特開2015-142127(P2015-142127A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-142127(P2015-142127A)
(43)【公開日】2015年8月3日
(54)【発明の名称】インダクタアセンブリー
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/29 20060101AFI20150707BHJP
   H01F 27/06 20060101ALI20150707BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20150707BHJP
【FI】
   H01F15/10 C
   H01F15/02 F
   H01F17/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-80191(P2014-80191)
(22)【出願日】2014年4月9日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0009553
(32)【優先日】2014年1月27日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ドン ジン
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AB02
5E070BA12
5E070CB03
5E070CB13
5E070DA15
5E070EA01
5E070EB04
(57)【要約】
【課題】本発明は、インダクタアセンブリーに関し、より詳細には、インダクタを基板に実装する上で方向性に対する信頼度の高いインダクタアセンブリーに関する。
【解決手段】本発明によるインダクタアセンブリーは、実装面として提供される下面とこれに対応する上面、長さ方向の両側面及び幅方向の両側面を備える誘電体本体、及び上記本体の下面及び長さ方向の両側面に形成された外部電極を含むインダクタと、上面に上記インダクタの外部電極と電気的に連結されるパッドを備える基板と、上記外部電極と上記パッドを電気的に連結するはんだと、を含み、上記パッドの幅方向の長さをa、上記外部電極の幅方向の長さをb、上記パッドの長さ方向の長さをd、上記外部電極の長さ方向の長さをeとしたとき、上記a、b、d、eの関係が一定の数学式を満たすインダクタアセンブリーを提供する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装面として提供される一方の面とこれに対応する他方の面、第1の方向において対向する両面及び前記第1の方向とは異なる第2の方向において対向する両面を備える誘電体本体、及び前記本体の前記一方の面及び前記第1の方向において対向する両面に形成された外部電極を含むインダクタと、
表面に前記インダクタの外部電極と電気的に連結されるパッドを備える基板と、
前記外部電極と前記パッドを電気的に連結するはんだと、
を含み、
前記パッドの前記第2の方向の長さをa、前記外部電極の前記第2の方向の長さをbとしたとき、下記の数学式1を満たす、インダクタアセンブリー。
【数1】
【請求項2】
前記パッドの前記第1の方向の長さをd、前記外部電極の前記第1の方向の長さをeとしたとき、下記の数学式2を満たす、請求項1に記載のインダクタアセンブリー。
【数2】
【請求項3】
前記本体は、複数の誘電体層が積層されて形成される、請求項1または2に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項4】
前記インダクタは、前記複数の誘電体層の各々の誘電体層上に形成され、コイル構造を有するように接続された導体パターンをさらに含む、請求項3に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項5】
前記外部電極は、前記本体の前記第2の方向において対向する両面にさらに形成される、請求項1から4の何れか1項に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項6】
前記誘電体本体の表面のうち前記外部電極が形成されていない領域に絶縁層が形成される、請求項1から5の何れか1項に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項7】
前記誘電体本体の表面全体に絶縁層が形成され、前記絶縁層上に前記外部電極が形成される、請求項1から5の何れか1項に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項8】
実装面として提供される一方の面とこれに対応する他方の面、第1の方向において対向する両面及び前記第1の方向と異なる第2の方向において対向する両面を備える誘電体本体、及び前記本体の前記一方の面及び前記第1の方向において対向する両面に形成された外部電極を含むインダクタと、
