【解決手段】 盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングの回転角度に関わらず、前記遊技球の打ち出しを停止する演出制御を行うことを特徴とする。
盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングの回転角度に関わらず、前記遊技球の打ち出しを停止する演出制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングの回転角度に関わらず、前記遊技球の打ち出しを所定時間停止した後、前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出し制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出し制御を行うと共に、前記遊技機の表示部に演出表示を行うことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
前記遊技球の打ち出しを停止する演出制御を行うと共に行われる前記演出表示と、前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出し制御を行うと共に行われる前記演出表示とは異なるものであることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングをロックする演出制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングを所定時間ロックした後、前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出し制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
盤面に打ち込む遊技球の打ち出し強さを調整するための回動リングを有する発射ハンドルと、前記回動リングの回転角度に応じた強さで遊技球の打ち出し制御を行う発射制御部と、メイン制御部と、サブ制御部とを備えた遊技機であって、
前記発射制御部は、前記メイン制御部又は前記サブ制御からの信号を受信することにより、前記回動リングを所定の範囲で振動させる演出制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記メイン制御部は、乱数値を発生し、かつ複数の演出を行うか否か判断可能であって、前記乱数値に応じて前記複数の演出のうちのいずれか1つの演出を行うか否かを判断し、前記いずれか1つの演出を行うと判断したときに、前記いずれか1つの演出に対応する信号を前記発射制御部に送信する請求項14に記載の遊技機。
前記遊技機の演出に応じて前記発射制御部に信号を送信するメイン制御部をさらに備え、前記発射制御部は、前記メイン制御部からの信号を受信することにより、前記回動リングの回転角度に関わらず、前記遊技球の打ち出しを停止する請求項14に記載の遊技機。
前記遊技機の演出に応じて前記発射制御部に信号を送信するメイン制御部をさらに備え、前記発射制御部は、前記メイン制御部からの信号を受信することにより、前記回動リングの回転角度に関わらず、前記遊技球の打ち出しを所定時間停止した後、前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出し制御を行う請求項14に記載の遊技機。
前記遊技機の演出に応じて前記発射制御部に信号を送信するメイン制御部をさらに備え、前記発射制御部は、前記メイン制御部からの信号を受信することにより、前記回動リングをロックする請求項14に記載の遊技機。
前記遊技機の演出に応じて前記発射制御部に信号を送信するメイン制御部をさらに備え、前記発射制御部は、前記メイン制御部からの信号を受信することにより、前記回動リングを所定時間ロックした後、前記回動リングを強制的に回転させて前記回動リングの回転角度に応じた強さで前記遊技球の打ち出しを行う請求項14に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明にかかる遊技機を実施するための形態について、図面を参照しながら、必要に応じて多面的に詳述する。
【0019】
図1に、本発明の一実施形態における遊技機の外観構成を示す。
図1において、本発明の一実施形態にかかる遊技機1は、例示的に、遊技盤100上に特別図柄を抽せんする「始動口1」(いわゆる「ヘソ」)101と、特別図柄を抽せんする「始動口2」(いわゆる「電チュー」)102と、大入賞口(いわゆる「アタッカー」)103とを備える。なお、時短とは、スルーチャッカーに遊技球が通過した際に抽せんされる普通図柄の確率が高確率になる状態を言う。
【0020】
かかる遊技盤100を備えた遊技機1は、一例として、ベース枠に対して回動自在に取り付けられた本体枠を有する。盤面の正面扉には、例えばその上部が開口する略円形状の窓(この窓には、一例としてガラス板等の透明部材が嵌め込まれる)が形成される。遊技者は、この窓を介して本体枠に取り付けられた遊技盤100を視認することになる。
【0021】
なお、遊技機1前面の遊技盤周辺には、演出効果のためのランプ類やスピーカ類(
図1において不図示)を設置することができる。
【0022】
また、遊技機1の下部には、遊技媒体である遊技球を貯留するための上部球受皿107が配置される。さらに、上部球受皿107の下方には上部球受皿から溢れた遊技球を貯留するための下部球受皿108が配置される。上部球受皿107に貯留された遊技球は、遊技機1の内部に設けられた遊技球発射装置ないし弾球装置(
図1において、不図示)に1球ずつ供給され、上部球受皿107の右側に設けられた発射ハンドル109の回動リング1091を遊技者が軸線回りに回転させることにより、回転させた角度に応じた強度で遊技球発射装置ないし弾球装置から遊技球が遊技盤100に向かって1球ずつ発射される。
【0023】
