(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-142085(P2015-142085A)
(43)【公開日】2015年8月3日
(54)【発明の名称】熱伝達機構及び熱伝達体
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20150707BHJP
H01L 35/30 20060101ALI20150707BHJP
【FI】
H05K7/20 B
H01L35/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-15408(P2014-15408)
(22)【出願日】2014年1月30日
(71)【出願人】
【識別番号】510202167
【氏名又は名称】Next Innovation合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100096677
【弁理士】
【氏名又は名称】伊賀 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(72)【発明者】
【氏名】道脇 裕
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AA01
(57)【要約】
【課題】単純な構造にして、熱効率の向上を図ることが出来、簡便に組み付け可能で低コスト化をもたらすことが可能な熱伝達機構及び熱伝達体を提供する。
【解決手段】吸熱体32と、放熱体31と、吸熱体32と放熱体31の間に配設される吸熱面と発熱面を有する吸/発熱体5とを備え、吸熱体32は、吸熱面状領域を有する第一の面状部33と、この逆側面に凸設され面直角方向に延設され第一の熱伝達接合領域を含んで成る第一の凸条部34とを有し、放熱体31は、放熱面状領域を有する第二の面状部2と、この逆側面に凸設され面直角方向に延設され第二の熱伝達接合領域を含んで成る第二の凸条部3とを有し、第一の熱伝達接合領域と該第二の熱伝達接合領域が、第一の凸条部34と第二の凸条部3の延設方向が直交するように対向配置され、これらの間に吸/発熱体5が配設される。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸熱体と、
放熱体と、
前記吸熱体と前記放熱体の間に配設される吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体とを備え、
前記吸熱体は、吸熱を行う吸熱面状領域を有する第一の面状部と、該第一の面状部の吸熱面状領域と反対側の面に、該面の面方向に凸設され且つ該面方向と直交する一方向に延設される一つ以上の第一の凸条部とを有し、前記第一の凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体の吸熱面を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための第一の熱伝達接合領域を含んで構成され、
前記放熱体は、放熱を行う放熱面状領域を有する第二の面状部と、該第二の面状部の放熱面状領域と反対側の面に、該面の面方向に凸設され且つ該面方向と直交する一方向に延設される一つ以上の第二の凸条部とを有し、前記第二の凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体の発熱面を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための第二の熱伝達接合領域を含んで構成され、
前記吸/発熱体は、吸熱させ得る面と、発熱させ得る面とを有して構成され、
前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域とが対向して配置され、これら前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域との間に、前記吸/発熱体が直接的又は間接的に配設されることを特徴とする熱伝達機構。
【請求項2】
前記吸熱体と前記放熱体とは、前記第一の凸条部の延設方向と前記第二の凸条部の延設方向とが互いに略直交するように配設され、
前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域とが、前記第一の凸条部と前記第二の凸条部の交差領域に設定されることを特徴とする請求項1に記載の熱伝達機構。
【請求項3】
前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部は、前記吸/発熱体の幅と同等以上の幅に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝達機構。
【請求項4】
