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特開2015-133698パワー増幅器における予歪みのためのパッシブフィードバック経路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-133698(P2015-133698A)
(43)【公開日】2015年7月23日
(54)【発明の名称】パワー増幅器における予歪みのためのパッシブフィードバック経路
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/32 20060101AFI20150630BHJP
   H04B 1/40 20150101ALI20150630BHJP
【FI】
   H03F1/32
   H04B1/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-1491(P2015-1491)
(22)【出願日】2015年1月7日
(31)【優先権主張番号】14/153,935
(32)【優先日】2014年1月13日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】599034594
【氏名又は名称】トライクイント・セミコンダクター・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TriQuint Semiconductor,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ウェイチャート、カルヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ヒラニ、アクバー
(72)【発明者】
【氏名】シャツマン、ジェフリー
【テーマコード(参考)】
5J500
5K011
【Fターム(参考)】
5J500AA01
5J500AA41
5J500AC21
5J500AF07
5J500AF08
5J500AF17
5J500AH21
5J500AH25
5J500AH38
5J500AK26
5J500AM13
5J500AS14
5J500AT01
5J500AT07
5J500NG03
5J500NG06
5J500NH03
5K011DA12
5K011JA01
5K011KA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パワー増幅器における予歪みのためのパッシブフィードバック経路を提供する。
【解決手段】無線送信用の第1無線周波数(RF)信号を増幅するパワー増幅器を有する送信経路108と、無線送信信号として受信した第2RF信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)124を有する受信経路120と、送信経路、受信経路及びアンテナ端子140に接続され、送信経路又は受信経路をアンテナ端子に選択的に接続させるスイッチ132と、送信経路に接続され、さらにLNAの出力において受信経路に接続され、第1RF信号に基づくフィードバック信号を供給するパッシブ減衰回路網148と、予歪みを与えるデジタルプリディストータ(DPD)とを、備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信用の第1無線周波数(RF)信号を増幅するパワー増幅器を有する送信経路と、
無線送信信号として受信した第2RF信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)を有する受信経路と、
前記送信経路、前記受信経路およびアンテナ端子に接続され、前記送信経路または前記受信経路を前記アンテナ端子に選択的に接続させるスイッチと、
前記送信経路に接続され、さらに前記LNAの出力において前記受信経路に接続され、前記第1RF信号に基づくフィードバック信号を供給するパッシブ減衰回路網と、
を備える装置。
【請求項2】
前記送信経路、前記受信経路、前記スイッチおよび前記パッシブ減衰回路網は、RFフロントエンドモジュール(FEM)を構成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フィードバック信号に基づく第3RF信号に予歪みを与えるデジタルプリディストータ(DPD)をさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記DPDは、
前記RFFEMに接続され、前記フィードバック信号を受信し、前記フィードバック信号に基づくプリディストータ信号を生成する信号発生器と、
前記信号発生器に接続され、前記プリディストータ信号と前記第3RF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、前記予歪みが与えられた信号を無線送信用に前記RFFEMに供給する結合器と、
を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記パッシブ減衰回路網は、抵抗を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記パッシブ減衰回路網は、前記アンテナ端子に直接接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記パッシブ減衰回路網は、前記パワー増幅器の出力に直接接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記パッシブ減衰回路網は、前記スイッチに直接接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
