【解決手段】遊技機1にて使用する遊技価値として複数の貸出レート及び交換レートが設定されている遊技場において、遊技機装置2にて貯玉情報の表示を許容するか否かを種別毎に設定可能とした。遊技場が台移動させたいと考える他レートの貯玉情報の表示を許容することで、その他レートへの台移動を促し、一方、遊技場が台移動させたくないと考える他レートの貯玉情報の表示を許容しないことで、その他レートへの台移動を意識させずに対応するレートでの継続した遊技を促す。
前記表示手段は、前記他レートの前記預入情報が初期値を示していても、前記許容設定手段により表示対象として許容されている他レートの預入情報であれば、当該預入情報を表示することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
遊技機側から出力される遊技機における遊技に関連した遊技情報を特定可能な遊技信号、及び当該遊技機に対応して設けられる遊技機装置における遊技に関連した遊技処理の内、少なくとも一方により当該遊技機に関連した遊技情報を特定する遊技情報特定手段を備え、
前記許容設定手段は、前記遊技情報の内、少なくとも1種類の遊技情報である解除情報についての解除設定値を設定可能であり、
前記表示抑制手段は、前記抑制処理を行う場合に、当該抑制処理の対象となる前記表示手段に対応した遊技機の前記解除情報と前記解除設定値とを比較した結果に基づいて前記抑制処理を行い、当該比較結果により前記抑制処理を行わない旨の比較結果を得た場合には、前記許容設定手段により表示対象として許容されていない他レートの前記預入情報を表示することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、遊技場の中には貸出単価や交換単価等のレート等により遊技機をグループ化して設置し、貯玉をレートにより区分して管理しており、特定のレートの稼動を高めたいという遊技場が多数見受けられる。そして、レートにより区分した貯玉に関する貯玉情報を遊技機装置にて条件なく(無差別に)表示すると、遊技場が稼動を高めたいと考えるレートの遊技機を遊技する遊技者が、そのレートにて再プレイサービスを受けられなくなった場合等に、通常であれば貨幣価値を利用して貸出処理を行うことが期待されるが、他のレートの貯玉情報を照会することにより、他のレートにて再プレイサービスを利用したり、他のレートの貯玉をもっと多くしたい等と考えたりして、他のレートへと移動して遊技してしまうという事態を招く虞がある。しかしながら、遊技場の中には上記のように考える遊技場もあれば、他のレートについても稼動を高めたいと考えており、移動されても良いと考える遊技場もあれば、稼動を高めたいレートがそれぞれ異なる遊技場もある等、優先させる条件が様々であり、このような思惑に適切に対応し得る遊技場用システムが切望されていた。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技場へと預入れられた預入情報(貯玉情報)を遊技者に対して提示する場合に、多種多様な思惑を持った遊技場のニーズに適切に応えることができる遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技者が遊技する際における遊技価値の貸出レート、及び交換レートの内、少なくとも一方であるレートを複数設定可能なレート設定手段と、遊技者が遊技により獲得した遊技価値である獲得価値であって、遊技場へと預入れられた獲得価値である預入価値を前記レート別に、遊技者を特定可能なID又は前記預入価値を特定するための記録媒体のIDを示す預入IDに対応付けて管理する管理手段と、遊技機に対応して設けられ、預入IDを受付けるID受付手段と、遊技機に対応して設けられ、前記ID受付手段により預入IDが受付けられた場合に、当該預入IDに対応付けて管理される前記預入価値、及び当該預入価値に関連した遊技情報の内、少なくとも一方を示す預入情報を前記レート単位で表示可能な表示手段と、前記表示手段に前記レートの何れかを対応付けるレート対応付け手段と、前記表示手段にて表示する前記預入情報として、対応するレート以外のレートである他レートの内、何れの他レートを表示対象として許容するかを設定する許容設定手段と、前記表示手段にて前記預入情報を表示する場合に、前記許容設定手段により表示対象として許容されている他レートの前記預入情報を表示する一方、許容されていない他レートの前記預入情報の表示を抑制する抑制処理を行う表示抑制手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記表示手段に対応して設けられ、前記預入価値を対価として遊技者へと遊技価値を付与する再プレイ処理を行う再プレイ手段を備え、前記預入情報は、前記再プレイ処理された遊技価値、前記再プレイ処理により対価となった預入価値、及び前記預入価値により前記再プレイ処理にて利用可能な遊技価値の内、少なくとも1つを示す遊技情報であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記レート対応付け手段は、複数の表示手段をグループ分けし、そのグループ単位で前記レートの何れかを対応付け、前記許容設定手段は、前記レート対応付け手段によりグループ分けされたグループに対して、何れの他レートを表示対象として許容するかを設定することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