発射ハンドル109は、適宜指掛け用の突起を1以上有する回動リング1091を備える。この回動リング1091は、コイルバネ等の付勢力により原点位置へ戻るように構成されている。
【0024】
また、発射ハンドル109は、遊技球の打ち出しを停止するための発射停止スイッチ1092と、図示しないタッチセンサとを備える。一実施形態として、タッチセンサに手が触れることを条件に、回動リング1091を図中時計回りに回動すると、操作検出器(
図1において不図示)によって検出された、回動リング1091の回転角度(原点位置からの操作量)に応じた発射強度で遊技球が遊技盤100上に打ち出される。
【0025】
また、
図1には図示しないが、遊技盤100の周縁には、弾球装置から発射された遊技球を遊技盤100の左側上部へ導くための円弧状のガイドレールが配置されている。さらに、遊技盤100には、多数本の障害釘(不図示)が配設され、ガイドレールに沿って遊技盤100の左側上部から右上方に放たれた遊技球は、遊技盤100の盤面に沿って多数本の障害釘の間を通って下方へと落下していく。
【0026】
そして、遊技盤100の中央部には、後述するメイン制御部で実行される大当たり抽せんの結果を、サブ制御部において管理されている演出として表示するための液晶表示部104が設けられる。また、液晶表示部104の下部には4つのヘソ用の保留ランプ105a及び電チュー用の保留ランプ105bが設けられる。なお、保留ランプ105の設置位置は、液晶表示部の上部でもよく、あるいは、液晶表示部の枠内でも差し支えない。
【0027】
液晶表示部104の下方には、特別図柄を抽せんする「始動口1」(いわゆる「ヘソ」)101が設けられている。また、液晶表示部104の右上部には、特別図柄を抽せんする「始動口2」(いわゆる「電チュー」)102が設けられている。この「始動口2」102は、「始動口1」101の下部(であって、大入賞口103の上部)に設置することもできる。
【0028】
本発明の一実施形態として、「始動口1」101に遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が払い出されると共に、大当たり抽せんに用いる大当たり抽せん乱数を含む種々の乱数が一例として最大4個まで取得され(取得された乱数に対する演出処理が未完了の場合の後続の取得乱数の個数は、ヘソ用保留ランプ105aの点灯によって示される)、取得した乱数の値に基づく種々の抽せん及び演出処理が実行される。なお、105bは、電チュー用の保留ランプであり、典型的にはヘソ用保留ランプ105aと同様に最大4個まで保留することができる。
【0029】
また、「始動口2」102は、
図1に示されるように、一例として、一対の可動羽根を備えた電動式チューリップ(以下、「電チュー」ともいう)を備える。この電チューは、両可動羽根が遊技球の直径よりもやや広い間隔をもって互いに近接した「閉状態」と、両可動羽根が「閉状態」よりも互いに離間した「開状態」とを形成するよう駆動制御される。「閉状態」となるか「開状態」となるかの抽せんは、典型的には、遊技球がスルー110を通過することを契機として実施される。
一般的に、閉状態となっている電チューが開状態になると、閉状態の場合に比べ「始動口2」102への入賞が容易となる。
【0030】
「始動口1」101の右下方には、大当たり遊技中に複数回開放される矩形状の大入賞口103が設けられている。大入賞口103には、通常開閉板が設けられ、大入賞口103を閉塞する「閉状態」と、大入賞口103を開放すると共に遊技盤100の上方から流れ落ちる遊技球を案内する「開状態」とに遷移可能に駆動制御される。
【0031】
また、
図1に示すように、液晶表示部104の右側にはスルー110が配置される。スルーは入賞口ではないので賞球はないが、スルー内に設置されたセンサを遊技球が通過することで、普通図柄の抽せんを行っている(電チューの開放の有無を抽せんしている)。一例ではあるが、確率変動中の電チュー開放率は、通常時の開放率に比べて上昇するよう制御される。
さらに、
図1に示すように、大入賞口103の左側には、合わせて4つの普通入賞口111a〜111dが配置される。一例として、遊技盤には、通常時に入賞可能な入賞口が5つ設けられる。遊技盤100では、特別図柄を抽せんする「始動口1」101、及び普通入賞口111a〜111dがこれに該当する。
なお、
図1には示さないが、液晶表示部104の左側には、遊技球の流れに影響を与えるための風車を配置することもできる。
【0032】
図1において、遊技盤100の最下部には、いずれの始動口にも入らなかった遊技球(アウト球)を回収するためのアウト球回収口106が設けられている。
【0033】
続いて、
図2を参照して、本発明の一実施形態における遊技機の機能ブロックを説明する。
図2において、本発明の一実施形態にかかる遊技機における制御部200は、メイン制御部210とサブ制御部220とからなり、メイン制御部210及びサブ制御部220は、メイン制御部210からサブ制御部220への一方向通信経路によって電気的に接続されている。メイン制御部210は、主として遊技制御を行い、サブ制御部220は、メイン制御部210からの指令に基づき、主に液晶表示部271、音声出力部272、照明部273等の演出制御を行う。
【0034】
さらに、メイン制御部210は、CPU211と、RAM212と、ROM213とを有し、図示しない入力ポート及び出力ポートを備える。また、メイン制御部210は、図示しない接続端子を介し、外部から情報を取得するための外部接続端子290へ接続されている。
【0035】
メイン制御部210の入力ポートには、
図2に示すように、「始動口1」101への入賞を検知する「始動口1」センサ231と、「始動口2」102への入賞を検知する「始動口2」センサ232と、大入賞口103への入賞を検知する大入賞口センサ233と、1以上の普通入賞口(
図2において、不図示)への入賞を検知する1以上の普通入賞口センサ234とが、それぞれ電気的に接続されている。
