【実施例】
【0010】
本願発明に係る空間遮蔽具の一実施例としての空間遮蔽具10を
図1から
図7を用いて説明する。なお、
図2は、ソーラーパネル30が設置された屋根40の外側から長尺方向Dlで見た様子に相当する。また、
図3および
図7では、支持枠部32の構成を理解容易とするために、発電パネル部31を二点鎖線で外形形状だけ示すものとしている。さらに、
図5および
図6では、空間遮蔽具10を取り付けた状態を理解容易とするために、2つの空間遮蔽具10を取り付けた様子を示している。
【0011】
先ず、空間遮蔽具10が取付対象とするソーラーパネル30と、そのソーラーパネル30が設置される屋根40の概要を、
図1から
図3を用いて説明する。本願発明に係る空間遮蔽具10は、磁力により吸着される材料から為る屋根40に設置されているソーラーパネル30を取付対象とする。その屋根40は、本実施例では、
図1および
図2に示すように、長尺な複数の底面41と長尺な複数の上面42とがそれぞれの長尺方向Dlに直交する直交方向Dcで交互に連続して並列され、隣接する各底面41と各上面42とが長尺な複数の側面43で架け渡されて形成されている。その直交方向Dcは、屋根40が全体として位置する平面において、長尺方向Dlに直交するものとなる。このため、屋根40では、底面41とその両側の2つの側面43とにより長尺な凹部44が形成され、かつ上面42とその両側の2つの側面43とにより長尺な凸部45が形成されており、複数の長尺な凹部44と複数の長尺な凸部45とが直交方向Dcで交互に連続して並列された構造とされている。このような屋根40としては、折半屋根や瓦棒屋根等が挙げられる。屋根40は、本実施例では、金属材料で形成されており、その各側面43は、底面41に向かうに連れて各凹部44の幅を狭くしかつ上面42に向かうに連れて各凸部45の幅を狭くするような傾斜面とされている。
【0012】
各ソーラーパネル30は、複数の取付機構46を介して屋根40(その上面42)に取り付けられている。その各取付機構46は、固定基部46a(
図2参照)が屋根40の凸部45(上面42)を跨ぎつつ当該凸部45に取り付けられており、その固定基部46aから伸びる支持固定部46b(
図2参照)でソーラーパネル30(その後述する支持枠部32)を支持している。各取付機構46は、互いに等しい高さ位置、すなわち屋根40の上面42から等しい間隔となる位置で各ソーラーパネル30を支持している。このため、各ソーラーパネル30は、この屋根40の表面に沿って設置されており、互いに等しい平面上に位置されている。
【0013】
この各ソーラーパネル30は、
図1および
図3に示すように、発電パネル部31が支持枠部32に支持されて構成されている。その発電パネル部31は、補強基板上に光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である太陽電池(セル)が複数枚並べられつつそれらが接続され、その上に保護ガラスが設けられて構成されている。発電パネル部31は、本実施例では、矩形の板状とされている。各発電パネル部31(ソーラーパネル30)は、図示は略すが、ソーラー発電用のパワーコンディショナ(パワコン)を介して出力線に接続されている。その出力線は、例えば、各ソーラーパネル30(発電パネル部31)が設置された屋根40を有する建物への配電路に接続されたり、既存の配電路を介して電力会社等に接続されたりする。このため、各ソーラーパネル30(発電パネル部31)は、発電した電力を設置された建物や電力会社等に出力することができる。各ソーラーパネル30では、この発電パネル部31が支持枠部32に支持されている。
【0014】
その支持枠部32は、矩形の板状とされた発電パネル部31の周辺を取り囲むように設けられている(
図1参照)。支持枠部32は、
図3に示すように、発電パネル部31の周辺を支持する支持箇所32aと、それを支える枠台箇所32bと、を有する。支持箇所32aは、発電パネル部31が載せられる支持台部分32cと、その上方に覆い被さるように設けられた上縁片部分32dと、を有し、断面形状がU字状とされている。この支持箇所32aは、U字状の内方、すなわち支持台部分32cと上縁片部分32dとの間で発電パネル部31の周辺部を挟んで支持することが可能とされている。支持箇所32aでは、図示は略すがシール材を介在させつつ発電パネル部31の周辺部を挟んで支持するものとしてもよい。
【0015】
