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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-124519(P2015-124519A)
(43)【公開日】2015年7月6日
(54)【発明の名称】機器搭載用の瓦
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/00 20060101AFI20150609BHJP
   E04D 1/30 20060101ALI20150609BHJP
   E04D 13/18 20140101ALI20150609BHJP
【FI】
   E04D13/00 KETD
   E04D1/30 603E
   E04D13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-269106(P2013-269106)
(22)【出願日】2013年12月26日
(71)【出願人】
【識別番号】504232974
【氏名又は名称】株式会社ダイドーハント
(74)【代理人】
【識別番号】100077791
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 収二
(72)【発明者】
【氏名】肌勢 勝彦
【テーマコード(参考)】
2E108
【Fターム(参考)】
2E108KK01
2E108LL01
2E108MM01
2E108NN07
(57)【要約】
【課題】屋根に機器を搭載する装置のための瓦を提供する。
【解決手段】屋根瓦を敷設した屋根の棟側から軒側に向かうX方向と、該X方向に交差するY方向に関して、X方向に隣り合う屋根瓦を相互に所定ピッチ(P)だけY方向に偏位した状態で千鳥状に敷設した屋根瓦と置換される代替瓦であり、前記代替瓦(6)は、X方向の基準線CからY方向の両側に向けて、等距離S、Sだけ離間すると共に前記所定ピッチ(P)の範囲内に位置する左右の2個所(7L)(7R)にそれぞれ開口部(8L)(8R)を設けており、前記直線Lに沿う任意の複数個所で敷設された複数の代替瓦(6)(6)の間において、前記直線Lに臨む一方の開口部(8L,8R)に前記支持手段(4)を貫通させ、他方の開口部(8R,8L)を蓋部材(11)により閉鎖するように構成している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根瓦を敷設した屋根の棟側から軒側に向かうX方向と、該X方向に交差するY方向に関して、X方向の直線Lに沿う複数個所に支持手段を設置し、該支持手段の上部に架台を介して機器を搭載する構成であり、
前記支持手段が設置される個所の屋根瓦と置換して敷設され、前記支持手段を屋根下地材に固着した状態で貫通させる開口部を備えた代替瓦において、
X方向に隣り合う屋根瓦を相互に所定ピッチ(P)だけY方向に偏位した状態で千鳥状に敷設した屋根瓦と置換される代替瓦であり、
前記代替瓦(6)は、X方向の基準線CからY方向の両側に向けて、等距離S、Sだけ離間すると共に前記所定ピッチ(P)の範囲内に位置する左右の2個所(7L)(7R)にそれぞれ開口部(8L)(8R)を設けており、
前記直線Lに沿う任意の複数個所で敷設された複数の代替瓦(6)(6)の間において、前記直線Lに臨む一方の開口部(8L,8R)に前記支持手段(4)を貫通させ、他方の開口部(8R,8L)を蓋部材(11)により閉鎖するように構成して成ることを特徴とする機器搭載用の瓦。
【請求項2】
前記代替瓦(6)は、前記開口部(8)を囲む筒壁(12)を上向きに突設し、該筒壁の上端から内向きに張出すパッキン受部(13)を形成すると共に、該パッキン受部の内周縁から上向きに突出する口縁部(14)を形成し、前記パッキン受部(13)に載置した環状のパッキン(22,26)を前記口縁部(14)に外嵌させるように構成して成ることを特徴とする請求項1に記載の機器搭載用の瓦。
【請求項3】
