と、増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路101と、増幅済みマイクロフォン信号を受け取り、ユーザの聴覚障害に応じた処理をするための制御処理回路と、増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器107とを含む。マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源102に結合されており、切替可能な電源は、増幅済みマイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又はこの第1のDC電圧レベルより高い第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、マイクロフォン増幅回路に選択的に接続するように構成される。
マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応じてトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えるマイクロフォンと、
前記トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号の受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、前記マイクロフォン増幅回路に結合させた制御処理回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器と、
を備え、
前記マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合されており、前記切替可能な電源は、前記増幅済みマイクロフォン信号の前記検出レベルに基づいて、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路へ選択的に接続するように構成されており、前記第2のDC電圧レベルは前記第1のDC電圧レベルより高い、
聴覚装置。
前記マイクロフォン・トランスジューサ素子及び前記第1のプレ増幅器は、前記第1又は第3の電源電圧に結合された電源端子を備える前記マイクロフォンのマイクロフォン・ハウジングに配置されており、
前記第2のプレ増幅器と、前記第1及び第2の電源と、前記レベル検出器とは聴覚装置の前記制御処理回路に一体化されている、
請求項2に記載の聴覚装置。
前記切替可能な電源は、前記検出レベルが所定のしきい値レベル未満であるときは、前記第1の電源電圧を前記マイクロフォン増幅回路に接続し、前記検出レベルが前記所定のしきい値レベル以上であるときは、前記第2の電源電圧を前記マイクロフォン増幅回路に接続するように構成されている、請求項1に記載の聴覚装置。
前記マイクロフォン増幅回路は、増幅済みマイクロフォン信号に基づいてディジタル化されたマイクロフォン信号を生成するように構成されたアナログ・ディジタル変換器をさらに備え、
前記レベル検出器は、前記ディジタル化されたマイクロフォン信号のレベルを算定するとともに、前記可制御切替機構に前記切替制御信号を供給するように構成されたディジタル・レベル検出器を備え、前記切替制御信号はディジタル切替制御信号である、
請求項5に記載の聴覚装置。
前記マイクロフォン増幅回路の入力トランジスタと前記可制御切替機構の出力との間に結合されたバイアス電流源をさらに備える、請求項8に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
前記バイアス電流源は、前記マイクロフォン信号の前記レベルとは無関係に、実質的に一定のバイアス電流を提供するように構成されている、請求項10に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
第1のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第1の半導体スイッチと一体化され、第2のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第2の半導体スイッチと一体化されている、請求項14に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
マイクロフォン増幅回路の入力段のノイズレベルは一般に、例えばマイクロフォンにおけるdB SPL単位の等価入力ノイズレベルで表現される、補聴器の全体的なノイズ・フロアにとって極めて重要である。この入力段は、単一のMOSFET又はバイポーラ・トランジスタを、適当なバイアス電流源とともに備えることがある。バイアス電流源は、MOSFET又はバイポーラ・トランジスタを通過するバイアス電流を決定する。この入力段のノイズレベルは、バイアス電流レベルに強く依存し、バイアス電流レベルの低下時にノイズレベルが上昇することから、これにより、ノイズレベルを許容できないほど高くすることなくバイアス電流を小さくし得る程度が制限される。同時に、入力段はまた、マイクロフォンが出力し得る最大音響信号レベルを、顕著な歪みを伴うことなく処理することが求められ、それにより、入力段には、最大音響信号レベルで揺れるac信号に対応するために、比較的高い電源電圧の供給が必要とされる。マイクロフォンが内部プレ増幅器を備え(即ち、内部プレ増幅器がマイクロフォン・ハウジング内に設けられており)、それがマイクロフォン増幅アセンブリによって伝達されるDC供給電圧によって駆動されている場合、マイクロフォン増幅回路の入力段に対してより高いDC供給電圧を用いることが通例となっている。この高いDC供給電圧は、内蔵型のマイクロフォンプレ増幅器の供給電圧と比べて、約2倍の高さとなることがある。同時に、上記で検討した理由により、依然としてマイクロフォン増幅回路の入力段にかなり大きなバイアス電流が必要である。このことは、増幅済みマイクロフォン信号のアナログからディジタルへの変換を含む、マイクロフォン増幅回路における総電流消費の25%程度が、入力段で消費され得ることを意味する。
【0004】
典型的な聴覚装置における電池セルの限られた蓄積エネルギーを考えると、聴覚装置の回路及び構成要素の電力消費は、可能な限り低減されることが望ましい。従って、ノイズ性能及び最大音響信号レベルの処理能力を損なうことなく、マイクロフォン増幅回路の入力段の電力消費を低減することが、望ましくかつ有利となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、聴覚装置は、マイクロフォン・ハウジングに設けられたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンを備える。このマイクロフォン・トランスジューサ素子は、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を発生させ、マイクロフォン増幅回路は、トランスジューサ信号から増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されている。この聴覚装置の制御処理回路は、増幅済みマイクロフォン信号を受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、マイクロフォン増幅回路に結合されている。このマイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合された電源ポートを有しており、この切替可能な電源は、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、選択的にマイクロフォン増幅回路の電源ポートへ接続する。第2のDC電圧レベルは、第1のDC電圧レベルよりも高い。レベル検出器は、マイクロフォン信号のレベルを検出するとともに、マイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、第1又は第2の電源電圧を電源ポートに接続するように構成されている。
【0006】
第1の態様は、マイクロフォン・ハウジングに設けられたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンを備えた聴覚装置に関する。このマイクロフォン・トランスジューサ素子は、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を発生させ、マイクロフォン増幅回路は、トランスジューサ信号から増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されている。この聴覚装置の制御処理回路は、増幅済みマイクロフォン信号を受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、マイクロフォン増幅回路に結合されている。マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合された電源ポートを有している。切替可能な電源は、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、マイクロフォン増幅回路の電源ポートへ選択的に接続する。第2のDC電圧レベルは第1のDC電圧レベルより高い。レベル検出器は、マイクロフォン信号のレベルを検出するとともに、マイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、第1又は第2の電源電圧を電源ポートに接続するように構成されている。