【0036】
メイン制御部210の出力ポートには、特別図柄(特図)表示部241と、保留表示部242と、「始動口2」102の電チューの可動羽根を開閉駆動するための「始動口2」役物駆動部251と、大入賞口103の開閉板を開閉駆動するための大入賞口役物駆動部252とが、それぞれ電気的に接続されている。
【0037】
また、メイン制御部210のCPU211は、ROM213に格納された遊技プログラムを適宜、RAM212に読み出して、入力ポートに接続された各種センサの検出信号に応じて、出力ポートに接続された各表示部及び駆動部の制御、並びに、サブ制御部220へのコマンド送信を行う。
【0038】
また、RAM212には、遊技プログラムの実行に必要な情報が逐次読み出されて記憶される。また、メイン制御部210には、図示は省略するが、抽せん手段、抽せん結果判断手段、特別遊技開始/終了手段、当せん確率制御手段等のプログラム制御手段が、ソフトウェアとして実装されている。
【0039】
同様に、サブ制御部220は、CPU221と、RAM222と、ROM223とを有し、図示しない入力ポート及び出力ポートを備える。
【0040】
サブ制御部220の入力ポートには、ボタン(
図1において不図示)に対する操作の有無をそれぞれ検出する押しボタン(及びセンサ)261が電気的に接続されている。
【0041】
押しボタン(及びセンサ)261は、これに限定されるものではないが、一例として、演出に応じて遊技者が遊技に参加するために使用される「演出」ボタンを備えることができる。
【0042】
なお、押しボタン261は、あくまでも操作手段としての例示であり、必ずしも「押しボタン」である必要なく、レバーやタッチセンサ等様々な入力デバイスを採用することができる。
【0043】
サブ制御部220の出力ポートには、液晶表示部271と、スピーカ等の音声出力部272と、演出ランプ等の照明部273とが、それぞれ電気的に接続されている。また、サブ制御部220のCPU221は、ROM223に格納された演出プログラムを適宜、RAM222に読み出して、メイン制御部210からのコマンドと入力ポートに接続された各種センサからの検出信号とに応じて、出力ポートに接続された液晶表示部271、音声出力部272,及び照明部273を制御する。また、RAM222には、演出プログラムの実行に必要な情報が逐次読み出されて記憶される。
【0044】
次に、メイン制御部210のCPU211によって実行される、基本的な抽せん処理等について説明する。メイン制御部210のCPU211によって実行される基本的な抽せん処理は、特別図柄を抽せんする始動口への入賞によって実行される抽せん処理であり、具体的には、各種乱数の取得処理、並びに、賞球払出処理である。
【0045】
まず、「始動口1」の入賞センサ231が入賞を検知すると、既に入賞センサ231の検知により取得され大当たり抽せんを保留している大当たり抽せん乱数の数(以下、特図保留数という)が4未満か否かを判断し、YESと判断した場合には、特図保留数をインクリメントする。そして、大当たり抽せん乱数R1を取得してRAM212の特図保留記憶領域に記憶する。そして、賞球払出処理を実行する。
【0046】
ここで、大当たり抽せん乱数R1は、メイン制御部210のCPU211に内蔵されている乱数発生器によって生成されるハード乱数であって、一例として、0〜700の数値範囲を有する。一方、大当たり抽せん乱数R1の他、他の抽せん乱数を上述した遊技プログラム内で逐次発生可能なカウンタ型のソフト乱数によって決定することもできる。
【0047】
本発明の一実施形態にかかる遊技機では、上述の乱数によって、初当たり(初回の大当たり)は下表のように決定される。なお、発明の理解の容易のために、乱数発生器による数値発生の範囲は0〜700としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、実装上は、2バイト幅(0〜65535)の範囲で数値を発生させ、そのうちの特定の範囲の数値を当たりとすることができる。
【0049】
再び
図2を参照し、賞球制御、及び遊技球の発射制御について説明する。
図2において、賞球制御部281は、出力側に、賞球モータ2811、及び外部接続端子290が接続され、入力側に、メイン制御部210、及び賞球払い出しセンサ2812が接続される。なお、メイン制御部210と賞球制御部281とは、メイン制御部210から賞球制御部281への片方向もしくは双方向通信可能に接続されている。
【0050】
賞球制御部281は、「始動口1」センサ231、「始動口2」センサ232、大入賞口センサ233又は普通入賞口センサ234による遊技球の検出があった場合に、メイン制御部210から送信される賞球コマンドに従って賞球モータ2811を駆動制御して、賞球として設定された遊技球数を遊技者に払い出す。
【0051】
なお、図示していないが、清算装置から球貸要求(コマンド)があった場合には、この球貸要求に従って賞球モータ2811を駆動制御して貸し球として設定された遊技球数を遊技者に貸し出す。
【0052】
また、賞球制御部281は、賞球払い出しセンサ2812による遊技球の検出によって、賞球として設定された遊技球数を払い出したか否かを判定する。代替的に、賞球払い出しセンサ2812による遊技球の検出信号をメイン制御部210に入力する構成とすることもできる。あるいは、メイン制御部210及び賞球制御部281の双方に入力する構成とすることもできる。
【0053】
発射制御部282は、出力側に、発射ユニット2821及びハンドルモータ2822が接続され、入力側に、発射停止指示部2823、操作検出器2824及びタッチセンサ2825が接続される。
【0054】
発射制御部282の役割は、遊技球を打ち出す発射ユニット2821を駆動制御すると共に、遊技者が操作する回動リング1091の操作量に応じて遊技球を打ち出す発射強度を変化させることである。
【0055】
