(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-146564(P2015-146564A)
(43)【公開日】2015年8月13日
(54)【発明の名称】タッチセンサ
(51)【国際特許分類】
H03K 17/96 20060101AFI20150717BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20150717BHJP
【FI】
H03K17/96 A
G06F3/041 450
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-87355(P2014-87355)
(22)【出願日】2014年4月21日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0012191
(32)【優先日】2014年2月3日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154379
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジャン ホ
(72)【発明者】
【氏名】オ,ボム ソク
(72)【発明者】
【氏名】リ,テ ギョン
【テーマコード(参考)】
5J050
【Fターム(参考)】
5J050AA48
5J050BB22
5J050BB23
5J050CC12
5J050FF25
5J050FF35
(57)【要約】
【課題】無線通信のためのアンテナパターンをウィンドウ基板上のベゼル部に形成することで、周波数帯域による様々なアンテナパターンの実装空間を確保できるタッチセンサを提供する。
【解決手段】本発明のタッチセンサ10は、中央領域R1および中央領域R1を囲んで形成される周縁領域R2を有するウィンドウ基板100と、ウィンドウ基板100の裏面上の周縁領域R2に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層を有するベゼル部130と、ベゼル部130に形成され、外部との無線通信の際に無線信号を送信または受信するアンテナパターン140と、ベース基板上に形成される電極パターンを有し、前記電極パターンが、中央領域R1に対応し、アンテナパターン140と異なる平面上に形成されるセンサモジュール160と、を含むものである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央領域および前記中央領域を囲んで形成される周縁領域を有するウィンドウ基板と、
前記ウィンドウ基板の裏面上の前記周縁領域に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層を有するベゼル部と、
前記ベゼル部に形成され、外部との無線通信の際に無線信号を送信または受信するアンテナパターンと、
ベース基板上に形成される電極パターンを有し、前記電極パターンが、前記中央領域に対応し、前記アンテナパターンと異なる平面上に形成されるセンサモジュールと、を含む、タッチセンサ。
【請求項2】
前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項3】
前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項4】
前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル部上に形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項5】
一面が前記ウィンドウ基板の裏面に接合され、他面上の前記周縁領域に対応する領域に前記ベゼル部が形成される飛散防止フィルムをさらに含む、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項6】
前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成される、請求項5に記載のタッチセンサ。
【請求項7】
前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成される、請求項5に記載のタッチセンサ。
【請求項8】
前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル部上に形成される、請求項5に記載のタッチセンサ。
【請求項9】
前記アンテナパターンは、前記ベゼル部の一部領域にのみ形成される、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項10】
前記センサモジュールは、
前記ベース基板の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターンと、
前記ベース基板の他面に、一方向に前記第1電極パターンと交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターンと、を含む、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項11】
前記センサモジュールは、
第1ベース基板の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターンと、
第2ベース基板の一面に、前記第1電極パターンと交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターンと、を含む、請求項1に記載のタッチセンサ。
【請求項12】
中央領域および前記中央領域を囲んで形成される周縁領域を有するウィンドウ基板と、
前記ウィンドウ基板の裏面上の前記中央領域に形成された電極パターンと、
前記ウィンドウ基板の裏面上の前記周縁領域に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層を有するベゼル部と、
前記ベゼル部に形成され、外部との無線通信の際に無線信号を送信または受信するアンテナパターンと、を含む、タッチセンサ。
【請求項13】
前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成される、請求項12に記載のタッチセンサ。
【請求項14】
