【実施例1】
【0042】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【0043】
図1は本発明の実施例1の局部断面の斜視分解説明図である。
図1を参照すると、浮力駆動の運動エネルギー発生装置には大体として一個の基座1、一個の回転子2、少なくとも一個の浮子3および一個の伸縮制御モジュール4が含まれる。回転子2は回転自在に基座1に設けられ、少なくとも一個の浮子3は伸縮自在に回転子2に設けられ、伸縮制御モジュール4は基座1に設けられることにより、少なくとも一個の浮子3が回転子2に相対して伸縮するのを制御することができる。本発明の実施例1において、少なくとも一個の浮子3の数は選択的に一個からなることができ、そして「第一浮子3a」として表示する。
【0044】
基座1は流動可能な作動媒体を収容するのに用いられ、上記作動媒体は選択のに液体からなることができ、さらに回転子2と伸縮制御モジュール4などの部材が組み立てて位置決めするのに用いることができる。さらに詳しく言えば、基座1には液体を収容できる一個の液体タンク11と二個の軸固定部12が含まれ、二個の軸固定部12はそれぞれ液体タンク11の二個の相対する外側の表面に設けられ、さらに同じ軸で相対するように形成される。
【0045】
本実施例において、それぞれの軸固定部12は軸受を有する一個の板片からなり、そして選択のに液体タンク11の二個の相対する内側の表面においてそれぞれ一個の支持体111が設けられることにより、それぞれの軸固定部12は液体タンク11の外側の表面から対応する支持体111まで組み立てて位置決めされる。その中に、液体タンク11と二個の軸固定部12の間には例えば漏洩防止の座金(図示せず)などの液体漏洩防止の部材を設けることにより、回転子2の局部は液体タンク11の側端面に貫穿し、そして液体を漏洩しないように維持することができる。
【0046】
図2は本発明の実施例1の側面断面構造の説明図である。
図1、2を参照すると、回転子2は回転自在に基座1に設けられる。さらに詳しく言えば、回転子2には一個の回転本体21と一個の軸部22が含まれ、回転本体21の内部は中空で収容物質を収容することができ、上記物質の密度は液体タンク11の中に収容される液体の密度より小さく、そして上記物質は気体または固体(例えば、発泡スチロール、低密度の木材)からなることができる。或いは、回転本体21は直接選択的に低密度の固体から製造することができ、さらに回転本体21は液体タンク11に収容される液体の中において回転本体21を浮き上がらせるような浮力を有することを原則とする。
【0047】
本実施例において、回転本体21は選択的に内部が中空の円柱形の一個の框体からなることにより、回転本体21の内部は直接最も簡単に取得できる空気を収容することができるため、コストを下げることができる。回転本体21の外表面には二個の相対する端面21aと一個の外周面21bが含まれ、外周面21bは二個の端面21aと連接し、外周面21bには浮子3の数に対応した溝口211が設けられる。例えば、本実施例において、一個の第一浮子しか設けていないため、外周面21bには一個の第一溝口211aしか設けていない。
【0048】
回転子2の軸部22は回転本体21の二個の端面21aから突き出て基座1の二個の軸固定部12と連接するため、回転本体21は液体タンク11の中に収容され、そして軸部22の回転軸線を中心として液体タンク11の中に回動することができる。本実施例において、軸部22は二個の回転軸22a、22bからなることができ、二個の回転軸22a、22bの内部にはそれぞれ軸方向へ貫穿するように一個の軸孔221が含まれ、二個の回転軸22a、22bは同軸で相対し、二個の回転軸22a、22bはそれぞれ一端から回転本体21の二個の端面21aに設けられ、そして二個の回転軸22a、22bはそれぞれ他端から液体タンク11を貫穿して通過し、二個の軸固定部12まで連接されることにより、二個の軸孔221によって回転本体21の内部と液体タンク11の外部を連通する。
【0049】
これにより、回転子2の回転本体21は液体タンク11の中において基座1に対して回転することができ、さらにそれによって回転本体21の内部空間は空になってその他の部材を設置するのに提供することができるため、それぞれの部材が空間の設置において制限されるのを減らすことができると同時に、回転子2の全体重量を軽く減らし、組立時の利便性を高めるのに役立つことができる。
【0050】
他に、軸部22は回転本体21を貫穿する一個の回転軸からなることができ、さらに回転本体21を液体タンク11の中に基座1に対して回転させることは、本発明の分野において通常の知識を有する者には理解できるもので、また使用の需要に応じて変化を行なうことができるものであるため、本発明においては制限しない。さらに、回転子2には複数個の外導引軌条23が設けられ、複数個の外導引軌条23はそれぞれ回転本体21の二個の端面21aに設けられることにより、第一浮子3aの伸縮作動を導引することができる。
【0051】
第一浮子3aは伸縮自在に回転本体2に設けられ、
図1、2に示される実施例において、第一浮子3aは選択的に回転本体21の外周面21bに設けられることにより、回転本体21の半径方向において伸縮の変位を生じることができる。さらに詳しく言えば、