このため、上縁片部分32dは、支持箇所32aで発電パネル部31の周辺部を支持している状態において、発電パネル部31の全周に渡って当該発電パネル部31の周辺の表面上へと進出されている。この上縁片部分32dは、本実施例では、発電パネル部31の中心へ向かうに連れて発電パネル部31の表面側へ向けて厚さ寸法を漸減させるように、先端部分が傾斜されている。支持箇所32aでは、発電パネル部31の周辺部を支持している状態において、僅かではあるが発電パネル部31(その表面)と上縁片部分32dとの間にスリット状の隙間を形成している。
【0016】
枠台箇所32bは、本実施例では、支持箇所32aの下方へ伸びる支持壁部分32eと、その下端に設けられたフランジ部分32fと、を有する。その支持壁部分32eは、支持箇所32aの下方において、内側と外側とで間隔を置いて対を為す2つの板状部材で構成されており、強度を確保しつつ軽量化を図っている。フランジ部分32fは、支持壁部分32eの下端において内方へ向けて突出する板状を呈し、支持枠部32における強度の向上を図っている。このような構成であることから、本実施例では、支持枠部32が、各ソーラーパネル30の周縁部として機能する。
【0017】
このように構成されたソーラーパネル30は、支持枠部32が対応する取付機構46の支持固定部46b(
図2参照)に固定される。その各取付機構46は、上述したように、固定基部46aが屋根40の凸部45を跨ぎつつ当該凸部45に取り付けられて、屋根40に固定される。これにより、各ソーラーパネル30は、複数の取付機構46(
図2参照)を介して、複数の長尺な凹部44と複数の長尺な凸部45とが直交方向Dcで交互に連続して並列された構造の屋根40(その上面42)に取り付けられる。
【0018】
このため、各ソーラーパネル30では、
図2にドットを付して示すように、屋根40に取り付けられた状態において、その屋根40との間に当該屋根40の各凹部44の形状に沿う空間51を形成してしまう。なお、この
図2(
図1も同様である)では、形成される空間51のうち図示された範囲における中央の2つのみを示しているが、各ソーラーパネル30の下方であればこれら2つの空間51と同様に形成される。その空間51は、外方に通じていることから、風が吹き込んでしまったり、鳥が侵入してしまったりする虞がある。この空間51に風が吹き込むと、各ソーラーパネル30を屋根40から浮き上がらせる力を生じさせてしまう場合があり、あまりに風が強いと各ソーラーパネル30(その支持枠部32)や各取付機構46やそれが取り付けられた屋根40を破損させてしまう虞がある。また、空間51に鳥が侵入すると、その鳥が巣作りしてしまう虞がある。本発明に係る空間遮蔽具10は、これらのことを防止することを目的として考えたものである。
【0019】
その空間遮蔽具10は、
図4に示すように、取付部11と仕切板部12と吸着固定部13とを備える。取付部11は、各ソーラーパネル30の周縁部、すなわち各ソーラーパネル30の支持枠部32に取り付け可能とされている。この取付部11は、本実施例では、爪片部分11aと自在連結部分11bとを有する。その爪片部分11aは、支持枠部32(周縁部)に取り付けにより固定される取付固定部分として機能する箇所であり、先端箇所がU字形状に折り返されて形成されている。爪片部分11aは、本実施例では、U字形状に折り返された折返箇所が、厚さ寸法が漸減された支持枠部32の支持箇所32aの上縁片部分32dの形状に合わせて、折り返しの頂点位置に向かうに連れて発電パネル部31の表面側へ向けて厚さ寸法を漸減させるように傾斜されている。その爪片部分11aは、U字形状に折り返された先端箇所を、支持箇所32aで発電パネル部31の周辺部を支持している支持枠部32における発電パネル部31(その表面)と上縁片部分32dとの間のスリット状の隙間に差し込むことにより、上縁片部分32dを覆うように当該上縁片部分32dに引っ掛けて固定することが可能とされている(
図5および
図7参照)。爪片部分11aは、上縁片部分32dに合わせて厚さ寸法を漸減されていることから、その上縁片部分32dに取り付けた状態において、ソーラーパネル30(発電パネル部31)の表面上に生じさせる段差を小さなものとすることができる(
図7参照)。
【0020】
この爪片部分11a(取付固定部分)は、自在連結部分11bを介して仕切板部12に連結されている。その自在連結部分11bは、爪片部分11aと仕切板部12との角度関係すなわち仕切板部12に対する爪片部分11aの角度を変更自在としつつ、爪片部分11aと仕切板部12とを繋ぐ。自在連結部分11bは、本実施例では、ヒンジ機構により構成されている。
【0021】