無線周波数(RF)フロントエンドモジュール(FEM)であって、パワー増幅器を含む送信経路と;前記RFFEMの受信(RX)出力ポートに接続される低雑音増幅器(LNA)を含む受信経路と;前記送信経路または前記受信経路をアンテナ端子に選択的に接続するスイッチと;前記LNAの出力と前記RX出力ポートとの間で前記受信経路に接続されるとともに前記送信経路に接続される減衰回路網を含み、前記RX出力ポートにフィードバック信号を供給するフィードバック経路と;を有するRFFEMと、
前記RX出力ポートに接続され、前記パワー増幅器により増幅されるべきRF信号に予歪みを与えるように構成されるデジタルプリディストータ(DPD)を含むトランシーバと、
を備える無線通信装置。
【請求項10】
前記DPDは、
前記RX出力ポートに接続され、前記フィードバック信号を受信し、前記フィードバック信号に基づいてプリディストータ信号を生成する信号発生器と、
前記信号発生器に接続され、前記プリディストータ信号と前記RF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、前記予歪みが与えられた信号を無線送信用に前記RFFEMに供給する結合器と、
を備える、請求項9に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記減衰回路網は、抵抗を備える、請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記減衰回路網は、前記アンテナ端子に直接接続される、請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記減衰回路網は、前記パワー増幅器の出力に直接接続される、請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記減衰回路網は、前記スイッチに直接接続される、請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記減衰回路網は、一以上の受動素子のみを含むパッシブ減衰回路網である、請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項16】
送信経路を通じて、無線送信用の無線周波数(RF)信号を増幅するステップと、
前記送信経路に接続されるフィードバック経路を通じて、増幅されたRF信号の減衰版であるフィードバック信号を生成するステップと、
前記フィードバック経路により、受信経路の低雑音増幅器(LNA)の出力において前記受信経路に前記フィードバック信号を供給するステップと、
を備える方法。
【請求項17】
前記フィードバック経路は、パッシブ減衰回路網を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パッシブ減衰回路網は、アンテナスイッチモジュールにおいて前記送信経路に接続される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パッシブ減衰回路網は、前記送信経路におけるパワー増幅器の出力において前記送信経路に接続される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記フィードバック信号を供給するステップは、フロントエンドモジュールの出力ポートに直接的に前記フィードバック信号を供給するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施の形態は、広く集積回路の分野に関し、特に、パワー増幅器における予歪みのためのパッシブフィードバック経路に関する。
【背景技術】
【0002】
パワー増幅器は、無線通信システムにとって不可欠な部分である。これらは、移動局(MS;mobile station)と基地局(BS;base station)の間のリンクを確立し、維持するために重要である。パワー増幅器は、飽和したパワー(PSAT;saturated power)に近づいて動作するときに事実上非線形であり、帯域外の放射および劣化した隣接チャネルパワー比(ACPR;adjacent channel power ratio)を引き起こしうる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
添付の図面とともに以下の詳細な説明を読むことによって、実施の形態は容易に理解されるであろう。この説明を容易にするために、同様の参照符号は同様の構造的要素を指し示す。添付の図面において実施の形態は例示として示され、限定を目的としない。
【0004】
図1】様々な実施の形態に係るフロントエンドモジュールを概略的に示す図である。
【0005】
図2】様々な実施の形態に係る無線周波数サブシステムを概略的に示す図である。
【0006】
図3】様々な実施の形態に係る無線通信装置の例を概略的に示す図である。
【0007】