記表示手段は、前記他レートの前記預入情報が初期値を示していても、前記許容設定手段により表示対象として許容されている他レートの預入情報であれば、当該預入情報を表示することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記獲得価値、及び前記預入IDを受付可能であり、当該受付けた前記預入IDに対応する前記預入価値と交換対象となる景品とを対応付ける交換処理を行う交換手段と、前記交換手段に対応して設けられ、当該交換手段にて受付けられた預入IDに対応した預入情報であって、当該交換手段による交換対象となるレートである交換対象レートについての前記預入情報、及び当該交換対象レートに対応した前記表示手段について許容しない旨が設定された他レートの預入情報を表示可能な交換表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載した発明は、遊技機側から出力される遊技機における遊技に関連した遊技情報を特定可能な遊技信号、及び当該遊技機に対応して設けられる遊技機装置における遊技に関連した遊技処理の内、少なくとも一方により当該遊技機に関連した遊技情報を特定する遊技情報特定手段を備え、前記許容設定手段は、前記遊技情報の内、少なくとも1種類の遊技情報である解除情報についての解除設定値を設定可能であり、前記表示抑制手段は、前記抑制処理を行う場合に、当該抑制処理の対象となる前記表示手段に対応した遊技機の前記解除情報と前記解除設定値とを比較した結果に基づいて前記抑制処理を行い、当該比較結果により前記抑制処理を行わない旨の比較結果を得た場合には、前記許容設定手段により表示対象として許容されていない他レートの前記預入情報を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、遊技場へと預入れられた獲得価値である預入価値、及び当該預入価値に関連した遊技情報の内、少なくとも一方を示す預入情報を表示する場合に、遊技場が台移動させたいと考える他レートの預入情報を表示対象として許容し、表示対象として許容されている他レートの預入情報(貯玉情報)を表示することで、その他レートへの台移動を促すことが可能となり、一方、遊技場が台移動させたくないと考える他レートの預入情報を表示対象として許容せず、表示対象として許容されていない他レートの預入情報の表示を抑制する(表示しない)ことで、その他レートへの台移動を意識させずに対応するレートでの継続した遊技を促すことが可能となる。即ち、遊技場が台移動先の他レートを遊技者に対して提示するか否かを戦略的に決定することが可能となり、多種多様な思惑を持った遊技場のニーズに適切に応えることが可能となる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、再プレイ処理に関わる預入情報を表示対象とすることで、再プレイ処理に応じた遊技結果により台移動を検討している遊技者に対して、台移動を促したり、台移動を意識させずに対応するレートでの継続した遊技を促したりすることが可能となる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、複数の表示手段をグループ分けした上で何れの他レートを表示対象として許容するかを設定することで、対象となる表示手段が複数ある場合でも、その設定操作や設定処理を簡易化することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、他レートの預入情報が初期値であっても、表示対象として許容されている他レートの預入情報であれば、当該預入情報を表示することで、遊技場が台移動させたいと考える他レートの存在を、遊技者が台移動を想定して貯玉情報を参照する際に印象付けることができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、遊技者が交換手段にて交換処理を行わせる場合は、遊技を終了して退場しようと考えている場合が殆どであるが、この場合に、表示手段にて表示が抑制されている他レートの預入情報を表示することで、退場せずに他レートでの遊技を促すことが可能となる。
【0017】
請求項6に記載した発明によれば、解除情報と解除設定値とを比較した結果により抑制処理を行うことで、例えば解除情報により一定の遊技が行われて遊技を終了する可能性が高い状態が見込まれた場合に、通常であれば台移動させたくないと考える他レートへの台移動を、退場されるよりも良いとして促すような運用を適切にサポート可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技機装置2(ID受付手段、表示抑制手段、再プレイ手段に相当)が設置されている。これら遊技機1及び遊技機装置2は、中継装置3及びLAN4を介して管理装置5(レート設定手段、管理手段、レート対応付け手段、許容設定手段、遊技情報特定手段に相当)と接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、遊技機装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機1毎の遊技データを管理すると共に、会員登録された会員毎の個人データをも管理する。又、遊技場にはPOS(景品交換装置)6(交換手段に相当)及び残高精算機7も設置されている。POS6及び残高精算機7は、LAN4を介して管理装置5と接続されている。