このように構成された取付部11(爪片部分11a(取付固定部分))は、本実施例では、仕切板部12の後述する上縁辺12aよりも小さな長さ寸法とされている。また、取付部11は、本実施例では、屋根40に設置されたソーラーパネル30の支持枠部32に取り付けられた状態において、直交方向Dcで見て、各凹部44の開放された開放上部の長さ寸法すなわち互いに隣り合う2つの上面42の間の寸法よりも小さな大きさ寸法とされている。この取付部11は、本実施例では、強度および耐久性の観点から金属材料を用いて形成されている。このため、取付部11の爪片部分11a(取付固定部分)では、図示は略すが、取り付けられる支持枠部32(その上縁片部分32d)との間に保護吸収部材を介在させる構成としてもよい。そして、取付部11(爪片部分11a(取付固定部分))は、本実施例では、仕切板部12の後述する上縁辺12aにおいて、互いに間隔をおいて2つ設けられている。
【0022】
その仕切板部12は、金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈する。ここで、平滑な面を形成するとは、孔が設けられていないことを言う。このため、仕切板部12は、風を通すことが防止されている。
【0023】
また、仕切板部12は、後述するように空間遮蔽具10がソーラーパネル30に取り付けられた状態において、長尺方向Dlで見てソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44に沿う形状とされている。ここで、仕切板部12では、屋根40に対する取付角度が設定されており、空間遮蔽具10がソーラーパネル30に取り付けられると、その設定された取付角度で凹部44内に位置されることとなる。その取付角度は、屋根40が全体として存在する平面に対する角度、すなわち直交方向Dcと直交する平面上であって長尺方向Dlに対する角度とする。すなわち、取付角度が90度である場合、屋根40に対して垂直に立つ(本実施例ではソーラーパネル30の周縁部(支持枠部32)の周壁部分に沿う)ものとなり、取付角度が90度未満で零度よりも大きい場合、屋根40(当該周壁部分)に対して傾斜するものとなる。本実施例では、取付角度は、90度未満で零度よりも大きく設定されている。
【0024】
このため、仕切板部12は、取付対象となるソーラーパネル30およびそれが設置された屋根40がともに等しい構成とされていても、設定された取付角度に応じて長尺方向Dlで見て凹部44に沿う形状が変化することとなる。このことから、仕切板部12は、凹部44内で設定された取付角度とされた状態において、凹部44を形成する底面41と両側面43とに近接しつつそれぞれに沿って伸びる縁辺を有するものとなる形状および大きさ寸法に設定される。この仕切板部12は、本実施例では、取付部11側を下底としかつ吸着固定部13側を上底とした台形状であって、取付角度を考慮しつつ屋根40の形状およびそこに設置されたソーラーパネル30の位置関係に応じた台形状での高さ寸法とされている。これにより、仕切板部12は、設定された取付角度とされて凹部44内に位置されると、長尺方向Dlで見てソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44に沿う形状となる(
図6参照)。このため、仕切板部12では、台形状の下底に相当する上縁辺12aに、2つの取付部11が設けられている。なお、本実施例の仕切板部12では、上縁辺12a(台形状の下底)の両端位置が切り落とされた形状とされている。これは、取付対象となるソーラーパネル30とそれが設置された屋根40との位置関係および形状から、後述するように各凹部44に位置させて複数の空間遮蔽具10(仕切板部12)を設けた際に、隣接する空間遮蔽具10の互いの仕切板部12が干渉することを防止することによる(
図5および
図6参照)。なお、干渉するものであっても、その干渉する箇所を互いに重ねて配置すれば良いので、両端位置を切り落とすことのない形状としてもよい。この仕切板部12では、台形状の上底に相当する下縁辺12bに吸着固定部13が設けられている。
【0025】
その吸着固定部13は、永久磁石の磁力を利用して屋根40(その底面41)に吸着することが可能とされている。吸着固定部13は、屋根40の凹部44の内方において、底面41に密着可能な大きさ寸法とされている。すなわち、吸着固定部13は、凹部44を形成する底面41上に置かれた状態において、同じく当該凹部44を形成する両側面43と干渉することのない大きさ寸法とされている。この吸着固定部13は、本実施例では、防錆コーティングが施された永久磁石で形成されており、仕切板部12に設定された取付角度に応じて当該仕切板部12の下縁辺12bに固定されて設けられている。その取付角度に応じるとは、屋根40の凹部44の内方で仕切板部12が取付角度とされると、吸着固定部13が当該凹部44の底面41に適切に吸着することを可能とする姿勢とされることを言う。なお、この吸着固定部13は、取付部11の爪片部分11a(取付固定部分)と同様に、仕切板部12に対する角度を変更自在とするヒンジ機構等の自在連結部分を介して当該仕切板部12に設けられているものとしてもよい。また、吸着固定部13は、永久磁石の磁力を利用して屋根40(その底面41)に吸着することを可能とするものであれば、永久磁石にヨークを設けて構成するものとしてもよく、磁力を利用することを妨げない筐体内に永久磁石を収納して構成するものとしてもよい。