前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部は、凸設側と反対側の面に、該凸条部に沿って凹設される凹落部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の熱伝達機構。
【請求項5】
前記放熱体は、全体形状として、略筒状を成すことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の熱伝達機構。
【請求項6】
前記第二の凸条部は、略筒状を成す前記放熱体の内周面に形成されることを特徴とする請求項5に記載の熱伝達機構。
【請求項7】
前記吸熱面状領域及び/又は前記放熱面状領域は、面方向に立設される吸熱面積及び/又は放熱面積を増大させるための複数の吸熱フィン及び/又は放熱フィンを有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の熱伝達機構。
【請求項8】
前記吸熱体及び/又は前記放熱体は、アルミニウム又はアルミニウム合金製で、前記吸熱面状領域及び/又は放熱面状領域は黒アルマイト処理が施されて成ることを特徴とすることを請求項1乃至7の何れかに記載の熱伝達機構。
【請求項9】
前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部が形成されている側の面には、黒アルマイト処理が施されないことを特徴とする請求項8に記載の熱伝達機構。
【請求項10】
前記吸熱体と前記放熱体の間には、断熱性を有する断熱体が配設されることを特徴とする請求項1乃至9何れかに記載の熱伝達機構。
【請求項11】
前記断熱体は、前記吸熱体側の面に、前記第一の凸条部との干渉を避けるための第一の溝部を有することを特徴とする請求項10に記載の熱伝達機構。
【請求項12】
前記断熱体は、前記放熱体側の面に、前記第二の凸条部との干渉を避けるための第二の溝部を有することを特徴とする請求項10又は11に記載の熱伝達機構。
【請求項13】
吸熱及び/又は放熱を効率的に行うための熱伝達体であって、
吸熱及び/又は放熱を行う面状領域を有する面状部と、
前記面状部の面方向に凸設され一方向に延設される一つ以上の凸条部とを備え、
前記凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための熱伝達接合領域を含むことを特徴とする熱伝達体。
【請求項14】
前記凸条部は、前記面状領域の裏面に形成されることを特徴とする請求項13に記載の熱伝達体。
【請求項15】
前記面状領域は、前記凸条部が形成される面と同じ側に形成されることを特徴とする請求項13又は14に記載の熱伝達体。
【請求項16】
前記凸条部は、前記吸/発熱体の幅と同等以上の幅に設定されることを特徴とする請求項13乃至15の何れかに記載の熱伝達体。
【請求項17】
前記凸条部は、凸設側と反対側の面に、該凸条部に沿って凹設される凹落部を有することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載の熱伝達体。
【請求項18】
前記面状部は、全体形状として略筒状を成すことを特徴とする請求項13乃至17の何れかに記載の熱伝達体。
【請求項19】
前記凸条部は、略筒状を成す前記面状部の内周面に形成されることを特徴とする請求項18に記載の熱伝達体。
【請求項20】
前記面状部は、前記凸条部が形成されている側の面及び/又は前記凸条部が形成されていない側の面に、面方向に立設される吸/放熱面積を増大させるための複数の吸/放熱フィンを有することを特徴とする請求項13乃至19の何れかに記載の熱伝達体。
【請求項21】
前記熱伝達体は、アルミニウム又はアルミニウム合金製で、前記面状領域は黒アルマイト処理が施されて成ることを特徴とすることを請求項13乃至20の何れかに記載の熱伝達体。
【請求項22】
前記面状部の凸条部が形成されている側の面には、黒アルマイト処理が施されないことを特徴とする請求項21に記載の熱伝達体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低コストで吸熱及び/又は放熱を効果的且つ効率的に行うための熱伝達機構及び熱伝達体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放熱や吸熱の効率を向上させる目的で、熱源等にはヒートシンクとも呼ばれるアルミニウムやその合金、或いは銀や銅等若しくはそれらの合金製の吸/放熱体等が配設されることが広く行われている。特に、電子冷却素子として知られ、一方の面が吸熱側となり、他方の面が発熱側と成る所謂ペルチェ素子を吸/発熱体として用いた、吸/放熱機構を効率的に作動させるためには、当該ペルチェ素子の吸熱側面に吸熱用ヒートシンクを熱伝導性シートや熱伝導性グリス等を介して接合し、発熱側面に放熱用ヒートシンクをアルミ合金製の熱伝導性スペーサを介して接合するという手段が広く採用されている。勿論、当該ペルチェ素子と当該熱伝導性スペーサと間においても熱伝導性を向上させる目的から熱伝導性シートや熱伝導性グリス等を介して接合する手法が採用されることが多く、また当該熱伝導性スペーサと放熱用ヒートシンクとの接合面にも熱伝導性を向上させる目的から熱伝導性シートや熱伝導性グリス等を介在させることが好ましい。