【0020】
POS6は、タッチパネル式の液晶表示部8(交換表示手段に相当)を有し、付属するカードリーダライタにより読取ったICカードからなる記録カード29、又はバーコードリーダにより読取ったレシートに記録されている遊技価値に基づいて特定される景品交換価値に基づいて交換処理を実行する(遊技者が遊技により獲得した遊技価値である獲得価値と交換対象となる景品とを対応付ける)。記録カード29は、当日限定で発行される一般カードや、遊技者が会員登録することで遊技者毎に発行される会員カードを含む。即ち、POS6は、記録カード29が会員カードであれば、会員カードに記録されている会員ID(遊技者ID)を受付け、その会員IDに対応付けられている貯玉(当日貯玉、前日貯玉、獲得価値、預入価値)と交換対象となる景品とを対応付ける交換処理を行う。尚、一般カードは、当日の獲得価値(持玉数)を記憶管理するためのものであり、当日中に回収されることが前提となっている。一方、会員カードは、獲得価値を所謂貯玉として長期間にわたって記憶管理するためのものであり、有効期限が到来するまで遊技者が継続して所有することが前提となっている。又、POS6は、記録カード29、又はレシートに記録されている遊技価値の大きさを取扱うときは、管理装置5が記録カード29、又はレシートに対応して予め記憶している遊技価値の大きさと照合し、真であると判定したことを条件として遊技価値の取扱いを有効とする。
【0021】
残高精算機7は、記録カード29として一般カードがカード挿入口9に挿入されると、その一般カードに記録されている入金残高を返却口10から返却すると共に当該一般カードを回収する。
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード11、モニタ12、プリンタ(図示せず)等が接続されている。管理装置5は、遊技場内に設置されている遊技機1及び遊技機装置2等の遊技機側から送信される遊技信号を受信することにより、その稼動状況や遊技者毎の遊技価値の大きさ(持玉、貯玉(会員の場合))を記憶管理する。尚、持玉とは、当日貯玉であり、前日以前に預入れた玉やメダルではなく、遊技者が遊技により当日獲得した玉やメダルを意味する。貯玉と当日貯玉は管理が異なるため区別している。尚、
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。
【0022】
遊技場には玉を遊技媒体とするパチンコ機が設置されたパチンココーナーと、メダルを遊技媒体とするパチスロ機が設置されたスロットコーナーとが設けられている。パチンココーナーとしては、貸単価4円のパチンコ機が設置された4パチコーナー、貸単価1円のパチンコ機が設置された1パチコーナーが設置された1パチコーナー等が設けられている。スロットコーナーとしては、貸単価20円のパチスロ機が設置された20スロコーナー、貸単価5円のパチスロ機が設置された5スロコーナー等が設けられている。即ち、遊技場では、遊技機1にて使用する遊技価値として複数の貸出レート及び交換レートを設定可能となっている。
【0023】
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面13に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル14、上部受皿15、下部受皿16を有すると共に、盤面13に、液晶表示部17、普図入賞口18、第1始動口19、第2始動口20、大入賞口21を有する。
【0024】
遊技機1は、以下に示すように動作する。
(1)第1始動口19は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口20は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)であり、各始動口19,20への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部17にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0025】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0026】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/360であり、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当りが発生すると15ラウンド(R)分だけ大入賞口21を開放する。1Rの上限入賞数は10玉であり、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0027】
(4)確変中は大当り確率が1/31に向上すると共に、第2始動口20への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続するので、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる。
【0028】
(5)第2始動口20は普図入賞口18への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普