一対の筒壁(12,12)は、棟側(X2)に臨む壁部により上流壁(15)を形成し、該上流壁(15)は、前記基準線Cに向けて次第に軒側(X1)に傾斜する整流手段(16)を構成し、該上流壁(15)の上端と前記パッキン受部(13)の間を閉鎖する閉鎖壁(17)を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の機器搭載用の瓦。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根に機器を搭載する装置のための瓦、例えば、太陽光発電用の太陽電池モジュールを搭載する装置を構築するために使用する瓦に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋根上に太陽電池モジュールを搭載する場合、軒側から棟側に向かうX方向に配置される架台を前記X方向に交差するY方向に間隔をあけて屋根上に列設した状態で、Y方向に隣り合う架台に太陽電池モジュールを架設状に搭載すると共に、複数の太陽電池モジュールを前記X方向に配置している。この際、前記架台は、長尺の金具により構成される場合と、短尺の金具により構成される場合がある。
【0003】
このような機器の搭載装置は、屋根瓦に直接に設けると、該屋根瓦を破損するおそれがある。そこで、屋根瓦の一部を代替瓦により置換し、該代替瓦に設けた開口部を貫通して支持手段を屋根の下地材に固着し、該支持手段が受ける機器等の荷重を下地材により支持させるように構成した装置(以下「瓦貫通式装置」という。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−278110号公報
【特許文献2】特開2012−177291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
瓦貫通式装置に使用される従来の代替瓦は、屋根瓦が和瓦とされている場合を念頭に置いて開発されており、中央部に1個の開口部を設けている。和瓦の場合、多数の屋根瓦は、X方向とY方向の両方向に整列された格子状に敷設されている。従って、X方向の直線Lに沿う複数個所に支持手段を設置する場合、該直線Lに対応する任意の個所の和瓦を代替瓦に置換すれば、X方向に離間する複数の代替瓦の開口部が前記直線Lの上に位置するので、それぞれの代替瓦の開口部に設けた支持手段に架台を架設したとき、該架台が前記直線Lに沿わせられるので、特に問題は生じない。
【0006】
ところが、本発明者の知見によれば、住宅等の屋根は、平板瓦を敷設している場合が少なくなく、このような平板瓦に関して、従来技術のような中央部に1個の開口部を設けた代替瓦と置換すると、X方向の直線Lに沿って支持手段を設置できないという問題がある。
【0007】
即ち、図10に示すように、一般的に、平板瓦1は、X方向に隣り合う瓦1、1を相互に所定ピッチPだけY方向に偏位した状態で千鳥状に敷設されている。
【0008】
これに対して、従来技術の代替瓦は、中央部に1個の開口部を設ける技術思想によるものであるから、瓦貫通式装置として用いる代替瓦2も、外観形状を平板瓦1と同様に形成しつつ、中央部に1個の開口部3を設け、屋根下地材に固着される支持手段4を前記開口部3に貫通させ、該支持手段4に架台5を連結する構成となる。
【0009】
しかしながら、X方向の直線Lに関して、任意の複数個所に位置する平板瓦1、1を前記代替瓦2、2と置換したとき、軒側X1に臨む代替瓦2aの開口部3を通過する直線Laと、棟側X2に臨む代替瓦2bの開口部3を通過する直線Lbが一致せず、架台5を所望の直線Lに沿わせて取付けることができない事態を招来する。
【0010】
従って、架台5を直線Lに沿わせて取付けるためには、X方向に離間する複数の平板瓦1、1のうち、直線Lに臨む限定された位置の平板瓦1、1を代替瓦2、2と置換する必要があり、支持手段4の設置個所に制限を受けるという問題がある。そして、作業者が誤作業により、図10のように、位置ずれした状態で代替瓦2を敷設したときは、誤りであることに気付いた後、代替瓦2を敷設し直さなければならず、作業性を著しく低下するという問題がある。
【0011】
本発明は、上記の問題に鑑み、平板瓦のような千鳥状に敷設された屋根瓦において、任意に所望の屋根瓦に置換して代替瓦を敷設した場合でも、X方向に離間した代替瓦の間において、常に必ず、架台を直線Lに沿って設置可能とする瓦を提供することを目的とする。
【0012】