【0007】
当業者であれば、マイクロフォン信号のレベルが、マイクロフォン増幅回路の出力における増幅済みマイクロフォン信号、マイクロフォン増幅回路へのマイクロフォン入力信号、さらにはマイクロフォン・トランスジューサ素子から直接取り出されたマイクロフォン信号といった、マイクロフォン増幅回路内に存在する様々な種類のマイクロフォン信号から検出され得ることが理解されよう。レベル検出器は、マイクロフォン信号のレベルと比例する別の信号から間接的な方式で、マイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されてもよい。レベル検出器は、例えば、マイクロフォン増幅回路の自動利得制御回路(AGC)の一部を形成することがある。後者のケースでは、AGC回路は、マイクロフォン信号のレベルに基づいて、可変利得マイクロフォンプレ増幅器のための利得制御信号を導出してもよい。従って、マイクロフォン信号のレベルは、AGC回路の利得制御信号から算定することでき、それは、後者がマイクロフォン信号のレベルと利得制御信号との間の既知の関係に基づくからである。
【0008】
聴覚装置の制御処理回路は、ディジタル化されたマイクロフォン信号を処理するソフトウェアをプログラム可能なマイクロプロセッサ・コア及び/又はDSPコアを備えることできる。この制御処理回路は、代替形態として、ディジタル順序及び組合せ論理回路から適当に構成されたアセンブリによって具現化された実配線式のDSPを備えてもよい。このディジタル化されたマイクロフォン信号は、両例において、以下で検討するようにアナログ・ディジタル変換器によって生成されることがある。
【0009】
第1及び第2のDC電圧レベルの間でDC電圧レベルを切替えることは、この特徴によって、マイクロフォン信号の比較的低い及び通常のレベルでは、より低い第1のDC電圧レベルによってマイクロフォン増幅回路を駆動し得るという点で有利である。このマイクロフォン信号の比較的低い及び通常のレベルとは、例えば、90dB SPL又は100dB SPLまでのマイクロフォン・トランスジューサ素子に対する音圧レベルに対応し得る。これより高い音圧レベルについては、レベル検出器が、マイクロフォン増幅回路の電源ポートに、第2のDC電圧レベルを接続することができる。従って、多くの典型的な音響環境では音圧レベルが90dB SPL又は100dB SPL未満であることから、マイクロフォン増幅回路に第1の電源電圧が結合される総動作時間を、マイクロフォン増幅回路に第2の電源電圧が結合される総動作時間よりも、かなり長くすることができる。従って、マイクロフォン増幅回路は、一方では、音圧レベルが低い又は通常であるような大部分の時間において、ノイズ性能を損なうことなく、低い電力消費で動作することが可能であり、また他方では、第2の電源電圧への切替えにより、マイクロフォン増幅回路における大きなac信号の揺れが、高いDC電圧レベルによって許容されることから、目立った歪みを伴うことなく、かなり大きな音圧レベルを処理することも可能となる。当業者であれば理解されるように、レベル検出器は、所定のしきい値レベルを有し、マイクロフォン信号の検出レベルと当該しきい値レベルとを比較するように構成されてもよい。レベル検出器は、これに続いて、検出されたマイクロフォン信号レベルが所定のしきい値レベル未満であるときは、マイクロフォン増幅回路の電源ポートに第1の電源電圧を接続し、検出されたマイクロフォン信号レベルが所定のしきい値レベルを超えるときは、電源ポートに第2の電源電圧を接続することができる。マイクロフォン信号の所定のしきい値レベルは、例えば、上記で検討したマイクロフォン・トランスジューサ素子における90dB SPL又は100dB SPLの音圧レベルに対応する。
【0010】
マイクロフォン増幅回路は、単一段のプレ増幅器を備えてもよく、直列接続された複数のプレ増幅器を備えてもよい。この両実施形態において、マイクロフォン増幅回路とマイクロフォン・トランスジューサ素子は、マイクロフォン・ハウジングの内部に配置することができる。
【0011】
マイクロフォン増幅回路は、全体をマイクロフォン・ハウジングに収容されてもよく、マイクロフォン・ハウジングと制御処理回路の間で分散配置されてもよく、又は、全体を制御処理回路内に収容されてもよい。制御処理回路は、後者の2つの実施形態において、混合信号ASICを備えてもよい。第1のケースでは、制御処理回路が、ディジタル論理専用のASICであってもよい。多段式のマイクロフォン増幅回路の実施形態は、カスケード式又は直列に接続された第1及び第2のプレ増幅器を備える。第1のプレ増幅器は、マイクロフォン・トランスジューサ素子のトランスジューサ信号に直接的に結合され、第1の電源電圧から電力が供給される、又は、第2のDC電圧レベルよりも低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力が供給される。さらに第2のプレ増幅器は、第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポートと、切替可能な電源に結合された電源ポートとを備える。この実施形態では、第1のプレ増幅器がユニティ・ゲイン・バッファであってよく、それは、例えば単一MOSFETやJFETソースフォロアなどであって、ユニティ電圧ゲインのためにその信号処理能力に対する需要が制限されたものであってよい。従って、第1のプレ増幅器は、第1の低い電源電圧又は同様に低いDC供給電圧レベルに結合される。第1の低い電源電圧のDCレベルは、約1.0Vとすることができ、当該電源電圧は、例えばリニア電圧レギュレータ又は単純なRCローパスフィルタを介して、聴覚装置の電池電圧から取り出すことがある。
【0012】
第2のプレ増幅器は、3dBから20dBまでの間といった大きな電圧増幅を有していることから、第1のプレ増幅器よりも、大きな信号処理能力を必要とすることがある。従って、第2のプレ増幅器の電源ポートは切替可能な電源に結合させており、それにより、例えば増幅済みマイクロフォン信号が上述した所定のしきい値レベルを超え、歪みを回避することが必要となったときに、レベル検出器によって第2の電源電圧を選択することができる。
【0013】
多段式及び分散配置式のマイクロフォン増幅回路の実施形態によれば、マイクロフォン・トランスジューサ素子と第1のプレ増幅器とは、マイクロフォンの共通のマイクロフォン・ハウジングに配置される。このマイクロフォン・ハウジングは、第1又は第3の電源電圧に結合された電源端子を備える。さらに第2のプレ増幅器、可制御切替機構、第1及び第2の電源、並びにレベル検出器は、聴覚装置の制御処理回路において一体化されている。
【0014】
切替可能な電源は、レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えることが好ましい。この可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力を介して第1の電源電圧と第2の電源電圧とにそれぞれ接続されている。さらに可制御切替機構の切替出力は、マイクロフォン増幅回路の電源ポートに接続されている。可制御切替機構は、以下でさらに詳細に説明するように、それぞれの制御端子が切替制御信号に接続された1つ又は複数の半導体スイッチを備えてもよい。
【0015】
有利な一実施形態では、マイクロフォン信号のレベルがディジタル領域で検出される。聴覚装置のこの実施形態は、増幅済みマイクロフォン信号などのマイクロフォン信号に基づいてディジタル化されたマイクロフォン信号を生成するように構成されたアナログ・ディジタル変換器を備えており、レベル検出器は、ディジタル化された増幅済みマイクロフォン信号のレベルを算定するように構成されたディジタル・レベル検出器を備える。ディジタル・レベル検出器は、可制御切替機構に、ディジタル制御信号を供給するように構成されている。一実施形態として、ディジタル・レベル検出器は、ディジタル・レベル検出器の機能をハードウェアの形で具現化するように、適当に構成されたディジタル論理回路を備えてもよい。代替的な一実施形態では、ディジタル・レベル検出器が、ディジタル・レベル検出器の機能をソフトウェアの形で具現化するように、プログラム・ルーチン又はソフトウェア・コンポーネントを備えてもよい。このソフトウェア・コンポーネントは、聴覚装置の上述した制御処理回路のソフトウェアプログラム可能なDSPコアが実行可能なプログラム命令からなる所定の組を備えてもよい。当業者であれば理解されるように、別の代替形態として、ディジタル・レベル検出器は、ソフトウェア・コンポーネント(複数可)とディジタル・ハードウェアとの組合せとして実現することもできる。
【0016】
