(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-140188(P2015-140188A)
(43)【公開日】2015年8月3日
(54)【発明の名称】緩衝封筒
(51)【国際特許分類】
B65D 27/00 20060101AFI20150707BHJP
【FI】
B65D27/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-12486(P2014-12486)
(22)【出願日】2014年1月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000199979
【氏名又は名称】川上産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(74)【代理人】
【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志
(72)【発明者】
【氏名】松宮 吉房
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡素な構成で且つ容易に開封可能な緩衝封筒を提供する。
【解決手段】収容部2の端部に設けられた開口部3の少なくとも一方に折り返し部4を延出させて設けたものであって、当該折り返し部の少なくとも一部にキャップ状の突起を有するキャップフィルム及び前記突起の開放側に添着したバックフィルムを備えた気泡シートを含み、当該気泡シートを構成する何れか一の層に環状ポリオレフィン・コポリマーを10〜40%添加する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部の端部に設けられた開口部の少なくとも一方に折り返し部を延出させて設けた緩衝封筒であって、
当該折り返し部の少なくとも一部にキャップ状の突起を有するキャップフィルム及び前記突起の開放側に添着したバックフィルムを備えた気泡シートを含み、
当該気泡シートを構成する何れか一の層に環状ポリオレフィン・コポリマーが10〜40%添加されてなることを特徴とする緩衝封筒。
【請求項2】
前記気泡シートが配された折り返し部の延出方向に直交する側縁部の少なくとも一方に前記開口部の縁に沿って延びる2本以上の切り込みを有する請求項1記載の緩衝封筒。
【請求項3】
前記気泡シートを含む折り返し部の少なくとも一箇所以上に前記開口部の縁に沿って延びる2本以上の辺を有してなる打ち抜きを有する請求項1記載の緩衝封筒。
【請求項4】
前記気泡シートの外面側に、前記収容部内を視認不可とするための有色のフィルム、紙又は金属箔を有してなる最外層を設けた請求項1、2又は3記載の緩衝封筒。
【請求項5】
前記最外層が単層又は多層のフィルムであり、
その少なくとも一層が高密度ポリエチレンが20〜40%及び炭酸カルシウムが60〜80%配合されたフィルムである請求項4記載の緩衝封筒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡シートを有してなる緩衝封筒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通信販売が盛んになっている昨今において、その梱包に緩衝封筒が多く用いられている。そして斯かる緩衝封筒では、重量のある書籍から割れやすいCDケースなど、梱包の対象となる内容物の種類も多岐に渡る現状に好適に対応するため、内装に気泡シートを配した構成が多く見られる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上記の緩衝封筒に限らず一般に封筒を開封する際には内容物を収容する袋状の収容部の端部に設けられた開口部の少なくとも一方を延出させた折り返し部を破断することが通常行われる。しかし上述したような緩衝封筒では、気泡シートを構成する素材の伸びによって、気泡シートが配された折り返し部をそのまま素手により破断し、緩衝封筒を開封するということが困難であった。そのためにこれまでは、予め折り返し部を破断し易いよう開封用のテープを別途加工により取り付けておくといった手法が採られていた。
【0004】
すなわち上記のような現状では、開封し易いよう緩衝封筒の一要素として開封用のテープといった素材を追加することにより緩衝封筒を構成する素材の点数を増やし、それに応じて製造工程において開封用のテープを取り付ける構成も増えるといったコストアップを招来するような要件を強いるという不具合を包含していることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−53551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような現状に着目したものであり、本発明はコストアップを招来するような開封用テープ等の別異の素材を用いずとも容易に開封可能な緩衝封筒を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち本発明に係る緩衝封筒は、収容部の端部に設けられた開口部の少なくとも一方に折り返し部を延出させて設けた緩衝封筒であって、当該折り返し部の少なくとも一部にキャップ状の突起を有するキャップフィルム及び前記突起の開放側に添着したバックフィルムを備えた気泡シートを含み、当該気泡シートを構成する何れか一の層に環状ポリオレフィン・コポリマーが10〜40%添加されてなることを特徴とする。