更に、前記課題に加えて、好ましくは、屋根の下地材に固着する支持金具と、代替瓦と、架台の連結金具の間において、雨仕舞いが良好であり、雨漏りのおそれがない瓦貫通式装置を可能とする瓦を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明が手段として構成したところは、屋根瓦を敷設した屋根の棟側から軒側に向かうX方向と、該X方向に交差するY方向に関して、X方向の直線Lに沿う複数個所に支持手段を設置し、該支持手段の上部に架台を介して機器を搭載する構成であり、前記支持手段が設置される個所の屋根瓦と置換して敷設され、前記支持手段を屋根下地材に固着した状態で貫通させる開口部を備えた代替瓦において、X方向に隣り合う屋根瓦を相互に所定ピッチだけY方向に偏位した状態で千鳥状に敷設した屋根瓦と置換される代替瓦であり、該代替瓦は、X方向の基準線CからY方向の両側に向けて、等距離だけ離間すると共に前記所定ピッチの範囲内に位置する左右の2個所にそれぞれ開口部を設けており、前記直線Lに沿う任意の複数個所で敷設された複数の代替瓦の間において、前記直線Lに臨む一方の開口部に前記支持手段を貫通させ、他方の開口部を蓋部材により閉鎖するように構成して成る点にある。
【0014】
本発明の好ましい実施形態において、前記代替瓦は、前記開口部を囲む筒壁を上向きに突設し、該筒壁の上端から内向きに張出すパッキン受部を形成すると共に、該パッキン受部の内周縁から上向きに突出する口縁部を形成し、前記パッキン受部に載置した環状のパッキンを前記口縁部に外嵌させるように構成している。
【0015】
一対の筒壁は、棟側X2に臨む壁部により上流壁を形成し、該上流壁は、前記基準線に向けて次第に軒側X1に傾斜する整流手段を構成し、該上流壁の上端と前記パッキン受部の間を閉鎖する閉鎖壁を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、架台5をX方向の直線Lに沿って取付けるため、該直線Lに臨む任意の複数個所に敷設された平板瓦1を代替瓦6、6と置換したとき、軒側X1に臨む代替瓦6aと棟側X2に臨む代替瓦6bが相互にY方向に前記所定ピッチPだけ偏位して敷設された場合でも、軒側X1の代替瓦6aの左右一方の開口部8Rと、棟側X2の代替瓦6bの左右他方の開口部8Lは、相互に同一の直線Lに臨んで配置される。
【0017】
従って、同一の直線Lに臨んで配置された軒側X1の代替瓦6aの左右一方の開口部8Rと棟側X2の代替瓦6bの左右他方の開口部8Lを選択し、該開口部8R、8Lのそれぞれに支持手段4を貫通させ、該支持手段4の上に架台5を連結すれば、該架台5を前記直線Lに沿って好適に架設することができる効果がある。そして、選択されない開口部は、蓋部材11で閉鎖することにより、雨仕舞いを行うことができるので、雨漏りを生じるおそれはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】千鳥状に敷設された屋根瓦に関して、本発明の実施形態に係る代替瓦を置換して敷設した状態を示す斜視図である。
図2】前記代替瓦の開口部に関する特徴的構成を示す平面図である。
図3】前記代替瓦の上面を示す斜視図である。
図4】前記代替瓦を示しており、(A)は平面図、(B)はA−A線断面図、(C)はB−B線断面図,(D)はC−C線断面図である。
図5】本発明の代替瓦を使用した瓦貫通式装置の実施形態を分解状態で示す斜視図である。
図6】前記瓦貫通式装置に基づく支持金具固着工程を示し、(A)は筒壁とパッキンを示す斜視図、(B)は支持金具の固着状態をY方向の断面にて示す断面図である。
図7】前記瓦貫通式装置に基づく連結金具固着工程を示し、(A)は連結金具を示す斜視図、(B)は連結金具の固着状態をY方向の断面にて示す断面図である。
図8】前記瓦貫通式装置に基づく架台連結工程を示し、(A)は架台と調整プレートを示す斜視図、(B)は架台の連結状態をY方向の断面にて示す断面図である。
図9】本発明に係る代替瓦の別の実施形態を示す斜視図である。
図10】本発明に対する比較例として、和瓦に関する代替瓦の従来技術を千鳥状に敷設される平板瓦に応用した場合の問題点を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0020】
[機器の屋根上搭載例]