図4】様々な実施の形態に係る無線通信装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施の形態は、パワー増幅器における予歪みのためのパッシブフィードバック経路を提供する。いくつかの実施の形態において、パッシブフィードバック経路は、パッシブ減衰回路網を含んでもよい。
【0009】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部をなす添付の図面には参照符号が付され、同様の部分には同様の番号が一貫して付され、本開示の主題が実施されうる実施の形態は、例示を目的として示される。本開示の範囲を逸脱しない限りにおいて、他の実施の形態が利用され、かつ、構造的または論理的変更がなされうるものと理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施の形態の範囲は、添付の請求項およびそれと同等の記載によって定義される。
【0010】
本開示において、「Aおよび/またはB」の語は、「A」、「B」または「AおよびB」を意味する。本開示において、「A、Bおよび/またはC」の語は、「A」、「B」、「C」、「AおよびB」、「AおよびC」、「BおよびC」または「A、BおよびC」を意味する。
【0011】
説明において、「一実施の形態において」または「実施の形態において」の語を用いることがある。これらは、一以上の同一のまたは異なる実施の形態を指し示す。さらに、「備える」、「含む」、「有する」およびこれらと同様の用語は、本開示の実施の形態に関して用いる場合に、同義である。
【0012】
「接続される」の語は、ここでは、派生的に用いられる。「接続される」は、以下に示す一以上の内容を意味しうる。「接続される」は、二以上の要素が物理的または電気的に直接接触することを意味しうる。しかしながら、「接続される」は、二以上の要素が互いに間接的に接触しつつ互いに協働または相互作用することも意味し、また、一以上の他の要素が、上述の意味で互いに接続された要素間において結合または接続されることを意味しうる。
【0013】
図1は、様々な実施の形態に係るフロントエンドモジュール(FEM;front-end module)100を概略的に示す。FEM100は、アンテナ104に接続されてもよい。様々な実施の形態において、FEM100は、図3に関して後述される無線通信装置に組み込まれてもよい。
【0014】
FEM100は、パワー増幅器112を含む送信経路108を含んでもよい。パワー増幅器112は、無線周波数(RF;radio-frequency)を端子116にて受信し、それに続くアンテナ104を介した無線(OTA;over-the-air)送信用のRF信号を増幅してもよい。
【0015】
FEM100は、低雑音増幅器(LNA;lownoise amplifier)124を含む受信経路120をさらに含んでもよい。LNA124は、アンテナ104から入力されるOTA送信信号としてのRF信号を受信し、RF信号の低雑音増幅を提供し、端子128にその信号を送信してもよい。
【0016】
端子116および128は、トランシーバ回路に接続されてもよい。トランシーバ回路は、トランシーバ回路とFEM100との間で送信されるRF信号の追加処理を提供してもよい。いくつかの実施の形態において、端子116は、FEM100の送信(TX;transmit)入力ポートと称してもよく、端子128は、FEM100の受信(RX;receive)出力ポートと称してもよい。
【0017】
FEM100は、スイッチ132をさらに含んでもよい。スイッチ132は、送信経路108に接続される第1端子136と、アンテナ104に接続される第2端子140と、受信経路120に接続される第3端子144を含んでもよい。いくつかの実施の形態において、第2端子140は、FEM100のアンテナポートと称してもよい。
【0018】
スイッチ132は、送信経路108または受信経路120を選択的にアンテナ104に接続するコントローラ(不図示)により制御されてもよい。スイッチ132は、単極双投(SPDT;single pole double throw)スイッチとして概略的に示されているが、他の実施の形態では別の種類のスイッチを用いてもよい。
【0019】
FEM100は、パッシブ減衰回路網148を含むフィードバック経路146をさらに含んでもよい。パッシブ減衰回路網148(または、単に「回路網148」)は、送信経路(例えば、第2端子140)に直接接続され、さらに受信経路120(例えば、LNA124の出力)に直接接続されてもよい。スイッチ132が送信経路108とアンテナ104を接続する状態にあるとき、回路網148は、減衰されたフィードバック信号を端子128に与えてもよい。減衰された信号を端子128に与えるとき、回路網148は、受信経路120のLNA124をバイパスしうる。いくつかの実施の形態において、回路網148は、所望の減衰のフィードバック信号を与えるために、一以上の回路素子、例えば抵抗や、可変容量ダイオード(varactor)等を含んでもよい。いくつかの実施の形態において、回路網148に所望の受動性を提供するために、回路網は受動素子のみを含んでもよい。例えば、回路網148は、トランジスタなどの能動素子を含まなくてよい。
【0020】
回路網148は、図1に示されるように第2端子140に接続されるが、他の実施の形態において、回路網148は、例えば第1端子136またはパワー増幅器112の出力を含む、送信経路108の他の部分に接続されてもよい。
【0021】