また、発射制御部282の制御により、ハンドルモータ2822を介して遊技球の発射強度を強制的に変更することできる。一例として、通常時には、遊技者が回動リングの回転角を45°にして遊技球を発射している場合に、例えば回動リングの回転角を60°以上に強制回転させてより強い発射強度で遊技球を発射するように制御したり、例えば回動リングの回転角を90°以上に強制的に回転させてさらに強い発射強度で遊技球を発射するよう制御したりすることができる。なお、遊技球の発射強度調整は、ハンドルモータ2822を介した回動リングの強制回転によるものの他、発射制御部282の自動制御によって、ハンドルモータ2822を介さずに(すなわち、回動リングを強制回転させることなく)強度調整することもできる。また、ハンドルモータ2822は、遊技ハンドルの回動リングを強制的に回転させることの他、遊技ハンドルをロックするためにも使用される(フリーズ演出として後述)。
【0056】
また、メイン制御部210と発射制御部282とは、双方向に通信可能に構成することができ、必要に応じて発射制御部282が得た情報(例えば、打ち出し強さ情報等)をメイン制御部210へ送信することができると共に、メイン制御部210からの情報(例えば、入賞や当せん情報ないし信号等)を発射制御部282が受信して、ハンドルモータ2822を介した回動リングの強制回転等をさせることが可能に構成されている。また、発射制御部282は、図示しない通信路を介してサブ制御部220からの情報(例えば、演出指令信号等)を受信して、上記と同様にハンドルモータ2822を介した回動リングの強制回転等をさせることが可能に構成することもできる。
ハンドルモータ2822には、ステッピングモータ等の既知の駆動手段を採用することができる。
【0057】
さらに、遊技者が発射停止指示部2823より遊技球の発射停止を指示したとき、発射制御部282は、遊技球の発射を停止させるよう制御する。
【0058】
図3に、本発明の一実施形態における遊技機の発射ハンドルの外観構成を示す。
図1に示した発射ハンドル109の拡大図である。
図3に示す発射ハンドル109は、遊技者が軸線回りに回動可能な回動リング1091を備えており、同図においては、ちょうど原点位置にある。
【0059】
回動リング1091には、指掛け用の突起1091a、1091b、1091cが設けられており、一例として、突起1091aに右手人指し指、突起1091bに右手薬指、突起1091cに右手小指を掛けるなどするとリングを回動させ易く、また、複数の指を掛けることができるので、回動させたリングの回転角度を維持し易い。
【0060】
また、一例として、発射ハンドル109の左下側面には、遊技球の打ち出しを停止するための発射停止スイッチ1092が設けられており、右手親指で押下し易い設計となっている。発射停止スイッチ1092は、発射停止指示部2823に含まれる指示手段である。
【0061】
図4(a)〜
図4(c)に、遊技機の発射ハンドルの回転角度と遊技球の打ち出し強さとの関係を説明するため、様々な回転角度(回動位置)に回動された発射ハンドルを示す。
図4(a)に示された発射ハンドルの回転角度は、30°であり、原点位置から30°時計回りに回転リングを回転させた状態である。この状態では、
図4(a)右側の盤面に示される遊技球軌道R1に沿って遊技球が打ち出され、例えば、遊技球は盤面の左半分の領域を中心に落下する。
【0062】
また、
図4(b)に示された発射ハンドルの回転角度は、60°であり、原点位置から60°時計回りに回転リングを回転させた状態である。この状態では、
図4(b)右側の盤面に示される遊技球軌道R2に沿って遊技球が打ち出され、例えば、遊技球は盤面の中央部の領域を中心に落下する(いわゆる天打ちとなる)。
【0063】
また、
図4(c)に示された発射ハンドルの回転角度は、原点位置から120°時計回りに回転リングを回転させた状態である。この状態では、
図4(c)右側の盤面に示される遊技球軌道R3に沿って遊技球が打ち出され、遊技球は盤面の右半分の領域を中心に落下する(いわゆる右打ちとなる)。
【0064】
特に、大当たり時に右打ちを要する機種については、
図4(c)の示したような打ち出しが必要となる。
【0065】
なお、
図4中の回動リングの回転角度と遊技球の打ち出し強さとの関係は、相対的な関係を説明するものであり、具体的数値(例えば、回転角度30°でどの程度の打ち出し強さになるのか)については設計事項である。
【0066】
また、回動リング1091の回転角度に応じた遊技球の打ち出しは、発射制御部282において検出された回動リング1091の回転角度の検出量を発射ユニット2821の発射モータないし電動発射ハンマーの打ち出しの強さに変換して適切な信号を発射ユニット2821に送信することにより実施される。
【0067】
図5に、発射制御部282及びこれに関わる各ユニットの詳細ブロック構成を示す。発射制御部282は、遊技球を所定強さで打ち出すように制御する機能と共に、所定の発射間隔で発射制御を行う機能を有している。より具体的には、同図に示されるように、発射制御部282は、発射タイミング信号及び発射強度信号生成部5011、回転各検出部5012、発射許可禁止部5013、クロック発生器5014を含む構成となっている。回転角検出部5012には、操作検出器2824(例えば、発射ハンドルの回転リング1091)の回動操作量が入力され、発射ハンドルの回転操作量が検出される。また、発射許可禁止部5013には、発射ハンドル109に設けられ、遊技者が発射ハンドル109を把持しているか否かを検出するタッチセンサ2825からの検出信号が入力される。そうして、タッチセンサ2825からの検出信号が入力され、かつ、発射ハンドルの回動操作量が入力されたことを条件として、発射許可禁止部5013は、発射間隔等変更部5011に対して、発射許可信号を送信する。
【0068】
