対応する1画素の大きさとしては、例えば、記憶部2に記録された換算情報のうち、撮像部30の位置に近接する4つの位置における1画素の大きさの平均値を採用することもできる。この場合にも、記憶部2に記録された換算情報のうち、撮像部30の位置に近接する4つの位置は、いずれも撮像部30の位置から5mmの範囲内にある。したがって、1画素の大きさの誤差がほとんど発生しない。
【0121】
さらに、撮像部30の位置座標と1画素の大きさとに相関関係が得られる場合には、記憶部2に記録される換算情報は、撮像部30の位置座標と1画素の大きさとの関数であってもよい。この場合、制御部1は、当該関数を用いて、撮像部30の位置座標から1画素の大きさを算出することができる。
【0122】
[スクリーン10の位置検出機能]
本実施形態に係るスクリーン印刷装置100では、スクリーン10についても、撮像部80が各位置にある場合における1画素の大きさが、撮像部80の位置と関連付けられて換算情報として記憶部2に記録されている。基板8とスクリーン10とでは撮像部80に対して上下反対ではあるものの、基板8と同様の要領で、図10に示したキャリブレーション治具Fと同様のキャリブレーション治具を用いて換算情報を用意することが可能である。
【0123】
キャリブレーション治具は、アライメントマークが下側を向くように配置され、キャリブレーション治具の下面のZ軸方向の位置はスクリーン10の下面のZ軸方向の位置と一致させられる。なお、キャリブレーション治具Fの下面の高さを、スクリーンの下面の高さと一致させることで(つまり、撮像部80及びスクリーンの距離と、撮像部80及び治具の距離とを一致させることで)、各位置における1画素の大きさを正確に取得することができる。
【0124】
本実施形態に係るスクリーン印刷装置100では、スクリーン10が交換されたとき、撮像部80が、スクリーン10の種類に応じて決定されるスクリーン10のアライメントマーク14の基準位置を光軸が通る状態でアライメントマーク14を撮像する。撮像部80が撮像した画像から、基板8と同様の要領で、アライメントマーク14の、基準位置に対するずれが得られる。
【0125】
スクリーン10の2つのアライメントマーク14について、基準位置に対してX軸方向及びY軸方向にずれている距離が得られると、制御部1がスクリーン10のXYθ方向の位置のずれを認識することができる。制御部1は、この位置のずれを相殺するようにスクリーン10の位置を調整する。
【0126】
以上述べたように、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100では、記憶部2に換算情報を記録することにより、基板8の位置及びスクリーン10の位置を正確に認識することが可能である。
【0127】
[その他の構成]
本実施形態に係るスクリーン印刷装置100では、基板8の位置を極めて正確に検出するために、撮像部80が基板8のアライメントマーク9を複数回にわたって撮像するモードが設定されている。
【0128】
スクリーン印刷装置100の当該モードでは、まず、撮像部80が基板8のアライメントマーク9の1回目の撮像を行なう。1回目の撮像により得られた画像から、上述のようにアライメントマーク9が基準位置からのX軸方向及びY軸方向にずれている距離が算出される。
【0129】
次に、制御部1は、撮像部80の1回目の撮像により得られた画像から算出されたアライメントマーク9の位置を光軸が通るように撮像部80を移動させ、撮像部80が基板8のアライメントマーク9の2回目の撮像を行なう。2回目の撮影により得られた画像でもアライメントマーク9の位置が中心Cからずれている場合には、再度アライメントマーク9が基準位置からのX軸方向及びY軸方向にずれている距離が算出される。
【0130】
このように、スクリーン印刷装置100では、2回目の撮影の後には、基板8のアライメントマーク9の位置が極めて正確に認識される。同様に、スクリーン印刷装置100では、撮像部8によるアライメントマーク9の撮像の回数を3回以上に設定することにより、基板8のアライメントマーク9の位置が更に正確に認識されるようになる。
【0131】
なお、スクリーン印刷装置100の当該モードにおいて、アライメントマーク9が基準位置からのずれを算出するために、本実施形態に係る換算情報を用いずに、撮像部80の位置に関わらず画像の倍率の代表値を用いた場合にも2回目の撮影の後には、基板8のアライメントマーク9の位置が正確に認識された。
【0132】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0133】
例えば、本実施形態に係る位置調整機構は、スクリーン印刷装置以外にも、基板検査装置や基板実装装置などの基板の製造に用いられる装置に適用可能である。基板検査装置では、基板の位置が正確に認識されることによって、基板内の的確な位置を検査することが可能となる。基板実装装置では、基板の位置が正確に認識されることによって、基板内の的確な位置に部品を実装することが可能となる。
【0134】
なお、基板を処理することには、基板にスクリーン印刷することや、基板を検査することや、基板に部品を実装することなど、基板に対する動作を行なうこと全般が含まれるものとする。
【0135】