図2、3を同時に参照すると、第一浮子3aには一個のカバー31と一個の隔離部材32が含まれ、カバー31の内部にはデフォルトの容積の空間が含まれ、カバー31の一端は開放状に形成される。カバー31は回転本体21の第一溝口211aに設けられ、カバー31の開口端は回転本体21の内部に向くように形成され、そしてカバー31は隔離部材32によって回転本体21と互いに連接するため、回転本体21の内部空間と液体タンク11内の液体は隔離して互いに連通しないように確保することができる。
【0052】
本実施例において、隔離部材32は弾性を有する浸透防止の材料から製造され、さらに選択的に隔離部材32の一端は回転本体21の外周面21bに結合され、他端はカバー31の外側の表面に結合されることにより、液体タンク11の中の液体はカバー31と回転本体21の内部に漏洩して流入することはない。また、隔離部材32と回転本体21の間は結合後に隙間がない方式で結合され、例えば接着剤による結合で結合され、そして結合された後に他に複数個の固定部材(図示せず)と合わせて固定することにより、結合の安定性を高めることができる。
【0053】
図4は本発明の実施例1の浮子が伸出して隔離部材が引っ張られていない状態の説明図で、
図4を参照すると、第一浮子3aが回転本体21の外周面21bに相対して縮入していない状態(または伸出運動の発生)時、隔離部材32は引っ張られていない状態(または次第に引っ張られていない状態まで回復)に形成される。それに対し、
図5は本発明の実施例1の浮子が縮入して隔離部材が引っ張られた状態の説明図で、
図6を参照すると、第一浮子3aが回転本体21の外周面21bに相対して縮入運動が生じる時、隔離部材32は持続的に引っ張られるために弾性変形が生じられ、このようにして、第一浮子3aは隔離部材32によってカバー31が回転本体21に対する伸縮の幅を増やすことができる。
【0054】
再び
図2、3を参照すると、カバー31の外端面は円弧状に形成され、そして好ましくは弧度は回転本体21の外周面21bの弧度と同じになるように形成されるため、カバー31が回転本体21の内部に縮入した時、カバー31の外表面と回転本体21の外周面21bは連続の円弧面に形成されることにより、液体に進入する時の抵抗力を減らすことができる。また、カバー31には回転子2の回転方向に沿った前端において一個の破水部311が設けられ、破水部311の端縁の中央は突出した円錐角の形状に形成され、さらに中央から両側へ向かって延伸してカバー31の側端面に連接することにより、第一浮子3aが浮き上がる時の抵抗力を減らすとともに、速度を増やすことができる。
【0055】
その他に、第一浮子3aはカバー31の外端面において一個の導引部材33と複数個の位置決め部材34が設けられ、導引部材33は選択的にカバー31の外端面の中央に設けられ、導引部材33の長さは好ましくは調整できるものである。導引部材33の自由端には一個の転動部材331が設けられることにより、導引部材33が伸縮制御モジュール4に接触する時、転動部材331によって伸縮制御モジュール4においてスムースかつ連続的に変位するように形成される。複数個の位置決め部材34は選択的にカバー31の外端面に隣接する両側に設けられることにより、それぞれ対応する外導引軌条23の中に位置決めされるため、カバー31は外導引軌条23の導引方向にしか変位することができないように制限することができる。
【0056】
再び
図1、2、3を参照すると、伸縮制御モジュール4は基座1の液体タンク11の中に設けられることにより、回転本体21の回転時において第一浮子3aが回転本体21に相対して伸縮するのを制御する。本実施例において、伸縮制御モジュール4には一個の制御導引部材41と一個の第一平衡ユニット42aが含まれ、制御導引部材41は液体タンク11の内壁に設けられ、第一平衡ユニット42aは回転本体21の内部に設けられて第一浮子3aを作動させ、そして第一平衡ユニット42aによって第一浮子3aの内、外両端の負荷力を平衡することにより、第一浮子3aは制御導引部材41に接触するように維持することができる。
【0057】
さらに詳しく言えば、制御導引部材41は一個の略環状の導引部材からなり、制御導引部材41には複数個の位置決め材411が設けられ、複数個の位置決め材411は液体タンク11の内壁に固設されることにより、制御導引部材41は液体タンク11の中に収容され、さらに回転本体21の外部を囲むように形成される。その中に、組立時の利便性を高めるため、制御導引部材41は複数個の略円弧形の板体を互いに接合して構成することができ、複数個の板体の長さは同じ長さまたは異なる長さからなることは、本発明の分野に通常の知識を有する者には使用の需要性に応じて調整できるものであるため、本発明においては制限されていない。
【0058】