表面に前記インダクタの外部電極と電気的に連結されるパッドを備える基板と、
前記外部電極と前記パッドを電気的に連結するはんだと、
を含み、
前記パッドの前記第2の方向の長さをa、前記外部電極の前記第2の方向の長さをbとしたとき、下記の数学式3を満たす、インダクタアセンブリー。
【数3】
【請求項9】
前記パッドの前記第1の方向の長さをd、前記外部電極の前記第1の方向の長さをeとしたとき、下記の数学式4を満たす、請求項8に記載のインダクタアセンブリー。
【数4】
【請求項10】
前記本体は、複数の誘電体層が積層されて形成される、請求項8または9に記載のインダクタアセンブリー。
【請求項11】
前記インダクタは、前記複数の誘電体層の各々の誘電体層上に形成され、コイル構造を有するように接続された導体パターンをさらに含む、請求項10に記載のインダクタアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタアセンブリーに関し、より詳細には、インダクタを基板に実装する上で方向性に対する信頼度の高いインダクタアセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
チップ電子部品の一つであるインダクタ(Inductor)は、抵抗及びキャパシタと共に電子回路をなしてノイズ(Noise)を除去する代表的な受動素子であり、電磁気的特性を用いてキャパシタ(Capacitor)と組み合わせて特定周波数帯域の信号を増幅させる共振回路、フィルター(Filter)回路等の構成に用いられる。
【0003】
最近では、各種の通信デバイス又はディスプレーデバイス等のITデバイスの小型化及び薄膜化の加速化に伴い、このようなITデバイスに用いられるインダクタ、キャパシタ、トランジスタ等の各種の素子の小型化及び薄型化に対する研究も行われている。これに伴い、インダクタから小型で且つ高密度の自動表面実装が可能なチップへの転換が急速に行われており、薄膜の絶縁基板の上下面にメッキで形成されるコイルパターンの上に磁性粉末を樹脂と混合して形成させた薄膜型インダクタの開発が行われている。
【0004】
また、このような小型化及び薄型化に伴い、電子部品の実装も高集積化されており、実装される電子部品の間の空間も最小化されている。
【0005】
一方、通常のチップ型インダクタの内部コイル構造では、インダクタ本体の上部及び下部に位置するイン/アウトリードを電気的に連結するために外部電極を本体の外面に塗布しその上にメッキ層を形成する。これにより、インダクタ本体の六つの外部面に外部電極が形成される。
【0006】
このような通常のチップ型インダクタの場合、セラミック本体の上面にも外部電極が形成されているため、セラミック本体の上面に形成された外部電極と金属缶が接触して短絡が発生し、電子部品セットが誤作動を起こす可能性がある。
【0007】
よって、本出願人は、下記の特許文献1で、インダクタの上面の外部電極を除去することにより電子部品セットが金属缶と接触しても短絡等の干渉問題が発生しないチップ型コイル部品を提案していた。
【0008】
他方で、上記のようなチップ型インダクタを基板に実装する場合は、はんだ付けにより基板に備えられたパッドと外部電極を電気的に連結して実装する。しかしながら、上記はんだ付けを行うにあたり、図1に示しているように基板に備えられたパッド211とインダクタの外部電極131、132との間に離隔距離が存在すると、メッキ成長過程で基板に備えられたパッド211とインダクタの外部電極131、132との間に不均一な引力が作用してインダクタの実装角度がずれる現象が発生してしまう。
【0009】
よって、近接するチップ部品間の短絡現象やはんだ付け不良の問題が発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国公開特許第10‐2012‐0122589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記のような問題を解決するためのものであり、インダクタを基板に実装する上で方向性に対する信頼度の高いインダクタアセンブリーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によるインダクタアセンブリーは、実装面として提供される下面とこれに対応する上面、長さ方向の両側面及び幅方向の両側面を備える誘電体本体、及び上記本体の下面及び長さ方向の両側面に形成された外部電極を含むインダクタと、上面に上記インダクタの外部電極と電気的に連結されるパッドを備える基板と、上記外部電極と上記パッドを電気的に連結するはんだと、を含み、上記パッドの幅方向の長さをa、上記外部電極の幅方向の長さをbとしたとき、下記の数学式1を満たすことができる。
