ホイールにカバー30をセットする。この状態で、カバー30の環状の被覆部31aが、ホイールのリム20のフランジ部21の意匠面を全周にわたって覆う。被覆部31aの外面は全周にわたって平滑で面一をなしている。次に、ホイールのハブ穴11aに位置決めシャフト53を挿入してホイールの位置決めを行う。次に、拡張部材54〜56をカバー30の被覆部31aの外面に接近させこの被覆部31aに沿って周方向に移動させることにより、タイヤのビード部41,42を拡張するとともに、押圧部材でタイヤのサイドウオール部を押すことにより、タイヤのビード部41,42をホイールのリム20外周に装着する.
上記カバーは、上記被覆部の外周縁から上記ホイールの軸方向に突出する周壁を有し、上記カバーセット工程において、上記周壁が上記リムのフランジ部の外周に接することにより、上記ホイールに対する上記カバーの位置決めがなされることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ取付方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タイヤはホイールの意匠面側から取り付けるのが一般的である。上記拡張部材がリムのフランジに接近した状態でリムのフランジ部に沿って移動する過程で、タイヤのビード部が拡張され、フランジ部の意匠面に擦れながらフランジ部を乗り越えていく。この際、フランジ部の意匠面とタイヤのビード部との間に異物が入り込むと、この意匠面に傷が付くことがあった。
【0007】
近年、リムのフランジ部の意匠面側に、ディスクのスポーク部と連続する凸部を形成し、スポーク部を強調するようにデザインされたホイールが販売されている。
このようなホイールにタイヤを取り付ける場合、上記拡張部材がフランジ部に沿って移動する際に、タイヤのビード部が、フランジ部の意匠面の上記凸部間に形成された凹部に入り込んでしまい、上記拡張部材とフランジ部との間に噛み込んで傷付く可能性があった。
【0008】
上記のようなホイール意匠面が傷ついたり、タイヤのビード部が傷つくのを確実に回避するためには、手作業(手組)でタイヤをホイールに取り付ける必要があるが、そうすると量産することができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決したもので、車両用のホイールにタイヤを取り付ける方法において、
上記ホイールにカバーをセットし、このカバーが、上記ホイールのリムのフランジ部の意匠面を全周にわたって覆う環状の被覆部を有し、この被覆部の外面が全周にわたって平滑で面一をなすカバーセット工程と、
上記ホイールのハブ穴に位置決めシャフトを挿入してホイールの位置決めを行う位置決め工程と、
拡張部材を上記カバーの被覆部の外面に接近させこの被覆部に沿って周方向に移動させることにより、タイヤのビード部を拡張するとともに、押圧部材でタイヤのサイドウオール部を押すことにより、タイヤのビード部をホイールのリム外周に装着するビード部装着工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、タイヤをタイヤ取付装置を用いてホイールに取り付ける際、リムのフランジ部の意匠面と拡張部材との間にカバーが介在されているため、タイヤのビード部とカバーとの間に異物が混入しても、フランジ部の意匠面が傷つくのを防止することができる。しかも、カバーの被覆部の外面が全周にわたって平滑で面一をなすので、タイヤのビード部が拡張部材とカバーとの間に噛み込むことはなく、このビード部が傷つくこともない。
【0011】
好ましくは、上記カバーは、上記被覆部の外周縁から上記ホイールの軸方向に突出する周壁を有し、上記カバーセット工程において、上記周壁が上記リムのフランジ部の外周に接することにより、上記ホイールに対する上記カバーの位置決めがなされる。
この構成によれば、ホイールの位置決め工程に先立ってカバーをホイールに対して位置決めできる。
【0012】
好ましくは、上記リムのフランジ部の意匠面が周方向に沿って凸部と凹部を交互に有する。
このようなホイールにタイヤを装着する場合でも、カバーを介在させたことによりタイヤのビード部がフランジ部の凹部に入り込んでフランジ部と拡張部材との間に噛み込まれることがなく、ビード部が傷つくのを防止できる。
【0013】
本発明の他の態様では、リムのフランジ部の意匠面が周方向に沿って凸部と凹部を交互に有する車両用のホイールにタイヤを取り付ける方法において、