なお、遊技者の手が発射ハンドル109に触れたことを検出するタッチセンサ2825は発射ハンドル109に内蔵されている。また、発射ハンドル109に設けられた発射停止指示部2823(発射停止スイッチ1092に対応)からの遊技球発射停止指示があった場合には、タッチセンサ2825からの検出信号が入力され、かつ、発射ハンドルの回動操作量が入力されていても遊技球の打ち出しを停止する。
【0069】
また、発射タイミング信号及び発射強度信号生成部5011は、メイン制御部210からの信号(入賞信号や大当たり当せん信号等)を受けて適宜ハンドルモータ2822を制御して回動リング1091を強制回転させると共に、発射ソレノイドを介して打ち出される遊技球の打ち出し強さを増大(もしくは減少)させる。
【0070】
また、発射タイミング信号及び発射強度信号生成部5011は、発射許可禁止部5013からの発射許可信号、並びに、回転角検出部5012からの発射ハンドル回転量及び/又はメイン制御部210からの当せん信号等に基づいて、遊技球の発射強度信号及び発射タイミング信号を生成する。なお、遊技球の発射間隔の設定は、クロック発生器5014から入力されるクロックを分周することにより設定することができる(通常、約100発/分)。
【0071】
そして、発射強度信号及び発射タイミング信号に基づき発射制御部501から発射ソレノイド51に対する磁励制御を行い、遊技球が発射ユニット(遊技球の発射機構を含む。
図5において不図示)から発射される。
【0072】
このような構成により、遊技者は、自ら回動リング1091を回転させて決定した強さで遊技球を遊技領域に打ち込むことができる。他方で、メイン制御部210からの信号(大当たり信号等)に基づき、打ち出し強さを自動的に変更して遊技者の意図に関わらず、遊技球の打ち出し強さを変更することができる。また、打ち出し強さの自動変更に際しては、回動リング1091の強制回転を伴わせることもできるが、回動リング1091の回転を伴わずに遊技球の打ち出しを変更(もしくは、停止)することもできる。
【0073】
なお、発射制御部501は、メイン制御部210ないしサブ制御部220とは別の回路として構成した例として、
図5を参照しながら説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発射制御部501をメイン制御部210(あるいは、サブ制御部220)内に構成することもできる。
【0074】
図6に、本発明の一実施形態における遊技機の動作フローを示す。
図6に示すフローでは、主に遊技の打ち出し、及び打ち出し停止を行った場合の動作例を示す。
【0075】
図6のステップS601において処理を開始すると、ステップS602へ進み、静電方式、感温方式、あるいは、定期的な割り込み等によるタッチセンサの感知が行われ、遊技者の手が発射ハンドル109に触れているかどうかが検査される。本発明の一実施形態は、これに限定されるものではないが、タッチセンサに手が触れることを条件に、回動リング1091を図中時計回りに回動すると、操作検出器2824によって検出された、回動リング1091の回転角度(原点位置からの操作量)に応じた発射強度で発射ユニット2821より遊技球が打ち出される。
【0076】
ステップS602において、タッチセンサが手の接触を感知しない場合(No)は、再びステップS602に復帰する(いわゆる待ち状態となる)が、タッチセンサが手の感触を感知した場合(Yes)には、ステップS603へ進み、操作検出器2824によってハンドルの(回動リングの)回転角度の読み取りが行われる。そして、ステップS604に進み、回転角度が0°か(あるいは、それよりも大きいか)の判断が行われる。
【0077】
ステップS604において、回転角度は0°であると判断される(Yes)と、回動リングは原点位置のままであるので、ステップS603に復帰する(いわゆる回動リングの回動待ちの状態)が、回転角度が0°でない場合(ステップS604において、No)、ステップS605へ進み、検出された回転角度情報が発射制御部282へ送信される。
【0078】
次に、ステップS606に進み、発射制御部282において、操作検出器2824から送られてきた回転角度情報を遊技球の打ち出し強さ(に対応する信号)に変換される。そして、ステップS607に進み、発射制御部282から発射ユニット2821へ遊技球打ち出し指示信号(打ち出し強さ信号)が送信され、発射ユニット2821では遊技球が打ち出される(ステップS608)。
【0079】
ステップS609では、発射停止指示部2823による打ち出し停止の指示があったかどうかが判断される。ステップS609において、打ち出し停止指示があった(Yes)場合には、ステップS612へ進み、遊技球の打ち出しが中断ないし停止され、本フローの処理としては終了する(ステップS613)。
【0080】
一方で、ステップS609において、打ち出し停止指示が無かった(No)場合には、ステップS610へ進み、タッチセンサによる感知が行われ、手がハンドルに触れているかどうかが判断される。手がハンドルに触れていると判断される(ステップS610において、Yes)と、ステップS603へ復帰するが、手がハンドルに触れていないと判断される(ステップS610において、No)と、ステップS612へ進み、遊技球の打ち出しが停止され、本フローの処理としては終了する(ステップS613)。
なお、ステップS613以降も、打ち出し停止指示を解除するか、発射ハンドルに触れて回動リングを回転させると、上述と同様のフローを経て遊技球の打ち出しが再開される。
【0081】
図7は、
図6に示すフローにおける遊技球打ち出し開始後に、打ち出された遊技球がいわゆるヘソに入賞した後の動作フロー例を示している。本フローでは、発明の理解の容易のために、保留玉はゼロから開始するものとし、途中の打ち出し停止はしないものとする。図中、ステップS701において、動作フローとして打ち出しが開始されると、まず、ステップS702に進み、保留玉はゼロかどうかがされる。ステップS702において保留玉がゼロ(Yes)の場合には、ステップS702へ復帰する(いわゆるヘソ入賞待ちの状態となる)。