第2の態様は、聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリに関する。このマイクロフォン・アセンブリは、マイクロフォン・ハウジングに設けられたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンを備える。マイクロフォン・トランスジューサ素子は、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を発生させる。マイクロフォン増幅回路は、トランスジューサ信号から増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されている。マイクロフォン増幅回路は、トランスジューサ信号に結合された信号入力ポートと、切替可能な電源に結合された電源ポートとを有する。切替可能な電源は、マイクロフォン増幅回路の電源入力に、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧と、第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧とを、選択的に接続するように構成されている。ここで、第2のDC電圧レベルは第1のDC電圧レベルよりも高い。レベル検出器は、マイクロフォン信号のレベルを検出するとともに、このマイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、マイクロフォン増幅回路の電源ポートに第1又は第2の電源電圧を接続するように構成されている。
【0017】
切替可能な電源は、第1の態様に関連して上述したように、レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えてもよい。この可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、第1の電源電圧及び第2の電源電圧にそれぞれ接続される。マイクロフォン増幅回路の電源ポートには切替出力が接続されている。
【0018】
マイクロフォン増幅回路は、第1の態様に関連して上記したように構成することができる。従って、一実施形態では、マイクロフォン増幅回路が、マイクロフォン・トランスジューサ素子のトランスジューサ信号に直接結合され、第1の電源電圧から電力が供給される、又は、第2のDC電圧レベルより低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力が供給される第1のプレ増幅器を備える。さらに、マイクロフォン増幅回路の第2のプレ増幅器は、第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポートと、切替可能な電源に結合された電源ポートとを備える。
【0019】
一実施形態として、第2のプレ増幅器は、マイクロフォン増幅回路の入力トランジスタと可制御切替機構の出力との間に結合させたバイアス電流源を備える。この方式では、バイアス電流源が可制御切替機構の出力側に接続され、同じバイアス電流源が、切替機構の状態から独立した入力トランジスタをバイアスするために好適に使用されることができる。マイクロフォン増幅回路のノイズ性能は、多くの場合、第2のプレ増幅器の入力トランジスタのノイズレベルによって支配されることになり、従って、第2のプレ増幅器に切替機構を介して第1の電源電圧を接続させるか第2の電源電圧を接続させるかとは無関係に、後者のノイズレベルを実質的に一定に維持することが有利となり得る。このケースでは、バイアス電流源が、マイクロフォン信号のレベルとは無関係に、実質的に一定のバイアス電流を提供するように構成することができる。このバイアス電流源は、入力トランジスタにおいて2μAと25μAとの間となるように、DCバイアス電流を設定するように構成してもよい。ここにおいて、実質的に一定のバイアス電流とは、DCバイアス電流の変動が、マイクロフォン信号のゼロレベルから、マイクロフォン・トランスジューサ素子において1kHzで100dBの音圧レベルに対応するマイクロフォン信号レベルまでの、10%未満であることを意味する。
【0020】
代替的な一実施形態では、可制御切替機構の入力側に2つの独立したバイアス電流源が接続されており、可制御切替機構の状態に応じて、入力トランジスタに対して異なるDCバイアス電流を好適に設定することができる。この実施形態によれば、第1の電源電圧と可制御切替機構の第1の入力との間に第1のバイアス電流源が結合され、第2の電源電圧と可制御切替機構の第2の入力の間に第2のバイアス電流源が結合される。但し、2つの独立したバイアス電流源はもちろん、可制御切替機構の状態とは無関係に、実質的に一定のバイアス電流が第2のプレ増幅器に提供されるように、実質的に同一のDCバイアス電流(例えば、上述したバイアス電流値)を提供するように構成されてもよい。従って、第1のプレ増幅器のバイアス電流もまた実質的に一定である場合、マイクロフォン増幅回路全体が実質的に一定のバイアス電流を有してもよい。第1と第2のバイアス電流源の各々は、添付の図面を参照して以下でさらに詳細に検討するようなPMOSトランジスタなどのトランジスタを備えてもよい。
【0021】
第1の電源電圧と第2の電源電圧との間の反復的な切替えに関連したポップ音やクリック音などの可聴性の産物の生成を最小限にするために、時定数回路が、レベル検出器に結合され、又は、レベル検出器内に一体化されてもよく、それにより、適当なアタック・タイム及び適当なリリース・タイムを設定してもよい。このアタック・タイムは、切替周波数成分が可聴周波数範囲を超える(すなわち、20kHzを超える)ような小さい値に設定することが好ましい。このアタック・タイムは、50μs未満、より好ましくは10μs未満とすることができる。アタック・タイムの間では、可制御切替機構を介してマイクロフォン増幅回路の電源ポートを第1の電源電圧から切断し、かつマイクロフォン増幅回路を第2の電源電圧に接続するために、切替制御信号を利用することができる。接続/切断の反対動作が、リリース・タイムの間に実行される。このリリース・タイムは、アタック・タイムよりかなり大きな値に設定することが好ましく、それにより、切替周波数成分の大部分が可聴周波数範囲未満(すなわち、20Hz未満)とすることができる。従って、時定数回路のリリース・タイムは、50msより大きな値に設定することができる。
【0022】
上記で簡潔に言及したように、可制御切替機構は、それぞれの制御端子が切替制御信号に接続された1つ又は複数の半導体スイッチを備えてもよい。こうした実施形態の1つによれば、可制御切替機構は、第1の切替入力と切替出力との間に接続された第1の半導体スイッチと、第2の切替入力と切替出力との間に接続された第2の半導体スイッチとを備える。第1及び第2の半導体スイッチの各々は、切替制御信号に結合された制御端子を有する。第1及び第2の半導体スイッチの各々は、低いオン抵抗、高いオフ抵抗、及び制御端子(すなわち、ゲート)での高インピーダンスを示すMOSFETなどの半導体スイッチを備えることが好ましい。
【0023】
有利な一実施形態では、第1及び第2のバイアス電流源の各々はまた、切替機構のスイッチとして機能し、これにより切替機構に関する上述した機能がマイクロフォン増幅回路へのバイアス電流供給と一体化される。こうした実施形態の1つでは、第1のバイアス電流源が、可制御切替機構の第1の半導体スイッチと一体化され、第2のバイアス電流源が、可制御切替機構の第2の半導体スイッチと一体化される。第1及び第2のバイアス電流源/スイッチの各々は、添付の図面を参照して以下でさらに詳細に開示するようなPMOS又はNMOSトランジスタを備えてもよい。この実施形態によれば、独立したバイアス電流源とスイッチとを利用する実施形態と比較して、マイクロフォン・アセンブリの構成要素の数を削減することができる。
【0024】
第1及び第2の電源電圧は、様々な種類の電圧供給によって生成することができる。上述したように、第1及び/又は第3の電源電圧は、聴覚装置の電池供給電圧から給電されるリニア電圧レギュレータ又は単純なRCローパスフィルタによって生成することができる。電池供給電圧は、従来の1.2V亜鉛−空気電池セルや、1つ又は複数の充電式バッテリセルといった、聴覚装置の電池源から生成され得る。マイクロフォン・アセンブリは、ブースト変換器やチャージ・ポンプといったDC−DC電力変換器であって、第2の電源電圧を生成するように構成させたものを備えてもよい。DC−DC電力変換器は、電池供給電圧から、又は、第1の電源電圧から供給を受けることができる。第2のDC電圧レベルは、DC−DC電力変換器を適切に適用することによって、第1のDC電圧レベルよりも1.5倍以上高くすることができ、例えば、第1のDC電圧レベルよりも1.5から3.0倍までの間で高くすることができる。
【0025】
マイクロフォン増幅回路と、可制御切替機構と、電圧供給と、制御処理回路とは、マイクロメートル未満のディジタルCMOSベースの半導体ダイ又は基板上で一体化させてもよい。
【0026】