【0003】
ところが、上述の如くの熱伝導性シートや熱伝導性グリスは、高価である上、アルミニウムやアルミニウム合金等の前記吸/放熱体や前記熱伝導性スペーサを構成する素材に比して著しく熱伝導性が低い。このため、熱源等の吸熱或いは放熱の効率を向上させる上で熱伝導シートや熱伝導性グリス等がボトルネックとなっており、その上、熱伝導性スペーサを介在させることで、上述の如くの熱伝導性シートや熱伝導性グリスは、三段階必要となってしまい、著しく熱効率を悪化させる主因ともなっている。
【0004】
また、上述の如くの熱伝導スペーサは、吸/放熱体と別部材となるため、組付け工程数や組付け手間も増えてしまい、コスト増ともなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−244116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、単純な構造にして、熱効率の向上を図ることが出来、簡便に組付け可能で低コスト化をもたらすことが可能な熱伝達機構及び熱伝達体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の熱伝達機構は、吸熱体と、放熱体と、前記吸熱体と前記放熱体の間に配設される吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体とを備え、前記吸熱体は、吸熱を行う吸熱面状領域を有する第一の面状部と、該第一の面状部の吸熱面状領域と反対側の面に、該面の面方向に凸設され且つ該面方向と直交する一方向に延設される一つ以上の第一の凸条部とを有し、前記第一の凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体の吸熱面を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための第一の熱伝達接合領域を含んで構成され、前記放熱体は、放熱を行う放熱面状領域を有する第二の面状部と、該第二の面状部の放熱面状領域と反対側の面に、該面の面方向に凸設され且つ該面方向と直交する一方向に延設される一つ以上の第二の凸条部とを有し、前記第二の凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体の発熱面を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための第二の熱伝達接合領域を含んで構成され、前記吸/発熱体は、吸熱させ得る面と、発熱させ得る面とを有して構成され、前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域とが対向して配置され、これら前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域との間に、前記吸/発熱体が直接的又は間接的に配設されることを特徴としている。
【0008】
更に、前記吸熱体と前記放熱体とは、前記第一の凸条部の延設方向と前記第二の凸条部の延設方向とが互いに略直交するように配設され、前記第一の熱伝達接合領域と前記第二の熱伝達接合領域とが、前記第一の凸条部と前記第二の凸条部の交差領域に設定されることを特徴としている。
【0009】
また、前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部は、前記吸/発熱体の幅と同等以上の幅に設定されることを特徴としている。
【0010】
また、前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部は、凸設側と反対側の面に、該凸条部に沿って凹設される凹落部を有することを特徴としている。
【0011】
また、前記放熱体は、全体形状として、略筒状を成すことを特徴とし、また、前記第二の凸条部は、略筒状を成す該放熱体の内周面に形成されることを特徴としている。この略筒状を成す当該吸/放熱体の面状領域は、該略筒状の外表面側、内表面側の何れであってもよく、特に限定されない。
【0012】
更に、前記吸熱面状領域及び/又は前記放熱面状領域は、面方向に立設される吸熱面積及び/又は放熱面積を増大させるための複数の吸熱フィン及び/又は放熱フィンを有することを特徴としている。
【0013】
また、前記吸熱体及び/又は前記放熱体は、アルミニウム又はアルミニウム合金製で、前記吸熱面状領域及び/又は放熱面状領域は黒アルマイト処理が施されて成ることを特徴としている。