制御導引部材41は順序に従って互いに連接する一個の第一維持端412、一個の第一変位制御段413、一個の第二維持端414と一個の第二変位制御段415からなり、そして第二変位制御段415はまた第一維持端412と連接するため、制御導引部材41は連続した封止環状の内表面を有するように形成される。その中に、第一維持端412と第二維持端414の内表面はそれぞれ回転本体21の外周面21bと同心の円弧状に形成され、そして第一維持端412の曲率半径は第二維持端414の曲率半径より小さく、第一変位制御段413の内表面から回転本体21の軸心までの直線距離は第一維持端412に連接する部位から第二維持端414に連接する部位まで次第に増えるように形成され、第二変位制御段415の内表面から回転本体21の軸心までの直線距離は第二維持端414に連接する部位から第一維持端412に連接する部位まで次第に減るように形成される。
【0059】
第一維持端412と第二変位制御段415の接続する部位には一個の連接点P1が含まれ、第一変位制御段413と第二維持端414の接続する部位には一個の連接点P2が含まれ、連接点P1から回転本体21の軸心まで、および回転本体21の軸心から連接点P2までの直線距離は一本の伸縮終点境界線L1に形成され、連接点P1と連接点P2は好ましくは回転本体21の半径方向において相対するように形成されることにより、伸縮終点境界線L1は一直線に形成される。
【0060】
他に、第一維持端412と第一変位制御段413の接続する部位には一個の連接点P3が含まれ、第二維持端414と第二変位制御段415の接続する部位には一個の連接点P4が含まれ、連接点P3から回転本体21の軸心まで、および回転本体21の軸心から連接点P4までの直線距離は一本の伸縮始点境界線L2に形成され、連接点P3と連接点P4は好ましくは在回転本体21の半径方向において相対するように形成されることにより、伸縮始点境界線L2は一直線に形成され、そして伸縮終点境界線L1と伸縮始点境界線L2は直交することができる。
【0061】
再び
図2、3を参照すると、第一平衡ユニット42aには一個の第一支持座421、一個の第二支持座422と一個の弾性復元部材423が含まれ、第一支持座421は回転本体21の内壁に結合され、第二支持座422は第一浮子3aのカバー31の内壁に結合され、そして第二支持座422は第一支持座421に対して回転本体21が半径方向における往復の変位を生じさせることができる。例えば、第一支持座421には一個のプシュ4211が設けられ、第二支持座422には一個の軸桿4221が設けられることにより、軸桿4221は変位自在にプシュ4211の中に貫穿され、または反対に軸桿を設第一支持座421に設置し、プシュを第二支持座422に設置することができる。
【0062】
弾性復元部材423は弾性変形能力を有する部材(例えば、ばねまたは弾性片)からなり、弾性復元部材423の両端はそれぞれ第一支持座421と第二支持座422に当接することにより、第一浮子3aの内、外両端の負荷力を平衡することができる。すなわち、第一浮子3aが制御導引部材41によって押圧される時、弾性復元部材423は第二支持座422を押圧することができるため、浮子3は制御導引部材41と接触するように維持することができる。または、第一浮子3aが制御導引部材41によって引っ張られる時、弾性復元部材423も第二支持座422を引っ張ることができるため、第一浮子3aは制御導引部材41と接触するように維持することができる。
【0063】
本実施例において、弾性復元部材423は選択的に一個の圧縮ばねからなることができ、さらにプシュ4211の外に嵌設され、プシュ4211によって弾性復元部材423は軸方向の変形しか生じることができないように維持することができる。他に、その他の実施例において、第一平衡ユニット42aも電気制御または油圧、気圧シリンダーを有するユニットからなることができ、そして同様に第一浮子3aを作動することができる。
【0064】
図6は本発明の実施例1の回転子が時計回りの方向で回転する時の浮子の伸出量の説明図である。
図2、6を参照すると、
図6の中の斜線エリアは第一浮子3aが液体タンク11の中の各部位の伸出量を表す。浮力駆動の運動エネルギー発生装置が作動する時、第一浮子3aは回転本体21に従って一周を回転すると同時に、回転本体21の外周面21bに対して一回の伸縮の循環を完成する。そして一回の伸縮の循環は四個のストロークに分けられ、上記四個のストロークはそれぞれ一個の浮子内隠ストローク、一個の浮子漸伸ストローク、一個の浮子全露ストロークと一個の浮子漸縮ストロークからなる。
【0065】
第一浮子3aの上記浮子内隠ストロークは最大縮入量(すなわちその伸出量は最小である)の形態に達するように維持し、第一浮子3aの上記浮子漸伸ストロークは次第にその伸出量を増やし、第一浮子3aの上記浮子全露ストロークは最大伸出量の形態に達するように維持し、第一浮子3aの上記浮子漸縮ストロークは次第にその伸出量を減らし、さらに上記浮子内隠ストロークに戻った時に最大縮入量の形態に達するように形成される。
【0066】
伸縮終点境界線L1と伸縮始点境界線L2によって液体タンク11の中の空間は四個のエリアに分けられ、伸縮終点境界線L1を始点とし、回転子2の回転方向に従って順序的に一個の浮子内隠エリアZ1、一個の浮子漸伸エリアZ2、一個の浮子全露エリアZ3と一個の浮子漸縮エリアZ4からなる。すなわち、浮子内隠エリアZ1、浮子漸伸エリアZ2、浮子全露エリアZ3と浮子漸縮エリアZ4はそれぞれ制御導引部材41の第一維持端412、第一変位制御段413、第二維持端414と第二変位制御段415に対応することにより、第一浮子3aはそれぞれ浮子内隠ストローク、浮子漸伸ストローク、浮子全露ストロークと浮子漸縮ストロークを行なうことができる。