【0009】
ここで、気泡シートはキャップフィルム及びバックフィルムからなる2層構造のものに限られず、さらにライナーフィルムを備えた3層構造のものであったり、さらにより多層構造をなしたりした気泡シートでも良い。
【0010】
このようなものであれば、気泡シート自体が直進カット性に優れたものとなり、従来のものよりも素手による容易且つ所望の方向への開封に資するものとなっている。その結果本発明によれば素材点数や製造工程の増加に起因するコストアップを招来するような開封用テープを用いずに、素手により容易に開封可能な緩衝封筒を提供することが可能である。
【0011】
そして、より容易な開封を促すためには使用者の手指が折り返し部の一部分を掴みやすくするための掴み代を、当該折り返し部に設けておくことが望ましい。斯かる掴み代の具体的な構成として、気泡シートが配された折り返し部の延出方向に直交する側縁部の少なくとも一方に開口部の縁に沿って延びる2本以上の切り込みを設けた態様をまず挙げることができる。
【0012】
また、上述した掴み代を設ける他の態様として、気泡シートを含む折り返し部の少なくとも一箇所以上に開口部の縁に沿って延びる2本以上の辺を有してなる打ち抜きを設けた態様を挙げることができる。ここで、打ち抜きの形状は、例えばコの字形のものであれば使用者が摘みやすいものとなるが、コの字形に限られずC字形、V字形のようなものであっても良い。また、コの字状の打ち抜きや切り込みに連続する方向にミシン目状に設けた打ち抜きとしてもよい。
【0013】
さらに開封時に掛かる引っ張りの力により掴んだ箇所が不意に破断しないようにするため、気泡シートにおける収容部に面した内面側とは反対側である外側には、前記収容部内を視認不可とするための有色のフィルム、紙又は金属箔を有してなる層が最外層として貼り付けられていると、開封時に気泡シートを掴む際の補強となる。
【0014】
また、前記最外層が単層又は多層のフィルムである場合最外層の少なくとも一層を構成するものとして、その少なくとも一層が高密度ポリエチレンが20〜40%及び炭酸カルシウムが60〜80%配合されたフィルムであるものとすれば、当該フィルム自体が直進カット性を有するため、より容易且つ確実な緩衝封筒の開封が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、本発明によれば、開封に鋏等などの格別の道具を必要とせず、また素材点数や製造工程の増加に起因するコストアップを招来するような開封用テープを用いずに、素手により容易に開封可能な緩衝封筒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る緩衝封筒の斜視図。
【
図6】同実施形態の変形例を
図4に対応させて示す図。
【
図7】本発明の他の変形例を
図4に対応させて示す図。
【
図9】本発明のさらに他の変形例を
図4に対応させて示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
本実施形態に係る緩衝封筒1は、
図1〜
図5に示すように、例えば郵便や通信販売による配達の際等に内容物を梱包、封緘するためのものである。
【0019】
緩衝封筒1は、気泡シート10及び最外層たる表フィルム16を貼り合わせた素材を主体としてなるものであり、書籍やCD(コンパクトディスク)等のメディアを収容するためのケースといった内容物を収容するための収容部2と、この収容部2へ内容物を出し入れするための開口部3と、この開口部3を塞ぐための折り返し部4とを有している。
【0020】
収容部2は、上述した気泡シート10及び表フィルム16を貼り合わせた素材を気泡シート10の流れ方向に沿って折り返した状態で当該長手方向における所定寸法で切断し、当該切断した箇所を接着することによって形成される。すなわち収容部2は、素材が折り返されることによって重層した流れ方向における両縁部同士が接着された接着側縁2aと、素材を折り返すことによって設けられた折り返し底部2bとを有している。しかし勿論図示の構成に限られることはなく、底部を接着側縁2a同様に接着により設けても良い。
【0021】
開口部3は、収容部2における折り返し底部2bと対向する側に形成される開口である。この開口から一方の素材が他方よりもより延出させて形成することにより、当該延出した箇所を折り返し部4としている。
【0022】
折り返し部4は、開口部3付近を折り返すことによって開口部3を塞ぐ、換言すれば緩衝封筒1を封緘するためのものであり、開口部3よりも幅方向に延びることにより端縁が接着されずに開放されてなる側縁4a、本実施形態では両側縁4aにそれぞれ2つの切り込み5が設けられているとともに、この切り込み5よりも先端側には、開口部3を塞いだ状態を維持しておくための粘着テープ7が配されている。この粘着テープ7は、流れ方向に略全域に亘って帯状に延びるもので、気泡シート10に貼着された粘着剤7aと、この粘着剤7aに重層させた剥離紙7bとを有してなる、いわゆる通常のものである。この粘着テープ7は剥離紙7bを剥がした状態で収容部2側に露出した粘着剤7aを押しつけることによって開口部3を塞ぐ、換言すれば緩衝封筒1を封緘するためのものであるが、当該粘着テープ7の具体的な構成、性質については詳細な説明を省略する。