【0082】
ステップS702において、遊技球がヘソに入賞した場合(No)には、ステップS703へ進み、保留玉は4を越えたかどうかが判断され、保留玉が4を越えていない場合(No)、ステップS704へ進み、ここではヘソ入賞があったので、保留をインクリメント処理(その結果、保留ランプが点灯する)し、ステップS705へ進む。ステップS703において保留玉が4を越えていた場合には、ステップS704を経ずにステップS705へ進む。
【0083】
ステップS705においては、上述した大当たりの抽せん処理が行われる。そして、ステップS706に進み、保留記録がデクリメントされる(その結果、保留ランプが消灯する)。次に、ステップS707に進み、大当たり抽せん結果が判定され、大当たりであった場合には、当たり演出抽せん処理(ステップS708、後述)が実施された後、大当たり消化処理を行う。ハズレであった場合(ステップS707において、No)には、ステップS709に進み、ハズレ演出抽せん処理(後述)が実施される。
【0084】
遊技が終了するまで、以上の処理フローが繰り返される。
【0085】
図8〜
図9に、
図7のフローで実施される当たり演出抽せん処理(ステップS708)及びハズレ演出抽せん処理(ステップS709)の詳細フローを示す。要点を説明すると、大当たり抽せんにおいて当たりを引いた場合もハズレを引いた場合も、演出(「リーチ演出」とも言い、単に「演出」とも言うこととする。)の種類の多くは重複している。このとき、同じ演出でも期待度の高低を設けて、期待度が高いとされる演出については、当たりを引いた場合の出現確率を相対的に高く設定し、ハズレを引いた場合の出現確率を相対的に低く設定する。逆に、期待度が低いとされる演出については、当たりを引いた場合の出現確率を相対的に低く設定し、ハズレを引いた場合の出現確率を相対的に高く設定する。
【0086】
このように設定することで、期待度が低いとされる演出については、出現頻度が高いものの、なかなか大当たりにまで至らないことになる。また、期待が高いとされる演出については、めったに出現しないが、いざ出現した場合の大当たり確率は高いという実感が得られる。以上のような設定により、遊技の興趣を高めることができる。
【0087】
さらに、ハズレを引いた場合には出現せず、大当たりを引き当てた場合において非常に低い確率で出現する演出(特別演出)を設けるようにすると、この特別演出は、いわゆるレア度の高い「鉄板演出」として遊技者に認知され、遊技の興趣を一層高めることができる。
【0088】
なお、発明の理解のために、後述の
図8〜
図9に基づく説明について、演出E1〜E4、及び演出Sを例にとって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、機種の仕様によって様々な種類の演出バリエーションを設けることができる。
【0089】
図8は、
図7のフローで実施される当たり演出抽せん処理(ステップS708)の詳細フローである。同図中、ステップS801で処理を開始すると、ステップS802において大当たり抽せん処理にて抽出及び保存された乱数値をフラグ情報として参照する。次に、ステップS803において、当該フラグ情報が演出E1を実施すべき数値ないし範囲であるかが判断され、そう(Yes)である場合には、ステップS804へ進んで演出E1が実行される。
一方で、ステップS803においてNoである場合には、ステップS805へ進む。
【0090】
ステップS805では、前述のフラグ情報が演出E2を実施すべき数値ないし範囲であるかが判断される。Yesである場合には、ステップS806へ進んで演出E2が実行されるが、Noである場合には、ステップS807へ進む。
【0091】
ステップS807では、前述のフラグ情報が演出E3を実施すべき数値ないし範囲であるかが判断される。Yesである場合には、ステップS808へ進んで演出E3が実行されるが、Noである場合には、ステップS809へ進む。
【0092】
ステップS809では、前述のフラグ情報が演出E4を実施すべき数値ないし範囲であるかが判断される。Yesである場合には、ステップS810へ進んで演出E4が実行されるが、Noである場合には、ステップS811へ進む。
【0093】
ステップS811では、前述のフラグ情報が演出Sを実施すべき数値ないし範囲であるかが判断される。Yesである場合には、ステップS812へ進んで演出Sが実行されるが、Noである場合には、ステップS813へ進み、当たり演出抽せん処理としては終了する。このとき、ステップS811でNoであった場合には、大当たりを引き当てたにも関わらず、何ら演出(リーチ演出)を実施することなく大当たり消化処理(ステップS710)へ移行するものである。かような大当たりの仕方は、「突発大当たり」とか、「直撃大当たり」などと呼ばれるものである。
【0094】
なお、演出E1〜E4、及び演出Sの出現確率例については、後述する。
【0095】
図9は、
図7のフローで実施されるハズレ演出抽せん処理(ステップS709)の詳細フローである。同図中、ステップS901で処理を開始すると、ステップS902において大当たり抽せん処理にて抽出及び保存された乱数値をフラグ情報として参照する。次に、ステップS903において、当該フラグ情報が演出E1を実施すべき数値ないし範囲であるかが判断され、そう(Yes)である場合には、ステップS904へ進んで演出E1が実行される。
一方で、ステップS903においてNoである場合には、ステップS905へ進む。
【0096】
以下、ステップS905〜ステップS910までの処理判断等は、前述のステップS805〜ステップS810までと同様であるので、説明を割愛する。
【0097】
ステップS911では、前述のフラグ情報が演出E1〜E4のいずれの実施にも当てはまらない場合である。この場合(ステップS911において、No)は、ステップS911へ進み、今回の抽せん結果(ハズレ)に対しては演出をしないものとして遊技を継続する(ハズレ演出抽せん処理としては、ステップS912にて終了する)。