回路網148は、FEM100の性能を損なわない動作条件の範囲にわたって、パワー増幅器112に関連するエラーベクトル振幅(EVM;error vector magnitude)の正確な検知を助けるように、フィードバック信号を端子128に提供してもよい。
【0022】
図2は、いくつかの実施の形態に係るFEM100を包含するRFサブシステム200を示す。RFサブシステム200は、図示されるようにFEM100に接続されるデジタルプリディストータ(DPD;digital predistorter)204を含んでもよい。一般に、DPD204は、パワー増幅器112に関連するEVMを検知し、パワー増幅器112に供給されるRF信号に予歪みを与えてEVM性能を改善しうる。
【0023】
DPD204は、FEM100の端子128に接続され、フィードバック経路146からのフィードバック信号を受信する信号発生器208を含んでもよい。信号発生器208は、結合器212に供給されるプリディストータ(PD;predistorter)信号を生成してもよい。
【0024】
結合器212は、信号発生器208からのPD信号を受信し、PD信号と入力RF信号とを結合して、予歪みが与えられたRF信号を供給してもよい。予歪みが与えられたRF信号は、パワー増幅器112による増幅のためにFEM100の端子116に供給されてもよい。
【0025】
信号発生器208により生成されるPD信号は、パワー増幅器112に固有の非線形性補償するために設計されたプリディストータモデルに基づいてもよい。したがって、パワー増幅器により予歪みが与えられたRF信号の増幅は、入力RF信号に対してより線形な応答プロファイルに対応してもよい。
【0026】
適切な動作のために、FEM100から信号発生器208に供給される信号のフィードバック経路146には、いかなる追加の非線形性をも導入しないことが望ましい。フィードバック経路146の全長は、パワー増幅器112の出力から信号発生器208の入力までである。
【0027】
回路網148は、多くの望ましい特性を有するフィードバック経路146を提供してもよい。例えば、回路網148は、非線形性の導入を回避する高い線形性応答を有してもよい。フィードバック経路146がフィードバック信号に非線形性を導入しなければならないとすると、信号発生器208がこのような非線形性の補償を試みようとし、その結果、送信のために増幅された信号にこれらが再導入される。
【0028】
回路網148は、信号発生器208が過度に駆動しないようにするための特定の分離パラメータに従ってもよい。例えば、回路網148は、適切にフィードバック信号を減衰させて、所望の制約の範囲内で信号発生器208にフィードバック信号を与えてもよい。この分離は、回路網148の抵抗を適切に設定することにより制御されてもよい。例えば、回路網148が750Ωの抵抗値を有する抵抗を含む場合、この分離は約25dBでありうる。2000Ωの抵抗値を有する抵抗は、約34dBの分離を提供しうる。他の実施の形態において、回路網148は、1250Ω、1750Ωおよび2250Ωを含むが、これらに限られない他の抵抗値を有する抵抗を含んでもよい。回路網148の抵抗値が特定の実施の形態における所望の動作特性に応じて設定されてもよいことは理解されるであろう。いくつかの実施の形態において、回路網148によって与えられるインピーダンスの周波数依存条件を調整するために、回路網は、例えば一以上の可変容量ダイオードを含んでもよい。
【0029】
回路網148によって与えられる分離は、いくつかの実施の形態において、受信される無線送信信号との干渉を妨げてもよい。例えば、スイッチ132が受信経路120とアンテナ104を接続する状態であり、かつ、回路網148が第2端子140に接続されるときに、回路網148は、比較的高抵抗な経路を提供してもよい。したがって、アンテナ104により受信された信号の増幅版を表すLNA124の出力における信号は、ほとんど影響を受けないかもしれない。
【0030】
実施の形態において、回路網148は、周波数に対してほとんど変動を示さないか、全く変動を示さなくてもよい。これにより、動作周波数の全域にわたって、パワー増幅器112に関連するEVMを正確に表すフィードバック信号を有するDPD204を提供するように作用してもよい。
【0031】
このアプローチは、検知用のフィードバック経路として用いられるときに、スイッチ132に固有の分離性および受信経路120の非分離性を用いることに関連する潜在的な非線形性を低減してもよい。
【0032】
いくつかの実施の形態において、受信経路120の分離は、この経路を通る信号漏れがフィードバック経路を通る漏れと比較してわずかとなる程度まで高められうる。このようにして、送信経路108のEVM性能が低下または変更されないようにしてパッシブ減衰回路網148と送信経路108の接続点における高インピーダンスを維持する間、所望のパワーをDPD204に供給するようフィードバック経路の減衰が調整されてもよい。
【0033】
このようにして、回路網148は、DPD204へフィードバックされる信号レベルの調整において高度な柔軟性を有する、周波数と独立した線形のフィードバック経路を提供してもよい。
【0034】
RFサブシステム、例えばRFサブシステム200は、様々な装置やシステムに組み込まれてもよい。図3は、無線通信装置300の例を示すブロック図である。図示されるように、無線通信装置300は、トランシーバ308に接続され、いくつかの実施の形態においてFEM100と同様であってもよいFEM304を含む。