【0026】
次に、このように構成された空間遮蔽具10の取り付ける対象とする各ソーラーパネル30への取り付け方法について、
図5から
図7を用いて説明する。この空間遮蔽具10は、各ソーラーパネル30が設置された屋根40における各凹部44(その位置)に対応させて取り付ける。このため、空間遮蔽具10では、先ず、屋根40の対応させる凹部44の上方となる位置において、取付部11をソーラーパネル30の周縁部となる支持枠部32に取り付ける。詳細には、取付部11の爪片部分11aのU字形状に折り返された先端箇所を、支持箇所32aで発電パネル部31の周辺部を支持している支持枠部32における発電パネル部31(その表面)と上縁片部分32dとの間のスリット状の隙間に差し込む(
図7参照)。すると、爪片部分11aは、上縁片部分32dを覆うように当該上縁片部分32dに引っ掛かって固定される(
図7参照)。これにより、取付部11は、ソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられる。
【0027】
その後、空間遮蔽具10では、吸着固定部13を対応させる凹部44を形成する底面41上に置く。すると、吸着固定部13は、屋根40(底面41)が磁力により吸着される材料から為るものであることから、その底面41に吸着して固定される。このとき、空間遮蔽具10では、吸着固定部13が仕切板部12で設定された取付角度に応じて当該仕切板部12の下縁辺12bに固定されて設けられていることから、その吸着固定部13が底面41に適切に吸着する。また、空間遮蔽具10では、仕切板部12が取付角度を考慮しつつ屋根40に設置されたソーラーパネル30の位置関係に応じた台形状での高さ寸法とされていることから、支持枠部32(周縁部)に取り付けられた取付部11と底面41に適切に吸着した吸着固定部13との間で仕切板部12が設定された取付角度とされる。これは、空間遮蔽具10では、支持枠部32(周縁部)に取り付けられた取付部11(その位置)を基準として、仕切板部12の長さ寸法だけ離れた位置で吸着固定部13が底面41に吸着することによる。
【0028】
この状態の空間遮蔽具10では、長尺方向Dlで見ると、
図6に示すように、仕切板部12における台形状の脚に相当する箇所が、屋根40の凹部44に沿うものすなわち当該凹部44を形成する両側面43と略平行に伸びるものとされている。これは、空間遮蔽具10では、仕切板部12が、取付角度を考慮しつつ屋根40に設置されたソーラーパネル30の位置関係に応じた台形状での高さ寸法とされていて、長尺方向Dlで見てソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44に沿う形状とされていることによる。
【0029】
ここで、空間遮蔽具10では、取付部11が自在連結部分11bを介して爪片部分11aを仕切板部12に連結させる構成とされていることから、取付部11がソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられていることに起因して上記した一連の取り付け動作が阻害されることはなく、上記した取り付けられた状態とすることができる。また、空間遮蔽具10では、取付部11が自在連結部分11bを介して爪片部分11aを仕切板部12に連結させる構成とされていることから、上記した一連の取り付け動作において、ソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられた取付部11に不測の大きな力が作用することを防止することができ、当該取付部11が支持枠部32(周縁部)から外れることを防止することができる。
【0030】
このように、空間遮蔽具10は、対応させる凹部44の上方位置において爪片部分11aを利用して取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付け、その状態のまま吸着固定部13を対応させる凹部44を形成する底面41上に置くだけで、適切に取り付けることができる。このように取り付けられると、空間遮蔽具10は、長尺方向Dlで見ると、金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈する仕切板部12で、凹部44の形状に沿う空間51を遮蔽している(