図1回の変動時間は通常状態では30秒であり、時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり、時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口20の入賞率が高くなる。
【0029】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや各始動口19,20への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
【0030】
始動信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部17(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じてスタート処理を特定し、「始動信号×1」をスタート(スタート処理数)として特定する。尚、始動口入賞を示す信号としても良い。
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号である。大当り中にレベル出力される状態信号であるので、大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口20の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号であるので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。又、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0031】
遊技機装置2は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部22、紙幣(貨幣価値)が投入される紙幣投入口23、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部24(表示手段に相当)、持玉及び貯玉を払出すための払出釦25、払出された玉が通過する払出ノズル26、記録カード29が挿入されるカード挿入口27、遊技機1の下部受皿16の下方に位置する着脱可能な計数受皿28等を有する。
【0032】
遊技機装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、受付けた貨幣(入金残高)の内、貸出の対価を減じた入金残高、及び計数した持玉の内、再プレイにより払戻した残りの持玉を特定可能な記録カード29を発行(全発行)可能な装置である。入金残高とは、遊技者が入金した貨幣額から貸出処理を行った対価額を除いた遊技者の利用可能額を示している。持玉とは、遊技者が遊技により獲得した遊技価値である獲得価値を示し、計数した獲得価値から再プレイ処理により付与した遊技価値や交換した景品の対価となった遊技価値を除いた遊技価値を示している。この場合、再プレイにより対価となる遊技価値を再プレイにより払戻した持玉と同数の持玉とする一方、記録カード29には複数の種別(異なる貸単価)の持玉の対応付けが可能であり、遊技者が複数の種別に対応した遊技機1をそれぞれ遊技して持玉を獲得した場合には、それぞれの持玉、即ち、複数の種別に対応した持玉を記録カード29に対応付けることが可能である。
【0033】
遊技機装置2は、以下に示す遊技処理を行う機能を備えている。
(1)紙幣投入口23に投入された投入金額を液晶表示部24に表示すると共に貸出処理に応じて投入金額から貸出処理により払出された遊技媒体の対価を除いた残りの入金残高を表示し、返却操作時にその時点の入金残高を記録カード29に記録して発行する。
【0034】
(2)遊技機1に設けられている貸出釦(図示せず)の操作に応じて入金残高の範囲内で1度数に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払出す貸出処理を行うCR機能を備えている。このとき、遊技機1から遊技機装置2に1度数分の125玉を払出したことを示す信号が出力されるので、液晶表示部24に表示されている入金残高から1度数に相当する単位金額である例えば500円を減額すると共に売上信号を出力する。売上信号は1度数の玉の払出し毎に1パルスが出力されるので、1パルスに相当する単位金額を売上額として特定する。
【0035】
(3)遊技機1の下部受皿16から玉を落下させる操作に応じて下部受皿16から落下した玉が計数受皿28により受けられると、その玉を計数して計数結果を液晶表示部24に表示する計数処理を行う。
(4)払出釦25の操作に応じて計数玉(持玉)又は貯玉(会員の場合)の範囲内で1度数ずつ払出す再プレイ処理を行う。
(5)貯玉釦(図示せず)の操作に応じて貯玉を持玉へと移行する貯玉処理を行う。
【0036】
(6)遊技機1に設けられている返却釦(全発行釦)(図示せず)の操作に応じて入金残高及び持玉等の情報をカード挿入口27に挿入されている記録カード29に記録して発行(全発行)する。即ち、入金残高、遊技者が遊技する遊技機1の種類の持玉、自種別以外の種類の持玉の少なくとも一つの有価価値が残存している場合は、残存している全有価価値を記録カード29に記録する。このとき、これらの記録カード29に記録した情報を管理装置5に送信することで、管理装置5は、遊技機装置2が記録カード29を発行した情報を記憶する。尚、カード挿入口27に記録カード29が挿入されていない場合は、カードストック部(図示せず)にストックしている一般カードをカード挿入口27に繰出して入金残高及び持玉を記録して発行する発行処理を行う。