前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、
前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成される、請求項12に記載のタッチセンサ。
【請求項15】
前記アンテナパターンは、前記ベゼル部の一部領域にのみ形成される、請求項12に記載のタッチセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル技術を用いるコンピュータが発達するにつれて、コンピュータの補助装置もともに開発されており、パソコン、携帯用送信装置、その他の個人用の情報処理装置等は、キーボード、マウス等の様々な入力装置(Input Device)を用いてテキストおよびグラフィック処理を行う。
【0003】
しかし、入力装置に関する技術は、一般的な機能を満たす水準を超えて、高信頼性、耐久性、革新性、設計および加工に関する技術等が注目されており、このような目的を達成するために、テキスト、グラフィック等の情報入力が可能な入力装置として、静電容量方式タッチパネル(Touch Panel)が開発された。
【0004】
また、静電容量方式タッチパネルの種類は、抵抗膜方式(Resistive Type)、静電容量方式(Capacitive Type)、電磁方式(Electro−Magnetic Type)、表面弾性波方式(SAW Type;Surface Acoustic Wave Type)および赤外線方式(Infrared Type)に区分される。
【0005】
このような様々な方式の静電容量方式タッチパネルは、信号増幅の問題、解像度の差、設計および加工技術の難易度、光学的特性、電気的特性、機械的特性、耐環境特性、入力特性、耐久性および経済性を考慮して電子製品に採用されるが、現在最も幅広い分野で用いられている方式は、抵抗膜方式タッチパネルおよび静電容量方式タッチパネルである。
【0006】
最近、スマートデバイスの発展に伴い、ほぼすべての電子デバイス、すなわち、携帯電話、タブレット、ウルトラPC、モニタ、TVを含む白物家電にタッチパネルが適用されており、これらのデバイスに適用されるタッチパネルは、技術が発展し、競争が激しくなるにつれて、市場のニーズに応えるべく、高仕様の性能を有し、且つ厚さはより薄くなり、コストは下がる方向に作製されている。
【0007】
また、外部または他のモバイルデバイスとの様々な通信サービスの増加と、これに伴う送信データ量または受信データ量の増加によって、より多い周波数帯域をカバーできるアンテナの必要性が高まっており、特に、NFC(Near Field communication)のような近距離無線通信を行うためには、低周波帯域の信号を受信するための大きいサイズのアンテナ等が必要となっている。
【0008】
したがって、様々な通信サービスの周波数に適するアンテナは、モバイルデバイスの限定された空間範囲内で様々な位置に個別に設けられている。そのため、周辺の電子部品等との電気的干渉とこれによる通信周波数歪み等だけでなく、モバイルデバイスにおけるユーザの手の位置に応じてアンテナの通信に対する送受信感度が変化するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許第2013−0013350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の従来技術の問題を解決するためのものであって、無線通信のためのアンテナパターンをウィンドウ基板上のベゼル部に形成することで、周波数帯域による様々なアンテナパターンの実装空間を確保できるタッチセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によるタッチセンサは、中央領域および前記中央領域を囲んで形成される周縁領域を有するウィンドウ基板と、前記ウィンドウ基板の裏面上の前記周縁領域に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層を有するベゼル部と、前記ベゼル部に形成され、外部との無線通信の際に無線信号を送信または受信するアンテナパターンと、ベース基板上に形成される電極パターンを有し、前記電極パターンが、前記中央領域に対応し、前記アンテナパターンと異なる平面上に形成されるセンサモジュールと、を含むことができる。
【0012】
また、前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成されることができる。
【0013】
また、前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成されることができる。
【0014】
また、前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル部上に形成されることができる。
【0015】
また、一面が前記ウィンドウ基板の裏面に接合され、他面上の前記周縁領域に対応する領域に前記ベゼル部が形成される飛散防止フィルムをさらに含むことができる。
【0016】
また、前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成されることができる。
【0017】
また、前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成されることができる。
【0018】
また、前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル部上に形成されることができる。
【0019】
また、前記アンテナパターンは、前記ベゼル部の一部領域にのみ形成されることができる。
【0020】
また、前記センサモジュールは、前記ベース基板の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターンと、前記ベース基板の他面に、一方向に前記第1電極パターンと交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターンと、を含むことができる。
【0021】
また、前記センサモジュールは、第1ベース基板の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターンと、第2ベース基板の一面に、前記第1電極パターンと交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターンと、を含むことができる。