【0023】
しかして本実施形態に係る緩衝封筒1は、当該折り返し部4の少なくとも一部にキャップ状の突起を有するキャップフィルム及び前記突起の開放側に添着したバックフィルムを備えた気泡シート10を含み、当該気泡シート10を構成する何れか一の層、本実施形態では気泡シート10を構成する例えば全ての層に環状ポリオレフィン・コポリマーが10〜40%添加されてなる。
【0024】
以下、緩衝封筒1の主体たる素材を構成する気泡シート10及び表フィルム16について説明する。
【0025】
気泡シート10は、柔軟性を有した中空シート状のもので、合成樹脂により作られている。具体的には
図3に示すように、気泡シート10は、多数のキャップ状の突起13を有するキャップフィルム11と、このキャップフィルム11の突起13開放側に添着したバックフィルム12と、当該バックフィルム12とは反対側からキャップフィルムに11に添着したライナーフィルム15からなる。気泡シート10は、キャップフィルム11とバックフィルム12とライナーフィルム15とを備えた3層構造を有する。
【0026】
キャップフィルム11は、厚み寸法が20μm〜120μmであると好ましい。キャップフィルム11は、多数の円柱形状の突起13を有しており、各突起13は、
図2に示すように、平面視円形状をなしている。
【0027】
バックフィルム12は、
図3に示すように、厚み寸法が8μm〜50μmであると好ましい。バックフィルム12は、凹凸を有しない平坦なものであり、前記キャップフィルム11の突起13開放側に添着されることにより、多数の密閉された気泡14が形成される。
【0028】
気泡14は、
図1に示すように、形状が低い円柱状のものであって、寸法は、直径が6mm〜50mm程度、高さが2mm〜30mm程度のものである。なお、気泡14の直径は6.5mm〜12mmが好ましく、気泡14の高さ寸法は2mm〜6mmが好ましい。この気泡14の配置は、流れ方向には千鳥状に配置されているが、巾方向には直線状に並んでいる。
【0029】
ライナーフィルム15は、厚さが200μmよりも薄いものであり、厚み寸法は、5μm〜30μmが好ましい。ライナーフィルム15は、凹凸を有しない平坦なものであり、前記キャップフィルム11の突起13先端側に添着される。
【0030】
しかして、本実施形態の気泡シート10は、キャップフィルム11、バックフィルム12及びライナーフィルム15に環状オレフィン・コポリマーが例えば10〜40%添加されたことにより流れ方向に易カット性を有するものとしている。具体的には、バックフィルム12に環状オレフィン・コポリマーが10〜40%及びMFRの値が2〜15である低密度ポリエチレンが60〜90%配合されている。
【0031】
そして表フィルム16は、上記気泡シート10の外面側に貼着され、収容部2の内部を視認不能となるような有色のフィルムとしている。具体的には本実施形態では、例えば高密度ポリエチレンが20〜40%及び炭酸カルシウムが60〜80%配合されたフィルムを適用している。また本実施形態に係る表フィルム16は単層のものには限られない、すなわち、表フィルム16たる最外層としては気泡シート10の外面側に、前記収容部2内を視認不可とするための上記の有色のフィルムの他、紙又は金属箔を用いるか、あるいは当該紙又は金属箔を重層させた多層構造のものとしても良い。また勿論、最外層を構成し得るものとしては紙や金属のみならず、異なる樹脂同士を多層押出により構成したフィルムや他の積層フィルムを用いるようにしても良い。
【0032】
しかして本実施形態では、
図4及び
図5に示すように、折り返し部4の延出方向に直交する側縁4aの少なくとも一方に開口部3の縁に沿って延びる2本の切り込み5を設けている。そしてこの2本の切り込み5に挟まれた箇所を「摘み代」として利用し得るようにしている。
【0033】
加えて上記のような気泡シート10を適用することにより本実施形態では、キャップフィルム11、バックフィルム12及びライナーフィルム15は何れも低密度ポリエチレンの間に、当該低密度ポリエチレンとは非相溶の関係にある環状オレフィン・コポリマーが無作為に微細な島状をなしたように点在する構成となる。斯かる構成により、低密度ポリエチレンと環状オレフィン・コポリマーとの境界が弱いために、
流れ方向に引き裂かれる際には低密度ポリエチレンと島状の環状オレフィン・コポリマーとの前記境界が優先的に破壊され、その破壊される作用力が流れ方向に隣接する前記境界へと次々と伝播しながら破壊される。その結果本実施形態に係る気泡シート10は、引き裂く方向、換言すれば荷重方向である流れ方向からずれることが無い優れた直進カット性を獲得している。
【0034】
さらに表フィルム16に関しても本実施形態では、高密度ポリエチレンが20〜40%及び炭酸カルシウムが60〜80%配合されたフィルムを適用することにより、さらなる直進カット性の向上に寄与している。
【0035】
その結果
図5に示すように、切り込み5に挟まれた箇所はそのまま気泡シート10の流れ方向に沿ってまっすぐに引き裂かれてゆき、折り返し部4は粘着テープ7を配した先端側と開口部3側である基端側とに分断される。換言すれば、スムーズな緩衝封筒1の開封が実現される。