【0098】
[リーチ演出の出現確率例等]
本発明は、これに限定されるものではないが、上述した遊技機スペックに基づいて、上述の説明で例示した演出E1〜E4、及び演出Sの出現確率例を例示すると、下表に示す通りである。
【表2】
【0099】
上表に示すように出現確率を設定した場合には、演出E1は「ノーマルリーチ演出」、演出E2は「ショートリーチ演出(期待度低)」、演出E3は「ロングリーチ演出(期待度中)」、演出E4は「激アツリーチ演出(期待度高)」、演出Sは「鉄板リーチ演出」などと呼ばれる。また、上表では、出現率0.1%未満で設定した演出ナシの大当たりは、「突発大当たり」「直撃大当たり」などと呼ばれる。
【0100】
図10に、本発明の一実施形態における遊技機の演出動作の更なる具体例を示す。
図10に示すリーチ演出では、遊技ハンドルの回動リング1091を強制的に回転させたり(それと共に回動リングの回転角度に応じて遊技球の打ち出し強さを増大もしくは減少させる)、回動リング1091の回転角を保ったまま遊技球の打ち出しを強制的に停止させたりすることで、興趣のある演出が可能となっている。
【0101】
なお、
図10に示す演出動作例は、上述の演出のうち、演出Eないし演出Sとして採用すると好適であり、演出Sとして採用するとさらに好適である。
【0102】
図10において、(a)は打ち出し前の状態、(b)は打ち出し開始及び開始後の状態、(c)は回動リングをロックしたまま遊技球の打ち出しを停止した状態、(d)は回動リングを強制的に回転させると共に回動リングの回転角度に応じて遊技球の打ち出し強さを増大させている状態、(e)は回動リングをさらに強制回転させる(図中に示すように、回転角を90°前後か、それ以上に回転させる)と共に遊技球の打ち出し強さをさらに増大させている状態、をそれぞれ示す。
同図では、(a)〜(e)までのそれぞれの状態における、遊技機表示部104の表示例を併せて例示する。
【0103】
図10(a)では、遊技ハンドルの回動リング1091は原点位置にあり、回転角度は0°である。遊技球の打ち出し前の状態である。このとき、液晶表示部104には、デモ画面(1001)等が表示されている。
図10(b)では、遊技者の手により回動リング1091が回転され、遊技球の打ち出しが開始される。このとき、回動リング1091の回転角度は45°程度であり、本明細書の一実施形態における設定条件に基づけば、
図4の(a)及び(b)の中間程度の強さで遊技球が打ち出される。打ち出された遊技球は、遊技盤左側上部のいわゆる「ブッコミ」と呼ばれる位置付近に打ち込まれ、遊技盤上に配置された様々な障害釘との衝突を繰り返してアウト球回収口106へ向かって流下していく。流下する遊技球のうちいくつかの球は、「始動口1」(「ヘソ」)101や普通入賞口111a〜111d等に入賞し、必要に応じて賞球払出処理がなされる。また、「始動口1」(「ヘソ」)101に入賞した場合には、既に説明した動作フローに基づいて大当たり抽せん処理、及び演出処理が行われる。液晶表示部104には、演出の種別に応じた動画表示(1002)等が行われる。
【0104】
図10(c)では、リーチ演出の一部として、ハンドル(回動リング1091)がロックされる(いわゆる「フリーズ」状態となる)。さらに、回動リング1091をロックしたまま、遊技球の打ち出しを停止するように制御することも可能である。回動リング1091がロックされたことに気付いた遊技者(少なくとも、回動リングがロックされて打ち出しが停止されると、遊技者は故障したかと思うはずである)は、回動リング1091を左又は右方向に回転しようとする(しかし、回動リング1091はロックされたままである)。
【0105】
このとき、液晶表示部104には、ハンドルロックが故障ではなく特殊な演出の一環であることを示すための表示(1003)を行う。
図10(c)では、「当たり・・・なのか?!」と、大当たりを示唆するような表示演出を行う。これを見た遊技者は、ロックされたハンドルが故障ではなく特殊な演出の一環であることを知り、遊技に対する興趣が向上する。
【0106】
図10(c)の状態を一定時間(1秒未満から数秒程度まで、様々に設定可能である)保持ないし維持した後、
図10(d)では、発射制御部282の制御によりハンドルモータ2822が駆動され、回動リングが図中右回りに強制的に回転されると共に、回動リングの回転角に応じた強さで遊技球が打ち出される。結果、遊技球は遊技者の意思とは無関係に漸次に右方向へ打ち出されていく。
【0107】
このとき、液晶表示部104には、
図10(c)の状態で表示したものとは別の表示(1004)を行う(ここでは、例示的に、表示1003とは別の「こっ、こっ、これは!」との表示がなされている)。これにより、遊技者は、大当たりへの確信をますます強めることになり、遊技の興趣を更に向上させることができる。
【0108】
図10(e)では、回動リング1091は更に右回りに大きく強制回転されて、遊技球は、いわゆる右打ちの状態で打ち出される。併せて、液晶表示部104には、大当たりが確定したことを示す表示(1005)がなされる。
【0109】
特に、大当たり消化時に右打ちが必要な機種であれば、上述のハンドル演出が大当たり消化開始のための導入ともなり、初めて同種の遊技機を遊技する遊技者にとっても混乱を招くことなく大当たり消化へとスムーズに遊技を進行させることができ、好適である(このとき、液晶表示部には、「大当たり消化時は、そのまま右打ちで」等の案内表示をすると、さらに好適である)。
【0110】
なお、
図10に示した演出を上表の演出Eのような演出に割り当てる場合には、当たり時の演出としては、
図10(c)〜(e)までを実施するが、ハズレ時の演出としては、
図10(c)のみ、あるいは、
図10(c)〜(d)までを実施するのみに留めるような演出割り振りを行うことができる。