【0013】
【数1】
【0014】
本発明によるインダクタアセンブリーは、上記パッドの長さ方向の長さをd、上記外部電極の長さ方向の長さをeとしたとき、下記の数学式2を満たすことができる。
【0015】
【数2】
【0016】
本発明によるインダクタアセンブリーにおいて、上記本体は、複数の誘電体層が積層されて形成されることができる。
【0017】
本発明によるインダクタアセンブリーにおいて、上記インダクタは、上記誘電体層上に形成され、コイル構造を有するように接続された導体パターンをさらに含むことができる。
【0018】
本発明によるインダクタアセンブリーにおいて、上記外部電極は、上記本体の幅方向の両側面にさらに形成されることができる。
【0019】
本発明によるインダクタアセンブリーは、上記誘電体本体の表面のうち上記外部電極が形成されていない領域に絶縁層が形成されることができる。
【0020】
本発明によるインダクタアセンブリーは、上記誘電体本体の表面全体に絶縁層が形成され、上記絶縁層上に外部電極が形成されることができる。
【0021】
本発明によるインダクタアセンブリーは、実装面として提供される下面とこれに対応する上面、長さ方向の両側面及び幅方向の両側面を備える誘電体本体、及び上記本体の下面及び長さ方向の両側面に形成された外部電極を含むインダクタと、上面に上記インダクタの外部電極と電気的に連結されるパッドを備える基板と、上記外部電極と上記パッドを電気的に連結するはんだと、を含み、上記パッドの幅方向の長さをa、上記外部電極の幅方向の長さをbとしたとき、下記の数学式3を満たすことができる。
【0022】
【数3】
【0023】
本発明によるインダクタアセンブリーは、上記パッドの長さ方向の長さをd、上記外部電極の長さ方向の長さをeとしたとき、下記の数学式4を満たすことができる。
【0024】
【数4】
【発明の効果】
【0025】
本発明によるインダクタアセンブリーによれば、インダクタを基板に実装する上で方向性に対する信頼度が高いため、近接するチップ間の短絡やはんだ付け不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】インダクタの基板への実装時のアライメントのずれを説明するための概念図である。
図2】本発明の一実施例によるインダクタアセンブリーの斜視図である。
図3図2のA‐A'に沿う断面図である。
図4】本発明の一実施例によるインダクタの斜視図である。
図5】本発明の一実施例によるインダクタの斜視図である。
図6】本発明の一実施例によるインダクタの分解斜視図である。
図7】本発明の一実施例による基板アセンブリーにおける外部電極とパッドとの寸法関係を説明するための概略図である。
図8】パッドの幅方向の長さ(a)と長さ方向の長さ(d)、及び外部電極の幅方向の長さ(b)と長さ方向の長さ(e)を変化させてアライメントのずれ角度(θ)を測定した参照データである。
図9】パッドの幅方向の長さ(a)と長さ方向の長さ(d)、及び外部電極の幅方向の長さ(b)と長さ方向の長さ(e)を変化させてアライメントのずれ角度(θ)を測定した参照データである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0028】
図2は本発明の一実施例によるインダクタアセンブリー200の斜視図であり、図3図2のA‐A'に沿う断面図であり、図4及び図5は本発明の一実施例によるインダクタ100の斜視図であり、図6は本発明の一実施例によるインダクタ100の分解斜視図である。
【0029】
本発明の実施例を明確に説明するために方向を定義すると、図面上に表示されたL、W及びTはそれぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、インダクタ100の長さ方向の寸法は幅方向の寸法より大きくても良い。また、厚さ方向は、誘電体層が積層された積層方向と同じ概念で用いられる。長さ方向は第1の方向の一例であってよく、幅方向は第2の方向の一例であってよい。
【0030】
図2及び図3を参照すると、本発明の一実施例によるインダクタアセンブリー200は、インダクタ100と、上記インダクタ100が実装される基板210と、上記インダクタ100と上記基板210を電気的に連結させるはんだ220と、を含むことができる。
【0031】
図4図6を参照すると、本発明の一実施例によるインダクタ100は、誘電体本体110と、複数の導体パターン121、122、123と、上記導体パターン121、122、123を連結してコイルを形成する複数のビア電極150と、を含むことができる。
【0032】
また、上記誘電体本体110の下面及び長さ方向の両側面には外部電極131、132が形成されることができる。
【0033】
一方、図5を参照すると、上記外部電極131、132は、上記誘電体本体110の幅方向の両側面にさらに形成されることができる。