図6参照)。また、空間遮蔽具10は、直交方向Dcで見ると、凹部44を形成する底面41からソーラーパネル30(発電パネル部31)の表面へ向かう傾斜面を仕切板部12で形成している(
図7参照)。換言すると、空間遮蔽具10は、ソーラーパネル30の表面側で支持枠部32に取り付けられた取付部11から底面41に吸着された吸着固定部13へと向かうに連れて、ソーラーパネル30から遠ざかる傾斜面を仕切板部12で形成している。
【0031】
このため、空間遮蔽具10は、
図5および
図6に示すように、空間51における外方と通じる箇所を仕切板部12で遮蔽することができるので、鳥が侵入することを防止することができる。また、空間遮蔽具10は、
図7に示すように、長尺方向Dlで空間51の内方へ向けた風Wが吹いた場合であっても、金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈する仕切板部12が風Wの通過を阻むことから、当該風Wが空間51内へと吹き込むことを防止することができる。特に、空間遮蔽具10は、本実施例では、凹部44を形成する底面41からソーラーパネル30の表面へ向かう傾斜面を仕切板部12で形成していることから、凹部44から仕切板部12の表面に沿ってソーラーパネル30の表面へと逃がす空気の流れFを形成することができるので、風Wを円滑に逃がすことができる。
【0032】
本願発明に係る空間遮蔽具の一実施例としての空間遮蔽具10では、空間51における外方と通じる箇所を遮蔽する仕切板部12の下端が吸着固定部13により底面41に吸着されて固定されている。このため、空間遮蔽具10では、仕切板部12に鳥が接触することや風が当たる等により圧力がかかった場合であっても、その仕切板部12が屋根40(その底面41)にぶつかってしまったり、当該仕切板部12が屋根40(その底面41)を引っ掻いてしまったりすることを防止することができる。これにより、空間遮蔽具10では、屋根40(底面41)を傷付けてしまうことを防止することができる。
【0033】
また、空間遮蔽具10では、空間51における外方と通じる箇所を遮蔽する仕切板部12の下端が吸着固定部13により底面41に吸着されて固定されているとともに、その仕切板部12の上端が取付部11によりソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられている。このため、空間遮蔽具10では、仕切板部12の上端のみが固定されている構成と比較して、鳥が接触することや風が当たる等により圧力がかかった場合に仕切板部12が変形することをより防止しつつ当該仕切板部12の強度を下げることができる。これにより、仕切板部12を形成する材料の自由度を高めることができるとともに、同じ材料であれば軽量化や形状の簡易化を図ることができる。
【0034】
さらに、空間遮蔽具10では、磁力により吸着される材料から為る屋根40に設置されたソーラーパネル30を取付対象とするとともに、仕切板部12の下端に設けた吸着固定部13を永久磁石の磁力を利用して屋根40(その底面41)に吸着することを可能としている。このため、空間遮蔽具10では、吸着固定部13を屋根40(その底面41)上に置くだけで、仕切板部12の下端を当該屋根40(その底面41)に固定することができる。
【0035】
空間遮蔽具10では、仕切板部12が長尺方向Dlで見てソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44に沿う形状とされていることから、取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けるとともに吸着固定部13を底面41に固定することで、空間51における外方と通じる箇所を仕切板部12で遮蔽することができる。このため、空間遮蔽具10では、鳥が侵入することを防止することができるとともに、風Wが空間51内へと吹込むことを防止することができる。
【0036】
空間遮蔽具10では、吸着固定部13が、屋根40の凹部44の内方において底面41に密着可能な大きさ寸法、すなわち凹部44を形成する底面41上に置かれた状態において当該凹部44を形成する両側面43と干渉することのない大きさ寸法とされている。このため、空間遮蔽具10では、吸着固定部13を屋根40(底面41)上に置くだけで、吸着固定部13すなわち取付部11により上端がソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられた仕切板部12の下端を屋根40(底面41)に適切にかつ確実に固定することができる。
