特開2015-130145(P2015-130145A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-130145(P2015-130145A)
(43)【公開日】2015年7月16日
(54)【発明の名称】タッチセンサ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150619BHJP
【FI】
   G06F3/041 490
   G06F3/041 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-136221(P2014-136221)
(22)【出願日】2014年7月1日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0002483
(32)【優先日】2014年1月8日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154379
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,グァン ハ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン ホ
(57)【要約】
【課題】メッシュパターンに形成された電極パターンの視認性を低減させることができるタッチセンサを提供する。
【解決手段】本発明のタッチセンサは、ベース基板10と、ベース基板10に形成され、少なくとも一つ以上の金属細線20aが交差して形成されるメッシュパターンの電極パターンと、を含み、金属細線20aの間の領域上にドットパターン30が形成されるものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、
前記ベース基板に形成され、少なくとも一つ以上の金属細線が交差して形成されるメッシュパターンの電極パターンと、を含み、
前記金属細線の間の領域上にドットパターンが形成される、タッチセンサ。
【請求項2】
前記電極パターンは、少なくとも二つ以上の電極パターンの間を電気的に絶縁させるために前記金属細線上に形成された切断部を備える、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項3】
前記ドットパターンの直径が前記切断部の隔離距離より小さく形成される、請求項2に記載のタッチセンサ。
【請求項4】
前記ドットパターンは、前記金属細線から離隔され、前記金属細線の形成方向に等間隔で離隔されるように形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項5】
前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、前記金属細線の形成方向に等間隔で形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項6】
前記ドットパターンは、前記電極パターン上で、1mm×1mmの単位面積当上に少なくとも1個以上2,000個以下のドットを含む、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項7】
前記金属細線の線幅が3μm〜8μmである場合、前記電極パターン上で1mm×1mmの単位面積上に少なくとも50個以上2,000個以下のドットが形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項8】
前記電極パターンが形成されたタッチセンサの活性領域の全体面積において、前記金属細線及びドットパターンの面積が5%以下に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項9】
前記ドットパターンは、前記金属細線の線幅に対応する直径を有するように形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項10】
前記金属細線の線幅は前記切断部の離隔幅より小さく形成され、
前記金属細線の線幅は前記ドットパターンの直径より大きいかまたは等しく形成される、請求項2に記載のタッチセンサ。
【請求項11】
前記ドットパターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、またはこれらの組み合わせで形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項12】
前記ドットパターンは、絶縁材質で形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項13】
前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットの直径は0.1μm以上10μm以下に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項14】
前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、多角形または少なくとも二つ以上の多角形が結合されて形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項15】
前記ドットの直径は0.1μm以上10μm以下に形成され、前記直径は、ドットの中心を通り、前記ドットの縁において最も遠く離れている二つの点を引いた線分と定義される、請求項10に記載のタッチセンサ。