【0035】
FEM304は、アンテナ316による無線送信用のRF信号を増幅するための送信経路312と、アンテナ316により受信したRF信号をトランシーバ308によるさらなる処理のために増幅するための受信経路320と、送信経路312を通って増幅されたRF信号に基づいてフィードバック信号を供給するためのフィードバック経路324と、を有してもよい。本明細書にて示されるように、FEM304のフィードバック経路により供給されるフィードバック信号は、装置300のEVM性能を改善する予歪み動作のための基準を形成しうる、正確なEVMの特徴を表してもよい。
【0036】
様々な実施の形態において、アンテナ316は、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナまたはRF信号の無線(OTA)送信/受信に適した、いかなる種類のアンテナを含む、一以上の指向性および/または無指向性アンテナを含んでもよい。
【0037】
メインプロセッサ328は、装置300の全体的な動作を制御するために、メモリ332に記憶される基本的なOS(operating system)プログラムを実行してもよい。例えば、メインプロセッサ328は、トランシーバ308による信号の受信および送信を制御してもよい。メインプロセッサ328は、メモリ332に常駐する他のプロセスやプログラムを実行する能力を有してもよく、実行するプロセスの要求に応じて、データをメモリ332に移動したり、メモリ332から取り出したりしてもよい。
【0038】
トランシーバ308は、送信用データ(例えば、音声データ、ウェブデータ、Eメール、通信用データなど)をメインプロセッサ328から取得し、出力用データを意味するRF信号を生成し、RF信号をFEM304に供給してもよい。同様にして、トランシーバ308は、FEM304から受信用データを意味するRF信号を受信してもよい。トランシーバ308は、RF信号を処理し、受信した信号をさらなる処理のためにメインプロセッサ328に送信してもよい。
【0039】
いくつかの実施の形態において、トランシーバ308は、DPD204などのDPDを含んでもよい。上述のように、DPDは、FEM304のフィードバック経路324からフィードバック信号を受信し、フィードバック信号に基づいてPD信号を生成し、PD信号および送信されるべきRF信号に基づいて予歪みが与えられたRF信号を生成してもよい。予歪みが与えられたRF信号は、その後、FEM304の送信経路312に供給されてもよい。
【0040】
トランシーバ308およびFEM304は、いかなる多数の無線通信プロトコルで動作するように設計されてもよい。例えば、いくつかの実施の形態において、トランシーバ308およびFEM304は、無線ローカルエリアネットワークプロトコル、無線パーソナルエリアネットワークプロトコル、無線メトロポリタンエリアネットワークプロトコルなどに従って、無線信号を送信/受信するように構成されてもよい。
【0041】
様々な実施の形態において、無線通信装置300は、携帯電話、ページング装置、パーソナルデジタルアシスタント、テキストメッセンジャー装置、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、基地局、加入者局、アクセスポイント、レーダー、衛星通信装置、その他無線によりRF信号を送信/受信可能な、いかなる装置であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0042】
図4は、いくつかの実施の形態に係る無線線通信装置、例えば、無線通信装置300の動作の方法400を示す。
【0043】
方法400は、無線送信用の無線周波数信号を増幅するステップ404を含んでもよい。増幅するステップは、例えば、送信経路108または312などの送信経路を通じてなされてもよい。
【0044】
方法400は、増幅されたRF信号に基づいてフィードバック信号を生成するステップ408をさらに含んでもよい。フィードバック信号は、例えばパッシブ減衰回路網148などのパッシブ減衰回路網により、および/または、例えばフィードバック経路324などのフィードバック経路を通じて生成されてもよい。いくつかの実施の形態において、フィードバック信号は、送信経路において増幅されたRF信号の減衰版であってもよい。
【0045】
方法400は、例えば受信経路120または320などの受信経路にフィードバック信号を供給するステップ412をさらに含んでもよい。フィードバック信号は、受信経路におけるLNA124などのLNAの出力において、受信経路に供給されてもよい。
【0046】
様々な限定的ではない実施例が以下に示される。
【0047】
実施例1は、無線送信用の第1無線周波数(RF)信号を増幅するパワー増幅器を有する送信経路と;無線送信信号として受信した第2RF信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)を有する受信経路と;送信経路、受信経路およびアンテナ端子に接続され、送信経路または受信経路をアンテナ端子に選択的に接続させるスイッチと;送信経路に接続され、さらにLNAの出力において受信経路に接続され、第1RF信号に基づくフィードバック信号を供給するパッシブ減衰回路網と、を備える装置を含む。
【0048】