【0037】
(7)記録カード29がカード挿入口27に挿入された場合は、記録カード29に記録されている入金残高及び持玉を読出して液晶表示部24に表示する。記録カード29が会員カードであれば、遊技者からの暗証番号の操作入力を条件として管理装置5の会員口座(会員毎の貯玉を管理する口座)に会員IDに対応して記憶されている貯玉(当日貯玉・前日貯玉)も表示する。尚、管理装置5は、当日貯玉と前日貯玉とを区分して管理しており、当日貯玉とは当日貯玉された貯玉(持玉)であり、前日貯玉とは前日までの貯玉である。営業終了後は、当日貯玉は前日貯玉に合算して記憶される。遊技者による払出操作に応じて貯玉又は当日貯玉の範囲内で玉を払出ノズル26から払出す。尚、当日貯玉と前日貯玉とが区別可能であれば、例えば当日貯玉と前日貯玉との合計を示す総貯玉と当日貯玉とを記憶し、営業終了後に当日貯玉をクリアして管理する等のように、何れか一方と総貯玉とを記憶対象としても良い。
【0038】
(8)液晶表示部24に対する操作入力に応じて対応する遊技機1又は指定された他の遊技機1の遊技データを表示したり、遊技場からのメッセージを表示したり、遊技者が会員であることが特定された場合は遊技機1の遊技データを表示する。
(9)入金残高が残存している場合は、取出発行処理により入金残高が記録された記録カード29を発行可能である。
管理装置5は、マイクロコンピュータがプログラムにしたがって作動し、遊技機1や遊技機装置2等から入出力部に入力される遊技信号に基づいて、遊技機1の稼動状態を特定して遊技機1毎に遊技情報を管理するようになっている。
【0039】
さて、管理装置5は、本発明に関連し、
図2に示す種別設定情報及び
図3に示す機種設定情報を設定している。管理装置5は、種別設定情報により遊技機装置2に設定する情報を対応付け、機種設定情報により遊技機装置2が何れの台番に対応するかにより遊技機1の種別を対応付ける。管理装置5は、遊技場の管理者が実行する情報送信操作により、設定された種別設定情報を機種設定情報に基づいて対応する遊技機装置2に送信する。遊技機装置2は、管理装置5から種別設定情報を受信することで、その受信した種別設定情報を設定して当該種別設定情報に基づいて動作する。
【0040】
図2に示す種別設定情報には、以下の各項目が設定されている。
種別=貸単価等により区分される遊技機1のグループ名である。
貸単価及び小景品対価=貸単価(貸出レートに相当)は1遊技媒体当りの貸出対価金額であり、小景品対価(交換レートに相当)は小景品(200円相当)を交換する際の対価となる遊技媒体数である。
【0041】
再プレイ1単位及び再プレイ手数料=再プレイ1単位は、再プレイ釦(図示せず)の押下時に払出す単位玉数であり、再プレイ手数料は、再プレイ1単位の払出しを行う際に徴収する手数料玉である。即ち、
図2に例示している種別が「4パチ」の設定であれば、再プレイ1単位当り、再プレイ玉数として125玉を払出し、再プレイ手数料として32玉を徴収する。
【0042】
再プレイサービス及び再プレイ上限=再プレイサービスは、再プレイを行う場合に上記した再プレイ手数料とは異なる手数料(0玉に固定設定)とした再プレイの玉数の上限である。再プレイ上限は、1営業日当りの再プレイ玉数の上限(再プレイサービス分を含む)である。尚、再プレイサービスが可能な場合は、再プレイサービスを優先し、再プレイ玉数が再プレイサービスに達したことを条件に再プレイ手数料に応じた手数料を徴収する。又、当日貯玉や持玉の払戻しはこの上限の対象とはならない。
【0043】
表示対象種別=対応する種別に対応付けられた遊技機装置3にて後述する
図5に示す貯玉情報(遊技場へと預入れられた獲得価値である預入価値に関連した遊技情報である預入情報)を表示する場合に、何れの種別の貯玉情報を表示対象とするのかを示す設定情報である。即ち、貯玉情報の表示を許容するか否かを種別毎(種別とレートとが1対1に対応していればレート毎)に設定可能な設定情報である。尚、図中左側より表示順序を示し、
図2に例示している種別が「4パチ」の設定であれば、最初の表示を「4パチ」とし、後述する種別選択釦の押下毎に「1パチ」、「20スロ」、「5スロ」、「4パチ」、…(以降繰り返し)という順序で表示を切替えたり、その逆の順序で表示を切替えたりする。尚、自種別については必ず表示対象となるので、設定対象から除外しても良い。即ち、
図2に例示している種別が「4パチ」の設定であれば、「4パチ」の設定を省き、「1パチ」、「20スロ」、「5スロ」を設定しても良い。
【0044】
図3に示す機種設定情報には、以下の各項目が設定されている。
機種番号=遊技機種のIDである。
機種名=遊技機種の名称である。
種別=
図2に示す種別設定情報の種別の内の対応する種別である
台番範囲=対応する遊技機ID(台番)の範囲である。
【0045】
又、管理装置5は、本発明に関連し、