【0037】
空間遮蔽具10では、仕切板部12が風を通すことを防止するものとされていることから、空間51における外方と通じる箇所を仕切板部12で遮蔽することで、風Wが空間51内へと吹込むことを確実に防止することができる。
【0038】
空間遮蔽具10では、仕切板部12が金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈するものとされていることから、簡易な構成で風Wが空間51内へと吹込むことをより確実に防止することができる。
【0039】
空間遮蔽具10では、取付部11が、発電パネル部31(その表面)と支持枠部32の支持箇所32aの上縁片部分32dとの間のスリット状の隙間に差し込むことが可能な先端箇所とされた爪片部分11aを有するものとされている。このため、空間遮蔽具10では、爪片部分11aの先端箇所を発電パネル部31(その表面)と支持枠部32の上縁片部分32dとの間のスリット状の隙間に差し込むだけで、取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けて固定することができる。
【0040】
空間遮蔽具10では、取付部11が、爪片部分11aのU字形状に折り返された先端箇所を発電パネル部31(その表面)と上縁片部分32dとの間のスリット状の隙間に差し込むことにより、上縁片部分32dを覆うように当該上縁片部分32dに引っ掛けて固定することが可能とされている。このため、空間遮蔽具10では、より簡単に取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けることができるとともに、その取付部11が支持枠部32(周縁部)から外れることを防止することができる。
【0041】
空間遮蔽具10では、仕切板部12が、90度未満で零度よりも大きく取付角度が設定されるとともに、その取付角度を考慮しつつ屋根40に設置されたソーラーパネル30の位置関係に応じた高さ寸法とされて、長尺方向Dlで見てソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44に沿う形状とされている。このため、空間遮蔽具10では、取付部11と吸着固定部13とで仕切板部12を固定すると、直交方向Dcで見ると、底面41からソーラーパネル30の表面へ向かう傾斜面を仕切板部12で形成すること、換言すると、取付部11から吸着固定部13へと向かうに連れてソーラーパネル30から遠ざかる傾斜面を仕切板部12で形成することができる。これにより、空間遮蔽具10では、凹部44から仕切板部12の表面に沿ってソーラーパネル30の表面へと逃がす空気の流れFを形成することができるので、風Wを円滑に逃がすことができる。よって、空間遮蔽具10では、風Wが空間51内へと吹込むことを防止することができるとともに、その風Wから受ける圧力(風圧)を低減することができ、極めて強い風Wであっても対応することができる。
【0042】
空間遮蔽具10では、取付部11が自在連結部分11bを介して爪片部分11aを仕切板部12に連結させる構成とされている。このため、空間遮蔽具10では、取付部11がソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられていることにより、仕切板部12を対応させる凹部44の内方に位置させつつ吸着固定部13を屋根40(底面41)上に置く動作(取り付け動作)が阻害されることを防止することができる。また、空間遮蔽具10では、上記した取り付け動作において、ソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けられた取付部11に不測の大きな力が作用することを防止することができ、当該取付部11が支持枠部32(周縁部)から外れることを防止することができる。
【0043】