【0014】
また、前記第一の凸条部及び/又は前記第二の凸条部が形成されている側の面には、黒アルマイト処理が施されないことを特徴としている。
【0015】
更に、前記吸熱体と前記放熱体の間には、断熱性を有する断熱体が配設されることを特徴としている。
【0016】
また、前記断熱体は、前記吸熱体側の面に、前記第一の凸条部との干渉を避けるための第一の溝部を有することを特徴としている。
【0017】
また、前記断熱体は、前記放熱体側の面に、前記第二の凸条部との干渉を避けるための第二の溝部を有することを特徴としている。
【0018】
また、本発明の熱伝達体は、吸熱及び/又は放熱を効率的に行うための熱伝達体であって、吸熱及び/又は放熱を行う面状領域を有する面状部と、前記面状部の面方向に凸設され一方向に延設される一つ以上の凸条部とを備え、前記凸条部は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体を、直接的又は間接的に接合して熱伝達させるための熱伝達接合領域を含むことを特徴としている。
【0019】
また、前記凸条部は、前記面状領域の裏面に形成されることを特徴としている。
【0020】
また、前記面状領域は、前記凸条部が形成される面と同じ側に形成されることを特徴としている。
【0021】
更に、前記凸条部は、前記吸/発熱体の幅と同等以上の幅に設定されることを特徴としている。
【0022】
また、前記凸条部は、凸設側と反対側の面に、該凸条部に沿って凹設される凹落部を有することを特徴としている。
【0023】
また、前記面状部は、全体形状として、略筒状を成すことを特徴とし、また前記凸条部は、略筒状を成す該面状部の内周面に形成されることを特徴としている。この略筒状を成す当該熱伝達体の面状領域は、該略筒状の外表面側、内表面側の何れであってもよく、特に限定されない。
【0024】
また、前記面状領域は、前記凸条部が形成されている側の面及び/又は前記凸条部が形成されていない側の面に、面方向に立設される吸/放熱面積を増大させるための複数の吸/放熱フィンを有することを特徴としている。
【0025】
また、前記熱伝達体は、アルミニウム又はアルミニウム合金製で、前記面状領域は黒アルマイト処理が施されて成ることを特徴としている。
【0026】
また、前記面状体の凸条部が形成されている側の面には、黒アルマイト処理が施されないことを特徴としている。
【発明の効果】
【0027】
本発明の熱伝達機構及び熱伝達体によれば、熱伝導性スペーサを介在させる必要が無いので、熱伝導性シートや熱伝導性グリス等の介在段階数を、熱効率を低下させることなく削減することが可能であり、従って、相当分の熱伝導性シートや熱伝導性グリス等に要する部材コスト、組付けコストを低減させながらも熱効率を向上させることが可能となる。
【0028】
また、本発明の熱伝達機構において、吸/発熱体を挟み込む第一の凸条部と第二の凸条部とが互いに直交するように構成されることで、吸熱体と放熱体との間に介在される断熱材の厚みの最薄肉部であっても、少なくとも吸/発熱体の厚み相当分に加え、第一の凸条部の高さ及び/又は第二の凸条部の高さ相当の厚みを確保することが可能となる。
【0029】
更に、本発明の熱伝達体は、これらの凸条部を押出成形によって吸熱体、放熱体、或いは、吸/放熱体等の本体と一体形成することが可能であり、製造効率を向上させることが出来る上、本発明の熱伝達機構において、吸/発熱体を挟み込む第一の凸条部と第二の凸条部とを互いに直交するように構成した場合、吸熱体と放熱体との間隔を十分に取ることが出来、従って、二次加工等によって、当該第一の凸条部や当該第二の凸条部における第一の熱伝達接合領域や第二の熱伝達接合領域以外の部位を切削除去するなどの工程が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】両主面にフィンを有する熱伝達体を示した斜視図である。
【
図3】他主面にフィンを有する熱伝達体を示した斜視図である。
【
図4】凹落部を有する熱伝達体を示した平面図である。
【
図5】凹落部を有する熱伝達体を示した前方斜視図である。
【
図6】凹落部を有する熱伝達体を示した後方斜視図である。
【
図7】面状部が筒状の熱伝達体を示した平面図である。
【
図8】面状部が筒状の熱伝達体を示した斜視図である。
【
図9】面状部が筒状で外周面全周にフィンを有する熱伝達体を示した平面図である。
【
図10】面状部が筒状で外周面に凸条部を有する熱伝達体を示した平面図である。
【
図11】凹落部を設けない面状部が筒状の熱伝達体を示した平面図である。
【
図12】互いの凸条部が平行に配設される熱伝達機構を示した平面図である。
【
図13】互いの凸条部が平行に配設される熱伝達機構を示した正面図である。
【
図14】互いの凸条部が直交に配設される熱伝達機構を示した平面図である。