【請求項16】
前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、前記金属細線から離隔されて形成され、前記ドットパターン上で任意の間隔で互いに離隔されて形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項17】
前記ドットパターンは複数個のドットを含み、前記ドットは、円形、多角形、またはその組み合わせによる形状に形成され、前記複数個のドットは互いに異なる形状に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル技術を用いるコンピュータが発達するにつれて、コンピュータの補助装置もともに開発されており、パソコン、携帯用送信装置、その他の個人用の情報処理装置などは、キーボード、マウスなどの様々な入力装置(Input Device)を利用してテキスト及びグラフィック処理を行う。
【0003】
しかし、情報化社会の急速な進行により、コンピュータの用途が益々拡大する傾向にあるため、現在、入力装置の役割を担当しているキーボード及びマウスだけでは、効率的な製品の駆動が困難であるという問題点がある。従って、簡単で誤操作が少なく、誰でも簡単に情報を入力することができる機器の必要性が高まっている。
【0004】
また、入力装置に関する技術は、一般的な機能を満たす水準を越えて、高信頼性、耐久性、革新性、設計及び加工に関する技術などが注目されており、このような目的を達成するために、テキスト、グラフィックなどの情報入力が可能な入力装置として、タッチセンサ(touch sensor)が開発された。
【0005】
タッチセンサは、電子手帳、液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display Device)、PDP(Plasma Display Panel)、El(Electroluminescence)などの平板ディスプレイ装置及び負極線管(Cathode Ray Tube;CRT)などの画像表示装置の表示面に設けられ、ユーザが画像表示装置を見ながら所望の情報を選択するように利用される機器である。
【0006】
従来、特許文献1のように、金属電極をタッチセンサの電極パターンとして用いる場合、不透明な電極パターンが視認されるという問題があった。このような不透明な電極パターンの視認を低減させるための様々な方法が提案されている。しかし、金属電極を用いて伝導度を向上させるとともに、金属電極の視認性を低減させるという課題は、未だに解決されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0180841号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の一側面は、メッシュパターンに形成された電極パターンの視認性を低減させることができるタッチセンサを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例によるタッチセンサは、ベース基板と、前記ベース基板に形成され、少なくとも一つ以上の金属細線が交差して形成されるメッシュパターンの電極パターンと、を含み、前記金属細線の間の領域上にドットパターンが形成されるものである。
【0010】
本発明の一実施例において、前記電極パターンは、少なくとも二つ以上の電極パターンの間を電気的に絶縁させるために前記金属細線上に形成された切断部を備えることができる。
【0011】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンの直径が前記切断部の隔離距離より小さく形成されることができる。
【0012】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは、前記金属細線から離隔され、前記金属細線の形成方向に等間隔で離隔されるように形成されることができる。
【0013】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、前記金属細線の形成方向に等間隔で形成されることができる。
【0014】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは、前記電極パターン上で、1mm×1mmの単位面積上に少なくとも1個以上2,000個以下のドットを含むことができる。
【0015】
本発明の一実施例において、前記金属細線の線幅が3μm〜8μmである場合、前記電極パターン上で1mm×1mmの単位面積上に少なくとも50個以上2,000個以下のドットが形成されることができる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記電極パターンが形成されたタッチセンサの活性領域の全体面積において、前記金属細線及びドットパターンの面積が5%以下に形成されることができる。
【0017】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは、前記金属細線の線幅に対応する直径を有するように形成されることができる。
【0018】
本発明の一実施例において、前記金属細線の線幅は前記切断部の離隔幅より小さく形成され、前記金属細線の線幅は前記ドットパターンの直径より大きいかまたは等しく形成されることができる。
