(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-12295(P2015-12295A)
(43)【公開日】2015年1月19日
(54)【発明の名称】レセプタクル型光増幅器
(51)【国際特許分類】
H01S 3/067 20060101AFI20141216BHJP
H01S 3/02 20060101ALI20141216BHJP
【FI】
H01S3/06 B
H01S3/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-130278(P2014-130278)
(22)【出願日】2014年6月25日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0074148
(32)【優先日】2013年6月27日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】511297915
【氏名又は名称】ライコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 性 準
(72)【発明者】
【氏名】金 貞 美
(72)【発明者】
【氏名】尹 秀 永
(72)【発明者】
【氏名】崔 明 圭
(72)【発明者】
【氏名】許 圭
(72)【発明者】
【氏名】李 ジョン 權
【テーマコード(参考)】
5F172
【Fターム(参考)】
5F172AF03
5F172AM08
5F172WW18
(57)【要約】
【課題】 従来のスイッチ送受信機の位置に組み入れることができ(pluggable)、着脱式で装着可能に構成したレセプタクル型光増幅器を提供する。
【解決手段】 スイッチ装備に着脱可能に装着され、既存のスイッチ装備における送受信機の装着位置に着脱可能に装着され、レセプタクル型光増幅器はプラグ可能な形態を有し、レセプタクル型光増幅器100は本体部110内に載置部112を備え、載置部112内には印刷回路基板としての制御手段140が装着され、制御手段140は、その下部にEDF160が設けられ、その上部に受動及び能動素子150が設けられ、光増幅器は第1及び第2アイソレーターと、WDMカプラーと、ポンプ用LDと、カプラー付きPDと、を含むことを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電送装備及びスイッチ装備に着脱可能に装着されるレセプタクル型光増幅器として、プラグ可能な形態を有することを特徴とするレセプタクル型光増幅器。
【請求項2】
既存の前記光電送装備及びスイッチ装備における送受信機の装着位置に着脱可能に装着される送受信と電気的特性及び機構的特性において互換性を有することを特徴とする請求項1に記載のレセプタクル型光増幅器。
【請求項3】
前記レセプタクル型光増幅器は、本体部内に載置部を備え、
前記載置部内には印刷回路基板としての制御手段が装着され、
前記制御手段は、その下部にEDFが設けられ、その上部に受動及び能動素子が設けられ、
前記光増幅器は第1及び第2アイソレーターと、WDMカプラーと、ポンプ用LDと、カプラー付きPDと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のレセプタクル型光増幅器。
【請求項4】
既存の前記光電送装備及びスイッチ装備における送受信機の装着位置に着脱可能に装着される送受信機のうち、XFPと電気的特性及び機構的特性において互換性を有することを特徴とする請求項2に記載のレセプタクル型光増幅器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレセプタクル型光増幅器に係り、より詳しくは、従来のスイッチ送受信機の位置に組み入れることができ(pluggable)、着脱式で装着可能に構成したレセプタクル型光増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスイッチ装備及び伝送装備に装着された送受信機に増幅器をさらに装着する場合には、別のシェルフ(shelf)を作って装着したり、カード(card)形態で追加する必要があるため、装着作業が不便であり、コストが上昇する問題があった。
また、既存のスイッチや伝送装備は増幅器を送受信機と互換性を有して受け入れるように設計されていないため、増幅器を受け入れるには、スイッチや伝送装備用のシェルフを別に作って装着したり、またはラック形態で装着しなければならない。したがって、増幅器はプラグ可能な形態ではなく、モジュール化して装着するように構成する。