【
図15】互いの凸条部が直交に配設される熱伝達機構を示した側面図である。
【
図16】面状部が筒状の熱伝達機構を示した横断面図である。
【
図17】面状部が筒状の熱伝達機構を示した縦断面図である。
【
図19】(A)は、T字状の突出片を示した斜視図であり、(B)は、E字状の突出片を示した斜視図であり、(C)は、L字状の突出片を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を適用した熱伝達機構及び熱伝達体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0032】
<第一の実施例の熱伝達体の説明>
熱伝達体1は、例えば熱源等に直接的又は間接的に取り付けられて、効率的に、吸熱又は放熱を行うものであり、吸熱体又は放熱体として機能するものである。
【0033】
具体的に、
図1に示すように、熱伝達体1は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金製であって、吸熱及び/又は放熱を行う面状領域を有する面状部2と、面状部2の一主面2aの面方向外向きに凸設され、一方向に延設される一つ以上の凸条部3とを備えている。なお、熱伝達体1は、アルミニウム又はアルミニウム合金、その他の金属、セラミック、ガラス、樹脂或いはこれらの複合材料から成るようにしても良い。
【0034】
面状部2は、例えば略矩形状の板部材で構成され、一主面2aに、面方向に凸設され、一方向に延設される一つ以上の凸条部3が形成されている。更に、面状部2は、凸条部3が形成された一主面2aに、面方向に立設される吸熱面積及び/又は放熱面積を増大させるための複数のフィン4が形成されている。このフィン4は、例えば、先端部が凸条部3の上面と略同じ高さ又はやや低くなるように形成されている。更に、面状部2には、黒アルマイト処理が施されている。なお、黒アルマイト処理は、面状部2の凸条部3が形成されている面には施さず、凸条部3が形成されている面以外の面に施すようにしても良い。
【0035】
凸条部3は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体5が直接的又は間接的に接合される。更に、凸条部3は、吸/発熱体5の幅と同等以上の幅に設定されている。
【0036】
ここで、凸条部3に接合される吸/発熱体5としては、一方の面が吸熱側となり、他方の面が発熱側と成る所謂ペルチェ素子が用いられる。なお、吸/発熱体5としては、ペルチェ素子に限定されるものではなく、吸熱させ得る部分と発熱させ得る部分とを有して構成される部材又はユニット或いはモジュールであれば如何なるものであっても良い。
【0037】
以上のような構成を有する熱伝達体1は、熱源等に凸条部3が形成された一主面2a側を向けて、凸条部3に接合された吸/発熱体5を介して、凸条部3が熱源等に取り付けられる。すなわち、凸条部3は、熱源と熱伝達体1との間で熱を熱伝達させるための熱伝達接合領域として機能する。そして、熱伝達体1は、例えば、ペルチェ素子の吸熱側と熱源とが接合され、ペルチェ素子の発熱側と凸条部3とが接合された場合、ペルチェ素子が熱源から吸熱して凸条部3を介して伝達された熱を面状部及びフィン4から効率良く放熱することが出来る。
【0038】
更に、熱伝達体1は、凸条部3を有することにより、スペーサ等を介在させることなく、熱源と面状部2との間隔を十分大きく取ることが出来るので、効率良く吸熱又は放熱を行うことが出来る。
【0039】
更に、熱伝達体1は、凸条部3を有することにより、スペーサ等を介在させる必要がないので、スペーサ等を介在させる際に必要な熱伝導性シートや熱伝導性グリス等も必要なくなり、これらの部材コスト及び組み付けコスト等を低減することが出来、加えて、熱伝導性シートや熱伝導性グリス等による熱効率の低下も防止することが出来る。
【0040】
なお、
図2に示すように、熱伝達体1は、フィン4を、面状部2の一主面2aに加え、一主面2aとは反対側の他主面2bにも設けるようにしても良い。これにより、熱伝達体1は、何れかの主面だけに設けるよりも、吸熱面積及び/又は放熱面積を増大させることが出来、より効率良く吸熱又は放熱することが出来る。更に、
図3に示すように、熱伝達体1は、フィン4を、面状部2の他主面2bだけに設けるようにしても良い。更に、熱伝達体1は、フィン4を、一主面2a及び他主面2bの何れにも設けずに、省略しても良い。
【0041】
<第二の実施例の熱伝達体の説明>
次に、第二の実施例の熱伝達体10について説明する。なお、第二の実施例の熱伝達体10については、第一の実施例の熱伝達体1と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0042】
第二の実施例の熱伝達体10は、
図4〜