図4に示す会員DB(データベース)を管理している。管理装置5は、会員DBにおいて、会員毎に、会員ID(遊技者を特定可能なIDである遊技者ID)に対応付けて、氏名、暗証番号、住所(図示せず)、電話番号(図示せず)等の属性情報を記憶すると共に、種別に対応付けて、貯玉数、当日貯玉数、再プレイ玉数(再プレイ処理された遊技価値)、手数料玉数等の貯玉情報(預入情報)を管理している。尚、当日貯玉数、再プレイ玉数、手数料玉数は何れも営業日当日の累計値を示しており、当日貯玉数は日付更新時に貯玉数に合算される。ここで、持玉数は一時的に遊技場へと預入れられた遊技価値を示すので貯玉情報となるが、会員IDに対応付けられていない状態の当日貯玉数を示しており、会員IDではなく例えば一般カードのID(記録媒体のID)等に対応付けられて記憶されている。そして、上記したように貯玉釦の押下に応じた貯玉処理により受付けている会員IDの当日貯玉数へと移行(加算)されるが、貯玉釦による操作自体が不要とも考えられるので、会員IDの特定時、即ち、会員カードの受付時等に貯玉処理を行い、会員IDが特定可能である状態では持玉を当日貯玉として扱うようにしても良い。尚、詳細な説明は省略するが、
図4と同様に、会員IDではなく、一般カードのID(記録媒体のID)に対応付けて種別により区分して持玉数や再プレイ玉数等の貯玉情報(預入情報)を管理している。又、一般カード自体にも種別により区分された持玉が記録されている。
【0046】
又、管理装置5は、図示しないが、大当り回数や売上金額、又はアウトやスタート等の会員別の遊技情報をも管理対象としている。管理装置5は、例えばその内の何れかや再プレイ玉数等を解除情報として設定すると共に、解除情報についての解除上限値(解除設定値)を設定し、その解除情報が解除上限値に達した場合に、
図2に示した表示対象種別に関わらず全ての種別を
図5における貯玉情報の表示対象としたり(抑制処理を行わない)、
図2に示した表示対象種別とは別途表示対象種別を設定しておき、その別途設定した表示対象種別により特定される種別を
図5における貯玉情報の表示対象としたりしても良い。管理装置5におけるこれらの管理情報は遊技場の管理者による操作入力、遊技機装置3側からの遊技情報の送信等により更新される。尚、再プレイサービス玉数は再プレイ玉数と
図2に示した種別設定情報とにより特定可能であるので、
図4に示す会員DBでは管理対象としていないが、再プレイサービス玉数等を別途管理しても良い。同様に、手数料玉数等も再プレイ玉数と
図2に示した種別設定情報とにより特定可能であるので、
図4に示す会員DBにて管理しなくとも良い。又、持玉の払戻数や計数玉数等を別途管理しても良い。即ち、
図5に示すような表示対象となる貯玉情報を特定可能であれば、どのような管理手法にて管理しても良い。
【0047】
図5は、遊技機装置2における液晶表示部24の表示例である。遊技機装置2は、待機状態ではメイン画面を表示している。
図5では、4パチコーナーに設置されている遊技機装置2の表示を例示している。遊技機装置2は、メイン画面では、貸単価表示部31a、単位貸出数表示部31b、挿入カード種別表示部31c、情報表示部31d、入金残高表示部31e、持玉表示部31f、持玉払出釦31gを表示する。持玉表示部31fには、自己に設定された貸単価に対応した持玉を表示する。
図5では、貸単価が4円であり、単位貸出数が125玉であり、会員カードを受付けており、入金残高が0円であり、持玉が500玉であることを表示している。遊技機装置2は、メイン画面にて持玉払出釦31gのタッチ操作、又は払出釦25の押下操作により持玉の払出操作が行われると、持玉の範囲内で1度数(125玉)の玉を払出ノズル26から遊技機1に払出すと共に、持玉表示部31fに表示している持玉を更新する。尚、遊技機装置2は、持玉が1度数未満の場合には全ての持玉を払出す。
【0048】
又、遊技機装置2は、メイン画面にて何れかの箇所のタッチ操作が行われると、メニュー画面を表示する(メイン画面からメニュー画面に表示を切替える)。遊技機装置2は、メニュー画面では、タイトル表示部31hに「メニュー」を表示すると共に、安心ロック釦31i、入金残高取出釦31j、ちょっと貸し釦31k、詳細情報釦31l、次釦31m、終了釦31nを表示する。遊技機装置2は、メニュー画面にて次釦31mのタッチ操作が行われると、他の選択釦を表示する次のメニュー画面を表示する。尚、遊技機装置2は、メニュー画面にて終了釦31nのタッチ操作が行われると、メイン画面に戻る。
【0049】
遊技機装置2は、メイン画面にて詳細情報釦31lのタッチ操作が行われると、暗証入力画面を表示する(メニュー画面から暗証入力画面に表示を切替える)。遊技機装置2は、暗証入力画面では、タイトル表示部31hに「暗証番号入力」を表示すると共に、「0」〜「9」の暗証番号入力釦31o、中止釦31pを表示する。遊技機装置2は、暗証入力画面にて暗証番号入力釦31oのタッチ操作が行われ、会員IDに応じて管理されている暗証番号が入力されると、その入力された暗証番号の認証結果が正であることを条件に照会メニュー画面を表示する(暗証入力画面から照会メニュー画面に表示を切替える)。尚、遊技機装置2は、暗証入力画面にて中止釦31pのタッチ操作が行われると、メニュー画面に戻る。
【0050】
遊技機装置2は、照会メニュー画面では、タイトル表示部31hに「詳細情報表示」を表示すると共に、玉数照会釦31q、再プレイ照会釦31r、ポイント照会釦31s、終了釦31tを表示する。遊技機装置2は、照会メニュー画面にて玉数照会釦31qのタッチ操作が行われると、貯玉照会画面を表示し(照会メニュー画面から貯玉照会画面に表示を切替え)、又、照会メニュー画面にて再プレイ照会釦31rのタッチ操作が行われると、再プレイ照会画面を表示する(照会メニュー画面から再プレイ照会画面に表示を切替える)。尚、遊技機装置2は、照会メニュー画面にて終了釦31tのタッチ操作が行われると、メイン画面に戻る。