聴覚装置は、マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えるマイクロフォンと、トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、増幅済みマイクロフォン信号を受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、マイクロフォン増幅回路に結合された制御処理回路と、増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器とを含む。マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合されている。切替可能な電源は、増幅済みマイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、マイクロフォン増幅回路に、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧と、第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧とを、選択的に接続するように構成されている。第2のDC電圧レベルは、第1のDC電圧レベルよりも高い。
【0027】
任意選択的に、マイクロフォン増幅回路は、マイクロフォン・トランスジューサ素子に結合され、第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルより低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力を受け取るように構成された第1のプレ増幅器と、第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び切替可能な電源に結合された電源ポートを備える第2のプレ増幅器とを備える。
【0028】
任意選択的に、マイクロフォン・トランスジューサ素子及び第1のプレ増幅器は、マイクロフォンのマイクロフォン・ハウジングに配置されている。マイクロフォン・ハウジングは、第1又は第3の電源電圧に結合された電源端子を備える。第2のプレ増幅器と、第1及び第2の電源と、レベル検出器とは、聴覚装置の制御処理回路で一体化される。
【0029】
任意選択的に、切替可能な電源は、検出レベルが所定のしきい値レベル未満であるときは、マイクロフォン増幅回路に第1の電源電圧を接続し、検出レベルが所定のしきい値レベル以上であるときは、マイクロフォン増幅回路に第2の電源電圧を接続するように構成される。
【0030】
任意選択的に、切替可能な電源は、レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備える。可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、第1の電源電圧及び第2の電源電圧に結合されている。切替可能な電源は、切替制御信号によって、第1の電源電圧又は第2の電源電圧をマイクロフォン増幅回路に選択的に接続するように構成されている。
【0031】
任意選択的に、マイクロフォン増幅回路は、増幅済みマイクロフォン信号に基づいてディジタル化されたマイクロフォン信号を生成するように構成されたアナログ・ディジタル変換器をさらに備える。レベル検出器は、ディジタル化されたマイクロフォン信号のレベルを算定するとともに、可制御切替機構に切替制御信号を供給するように構成されたディジタル・レベル検出器を備える。切替制御信号は、ディジタル切替制御信号である。
【0032】
聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリは、マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンと、トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、マイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器とを含、う。マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合されている。切替可能な電源は、マイクロフォン信号の検出レベルに基づいて、マイクロフォン増幅回路に第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、選択的に接続するように構成されている。第2のDC電圧レベルは、第1のDC電圧レベルよりも高い。
【0033】
任意選択的に、切替可能な電源は、レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えており、この可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、第1の電源電圧と第2の電源電圧とに接続されている。切替可能な電源は、切替制御信号によって、マイクロフォン増幅回路に第1の電源電圧又は第2の電源電圧を選択的に接続するように構成されている。
【0034】
任意選択的に、マイクロフォン増幅回路は、マイクロフォン・トランスジューサ素子に結合されており、第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルより低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力を受け取るように構成された第1のプレ増幅器と、第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び切替可能な電源に結合された電源ポートを備える第2のプレ増幅器と、を備える。
【0035】
任意選択的に、マイクロフォン・アセンブリは、マイクロフォン増幅回路の入力トランジスタと制御可能な切替機構の出力との間に結合されたバイアス電流源をさらに含む。
【0036】
任意選択的に、バイアス電流源は、マイクロフォン信号のレベルとは無関係に、実質的に一定のバイアス電流を提供するように構成されている。
【0037】
任意選択的に、マイクロフォン・アセンブリは、第1の電源電圧と可制御切替機構の第1の切替入力との間に結合された第1のバイアス電流源と、第2の電源電圧と可制御切替機構の第2の切替入力との間に結合された第2のバイアス電流源と、をさらに含む。
【0038】
任意選択的に、マイクロフォン・アセンブリは、レベル検出器に結合されるとともに、切替制御信号のアタック・タイム及びリリース・タイムを設定するように構成された時定数回路をさらに含み、切替制御信号は、アタック・タイムの間ではマイクロフォン増幅回路を第1の電源電圧から切断するとともに、可制御切替機構を介してマイクロフォン増幅回路を第2の電源電圧に接続させる。
【0039】
任意選択的に、可制御切替機構は、第1の切替入力と切替出力の間に接続された第1の半導体スイッチと、第2の切替入力と切替出力の間に接続された第2の半導体スイッチとを備え、第1及び第2の半導体スイッチの各々は、レベル検出器に結合された制御端子を有する。
【0040】
任意選択的に、第1のバイアス電流源が可制御切替機構の第1の半導体スイッチと一体化されており、第2のバイアス電流源が可制御切替機構の第2の半導体スイッチと一体化されている。
【0041】
他のさらなる態様及び特徴については以下の詳細な説明を読むことにより明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0043】
上記した添付図面に関連付けて、実施形態をさらに詳細に説明する。
【0044】
以下では様々な実施形態について図面を参照しながら説明する。さらに、これらの図面が実施形態の説明を容易にすることのみを意図したものであることを理解すべきである。これらは、本発明に関する網羅的な説明や、本発明の範囲に対する限定を意図したものではない。さらに図示した実施形態は、必ずしもその態様や利点のすべてを示していない。ある特定の実施形態に関連して説明する態様や利点は、必ずしも当該実施形態を限定するものではなく、かつ他の任意の実施形態で(それについての図示がない場合やそれについての明示的な記載がない場合であっても)実施することが可能である。
【0045】
図1は、聴覚装置の切替可能な電源を備えたマイクロフォン・アセンブリ100の簡略概要ブロック図である。聴覚装置は、耳かけ型(Behind−the−Ear;BTE)、外耳道挿入型(In−the−Canal;ITC)、完全外耳道挿入型(Completely−in−Canal;CIC)やその他など、任意の種類の補聴器ハウジング様式を備えることできる。聴覚装置は、出力増幅器と、制御処理回路と、外耳道音圧を発生させるための小型レシーバ/スピーカといった、ある種の通例の構成要素(但し、簡略とするためにこれらはすべて省略している)を備えることできる。制御処理回路は、アナログ・ディジタル変換器ΣΔ1 115の出力を介してマイクロフォン・アセンブリ100の出力に供給されるディジタル化されたマイクロフォン信号に結合させることができる。制御処理回路は、聴覚装置のユーザの聴覚障害に応じてM
Mからのディジタル化されたマイクロフォン信号に対して1つ又は複数の信号処理機能を適用する、ソフトウェアプログラム可能なDSPコアを備えることできる。これらの信号処理機能は、非線形増幅、ノイズ低減、周波数応答成形、その他などの機能に関して異なる処理パラメータを備えることできる。
【0046】
マイクロフォン・アセンブリ100は、外部からアクセス可能なプラス側電源端子V
DDを通じて電力供給を受けるマイクロフォンM
Mを備える。このマイクロフォン・アセンブリM
Mは、マイクロフォン・ハウジング(図示せず)内に設けられたマイクロフォン・トランスジューサ素子(図示せず)を備える。このマイクロフォン・トランスジューサ素子は、音の受け取りに応答してトランスジューサ信号を生成する容量性エレクトレット・トランスジューサ素子を備えることができる。このマイクロフォンM