【0067】
また、液体タンク11の中に収容される液体は、その液面Fの高さは好ましくは回転本体21の上半部に伸縮終点境界線L1が通過した部位(
図6の中のC点)に位置することにより、浮子漸伸エリアZ2は液面Fの下に位置し、浮子漸縮エリアZ4は液面Fの上に位置するため、第一浮子3aが浮子漸縮エリアZ4に進入する時に空気の中において殆ど液体の抵抗力の影響を受けずにスムースに回転本体21の内部に縮入するのを確保することができ、さらに最大縮入量の形態に達するように形成されて液体の中に進入し、同様に第一浮子3aが液体の抵抗力の影響を受けて液体に進入する瞬間に回転本体21の回転の抵抗力として形成されるのを減らすことができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置全体が運動エネルギーを発生させる効率を高めるのに役立つことができる。
【0068】
これにより、第一浮子3aの浮子内隠ストロークは浮子内隠エリアZ1の中に位置を合わせるように形成され、さらに最大縮入量(すなわちその伸出量は最小である)の形態に達するように維持する。第一浮子3aは回転中の回転本体21に連動されて浮子内隠エリアZ1から浮子漸伸エリアZ2に進入する時、第一浮子3aは浮子漸伸ストロークに進入し、さらに浮子漸伸エリアZ2の中において次第にその伸出量を増やし続け、浮子全露エリアZ3に進入する時まで、最大伸出量の形態に達するように形成される。
【0069】
第一浮子3aは浮子全露エリアZ3の中において浮子全露ストロークを行ない、さらに最大伸出量の形態に達するように維持することによって回転本体21が回動するのを駆動する。浮子3は回転中の回転本体21に連動されて浮子全露エリアZ3から浮子漸縮エリアZ4に進入する時、第一浮子3aは浮子漸縮ストロークに進入し、さらに浮子漸縮エリアZ4の中において次第にその伸出量を減らし続け、浮子内隠エリアZ1に進入する時まで、再び浮子内隠ストロークに進入して最大縮入量の形態に達するように形成される。
【0070】
このように、本発明において第一浮子3aは浮子漸伸ストローク、浮子全露ストロークと浮子漸縮ストロークの中における伸出量を一個の円弧形の径路に形成させることができ、さらに上記円弧形の径路によって回転本体21回転時の抵抗力を有効に低く抑えることにより、回転本体21がスムースに回転するのを維持することができる。本実施例において、第一浮子3aは浮子漸伸ストロークの中において、その伸出量は回転本体21の回転に従って曲率半径が次第に増える一個の円弧形の径路を形成する。第一浮子3aは浮子全露ストロークの中において、その伸出量は回転本体21の回転に従って同じ曲率半径の一個の円弧形の径路を形成する。第一浮子3aは浮子漸縮ストロークの中において、その伸出量は回転本体21の回転に従って曲率半径が次第に減る一個の円弧形の径路を形成する。
【0071】
図7は本発明の実施例1が一個の浮子を有する第一作動状態の説明図である。
図7を参照すると、本発明の実施例1の浮力駆動の運動エネルギー発生装置は、液体タンク11の中に充分の量の液体を注入していないその内の一つの状態で、第一浮子3aを浮子全露エリアZ3の中に位置するように設置し、第一浮子3aは第一平衡ユニット42aによってカバー31を押圧することにより、第一浮子3aの導引部材33の転動部材331は制御導引部材41の第二維持端414に接触するように維持するため、最大伸出量の形態に達するように形成される。
【0072】
液体タンク11の中に充分の量の液体が注入された時、回転本体21は上記液体の中において相当大きな予備浮力が生じられる。同時に、浮子全露エリアZ3の中に位置し、かつ浮子全露ストロークのために最大伸出量に達するように形成される第一浮子3aは、そのカバー31の内部の空間が空気を有し、そして空気密度が液体タンク11の中の液体より低く、余分に局部的に回転本体21の浮力を増やすことができるため、回転本体21は平衡を失って回動し始める。
【0073】
図8は本発明の実施例1が一個の浮子を有する第二作動状態の説明図である。
図8を参照すると、第一浮子3aは回転本体21の回動に従って第二維持端414と第二変位制御段415の接続する部位(すなわち連接点P4の位置である)まで移動して通過した後、制御導引部材41は第二変位制御段415から第一浮子3aに対して推力を提供し始めることにより、第一浮子3aは浮子漸縮ストロークに進入して次第にその伸出量を減らし、回転本体21の内部に縮入する。
【0074】
また、回転本体21は回動し続けるため、第一浮子3aが浮子漸縮エリアZ4に進入する時に液面Fから離脱することができ、さらに回転本体21の内部に縮入する動作を行ない続ける。その中に、第一浮子3aの破水部311によってカバー31が上記液体の中における移動時の抵抗力を減らすのに役立つことができるため、第一浮子3aが回転本体21を連動して回転する順調を高めることができ、さらに不要な運動エネルギーの損失を減らすことができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置の効能を高めるのに役立つことができる。
【0075】