上記ホイールにカバーをセットし、このカバーが上記リムのフランジ部の凹部に嵌る複数の被覆部を有し、この被覆部の外面と上記フランジ部の凸部の外面が面一をなすカバーセット工程と、
上記ホイールのハブ穴に位置決めシャフトを挿入してホイールの位置決めを行う位置決め工程と、
拡張部材を上記カバーの被覆部の外面と上記フランジ部の凸部の外面に接近させて、これらカバーの被覆部およびフランジ部の凸部を交互に通過するように周方向に移動させることにより、タイヤのビード部を拡張するとともに、タイヤのサイドウオール部を押圧部材で押すことにより、タイヤのビード部をホイールのリムの外周に装着するビード部装着工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、カバーの複数の被覆部がフランジ部の凹部に嵌り込むので、タイヤのビード部がフランジ部の凹部に入り込んでフランジ部と拡張部材との間に噛み込まれることがなく、ビード部が傷つくのを防止できる。
【0015】
好ましくは、上記カバーはその中央にテーパをなす環状の受面を有し、上記位置決めシャフトはテーパをなす環状の位置決め部を有し、上記位置決め工程において、上記位置決めシャフトが上記ホイールのハブ穴に挿入された状態で、上記位置決め部が上記カバーの受面に当たることにより上記カバーの位置決めを行う。
この構成によれば、カバーを位置決めするとともに安定して保持できるので、ビード部のリムへの装着を確実に実行することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、タイヤをホイールに取り付け際にカバーを用いることにより、ホイールのリム意匠面が傷ついたり、タイヤのビード部が傷つくのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明方法の第1実施形態において、水平にセットされたホイールの概略側面図である。
【
図2】同第1実施形態において、ホイールにカバーを被せる工程を示す概略側面図である。
【
図3】同第1実施形態において、ホイールにタイヤを斜めに立て掛ける工程を示す概略側面図である。
【
図4】同第1実施形態において、タイヤの下側ビード部をホイールのリムに装着する工程を示す概略側面図であり、位置決めシャフトを省略して示す。
【
図5】同第1実施形態において、タイヤの下側ビード部の装着工程を完了した状態を示す概略側面図である。
【
図6】同第1実施形態において、タイヤの上側ビード部の装着工程を示す概略側面図である。
【
図7】同第1実施形態において、水平にセットされたホイールを示す平面図である。
【
図8】同第1実施形態において、ホイールにカバーを被せる工程を示す平面図である。
【
図9】同第1実施形態において、タイヤの下側ビード部をホイールのリムに取付ける工程でのタイヤ取付装置の構成要素の初期位置を示す平面図である。
【
図10】同第1実施形態において、タイヤの上側ビード部をホイールのリムに取付ける工程でのタイヤ取付装置の構成要素の初期位置を示す平面図である。
【
図11】同第1実施形態において、水平にセットされたホイールの要部拡大断面図であり、ボルト穴を省いて示す。
【
図12】同第1実施形態において、ホイールにカバーを被せる工程を示す要部拡大断面図である。
【
図13】同第1実施形態において、タイヤのビード部をホイールのリムに装着する工程を示す要部拡大断面図である。
【
図14】
図11中A方向から見たホイールの周縁部を示す概略側面図である。
【
図15】ホイールにカバーを被せるとともに、リムフランジ部の意匠面の上方に拡張ロッドを配置した状態を示す
図14相当図である。
【
図16】本発明方法の第2実施形態において、タイヤのビード部をホイールのリムに装着する工程を示す要部拡大断面図である。
【
図17】本発明方法の第3実施形態に用いられるカバーの平面図である。
【
図18】同第3実施形態において、上記カバーをホイールに被せた状態を示す平面図である。
【
図19】同第3実施形態において、タイヤのビード部をホイールのリムに装着する工程を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明方法の第1実施形態について
図1〜
図15を参照しながら説明する。
最初に、第1実施形態の方法が適用されるホイール1の構造について
図1、
図7を参照しながら説明する。