【0022】
本発明の第2実施例によるタッチセンサは、中央領域および前記中央領域を囲んで形成される周縁領域を有するウィンドウ基板と、前記ウィンドウ基板の裏面上の前記中央領域に形成された電極パターンと、前記ウィンドウ基板の裏面上の前記周縁領域に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層を有するベゼル部と、前記ベゼル部に形成され、外部との無線通信の際に無線信号を送信または受信するアンテナパターンと、を含むことができる。
【0023】
また、前記ベゼル部は、一つのベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層上に形成されることができる。
【0024】
また、前記ベゼル部は、複数のベゼル層を含み、前記アンテナパターンは、前記ベゼル層間に形成されることができる。
【0025】
また、前記アンテナパターンは、前記ベゼル部の一部領域にのみ形成されることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ウィンドウ基板の裏面の周縁領域に形成されるベゼル部に無線通信等のためのアンテナパターンを実装する構造により、より多様化する通信環境で用いられる様々な周波数帯域の信号に適するアンテナパターン等を効果的に実装できる空間を確保することができる。
【0027】
また、ベース基板と異なる平面に設けられるウィンドウ基板の裏面の周縁領域のベゼル部に無線通信等のためのアンテナパターンを実装することにより、導電性物質からなる電極パターン等と同一平面に形成されることで生じうる相互間の電気的干渉を最小化することができ、これにより、様々な通信環境での周波数信号に対する送受信の信頼性を確保することができる。
【0028】
また、ウィンドウ基板の裏面に複数のベゼル層からなるベゼル部が形成され、無線通信のための導電性金属からなるアンテナパターンが前記ベゼル層間に形成されることにより、アンテナパターンの耐水性を改善することができ、これにより、静電容量方式タッチセンサの耐久性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明によるタッチセンサを含むディスプレイ装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施例によるタッチセンサを示す断面図である。
【
図3】本発明の第2実施例によるタッチセンサを示す断面図である。
【
図4】本発明の第3実施例によるタッチセンサを示す断面図である。
【
図5】本発明によるタッチセンサを示す平面図である。
【
図6】本発明によるセンサモジュールを示す断面図である。
【
図7】本発明の第4実施例によるタッチセンサを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的、特定の長所および新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明および好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第1」、「第2」等の用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明によるタッチセンサを含むディスプレイ装置を示す斜視図であり、
図2から
図4は、本発明の第1〜3実施例によるタッチセンサを
図1のI−I´に沿って切断した断面図であり、
図5は、本発明によるタッチセンサを示す平面図であり、
図6は、本発明によるセンサモジュールを示す断面図である。
【0033】
本実施例によるタッチセンサ10は、ウィンドウ基板100の裏面の周縁領域R2に形成されたベゼル部130と、外部との無線通信の際に無線信号を送受信し、前記ベゼル部130に形成されるアンテナパターン140と、ベース基板161、165上に形成される電極パターン162、163を有し、前記ウィンドウ基板100に対向して前記ベゼル部130に接合されるセンサモジュール160と、を含むことができる。
【0034】
ここで、タッチセンサ10は、タッチセンサ10の一面に接合されるディスプレイ部180を含むことができ、一面がウィンドウ基板100の裏面に接合され、前記周縁領域R2に対応する領域にベゼル部130が形成される飛散防止フィルム120をさらに含むことができる。
【0035】
ウィンドウ基板100は、中央領域R1と、前記中央領域R1を囲んで形成される周縁領域R2と、を含み、タッチセンサ10の最外側に配置されてユーザのタッチの入力を受け、且つ強化ガラス等からなって保護層の機能を果たすことができる。
【0036】
さらに、
図7に示されたように、ウィンドウ基板100の裏面にはベゼル部130と電極パターン310が形成されることができるため、ウィンドウ基板100とベゼル部130または電極パターン310との接着力を向上させるために、ウィンドウ基板100の裏面に高周波処理またはプライマー(primer)処理等を施して表面処理層(図示せず)を形成することができる。
【0037】
図2から
図4に示されたように、ベゼル部130は、ウィンドウ基板100の裏面上の前記周縁領域R2に形成され、少なくとも一つ以上のベゼル層130a、130bを含むことができ、ベース基板161、165上の不透明な金属色を有する電極配線164が形成される領域を隠す機能を果たし、または製造社のロゴのような装飾パターンが形成されることができる。
【0038】
ここで、ベゼル部130は、黒色、白色、緑色またはこれらの組み合わせと、シラン(silane)、着色剤およびバインダー樹脂を含むベゼル組成物からなることができる少なくとも一つ以上のベゼル層130a、130bが順次積層されて形成されることができ、前記ベゼル組成物は、光重合性化合物、光重合開始剤、添加剤等をさらに含むことができる。
【0039】
また、ベゼル部130は、飛散防止フィルム120上のウィンドウ基板100の前記周縁領域R2に対応する領域に形成され、飛散防止フィルム120とウィンドウ基板100との接合により、ウィンドウ基板100の裏面の周縁領域R2に形成されることができる。
【0040】