本発明が目的とする屋根上に搭載する機器は、例えば、太陽電池モジュールの場合、屋根の軒側X1から棟側X2に向かうX方向に配置される架台5を前記X方向に交差するY方向に間隔をあけて屋根上に列設すると共に、Y方向に隣り合う架台にパネル形態とされた太陽電池モジュールを架設状に搭載した状態で、前記太陽電池モジュールのX方向の端部を前記架台5に対して固定金具により固定される。
【0021】
図1に示すように、屋根には平板瓦1が敷設されており、X方向に隣り合う平板瓦1、1は、相互に所定ピッチPだけY方向に偏位した状態で千鳥状に敷設されている。
【0022】
このような屋根において、本発明は、X方向の直線Lに沿う複数個所に位置して後述する支持手段を設置し、該支持手段の上部に架台5を介して機器を搭載するため、前記支持手段を屋根下地材に固着した状態で貫通させる開口部8を備えた代替瓦6を提供し、上述の瓦貫通式装置の実施に供する。
【0023】
図2に示すように、代替瓦6は、該瓦のほぼ中央でX方向の基準線CからY方向の両側に向けて、等距離S、Sだけ離間すると共に前記所定ピッチPの範囲内に位置する左右の2個所7L、7Rに、それぞれ開口部8L、8Rを設けている。
【0024】
図示実施形態の場合、代替瓦6は、アルミニウム等の不燃素材でダイキャストその他により成形されており、全体形状は、陶器製の平板瓦1と同様に形成され、Y方向の一方の縁部(図例の場合、左側の縁部)に横縁重合部9を形成すると共に、棟側X2の縁部に上縁重合部10を形成している。従って、屋根に敷設する際、前記横縁重合部9をY方向に隣接する平板瓦1の下側に差し込まれ、前記上縁重合部10を棟側X2に隣接する平板瓦1の下側に差し込まれる。
【0025】
図例の場合、代替瓦6は、Y方向に関して前記横縁重合部9を除く代替瓦6の幅Wを2等分する中心線により前記基準線Cを定め、該基準線Cから左右等距離S、Sだけ離間すると共に前記所定ピッチPの範囲内に位置する左右2個所7L、7Rに、開口部8L、8Rを設けている。
【0026】
そこで、図1に示すように、前記架台5をX方向の直線Lに沿って取付けるため、該直線Lに臨む任意の複数個所に敷設された平板瓦1を代替瓦6、6と置換したとき、軒側X1に臨む代替瓦6aと棟側X2に臨む代替瓦6bが相互にY方向に前記所定ピッチPだけ偏位して敷設された場合でも、軒側X1の代替瓦6aの右側の開口部8Rと、棟側X2の代替瓦6bの左側の開口部8Lは、相互に同一の直線Lに臨んで配置されることになる。
【0027】
このため、同一の直線Lに臨んで配置された代替瓦6aの右側の開口部8Rと代替瓦6bの左側の開口部8Lを選択し、該開口部8R、8Lのそれぞれに支持手段を貫通させ、該支持手段の上に架台5を連結すれば、該架台5を前記直線Lに沿って好適に架設することが可能となる。そして、選択されない開口部、図例の場合、代替瓦6aの左側の開口部8Lと代替瓦6bの右側の開口部8Rは、蓋部材11(図5参照)により閉鎖すれば良く、これにより雨漏りを生じるおそれはない。
【0028】
本発明の好ましい実施形態において、代替瓦6は、図3及び図4に示すように、前記開口部8L、8Rのそれぞれを囲む筒壁12を上向きに突設し、該筒壁12の上端から内向きに張出すパッキン受部13を形成すると共に、該パッキン受部13の内周縁から上向きに突出する口縁部14を形成し、前記パッキン受部13に載置した環状のパッキン26(図6参照)を前記口縁部14に外嵌させるように構成している。
【0029】
左右の開口部8L、8Rを形成する一対の筒壁12、12は、棟側X2に臨む壁部により上流壁15を形成し、該上流壁15は、前記基準線Cに向けて次第に軒側X1に傾斜する整流手段16を構成し、該上流壁15の上端と前記パッキン受部13の間を閉鎖する閉鎖壁17を設けている。
【0030】
従って、棟側X2の上流側から流下する雨水は、前記左右の整流手段16、16により整流され、左右の筒壁12、12の間に集められる。軒側X1に向かう下流位置の中央には、小さいV形の中間整流手段18が設けられており、これにより流下する雨水を左右方向に整流し、更に下流側に大きいV形の下端整流手段19が設けられており、雨水を左右に大きく整流させ、軒側X1の平板瓦1に向けて流下させる。
【0031】
上記の整流手段の他、代替瓦6の上縁重合部10には、雨水の上流を阻止する水返しリブ群20が設けられ、左右側縁部には、雨水を内側に向けて案内するガイドリブ群21が設けられている。
【0032】