図7に示すように、ホイール1は例えばアルミ鋳造品からなり、ディスク10とリム20とを一体に有している。
【0019】
上記ディスク10は、ハブ取付部11と、このハブ取付部11から放射状に延びる多数のスポーク部12とを備えている。スポーク部12間が飾り穴13となっている。ハブ取付部11には、その中央にハブ穴11aが形成されるとともにこのハブ穴11aを囲むようにして複数のボルト穴11bが形成されている。
【0020】
図1に示すように、上記リム20はほぼ円筒形状をなし、意匠面側(ホイール1の軸方向外側:車両装着時に車両から遠い側)から反対側(ホイール1の軸方向内側:車両装着時に車両に近い側)に向かって順に、外側フランジ部21、外側ビードシート部22、ウエル部23、レッジ部24、内側ビードシート部25、内側フランジ部26を有している。
【0021】
タイヤ40(
図3参照)がホイール1に取り付けられた状態で、一対のビードシート部22,25にタイヤ40のビード部41,42が載り、一対のフランジ部21,26がこれらビード部41,42を保持するようになっている。
【0022】
上記一対のビードシート部22,25の外径はタイヤ40のビード部41,42の内径と略等しい。上記一対のフランジ部21,26の外径は、ビードシート部22,25より大きくホイール1において最大径をなしている。上記ウエル部23の外径はビードシート部22,25より小さくホイール1において最小径をなしている。
【0023】
本実施形態が適用されるホイール1は、
図7,
図11,
図14に示すように特殊なデザインを有している。詳述すると、フランジ部21の意匠面(ホイール1の軸方向外側の面)は全周にわたって面一ではなく、周方向に沿って凸部27と凹部28を交互に有している。上記凸部27は上記スポーク部12の延び方向に位置してスポーク部12と連続し面一をなしている。これによりスポーク部12の見掛け上の長さを増大させてデザイン性を高めている。上記凸部27間に位置する凹部28は、飾り穴13のホイール1径方向外側に位置している。
【0024】
次に、上記ホイール1にタイヤ40を取り付ける方法について順を追って説明する。
最初に
図1、
図7、
図11に示すように、ホイール1を水平にセットする。このセット状態で、ホイール1の意匠面側が上になる。
【0025】
次に、
図2、
図8、
図12に示すように、ホイール1にカバー30を被せる。
図12に最も良く示すように、このカバー30は、円盤形状をなすカバー本体31と、このカバー本体31の中央穴に嵌め込まれて固定されたカップ形状のセンタリング部材32とを有している。
【0026】
上記カバー本体31の周縁部はリム20のフランジ部21の意匠面を覆う環状の被覆部31aとして提供され、このフランジ部21の意匠面に合わせて緩やかなテーパ(径方向外側に向かて低くなるテーパ)をなしている。この被覆部31aは全周にわたって同一断面形状を有し平滑で面一の外面(セット状態での上面)を有している。
【0027】
さらに上記カバー本体31は、被覆部31aの外周縁から下方に(ホイール1の軸方向に)延びる周壁31bを有している。
図12、
図15に最も良く示されているように、この周壁31bはフランジ部21の外周を覆っている。周壁31bの内径はフランジ部21の外径とほぼ等しく、これにより周壁31bがフランジ部21の外周に接し、カバー30がホイール1と同軸をなして位置決めされている。
【0028】
上記センタリング部材32の底部は開口されており、その周縁部にはテーパをなす受面32aが形成されている。
【0029】
次に、
図3に示すように、カバー30を被せたホイール1を互いに離間した一対のコンベア50で運び、所定位置でタイヤ40をホイール1に斜めに立て掛けるように上方から供給する。この状態では、タイヤ40の一部がカバー30に乗り、他の部位がホイール1から外れてコンベア50に乗る。
【0030】
次に、上記コンベア50によりカバー30付きのホイール1とタイヤ40をタイヤ取付装置まで運び、ここでタイヤ40をホイール1に取付ける。
このタイヤ取付装置は、
図4に示すように、一対のコンベア50間においてこれらコンベア50の下方に配置された下側昇降台51と補助昇降台52を備えている。
最初に、下側昇降台51を上昇させてホイール1をコンベア50より高く持ち上げるとともに、補助昇降台51でタイヤ40のホイール1から外れた部分を持ち上げて、タイヤ40の傾きを小さくする。
【0031】