また、アンテナパターン140は、近距離無線通信(Near Field Communication)等に係る無線信号を送信または受信する機能を果たし、前記無線信号の周波数帯域に応じて、アンテナパターン140のサイズおよび形状が決まる。そのため、従来は、様々な無線通信サービスの周波数に適するアンテナパターン140がモバイルデバイスの限定された空間内の範囲で様々な位置(モバイルデバイスの後段または外側領域)に個別に設けられることで、高機能化する無線通信サービスに必要なアンテナパターン140の実装空間が制限され、他の電子部品(電極パターン)との電気的干渉によって、無線通信における送受信の正確性が低下する問題があった。
【0041】
しかし、本発明によるタッチセンサ10のアンテナパターン140は、ウィンドウ基板100の裏面上の前記周縁領域R2に形成されて、ベース基板161、165上の不透明な金属色を有する電極配線164が形成される領域を隠す機能等を果たすベゼル部130に形成されることができる。
【0042】
すなわち、ウィンドウ基板100の裏面の周縁領域R2に形成されるベゼル部130は、i)一つのベゼル層を含むことができ、アンテナパターン140は、前記ベゼル層上に形成されることができ(
図2参照)、ii)複数のベゼル層130a、130bを含むことができ、アンテナパターン140は、前記ベゼル層130aと130bとの間に形成されることができ(
図3または
図7参照)、iii)複数のベゼル層130a、130bを含み、アンテナパターン140は、前記ベゼル部130上に形成されることができる(
図4参照)。
【0043】
ここで、ベゼル部130は、複数のベゼル層130a、130bを含むことができ、前記ベゼル層130a、130bは、複数の積層工程により、順次積層されて、厚さが10μm以上に形成されることで、前記ベゼル層130aと130bとの間にアンテナパターン140を実装することができ、アンテナパターン140は、Ag、Cu、Al等の伝導性の高い金属からなることができ、スクリーンプリンティング、インプリンティング、フォトリソグラフィ等の方式でウィンドウ基板100の裏面の前記周縁領域R2のベゼル部130の全体または一部の領域に形成されることができる(
図5参照)。
【0044】
したがって、ウィンドウ基板の裏面の周縁領域に形成されるベゼル部に無線通信等のためのアンテナパターンを実装する構造により、高機能化する通信環境で用いられる様々な周波数帯域の信号に適するアンテナパターン等を限定された空間内の範囲で実装する従来の形態より効果的に実装できる空間を確保することができる。
【0045】
接着層110、150、170は、タッチセンサ10の構成要素を互いに接着させる機能を果たすものであって、ディスプレイ部180を介して出力される画像をユーザが認識することを妨害しないように透明な材料を用いることが好ましく、例えば、光学透明接着剤(Optical Clear Adhesive;OCA)を用いることができる。
【0046】
ディスプレイ部180は、接着層170によりタッチセンサ10の一面に接合され、データを視覚的に画面に出力する表示装置であって、主に、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)のようなものからなることができ、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0047】
前記で検討したように、ウィンドウ基板の裏面の周縁領域に形成されるベゼル部に無線通信等のためのアンテナパターンを実装する構造により、様々なアンテナパターンの実装空間を確保することができる。それだけでなく、無線通信のための導電性金属等からなるアンテナパターンが前記ベゼル層間に形成される場合(
図3および
図7参照)には、アンテナパターン140の耐水性が改善されて、静電容量方式タッチセンサの耐久性も確保することができる。
【0048】
図6に示されたように、センサモジュール160は、i)ベース基板161の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターン162と、ベース基板161の他面に、一方向に前記第1電極パターン162と交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターン163と、を含むことができ(
図6の(a)参照)、ii)第1ベース基板161の一面に、一方向に互いに平行に形成される第1電極パターン162と、第2ベース基板165の一面に、前記第1電極パターン162と交差する方向に互いに平行に形成される第2電極パターン163と、を含むことができ(
図6の(b)参照)、iii)第1および第2電極パターン162、163の一端に電気的に連結された電極配線164を含むことができる。
【0049】
すなわち、アンテナパターン140は、ベース基板161、165と異なる平面に設けられるウィンドウ基板100の裏面の周縁領域R2のベゼル部130に実装されることで、ベース基板161、165に形成された導電性物質からなる第1電極パターン162、第2電極パターン163および電極配線164と離隔して設けられることができる。
【0050】
前記で検討したように、本発明によるタッチセンサにおけるアンテナパターンは、ベース基板と異なる平面に設けられるウィンドウ基板の裏面の周縁領域のベゼル部に実装される構造により、導電性物質からなる電極パターン等と同一平面に形成されることで生じうる相互間の電気的干渉を最小化することができ、これにより、様々な通信環境での周波数信号に対する送受信の信頼性を確保することができる。
【0051】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【0052】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、タッチセンサに適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
10 タッチセンサ
100 ウィンドウ基板
110、150、170 接着層
120 飛散防止フィルム
130 ベゼル部
130a,130b ベゼル層
140 アンテナパターン
160 センサモジュール
161 第1ベース基板(ベース基板)
162 第1電極パターン(電極パターン)
163 第2電極パターン(電極パターン)
164 電極配線
165 第2ベース基板(ベース基板)
166 接着層
180 ディスプレイ部
310 電極パターン