実施例2は、実施例1の装置を含み、送信経路、受信経路、スイッチおよびパッシブ減衰回路網は、RFフロントエンドモジュール(FEM)を構成する。
【0049】
実施例3は、実施例2の装置を含み、装置は、フィードバック信号に基づく第3RF信号に予歪みを与えるデジタルプリディストータ(DPD)をさらに備える。
【0050】
実施例4は、実施例3の装置を含み、DPDは、RFFEMに接続され、フィードバック信号を受信し、フィードバック信号に基づくプリディストータ信号を生成する信号発生器と;信号発生器に接続され、プリディストータ信号と第3RF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、予歪みが与えられた信号を無線送信用にRFFEMに供給する結合器と、を備える。
【0051】
実施例5は、実施例1の装置を含み、パッシブ減衰回路網は、抵抗を含む。
【0052】
実施例6は、実施例1の装置を含み、パッシブ減衰回路網は、アンテナ端子に直接接続される。
【0053】
実施例7は、実施例1の装置を含み、パッシブ減衰回路網は、パワー増幅器の出力に直接接続される。
【0054】
実施例8は、実施例1の装置を含み、パッシブ減衰回路網は、スイッチに直接接続される。
【0055】
実施例9は、無線周波数(RF)フロントエンドモジュール(FEM)であって、パワー増幅器を含む送信経路と;RFFEMの受信(RX)出力ポートに接続される低雑音増幅器(LNA)を含む受信経路と;送信経路または受信経路をアンテナ端子に選択的に接続するスイッチと;LNAの出力とRX出力ポートとの間で受信経路に接続されるとともに送信経路に接続される減衰回路網を含み、RX出力ポートにフィードバック信号を供給するフィードバック経路と;を有するRFFEMと;RX出力ポートに接続され、パワー増幅器により増幅されるべきRF信号に予歪みを与えるように構成されるデジタルプリディストータ(DPD)を含むトランシーバと、を備える無線通信装置を含む。
【0056】
実施例10は、実施例9の無線通信装置を含み、DPDは、RX出力ポートに接続され、フィードバック信号を受信し、フィードバック信号に基づいてプリディストータ信号を生成する信号発生器と;信号発生器に接続され、プリディストータ信号とRF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、予歪みが与えられた信号を無線送信用にRFFEMに供給する結合器と、を備える。
【0057】
実施例11は、実施例10の無線通信装置を含み、減衰回路網は、抵抗を備える。
【0058】
実施例12は、実施例10の無線通信装置を含み、減衰回路網は、アンテナ端子に直接接続される。
【0059】
実施例13は、実施例10の無線通信装置を含み、減衰回路網は、パワー増幅器の出力に直接接続される。
【0060】
実施例14は、実施例10の無線通信装置を含み、減衰回路網は、スイッチに直接接続される。
【0061】
実施例15は、実施例10の無線通信装置を含み、減衰回路網は、一以上の受動素子のみを含むパッシブ減衰回路網である。
【0062】
実施例16は、送信経路を通じて、無線送信用の無線周波数(RF)信号を増幅するステップと;送信経路に接続されるフィードバック経路を通じて、増幅されたRF信号の減衰版であるフィードバック信号を生成するステップと;フィードバック経路により、受信経路の低雑音増幅器(LNA)の出力において受信経路にフィードバック信号を供給するステップと、を備える方法を含む。
【0063】
実施例17は、実施例16の方法を含み、前記フィードバック経路は、パッシブ減衰回路網を含む。
【0064】
実施例18は、実施例17の方法を含み、前記パッシブ減衰回路網は、アンテナスイッチモジュールにおいて送信経路に接続される。
【0065】
実施例19は、実施例17の方法を含み、前記パッシブ減衰回路網は、送信経路におけるパワー増幅器の出力において送信経路に接続される。
【0066】
実施例20は、実施例16の方法を含み、前記フィードバック信号を供給するステップは、フロントエンドモジュールの出力ポートに直接的にフィードバック信号を供給するステップを含む。
【0067】
特定の実施の形態が本明細書において説明のために例示され記載されたが、本開示の範囲を逸脱しない限りにおいて、同様の目的を達成すると意図される幅広い種類の代替的および/または等価な実施の形態または実施が本明細書に示され記載された実施の形態の代わりとなってもよい。本出願は、本明細書において議論された実施の形態のいかなる改造または変更をもカバーすることを意図する。したがって、本明細書に記載される実施の形態は、請求項またはそれと同等の記載によってのみ限定されることが明白に意図される。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2015年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信用の第1無線周波数(RF)信号を増幅するパワー増幅器を有する送信経路と、
無線送信信号として受信した第2RF信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)を有する受信経路と、
前記送信経路、前記受信経路およびアンテナ端子に接続され、前記送信経路または前記受信経路を前記アンテナ端子に選択的に接続させるスイッチと、