空間遮蔽具10では、取付部11(爪片部分11a(取付固定部分))が仕切板部12の上縁辺12aよりも小さな長さ寸法とされ、かつ屋根40に設置されたソーラーパネル30の支持枠部32に取り付けられた状態において直交方向Dcで見て各凹部44の開放上部の長さ寸法(互いに隣り合う2つの上面42の間の寸法)よりも小さな大きさ寸法とされている。このため、空間遮蔽具10では、直交方向Dcで見たソーラーパネル30と屋根40の各凹部44のとの位置関係に拘わらず、取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けることができる。これは、例えば、取付部11が、屋根40の各凹部44の形状に合わせて上方に向かうに連れて幅寸法が大きくなる仕切板部12の上縁辺12aの全域に渡る大きさ寸法とされていると、対応させる凹部44の上方の全域に渡って単一のソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)が位置していない場合には、その支持枠部32(周縁部)に当該取付部11を取り付けることができなくなってしまうことによる。すなわち、対応させる凹部44の上方に2つのソーラーパネル30が位置していると、各ソーラーパネル30の端部でそれぞれの支持枠部32(周縁部)が途切れてしまうこととなるので、当該途切れた箇所により上縁辺12aの全域に渡る大きさ寸法の取付部11の取り付けが阻害されてしまうことによる。
【0044】
空間遮蔽具10では、取付部11の爪片部分11aが、それが引掛けられる上縁片部分32dに合わせて厚さ寸法を漸減させるものとされていることから、その上縁片部分32dに取り付けた状態において、ソーラーパネル30(発電パネル部31)の表面上に生じさせる段差を小さなものとすることができる。これにより、空間遮蔽具10では、発電パネル部31の表面上を流れる風からの圧力を低減することができる。
【0045】
したがって、本発明に係る空間遮蔽具10では、屋根40を傷付けてしまうことを防止しつつソーラーパネル30と屋根40との間の空間51を遮蔽することができる。
【0046】
なお、上記した実施例では、本願発明に係る空間遮蔽具10について説明したが、磁力により吸引される材料から為る屋根に設置され太陽エネルギーから電力を創り出すソーラーパネルの周縁部に取り付け可能とされた取付部と、前記屋根と前記ソーラーパネルとの間を遮蔽すべく前記取付部から前記屋根に向けて伸びる仕切板部と、前記仕切板部の前記屋根側の端部に設けられ永久磁石の磁力を利用して前記屋根に吸着する吸着固定部と、を備える空間遮蔽具であればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0047】
また、上記した実施例では、ソーラーパネル30が光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である太陽電池(セル)で構成されているものとしていたが、太陽エネルギーを電力に変換するものであれば、他の方法により太陽光を電力に変換するものであってもよく、太陽光と併せて太陽からの熱エネルギーを電力に変換するものであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0048】
さらに、上記した実施例では、仕切板部12が、金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈するものとされていたが、
図8に示すように網目状とされた平板から為る仕切板部12A(それを有する空間遮蔽具10A)としてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。この空間遮蔽具10Aでは、仕切板部12Aの網目(孔の大きさ、位置および個数)を調整することにより、通過させる風の量を調整することができる。このため、空間遮蔽具10Aでは、空間51に吹き込むことにより問題が生じ得る風Wの強さ(風速)に基づいて仕切板部12Aの網目(孔の大きさ、位置および個数)を調整することにより、仕切板部12と同様に空気の流れF(
図7参照)を形成することができ、空間51に吹き込むことに起因する問題を防止することができる。加えて、空間遮蔽具10Aでは、仕切板部12Aとしていることから、調整したよりも少ない量であれば仕切板部12Aが風を通過させることができるので、空間51を含むソーラーパネル30と屋根40との間での換気をより円滑なものとすることができる。
【0049】
上記した実施例では、仕切板部12が、金属材料から為り平滑な面を形成する平板状を呈するものとされていたが、屋根(40)とソーラーパネル(30)との間を遮蔽すべく取付部(11)から屋根(40)に向けて伸びるものであればよく、好適には全体に板状を呈するものであって風を通さないものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0050】
上記した実施例では、取付対象としてソーラーパネル30を示していたが、磁力により吸着される材料から為る屋根に設置されているソーラーパネルを取付対象とするものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0051】