図6に示すように、面状部2の凸条部3が形成された一主面2aとは反対側の他主面2bに、凸条部3に沿って凹設される凹落部11を有している。更に、熱伝達体10は、面状部2の他主面2b及び凹落部11にフィン4が設けられている。この凹落部11に設けられたフィン4は、先端部が面状部2の他主面2bに設けられたフィン4の先端部と略同じ高さとなるように形成されている。なお、熱伝達体10は、フィン4を設けずに省略しても良い。
【0043】
以上のような構成を有する熱伝達体10は、凸条部3を有することにより第一の実施例の熱伝達体1と同様の作用効果を有することに加え、凹落部11を有するので、凹落部11を有する分、第一の実施例の熱伝達体1よりも、部品体積を削減することが出来、安価に製造することが出来る。更に、熱伝達体10は、凹落部11が凸条部3に沿って形成されているので、第一の実施例の熱伝達体1と同様に、押出成形だけで製造することが出来る。
【0044】
<第三の実施例の熱伝達体の説明>
次に、第三の実施例の熱伝達体20について説明する。なお、第三の実施例の熱伝達体20については、第一の実施例の熱伝達体1及び第二の実施例の熱伝達体10と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0045】
第三の実施例の熱伝達体20は、第一の実施例及び第二の実施例の面状部2が矩形板状部材で構成されているのに対して、
図7に示すように、筒状に形成されている。更に、熱伝達体20の面状部2は、側面部の内周面を一主面2aとして、側面部のうちの一側面2cの内周面2c1に、吸/発熱体5が接合される凸条部3が設けられ、一側面2cの外周面2c2に、凸条部3に沿って凹設される凹落部11及びフィン4が設けられている。なお、熱伝達体20は、フィン4を設けずに省略しても良い。
【0046】
以上のような構成を有する熱伝達体20は、熱源の吸熱体又は放熱体として用いることが出来ることに加え、面状部2が筒状に形成されているので、例えば面状部2内に熱源等を収容することが出来、熱源を備える装置の筺体として用いることが出来る。例えば、熱伝達体20は、
図8に示すように、ウォータサーバ等の給液装置の筺体として用いる場合、液体を冷却する冷却タンク(不図示)や液体を温める加熱タンク(不図示)等の熱源が吸/発熱体5を介して凸条部3に取り付けられることで吸熱体又は放熱体として使用出来ることに加え、冷却タンクや加熱タンク等を収容する給液装置の筺体として用いることが出来る。従って、熱伝達体20は、熱源の吸熱体又は放熱体として用いることが出来ることに加え、熱源を備える装置の筺体として用いることが出来るので、部品点数及び組立工程を削減することが出来る。
【0047】
なお、熱伝達体20の面状部2は、
図7に示すように、一側面2cの外周面2c2だけにフィン4が設けられることに限定されるものではなく、
図9に示すように、側面部の外周面の全周に亘ってフィン4が設けられるようにしても良い。
【0048】
更に、熱伝達体20の面状部2は、
図10に示すように、一側面2cの外周面2c2に、吸/発熱体5が接合される凸条部3が設けられ、一側面2cの内周面2c1に、凸条部3に沿って凹設される凹落部11及びフィン4が設けられるようにしても良い。
【0049】
更に、熱伝達体20の面状部2は、凹落部11を有することに限定されるものではなく、
図11に示すように、第一の実施例の熱伝達体1の面状部2のように、凹落部11を省略したものであっても良い。このような場合、熱伝達体20の面状部2は、フィン4を、一側面2cの外周面2c2だけに設けるようにしても良く、側面部の外周面の全周に亘って設けるようにしても良く、一側面2cの内周面2c1だけに設けるようにしても良く、側面部の内周面の全周に亘って設けるようにしても良い。
【0050】
<第一の実施例の熱伝達機構の説明>
熱伝達機構30は、第一の実施例及び第二の実施例では熱伝達体1,10だけで構成されていたのに対して、
図12〜
図15に示すように、上述した熱伝達体1又は熱伝達体10から成る第一の熱伝達体31と、第一の熱伝達体31に吸/発熱体5を介して接合される第二の熱伝達体32とを備えている。
【0051】
なお、第一の熱伝達体31については、第一の実施例の熱伝達体1又は第二の実施例の熱伝達体10と同様の構成を有し、吸/発熱体5については、第一の実施例及び第二の実施例の吸/発熱体5と同様の構成を有するので、同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0052】
図12〜
図15に示すように、第二の熱伝達体32は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製であって、吸熱及び/又は放熱を行う面状領域を有する面状部33と、面状部33の一主面33aの面方向に凸設され、一方向に延設される一つ以上の凸条部34とを備えている。なお、熱伝達体1は、アルミニウム又はアルミニウム合金、その他の金属、セラミック、ガラス、樹脂或いはこれらの複合材料から成るようにしても良い。