図9は本発明の実施例1が一個の浮子を有する第三作動状態の説明図である。
図9を参照すると、第一浮子3aは回転本体21の回動に従って圧縮されて伸出量を減らし続け、第一浮子3aが第二変位制御段415と第一維持端412の接続する部位(すなわち連接点P1の位置)まで移動した時、第一浮子3aはすでに押し入れられて最大縮入量に達するように形成されるため、最小抵抗力の形態で再び上記液体の中に進入し、そして浮子内隠エリアZ1の中に進入する。この時、制御導引部材41は第一浮子3aの推移を停止し、制御導引部材41の第一維持端412だけによって第一浮子3aを最大縮入量の形態に達するように維持することができる。
【0076】
第一浮子3aが回転本体21の回動に従って第一維持端412と第一変位制御段413の接続する部位(すなわち連接点P3の位置)まで移動して通過した後、第一浮子3aは第一平衡ユニット42aによってカバー31を押圧することにより、第一浮子3aの導引部材33の転動部材331を制御導引部材41の第一変位制御段413に接触するように維持させ、第一浮子3aを浮子漸伸ストロークに進入させ、浮子漸伸エリアZ2の中において次第にその伸出量を増やして回転本体21の外表面から突出するため、次第に浮力を増やし、回転子2が回転するのを連動する助力に形成することができる。
【0077】
図10は本発明の実施例1が一個の浮子を有する第四作動状態の説明図である。最後に
図10を参照すると、第一浮子3aが回転本体21の回動に従って第一変位制御段413と第二維持端414の接続する部位(すなわち連接点P2の位置)移動して通過した後、第一浮子3aは再び浮子全露エリアZ3の中に戻って一回の伸縮の循環を完成することができる。
【0078】
簡単に言えば、本発明の実施例1の浮力駆動の運動エネルギー発生装置においては、その第一浮子3aは第一平衡ユニット42aによって制御導引部材41に接触するように維持することができるため、制御導引部材41の第一維持端412、第一変位制御段413、第二維持端414と第二変位制御段415の導引に従って回転本体21に対して伸縮が生じることにより、一回の伸縮の循環において浮子内隠ストローク、浮子漸伸ストローク、浮子全露ストロークと浮子漸縮ストロークを完成し、回転子2が回転するのを連動する助力に形成することができる。
【0079】
これにより、回転子2の軸部22が一個の発電機または一個の軸動力で直接駆動できる装置と連接する時、本発明の浮力駆動の運動エネルギー発生装置では浮力を利用して運動エネルギーを発生し、回転子2の軸部22によって発電機を発電するように駆動し、または軸動力で駆動できる装置を直接駆動して作動することにより、グリーンエネルギー環境保全の発展傾向に符合することができる。
【0080】
注意しなければならないのは、
図4を参照すると、第一浮子3aは隔離部材32によってカバー31が回転本体21に対する伸縮の幅を増やすことができる。
図9に示すように、第一浮子3aが浮子内隠ストロークを行なう時、第一浮子3aのカバー31を回転本体21の外表面と連続した円弧面まで縮入させることにより、液体に進入する時の抵抗力を減らすことができる。また、
図7に示すように、第一浮子3aが浮子全露ストロークを行なう時、第一浮子3aのカバー31を回転本体21の外表面から完全に伸出させ、さらには第一浮子3aのカバー31の底端を回転本体21の外表面から離脱させ、隔離部材32によって回転本体21と連接することにより、第一浮子3aが受けられる浮力を増やすことができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置の作動の効率を高めるのに役立つことができる。
【0081】
他に、浮力駆動の運動エネルギー発生装置は一個の第一浮子3aだけからなる場合、そしてそれぞれの部材の作動時の摩擦力を容易に下げることができない場合、浮力駆動の運動エネルギー発生装置から発生する運動エネルギーが予期される目標に達するのを増加かつ確保するべく、選択的に回転子2のその内の一個の回転軸22aまたは22bを動力の入力軸とし、一個の駆動装置と連接して少量の運動エネルギーを引き続き入力することにより、浮力駆動の運動エネルギー発生装置がスムースに作動するのを維持することができる。
【0082】
または、選択的に複数個の浮力駆動の運動エネルギー発生装置を直列し、さらに複数個の浮力駆動の運動エネルギー発生装置の第一浮子3aを一個の投影平面において異なる位置(すなわち複数個の浮力駆動の運動エネルギー発生装置の第一浮子3aは交錯に設置される)に分布させることにより、複数個の浮力駆動の運動エネルギー発生装置が同時に作動する時、持続的に回転の助力を発生することができるため、それぞれの浮力駆動の運動エネルギー発生装置の作動の効率を高めることができる。
【0083】
そのために、その他の実施例において、浮力駆動の運動エネルギー発生装置は選択的に同時に複数個の浮子3を有するように形成させることができ、そして奇数個または偶数個の浮子3であっても、全て持続的に回転本体21に対して回動の助力を提供することができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置の作動の効率を高めることができる。その中に、複数個の浮子3は好ましくは等間隔で回転本体21の外周面21bに設けられることにより、さらに進んで回転本体21の回転時の安定性を高めることができる。