上記タイヤ取付装置は、さらに上記コンベア50の上方において、上側昇降台と、この上側昇降台に回動可能に支持された2つの回動アーム(いずれも図示せず)とを備えるとともに、
図4、
図9、
図13に示すように、上側昇降台とは別に昇降制御される位置決めシャフト53と、上記2つの回動アームにそれぞれ固定された2組の拡張ロッド54,55,56(拡張部材)と、これら回動アームに対してそれぞれ昇降可能に支持された2組の押圧ローラ57(押圧部材)とを備えている。上記回動アームは上記位置決めシャフト53を中心として回動する。
【0032】
上述したように上記ホイール1およびタイヤ40を下側昇降台51および補助昇降台52で持ち上げた後で、上記位置決めシャフト53を下降させる。この位置決めシャフト53は、下端挿入部53aと、その上方に設けられ下端挿入部53aより大径をなす環状の位置決め部53bとを有している。この位置決め部53bの下面は上記カバー30のセンタリング部材32の受面32aと等しい角度のテーパをなしている。
【0033】
上記位置決めシャフト53が下降すると、
図13に最も良く示すように、下端挿入部53aがホイール1のハブ穴11aに挿入し、これによりホイール1を位置決めする。また、位置決め部53bがカバー30の受面32aに当たることにより、カバー30を位置決めするとともに、ホイール1に対して移動不能に保持する。
【0034】
続いて、
図4、
図9に示すように上側昇降台が下降し、これにより、上記拡張ロッド54〜56の下端がわずかな隙間を介してカバー30の被覆部31aの上面に接近する。これら拡張ロッド54〜56は、初期状態において
図9において左側に位置するが、
図4では理解を助けるために実際より中央寄りに示している。
【0035】
上記拡張ロッド54〜56は
図9、
図13に示すように、カバー30の外周縁より僅かに突出している。この突出量Tは2〜3mmである。なお、この突出量Tはゼロでもよいし、若干量であればカバー30の外周縁より径方向内側に後退していてもよい。
【0036】
上記拡張ロッド54〜56の下端面は上記カバー30の被覆部31aのテーパに合わせて傾斜しており、これにより、拡張ロッド54〜56の下端の外側の部位(ホイール1の径方向外側の部位)とカバー30の被覆部31aの外周縁が接近させることができる。この傾斜角度は被覆部31aのテーパ角度と等しくてもよいし、大きくてもよい。
上記押圧ローラ57は拡張ロッド54〜56の下端より高い位置にある。
【0037】
次に、
図9に示す初期位置から一対の回転アームを互いに逆向きに回動させると、2組の拡張ロッド54〜56が
図9において矢印で示すように、位置決めシャフト53を中心として円弧を描くように移動する。この際、拡張ロッド54〜56のカバー30の外周縁からの突出量および拡張ロッド54〜56の下端面とカバー30の被覆部31aの上面との間隔は一定に維持される。拡張ロッド54〜56と一緒に押圧ローラ57も移動する。
【0038】
上記のように拡張ロッド54〜56が移動することによりタイヤ40の下側のビード部42を拡張し、これと同時に押圧ローラ57がタイヤ40の上側のサイドウオール部43を下方へ押圧することにより、
図5に示すように、下側ビード部42がリム20の外側フランジ部21(以下、単にフランジ部と称す)を越えてリム20に装着される。
【0039】
上記下側ビード部42の装着工程の終了時点で、拡張ロッド54〜56および押圧ローラ57は
図10における右側の位置にある。
図5では理解を助けるために実際より中央寄りに示している。
【0040】
次に、押圧ローラ57を下降させてタイヤ40の上側のサイドウオール部33を再び押圧し、タイヤ40の上側ビード部41の一部をカバー30の周壁31bおよびホイール20のフランジ部21より低いウエル部23に対応する位置まで押し下げる。この状態で上記一対の回動台を上記とは逆方向に回す。これにより、拡張ロッド54〜56および押圧ローラ57は
図10において矢印方向に上記とは逆の軌跡を辿って移動する。この過程で、
図6に示すように、拡張ロッド54〜56が上側ビード部41を拡張しながら押圧ローラ57がサイドウオール部43を押し下げることにより、上側ビード部41がフランジ部21を超えて下方に移動されリム20の外周に装着される。
【0041】
上述したようにして、タイヤ40の下側ビード部42、上側ビード部41のリム20への装着が完了するが、この装着工程でのカバー30の役割について詳述する。