【0036】
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る緩衝封筒1は、気泡シート10自体が直進カット性に優れたものとすることによって、従来のものよりも素手による容易且つ所望の方向への開封に資するものとなっている。その結果、素材点数や製造工程の増加に起因するコストアップを招来するような開封用テープを用いずに、素手により容易に開封可能な緩衝封筒1を実現している。
【0037】
そして、より容易な開封を促すために本実施形態では、使用者の手指が折り返し部4の一部分を掴みやすくするための掴み代を、当該折り返し部4に設けている。つまり、掴み代として本実施形態では、気泡シート10が配された折り返し部4の延出方向に直交する側縁4aの少なくとも一方に開口部3の縁に沿って延びる2本の切り込み5を設けている。
【0038】
さらに開封時に掛かる引っ張りの力により掴んだ箇所が不意に破断しないようにするために本実施形態では、気泡シート10における収容部2に面した内面側とは反対側である外側に、収容部2内を視認不可とするための有色のフィルムを貼り付けることにより、開封時に折り返し部4を手指によって掴む際の補強としている。
【0039】
また本実施形態では表フィルム16が、高密度ポリエチレンが20〜40%及び炭酸カルシウムが60〜80%配合されたフィルムであるものとしているので、当該表フィルム16自体も気泡シート10同様に直進カット性を有するため、より容易且つ確実な緩衝封筒1の開封に寄与している。
【0040】
<変形例>
以下に、本実施形態の各変形例について、
図6〜
図9に示して説明する。以下の各変形例について、上記実施形態における構成要素に相当するものに対しては同じ符号を付すとともにその詳細な説明を省略するものとする。
【0041】
本変形例に係る
図6に示す緩衝封筒1は上記実施形態にて示した切り込み5に代えて、打ち抜き6を配したものである。具体的には、折り返し部4の両側縁4a近傍にそれぞれ、開口部3の縁に沿って延びる2本以上の辺を有してなるコの字形の打ち抜き6を有するものとしている。これにより、当該コの字形の打ち抜き6によって切り起こされる箇所を上記実施形態同様の「掴み代」とすることができ、上記実施形態同様にスムーズな緩衝封筒1の開封に資する。
【0042】
また上記実施形態及び変形例においては気泡シート10を所謂3層構造のものと
したが勿論、
図7及び
図8に示すように、2層構造をなす気泡シート10aを用いたものとしてもよい。この場合一例として同図に示すように、収容部2の内面側及び折り返し部4にはバックフィルム12が露出されるようにし、当該バックフィルム12と最外層たる表フィルム16との間にキャップフィルム11及び突起13が配される構成としている。しかしながら勿論同図の態様に限られず、収容部2の内面側及び折り返し部4にはキャップフィルム11及び突起13が露出されるようにしても良い。
【0043】
このようなものであっても勿論、キャップフィルム11、バックフィルム12に環状オレフィン・コポリマーが含まれているので、上記第一実施形態同様、流れ方向への易カット性を有効に担保し得る。すなわち
、上記実施形態並びに変形例同様にスムーズな緩衝封筒1の開封に資する。
【0044】
さらに、上記実施形態並び各変形例においては平面視円形状、具体的には円柱状の気泡14(突起13)を形成した気泡シート10を用いた態様を開示したが勿論、気泡14(突起13)の形状は、円柱状に限られず、種々変更可能である。
【0045】
すなわち本変形例に係る緩衝封筒1を構成する気泡シート10は、平面視矩形状をなす気泡14a(突起13a)を配したものとしている。また本変形例によれば、各気泡14aは流れ方向に沿って並んだ構成となっているため、流れ方向の直進カット性のさらなる向上にも資するものとなっている。このようなものであっても上記実施形態並びに各変形例同様にスムーズな緩衝封筒1の開封に資する。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0047】
例えば、上記実施形態では気泡シートにおいては主要な態様のみを開示したが勿論、気泡シートには、製造にあたって、任意の添加剤、例えば、着色剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、燃焼補助剤等を添加してもよい。また、気泡(突起、キャビティ)の配置も、種々変更可能である。また表フィルムに関しても外面に紙による層を設ける事により緩衝封筒に直接印刷を施し得るようにしたものやその他、使用する用途や要求される性能に応じるべく種々の変更が可能である。
【0048】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は気泡シートを有してなる緩衝封筒として利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1…緩衝封筒
10、10a…気泡シート
11…キャップフィルム
12…バックフィルム
15…ライナーフィルム
16…最外層(表フィルム)
4…折り返し部
4a…側縁
5…切り込み
6…打ち抜き