Mはさらに、マイクロフォン・トランスジューサ素子の出力に直接結合された第1のプレ増幅器(図示せず)を備える。このプレ増幅器は、容量性エレクトレット・トランスジューサ素子に最小の信号損失で結合可能となるように、極めて高い入力インピーダンスを有することができる。第1のプレ増幅器には、プラス側電源端子V
DDから電力が供給される。増幅済み又はバッファリング済みのマイクロフォン信号は、マイクロフォン信号出力端子103上の第1のプレ増幅器によって、マイクロフォン・アセンブリ100の別のマイクロフォン増幅回路101に一体化された第2のプレ増幅器に供給される。第2のプレ増幅器は、そのゲート入力が増幅済み又はバッファリング済みのマイクロフォン信号に結合されるPMOSトランジスタM1を備えた入力段を備える。PMOSトランジスタM1は、ドレイン又は負荷回路105(たとえば、1つ又は複数の負荷抵抗器を備える)と連携して、ΣΔ1アナログ・ディジタル変換器115によるディジタル形式への変換前に、マイクロフォンM
Mによって伝達されたバッファリング済み又は増幅済みのマイクロフォン信号へ、所定の僅かな信号増幅を提供するように構成されることができる。当業者であれば理解されるように、第2のプレ増幅器は、PMOSトランジスタM1で示したように単一の増幅段を備えてもよいし、複数の増幅段(たとえば、カスケード式に結合させた増幅段)を備えてもよい。さらにM1は、PMOSトランジスタで示した以外の別の種類のトランジスタ素子(例えば、NMOSトランジスタ、JFET又はバイポーラ(BJT)トランジスタ)を備えてもよい。
【0047】
マイクロフォン増幅回路101はさらに、切替機構SW1を備えた切替可能な電源102と、PMOSトランジスタM2及びM3と、2つの独立した電源電圧V
DDL及びV
DDHとを備える。第1の電源電圧V
DDLは、第1のDC電圧レベルを提供する。第2の電源電圧V
DDHは、第1のDC電圧レベルと比べて絶対値として高い第2のDC電圧レベル(即ち、より大きく正であるDC電圧又はより大きく負であるDC電圧)を有する。第1の電源電圧V
DDLは、マイクロフォンM
Mのプラス側電源端子V
DDに与えられ得る。第1及び第2のDC電圧レベルの絶対値ならびにこれらの差は、当該聴覚装置の特性に応じて様々となり得る。聴覚装置の電源が1.2V亜鉛−空気電池などの典型的な補聴器電池セルである場合、第1のDC電圧レベルは、リニア・レギュレータや単純なRCベースのローパスフィルタなどの電圧レギュレータによって、約0.9〜1.1Vになるように調整されることができる。この状況において、第2のDC電圧レベルは、第1のDC電圧レベルの約2倍の値(すなわち、約1.8〜2.2V)になるように設定されることができる。当業者であれば理解されるように、第2の電源電圧V
DDHは、適当に構成されたDC−DC電力変換器117、例えば、マイクロフォン増幅回路101の電池電圧端子VBATに直接結合されるか、上述の調節された電圧に結合されるブースト変換器やチャージ・ポンプによって生成することができる。DC−DC変換器117の次には、第2の電源電圧V
DDHに対する供給ノイズ又はリップルを抑制するために、リニアタイプの電圧レギュレータを続けた後に、この後者をM3のソース端子に結合させることできる。
【0048】
切替可能な電源102のPMOSトランジスタM3は、PMOSトランジスタM1の周りの入力段に対する第1の実質的に一定のバイアス電流源として構成されており、SW1がこのバイアス電流源をM1の電源ポート又は入力119に接続したときに、M1に対して第1の低い電源電圧V
DDHから所望の事前設定されたDCバイアス電流を供給する。バイアス電流を大きくすると、電力消費の上昇と引き換えにノイズが低下することから、DCバイアス電流の選択されるレベルは、入力段トランジスタM1のノイズ要件に応じて様々となる。但し、典型的な補聴器用途では、M3は、2μAと25μAとの間の第1のDCバイアス電流をM1に伝達するように構成され得る。所望の第1のDCバイアス電流は、M3のゲート端子113に結合され、適当なDCバイアス電圧V
BIASを供給する適当に構成された電流ミラー回路(図示せず)によって設定されることができる。切替可能な電源102のPMOSトランジスタM2は、PMOSトランジスタM1の周りの入力段に対する第2の一定バイアス電流源として構成されており、SW1がこのバイアス電流源をM1の電源ポート119に接続したときに、M1に対して第2の(より高い)電源電圧V
DDHから所望の第2のDCバイアス電流を供給する。典型的な補聴器用途では、M2は、同じ接続について上述した理由のために、2μAと25μAとの間の第2のDCバイアス電流レベルを伝達するように構成され得る。従って、切替機構SW1は、切断されたバイアス電流源がカットオフされて本質的に電流を有さないようにしつつ、入力段に動作電流を供給するために、第1のバイアス電流源M3と第2のバイアス電流源M2のいずれかを、M1の電源ポート119へ選択的に接続するように構成されている。
【0049】
当業者であれば、第1のDCバイアス電流と第2のDCバイアス電流とが、本質的に同一のレベルに設定し得ることを理解されよう。これによれば、マイクロフォン増幅回路の入力段のノイズレベルを、有効化/選択されたバイアス電流源と無関係に、ほとんど一定に保つことができる。これは、M1のトランジスタ寸法が十分に大きく、フリッカーノイズを影響のないレベルまで低減できる場合では、バイアス電流レベルがノイズレベルに関する支配的な要因となるためである。但し、代替的な実施形態として、第1のDCバイアス電流レベルは、M2とM3の適当な構成によって、第2のDCバイアス電流レベルと比べて顕著に大きいレベル(たとえば、2倍の大きさ)に設定されてもよい。
【0050】
マイクロフォン増幅回路101は、第2のプレ増幅器の出力ノードにおいて、増幅済みマイクロフォン信号114のレベルを検出するように構成されたレベル検出器107をさらに備える。この出力ノードは、
図1に概要を示したようなPMOSトランジスタM1の周りに構成された入力段の出力となることがある。当業者であれば、マイクロフォン増幅回路内に存在する他のマイクロフォン信号を、代わりにレベル検出の目的で使用することができることを理解されよう。レベル検出器107は、ピーク電圧やピーク電力、RMS電圧又は電力レベル、平均電圧又は電力レベル、その他など増幅済みマイクロフォン信号に関する様々な種類のレベル推定を行うように構成されることできる。レベル検出器107は、増幅済みマイクロフォン信号114の検出レベルをしきい電圧又は基準電圧と比較するとともに、検出レベルがしきい電圧を超えるかしきい電圧未満であるかに基づいて、第1又は第2の電源電圧V
DDL、V
DDHを第2のプレ増幅器の電源入力119へ選択的に接続するように構成されることができる。レベル検出器107は、任意選択のリリース及びアタック・タイム回路109を通じて、適当な切替制御信号111を生成するとともに、その制御信号を切替機構SW1の1つ又は複数の制御入力に与える。それにより、所望の電源電圧が選択され、SW1を介して導通されるとともに、その間は他の供給電圧が切断される。
【0051】
レベル検出器107のしきい電圧又は基準電圧は、切替機構SW1を介して第1の電源電圧V
DDLから第2のより高い電源電圧V
DDHへの切替えが望ましいとされる増幅済みマイクロフォン電圧のある特定のレベルに対応した値に設定されることがある。供給電圧を切替えることは、例えば、M1の周りの第2のプレ増幅器の入力段が、マイクロフォンM
Mによって生成された増幅済みマイクロフォン信号114の電圧信号揺れを、聴覚可能な歪みを伴わずに処理することが不可能であることから望ましいといえる。この状況は、本実施形態ではマイクロフォン・ハウジングに配置される第1のプレ増幅器の電源電圧V
DDが第1の電源電圧V
DDLと概ね等しく、かつ、電流源M3と入力トランジスタM1を正しく動作可能とするために、第2のプレ増幅器が入力信号とV
DD供給電圧の間の最小電圧ヘッドルームを有する場合に、特に関連深い。第2のプレ増幅器の信号処理能力は、その電源ポート119をより高い電源電圧V
DDHに結合させることによって、入力段トランジスタM1のドレインにおいて歪みのないac信号電圧揺れが付随的に増大することから、顕著に改善される。他方、M1によって引き出されるDCバイアス電流がここで第2のより高い電源電圧V
DDHによって供給されると、M1のDCバイアス電流が概ね一定に保持されていれば、第2のプレ増幅器の電力消費が顕著に増大することを意味する。第1の電源電圧V
DDLが1.0VのDCレベルを有し、第2の電源電圧V
DDHが2.0VのDCレベルを有すると仮定すると、電源電圧の切替えによって第1及び第2の電源における実際の変換損失に応じて電力消費は概ね2倍になる。しかし、レベル検出器のしきい電圧を調整してマイクロフォンM
Mの位置における基準音圧が適当に高いレベル(たとえば、90dB SPLを超える又は100dB SPLを超えるようなマイクロフォン・トランスジューサ素子上の音圧レベルに対応する)になるように選択されている場合、実際の多くの音響環境において、第2のプレ増幅器が第2の電源電圧V