上述の通り、平板瓦1と置換して屋根に敷設された代替瓦6は、一対の開口部8L、8Rのうち一方の開口部を選択することにより使用され、選択されない他方の開口部は、図5に示すような蓋部材11により閉鎖される。この際、環状のパッキン22をパッキン受部13に載置すると共に口縁部14に外嵌し、その上から蓋部材11を被冠させ、ビス等により固着する。このため、パッキン受部13には、ビス孔13aが設けられている(図3参照)。尚、パッキン22は、EPDM発泡体のような柔軟なスポンジ状の独立気泡ゴムにより形成することが好ましい。
【0033】
上記の代替瓦6を使用することにより実施される搭載装置は、図5に示すように、代替瓦6の開口部8を貫通して屋根の下地材23にベース材24を介して固着される支持手段4としての支持金具25と、前記代替瓦6と支持金具25の間に介装されるパッキン26と、前記支持金具25を下地材23に向けて前進させながら固着する固着手段27と、前記支持金具25と架台5を連結する連結金具28を備えている。パッキン26は、EPDM発泡体のような柔軟なスポンジ状の独立気泡ゴムにより形成することが好ましい。
【0034】
上述の通り、太陽電池モジュール等の機器を搭載する際、搭載装置を必要とする所定個所に代替瓦6が配置される。その際、代替瓦6の下方には、必要に応じて、野地板等の下地材23の上にベース材24が固着される。
【0035】
前記支持金具25は、U形に折曲された金属板の底壁により固着部29を形成すると共に、両側壁により胴部30を形成し、胴部30の上端から外側に折曲された一対の舌片により翼部31を形成しており、該翼部31の下面により保持手段32を構成すると共に、該翼部31に設けた孔により連結手段33を構成している。
【0036】
そこで、平板瓦1の間に敷設した代替瓦6の左右開口部8L、8Rのうち、選択された方の開口部8における筒壁12の受部13にパッキン26を添設した状態で、支持金具25の胴部30をパッキン26及び筒壁12に挿入すると共に、固着部29のビス孔にビスから成る固着手段27を挿入してベース材24及び下地材23にねじ込むと、固着手段27が下地材23に向けて前進する。これにより、筒壁12の外側に張り出した翼部31、31の保持手段32がパッキン26のX方向の2辺26aを受部13に向けて圧縮し、受部13とパッキン26と翼部31をサンドイッチ状に密着させる(支持金具固着工程)。この際、パッキン26のX方向の2辺26aは、図6(A)に鎖線Fで示すように圧縮される。
【0037】
図7に示すように、前記連結金具28は、前記支持金具25の上部を被う金属板により形成されており、前記筒壁12を上方から被うカバー材としての機能を兼備する。好ましくは、アルミ押出材により成形された金属板のY方向の両側縁部の下面に密着部34を形成しており、上面にY方向に延びる横向きガイド手段35を設け、該横向きガイド手段35の両端に位置する孔により連結手段36を構成している。
【0038】
図示実施形態の場合、前記横向きガイド手段35は、連結金具28の上部に隆起すると共にY方向に延びる隆起部28aにより、取付ボルト37の角形首部37aを摺動自在に保持するスリット35aを形成すると共に、頭部37bを抜止め状に収容するトンネル部35bを形成している。
【0039】
そこで、前記支持金具固着工程により固着された支持金具25の翼部31,31の上に、前記取付ボルト37を備えた連結金具28を載置し、それぞれ孔から成る連結金具28の連結手段36と翼部31の連結手段33をボルト等の固着具38により固着する。これにより、連結金具28の密着部34,34がパッキン26のY方向の2辺26bの上面に密着する(連結金具固着工程)。
【0040】
図例の場合、翼部31の連結手段33を雌ネジ孔により形成し、固着具38を構成するボルトを直接螺合できる構成としているが、ボルト締着のためのナットを使用しても良い。
【0041】
図示省略しているが、前記支持金具固着工程を経たパッキン26は、X方向の2辺26aを翼部31の保持手段32により圧縮されているが、この状態では圧縮されてないY方向の2辺26bを翼部31よりも上方に突出させており、連結金具固着工程において、連結金具28を翼部31に固着したとき、該連結金具28の密着部34がパッキン26のY方向の2辺26bを押圧し、圧縮状態で密着させることが好ましい。
【0042】
