特開2015-135263(P2015-135263A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2015135263-評価試験装置の表示装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-135263(P2015-135263A)
(43)【公開日】2015年7月27日
(54)【発明の名称】評価試験装置の表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20150701BHJP
【FI】
   G01M17/00 K
   G01M17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-6423(P2014-6423)
(22)【出願日】2014年1月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(74)【代理人】
【識別番号】100134980
【弁理士】
【氏名又は名称】千原 清誠
(74)【代理人】
【識別番号】100187986
【弁理士】
【氏名又は名称】淡路 俊作
(74)【代理人】
【識別番号】100093469
【弁理士】
【氏名又は名称】杉岡 幹二
(72)【発明者】
【氏名】東山 勇志
(57)【要約】
【課題】車両または車両の部品の評価試験を行うための評価試験装置で得られた結果を表示するための表示装置において、評価試験装置のデータ収集に影響を及ぼすことなく、評価に必要なデータを容易に確認可能な構成を得る。
【解決手段】評価試験装置の表示装置(15)は、該評価試験装置で得られたデータに基づいて演算を行う演算部(32)と、前記評価試験装置で得られた計測データ及び演算部(32)によって得られた演算結果を、それぞれ時系列で表示する表示部(34)とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両または車両の部品の評価試験を行う評価試験装置で得られた計測データを表示するための評価試験装置の表示装置であって、
前記評価試験装置で得られた計測データに基づいて演算を行う演算部と、
前記評価試験装置で得られた計測データ及び前記演算部によって得られた演算結果を、それぞれ時系列で表示する表示部とを備える、評価試験装置の表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の評価試験装置の表示装置において、
前記評価試験装置で得られた計測データを記憶するための記憶部をさらに備え、
前記演算部は、前記記憶部に記憶されたデータを用いて演算を行う、評価試験装置の表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の評価試験装置の表示装置において、
前記演算部で演算される演算式を設定するための演算設定部をさらに備え、
前記表示部は、前記演算設定部に演算式を入力するための演算式入力画面を表示する、評価試験装置の表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の評価試験装置の表示装置において、
前記表示部は、前記演算式入力画面と、前記評価試験装置で得られた計測データ及び前記演算部によって得られた演算結果を時系列で表示するデータ表示画面とを同時に表示する、評価試験装置の表示装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の評価試験装置の表示装置において、
前記表示部は、前記演算式入力画面に、前記演算設定部に演算式を追加する操作を行うための追加操作部と、前記演算設定部に設定されている演算式を削除する操作を行うための削除操作部とを表示する、評価試験装置の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両または車両の部品の評価試験を行うための評価試験装置で得られたデータを表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両または車両の部品の評価試験を行うための評価試験装置で得られた結果を表示する表示装置が知られている。このような表示装置として、例えば、特許文献1から3に開示されるように、評価試験装置の計測結果を画面上に表示する構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−184978号公報
【特許文献2】特開2012−184979号公報
【特許文献3】特開2012−184980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、評価試験装置の試験結果を評価する際に、上述のように評価試験装置で得られた計測結果だけでは評価が難しい場合がある。そのため、従来は、計測結果を用いて外部の演算装置によって演算を行うことにより、評価に必要なグラフを得ていた。具体的には、計測後に記憶装置に時系列のデータを記憶するとともに、該データを外部の演算装置に出力し、該データを用いて演算装置によって演算を行っていた。そして、その演算結果に基づいて時系列のグラフ等を作成することにより、評価に必要なデータを得ていた。しかしながら、このようなデータ処理は煩雑であり、評価試験装置で評価試験を行ってから評価結果を得るまでに時間がかかる。
【0005】
これに対し、評価試験装置において、得られたデータに基づいて演算を行う構成が考えられる。しかしながら、このような構成では、評価試験装置に演算の負荷が生じるため、該評価試験装置が計測データを収集する際のサンプリング周期に影響を及ぼす可能性がある。そうすると、評価試験装置によって計測データを精度良く収集できない可能性がある。特に、時系列の計測データを演算して時系列の演算結果を得る場合には、演算量が多くなるため、評価試験装置に大きな負荷がかかってしまう。