DDHに結合されている総時間は、第2のプレ増幅器が第1の電源電圧V
DDLに結合されている総時間と比較して短くなり得る。従って、長期的には、その電力消費の増加は、マイクロフォン・アセンブリの平均電力消費の僅かな上昇をもたらすに過ぎない。
【0052】
このため、第1及び第2の電源電圧V
DDL及びV
DDHと連携した切替可能な電源102により、第2のプレ増幅器は、高い音圧レベルにおいても、歪み無く、かつ一定の高供給電圧動作により生じる従来技術のプレ増幅器の平均電力消費の顕著な上昇を伴うことなく、マイクロフォン信号の最大ac信号揺れを処理することが可能となる。本マイクロフォン増幅回路では、マイクロフォン音圧レベルが低いレベル又は通常のレベルにあるときに、プレ増幅器の電源が第1のより低い電源電圧V
DDLに結合されるため、第2のプレ増幅器の平均電力消費がより低く保たれる。これは、聴覚装置の日常的な使用において特に最も一般的な音響環境である。さらに、V
DDLへの切替えによって第2のプレ増幅器のノイズレベルが大きく影響を受けないように、第2の電源電圧から第1の電源電圧V
DDLへの切替えにおいて、第2のプレ増幅器内におけるDCバイアス電流が本質的に不変に保たれ得ることは注目すべきことである。
【0053】
上述したように、レベル検出器107は、任意選択のリリース及びアタック・タイム回路109を通じて、適当な切替制御信号111を生成する。当業者であれば、リリース及びアタック・タイム回路109を、レベル検出器107と一体化し得ることが理解されよう。リリース及びアタック・タイム回路109の役割は、第1の電源電圧V
DDLと第2の電源電圧V
DDHとの間の切替えに関連したポップ音やクリック音などの可聴性の産物を最小限にするように、切替制御信号111の適当なアタック・タイム及び適当なリリース・タイムを設定することである。このアタック・タイムは、切替周波数成分が可聴周波数範囲を超える(すなわち、20kHzを超える)ような小さい値に設定することが好ましい。アタック・タイムは50μs未満とすることができる。アタック・タイムの間において、切替制御信号は、可制御切替機構SW1を介して、第2のプレ増幅器の電源ポート119を第1の電源電圧V
DDLから切断するとともに、これを第2の電源電圧V
DDHに接続する。リリース・タイムは、切替周波数成分の大部分が可聴周波数範囲未満(すなわち、20Hz未満)に入るように、アタック・タイムよりかなり大きな値に設定することが好ましい。またこれによれば、制御信号がパルス状の音響パターンに応答して急激に上下に変化することがなく、たとえば音圧が上述した音圧しきい値未満に収まるような妥当な時間間隔にわたって、第2の電源電圧V
DDHへの接続を維持することが保証される。リリース・タイムは50msより大きい値に設定され得る。リリース・タイムの間において、切替制御信号111は、可制御切替機構SW1を介して、第2のプレ増幅器の入力段の電源ポート119を第2の電源電圧V
DDHから切断するとともに、これを第1の電源電圧V
DDLに接続する。
【0054】
可制御切替機構SW1は、様々な方式で構成され得る。一実施形態において、SW1は、その各々が単独の切替制御信号により制御された独立に動作する1対の半導体スイッチを備える。従って、この実施形態では、切替制御信号を二値信号とすることができる。この一対の半導体スイッチの第1の半導体スイッチは、第1の切替入力と切替出力の間に接続されている(ここで、後者は第2のプレ増幅器の電源ポート119に接続されている)。この切替入力は、第1の電源電圧V
DDLと第2の電源電圧V
DDHのうちの一方に接続されている。切替機構の第2の切替入力と切替出力の間には、第2の半導体スイッチが接続されている。第2の半導体スイッチの入力は、第1の半導体スイッチとは反対の電源電圧に接続されている。第1と第2の半導体スイッチの各々は、低いオン抵抗、高いオフ抵抗及び制御端子(すなわち、ゲート)での高インピーダンスを示すMOSFETを備えることができる。
【0055】
増幅済みマイクロフォン信号114の変換又はディジタル化を行うΣΔ1アナログ・ディジタル変換器115は、たとえば1から10MHzの間といったオーバーサンプリング速度で動作することができる。
図2に関連して以下で検討するような別の実施形態では、増幅済みマイクロフォン信号のディジタル化によって生じる電源切替プロセスの時間遅延を最小限にするために、別の種類のアナログ・ディジタル変換器が利用されている。時間遅延が短いことは、以下で詳細に検討するように、本実施形態で利用されるアナログ領域ではなくディジタル化済み/サンプリング済みのマイクロフォン信号に基づいたディジタル領域でレベル検出器を動作させる際に有利となり得る。
【0056】
図2は、第2の実施形態に応じた切替可能な電源202を備えた聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリ200の簡略概要ブロック図である。比較を容易にするために、本実施形態及び上述した第1の実施形態において同じ特徴には、対応する参照番号が付与されている。当業者であれば、マイクロフォンM
Mの特性及び受動的及び能動的なデバイス及び回路ブロックの特性に関する上の一般的所見は、特に否定する記述がない限り、本実施形態の対応するデバイスについても等しく適用可能であることが理解されよう。本マイクロフォン・アセンブリ200とマイクロフォン・アセンブリ100の上述した実施形態との主な違いは、このレベル検出器207が、アナログ・ディジタル変換器215の出力の位置に供給されるディジタル化された増幅済みマイクロフォン信号216を検出し、これに応じてディジタル領域で動作することである。ディジタル化された増幅済みマイクロフォン信号216は、第2のプレ増幅器の出力の位置における増幅済みマイクロフォン信号214のサンプリング及び変換によって導出される。従って、レベル検出器207は、ディジタル化されたマイクロフォン信号216に基づいて動作するように、適当に構成されたディジタル論理回路を備えることができる。上述したように、アナログ・ディジタル変換器215は、アナログ・ディジタル変換器215の入力における増幅済みマイクロフォン信号214から切替制御信号211までの時間遅延を最小化するために、フラッシュ変換器など待機時間が低いタイプであることが好ましい。当業者であれば、レベル検出器207及び/又は任意選択のリリース及びアタック・タイム回路209が、聴覚装置の上述した制御処理回路のソフトウェアプログラム可能なDSPコアの実行可能プログラム命令からなる所定の組を含んだ、それぞれのプログラム・ルーチン/ソフトウェア・コンポーネントとして具現化し得ることを理解されよう。後者の実施形態によれば、レベル検出器207とリリース及びアタック・タイム回路209のそれぞれの機能の設計及び適応において、大きな自由度を得ることができる。
【0057】
図3は、第3の実施形態に応じた切替可能な電源302を備えた聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリ300の簡略概要ブロック図である。比較を容易にするために、本実施形態及び上述した第1の実施形態において同じ特徴には、対応する参照番号が付与されている。当業者であれば、マイクロフォンM
Mの特性及び受動的及び能動的なデバイス及び回路ブロックの特性に関する上の一般的所見は、特に否定する記述がない限り、本実施形態の対応するデバイスについても等しく適用可能であることが理解されよう。本マイクロフォン・アセンブリ300とマイクロフォン・アセンブリ100、200の上述した実施形態との主な違いは、一定バイアス電流源M3及びM2の各々がさらに、切替器の役割をしていること、即ち、独立した切替機構SW1に関する上述の機能が一体化されていることである。一定バイアス電流源M3の制御又はゲート端子313bは、図示したように任意選択のリリース及びアタック・タイム回路309から供給される、又は直接的にレベル検出器307から供給される第1の制御信号311bによって制御される。制御又はゲート端子313bはまた、
図1のM3に関して検討したように一定バイアス電流源M3がアクティブであるときに所望のDCバイアス電流をM1に設定するために、適当なDCバイアス電圧V
BIASに接続されている。第1の制御信号311bは、一定バイアス電流源M3がアクティブのときに第1の制御信号311bが高インピーダンス状態に設定されるように、3状態出力ドライバ又はポートによって供給されてもよい。一定バイアス電流源M3が代ってオフにされたとき、この3状態出力ドライバは、制御又はゲート端子313bをインピーダンスが低い固定の論理レベル又は状態まで引き寄せることができる。これによって、制御又はゲート端子313bが適当な電位にされ、PMOSトランジスタM3が、オフ状態又は非導通状態に切替えられる。一定バイアス電流源M2は、制御又はゲート端子313aにおける電圧を、リリース及びアタック・タイム回路309からの又は直接的にレベル検出器307からの第2の制御信号311aによって制御することにより、対応する方式で制御されることができる。
【0058】
項目:
1.マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応じてトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えるマイクロフォンと、