【0051】
遊技機装置2は、貯玉照会画面では、タイトル表示部31hに「玉数照会」を表示すると共に、種別選択釦31u、種別表示部31v、持玉表示部31w、総貯玉数表示部31x、本日分貯玉数表示部31y、合計玉数表示部31z、戻る釦32a、終了釦32bを表示する。種別表示部31vには、選択されている種別及び機種名を特定可能な情報を表示する。
図5では、「機種A」の「4パチ」を特定可能な情報を表示する場合を例示している。これ以降、後述するように種別選択釦31uのタッチ操作が行われると、その操作に応じて種別表示部31vの表示を切替える。
【0052】
遊技機装置2は、貯玉照会画面では、管理装置5が管理している会員DBから該当する貯玉情報を受信して表示することで、選択されている種別に対応する貯玉情報を遊技者に対して提示する。持玉表示部31wには、計数されて貯玉処理されていない遊技者の持玉を表示し、総貯玉数表示部31xには、貯玉処理された累計の貯玉を表示し、その内、当日貯玉処理された貯玉を本日分貯玉数表示部31yに表示し、合計玉数表示部31zには、持玉と貯玉との合計を表示する。照会メニュー画面から表示が切替わった直後の貯玉照会画面では、「4パチ」の貯玉情報、即ち、持玉表示部31wに「500」を表示し、総貯玉数表示部31xに「2000」を表示し、合計玉数表示部31zに「2500」を表示する。尚、遊技機装置2は、貯玉照会画面でも終了釦32bのタッチ操作が行われると、メイン画面に戻る。
【0053】
又、遊技機装置2は、再プレイ照会画面では、タイトル表示部31hに「再プレイ照会」を表示すると共に、種別選択釦31u、種別表示部31v(種別選択釦31u及び種別表示部31vの表示は貯玉照会画面と同様)、再プレイ数表示部32c、手数料数表示部32d、手数料のサービス残数表示部32e、戻る釦32a、終了釦32bを表示する。この場合も、遊技機装置2は、再プレイ照会画面では、管理装置5が管理している会員DBから該当する貯玉情報を受信して表示することで、選択されている種別に対応する貯玉情報を遊技者に対して提示する。再プレイ数表示部32cには、当日の累計再プレイ玉数を表示し、手数料数表示部32dには、その手数料玉を表示し、手数料のサービス残数表示部32eには、手数料をサービス手数料として利用可能な再プレイ玉数を表示する。照会メニュー画面から表示が切替わった直後の再プレイ照会画面では、「4パチ」の貯玉情報、即ち、再プレイ数表示部32cに「2500」を表示し、手数料数表示部32dに「375」を表示し、手数料のサービス残数表示部32eに「0」を表示する。尚、遊技機装置2は、再プレイ照会画面でも終了釦32bのタッチ操作が行われると、メイン画面に戻る。
【0054】
遊技機装置2は、貯玉照会画面と再プレイ照会画面の初期表示(照会メニュー画面から表示が切替わった直後の表示)は、上記したように対応する種別(自種別)の貯玉情報を表示し、これ以降、それぞれ種別選択釦31uのタッチ操作により異なる種別(他種別)の貯玉情報を照会する。即ち、
図5では、「4パチ」の貯玉情報を表示する貯玉照会画面の表示中に種別選択釦31uのタッチ操作が行われると、
図2に示した種別設定情報の表示対象種別の順序にしたがって「4パチ」の貯玉情報から「1パチ」の貯玉情報へと表示を切替える。
図5では、持玉表示部31wに「0」を表示し、総貯玉数表示部31xに「20000」を表示し、合計玉数表示部31zに「20000」を表示する。遊技機装置2は、これ以降に種別選択釦31uのタッチ操作が行われた場合も同様である。又、再プレイ照会画面の表示中に種別選択釦31uのタッチ操作が行われた場合も、上記した貯玉照会画面の表示中に種別選択釦31uのタッチ操作が行われた場合と同様であり、
図2に示した種別設定情報の表示対象種別の順序にしたがって貯玉情報の表示を切替える。
【0055】
このとき、遊技機装置2は、他種別については
図2に示した種別設定情報の表示対象種別により設定されている種別のみを表示対象とし、設定されていない種別を表示対象とせず、貯玉情報の表示を抑制する(抑制処理を行う)。即ち、20スロットコーナーに設置されている遊技機装置2は、
図2に示した種別設定情報の表示対象種別の設定では、「20スロ」と「4パチ」の貯玉情報を表示する一方、「5スロ」と「1パチ」の貯玉情報の表示を抑制する。尚、再プレイ照会画面では、再プレイの対価となった貯玉数(再プレイ処理により対価となった預入価値)や、再プレイ可能な残玉数(再プレイ処理にて利用可能な遊技価値)を表示する等、他の貯玉情報を表示対象としても良い。又、表示が許容される種別については貯玉や再プレイ玉数が例えば「0」等の初期値である場合や、再プレイ関連処理(貯玉処理や再プレイ処理)を行っていなくとも表示対象としても良い。又、
図2に示した種別設定情報の表示対象種別の設定は、POS6での交換処理を行う際に受付けた記録カード29により特定される貯玉情報の表示対象とする種別を制限するものではないので、POS6では、表示対象種別の設定に関わらず貯玉情報を表示する。尚、複数の種別が記録カード29に対応付けられている場合には、何れを交換対象とするかの選択操作を受付けることにより交換対象レートを特定したり、その対応付けられた全ての種別を交換対象としたりすれば良い。
【0056】