【0084】
図11は本発明の実施例1が三個の浮子を有する第一作動状態の説明図で、
図12は本発明の実施例1が三個の浮子を有する第二作動状態の説明図で、
図13は本発明の実施例1が三個の浮子を有する第三作動状態の説明図である。
図11、12、13を参照すると、浮力駆動の運動エネルギー発生装置には三個の浮子(一個の第一浮子3aおよび二個の第二浮子3bとして表示する)が含まれる。
【0085】
外周面21bには他に二個の第二溝口211bが設けられ、二個の第二浮子3b、3cが設置するのに用いられる。伸縮制御モジュールには他に複数個の第二平衡ユニット42bが含まれ、それぞれの第二平衡ユニット42bは回転本体21の内部に設けられ、それぞれ二個の第二浮子3b、3cを作動させて制御導引部材41に接触するように維持する。そして第一浮子3a、二個の第二浮子3b、3cはそれぞれ回転本体21に従って一周を回転すると同時に、回転本体21の外周面21bに相対して一回の伸縮の循環を完成することができる。
【0086】
このように、
図11に示される状態を例にすると、第一浮子3aは制御導引部材41の第一変位制御段413と第二維持端414の接続する部位(すなわち連接点P2の位置)に位置し、故に間もなく浮子漸伸ストロークから浮子全露ストローク(浮子漸伸エリアZ2から浮子全露エリアZ3に進入する)に進入する。この時、第一浮子3aは最大伸出量の形態に達するように形成されるため、回転子2に対して回転の助力を提供することができる。同時に、その内の一個の第二浮子3bは浮子内隠エリアZ1の中に位置して浮子内隠ストロークを行ない、第二浮子3bは最大縮入量の形態に達するように維持するため、回転子2の回転の抵抗力になるのを避けることができる。もう一個の第二浮子3cは浮子漸縮エリアZ4の中に位置して浮子漸縮ストロークを行ない、空気中から次第に回転本体21の内部に縮入される。これにより、第一浮子3aはスムースに回転子2を連動して回転することができる。
【0087】
それから、
図12を参照すると、第一浮子3aが浮子全露エリアZ3から離れて浮子漸縮エリアZ4に進入した時、すなわち第二浮子3bは浮子漸伸エリアZ2に進入し、そして直ちに浮子全露エリアZ3に進入することにより、引き続き回転子2に対して回転の助力を提供する。それから、
図13を参照すると、第一浮子3aが浮子漸縮エリアZ4から離れて浮子内隠エリアZ1に進入した時、もう一個の第二浮子3cは浮子漸伸エリアZ2に進入し、そして直ちに浮子全露エリアZ3に進入し、引き続き回転子2に対して回転の助力を提供する。このように、第一浮子3aと二個の第二浮子3b、3cによって順序に従って引き続き回転子2に対して回転の助力を提供することにより、回転子2は容易にそれぞれの部材の摩擦力を克服してスムースに回動するのを維持することができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置の作動の効率を高めることができる。
【0088】
注意しなければならないのは、
図4、11を参照すると、それぞれの浮子3(第一浮子3aと二個の第二浮子3b、3c)は隔離部材32を設置することによってそれぞれのカバー31の長さを縮減することができ、そしていかなる一個の浮子3が浮子全露ストロークを行なう時、浮子3のカバー31の底端は回転本体21の外表面から離脱して隔離部材32によって回転本体21と連接し、故に浮子3にはカバー31に隔離部材32を加えて回転本体21の外表面から延伸して超えた総容積が対応する浮力を発生させることができる。それに対し、いかなる一個の浮子3が浮子内隠ストロークを行う時、すなわち浮子3のカバー31を回転本体21の中に完全に縮入させても沢山の空間を占めることなく、それぞれの平衡ユニット42の第二支持座422の底部は相対的に回転本体21の軸心に近付かせる必要がないため、それぞれの第二支持座422は互いに干渉することなく、組立時の利便性を高めるのに役立つことができる。
【実施例2】
【0089】
図14は本発明の実施例2の局部の斜視分解図で、
図15は本発明の実施例2が二個の浮子を有する第一作動状態の説明図である。
図14、15を参照すると、本発明の実施例2の浮力駆動の運動エネルギー発生装置には大体として一個の基座1、一個の回転子2、二個の浮子3と一個の伸縮制御モジュール5が含まれる。実施例2は大体として上述した実施例1と同じで、その主な差異は、本発明の実施例2の浮子3の数は選択的に二個(それぞれ第一浮子3pと第二浮子3qとして表示する)からなり、第一浮子3pと第二浮子3qは回転本体21の半径方向において相対するように形成され、そして互いに連動して同期に回転本体21に対して半径方向の変位を発生することができる。これにより、伸縮制御モジュール5の形態は上述した実施例1の伸縮制御モジュール4(例えば
図1に示す如く)と異なるように形成することもできる。
【0090】