従来の伝送装備等に増幅器を受け入れる場合、互換性の問題を解決することができないため、増幅器を新しく作る必要があるなどの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−115728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は既存のスイッチ装備に送受信機がプラグ可能な形態で装着された場合、光の増幅を必要とする時、送受信機を取り出してその位置に容易にプラグ可能な形態で装着できるように構成した新しい形態のレセプタクル型光増幅器を提供することにある。
本発明の他の目的は既存の装備に互換性をもたせて装着可能に構成したレセプタクル型光増幅器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のレセプタクル型光増幅器は、光電送装備及びスイッチ装備に着脱可能に装着されるレセプタクル型光増幅器として、プラグ可能な形態を有することを特徴とする。
【0006】
ここで、既存の前記光電送装備及びスイッチ装備における送受信機の装着位置に着脱可能に装着される送受信と電気的特性及び機構的特性において互換性を有することが好ましい。
【0007】
また、前記レセプタクル型光増幅器は、本体部内に載置部を備え、前記載置部内には印刷回路基板としての制御手段が装着され、前記制御手段は、その下部にEDFが設けられ、その上部に受動及び能動素子が設けられ、前記光増幅器は第1及び第2アイソレーターと、WDMカプラーと、ポンプ用LDと、カプラー付きPDと、を含むことが好ましい。
【0008】
さらに、既存の前記光電送装備及びスイッチ装備における送受信機の装着位置に着脱可能に装着される送受信機のうち、XFPと電気的特性及び機構的特性において互換性を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るレセプタクル型光増幅器によれば、既存のスイッチ装備に送受信機がプラグ可能な形態で装着された場合、光の増幅を必要とする時、送受信機を取り出してその位置に容易にプラグ可能な形態で装着できるので、ユーザーの利便性が増大し、使用が簡単であり、装置のコスト及び装着時間が節減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係るレセプタクル型光増幅器の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明に係るレセプタクル型光増幅器の設置状態を概念的に示すブロック図である。
【
図3】本発明に係るレセプタクル型光増幅器の外形を概略的に示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るレセプタクル型光増幅器の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す通り、本発明に係るレセプタクル型光増幅器100は入力光を処理する第1アイソレーター152と、第1アイソレーター152を通過した信号を処理するWDMカプラー154と、WDMカプラー154に信号をポンプするポンプ用LD156と、WDMカプラー154からの信号を処理する第2アイソレーター153と、第2アイソレーター153からの信号を処理するカプラー付きPD158と、カプラー付きPD158からの信号によってポンプ用LD156を制御する制御信号を出力する制御手段140と、を含む。
ここで、「カプラー付きPD」とは、カプラーとPDの結合体を意味するものであり、他の実施形態では別の装置により個別的に構成することもできる。
カプラー、アイソレーター及びWDM(波長分割マルチプレクサ)は受動光素子であり、フォトダイオード(PD)及びポンプ用LDは能動光素子である。光モジュールには光ファイバー159が連結される。
【0012】
入力される光信号はカプラー(不図示、第1アイソレーター以前に配置されるもので、以後、PD(不図示)を通じて連結される)を通じて、例えば99:1に分離して、「99」に該当する入力光は第1アイソレーター152を通じて波長分割マルチプレクサ154に出力し、「1」に該当する入力光はPD(不図示)(第1アイソレーター152以前に配置されたもの)を通じて電気的な信号に変換した後、制御手段140に提供する。また、波長分割マルチプレクサ154は第1アイソレーター152を通じて印加される入力光とポンプ用LD156から印加されるポンプ光を順方向励起方式でEDF160に提供し、EDF160は入力光を一定レベルに増幅させた後、第2アイソレーター153を通じて出力するように構成される。
【0013】
また、第2アイソレーター153を通じて出力端にカプラー付きPD158を結合し、増幅された光信号はカプラーを通じて、例えば99:1に分離し、「99」に該当する増幅光は出力光として出力し、「1」に該当する増幅光はフォトダイオード(PD)を通じて電気的な信号に変換した後、制御手段140に印加する。