比較のために、上記装着工程においてカバー30が無い場合について最初に説明する。拡張ロッド54〜56がリム20のフランジ部21に沿って移動する過程で、ビード部41,42が拡張ロッド54〜56に引っ張られて拡張するが、タイヤ40のビード部41,42において、ホイール1より上に位置するとともに拡張ロッド54〜56の進行方向に位置する部分が、フランジ部21の凸部27の外面(意匠面)に摺れながらフランジ部を乗り越える直前に、凹部28に入り込んで凸部27の端に引っ掛かる。そのため拡張ロッド54〜56がビード部41,42を噛んでしまいビード部41,42の破損を招く可能性がある。
【0042】
しかし、本実施形態では、フランジ部21の意匠面がカバー30の環状の被覆部31aで覆われているため、ビード部41,42は拡張された状態でフランジ部21の意匠面の凹凸に接触せず、カバー30の被覆部31の平滑で面一をなす上面に接触しながら、フランジ部21を超えることができ、上記のようなビード部41,42の破損を防止することができる。
【0043】
また、カバー30が無いとフランジ部21の凸部27とビード部41,42との間に異物が入り込んだ時に凸部27の外面(意匠面)を傷付けることがあるが、上記カバー30によりこのような不都合も防止できる。
【0044】
次に、本発明の他の実施形態について図面を参照しながら説明する。これら実施形態において、先行する実施形態に対応した構成部には同番号を付してその詳細な説明を省略する。
図16に示す第2実施形態では、リム20のフランジ部21の断面形状が第1実施形態と若干異なっており、これに対応してカバー30のカバー本体31が平板形状をなし、その周縁部すなわち環状の被覆部31aが水平をなしている。拡張ロッド54〜56の下端面もこの被覆部31aの外面に対応して水平な平坦面となっている。この下端面は、ホイール1の径方向外側に向かって低くなるような傾斜面であってもよい。
【0045】
図17〜
図20は本発明の第3実施形態を示す。この実施形態で用いられるカバー30Aは、上述した第1、第2実施形態とは大きく異なるカバー本体35を有している。
図17に示すように、カバー本体35の周縁部にはホイール1のスポーク部12およびフランジ部21の意匠面の凸部27に対応して切欠35aが形成されており、この切欠35a間の部位が複数の被覆部35bとして提供される。被覆部35bの外接円の径は、フランジ部21の外径と等しい。被覆部35bの厚さは凹部28の深さと等しい。
【0046】
図18〜
図20に示すように、カバー30Aをホイール1に被せた状態で、切欠35aがスポーク部12の一部およびフランジ部21の意匠面の凸部27に嵌り、被覆部35bが凹部28に嵌る。このカバー30のセット状態で、凸部27の上面(外面、意匠面)と被覆部35bの上面(外面)が面一をなす。
本実施形態では第1実施形態と同様のホイール1を用いるため、被覆部35bが傾斜しており、拡張ロッド54〜56の下端面も傾斜している。
【0047】
上記第3実施形態では、
図19に示すように、拡張ロッド54〜56の下端面がホイール1の凸部27の上面およびカバー30Aの被覆部35bの上面に接近した位置を維持しながら、周方向に移動することにより、拡張ロッド54〜56はカバー30Aの被覆部35bおよびホイール1の凸部27を交互に通過する過程でタイヤ40のビード部41,42を拡張させる。他の作用は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0048】
本発明は、上記実施形態に制約されず、種々の態様を採用することができる。例えば、第1、第2実施形態において、リム20のフランジ部21の意匠面が凹凸形状を有さず、全周にわたって面一をなしていてもよい。この場合でも、ホイール1にカバー30を被せることにより、タイヤ40のビード部41.42とフランジ部21の意匠面との間に異物が入り込んで意匠面が傷つくのを、防止することができる。
上記第1、第2実施形態において、カバーの周壁を省いてもよい。この場合、環状の被覆部の外径をフランジ部の外径と等しくするのが好ましい。
【0049】
拡張部材は垂直軸を中心に回転するローラ型であってもよいし、1組の拡張部材をほぼ一周回すことにより、ビードをリムに装着してもよい。
カバーは金属、樹脂等で形成することができ、特に材質に制約はない。カバーの内側(ホイールに対向する側)に薄いゴムを張り付けてもよい。