さらに詳しく言えば、本実施例の浮力駆動の運動エネルギー発生装置には第一浮子3pと第二浮子3qが含まれるため、回転子2の回転本体21の二個の端面21aには全てそれぞれ複数個の外導引軌条23が設けられることにより、それぞれ対応する浮子3を導引して伸縮することができる。また、同じ端面21aに設けられた複数個の外導引軌条23の背面は自由端に隣接する部位において一個の環状部材24によって連接することにより、複数個の外導引軌条23の構造強度を高め、それぞれの外導引軌条23が傾いたりふらふらしたりするのを減らすことができるため、それぞれの浮子3を導引して伸縮する時の安定性を高めるのに役立つことができる。
【0091】
再び
図14、15を参照すると、実施例2の浮力駆動の運動エネルギー発生装置は一個の連動モジュール35によって第一浮子3pおよび第二浮子3qのカバー31と連接することにより、第一浮子3pと第二浮子3qを連動して同期に回転本体21に対して半径方向の変位を発生することができる。本実施例において、第一浮子3pと第二浮子3qの導引部材33は大体T字形に形成される。連動モジュール35には二個の固定部材351と一個の連接桿352が含まれ、二個の固定部材351はそれぞれ第一浮子3pと第二浮子3qのカバー31の内側に結合され、連接桿352の両端はそれぞれ二個の固定部材351と互いに結合する。連接桿352は好ましくは二個の固定部材351の中心位置に連接されることにより、均一に二個のカバー31を連動することができる。
【0092】
図16は本発明の実施例2の浮子が二個の導引軌条の導引によって伸縮時の説明図である。
図15、16を参照すると、伸縮制御モジュール5は回転本体21の局部の外周面21bと相対するように形成され、ただし限制を設けないように、本実施例においては選択的に伸縮制御モジュール5を回転本体21の下半部に位置を合わせるように形成させる。その中に、伸縮制御モジュール5には一個のシートフレーム51と二個の導引軌条52が含まれ、シートフレーム51は液体タンク11の内壁に設けられる。二個の導引軌条52は大体円弧形に形成され、二個の導引軌条52はシートフレーム51に結合され、さらに互いに平行して間隔をもって設置するように維持することにより、二個の導引軌条52の間には一個の通路53が形成される。
【0093】
これにより、回転本体21が回転して第一浮子3pまたは第二浮子3qの導引部材33を二個の導引軌条52と接触させる時、T字形の導引部材33は通路53の中に貫穿することができ、さらに導引部材33の転動部材331によって二個の導引軌条52の外側の表面に当接することができるため、二個の導引軌条52によって導引部材33のストロークを制御して引っ張り、さらに第一浮子3pまたは第二浮子3qは回転本体21の外周面21bに相対して伸縮するのを制御することにより、第一浮子3pと第二浮子3qは同期に回転本体21に対して半径方向の変位を発生することができる。
【0094】
再び
図6、15を参照すると、浮力駆動の運動エネルギー発生装置が作動する時、第一浮子3pと第二浮子3qはそれぞれ回転本体21に従って一周を回転すると同時に、回転本体21の外周面21bに対して一回の伸縮の循環を完成する。そして一回の伸縮の循環は四個のストロークに分けられ、四個のストロークはそれぞれ一個の浮子内隠ストローク、一個の浮子漸伸ストローク、一個の浮子全露ストロークと一個の浮子漸縮ストロークからなる。
【0095】
本実施例において、第一浮子3pまたは第二浮子3qの浮子内隠ストローク、浮子漸伸ストローク、浮子全露ストロークと浮子漸縮ストロークは好ましくは回転本体21の半径方向において等角で分布するように形成されることにより、第一浮子3pの浮子内隠ストロークを同時に第二浮子3qの浮子全露ストロークに対応させ、第一浮子3pの浮子漸伸ストロークを同時に第二浮子3qの浮子漸縮ストロークに対応させ、第一浮子3pの浮子全露ストロークを同時に第二浮子3qの浮子内隠ストロークに対応させ、第一浮子3pの浮子漸縮ストロークを同時に第二浮子3qの浮子漸伸ストロークに対応させる。
【0096】
また、それぞれの導引軌条52の両端それぞれは一個の始端52aと一個の末端52bからなり、それぞれの導引軌条52は始端52aから末端52bまでの延伸方向は大体回転子2の回転方向と同じであるため、第一浮子3pと第二浮子3qはそれぞれ二個の導引軌条52の始端52aから二個の導引軌条52の設置範囲に進入し、さらに二個の導引軌条52の末端52bより二個の導引軌条52の設置範囲から離れることができる。それぞれの導引軌条52が回転子2に従った回転方向には互いに連接する一個の変位制御段521と一個の維持端522が含まれ、変位制御段521の外側の表面から回転子2の軸心までの直線距離は一端から維持端522と連接する部位へ向かって次第に増加し、維持端522の外側の表面と回転本体21の外周面21bは同心の円弧状に形成される。
【0097】
変位制御段521および維持端522の連接する部位と回転本体21の軸心の間には一本の伸縮終点境界線L1’が含まれ、伸縮終点境界線L1’と水平線の間には好ましくは約45°程度の角度が形成される。他に、一本の伸縮始点境界線L2’が定義され、伸縮始点境界線L2’は回転本体21の軸心を通過し、さらに伸縮終点境界線L1’と直交するように形成される。
【0098】