【0006】
本発明の目的は、車両または車両の部品の評価試験を行うための評価試験装置で得られた結果を表示するための表示装置において、評価試験装置のデータ収集に影響を及ぼすことなく、評価に必要なデータを容易に確認可能な構成を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る評価試験装置の表示装置は、車両または車両の部品の評価試験を行うための評価試験装置で得られたデータを表示するための評価試験装置の表示装置である。表示装置は、前記評価試験装置で得られた計測データに基づいて演算を行う演算部と、前記評価試験装置で得られた計測データ及び前記演算部によって得られた演算結果を、それぞれ時系列で表示する表示部とを備える(第1の構成)。
【0008】
以上の構成では、表示装置は、評価試験装置で得られた計測データに基づいて演算部が演算した結果を、該計測データとともに時系列で表示する。これにより、評価試験装置で得られた計測データだけでなく、演算部によって演算された結果も作業者が確認できるため、評価試験の結果を迅速且つ容易に評価することが可能になる。
【0009】
そして、表示装置が、評価試験装置で得られた計測データに基づいて演算を行う演算部を有するため、演算が該評価試験装置のデータ収集に悪影響を及ぼすのを防止できる。
【0010】
前記第1の構成において、評価試験装置の表示装置は、前記評価試験装置で得られた計測データを記憶するための記憶部をさらに備える。前記演算部は、前記記憶部に記憶された計測データを用いて演算を行う(第2の構成)。
【0011】
これにより、演算部は、評価試験装置で得られた計測データをリアルタイムで演算するのではなく、記憶部に一旦、記憶された計測データを用いて演算する。したがって、演算部による演算が表示装置の大きな負荷となるのを防止できる。これにより、評価試験装置で得られた計測データ及び演算部の演算結果を表示装置にスムーズに表示することができる。
【0012】
しかも、上述のように評価試験装置で得られた計測データを記憶装置に一旦、記憶することで、該計測データを取得した後の演算を容易に行うことができる。これにより、評価試験装置によるデータ取得後の演算の追加等が容易になる。
【0013】
前記第1または第2の構成において、評価試験装置の表示装置は、前記演算部で演算される演算式を設定するための演算設定部をさらに備える。前記表示部は、前記演算設定部に演算式を入力するための演算式入力画面を表示する(第3の構成)。
【0014】
このように演算部で演算を実行する演算式を設定するための演算設定部を設けることにより、演算部で様々な演算を行うことができる。しかも、演算設定部に演算式を入力するための演算式入力画面を表示部に表示することにより、演算式を容易に入力して演算を行うことが可能になる。
【0015】
前記第3の構成において、前記表示部は、前記演算式入力画面と、前記評価試験装置で得られた計測データ及び前記演算部によって得られた演算結果を時系列で表示するデータ表示画面とを同時に表示する(第4の構成)。
【0016】
これにより、演算式入力画面で演算式を入力しつつ、評価試験装置で得られた計測データ及び演算部によって得られた演算結果を確認することが可能になる。したがって、評価に必要な演算結果を、得られた計測データを確認しながら求めることが可能になる。
【0017】
前記第3または第4の構成において、前記表示部は、前記演算式入力画面に、前記演算設定部に演算式を追加する操作を行うための追加操作部と、前記演算設定部に設定されている演算式を削除する操作を行うための削除操作部とを表示する(第5の構成)。
【0018】
これにより、演算式入力画面上で、容易に演算式を追加したり削除したりすることが可能になる。したがって、容易に演算を制御することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一実施形態に係る評価試験装置の表示装置によれば、評価試験装置から得られた計測データとともに、該計測データに基づいて表示装置の演算部によって演算された演算結果を、時系列で表示する。これにより、評価試験装置のデータ収集に影響を及ぼすことなく、評価に必要なデータを容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る評価試験装置の全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、制御装置及び表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図3図3は、表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0022】
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る評価試験装置1の概略構成を示す図である。この評価試験装置1は、供試モータ2及び供試インバータ3の駆動を評価するための装置である。詳しくは、評価試験装置1は、供試インバータ3に電力を供給することにより、供試モータ2を回転させて、供試インバータ3及び供試モータ2の各種計測データを採集する。評価試験装置1は、例えば、車両用モータ及びそれを駆動制御するためのインバータを評価する際に用いられる。
【0023】
評価試験装置1は、供試インバータ3に電力を供給する直流電源装置11と、供試モータ2に負荷として接続されるダイナモ12と、該ダイナモ12の駆動を制御するためのインバータ13と、直流電源装置11及びインバータ13を制御するための制御装置14と、評価試験によって取得した計測データ等を表示するための表示装置15とを備える。なお、図1に示す符号16は、モータ2の出力トルクを計測するためのトルク計である。