制御手段はPD(不図示)とカプラー付きPDのPD158から印加される光信号に基づいて、ポンプ用LD156を通じて出力されるポンプ光の強さを調節することによって、常に一定の強さの光信号が出力されるようにする。
【0014】
図2に示す通り、本発明のレセプタクル型光増幅器100は本体部110を有し、この内部に設けられる載置部には印刷回路基板としての制御手段140が装着されている。
制御手段140は、その下部にEDF160が設けられ、その上部に受動及び能動素子150が設けられる。即ち、レセプタクル型光増幅器100は第1及び第2アイソレーターと、WDMカプラー(coupler)と、ポンプ用LDと、カプラー付きPDと、を含む。
電気コネクター130はレセプタクル型光増幅器100を構成する全ての装置の間に電気的信号を伝送する役割をする。また、XOA装置の一端部は雌ジャッキ(female jack)または雄ジャッキ(male jack)と電気的に連結される。
前述したように、光モジュールには光ファイバー159が連結される。
【0015】
図3に示す通り、本発明のレセプタクル型光増幅器100は本体部110内に載置部112が設けられ、この載置部112内には印刷回路基板としての制御手段140が装着される。
制御手段140は、その下部にEDF160が設けられ、その上部に受動及び能動素子150が設けられる。即ち、レセプタクル型光増幅器100は、第1及び第2アイソレーター、WDMカプラー、ポンプ用LD、カプラー付きPDを含む。
電気コネクター130は全ての装置の間に電気的信号を伝送する役割をする。また、XOA装置の一端部は雌ジャッキまたは雄ジャッキと電気的に連結される。
【0016】
本発明のレセプタクル型光増幅器は既存の送受信機の装着位置において、入力出力部分はそのまま使用する。すなわち、本発明のレセプタクル型光増幅器は既存の送受信機の位置に互換性をもたせて使用可能である。
既存の伝送装備スイッチに本発明のプラグ可能なレセプタクル型光増幅器を装着すると、装置は該当ポートに増幅器が挿入装着されたことを認識し、信号を処理する。勿論、送受信機の位置にレセプタクル型光増幅器(EDFA)を差し込むと、送受信機の動作に合わせて動作する。
既存の送受信機を差し込む時、送受信機は光信号を処理し、スイッチ装備の場合、送受信機は受信機側から信号を受信し、データを受信すると、受信した光信号を電気信号に変換する。スイッチ装備はフレーム解釈スイッチング役割を行い、伝送装備においては多重化/逆多重化の過程を行う。
【0017】
すなわち、スイッチ装備においては受信した光信号を電気信号に変換して出力する。本発明のレセプタクル型光増幅器(EDFA)を使用すると、増幅器は入力と出力だけを有するため、光側で増幅だけを行ってまた光側に伝送する。
他の実施形態においては、送受信機を同一のポートに装着できる。またはレセプタクル型光増幅器(EDFA)を挿入することができる。認識部分でデータの処理を行う、すなわち、送受信機に入る信号をそれぞれのポートでモニターし制御するシステムもある。すなわち、本発明のプラグ可能な増幅器は物理的に動作するにおいては何らの問題もなく、周辺環境に無関係に使用することができる特徴がある。
【0018】
すなわち、本発明のレセプタクル型光増幅器が装着される場合、スイッチ装置本来の切り替え機能や伝送装置で行っている機能を修正する必要は全くない。
本発明の特徴はレセプタクル型光増幅器(EDFA)をレセプタクル及びプラグ可能に具現することにある。
また、送受信モジュール位置にそのまま挿入装着して使用することができる。
なお、現在最も広く使用されるXFPという送受信機の構造と互換性を有して使用することができる。
さらに、サイズが小さく、使用頻度が高いXFPにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
以上のように、本発明に係るレセプタクル型光増幅器によれば、既存のスイッチ装備に送受信機がプラグ可能な形態で装着された場合、光の増幅を必要とする時、送受信機を取り出してその位置に容易にプラグ可能な形態で装着できるので、ユーザーの利便性が増大し、使用が簡単であり、装置のコスト及び装着時間が節減できる。従って、本発明の産業利用性はきわめて高いものといえる。
一方、本明細書内で本発明をいくつかの好ましい実施形態によって記述したが、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【符号の説明】
【0020】
100 レセプタクル型光増幅器
110 本体部
112 載置部
120 カバー部
130 電気コネクター
140 制御手段
150 受動及び能動素子
152 第1アイソレーター
153 第2アイソレーター
154 WDM、WDMカプラー、波長分割マルチプレクサ
156 ポンプ用LD
158 カプラー付きPD
159 光ファイバー
160 EDF