【0034】
この際、上記誘電体本体110の上面及び下面には、上記誘電体本体110の内部に印刷された複数の導体パターン121、122、123を保護するために、上部及び下部カバー層111、112がさらに形成されることができる。
【0035】
上記上部及び下部カバー層111、112は、フェライトシートで形成された単一又は複数の誘電体層を厚さ方向に積層して形成されることができる。
【0036】
上記誘電体本体110は、複数の誘電体層113を厚さ方向に積層した後に焼成することにより形成される。上記誘電体本体110の形状、寸法及び誘電体層113の積層数は、本実施例に限定されない。
【0037】
一方、上記誘電体層113はフェライトシートであれば良い。
【0038】
ここで、上記誘電体本体110の外面のうち上記外部電極131、132が形成されていない領域には絶縁層(図示せず)が形成されることができる。
【0039】
上記絶縁層(図示せず)によって、外部の水分、異物等から上記誘電体本体110が汚染されることを防止することができる。
【0040】
上記絶縁層(図示せず)は、シリコン、エポキシ等の材料を塗布して形成されることができ、ガラスをコーティングして形成されることもできる。
【0041】
他方で、上記誘電体本体110の表面全体に絶縁層(図示せず)が形成され、上記絶縁層(図示せず)上に上記外部電極131、132が形成されることができる。即ち、上記誘電体本体110の表面全体を覆うように上記絶縁層(図示せず)を形成した後に上記外部電極131、132を形成することができる。これにより、上記外部電極131、132を貫通して侵入する異物等を遮断することができるため、より効率的に上記誘電体本体110を保護することができる。
【0042】
上記導体パターン121、122、123は、それぞれの誘電体層113上に所定の厚さで導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して形成されることができる。
【0043】
例えば、上記導体パターン121、122、123は、銀(Ag)、銅(Cu)を含む材料又はこれらの合金からなることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0044】
また、上記導体パターン121、122、123が形成された上記誘電体層113の総積層数は、設計されるインダクタ100に求められるインダクタンス値等の電気的特性を考慮して多様に変わっても良い。
【0045】
他方で、上記導体パターン121、122、123のうち少なくとも二つは、上記誘電体本体110の両端面からそれぞれ引き出されるリード部を有する第1及び第2の連結パターン121、122で構成されることができる。
【0046】
上記リード部は、上記誘電体本体110の両端面に形成された外部電極131、132と接触してそれぞれ電気的に連結されることができる。
【0047】
ビア電極150は、上記誘電体層113に形成されたビアホールに電気伝導性に優れた導電性ペーストを充填して形成されることができる。
【0048】
上記導電性ペーストは、例えば、銀(Ag)、銀‐パラジウム(Ag‐Pd)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち少なくとも一つ又はこれらの合金からなることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0049】
上記外部電極131、132は、上記誘電体本体110の下面及び長さ方向の両側面に形成されることができる。即ち、上記誘電体本体110の表面のうち三つの面に形成されることができる。また、上記外部電極131、132は、上記第1及び第2の連結パターン121、122の外部に引き出されるリード部と接触してそれぞれ電気的に連結されることができる。
【0050】
上記外部電極131、132は、電気伝導性に優れた導電性金属材料からなることができる。
【0051】
例えば、上記外部電極131、132は、銀(Ag)又は銅(Cu)のうち少なくとも一つを含む材料又はこれらの合金からなることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0052】
また、上記外部電極131、132の外表面には、必要に応じて、メッキ層としてニッケル(Ni)層(図示せず)及びスズ(Sn)層(図示せず)が内側から順次形成されることができる。
【0053】
図3を参照すると、上記外部電極131、132の厚さ方向の長さh1は、上記誘電体本体110の下面から当該誘電体本体110の下面から最も遠くに位置した上記導体パターン121までの長さh2より大きく、上記誘電体本体110の下面から上記誘電体本体110の上面までの長さh3より小さければ良い。即ち、上記外部電極131、132は、上記誘電体本体110の上面には形成されない。