伸縮終点境界線L1’と伸縮始点境界線L2’によって液体タンク11の中の空間を四個のエリアに分けられ、伸縮終点境界線L1’を始点とし、回転子2の回転方向に従って順序的に一個の浮子内隠エリアZ1、一個の浮子漸伸エリアZ2、一個の浮子全露エリアZ3と一個の浮子漸縮エリアZ4からなり、浮子内隠エリアZ1と浮子全露エリアZ3は回転本体21の半径方向において対角に設置するように形成され、浮子漸伸エリアZ2と浮子漸縮エリアZ4は回転本体21の半径方向において対角に設置するように形成されるため、第一浮子3pと第二浮子3qはそれぞれ浮子内隠ストローク、浮子漸伸ストローク、浮子全露ストロークと浮子漸縮ストロークを行なうことができる。
【0099】
また、液体タンク11の中に収容される液体は、その液面Fの高さは好ましくは回転本体21の上半部に伸縮終点境界線L1’が通過した部位(
図15の中のC’点)に位置することにより、浮子漸伸エリアZ2は液面Fの下に位置し、浮子漸縮エリアZ4は液面Fの上に位置するため、第一浮子3pまたは第二浮子3qが浮子漸縮エリアZ4に進入する時に空気の中において殆ど液体の抵抗力の影響を受けずにスムースに回転本体21の内部に縮入するのを確保することができ、さらに最大縮入量の形態に達するように形成されて液体の中に進入し、同様に第一浮子3pまたは第二浮子3qが液体の抵抗力の影響を受けて液体に進入する瞬間に回転本体21の回転の抵抗力として形成されるのを減らすことができるため、浮力駆動の運動エネルギー発生装置全体が運動エネルギーを発生させる効率を高めるのに役立つことができる。
【0100】
再び
図15を参照すると、本発明の実施例2の浮力駆動の運動エネルギー発生装置は、液体タンク11の中に充分の量の液体を注入していないその内の一つの状態で、第一浮子3pは浮子全露エリアZ3の中に位置することができ、第一浮子3pは導引部材33の転動部材331によって二個の導引軌条52の維持端522に接触するように維持するため、最大伸出量の形態に達するように形成される。同時に、第二浮子3qは浮子内隠エリアZ1の中に位置し、さらに最大縮入量の形態に達するように形成される。
【0101】
液体タンク11の中に充分の量の液体が注入された時、回転本体21は上記液体の中において相当大きな予備浮力が生じられ、そして浮子全露エリアZ3の中に位置する第一浮子3pはそのカバー31内部の空間によって余分に局部的に回転本体21の浮力を増やすことができるため、回転本体21は平衡を失って回動し始める。そのため、第一浮子3pの導引部材33は浮子全露エリアZ3の中において二個の導引軌条52の維持端522の外側の表面と接触し、二個の導引軌条52の末端52bから離脱するまで維持することができる。
【0102】
図17は本発明の実施例2が二個の浮子を有する第二作動状態の説明図である。
図17を参照すると、第一浮子3pが二個の導引軌条52の維持端522から離脱した後、相対応する第二浮子3qは直ちにその導引部材33の転動部材331によって二個の導引軌条52の変位制御段521の外側の表面(すなわち第二浮子3qが伸縮始点境界線L2’まで位置を合わせた時)に接触し、二個の導引軌条52によって第二浮子3qに対して引張力を提供し始め、第二浮子3qは浮子漸伸ストロークに進入して次第に回転本体21の内部から伸出し、第一浮子3pと第二浮子3qを回転本体21に対して半径方向の変位を発生させることにより、同期に第一浮子3pを連動して浮子漸縮ストロークに進入し、そして次第に回転本体21の内部に縮入する。
【0103】
この時、浮力駆動の運動エネルギー発生装置は浮子漸伸エリアZ2の中において次第に伸出量が増える第二浮子3qによって浮力を増やすことにより、回転本体21を連動する回転の助力を引き続き形成することができる。それに対し、第一浮子3pは伸縮始点境界線L2’を通過した後に液面Fから浮き上がることができるため、液体の抵抗力がない環境で第二浮子3qによってスムースに連動することができ、そして第一浮子3pのカバー31を次第に回転本体21の内部に縮入させることができる。
【0104】
図18は本発明の実施例2が二個の浮子を有する第三作動状態の説明図である。
図18を参照すると、第二浮子3qが二個の導引軌条52の維持端522まで位置を合わせた時(すなわち第二浮子3q對位至伸縮終点境界線L1’時)、第二浮子3qはすでに引っ張られて最大伸出量の形態まで達するように形成されるため、最大の浮力で回転本体21を連動して回転することができる。同時に、すでに液面Fから離脱した第一浮子3pは最大縮入量の形態まで達するように連動されるため、最小抵抗力の形態で再び入液体の中に進入し、さらに浮子内隠エリアZ1の中に進入する。
【0105】
第二浮子3qが二個の導引軌条52の維持端522に位置を合わせる間には、二個の導引軌条52は第二浮子3qを引っ張るのを停止し、二個の導引軌条52の維持端522だけによって第二浮子3qを最大伸出量の形態に達して二個の導引軌条52の末端52b(
図19に示す如く)から離脱するまで維持させる。それに対し、再び液体の中に進入される第一浮子3pは回転本体21の持続的な回動に従って二個の導引軌条52と互い位置を合わせる位置に回転し、さらに第一浮子3pの導引部材33によって二個の導引軌条52の変位制御段521の外側の表面に接触することにより、第一浮子3pは次第に回転本体21の内部から再び最大伸出量の形態(
図15に示す如く)に達するように戻るまで伸出し、一回の伸縮の循環を完成することができる。