また、本実施形態に係るキャリブレーション治具には、アライメントマークが格子状に配列されているが、キャリブレーション治具には、アライメントマークが少なくとも2つ設けられていれば本技術の効果を得ることが可能である。
【0136】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
基準面に対向した状態で上記基準面に沿って移動可能であり、上記基準面にあるアライメントマークを撮像する撮像部と、
上記撮像部の位置に応じて、上記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録された記憶部と、
上記記憶部に記録された上記換算情報を用い、上記撮像部の位置、及び上記画像における上記アライメントマークの位置から、上記基準面における上記アライメントマークの位置を算出する制御部と
を具備する位置検出装置。
(2)
上記(1)に記載の位置検出装置であって、
上記換算情報は、上記撮像部が複数の位置でそれぞれ撮像した画像の倍率の実測値を含む
位置検出装置。
(3)
上記(2)に記載の位置検出装置であって、
上記複数の位置は上記基準面に沿って規則的に配列している
位置検出装置。
(4)
上記(2)又は(3)に記載の位置検出装置であって、
上記制御部は、上記複数の位置のうち、上記撮像部の位置に最も近い位置に対応する上記実測値を用い、上記アライメントマークの位置を算出する
位置検出装置。
(5)
上記(2)又は(3)に記載の位置検出装置であって、
上記制御部は、上記複数の位置のうち、上記撮像部の位置に近接する2つ以上の位置に対応する上記実測値から算出される値を用い、上記アライメントマークの位置を算出する
位置検出装置。
(6)
上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の位置検出装置であって、
上記アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、上記主面の位置を上記基準面に合わせて保持する保持部を更に具備する
位置検出装置。
(7)
アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、前記主面の位置を基準面に合わせて保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記基板を処理する処理部と、
前記基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能であり、前記アライメントマークを撮像する撮像部と、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率が定まるように構成される換算情報が記録された記憶部と、
前記記憶部に記録された前記換算情報を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識した後に、前記処理部の前記基板に対する処理を実行する制御部と
を具備する基板製造装置。
(8)
基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面にあるアライメントマークを撮像し、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率を定め、
定めた倍率を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出する
位置検出方法。
(9)
アライメントマークが設けられた主面を有する基板を、前記主面の位置を基準面に合わせて配置し、
前記基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面に配置された前記主面の前記アライメントマークを撮像し、
前記撮像部の位置に応じて、前記撮像部が撮像する画像の倍率を定め、
定めた倍率を用い、前記撮像部の位置、及び前記画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの位置を算出し、算出された位置に基づいて前記基板の位置を認識し、
前記基板の位置を認識した後に前記基板に対する処理を実行する
基板の製造方法。
(10)
基準面に対向した状態で前記基準面に沿って移動可能な撮像部によって、前記基準面にあるアライメントマークに対して第1の撮像を行ない、
前記第1の撮像により得られた第1の画像の倍率、前記第1の撮像の際の前記撮像部の位置、及び前記第1の画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの第1の位置を算出し、
前記撮像部によって、前記第1の位置に対して第2の撮像を行ない、
前記第2の撮像により得られた第2の画像の倍率、前記第2の撮像における前記撮像部の位置、及び前記第2の画像における前記アライメントマークの位置から、前記基準面における前記アライメントマークの第2の位置を算出する
位置検出方法。
【符号の説明】
【0137】
1…制御部
2…記憶部
8…基板
9…アライメントマーク
10…スクリーン
14…アライメントマーク
62…バックアップ部(保持部)
80…撮像部
100…スクリーン印刷装置
B…基準面
F…キャリブレーション治具
F1…アライメントマーク
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12