【0019】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、またはこれらの組み合わせで形成されることができる。
【0020】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは、絶縁材質で形成されることができる。
【0021】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットの直径は0.1μm以上10μm以下に形成されることができる。
【0022】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、多角形または少なくとも二つ以上の多角形が結合されて形成されることができる。
【0023】
本発明の一実施例において、前記ドットの直径は0.1μm以上10μm以下に形成され、前記直径は、ドットの中心を通り、前記ドットの縁において最も遠く離れている二つの点を引いた線分と定義することができる。
【0024】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは少なくとも一つ以上のドットを含み、前記ドットは、前記金属細線から離隔されて形成され、前記ドットパターン上で任意の間隔で互いに離隔されて形成されることができる。
【0025】
本発明の一実施例において、前記ドットパターンは複数個のドットを含み、前記ドットは、円形、多角形、またはその組み合わせによる形状に形成され、前記複数個のドットは互いに異なる形状に形成されることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施例によれば、メッシュパターンに形成された電極パターンの視認性を低減させることで、タッチセンサを含むディスプレイ装置の視認性をより向上させることができる。
【0027】
また、電極パターンを構成する不透明な金属電極のメッシュパターンの視認性を低減させるために、メッシュパターン上にドットパターンを形成することで、電極パターンが視認されることを防止することができる。
【0028】
また、ドットパターンを成す複数個のドットの形状及びドットの配置の自由度を変更することで、電極パターンの視認性をより効果的に低減させることができる。
【0029】
また、電極パターンを成す材質と同一の金属材質でドットパターンを形成することで、メッシュパターンの形状が直感的に視認されないようにして、電極パターンとディスプレイとが結合される際に発生し得るモアレ現象を防止するとともに、タッチセンサの電極パターン自体の視認性も低減させることができる。
【0030】
また、ドットパターンを成すドットをランダムのパターンに形成するか、または各ドットの形状を互いに異なるように形成することで、モアレ現象をより効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施例によるタッチセンサの断面図である。
図2】本発明の一実施例によるメッシュパターンの平面図である。
図3】本発明の一実施例によるメッシュパターンに形成された電極パターンの平面図である。
図4】本発明の一実施例によるメッシュパターンの単位面積上に形成されたドットを示す図面である。
図5】本発明の他の実施例によるドットの多様な形状を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0033】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施例によるタッチセンサの断面図であり、図2は、本発明の一実施例によるメッシュパターンの平面図であり、図3は、本発明の一実施例によるメッシュパターンに形成された電極パターンの平面図であり、図4は、本発明の一実施例によるメッシュパターンの単位面積上に形成されたドットを示す図面であり、図5は、本発明の他の実施例によるドットの多様な形状を図示した図面である。
【0035】
先ず、図1に図示されたように、本発明の一実施例によるタッチセンサは、ベース基板10の両面に第1電極パターン21及び第2電極パターン22が形成されており、第2電極パターン22の下部には、ディスプレイ部60が接着層40を介して接合させることができる。
【0036】
また、第1電極パターン21側の最外層には、タッチセンサを保護するための保護基板として、ウィンドウ基板50が接着層40を介してさらに接合させることができる。
【0037】
但し、本発明の一実施例は、このような特定構造に限定されるものではなく、後述する電極パターン20は、第1電極パターン21及び第2電極パターン22を含むものであって、その材質及び係る構成が実質的に同一であるため、ここではその説明を省略する。
【0038】
ウィンドウ基板50は、タッチセンサの最外側に形成され、タッチセンサを外部環境から保護する役割をする。ユーザの視認性のために、ウィンドウ基板50は、透明な材質で形成することができ、例えば、ガラスや強化ガラスのように、所定以上の強度を有する材質であれば特に限定されるものではない。
【0039】
本発明の一実施例では、図示していないが、ウィンドウ基板50上に電極パターン20を直接形成してタッチセンサを具現してもよい。この場合にも、電極パターン20の視認性を低減させるために、本発明を同様に適用することができることは勿論である。
【0040】