前記送信経路に接続され、さらに前記LNAの出力において前記受信経路に接続され、前記第1RF信号に基づくフィードバック信号を供給するパッシブ減衰回路網と、
を備える装置。
【請求項2】
前記送信経路、前記受信経路、前記スイッチおよび前記パッシブ減衰回路網は、RFフロントエンドモジュール(FEM)を構成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フィードバック信号に基づく第3RF信号に予歪みを与えるデジタルプリディストータ(DPD)をさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記DPDは、
前記RFFEMに接続され、前記フィードバック信号を受信し、前記フィードバック信号に基づくプリディストータ信号を生成する信号発生器と、
前記信号発生器に接続され、前記プリディストータ信号と前記第3RF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、前記予歪みが与えられた信号を無線送信用に前記RFFEMに供給する結合器と、
を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記パッシブ減衰回路網は、抵抗を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記パッシブ減衰回路網は、前記アンテナ端子に直接接続される、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記パッシブ減衰回路網は、前記パワー増幅器の出力に直接接続される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記パッシブ減衰回路網は、前記スイッチに直接接続される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
無線周波数(RF)フロントエンドモジュール(FEM)であって、パワー増幅器を含む送信経路と;前記RFFEMの受信(RX)出力ポートに接続される低雑音増幅器(LNA)を含む受信経路と;前記送信経路または前記受信経路をアンテナ端子に選択的に接続するスイッチと;前記LNAの出力と前記RX出力ポートとの間で前記受信経路に接続されるとともに前記送信経路に接続される減衰回路網を含み、前記RX出力ポートにフィードバック信号を供給するフィードバック経路と;を有するRFFEMと、
前記RX出力ポートに接続され、前記パワー増幅器により増幅されるべきRF信号に予歪みを与えるように構成されるデジタルプリディストータ(DPD)を含むトランシーバと、
を備える無線通信装置。
【請求項10】
前記DPDは、
前記RX出力ポートに接続され、前記フィードバック信号を受信し、前記フィードバック信号に基づいてプリディストータ信号を生成する信号発生器と、
前記信号発生器に接続され、前記プリディストータ信号と前記RF信号を結合して予歪みが与えられた信号を提供し、前記予歪みが与えられた信号を無線送信用に前記RFFEMに供給する結合器と、
を備える、請求項9に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記減衰回路網は、抵抗を備える、請求項9または10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記減衰回路網は、前記アンテナ端子に直接接続される、請求項9から11のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記減衰回路網は、前記パワー増幅器の出力に直接接続される、請求項9から12のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記減衰回路網は、前記スイッチに直接接続される、請求項9から13のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記減衰回路網は、一以上の受動素子のみを含むパッシブ減衰回路網である、請求項9から14のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項16】
送信経路を通じて、無線送信用の無線周波数(RF)信号を増幅するステップと、
前記送信経路に接続されるフィードバック経路を通じて、増幅されたRF信号の減衰版であるフィードバック信号を生成するステップと、
前記フィードバック経路により、受信経路の低雑音増幅器(LNA)の出力において前記受信経路に前記フィードバック信号を供給するステップと、
を備える方法。
【請求項17】
前記フィードバック経路は、パッシブ減衰回路網を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パッシブ減衰回路網は、アンテナスイッチモジュールにおいて前記送信経路に接続される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パッシブ減衰回路網は、前記送信経路におけるパワー増幅器の出力において前記送信経路に接続される、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記フィードバック信号を供給するステップは、フロントエンドモジュールの出力ポートに直接的に前記フィードバック信号を供給するステップを含む、請求項16から19のいずれか一項に記載の方法。