【0054】
したがって、電子製品の小型化に応じて電子部品を高集積化する場合、インダクタ100に形成された外部電極と電子製品セットをカバーする金属缶が接触することを防止することができるため、短絡、誤作動等の問題を防止することができる。
【0055】
また、上記外部電極131、132がインダクタ100の上面に形成されないことにより、空間確保等の問題を解消することができるため、製品の有効特性面積を増加させることができる。
【0056】
さらに、製品の生産コスト低減効果を奏することができる。
【0057】
基板210は、一面に上記外部電極131、132と電気的に接続されるパッド211を備えることができる。
【0058】
上記パッド211は、電気伝導性に優れた導電性金属材料からなることができる。
【0059】
例えば、上記パッド211は、銀(Ag)又は銅(Cu)のうち少なくとも一つを含む材料又はこれらの合金からなることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0060】
また、上記パッド211の外表面には、必要に応じて、メッキ層としてニッケル(Ni)層(図示せず)及びスズ(Sn)層(図示せず)が内側から順次形成されることができる。
【0061】
上記はんだ220は、上記パッド211と上記外部電極131、132を電気的に連結することができる。
【0062】
ここで、上記はんだ220は、ウェーブはんだ付け(Wave Soldering)方式又はリフローはんだ付け(Reflow Soldering)方式により形成されることができる。
【0063】
一方、ウェーブはんだ付け方式とは、フローはんだ付け(Flow Soldering)ともいい、基板に部品を載置して接着剤等で仮はんだ付けした後、循環中の溶融はんだの表面に接触させてはんだ付けする方式をいう。リフローはんだ付け方式とは、基板の製造工程で接合すべき部分、即ち、パッドにクリーム状のはんだを予め印刷した後、はんだを溶融処理して接合させる方式をいう。
【0064】
しかしながら、本発明の一実施例によるインダクタアセンブリーにおいて、はんだ付け方式は、ウェーブはんだ付け方式やリフローはんだ付け方式に限定されるものではない。
【0065】
一方、図1を参照すると、上記のようなはんだ付け(Solering)工程時に上記パッド211と上記外部電極131、132を電気的に連結する上記はんだ220が溶融状態の場合は上記はんだ220による引力が不均一に作用するため、上記インダクタ100を実装するときにアライメントのずれ角度(θ)が発生する。
【0066】
図7は本発明の一実施例による基板アセンブリーにおける外部電極131、132とパッド211との寸法関係を説明するための概略図であり、図8及び図9は上記パッド211の幅方向の長さ(a)と長さ方向の長さ(d)、及び上記外部電極131、132の幅方向の長さ(b)と長さ方向の長さ(e)を変化させてアライメントのずれ角度(θ)を測定した参照データである。
【0067】
上記アライメントのずれ角度(θ)は、上記パッド211と上記外部電極131、132との寸法が一致しないことにより発生する。上記アライメントのずれ角度(θ)が5度以上の場合は、上記インダクタ100を上記基板210上に実装するときに隣接した他のチップと接触して短絡及びはんだ付け不良が発生する可能性がある。
【0068】
よって、上記アライメントのずれ角度(θ)を最小化するために、上記パッド211の幅方向の長さをa、上記外部電極131、132の幅方向の長さをbとしたとき、下記の数学式1を満たせば良い。
【0069】
【数1】
【0070】
さらに、上記パッド211の長さ方向の長さをd、上記外部電極131、132の長さ方向の長さをeとしたとき、下記の数学式2を満たせば良い。
【0071】
【数2】
【0072】
図8を参照すると、上記数学式1及び数学式2を満たす場合はアライメントのずれ角度(θ)が5度未満に維持されることができることが分かる。
【0073】
他方で、上記アライメントのずれ角度(θ)を最小化するために、下記の数学式3を満たせば良い。
【0074】
【数3】
【0075】
さらに、下記の数学式4も満たせば良い。
【0076】
【数4】
【0077】
図9を参照すると、上記数学式3及び数学式4を満たす場合はアライメントのずれ角度(θ)が5度未満に維持されることができることが分かる。
【0078】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0079】
100 インダクタ
110 誘電体本体
113 誘電体層
121、122、123 導体パターン
131、132 外部電極
150 ビア電極
200 インダクタアセンブリー
210 基板
211 パッド
220 はんだ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9