ディスプレイ部60は、データを画面に視覚的に出力する表示装置であって、通常、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)などであることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0041】
本発明の一実施例によるタッチセンサは、ベース基板10と、前記ベース基板10に形成され、少なくとも一つ以上の金属細線20aが交差して形成されるメッシュパターンの電極パターン20と、を含み、前記金属細線20aの間の領域上にドットパターン30を形成することができる。
【0042】
ここで、ドットパターン30は、少なくとも一つ以上のドット31を、一定の間隔または不規則な間隔で、所定のパターンに配置することで形成することができる。このようなドットパターン30は、特定のパターンを成すことができるが、多様なパターン形状を含む、より広範囲な形状のドットパターン30を意味することができることは自明である。
【0043】
タッチセンサのベース基板10は、所定以上の強度を有し、且つディスプレイ部60の映像が出力されることができる透明性を有する材質であれば特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルフォン(PES)、環状オレフィンコポリマー(COC)、トリアセチルセルロース(Triacetylcellulose;TAC)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol;PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide;PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene;PS)、二軸延伸ポリスチレン(K樹脂含有biaxially oriented PS;BOPS)、ガラスまたは強化ガラスなどで形成されることが好ましい。
【0044】
また、ベース基板10の一面には、電極パターン20を形成することができる。したがって、ベース基板10と電極パターン20との間の接着力を向上させるために、ベース基板10の一面に高周波処理またはプライマー(primer)処理などを施して表面処理層を形成することができる。
【0045】
電極パターン20は、前記ベース基板10の一面に形成されるものであって、ユーザによりタッチ信号が入力されると、タッチ信号を発生させて、制御部(不図示)によりタッチ座標が認識されるようにする。本発明の一実施例による電極パターン20は、金属細線20aが互いに交差して形成されるメッシュパターンに形成される場合を説明するが、その他にも、不透明な金属電極を用いて多様な規則及び不規則のパターンに形成することができる。この場合にも、電極パターン20の視認性を低減させるために、同様に適用及び設計変更が可能であることは、当業者にとって明らかである。
【0046】
電極パターン20は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、またはこれらの組み合わせを用いて、メッシュパターン(Mesh Pattern)に形成することができる。一方、電極パターン20は、上述の金属の他にも、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属、銀、ITO(Indium Thin Oxide)などの金属酸化物や、柔軟性に優れ、コーティング工程が単純なPEDOT/PSSなどの伝導性高分子を用いて形成することもできる。この場合にも、電極パターン20の視認性をより低減させるために、本発明が適用されることができることは勿論である。但し、本発明の一実施例では、不透明な金属で形成された電極パターン20の視認性を低減させるために用いることが、より好適である。
【0047】
ドットパターン30は、電極パターン20のメッシュパターンを構成する複数個の金属細線20aの間の領域上に、少なくとも一つ以上のドット31を配置することで形成することができる。ここで、金属細線20aと同一の材質または金属性の材質でドット31を形成する場合には、電気的な絶縁のために、金属細線20aと離隔された位置にドット31を配置することが好ましい。
【0048】
図2に図示されたように、ドットパターン30を成すドット31は、複数個のドット31を一方向に一定の間隔で形成することができる。しかし、ドット31の形成方向を不規則にしたり、その形成間隔を多様に調節したりすることは、本発明の一実施例による技術的思想に当然含まれるものであり、そのドットパターン30を成す多様な形状は、図示された図面に限定されない。
【0049】
メッシュパターンに形成された二つ以上の電極パターン20がベース基板10の一面上に配置される場合には、図3に図示されたように、金属細線20a上に切断部20bを形成することで、電極パターン20の間を絶縁させることができる。
【0050】
ここで、ドットパターン30を成すドット31が金属材質で形成される場合には、前記ドット31の直径は、前記金属細線20aの切断部20bの離隔幅Sより小さく形成することが、電極パターン20の電気的信頼性を維持するにおいてより効果的である。また、非伝導性の絶縁材質からなるドット31を用いる場合にも、ドット31が金属細線20aと結合すると、金属細線20aの線幅がより厚く視認されて電極パターン20の視認性が増加する恐れがあるため、ドット31は、金属細線20aと重なったり連結したりすることがないように、互いに離隔されて形成することが好ましい。
【0051】