前記トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号を受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、前記マイクロフォン増幅回路に結合させた制御処理回路と、
を備え、
前記マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合された電源ポートを有し、前記切替可能な電源は、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路の電源ポートへ選択的に接続するように構成されており、前記第2のDC電圧レベルは前記第1のDC電圧レベルより高く、
前記増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するとともに、前記マイクロフォン信号の検出されたレベルに基づいて、前記第1及び第2の電源電圧を前記電源ポートに接続するように構成されたレベル検出器をさらに備える、
を備える聴覚装置。
【0059】
2.前記マイクロフォン増幅回路は、
前記マイクロフォン・トランスジューサ素子のトランスジューサ信号に直接結合され、前記第1の電源電圧又は前記第2のDC電圧レベルよりも低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力が供給される第1のプレ増幅器と、
前記第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び前記切替可能な電源に結合された電源ポートを備える第2のプレ増幅器と、
を備える、項目1に記載の聴覚装置。
【0060】
3.前記マイクロフォン・トランスジューサ素子及び前記第1のプレ増幅器は、前記第1又は第3の電源電圧に結合された電源端子を備える前記マイクロフォンの共通のマイクロフォン・ハウジングに配置されており、
前記第2のプレ増幅器と、前記第1及び第2の電源と、前記レベル検出器とは聴覚装置の前記制御処理回路に一体化されている、
項目2に記載の聴覚装置。
【0061】
4.前記マイクロフォン増幅回路と前記マイクロフォン・トランスジューサ素子は、マイクロフォン・ハウジングの内部に配置されている、項目2に記載の聴覚装置。
【0062】
5.前記切替可能な電源は、前記検出レベルが所定のしきい値レベル未満であるときは、前記第1の電源電圧を前記マイクロフォン増幅回路の前記電源ポートに接続し、前記検出レベルが前記所定のしきい値レベル以上であるときは、前記第2の電源電圧を前記電源ポートに接続するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の聴覚装置。
【0063】
6.前記切替可能な電源は、前記レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えており、
前記可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とに結合されており、
切替出力が、前記マイクロフォン増幅回路の電源ポートに接続されている、
上記項目のいずれかに記載の聴覚装置。
【0064】
7.前記マイクロフォン増幅回路は、増幅済みマイクロフォン信号に基づいてディジタル化されたマイクロフォン信号を生成するように構成されたアナログ・ディジタル変換器をさらに備え、
前記レベル検出器は、前記ディジタル化されたマイクロフォン信号のレベルを算定するとともに、前記可制御切替機構にディジタル切替制御信号を供給するように構成されたディジタル・レベル検出器を備える、
項目6に記載の聴覚装置。
【0065】
8.聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリであって、
マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応じてトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンと、
前記トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路であって、前記トランスジューサ信号に結合された信号入力ポートと、切替可能な電源に結合された電源ポートとを有し、前記切替可能な電源は、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路の電源ポートへ選択的に接続するように構成されており、前記第2のDC電圧レベルは前記第1のDC電圧レベルより高い、マイクロフォン増幅回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するとともに、前記マイクロフォン信号の検出されたレベルに基づいて、前記第1及び第2の電源電圧を前記電源ポートに接続するように構成されたレベル検出器と、
を備えるマイクロフォン・アセンブリ。
【0066】
9.前記切替可能な電源は、前記レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えており、
前記可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とに接続されており、
切替出力が、前記マイクロフォン増幅回路の電源ポートに接続されている、
項目8に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0067】
10.前記マイクロフォン増幅回路は、
前記マイクロフォン・トランスジューサ素子のトランスジューサ信号に直接結合され、前記第1の電源電圧又は前記第2のDC電圧レベルよりも低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力が供給される第1のプレ増幅器と、
前記第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び前記切替可能な電源に結合された電源ポートを備える第2のプレ増幅器と、
を備える、項目8又は9に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0068】
11.前記マイクロフォン増幅回路の入力トランジスタと前記可制御切替機構の出力との間に結合されたバイアス電流源をさらに備える、項目10に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0069】
12.前記バイアス電流源は、前記マイクロフォン信号の前記レベルとは無関係に、実質的に一定のバイアス電流を提供するように構成されている、項目11に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0070】
13.前記第1の電源電圧と前記可制御切替機構の前記第1の切替入力との間に結合された第1のバイアス電流源と、
前記第2の電源電圧と前記可制御切替機構の前記第2の切替入力との間に結合された第2のバイアス電流源と、
をさらに備える、項目9から12のいずれかに記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0071】
14.前記第1及び第2のバイアス電流源は、実質的に等しいバイアス電流を提供するように構成され、それにより、前記可制御切替機構の状態とは独立して、前記マイクロフォン増幅回路へ実質的に一定のバイアス電流を提供する、項目13に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0072】
15.前記レベル検出器に結合されるとともに、前記切替制御信号のアタック・タイム及びリリース・タイムを設定するように構成された時定数回路をさらに備え、
前記切替制御信号前記のアタックでは、前記可制御切替機構を介して、後者が前記マイクロフォン増幅回路の電源ポートを前記第1の電源電圧から切断するとともに、当該電源ポートを前記第2の電源電圧に接続させる、項目8から14のいずれかに記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0073】
16.前記時定数回路は、50μs未満の、より好ましくは10μs未満のアタック・タイムを提供するように構成された、項目15に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0074】
17.前記可制御切替機構は、
前記第1の切替入力と切替出力の間に接続された第1の半導体スイッチと、
前記第2の切替入力と前記切替出力の間に接続された第2の半導体スイッチとを備え、
前記第1及び第2の半導体スイッチの各々は、前記切替制御信号に結合された制御端子を有する、項目8から16のいずれかに記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0075】
18.第1のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第1の半導体スイッチと一体化され、第2のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第2の半導体スイッチと一体化されている、項目17に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0076】