図8に示すように、前記架台5は、溝型部材等により構成され、底部にX方向に延びる長孔から成る縦向きガイド手段39を設けている。架台5を連結金具28に連結するに際し、調整プレート40が介装される。
【0043】
調整プレート40は、Y方向と平行な両側縁部に下向きのリブ40aを設けると共に、該リブ40aの上面に該リブの肉厚と同寸法の溝40bを形成しており、前記取付ボルト37を挿通させるためのスリット41a、41bを開設している。従って、複数枚の調整プレート40を積層したとき、下層の調整プレート40の溝40bに上層の調整プレート40のリブ40aが嵌合するように構成されている。尚、調整プレート40は、連結金具28の上に載置したとき、リブ40a、40aの間に連結金具28の隆起部28aを嵌合する。
【0044】
そこで、前記連結金具固着工程により固着された連結金具28の上に、所定枚数の調整プレート40を介して前記架台5を載置し、連結金具28から起立する取付ボルト37を調整プレート40のスリット41と架台5の縦向きガイド手段39を構成する長孔に挿入し、ナット26を締着する(架台連結工程)。
【0045】
この際、連結金具28に対して取付ボルト37を前記横向きガイド手段35を介してY方向に調整された位置決め状態で固定し、該取付ボルト37に対して前記架台5を前記縦向きガイド手段39を介してX方向に調整された位置決め状態で固定し、ナット42を締着することにより、架台5をX方向及びY方向に調整した所定位置に設置することが可能である。
【0046】
屋根の所定個所に架台5を設置した後、太陽電池モジュール等の機器が搭載され、作業を終了する。この状態において、代替瓦6の筒壁12と支持金具25の間においては、パッキン26の圧縮されたX方向の2辺26aと上下の保持手段32及び受部13がサンドイッチ状に密着し、水密的にシールする。また、代替瓦6の筒壁12と連結金具28の間においては、パッキン26のY方向の2辺26bと上下の密着部34及び受部13がサンドイッチ状に密着し、水密的にシールする。そして、筒壁12の上方空間は、連結金具28により完全に被われており、該連結金具28と支持金具25の連結手段133、36は、筒壁12の外側に張り出した翼部31の部分に設けられているので、該連結手段33、36を流下する雨水は、筒壁12の外部で代替瓦6に好適に受止められ、雨漏りの原因を生成しない。
【0047】
上述のようにして、代替瓦6の開口部8L、8Rのうち、一方の選択された開口部8は、支持金具25を貫通させるために供されると共に、パッキン26によりシールされており、他方の選択されない開口部8は、パッキン22によりシールされた状態で蓋部材11により閉鎖される。
【0048】
図1ないし図4は、一般的にF型と称される平板瓦1に対して置換可能とした代替瓦6を示したが、屋根に敷設される瓦がU型と称される平板瓦の場合は、図9に示すように、U型平板瓦の形態に整合させた代替瓦6Mを提供すれば良い。このようなU型平板瓦と置換される代替瓦6Mは、両側縁部に水返し部43L、43Rを備えている点において上記のF型の代替瓦6と相違する他は、基本的に上記のF型の代替瓦6と同じであるから、上述の説明を援用し、詳述を省略する。
【符号の説明】
【0049】
1 平板瓦
2 代替瓦(比較例)
3 開口部(比較例)
4 支持手段
5 架台
6 代替瓦(F型)(本発明)
6M 代替瓦(U型)(本発明)
7L、7R 2個所
8L、8R 開口部(本発明)
9 横縁重合部
10 上縁重合部
11 蓋部材
12 筒壁
13 パッキン受部
14 口縁部
15 上流壁
16 整流手段
17 閉鎖壁
18 中間整流手段
19 下端整流手段
20 水返しリブ群
21 ガイドリブ群
22 パッキン
23 下地材
24 ベース材
25 支持金具
26 パッキン
26a、26b 辺
27 固着手段
28 連結金具
28a 隆起部
29 固着部
30 胴部
31 翼部
32 保持手段
33 連結手段
34 密着部
35 横向きガイド手段
35a スリット
35b トンネル部
36 連結手段
37 取付ボルト
37a 首部
37b 頭部
38 固着具
39 縦向きガイド手段
40 調整プレート
40a リブ
40b 溝
41a、41b スリット
42 ナット
43L、43R 水返し部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10