【0111】
図11に、本発明の一実施形態における遊技機の演出動作の更なる具体例を示す。
図11に示すリーチ演出においても、遊技ハンドルの回動リング1091を強制的に回転させたり(それと共に回動リングの回転角度に応じて遊技球の打ち出し強さを増大もしくは減少させる)、回動リング1091の回転角を保ったまま遊技球の打ち出しを強制的に停止させたりすることで、興趣のある演出が可能となっている。
【0112】
なお、
図11に示す演出動作例は、上述の演出のうち、演出Eないし演出Sとして採用すると好適であり、演出Sとして採用するとさらに好適である。
【0113】
図11において、(a)は打ち出し前の状態、(b)は打ち出し開始及び開始後の状態、(c)は回動リングをロックしたまま遊技球の打ち出しを停止した状態、(d)は回動リングを強制的に回転させると共に回動リングの回転角度に応じて遊技球の打ち出し強さを増大させている状態、(e)は回動リングをさらに強制回転させる(図中に示すように、回転角を90°前後か、それ以上に回転させる)と共に遊技球の打ち出し強さをさらに増大させている状態、をそれぞれ示す。
同図では、(a)〜(e)までのそれぞれの状態における、遊技機表示部104の表示例を併せて例示する。なお、
図11(a)および(b)は、
図10(a)および(b)と同様であるため、説明を省略する。
【0114】
図11(c)では、リーチ演出の一部として、ハンドル(回動リング1091)が周方向に僅かな範囲で振動される。振動時間は、所定の時間(一例として、1秒未満から数秒程度)に限っても良いし、後述する
図11(d)の状態においても継続させることができる。さらに、回動リング1091を振動させたまま、遊技球の打ち出しを停止するように制御することも可能である。回動リング1091が僅かに振動していること(あるいは、打ち出しが停止されてしまったこと)に気付いた遊技者は、回動リング1091を左又は右方向に回転しようとする(しかし、回動リング1091の回転は所定の僅かな範囲に制限され、その制限された範囲を超えては回転しない)。
【0115】
このとき、
図11(c)に示されるように、液晶表示部104には、ハンドルの振動が故障ではなく特殊な演出の一環であることを示すための表示(1103)を行うこともできる。
図11(c)に示される表示演出の趣旨は、
図10(c)と同様である。これを見た遊技者は、ロックされたハンドルが故障ではなく特殊な演出の一環であることを知り、遊技に対する興趣が向上する。
【0116】
図11(c)の状態を一定時間(1秒未満から数秒程度まで、様々に設定可能である)保持ないし維持した後、
図11(d)では、発射制御部282の制御によりハンドルモータ2822が駆動され、図中右回りに強制的に回転されると共に、回動リングの回転角に応じた強さで遊技球が打ち出される。結果、遊技球は遊技者の意思とは無関係に漸次に右方向へ打ち出されていく。ここでの強制的な回転中は、
図11(c)で発生した回動リングの振動を継続させることができる。
【0117】
このとき、液晶表示部104には、
図11(c)の状態で表示したものとは別の表示(1104)を行う(ここでは、例示的に、表示1103とは別の「やっ、やっ、やっぱり・・・」との表示がなされている)。これにより、遊技者は、大当たりへの確信をますます強めることになり、遊技の興趣を更に向上させることができる。
【0118】
図11(e)では、回動リング1091は振動を保ったまま、更に右回りに大きく強制回転されて、遊技球は、いわゆる右打ちの状態で打ち出される。併せて、液晶表示部104には、大当たりが確定したことを示す表示(1105)がなされる。
【0119】
特に、大当たり消化時に右打ちが必要な機種であれば、上述のハンドル演出が大当たり消化開始のための導入ともなり、初めて同種の遊技機を遊技する遊技者にとっても混乱を招くことなく大当たり消化へとスムーズに遊技を進行させることができ、好適である(このとき、液晶表示部には、「大当たり消化時は、そのまま右打ちで」等の案内表示をすると、さらに好適である)。
【0120】
なお、
図11に示した演出を上表の演出Eのような演出に割り当てる場合には、当たり時の演出としては、
図11(c)〜(e)までを実施するが、ハズレ時の演出としては、
図11(c)のみ、あるいは、
図11(c)〜(d)までを実施するのみに留めるような演出割り振りを行うことができる。
【0121】
また、
図10(c)および
図11(c)において、ハンドルをロックないし振動させずに、単に遊技球の打ち出しを停止させるに止めてもよい。
【0122】
さらに、
図11(c)、あるいは
図11(c)及び
図11(d)において回動リング1091を振動させる場合、その振動時間の長さによって大当たりへの期待度が高くなるように制御することもできる。例えば、
図11(c)での回動リング振動では、1秒程度の振動よりも3秒振動が続く方がより期待度が高い、あるいは、間欠的により多くの回数の振動をさせた方がより期待度が高いものとして制御することもできる。
また、
図10を参照して説明した演出よりも、回動リングの振動演出を伴う、
図11に基づく演出の方がより期待度が高いものとして制御することも可能である。その場合には、演出のバリエーションがより多彩になるので、遊技者にとっての遊技に対する興趣を一層向上させることができる。
【0123】
なお、
図11を参照して説明した回動リング1091の振動演出は、必ずしも回動リングのみの振動のみならず、回動リングを支持するハンドル全体を含めて振動させることとしても良い。
【0124】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0125】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0126】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。