上記した実施例では、取付対象とするソーラーパネル30が設置された屋根40の凹部44の底面41が平坦な面とされていたが、凹部44の底(建物側となる壁面)を規定するものであれば湾曲されたり尖端状とされたり等のように他の形状であってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0052】
上記した実施例では、取付対象とするソーラーパネル30が設置された屋根40の凸部45の上面42が平坦な面とされていたが、凸部45の頂点(ソーラーパネル30側となる壁面)を規定するものであれば湾曲されたり尖端状とされたり等のように他の形状であってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0053】
上記した実施例では、取付対象とするソーラーパネル30が設置された屋根40が、各凹部44と各凸部45とが略等しい形状すなわち各底面41と各上面42とが略等しい幅寸法(直交方向Dcで見た大きさ寸法)とされていたが、互いに異なる幅寸法とされて互いに異なる形状とされていてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0054】
上記した実施例では、取付部11に取付固定部分として爪片部分11aが設けられていたが、取付対象とするソーラーパネル30の周縁部(支持枠部32)に固定することができるものであれば、
図9に示す空間遮蔽具10Bのように支持枠部32のフランジ部分32fを挟み込んで支持することにより当該フランジ部分32fに固定する取付部11B(取付固定部分11Ba)を有するものであってもよく、他の構成であってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0055】
上記した実施例では、取付部11において、爪片部分11a(取付固定部分)と仕切板部12とを連結すべくヒンジ機構により構成された自在連結部分11bが設けられていたが、爪片部分11aと仕切板部12との角度関係すなわち仕切板部12に対する爪片部分11aの角度を変更自在としつつ爪片部分11aと仕切板部12とを繋ぐものであれば、紐やベルト帯等の帯状部材で形成するものであってもよく、ゴムやバネ等の弾性部材で形成するものであってもよく、可撓性を有する可撓部材で形成するものであってもよく、折り曲げ変形が可能とされた折曲部材で形成するものであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0056】
上記した実施例では、取付対象とするソーラーパネル30の周縁部が発電パネル部31を支持する支持枠部32により形成されていたが、ソーラーパネル30の表面を取り囲む周縁に位置するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。そして、取付部11は、当該周縁に位置する周縁部に取り付け可能とされたものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0057】
上記した実施例では、取付部11(爪片部分11a(取付固定部分))が仕切板部12の上縁辺12aに互いに間隔をおいて2つ設けられていたが、上縁辺12aにおける取付位置および個数等は適宜設定すればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
【0058】
上記した実施例では、取付部11(爪片部分11a(取付固定部分))が仕切板部12の上縁辺12aに固定されて設けられていたが、上縁辺12aに沿って移動可能に設けるものとしてもよい。このような構成は、例えば、上記した自在連結部分11bを用いる場合、ヒンジ機構における上縁辺12a側の部材を、上縁辺12aに設けたガイドレールに沿って移動可能な構成とすることで簡単に実現することができる。このような構成は、この例に限られたものではなく、自在連結部分11bを用いるものとしても上述した他の自在連結部分を用いるものとしても自在連結部分を用いないものとしてもよく、ガイドレールを用いない他の構成としてもよい。このような構成とすると、直交方向Dcで見たソーラーパネル30と屋根40の各凹部44のとの位置関係の変化により柔軟に対応して、取付部11をソーラーパネル30の支持枠部32(周縁部)に取り付けることができる。
【0059】
以上、本発明の空間遮蔽具を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。また、前記構成部材の数、位置、形状等は実施例に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。