【0053】
面状部33は、例えば略矩形状の板部材で構成され、一主面33aに、面方向に凸設され、一方向に延設される一つ以上の凸条部34が形成されている。更に、面状部33には、黒アルマイト処理が施されている。なお、黒アルマイト処理は、面状部33の凸条部34が形成されている面には施さず、凸条部3が形成されている面以外の面に施すようにしても良い。
【0054】
凸条部34は、吸熱及び/又は発熱する吸/発熱体5が直接的又は間接的に接合される。更に、凸条部34は、吸/発熱体5の幅と同等以上の幅に設定されている。
【0055】
以上のような構成を有する熱伝達機構30は、第一の熱伝達体31の凸条部3と第二の熱伝達体32の凸条部34とが対向して配置され、第一の熱伝達体31の凸条部3と吸/発熱体5の一方の接合面とが直接的又は間接的に接合され、第二の熱伝達体32の凸条部34と吸/発熱体5の他方の接合面とが直接的又は間接的に接合されることで、第一の熱伝達体31と第二の熱伝達体32とが吸/発熱体5を介して接合される。この際、第一の熱伝達体31と第二の熱伝達体32とは、第一の熱伝達体31の凸条部3の延設方向と第二の熱伝達体32の凸条部34の延設方向とが、
図12及び
図13に示すように、略平行に配設されるようにしても良く、
図14及び
図15に示すように、略直交するように配設されるようにしても良い。更に、熱伝達機構30は、第二の熱伝達体32の凸条部34が形成された一主面33aとは反対側の他主面33bが熱源に取り付けられる。
【0056】
そして、熱伝達機構30は、例えば、ペルチェ素子の吸熱側と第二の熱伝達体32の凸条部34が接合され、ペルチェ素子の発熱側と第一の熱伝達体31の凸条部3が接合された場合、ペルチェ素子が熱源から吸熱体として機能する第二の熱伝達体32を介して吸熱して、第一の熱伝達体31の凸条部3を介して放熱体として機能する第一の熱伝達体31に伝達された熱を第一の熱伝達体31の面状部2及びフィン4から効率良く放熱することが出来る。なお、熱伝達機構30は、上述したように、第一の熱伝達体31を放熱体として機能させ、第二の熱伝達体32を吸熱体として機能させることに加え、第一の熱伝達体31を吸熱体として機能させ、第二の熱伝達体32を放熱体として機能させるようにしても良い。
【0057】
更に、熱伝達機構30は、第一の熱伝達体31及び第二の熱伝達体32が共に凸条部3,34を有し、吸/発熱体5を介して凸条部3,34同士を接合させることにより、スペーサ等を介在させることなく、第一の熱伝達体31と第二の熱伝達体32との間隔を十分大きく取ることが出来るので、効率良く吸熱又は放熱を行うことが出来る。更に、熱伝達機構30は、第一の熱伝達体31及び第二の熱伝達体32が共に凸条部3,34を有し、吸/発熱体5を介して凸条部3,34同士を接合させることにより、第一の実施例及び第二の実施例のように熱伝達体1,10だけで構成されていた場合よりも、第二の熱伝達体32の凸条部34の高さ分、さらに第一の熱伝達体31と第二の熱伝達体32との間隔を十分大きく取ることが出来るので、より効率良く吸熱又は放熱を行うことが出来る。
【0058】
更に、熱伝達機構30は、第一の熱伝達体31及び第二の熱伝達体32が共に凸条部3,34を有することにより、スペーサ等を介在させる必要がないので、スペーサ等を介在させる際に必要な熱伝導性シートや熱伝導性グリス等も必要なくなり、これらの部材コスト及び組み付けコスト等を低減することが出来、加えて、熱伝導性シートや熱伝導性グリス等による熱効率の低下も防止することが出来る。
【0059】
更に、熱伝達機構30は、第一の熱伝達体31と第二の熱伝達体32とを、第一の熱伝達体31の凸条部3の延設方向と第二の熱伝達体32の凸条部34の延設方向とが、
図14及び
図15に示すように、略直交するように配設させることで、第一の熱伝達体31の凸条部3と第二の熱伝達体32の凸条部34との間隔も、第一の熱伝達体31の凸条部3と第二の熱伝達体32の凸条部34とが交差する交差領域以外は十分大きく取ることが出来るので、略平行に配設される場合よりも、より効率良く吸熱又は放熱を行うことが出来る。
【0060】
<第二の実施例の熱伝達機構の説明>
第二の実施例の熱伝達機構40は、第一の実施例の熱伝達機構30の第一の熱伝達体31の面状部2を、第三の実施例の熱伝達体20のように、筒状に形成したものである。
【0061】
具体的に、熱伝達機構40は、
図16及び
図17に示すように、上述した面状部2が筒状に形成された熱伝達体20と、熱伝達体20に吸/発熱体5を介して接合される上述した第二の熱伝達体32と、熱伝達体20と第二の熱伝達体32との間に配設される断熱性を有する断熱体41とを備えている。
【0062】