【0024】
直流電源装置11、ダイナモ12及びインバータ13の構成は従来の構成と同様なので、詳しい説明を省略する。
【0025】
制御装置14は、供試インバータ3に電力を供給する直流電源装置11、及びダイナモ12の駆動を制御するインバータ13を、それぞれ制御する。また、制御装置14は、供試モータ2及び供試インバータ3の各種計測データを所定のサンプリング周期で収集する。具体的には、図2に示すように、制御装置14は、直流電源装置11及びインバータ13を制御するためのコントローラ21と、供試モータ2及び供試インバータ3の各種計測値が入力される入力部22とを有する。
【0026】
コントローラ21は、直流電源装置11及びインバータ13に対してそれぞれ制御信号を出力する一方、供試モータ2から回転数パルス信号が入力される。また、コントローラ21には、入力部22から、供試モータ2の回転数やトルクなどを示す信号、及び供試インバータ3からの出力信号等が入力される。コントローラ21は、供試モータ2及び入力部22から入力された信号を計測データとして表示装置15に出力する。
【0027】
入力部22は、例えばアナログ信号が入力可能なようにアナログ回路によって構成されている。入力部22では、入力されたアナログ信号を例えばデジタル信号に変換した後、コントローラ21に出力する。なお、本実施形態では、入力部22を介して信号をコントローラ21に入力しているが、この限りではなく、コントローラ21に直接、信号を入力してもよい。
【0028】
表示装置15は、コントローラ21から出力された計測データを記憶するための記憶部31と、計測データを用いて演算するための演算部32と、該演算部32で演算する際の演算式を設定する演算設定部33と、計測データ及び演算結果を時系列で表示するための表示部34とを備える。なお、表示装置15は、例えば、ディスプレイ付きの汎用のコンピューターによって構成してもよいし、評価制御装置1の専用の装置であってもよい。
【0029】
記憶部31には、コントローラ21に入力された各種計測データと、演算部32の演算結果とが記憶される。このように記憶部31に計測データ及び演算結果を記憶することで、表示部34にデータを表示する際に表示装置15の負荷を軽減することができる。すなわち、記憶部31に計測データ及び演算結果を記憶することにより、表示部34は、記憶部31に記憶されたデータを用いて表示すればよいため、演算及び表示を同時に行う場合に比べて、表示装置15の処理の負荷を軽減することができる。
【0030】
なお、上述のように、本実施形態では、表示装置15は、記憶部31に計測データ及び演算結果を一旦、記憶した後、表示部34にそれらの値を時系列で表示している。しかしながら、この限りではなく、表示装置15において、演算とデータ表示とを同時に行うようにしてもよい。
【0031】
演算部32は、記憶部31に記憶された計測データを用いて、演算設定部33によって設定された演算式によって演算する。演算部32によって、例えば、回転数とトルクとによって動力(KW)を演算したり、入力側の動力と出力側の動力とによって損失を演算したり、走行抵抗や加速度等を演算したりすることができる。また、演算部32は、演算設定部33に入力された式によって演算を行うため、該演算設定部33に複数の式が入力された場合には、各式の演算を行う。演算部32は、演算結果を記憶部31に出力する。なお、演算部32は、該演算部32による演算結果を記憶部31に出力した後、その演算結果を用いて再度、演算を行うように構成されていてもよい。
【0032】
演算設定部33は、演算部32で演算を行う際に用いる演算式を設定する。詳しくは、演算設定部33は、表示部34に表示された演算式入力画面で入力された演算式を、演算部32で演算に用いる演算式として設定する。演算設定部33は、複数の演算式を設定可能に構成されている。
【0033】
表示部34は、記憶部31に記憶されている計測データ及び演算結果を、時系列でデータ表示画面41に表示する。また、表示部34は、演算設定部33に演算式を入力するための操作画面51を表示する。すなわち、表示部34は、図3に示すように、計測データ及び演算結果をそれぞれ時系列で表示するデータ表示画面41と、前記操作画面とを同時に表示画面に表示する。
【0034】
次に、表示部34によって表示される表示画面を、図3を用いて説明する。
【0035】
図3に示すように、表示画面の上側にはデータ表示画面41が表示され、データ表示画面41の下側には操作画面51が表示される。すなわち、表示画面において、データ表示画面41及び操作画面51は、上下に並んで同時に表示される。
【0036】
データ表示画面41には、各種データを時系列で表示するデータ表示部42と、データ表示部42の表示状態を操作するための表示操作部43とが表示される。表示操作部43は、データ表示部42の下側に表示される。データ表示部42には、操作画面51で選択された計測データ及び演算結果の少なくとも一つが時系列で表示される。また、データ表示部42では、複数のデータが表示される場合、該複数のデータは表示画面上に上下方向に並んで表示される。図3の例では、データ表示部42に、軸トルク、車速(現在値)、車速(指令値)及びCH1とCH2の平均値がそれぞれ時系列で表示されている。
【0037】
データ表示画面41において、データ表示部42の下側には、表示操作部43が表示される。表示操作部43には、データ表示部42を全画面表示するための全画面表示操作部44と、データ表示部42において時間軸(図3の例では横軸)を拡大するための拡大操作部45と、時間軸を縮小するための縮小操作部46とが表示される。なお、表示操作部43は、データ表示部42の下側ではなく、データ表示画面41の他の位置に表示されてもよい。