以上に説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
遊技機1にて使用する遊技価値として複数の貸出レート及び交換レートが設定されている遊技場において、遊技機装置2にて貯玉情報の表示を許容するか否かを種別毎に設定可能とした。これにより、遊技場が台移動させたいと考える他レート(他種別のレート)の貯玉情報の表示を許容することで、その他レートへの台移動を促すことが可能となり、一方、遊技場が台移動させたくないと考える他レートの貯玉情報の表示を許容しないことで、その他レートへの台移動を意識させずに対応するレートでの継続した遊技を促すことが可能となる。即ち、遊技場が台移動先の他レートを遊技者に対して提示するか否かを戦略的に決定することが可能となり、多種多様な思惑を持った遊技場のニーズに適切に応えることが可能となる。
【0057】
又、POS6では表示対象種別の設定に関わらず貯玉情報を表示するようにした。これにより、遊技を終了して退場しようと考えている遊技者に対して、退場せずに他レートでの遊技を促すことが可能となる。
【0058】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張したり、各変形例を上記した実施形態と組合せたりしても良い。
記録媒体として入金残高や持玉を記録する記録カード29を例示したが、コインや紙状のレシート等、どのような記録媒体を対象としても良いし、管理装置5にて記憶せずに記録媒体に記録するのみで管理する等しても良い。この場合、記録媒体が管理手段に相当することになる。同様に、所謂貯玉については貯玉情報を会員カードに記録せずに管理装置5にて記憶することを例示したが、会員カードにて記録しても良く、持玉については管理装置5のみにて管理する構成としても良い。このように持玉や貯玉等に関わる貯玉情報、又は入金残高等の精算情報等の対応付け方法や記憶方法はどのような構成を採用しても良く、更に、貯玉と持玉の何れか一方のみを管理対象としても良い。
【0059】
例示した設定情報は、予め設定されていれば遊技場の管理者が任意に設定しても良いし、予め管理装置5の製造メーカにて設定しても良いし、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバからダウンロードして設定しても良い。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても定義された内容を示せば、どのような方法にて特定しても良く、遊技信号としてパルス信号を例示したが、集計値をデータ通信等により送受信しても良い。又、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。
【0060】
再プレイサービス時の手数料を「0」とし、即ち、徴収しない構成としたが、
図2に示した種別設定情報の再プレイ手数料よりも遊技者にとって有利となる値であれば別途「0」以外の値を設定しても良い。又、手数料が有利となる再プレイサービスや再プレイ自体を行わなくとも良いし、再プレイの上限を設けなくとも良い。又、手数料自体を全ての貯玉から徴収しないようにしても良く、この場合、当日貯玉と前日貯玉とを区別しなくとも良い。勿論、再プレイ上限等を考慮して区別しても良い。
【0061】
他種別の表示として切替操作を例示したが、種別単位で表示されれば一覧で表示したり、時間により切替えて表示したりしても良い。又、種別を機種単位で対応付けたが、遊技機単位で対応付けても良い。
会員カードを受付けた場合の貯玉情報の表示について例示したが、会員カードを受付けていない場合、即ち、会員IDに対応付けられていない持玉数の貯玉情報の表示を
図2に示した設定に基づいて抑制しても良い。
【0062】
種別(グループ)をレートと1対1で対応付けたが、グループ内に複数のレートが混在しないことでレートによりグループ分けされていれば、同一レートを例えば機種等のような複数のグループに対応付けても良い。又、レートとして貸出レートと交換レートの双方を設定対象としたが、何れか一方を設定対象としても良い。
貯玉照会画面と再プレイ照会画面の初期表示として自種別の貯玉情報を表示したが、例えば前回の貯玉情報を表示したときの最後の種別を記憶保持しておくことで、貯玉照会画面と再プレイ照会画面の初期表示として当該前回の最後の種別の貯玉情報を表示しても良い。
【0063】
対象となる遊技機1としては例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機や、上述した通りにスロットマシン等も採用でき、所謂封入式の様な実際の遊技媒体の払出を行わず、遊技価値として点数を採用し、その点数を管理するような遊技機も採用できる。又、遊技機装置2として再プレイ機能や計数機能を有した貸出機を例示したが、他種別の持玉と入金残高とが対応付けられた記録媒体を受付可能であれば、例えば計数機能のない貸出機等を遊技機装置として適用しても良い。即ち、遊技価値を受付可能とは、遊技価値を受付けて計数することで受付けても、遊技価値が対応付けられた記録媒体を受付けることで受付けても良い。
【0064】
遊技機装置2が行う処理の一部を中継装置3、又は管理装置5等にて行っても良い。同様に管理装置5が行う処理の一部を中継装置3、又は遊技機装置2等にて行っても良い。又、変形例を含む例示した構成をどのように組合せても良いし、適宜構成を除外しても良い。