なお、熱伝達体20及び第二の熱伝達体32については、同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0063】
断熱体41は、
図18に示すように、ポリスチレン等の合成樹脂を微細な泡で発泡させて硬化させた発泡スチロール等の断熱性を有する材料で形成されている。
【0064】
更に、断熱体41は、第二の熱伝達体32側の一主面41aに、第二の熱伝達体32が嵌合される第一の溝部42が形成されている。具体的に、第一の溝部42は、第二の熱伝達体32側の一主面41aに、第二の熱伝達体32の面状部33と略同じ形状及び略同じ大きさで形成されると共に厚みと略同じ深さで形成される第一の凹部42aと、第一の凹部42aの底面に、第二の熱伝達体32の凸条部34と略同じ形状及び略同じ大きさで形成されると共に厚みと略同じ深さで形成される第二の凹部42bとで構成されている。
【0065】
更に、断熱体41は、熱伝達体20の凸条部3側の他主面41bに、熱伝達体20の凸条部3が嵌合される第二の溝部43が形成されている。具体的に、第二の溝部43は、他主面41bに、熱伝達体20の凸条部3と略同じ形状及び略同じ大きさで形成されると共に厚みと略同じ深さで形成されており、第一の溝部42と略直交するように形成されている。更に、断熱体41は、第一の溝部42の第二の凹部42bと第二の溝部43とが交差する交差領域だけが貫通されており、交差領域に吸/発熱体5が収容される貫通口44が形成されている。
【0066】
従って、断熱体41は、第一の溝部42に第二の熱伝達体32が嵌合され、第二の溝部43に熱伝達体20の凸条部3が嵌合されることで、第二の熱伝達体32の凸条部34と熱伝達体20の面状部2とが干渉することを防止することが出来ると共に、熱伝達体20の凸条部3と第二の熱伝達体32の面状部33とが干渉することを防止することが出来、熱伝達体20と第二の熱伝達体32との間を確実に断熱することが出来る。
【0067】
<熱伝達体及び熱伝達機構の変形例の説明>
なお、熱伝達機構30,40は、第二の熱伝達体32を熱源に取り付ける場合、熱源の筺体の外周部に直接的に又は間接的に取り付けても良く、熱源の筺体の一部として一体化して取り付けるようにしても良い。例えば、熱源がウォータサーバ等の給液装置に収容されている冷却タンクや加熱タンク等の液体タンクの場合、第二の熱伝達体32を液体タンクの筺体の外周部に直接的又は間接的に取り付けるようにしても良く、液体タンクの筺体に開口部等を設けて、この開口部を閉塞するように第二の熱伝達体32の面状部33を液体タンクに溶接又は溶着させて、第二の熱伝達体32の面状部33の他主面33bが液体タンク内の液体等に直接触れるように、第二の熱伝達体32を液体タンクに一体化して取り付けるようにしても良い。
【0068】
更に、熱伝達機構30,40は、第二の熱伝達体32の面状部33の他主面33bを液体タンク内の液体等に直接触れるように設ける場合、
図19(A)〜
図19(C)に示すように、第二の熱伝達体32の面状部33の他主面33bに、液体タンク内の液体との接触面積を増大させるための突出片35を設けるようにしても良い。この突出片35は、液体タンク内の液体との接触面積を増大させることに加え、例えば液体タンクが冷却タンクの場合、面状体33及び突出片35によって冷却された冷却タンク内の液体が冷却タンク内の下方に対流する際に流れが妨げられないように少なくとも下方が開口するように設けられることが好ましく、
図19(A)ではT字状に設けられ、
図19(B)ではE字状に設けられ、
図19(C)ではL字状に設けられている。その一方で、突出片35は、例えば液体タンクが加熱タンクの場合、面状体33及び突出片35によって加熱された加熱タンク内の液体が加熱タンク内の上方に対流する際に流れが妨げられないように少なくとも上方が開口するように設けられることが好ましく、
図19(B)及び
図19(C)の突出片35においては上方に開口するように上下逆さまに設けるようにする。
【0069】
更に、熱伝達体1,10,20,31は、凸条部3に吸/発熱体5を一個接合することに限定されるものではなく、複数個接合するようにしても良い。この場合、吸/発熱体5は、凸条部3に複数個並設させても良く、積層させて多段に設けても良く、並設且つ積層させても良く、ピラミッド状に積層させるようにしても良い。
【符号の説明】
【0070】
1 熱伝達体、2 面状部、2a 一主面、2b 他主面、2c 一側面、2c1 内周面、2c2 外周面、3 凸条部、4 フィン、5 発熱体、10 熱伝達体、11 凹落部、20 熱伝達体、30 熱伝達機構、31 第一の熱伝達体、32 第二の熱伝達体、33 面状部、33a 一主面、33b 他主面、34 凸条部、35 突出片、凸条部、40 熱伝達機構、41 断熱体、41a 一主面、41b 他主面、42 第一の溝部、42a 第一の凹部、42b 第二の凹部、43 第二の溝部、44 貫通口