【0038】
データ表示画面41には、データ表示部42の時間軸及びデータをそれぞれスクロールするためのスクロールバー47,48も表示される。
【0039】
操作画面51には、タブ選択部52によって選択された画面が表示される。本実施形態では、タブ選択部52は、ABカーソル画面53と、演算チャンネル画面54(演算式入力画面)と、演算画面55と、数値検索画面56とを有する。なお、タブ選択部52は、本実施形態とは異なる画面を有していてもよい。
【0040】
特に図示しないが、ABカーソル画面53では、データ表示部42に時系列で表示された各データに対しカーソル位置を設定することができる。すなわち、ABカーソル画面53では、始点である時刻A及び終点である時刻Bを指定することができる。このABカーソル画面53で指定された始点A及び終点Bの各カーソル位置を用いて、演算画面55に入力した演算式によって各種演算を行うことができる。演算画面55では、例えば、始点Aと終点Bとの間で平均値を算出したり、始点Aと終点Bとの差を算出したりすることができる。
【0041】
特に図示しないが、数値検索画面56では、データ表示部42に表示される時系列のデータ内で数値を検索することができる。
【0042】
演算チャンネル画面54では、データ表示部42に時系列で表示する値を演算するための演算式を入力することができる。具体的には、演算チャンネル画面54では、演算に用いる各計測データの項目を一覧で示す計測チャンネル表示部61と、演算式を入力する演算式入力部62と、演算式の名称を入力する名称入力部63と、演算を行う演算式の一覧を示す演算チャンネル表示部64とが表示される。また、演算チャンネル画面54には、演算チャンネル表示部64に、演算式入力部62に入力された演算式及び名称入力部63に入力された名称を互いに対応付けて追加する追加操作部65と、演算チャンネル表示部64から演算式及び名称を削除する削除操作部66とが表示される。
【0043】
演算式入力部62に入力され且つ追加操作部65によって演算チャンネル表示部64に追加された演算式は、表示装置15の演算設定部33に入力される。これにより、演算式入力部62に入力された演算式は、表示装置15の演算部32の演算に用いられる。演算部32による演算結果は、記憶部31に記憶された後、表示装置15のデータ表示部42に時系列で表示される。
【0044】
すなわち、演算チャンネル表示部64に表示された演算式は、演算部32の演算に用いられ、その演算結果がデータ表示部42に時系列で表示される。したがって、追加操作部65によって演算チャンネル表示部64に演算式が追加された場合には、その演算式の計算結果がデータ表示部42に時系列で表示される。一方、削除操作部66によって、演算チャンネル表示部64から演算式を削除した場合には、データ表示部42にはその演算式の演算結果は表示されない。
【0045】
以上の構成のように、演算部32の演算結果を、評価試験装置1で取得した計測データとともに表示装置15のデータ表示部42に時系列で表示することにより、従来のように別の演算装置等によってデータ処理を行ってグラフを描画する必要がなくなる。これにより、表示装置15に演算結果を容易に表示することができる。
【0046】
しかも、演算部32は、表示装置15の記憶部31に記憶された計測データを用いて演算を行うため、評価試験装置1で取得した計測データをリアルタイムで演算する場合に比べて、評価試験装置1の演算の負荷を軽減することができる。
【0047】
また、表示部34は、計測データ及び演算結果を表示するデータ表示画面41と演算式等を入力するための操作画面51とを同時に一つの画面上に表示するため、計測データ及び演算結果を見ながら演算式を入力することが可能になる。
【0048】
さらに、操作画面52では、追加操作部65によって演算を行う演算式を容易に追加できるとともに、削除操作部66によって演算式を容易に削除することができる。これにより、演算の制御を容易に行うことができる。
【0049】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0050】
前記実施形態では、評価試験装置1として、例えば図1に示すように、供試モータ2及び供試インバータ3を評価する試験装置の例を挙げている。しかしながら、車両または車両の部品を評価する評価試験装置であれば、図1以外の構成であってもよい。評価試験装置は、例えば、車両の走行試験を行う試験装置であってもよいし、車両の変速機を評価する試験装置であってもよい。
【0051】
前記実施形態では、表示装置15の記憶部31に記憶されている計測データを演算部32によって演算し、その演算結果を記憶部31に記憶した後、表示部34に表示している。しかしながら、演算部32によって演算した結果を、直接、表示部34に表示させてもよい。
【0052】
前記実施形態では、表示装置15の表示画面に、データ表示画面41及び操作画面51の両方を同時に表示している。しかしながら、データ表示画面41と操作画面51とを別々に表示してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、車両または車両の部品の評価試験を行う評価試験装置の計測データを表示する表示装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 評価試験装置
2 供試モータ(車両の部品)
3 供試インバータ(車両の部品)
15 表示装置
31 記憶部
32 演算部
33 演算設定部
34 表示部
41 データ表示画面
54 演算チャンネル画面(演算式入力画面)
65 追加操作部
66 削除操作部
図1
図2
図3