特に、ドット31の直径dと金属細線20aの線幅及び切断部20bの離隔幅Sの関係は、切断部20bの離隔幅Sより金属細線20aの線幅が小さく、金属細線20aの線幅よりドット31の直径dが小さいかまたは同一であるように形成することが好ましい。このような関係下で、金属細線20aで形成された電極パターン20の視認性をドットパターン30によって効果的に低減することができるだけでなく、最終的なタッチセンサが効果的な透過率の範囲でユーザに認識させることができる。
【0052】
図2に図示されたように、ドットパターン30は、金属細線20aから離隔され、金属細線20aから等間隔で離隔されるように形成することができる。ドットパターン30を成すドット31が、金属細線20aの形成方向に等間隔で配置されるように形成することができる。ドットパターン30は、図4に図示されたように、単位面積(1mm×1mm)上に1個以上2,000個以下のドット31が含まれるように形成される。これにより、電極パターン20の視認性を効果的に低減させることができる。上記の範囲より少ないドット31が形成される場合には、メッシュパターンの視認性を低下させることが困難であり、上記の範囲より多くのドット31が形成される場合には、むしろ開口率が小さくなって、全体的な視認性である透過率に影響を与える問題が発生し得る。
【0053】
特に、ドット31は、金属細線20aの線幅とも関連性を有する。すなわち、金属細線20aの線幅と同一の直径を有するようにドット31を形成することができる。
【0054】
金属細線20aの線幅は、3μm〜8μmに形成することができ、この場合、単位面積(1mm×1mm)上に50個以上2000個以下のドット31を形成することが好ましい。
【0055】
より具体的に、金属細線20aの線幅が3μmに形成される場合には、1個以上1700個以下のドット31を形成することができ、金属細線20aの線幅が5μmに形成される場合には、1個以上450個以下のドット31を形成することができる。また、金属細線20aの線幅が8μmに形成される場合には、1個以上84個以下のドット31を形成することができる。このように、金属細線20aの線幅及びドット31の直径を考慮して適切に配置することで、タッチセンサの全体的な透過率に影響を与えない範囲内で、電極パターン20の視認性を適切に低減させることができる。
【0056】
ドットパターン30を成すドット31の直径は、0.1μm以上10μm以下に形成することができる。ここで、直径は、円の場合には円の径を意味し、円以外の形状では、ドット31の形状の中心点を通り、ドット31の縁において最も遠く離れた二つの点を引いた線分と定義することができる(図5のdについての図示を参照)。
【0057】
ドット31は、図5に図示されたように、円形、多角形、またはその組み合わせによる形状を有し、複数個のドット31は、互いに異なる形状に形成することができる。これにより、電極パターン20の視認性をより効果的に低減させることができる。
【0058】
ドット31は、図2〜4に図示されたことと異なって、それぞれのドット31の隔離距離が互いに異なるように維持することで、ランダムなドットパターン30を形成してもよい。しかし、この場合にも、離隔された距離の差によって電極パターン20が目立って視認されてしまうことがないように、単位面積上に形成されるドット31の個数を適切に調節しなければならない。これについての説明は、上述の説明と同様であるためその詳細な説明は省略する。
【0059】
電極パターン20やドットパターン30の形成方法は、特に制限されるものではないが、その材質に応じて、乾式工程、湿式工程、またはダイレクト(direct)パターニング工程により形成することができる。ここで、乾式工程はスパッタリング(Sputtering)、蒸着(Evaporation)などを含み、湿式工程はディップコーティング(Dip coating)、スピンコーティング(Spin coating)、ロールコーティング(Roll coating)、スプレーコーティング(Spray coating)などを含み、ダイレクトパターニング工程はスクリーン印刷法(Screen Printing)、グラビア印刷法(Gravure Printing)、インクジェット印刷法(Inkjet Printing)などを含むことができる。
【0060】
また、フォトリソグラフィを利用して、基板の電極パターン20上に感光性物質を塗布した後、所望のパターンを有するマスクを用いて光を照射する。この際、光を受けた感光性物質部分を現像液で除去するか、光を受けていない部分を現像液で除去するなど、所望のパターンを形成するための現像工程を行う。その後、感光性物質が特定パターンに形成され、感光性物質をレジストとして、エッチング液で残りの部分を除去する。その後、感光性物質を除去することで、所望のパターンからなる電極パターン20やドットパターン30を製作することができる。
【0061】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【0062】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、タッチセンサに適用可能である。
【符号の説明】
【0064】
10 ベース基板
20 電極パターン
20a 金属細線
20b 切断部
21 第1電極パターン
22 第2電極パターン
30 ドットパターン
31 ドット
40 接着層
50 ウィンドウ基板
60 ディスプレイ部
S 切断部の離隔幅
d ドットの直径
図1
図2
図3
図4
図5