19.前記第2の電源電圧を生成するように構成された、ブースト変換器又はチャージ・ポンプといったDC−DC電力変換器と、
前記第1の電源電圧及び/又は前記第3の電源電圧を生成するように構成されたリニア電圧レギュレータと、
の少なくとも一方をさらに備える項目8から18のいずれかに記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0077】
20.マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応じてトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えるマイクロフォンと、
前記トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号の受け取り、ユーザの聴覚障害に応じて処理するために、前記マイクロフォン増幅回路に結合させた制御処理回路と、
前記増幅済みマイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器と、
を備え、
前記マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合されており、前記切替可能な電源は、前記増幅済みマイクロフォン信号の前記検出レベルに基づいて、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路へ選択的に接続するように構成されており、前記第2のDC電圧レベルは前記第1のDC電圧レベルより高い、
聴覚装置。
【0078】
21.前記マイクロフォン増幅回路は、
前記マイクロフォン・トランスジューサ素子に結合されており、前記第1の電源電圧又は前記第2のDC電圧レベルよりも低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力を受け取るように構成された第1のプレ増幅器と、
前記第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び前記切替可能な電源に結合された電源ポートを備えた第2のプレ増幅器と、
を備える、項目20に記載の聴覚装置。
【0079】
22.前記マイクロフォン・トランスジューサ素子及び前記第1のプレ増幅器は、前記第1又は第3の電源電圧に結合された電源端子を備える前記マイクロフォンのマイクロフォン・ハウジングに配置されており、
前記第2のプレ増幅器と、前記第1及び第2の電源と、前記レベル検出器とは聴覚装置の前記制御処理回路に一体化されている、
項目21に記載の聴覚装置。
【0080】
23.前記切替可能な電源は、前記検出レベルが所定のしきい値レベル未満であるときは、前記第1の電源電圧を前記マイクロフォン増幅回路に接続し、前記検出レベルが前記所定のしきい値レベル以上であるときは、前記第2の電源電圧を前記マイクロフォン増幅回路に接続するように構成されている、項目20に記載の聴覚装置。
【0081】
24.前記切替可能な電源は、前記レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えており、
前記可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とに結合されており、
前記切替可能な電源は、前記切替制御信号によって前記マイクロフォン増幅回路に前記第1の電源電圧又は前記第2の電源電圧を選択的に接続するように構成されている、
項目20に記載の聴覚装置。
【0082】
25.前記マイクロフォン増幅回路は、増幅済みマイクロフォン信号に基づいてディジタル化されたマイクロフォン信号を生成するように構成されたアナログ・ディジタル変換器をさらに備え、
前記レベル検出器は、前記ディジタル化されたマイクロフォン信号のレベルを算定するとともに、前記可制御切替機構に前記切替制御信号を供給するように構成されたディジタル・レベル検出器を備え、前記切替制御信号はディジタル切替制御信号である、
項目24に記載の聴覚装置。
【0083】
26.聴覚装置のためのマイクロフォン・アセンブリであって、
マイクロフォン・ハウジングに設けられ、音の受け取りに応じてトランスジューサ信号を提供するように構成されたマイクロフォン・トランスジューサ素子を備えたマイクロフォンと、
前記トランスジューサ信号に基づいて増幅済みマイクロフォン信号を生成するように構成されたマイクロフォン増幅回路と、
前記マイクロフォン信号のレベルを検出するように構成されたレベル検出器と、
を備え、
前記マイクロフォン増幅回路は、切替可能な電源に結合されており、前記切替可能な電源は、前記マイクロフォン信号の前記検出レベルに基づいて、第1のDC電圧レベルを有する第1の電源電圧又は第2のDC電圧レベルを有する第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路へ選択的に接続するように構成されており、前記第2のDC電圧レベルは前記第1のDC電圧レベルより高い、
マイクロフォン・アセンブリ。
【0084】
27.前記切替可能な電源は、前記レベル検出器が生成した切替制御信号に応答する可制御切替機構を備えており、
前記可制御切替機構は、第1及び第2の切替入力をそれぞれ介して、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とに接続されており、
前記切替可能な電源は、前記切替制御信号によって、前記第1の電源電圧又は前記第2の電源電圧を、前記マイクロフォン増幅回路へ選択的に接続するように構成されている、
項目26に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0085】
28.前記マイクロフォン増幅回路は、
前記マイクロフォン・トランスジューサ素子に結合されているとともに、前記第1の電源電圧又は前記第2のDC電圧レベルよりも低い第3のDC電圧レベルを有する第3の電源電圧から電力を受け取るように構成された第1のプレ増幅器と、
前記第1のプレ増幅器の信号出力ポートに結合された信号入力ポート及び前記切替可能な電源に結合された電源ポートを備える第2のプレ増幅器と、
を備える、項目26に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0086】
29.前記マイクロフォン増幅回路の入力トランジスタと前記可制御切替機構の出力との間に結合されたバイアス電流源をさらに備える、項目27に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0087】
30.前記バイアス電流源は、前記マイクロフォン信号の前記レベルとは無関係に、実質的に一定のバイアス電流を提供するように構成されている、項目29に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0088】
31.前記第1の電源電圧と前記可制御切替機構の前記第1の切替入力との間に結合された第1のバイアス電流源と、
前記第2の電源電圧と前記可制御切替機構の前記第2の切替入力との間に結合された第2のバイアス電流源と、
をさらに備える、項目27に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0089】
32.前記レベル検出器に結合されるとともに、前記切替制御信号のアタック・タイム及びリリース・タイムを設定するように構成された時定数回路をさらに備え、
前記アタック・タイムの間における切替制御信号は、前記可制御切替機構を介して、前記マイクロフォン増幅回路を前記第1の電源電圧から切断するとともに、前記マイクロフォン増幅回路を前記第2の電源電圧に接続させる、項目27に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0090】
33.前記可制御切替機構は、
前記第1の切替入力と切替出力の間に接続された第1の半導体スイッチと、
前記第2の切替入力と前記切替出力の間に接続された第2の半導体スイッチとを備え、
前記第1及び第2の半導体スイッチの各々は、前記レベル検出器に結合された制御端子を有する、項目27に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0091】
34.第1のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第1の半導体スイッチと一体化され、第2のバイアス電流源は、前記可制御切替機構の前記第2の半導体スイッチと一体化されている、項目33に記載のマイクロフォン・アセンブリ。
【0092】
特定の実施形態について図示し説明してきたが、これらは特許請求した発明を限定することを意図したものでないと理解されるとともに、当業者には特許請求した発明の精神及び趣旨を逸脱することなく様々な変更及び修正を行い得ることは明らかであろう。したがって明細書及び図面は、制約の意味ではなく例証の意味であると見なすべきである。特許請求した発明は、代替形態、修正形態及び等価形態を包含するように意図している。